• プリニウスは『博物誌』の中で、雷電の種類をいくつか挙げている。
   そのうちの一つに「明るい雷電」があり、これは樽の中の水を、蓋を傷めず、その他痕跡を残さずに蒸発させ、
   さらに袋の中の金や銅や銀を、袋を焦がさず封蝋を溶かさずに、中身だけ溶かすのだという。

  • また、雷電を送る神々について、ローマ人は二人の神を信じるようになったと言い、
   日中の雷電はユピテル、夜間の雷電はスンマヌスが送ったものだとしている。

  • また、プリニウスによれば、トスカナ人たちは空を方角ごとに均等に十六に区切って、
   どの方角で雷が起こり、どちらへ去って行ったかによって吉凶を占っていたという。
   北東に起こり北東に去っていく雷電は一番縁起が良く、他はあまり幸運でないか、凶兆であるとか。

   「人間は雷に打たれても必ずしも死なない唯一の動物」であると記している。
   自然は、非常に多くの動物が力において人間に勝っているので、落雷に関しては人間にこの名誉を与えたのだ、とする。


      参考文献
『プリニウスの博物誌 Ⅰ』



最終更新:2016年02月06日 00:21