地下に屋敷がある

  • 『グリム童話集』「おどりぬいてぼろぼろになる靴」〈KHM133〉
   →十二人のお姫様のいる国で、毎晩お姫さまたちの靴がぼろぼろになっているため、
    この原因究明を出来る人を国王が募集する。仕事を無くした兵士がこれに応じ、
    夜に呑まされる睡眠薬入りのワインをこっそり捨てて、隠れ蓑で姫たちのあとをついていくと、
    姫のベッドの下に地下へと通じる穴があり、そこから川を渡って御殿について、そこで十二人の王子と
    踊り明かしていたのがわかる。これを国王に報告して、姫のうちの一人と結婚し、のちには国王となる。


  • 『千一夜物語』「荷かつぎ人足と乙女たちとの物語」内「第一の托鉢僧の話」
   →ある国の王子が、甥に頼まれてドーム状の墓に甥と女(実は甥の妹)が入った後に元通り土をかぶせるよう頼まれる。
    のち、甥の父(つまり王子の親の弟)に尋ねられてその墓へ行き、掘り返してみると内部に長い階段があり、
    階段の先に穀物その他料理を蓄えた大広間があり、先に入った甥と女は近親相姦の天罰により真っ黒な炭になってしまっている。


  • 『千一夜物語』「荷かつぎ人足と乙女たちとの物語」内「第二の托鉢僧の話」
   →ある国の王子が旅先で強盗に襲われ、命からがら助けられ現地で薪集めなどをして過ごしていると、
    木の根元に木製の蓋があり、その中に壮麗な御殿の広間が広がっている。
    ここは魔神(ジンニー)がさらってきた乙女を閉じ込めていた場所で、男は中の女と魔神に隠れて関係を持つが、
    女の忠告を無視して魔神に勝とうとして失敗してしまう。





      参考文献
『完訳グリム童話集(4)』
『完訳千一夜物語 1』



最終更新:2017年03月31日 04:54