G級(MHF‐G)

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G級(MHF‐G) - (2015/08/04 (火) 00:24:13) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2014/02/15(土) 05:12:45
更新日:2024/03/18 Mon 17:35:39
所要時間:約 18 分で読めます







G級(MHF-G)とは、オンラインゲーム『モンスターハンターフロンティアG(以下MHF-G)』におけるメインコンテンツの一つである。
不穏なタグと下記のもくじから察した方もいると思うが、本項目ではとある理由により
ひとまず2015年以降・・・MHF-G8時点でのG級を中心に説明する。






概要

2013年4月、MHF(フォワード5)からMHF-Gへの超大型アップデートと同時に実装されたランク。
PシリーズのG級と同じく、現時点では最高難易度のコンテンツという位置づけである。
それと同時に、向こう側にはない独自の要素が非常に多い。


G級自体は実装の約1年前の段階から計画されていた。
フォワード4当時は秘伝防具や運営等の諸問題によりギスギスした空気が漂い始めており、更に公式イベント開催に際し重大発表(G級のこと)が告知された際には「もしかしてサービス終了するんじゃね?」とまで噂された程である。
それに対し、いざG級の存在を発表するとプロデューサーの杉浦、もといギウラスは皆の不安を払拭する意図を込めて

「反省しろ~~~!」

と茶化した一幕もあった。


昇級試験

G級に昇るためには、条件としてHR999/SR999(どれか一つの武器種でOK)が大前提となる。
すると、天翔龍シャンティエンの撃退を目的とした緊急クエストが発生。
これをクリアすることで晴れてG級ハンターに昇級する。

なお、シャンティエンは後述の極限征伐戦でも戦うことが可能。


特徴

長らくMH2のシステムがベースとなっていたMHFだが、
このG級では今までと違う独自の仕様が多く盛り込まれており、半ば別物に近い。
故に、かつての凄腕ランク実装当時のようにプレイヤーの情報収集がとても大事となる。


とはいえ全てを事細かに説明することは難しく、アップデート毎に仕様変更・新要素の追加が行われるため、全てを網羅するのは現実的でない。
ゆえに本項目では大体ざっくりとした説明に留めておくので、詳細は各自で調べていただきたい。



GR/GSR

従来のHR(ハンターランク)/SR(スキルランク)に相当する新ランク。

上昇テーブルなどの仕様は概ね同様で、後述するがクエストの受注条件等には一切関係ない。
(G8からは例外が出る)
一定ランクに達する毎に恩恵が増えていき、G級ライフが少しずつ楽になる。
なお、GSRはかつての秘伝書システムにあったようなマイナス制限は一切無い。
後述のG級ハードコアクエストでは「G級秘伝書」の装備が必須となる。

また、G級帯の生産武具のレア度もGRでランク付けされている。
防具の場合は強化時の防御力ボーナスに深く関わってくるため、地味に重要。



Gz(ジーゼニー)

G級専用の通貨。
上限は従来のゼニーと全く同じで、G級武具生産・強化、及びクエスト受注の契約金などに必要。
今までと違って参加人数で報酬金が割られないようになっており、
「圧力」スキルを発動することでクエストクリア時のGzを増加させられる。
(厳密な仕組みでは違うのだが、とりあえずそういう感覚で問題ない)


G級クエスト

受注には専用のG級受付嬢に話しかける必要がある(ちなみに竜人族の女性)。

凄腕までは一定のHR、またはSRによって狩れるモンスターが制限されていた。
しかし、G級ではGRに関係なく難易度★1~★7までどれでも好きなモンスターのクエストを受注する事が可能。
ナンバリング側で例えるなら、上位に昇級したてのハンターが
いきなりラージャンや古龍といった大物達と戦えるようなもの。


だが、いきなり強豪共をホイホイ狩れるほどG級は、ましてやFは甘くない。
フォワード時代の覇種で顕著化した即死オンライン(後述)を解消し、防御力を確実に機能させるため、
G級クエストでは★の数によって防御減算、つまり実際の防御力に下方修正が発生するようになる。
(ついでに属性耐性も一括で2分の1にされてしまう)
難易度の横には目安として「適正」「注意」「危険」「達成困難」が減算後の防御力で判定される。
「適正」ならそうそう即死しないが、「達成困難」だと一発オワタ式のような極限状態になる。


具体的な計算式は防御力-((クエストの難易度数値-1)×150)
例えば凄腕までの防具は一括してGR1、難易度★1に相当する。
仮にこれを防御力750とした場合、★1では減算されないが、★2は-150で600に減少。
★6に至ってはこの時点で-750、つまり裸同然の0にまで下降してしまう。
それを防ぐためには、まずは低ランクのG級帯で作成可能な防具を作り、強化しながら徐々に対応していく事になる。
(そのためG級帯の防具は、凄腕までのものとは比べ物にならないほど防御力が凄まじく高い)


一方、個人で事前に★の数を下げる=被ダメージを減らす設定も可能。
引き換えに減った★の数に応じて報酬もしょっぱくなり、剥ぎ取りが失敗しやすくなる。
つまり、最低まで下げれば即死の危険性も報酬枠もグッと減ってしまう上に剥ぎ取りも失敗しまくる
これは他の要素によるサブ的な報酬にまで影響してしまう。
逆に、モンスターの下見や行動パターンの観察には有効といえるか。


G級の特殊なクエストには多くの種類があり、大別して
  • G級ハードコアクエスト(従来のHCクエと同じ)
  • 極征クエスト
  • 烈種・始種クエスト
  • 特別クエスト
  • G級遷悠クエスト
の5つが存在する。
これらは前述の難易度設定が行えないので注意(烈種はG5から固定化)。

ちなみに各フィールドの汎用BGM・および発覚音は専用のものになる。
遷悠クエストのみ、そのモンスターの出典元で使われたBGM・SEになる。


ここでちょっと防御減算についての話。

G級モンスターの攻撃倍率は、ものによるが変種・剛種からちょっと上昇した程度に過ぎない。
HC補正等で上昇しても高くて殆どが覇種モンスターと同列といったところ。
ここに防御減算のシステムを入れ込んだ理由がある。
詳しくは覇種の項目を参照していただきたいが、フォワード.5で覇種が実装された時
ぶっ壊れに等しい狂った攻撃力のせいでハンターの防御力が全く意味をなさず、しかも元気のみなもと込みでも即死する大技の存在からプレイヤーの間に「根性スキルや課金入れて耐えればいい」という歪な価値観を構築してしまい、脱落者すら生み出した事がある。

そこで運営は、むやみに攻撃力を上げるより防御力の数値が確実に機能する仕組みが必要と考えた末、前述のダメージ計算式を仕組んだというわけ。
実際、G級帯の防具を強化していけば覇種よりは目に見えて被ダメージの減少を実感できるようになっている。
特にG級の剛種ポジション「烈種」モンスター戦はこの傾向が顕著であり、防御力ひとつで有利不利が大きく変わる。


極限征伐戦

G級、ひいてはMHF-Gにおける新たなエンドコンテンツ。
現状ではG級最高難度のコンテンツに位置づけられている。
このクエスト限定の古龍モンスターと戦う事ができ、クリアするたびにレベルが上昇して強さが増す。
前述の極征クエストはこれに該当。


MH4のギルドクエストと似たシステムだが、決定的に異なるのはLv上昇で技を解禁していく事。
そしてLvに応じた防御減算も徐々にかかっていくため、必然的に強力なモンスターに化ける。
モンスターによって違いはあるが、概ねLv500台で全モーションを解放する模様。

クエスト報酬にはそのモンスターの素材だけでなく、G級の武具強化に必要な素材も入手できる。
こちらもLvが高いほど質が向上し、一定レベルでは確定入手が可能な素材もある。

一定期間ごとに狩猟対象のモンスターが代わる代わる変更されるため、常駐しているとは限らない。

下記に参戦モンスターを示すが、いずれもG級のラスボスを名乗るに相応しい強大なモンスターばかり。
特にディスフィロアは名実ともにG2期の真のラスボスとして公言されるほど、ガチで強い。


また、G5以降は更に上位の「至天征伐戦」も同時平行で開催されている。
こちらは連戦を必要としないコンテンツだが、その分登場モンスターは極めて強力で狩人応援コースや元気のみなもと効果も無効化されるガチ討伐系のクエストである。
とはいえ新規の武具素材は一切無いので、興味が無くても嫌々やることはない。

至天対応モンスター
  • ディスフィロア
  • UNKNOWN


スキル

G級独自のスキルが多く存在する。
また、一部のスキル(根性、ド根性、いたわり)はそれぞれ最上位スキルでなければ発動不可。

以下にG級スキルの一部を挙げる。


  • 剛撃
攻撃力UPと同じく攻撃力上昇スキル。
20で従来の最高ランクだった攻撃力UP【絶大】相当の数値が発生するため強力だが、こちらはまだ上がある。


  • 一閃
会心率若干UP+会心時のダメージが増加。
仕様上、元の会心率が高い武器ほどよく活かせる。


  • 薬草学
回復アイテム使用時に赤ゲージも回復する。
更に、PT内に同じスキルを発動したハンターが居るほど大きな恩恵も得られる。


  • 赤魂/青魂
赤は攻撃力が、青は防御力が上昇。
更に味方を攻撃する(=喝を入れる)ことで一定時間、自分より高い効果を付与できる。
更に更に、相手が違う色の魂スキルを発動していればもっと強力な効果が付与される。
PTプレイでは非常に有効なスキル。


  • 真根性、いたわり+3
それぞれド根性、いたわり+2の上位スキル。
スキルアップグレード効果の対象外なので発動には苦労する。


  • 三界の護り
風圧・耐震・耳栓の三大保護スキルがいっぺんに発動する。+2、+3で各スキルも強化。
スーパーアーマーが無いことを除けばまさにF版「金剛体」とも言うべき強力なスキル。



モンスター

従来のハードコアシステムを引き継ぎつつ、新たに「烈種」「始種」を実装。
(今までの剛種みたいなものと思って差し支えない。チケットは不要、受注制限も無い)

G級での面子は既存モンスターと、G級から初登場のモンスターが入り乱れている。
なお、既存モンスは元の仕様そのまんまなので、特異個体で改善された当たり判定ではないことに注意。
一方で肉質は変種ほどの大々的な変更は無いが、概ね属性が効き易くなっているため
属性武器の選択も重要になってくる。


現在、極征クエスト以外に登場する固有のモンスターは以下の通り。



また、G2以降実装の下記モンスター達も剛種ランクと共にG級対応している。


更に、以下のモンスター達は「遷悠種」にカテゴライズされており、
G級では例外的にGR500~が受注・参加条件となる。


モンスター自身の仕様にも変更があり、罠・閃光を繰り返し使うと耐性がつく。
更に怯み耐性は、各部位は怯ませた回数の分だけ倍算されていくため、特定の部位だけを狙い続けることが困難と化した。

また、既存のモンスターは、一部攻撃に変化が加わっていたり(G2まで)、全く新たなモーションを獲得したりしていることがある(G3以降)。
或いはその両方というパターンも。


得られる素材もG級独自のもの。



武具

G級で生産できる武具には従来と同じく種類があり、それぞれ特徴が違う。
これらをよく知り、使い分けることがG級ライフを楽にしてくれる


武器

凄腕までとは比較にならない攻撃力の武器が非常に増え、ハンター側のインフレを加速させた。
ただし、モンスターによって性能の方向性に違いがあるので「どれかが一強」にはならない。


詳しくは項目を参照。


  • G級覇種武器
覇種武器からグレードアップ。
斬れ味一段階アップ等の恩恵がある都合、(G級)覇種防具とセットでの運用が推奨される。
ただし性能は覇種武器からちょっと上がった程度のものが多く、そのままではある程度強化したG級武器に叶わない。
基本的に烈種(始種)武器への将来性を見越して作ることになるだろう。


  • 烈種武器
「烈種」と呼ばれるモンスターの素材を使った武器。
覇種武器同様、素の性能はG級武器に負けるが烈種防具とセットで運用する事により
かなり強化したG級武器に匹敵する性能を引き出せる。
また、武器自体が1種類のスキルを内包しているのも大きな特徴。
G7以降は更に一段階上の「始種武器」が実装され、内包スキルがグレードアップする(例外あり)。


防具

多くが強化すると、というかデフォルトでも防御力1000以上に達する。まさにインフレの極地。
GG現在では、G級秘伝防具を含めて装飾品として作り変えることが可能(種類によっては不可能)。
せっかく作った防具をそんな簡単にいいの?と思うかもしれないが、
少なくともG級防具は作成難易度が概ね優しい傾向にあるため、敷居は低い。
ただし装飾品化すると付与スキルやポイントが変化する場合もある。大事な防具をうっかり犠牲にしないよう慎重に。


  • G級防具
読んで字の如し。
全種類の防具の中でも非常に高い防御力を持っており、
GRの高いものだと最終強化で約1800に達し、★7のモンスター達と十分に渡り合っていける。
パーツが多いほど装備中の武器の攻撃力も多少引き上げられる。


  • G級覇種防具
覇種防具からグレードアップ。
後述のG級秘伝ほどではないが素の防御力が低い。
G覇武器同様、烈種防具への強化が可能。
精錬不可。


  • 烈種防具
「烈種」と呼ばれるモンスター達のry
フル強化でなかなかの防御力を発揮するが、最大の特徴は1部位さえあればスキルアップグレードが発動すること。
そのため、単に烈種武器とセットで運用するだけでなく、他の防具と組み合わせる柔軟な使い方もできる。
パーツ単位の運用がコンセプトであった剛種防具の極地とも言える存在。
G7からは更に一段階上の「始種防具」が実装される。どちらも精錬不可。


  • G級狩護防具
狩護防具より更に上の、現状では課金防具専用となる派生段階。
課金専用だけあって非常に強力な効果を多く持ち、その中にはG級防具としての特性も持つなど高性能の一言に尽きる。
ただし、割り振られたスキルポイント等の面では他の防具種に劣るケースもあるので注意。
勿論、狩護防具特有のダメージ軽減機能も健在。
やはり他の防具と組み合わせて使っても強い。特にG級防具とのシナジーは抜群。
精錬不可。


フォワード時代に色々な波乱を巻き起こした秘伝防具がグレードアップ。
詳しくは項目を参照してほしいが、現在のG級環境において秘伝防具の立ち位置は低く、
かつてのように「秘伝さえあれば他はいらない」訳ではないことを十分に留意する必要がある。


ハンターナビ

MHF-GGから実装されたナビゲートシステム。
HR/SR/G級ハンターが次にこなすべき指標や課題を示してくれる。
クリアすると有用な報酬を貰うことが可能。
初心者のみならず、諸事情でMHFを離れていたハンターが復帰する際の助けになってくれるはず。


G級においては最低限の防具一式と装飾品を作ることができ、更にレアな素材をナビの方でお膳立てしてくれる。
特に装飾品はFの必須スキルとも言うべき剛撃のスキルポイントが付与されるため、やる意義は大きい。


穿龍棍

MHF-GGから登場したG級専用の新武器種。
見た目はズバリトンファーそのもので、圧倒的な手数と機動力、そして打点の高さを生かした武器。
ストーリークエストを第8章までクリアすることで生産解禁となる。
詳細は項目参照。


ちなみに、フォワードまではケチのミヤーシタの影響か素材やその入手確率などで批判が少なくなかったが、
現在は入手率・要求数に関して全体的に緩和された。
また、HR/SR帯の全ハンターが各ポイント倍付けボーナス、剥ぎ取り回数+1、HR解放試練クリアによるブーストタイム付与などの超大盤振る舞いな恩恵を受けられるようになっている。
そのため多少の時間はかかるが、G級へ進むこと自体は難しいものではないと言える。




追記・修正お願いします。























さて、以上がG級の現在である。

クエストの仕様、新モンスター、新スキル、武具の選択肢増加・・・などなど、
フォワード時代までとは異なった気合の入りようが伺えた人もいるだろう。
実際、昔と比べてバランスが大分取れているほうでもある。


しかしながら。
今日のG級は、運営とユーザーが数多の混沌と問題にぶつかりまくり、
七転八倒と改善の末にようやく築き上げられたものである。


そう、実装当初のG級(MHF-G1)は現在からは想像もつかない凄惨な状況だったのだ。






F史上最悪のアップデート、MHF-G(ゴミ)1



先行テストの不穏な雰囲気が少しずつ改善されていき、
フォワード最後の盛大な宴も終え、遂に迎えたMHF-Gアップデート当日。
恒例の緊急メンテにやれやれ、と肩を竦めたハンター達は
体よくシャンティエンを撃退し、順調にG級へ昇級していく。
しかしながら、そんな彼らを残酷に待ち受けていたのは
糞システムの数々、終わりなき地獄のマラソンの始まりだった・・・



これより以下に記すのは、G1アップデート当時に大きく騒がれた重大な問題の数々である。


当時のG級武具

G級武器の問題点について詳しくはこちらの項目で。
要約すると、強化の成功確率が今と比べ物にならない、「素晴らしく運がないな、君は(笑)」の幻聴が聞こえそうなほどの低さ。
レア素材を使ってもその低確率が一切変わらず、しかも努力して完成させたところで覇種武具の攻撃力に負けるという見返りに合わない性能だった。
そのため多くのハンター達からは「作る価値無し」と断じられてしまう事態に。


G級防具も同様の理由から必要性が薄かった。
ハメなら防御力が要らないのもそうだが、当時は要求素材が多すぎたのだ。
当時はGX段階までの強化先が用意されておらず、本来の高防御力が実現できなかったのも逆風である。
そのせいでG級防具の必要性の薄さは「極限征伐戦」初回の設定ミスで再度浮き彫りになってしまい、素材数が緩和されたG3まで覇種武具依存の環境打破には至らなかった。

また、防具に関連して地味ながら致命的だったのは
前述の防御減算システムがハンター達には確認不可能だった事、なおかつ今より減算度合いがキツかった事か。
こちらは仕様そのものよりもプレイヤー側に存在が伏せられ、分かり辛かったた事が当初問題視された。


このように、鳴り物入りのG級武具はクソゲーと呼ぶのも生温い超絶運任せ強化と、覇種武具のせいでことごとく普及しないという最悪のスタートを切ってしまっていた。
何故こんなことになったのかと言うと、どうやら運営が「苦労して作った前の装備が無駄にならないように」という配慮を行ったから、らしい。
しかし、その結果がどうなったかは改めて強調するまでもないだろう。


当時のGR

実装当初にハメ・効率主義が横行した最大の原因。

今のように全部のモンスターから自由に選択できた訳ではなく、
ナンバリング・Pシリーズ等と同様にGRPを溜めて緊急クエストをこなし、次のGRに進むことで
次第にモンスターが増えていくという形式で、ある意味HR時代を踏襲した内容に見えた。

しかしながら、これがまた杜撰なシステムだと判明するには時間を要しなかった。


まず、1回のクエストで貰えた当時のGRPは、最大で1300ぐらいだった。
この数値をよ~く覚えた上で、最初のGR1-1とGR1-2それぞれに必要な値を見ていただきたい。


GR1-1 約300
GR1-2 約30000


・・・お分かり頂けただろうか。
最初のランクアップであるGR1-2への時点で、目算23回以上もの戦闘を強いられるのである。
計算するのもイヤになってくるが、酷いことに次からドンドコ要求GRPが増えていく。
本家、F、どの目線から見ても正気の沙汰じゃない。

最終的には…



GR3-3(当時の最高GR)

約150000


ここまでの合計GRP

約650000



連戦数にして、約5 0 0 回







1クエストの所要時間を最短5分と仮定した場合、500×5=2500分で約42時間。
1日2時間でGR上げに専念すると上がりきるまで21日かかる。
これに狩猟クエスト以外の要素(素材採取、準備など)を加味すると、冗談抜きで1ヶ月近くもの時間を要する。

そして、当時の獲得GRPの良効率ベスト3はイャンクック、ダイミョウザザミ、ポカラドンの3体。
というより彼らぐらいしか本当に効率の良いモンスターがいなかった。
現実は1回5分なんてうまいこと事が運ぶわけがなく、正攻法で恐ろしい連戦数をこなしていたら
とてもじゃないがGRP稼ぎが全く捗らない。
だったらPTプレイでハメ戦法を使った方がずっとマシだということで、
彼らをハメで延々と狩り続けてGRを上げる風潮が生まれてしまった。
むしろ、そうする以外に方法が無かった。

この状況を誰が呼んだか、名付けてクッキーポカラ丼オンライン」。
名前だけなら美味しそうに見えて、その実ハンター達には全く美味しくないおかわり地獄である。


このように肝心のモンスターハントを取り巻く環境すらも劣悪で、延命と言うにもあまりに杜撰すぎるシステムであった。
しかもGR3-3までに会えるG級新規モンスターはポカラドン、ファルノック、ヒュジキキしかおらず、ミドガロン以降のモンスターとは戦うことすら出来ないと判明して更なる不評を招いた。
(後に運営は「完全に延命ありきの意識がチーム内にあった」ことを暴露している)
ミドガロンから最後のアノルパティスまで配信されたのは、G2に入ってようやくの事であった。


覇種真っ青の強さを誇る(新規)モンスター

上記の武器強化失敗や、終わりの見えないGR上げが鬼畜すぎたため、それらに比べると地味だが、
新規モンスターの強さが露骨に優遇されているという声もちらほら上がっていた。
特に顕著なのが☆2のファルノック、☆4のミドガロン、☆6のアノルパティスである。

以下、基本ステータス(体力・攻撃力倍率・全体防御率)を同ランクの古参モンスターと比較した表。
ランク モンスター名 体力 攻撃力倍率 全体防御率
☆2 ババコンガ 11200 7.0 0.45
ゲリョス 12000 7.0 0.45
ファルノック 20000 6.5 0.45

ランク モンスター名 体力 攻撃力倍率 全体防御率
☆4 リオレウス 12900 4.8 0.45
ドドブランゴ 14000 5.0 0.45
ミドガロン 25000 7.3 0.45

ランク モンスター名 体力 攻撃力倍率 全体防御率
☆6 エスピナス 16000 5.5 0.55
ラージャン 12000 3.6 0.45
グラビモス亜種 15400 4.6 0.4
アノルパティス 24000 7.5 0.45

いかがであろうか?
GR4を超えてくると攻撃力倍率がの低いモンスターが目立つが、これは上記で述べた防御力補正が大きくなるため。
流石に一撃で即死してしまうような攻撃力ではまずいと判断されたのだろう。
しかしこの仕様が当てはまっているのはほぼ古参モンスターであり、
新規モンスターはそんなこと御構い無しと言わんばかりに、攻撃力倍率が軒並み6.0~7.0超えのモンスターがバンバン出てくる。
また、体力も古参モンスターが大体14000~16000の間に収まっているのに対し、新規モンスターは20000超えが当たり前。
☆1のポカラドンと☆5のギアオルグのみ20000を下回っているが、
それでも16000、19200と高く、この2体は肉質が物理・属性共にかなり硬いためあまりフォローになってない。

また、G1,G2で実装された古参モンスターは既存のモーションが強化・もしくはエフェクトが追加されただけという、
(例:回転攻撃時に竜巻のエフェクトが発生する だけの ティガレックス、火炎ブレスが毒ブレスに置き換えられた だけの イャンガルルガなど)
G級の名を冠する割には少々味気ないものとなっている。
強力な新規モンスターの踏み台のような扱いになってしまう古参モンスターという図式は、MHFでは今に始まったことではないが、
実装前に語られた触れ込みには「G級は覇種をも超えたランク」と語られていたため、
実力・存在感共にマイナーな古参モンスターが一念発起するのではと少なからず期待されていた。
そのため余計に肩透かしを食らうハンターが多かったようである。




他にも酷い要素はまだまだある。
しょっぱ過ぎるにも程がある報酬(「何も出ない」枠すらあった)。
何故そこを制限するのか分からないGz所持制限。
etc……


お分かり頂けたであろうか。
「コレ」が、運営チームがお客様を半年待たせて実装した一大コンテンツである。
ただただ延々モンスターとの戦いだけを強いて作れる武具は役立たず、
クソ真面目に正攻法で狩るよりも皆でハメたほうが超効率的・・・・・・・・・
幾らなんでも、こんなゲームが果たして「G級」の重みに耐える、遊んで楽しいと思える真っ当な内容であるだろうか。
ましてや、基本無料プレイが当たり前になりつつあった当時のオンラインゲーム環境で見ても、数少ない完全料金制のオンラインゲームである。
せっかく手を出した最上位のコンテンツがこの有り様では、金を払う価値を見出すことに虚しさも覚える。


結論として、G1の内容はまさに「G(Garbage)級」…「ゴミ級」の蔑称が相応しい評価だった。
唯一好印象として評価できるのは新規BGMだけ、とも言われた程。

後にG1を振り返ったギウラスが、

  • 「面白さ」をまったく考慮しない、ただ時間を要求するだけのゲームを誰が遊ぶのか?

  • お客様からの評価を100点満点で例えたら「100点中5点

と語っていることからも、G1の不出来は数多くのプレイヤーの不信と怒りを招いたであろうことが伺える。



さて、ここで冒頭のギウラスの発言を振り返っていただこう。


「反省しろ~~~!」


今となっては誰が反省すべきであったかは語るまでもない。


その後の顛末と今


このG1で犯した大失敗が何も影響を出さなかったはずが無く、サービス開始からG1に至るまでの運営の後手で杜撰な対応・態度にある程度許容し、フォワード暗黒期とも言うべき秘伝絶対主義を生き抜いてきたハンター達は遂に我慢の限界を超えて激怒、溜まり続けた不満を爆発させた。
フォワード時代までの比にならない大量の引退者を出しに出しまくり、PC版の人口は一気に減少。
後にそれまで複数有ったPC版サーバーが1つに統合される事態にまで発展した。
(ただし統合の件は、元々運営の中で予定にあった事である。それが結果的に早くせざるを得なかっただけ)

結果的に見れば、長きに渡って積もり続けたツケを運営は手痛い形で払うこととなった。


そして運営は、アップデートからしばらくして「G級を根本から見直す」と宣言。
これはG級の惨状に対し、ハンター達が運営にハッキリNOと突きつけたことを意味していた。

ここからMHF-Gは激動の時代へと突入していく。


G1の問題点は運営の信じられないリファイン速度の速さもあって、段階的にだがどんどん改善されていった。

  • GRシステム…GRP緩和策などが取られ、G2で制限が完全撤廃。自由にモンスター選択可能に
  • G級武具…作りやすさは改善されたがなお要求素材数が多い。G3で大幅減少により作成難易度低下

かと思えば、折角の新たな目玉コンテンツの極限征伐戦が難易度や報酬面の問題で大ブーイング。
PC版のハンター人口が1万人台まで落ち込む事態になり、改めて本腰を入れた運営は何度も開催とフィードバックを行うことに。
一方、気になるライバルMH4の発売で案の定ハンターが少なからず流出。極征の事件もあり運営もハンターも気を揉む。

G3でG級の大部分が改善されたものの、ギウラスから見れば「100点中50点」とまだまだ再建途上だった。

顧客層拡大のためにPS3、WiiUでもサービス展開するが、戦略的には大きく成功したとは言えなかった。
また、シジル無限作成バグという重大な事件も起きたり、ミヤーシタこと宮下がいつの間にか左遷異動してキモトこと木本が表舞台に現れたりもした。
一部では宮下が憎まれすぎたので木本が新たなスケープゴートにされたという憶測を呼んだ

そして苦節の末、GGで新武器種「穿龍棍」の実装が大好評となり、
G1で死に体と化したMHF-Gは息を吹き返すことに成功。
他の武器種が追いやられかける驚異的な普及率で一時はバランス崩壊が危ぶまれたが、それはまた別の話。

以降は小規模の問題(上記の武器種間バランスなど)やインフレの加速化などの懸念点がチラホラと発生はしたものの、
これといってG1並の致命的な大問題はさほど起こらず、現在に至る。




現在のMHF・・・もといMHF-Gは昔と比較して遊びやすくなり、新規・復帰プレイヤーへの待遇やキャンペーンはかなり厚い。
運営も従来以上に、ユーザーの意見を積極的に聞き入れ迅速なフィードバック、リファインを行うようにもなった。
地獄のフォワード・G1時代が嘘のようなユーザーフレンドリーである。
課金は相変わらずとも言われるが・・・これはある種のバランス調整も兼ねているので致し方ない面はある。


しかしながら・・・色々と打つ手が遅すぎたのも事実である。
序盤とその後の大失敗が原因で、ただでさえ元から危うかった運営の信用は完全に失墜。
新モンスターや新コンテンツ実装が告知されるたび、その出来を全くといっていいほど期待しない・過小評価する声が出るのが恒例と化してしまった(G1の惨状を知るプレイヤーからは尚更)。
何より、2013年度決算でカプコンの利益低調の原因として名指しされた程多大な損失をもたらし、
その後にもし二の足を踏んでしまえば足切りは避けられないかも、という正念場に立たされたこともあった。

なんとか乗り切れた2014年11月、渋谷で行われた感謝祭のステージではG1からの失策を振り返る「反省の宴」が開催。
G1のアレすぎる要素の数々は運営チームの調整不足であったこと、力を入れすぎてテストプレイも不十分であったことが明かされた。
そして、最後にはギウラスをはじめとした主要スタッフ4人に抽選で選ばれた観客が「反省しろ~~~!」と顔面にパイを投げつけるイベントで〆、というオチもついた。
(後に「実は反省してないんじゃないか?」という物言いから巨乳好きのギウラス(本人公言)と(いつもの)愉快な面々が滝行に挑まされるという荒修行に発展した)


もちろん、我々はこの程度で帳消しにしてはならないし、これからも忘れてはならない。

運営の大失敗が残した負の歴史を。

誰もが終わりなきおかわり地獄に頭を抱え、絶望したあの日々があったからこそ、今のG級があるという事を・・・




追記・修正は当時からメゼポルタ在住のG級ハンターにお願いします。
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