第5話について自己反省会。

 第5話におけるカイトの謎解きについて、いくつか疑問の声を頂いております。この部分に置いて、改めて説明書きをさせて頂きます。言い訳がましい内容になりますが。

 ものすごく長くなります。結論→詳細→どうでもいいことの順で記述し、出来るだけ読むのを中断できるようにしたいと思いますので、ご了承ください。

1.結論

 第5話の推理シーンぽい所の内容は不完全でした。すみません。ただし、ミクに自供させるために「追い込みをかけている」とだけ、見て頂ければ結構です。


2.不完全である理由

 カイト「その彼に(君にネギを刺した相手に)ネギが刺さっていたか」
 ミク「いいえ」
 カイト「では、君の言っている事は嘘だ」

 何が嘘なのか。それは「レンに刺されたとの証言が嘘だ」という意味です。その証明には幾つかの動画内では次の「欠けている前提」が必要となってしまいます。そして、これだけでは犯人と断定することは出来ません。

 (前提)
 ◎ネギを刺されると(死にはしないが)気絶する。
 ◎意識を取り戻すまでの時間は同じ。

 ① もし、ネギが刺さっていたならば。

 つまり、犯人が自分で頭にネギを刺してから、相手にネギを刺した場合です。ネギが刺さって気絶する順序はレン→(気絶から覚めてから)→ミクだから、気絶した順序通り、レン→ミクの順序で気絶から覚めます(あるいはレンが起きた状態で発見されるか、気絶をしていた振りをしていたか)。つまり現場と同じ状態なので、ミクが「刺さっていた」と答えていれば良かったのです。

 ② もし、ネギが刺さっていなかったならば。

 つまり、犯人が相手にネギを刺してから、自分のネギを頭に刺した場合です。気絶する順序は(もしレンが犯人なら)ミク→レンだから、ミクが先に目覚めなければなりません。

 ミクは②の回答を選択してしまったために、そこをカイトが「嘘だ」と指摘したわけです。

 ただし、他にも様々な可能性が考えられます。一番の可能性は、ネギを刺される以外の原因で気絶したとか、あるいは第三者の可能性とか。カイトは現場にあるものだけしか見ていない為、そうした可能性も又、欠落しています。前述の前提条件の欠落を含め、不完全であったと言わざるを得ません。もう少し、しっかりとした推理要素を組み込みたかったのですが、5分30秒の制約に苦しめられ、それに加えてこれが私の限界でしょうか、こんな結果となりました。悲しいかな、こうした自己分析は、動画を仕上げてうpした後で、更に皆様のご意見を頂いてからでないと、私には出来ないようです。


3.したかったこと

 第五話の流れは、以下の通りです。

  ① これまでで、もっとも難解な状況が発生 → ② カイトがその状況を分析し、犯人のミクを追い詰める → ③ 今まで意地を張っていたミクが泣きを見せ、心情を語る

 初期の案では、この動画はこの②で終わるつもりでした。しかし、内容的にミクが何故ネギでレンを刺したのか、その理由などが欠落しており、どうにも内容の薄い作品になってしまいそうだな、とあれこれ悩んだ末に、大幅な修正を加えました。
 それは、レンをぱんつ泥棒にしたてたこと。そして、ミクはその報復を下した、という理由付けです。どうにも、ポンポコP氏の作品の設定をお借りした形になってしまいましたが、多くの人が知っている内容で理解しやすい、ということで良しとしました。

 そして法律というものを持ち出しました。
 「ミクが何故犯人なのか→犯人とは何か→それは法律に違反しているからだ→そして法律改正で真犯人はレン」という形にしたのですが、これもどうかなぁ……と。ちょっと、ネタとしてベタというか、安直と言うか。でも、ゼロから犯罪を考えた上で、一番良い形ではないか、推理物のふりをした法律がらみのお話になってしまうけど、なんとか話が繋がったので良しとしました。


4.その他、「政治」タグについて

 「タグを変えるべき」とのご意見を頂いてますが、納得して頂いている方もおられるし、法律うんぬんというネタを込めていることから、私自身も政治タグで妥当と考えます。ちょっとお茶目をしたかった、ということでもありますw というわけで、このままタグは変えないことにします → と思ってたら、どうやらニコ運営様のお怒りを喰らったようです。強制的にボカロカテに変更となりましたw

 しかし、何故だろう。なぜ、法律というネタを持ち込んだのか、なぜ政治タグを付ける結果となったのか。
 時期は9月のころでしたか。尖閣諸島の事件などで、国会において盛んに議論されていた時期があり、私もMMD作業の手を止めて、夢中で政治タグの動画を見ておりました。特に石破茂氏の代表質問が面白く、憲法や法律の理解を踏まえ、判りやすく議論を進める様を興味津々で見ていました。今回の動画で法律を持ち出したのも(はっきりと意図した訳ではありませんが)この影響であったのかもしれません。また、今回の動画を作る上で「推理小説をゼロから考えよう」というのがテーマであった為、犯人とは何か→法律の違反者である、という基本から外れ難く、この様な結果となった次第です。

 以上、長くなりましたが、自己反省会の結果をこれで終えることにします。ここまで読んで下さり、ありがとうございました。

最終更新:2011年02月13日 12:20