イナズマイレブン(やぶてん版)

登録日:2011/09/18 (日) 20:17:04
更新日:2024/02/13 Tue 08:54:46
所要時間:約 7 分で読めます




月刊コロコロコミックでやぶのてんやにより連載されていたイナズマイレブン(ゲーム)のコミカライズ。
数ある漫画版イナズマの中で中心的存在な作品。第34回(平成22年度)講談社漫画賞児童部門受賞。さらに翌年には第57回小学館漫画賞も受賞した。
2011年10月号にて円堂編完結。次号より続編である天馬編の連載が開始した。
単行本は全10巻+外伝集1冊。

他メディアとはまた違った独特の熱血的雰囲気が特徴。良い意味で泥臭いと評されている。
キャラクターの性格は主にゲーム1に独自の特色を混ぜた状態。中には最初から全く違う場合もあるが。
その後、ゲームがアニメに合わせて全体的に大人しくなったので、よりキャラ付けの独自性が際立っている。
他メディアでは基本癒し系な1年勢が漢を見せたりもしてくれる。

ストーリーを始めとした中身が全くの別物になることが多いコロコロでのコミカライズにおいて、珍しく原作の大まかなストーリーはなぞっている。
これに関してはダンボール戦機も同様なので、おそらく制作会社であるレベルファイブの意向だと思われる。
その一方で個々の展開はそのまま話をなぞるのではなく独自のストーリーを作っており、原作シナリオの甘さを燃える熱血展開へと変える点は非常に評価が高い。
ただし、対戦相手を過度に悪役・嫌な奴にして描く点(野生中やオルフェウスのアンジェロなど)や、
後述するたまごろうの扱いについては賛否が分かれている。


月刊連載だと他メディアとの進行速度にどうしても差が出てしまうため、大人の事情によってストーリやキャラクターが省かれることも多々ある。
それにより、フットボールフロンティア編を終えた後は脅威の侵略者編をとばしてそのまま世界編へ移行することとなった。
脅威の侵略者編以外の主要キャラでも宍戸・春奈一之瀬・土門・冬花は出ていない。
終盤はGOとの兼ね合いでやや駆け足気味になっていたが、話としてはきれいにまとまっている。

現在は『イナズマイレブン アレスの天秤』の展開に合わせ、小学館に漫画サイト及びアプリ「サンデーうぇぶり」と「マンガワン」にてリバイバル連載中。
またコロコロアニキにアレスの世界線に繋がる「reloaded」のやぶてん版コミカライズが掲載されこちらとFF編をダイジェスト収録した「イナズマイレブンselection」が発売された。


【主な登場人物・独自性の強い人物等】

主人公。教祖様やら中身おっさん(声優談)やら言われていた他メディアと比べるとかなりお調子者な比較的年相応な性格で、時折大人びた面も見せるという形に。
かなり無茶をし、初期はそれに伴うギャグ顔もよく披露していたが徐々に頻度が減っていった。「ズバババーン」が口癖。
よくベンチ行きにされた理由が薄いと言われていた韓国戦前のキャプテンとして在り方を見せるエピソードは、
祖父の生存を前に逸り焦るという筋の通った改編がされており、この漫画の評価が高い点のひとつによく挙げられる。

感情の起伏に富んでおり漢泣きも見せる。非常に熱いため、序盤では周囲に業を煮やして一人突っ走っていたことも。
妹の夕香については、事故で入院中であること以外存在についてはあまり詳しく触れられていないため進退状況が不明。
外伝では土方雷雲が舎弟的キャラとしてついている。

外道その1。分かりやすい悪役として描かれた結果ものすごくキャラが立った。高笑いとクズ連呼が特徴。
仲間になっても色々とブレない。そして春奈がいないので兄としての顔を覗かせることもない。ギャグではかなりはっちゃける。

円堂を慕う後輩。漢。一応ゲームにもいるが、本筋には絡んでこないので実質漫画版のオリキャラ。
主に努力と解説とリアクション担当。
前途の通り一人でストーリー上の役割を色々こなして目立っているため、他キャラファンから活躍の場を食っていると目の敵にされがち。

一人だけ際立ったガチムチボディ。他とは逆の方向性で中学生には見えない。イギリス戦の長身男対決はもはや別世界。
常識人で序盤では無茶する円堂を諌めるなど他作とは立場が逆転している様子が見られたが、徐々に円堂に感化されていく。

助っ人参戦ではなく最初からサッカー部にいる。一念発起や負傷ファウル等、しばしばプラス方向にもマイナス方向にも試合の流れを動かす起点となる。

栗松と共にいることが多く、二人揃って憤ったり愚痴ったり相手に食って掛かったりとマスコットっぽい外見で時にマスコット以上の動きを見せる。3話では1話丸々使っての「ザ・ウォール」習得の為のオリジナルエピソードが描かれた。

  • マックス
妖精さん。

他の女子マネがいないので一人でこなしている。媒体が媒体なだけにスポットはなかなか当たりづらく、名前ではなくマネージャー呼びされている。正統派。

外道その2。特に序盤は鬼道の十八番であるグズ発言もしていたり、なにかとサッカー部を潰そうとしてくる手段に容赦のなさを見せた。円堂とのフラグはない。
ちょくちょく観戦にきてはいるものの、マネージャにはならなかったため世界編に入ってネタにされるほど出番がなくなった。しかし決勝戦前に急遽再登場。

(世界編からのチーム加入)

世界編からの登場なので人格は統合済み。アツヤ人格は外伝にのみ登場。外伝では押矢万部が舎弟的キャラとしてついている。
外伝ラストの雷門イレブン入りは大人の事情でなかったことになりました。

普段はヘラヘラ笑ってて何考えてるか分からないけど仲間のためにブチ切れする漢。キメ顔もしっかり見せるイケメン。
ぶっちゃけ原作よりカッコイイ。

“流星のストライカー”の異名を持つ。エイリア学園という学校が実在してそこに所属していることになっている。
グランヘアーは天空落としの演出で見れる。イタリア戦で円堂の気質が移って不動に「バカが2人にふえてる」と言われた。

真帝国の存在は驚異の侵略者編を省くと色々と説明が面倒なこともあってか、単行本では学校名が削られて紹介セリフが変更された。
韓国戦では試合中に鬼道と仲間割れをおこし、敵そっちのけのガチバトル。チームに馴染んでからは常識人としてツッコミ担当となった。

他ではなあなあになっていたイナズマジャパンの一員として世界へ賭ける思いが、丸々1話かけてスポットを当てて描写されている。
男は男らしく描かれる本作の作画では珍しく目が女子。

(敵キャラ等)

驕りのある点は変わらずだが、実力に驕り切らない粘り強さも見せる。
再登場時はこちらの実力は評価していたものの、一線を越えずあくまで敵ライバルとしてのポジションを維持。

  • チェ・ジョンス
ゲーム本編ではイナズマジャパンの新技の引き立て役でしかなかったが、やぶてん版では序盤で吹雪と掛け合いがあったり、さらにアニメではバカの一つ覚えのように使って破られ続けた「大爆発張り手」は「バーンアウト」以上の威力どころかなんと「タイガーストーム」をも止めてしまう程の強力な必殺技になっている。
イナズマジャパンの世界への道を阻む最後の壁として扱われており、おそらく本編よりも最も扱いが良くなったキャラクターだろう。

  • エドガー
紳士ではなく騎士。伝統あるサッカーへの誇りを見せるなど逆に嫌味な点が抜け落ちている珍しいパターン。

爽やかサッカーバカ。影山が絡んでこないため、特に負い込むものもなく純粋に勝負を楽しむことに。

  • アンジェロ
フィディオと並ぶオルフェウスもう一人の顔役。自信家で少々相手を見下しがち。
サッカーバカぶりで前向きに突き抜け続けているフィディオに変わるチームのリアクション担当役。

円堂大介の後を追いながらも自身のサッカーを編み出してきた者として、ずっと後を追い続けてきた円堂守との対比が描かれたラスボス。
本編では存在感抜群だったが、ラスボスなのに前巻の予告では影も形もなかったりと地味に不遇から完全脱却しきれていない。 




イナズマイレブンGOの主人公。先行して特別外伝が描かれており、劇場版冊子にも収録されている。
円堂編最終回にも登場し、イナズマジャパン優勝の瞬間を目撃していた。

  • 観客二人組
実況キャラがいないので、代わりにリアクション要因として解説を担当しているお馴染みのコンビ。





ちなみにビリビリスケッチではたまに漫画本編では設定として触れていないこともネタにされてたりする。
ヒロト「まったく未来からきたなんてびっくりするね」
吹雪「宇宙人もびっくりだね」(死んだ目で)


実は本編未登場なキャラのうち、ゲーム1特典「秘伝の書」収録のレクチャーマンガで春奈が、宣伝の挿絵で一之瀬が描かれたことがある。





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最終更新:2024年02月13日 08:54