小学館漫画賞

登録日:2018/12/22 (土曜日) 00:20:12
更新日:2024/04/14 Sun 08:12:44
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小学館漫画賞とは、その名の通り小学館が主催している漫画の賞である。


◆概要

1955年から開始され、毎年様々な漫画作品が受賞している。
受賞の対象となるのは、雑誌等で掲載されている比較的新しい作品や、連載開始から数年経ち、メディアミックス化を果たした作品である。
小学館が主催している漫画の賞である為、基本的には小学館の雑誌に連載されている作品や、
小学館の傘下企業である集英社や白泉社の雑誌に連載されている作品が受賞する事が多く、他系列の出版社の雑誌にて連載されている作品が受賞する事は極めて稀である。
なお、受賞者には賞金100万円とブロンズ像『みのり』が進呈される。

また、候補作品を推薦してくれた読者の皆様には、抽選で100名様に小学館特製オリジナル図書カードが進呈される。

ちなみにこの図書カードには、前年に小学館漫画賞を受賞した作品のキャラクター達が描かれている大変貴重な物である。
記念品として使わずにとっておくのも良いだろう。

ちなみに発足当初は部門が分けられておらず、1975年になって少年少女部門と青年一般部門に分けられた。
そして1981年に新たに設けられたのが、そう、児童部門である。
それから2年後に少年少女部門が少年部門と少女部門に分けられ、そこから更に20年後、青年一般部門が一般向け部門に改名され現在に至るの。

また、ごくまれに審査員特別賞が授与される場合もある。

◆受賞作品一覧

( )内は作者









◆備考

  • 選考対象は小学館系列が多い一方、他系列の出版社の作品が受賞する事がある。反面、祥伝社の作品は未だに受賞していないが。主な受賞作品は以下の通り

    講談社……フイチンさん、親バカ天国、宮本から君へ、ダイヤのA宇宙兄弟ハコヅメ〜交番女子の逆襲〜
    光文社……ストップ!兄ちゃん
    KADOKAWA……ケロロ軍曹
    エニックス……忍ペンまん丸鋼の錬金術師
    少年画報社……銀河鉄道999
    秋田書店……王家の紋章、凪のお暇
    学研……漫画生物学
  • 秋田書店では『週刊少年チャンピオン』連載作品の授賞は一度もない。
    逆に講談社漫画賞を受賞したチャンピオンの作品はある*1が、ジャンプの作品で講談社漫画賞を受賞した作品は一作もない。
  • ちゃお掲載作品では、ミルモでポン!が唯一講談社漫画賞受賞を果たしたのに対し、なかよしの掲載作品が小学館漫画賞を受賞した事は未だにない。
    私に××しなさい!やさばげぶっ!等が候補作品に挙がった事があるが、いずれも受賞には至らなかった。
  • 現在、小学館漫画賞と講談社漫画賞をW受賞している作品は、20世紀少年、ミルモでポン!、ダイヤのAイナズマイレブン宇宙兄弟、俺物語!!、妖怪ウォッチの七作のみ。

    なお、田中モトユキは、都立!あおい坂高校野球部で講談社漫画賞、BE BLUES!~青になれ~で小学館漫画賞をそれぞれ受賞している為、ある意味此方もW受賞を果たしたと言える。

    他にも、いがらしみきおは忍ペンまん丸で小学館漫画賞を受賞している一方、ぼのぼので講談社漫画賞を受賞しているため、此方もW受賞を果たしたと言える。
    更に言えば、冨樫義博と武内直子は、夫婦でW受賞を果たしたと言っても過言ではない*2

◆余談

  • ケロロ軍曹が受賞した時、小学館の公式サイトにて『ケロロ将軍』と誤植された(現在は修正済み)。
    それに対し、作者の吉崎観音は、ケロロに戦国武将の格好をさせるというネタイラストを披露した。
  • ダイヤのAが受賞した時、「マガジン掲載作品が初めて小学館漫画賞を受賞した」という事で話題になったが、マガジン掲載作品で小学館漫画賞を受賞した作品は、実は本作が初めてではなく、1970年に受賞した親バカ天国がマガジン掲載作品で初めて小学館漫画賞を受賞した作品である。
  • 小学館漫画賞を受賞したコロコロコミック掲載作品のうち、ケシカスくんペンギンの問題、イナズマイレブン、怪盗ジョーカー、妖怪ウォッチの五作は、講談社漫画賞の方にも候補作品としてノミネートされていた。
    最終的にはイナズマイレブンと妖怪ウォッチの二作のみが講談社漫画賞の受賞を果たした。
  • おぼっちゃまくんが受賞した際、審査員の一人は本作に対し、
    「こんな作品の何処が面白いのか、全く理解できない。来年からは作品の人気面だけでなく、内容の善し悪しなども審査の基準に組み込みたい。」
    と、ややボロクソ気味に発言していた。
    それに対し、作者の小林よしのりは、
    こんな下品な漫画に賞をくれてやった小学館の度胸に感謝します。わしはこれからも下品な漫画を描き続けます!
    と、売り言葉に買い言葉の要領でコメントし、これが翌年から審査員総入れ替えの引き金になったともされる。…ちなみに受賞作「コロッケ!」も前作「学級王ヤマザキ」で同様の対応をされ(『子供たちに人気だろうが、下品で低俗な漫画に賞を与えるわけにはいかない』)作者のモチベーションが下がり連載終了になった事もあった。
  • ペンギンの問題が受賞した時、各受賞作品のPVが流れるたのだが、なんとペンギンの問題のPVが流れた際、
    ゴードン渡辺の全裸シーンが出て来てしまった為、会場中に気まずい空気が流れた。
    この時、作者の永井ゆうじは、かなり項垂れていたという。



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  • 受賞するのは主に自社の作品が多い
  • 他系列の出版社の作品が受賞するのは稀

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最終更新:2024年04月14日 08:12

*1 ブラックジャック、三つ目がとおる、弱虫ペダル、BEASTARSの4作品

*2 夫の冨樫義博は幽☆遊☆白書で小学館漫画賞、妻の武内直子は美少女戦士セーラームーンで講談社漫画賞をそれぞれ受賞している