ギラ系

登録日:2009/07/17(金) 00:53:25
更新日:2023/09/13 Wed 23:03:11
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ギラ系とは、ドラゴンクエストシリーズに登場する呪文体系のひとつ。
閃光で敵を薙ぎ払い、その際に生じる炎熱でダメージを与える(後述)。
エフェクトは「が画面を横切り、続いて炎が立ち上がる」というもの。


【体系】
  • ギラ
初出 :DQⅠ
消費MP:4程度
効果 :約20前後のダメージ
範囲 :敵1体(FCSFC版Ⅰ・)
    敵1グループ(~)

  • ベギラマ
初出 :DQⅠ
消費MP:6程度
効果 :約35~40前後のダメージ
範囲 :敵1体(Ⅰ)
    敵全体(Ⅱ)
    敵1グループ(Ⅲ~)

  • ベギラゴン
初出 :DQⅢ
消費MP:10程度
効果 :約100前後のダメージ
範囲 :敵1グループ

  • ギラグレイド
初出 :DQMJ2
消費MP:48(Ⅺ登場時)
効果 :約330前後のダメージ
範囲 :敵1グループ


※それぞれの消費MPとダメージは作品毎で多少違う。
 特に『X』はステータスでの威力変動が顕著。


【設定】
本来はギラが“火の玉”、ベギラマが“”の呪文だったが、『DQⅢ』にて雷を操るデイン系が登場し、
同時に「雷は勇者しか扱えない」という設定も付加されたため、「ギラ」系は“閃光の呪文”となる。
(さらに『DQⅡ』においては取説の解説にてイオ系も“雷の呪文”と扱われ、『DQⅨ』でその設定が復活した)
ただし、当時のスタッフ間で設定の解釈のすれ違いがあったのか、
FC版『Ⅲ』取説の解説では、ギラ系は稲妻、「ライデイン」は「高圧電流のかかった糸を絡ませる」、
ギガデインは「敵を体内から破壊する」と書かれている。
ちなみに攻略本や公式ガイドブックではギラ系は炎、デイン系は雷とされているし、
ゲーム内でも「ギラ」系はメラ系イオ系と同じ属性(つまり炎)に設定されている。

どこぞの4コママンガで「『ベギラマ』で実際に雷が起きる」というギャグがあったが、
「実は間違ってはいない」事に後で驚いた人もいる。
もっとも当時はそこまでくわしい人の方が少ないので、「ベギラマ」で雷が落ちても違和感しか感じなかったが……。
なお、その本が発売されたのは『Ⅷ』発売直後である。

ちなみに『ダイの大冒険』では「閃熱呪文」と表記され、相手に向かって帯状の炎を噴射する呪文となっている。
これ以降、DQ本編でも表記は兎も角、見た目はこれに似たような形状を取っている事がほとんどである。
なお、『ロトの紋章』では強力な閃光を発してその熱でダメージを与える魔法となっている。
それゆえ、全身がガラスのような構造である氷河魔神に使用した際には、
乱反射・拡散によってダメージを与えるどころか危うく自爆しかかっていた。

アニメ『勇者アベル伝説』では、使用した話によって炎だったり稲妻だったりと一定していないが、稲妻になる事が多かった。

余談だが、さらに後に地獄の雷(「ジゴスパーク」や「エビルデイン」)も登場したため、
デイン系は「聖なる雷」と特筆されることも。

火の玉を飛ばすメラ系と厳密には違うものの、
「炎を一点集中すればメラ系、拡散させればギラ系」と説明する漫画・資料もある。
さらに「一点集中させる技術が求められるためメラ系のほうが上」や「広範囲に広げる分ギラ系のほうが上」など、
作品や資料で説明が食い違っていたりする。


【歴史】
『DQⅠ』から登場する唯一の攻撃呪文体系。
イオ系に比べると威力・攻撃範囲共に劣るのでプレイヤーからの評価は低くなりがち。
攻撃属性の違いとMP消費が少なく連発しやすいのが差別化の鍵となる。
というかイオ系とメラ系以外の攻撃呪文自体が基本的に不遇
敵が使ってきた時は完全な全体攻撃になる上、ダメージを軽減できる装備も少なめなことからかなりの脅威となる。

忘れがちというか最近は知らない人も多いと思われるが、「ベギラマ」は初代では最強呪文であった。
前述のように初代だけ攻撃範囲が敵1体となっているが、これは初代の戦闘がタイマンであったため、当然の仕様である。
そのため、威力も60前後と高め。

『Ⅱ』ではベギラマがFC版で調整不足によりバギ並のダメージしか出ない残念な性能。
しかしSFCリメイクで『Ⅰ』並のダメージを敵全体に叩き出し、携帯版以降のリメイク作でギラがグループ攻撃化するというリメイクを重ねる度に強化される呪文となった。ついでに敵のギラ系使いも強化された

『Ⅲ』以降からは、序盤から複数敵を攻撃できる呪文として大活躍。ベギラマが砂漠(に出るカニ)越えの要となった。理想は「ヒャダルコ」辺りだが。
本作からベギラゴンが登場したが『Ⅲ』では調整不足によりマヒャドが先に取得できてしまう上、敵サイドには使い手がおらず影は薄い。

』~『』では、終盤に息系特技が使えるようになるため、少し肩身が狭い。『DQM』に至っては最初から狭い。
「しゃくねつ」というとくぎがあるが、威力&範囲&コスト全てが「ベギラゴン」の上位互換となっている。

そして『DQMJ』でまさかのギラ系削除。代わりにドルマ系が追加された。
『DQMJ』では、他の呪文に「ガイアー」やら「ムーチョ」といった珍妙なネーミングの最上級呪文が追加されたので、
それらから逃れられたことに安堵する声もあった。

『DQⅨ』では、影も形も存在していない。
『モンスターズ』系だけでなく、ナンバリングタイトルにおいてもギラ系リストラ&ドルマ系の採用という事態になった。

今まで世界を救ってきたギラ系を消去するという仕打ちに、ネット上では怒り狂ったり追悼式を行うなど様々な反応が見られた。
竜王を打ち倒したベギラマ、レヌール城突入前のレベル上げで地味に使えないギラ、ストーンビーストのベギラマが痛い、
とくぎ故に消費MP0という「しゃくねつ」の暴挙に跪くベギラゴン……。

我々はギラ系の雄姿を、決して忘れてはならない。 

…と、あれだけ(一部で)騒がれていたが、『DQMJ2』でしれっと「ギラ」系が再登場した。
――追加最上位呪文「ギラグレイド」を引っ提げて。

DQX』にも最初は存在しなかったが、プレイヤーの強い要望でVer.3から登場が決定。
サービス開始から3年程遅れて実装され、ナンバリングへの復帰を果たした。

DQXI』にも引き続き登場している。

【同じ、もしくは似た効果のもの】
  • らいじんのけん
『Ⅲ』でベギラゴンの効果。

  • ほのおのツメ
『Ⅳ』で単体にベギラマの効果。
『Ⅴ』で「ギラ」の効果。
(『Ⅵ』・『Ⅶ』だとメラミの効果)

  • いかずちのつえ
『Ⅲ』~『Ⅴ』・『Ⅶ』でベギラマの効果。
『Ⅵ』ではギラの効果。
(Ⅱではバギの効果)

  • 閃熱ベギラゴン
ウォークで登場するギラ系呪文。「インフェルノワンド」装備で修得。
威力はベギラゴンより少し上程度。

  • グランドインフェルノ
同じくウォークでインフェルノワンド装備で修得するギラ系呪文。
単体集中型で高威力。

  • 息系
「ひのいき」
「かえんのいき」
「もえさかるほのお」
「はげしいほのお」
「しゃくねつのほのお(しゃくねつ)」
「れんごく火炎」
「竜王の業火」


【余談】
先述のとおり、ちょっと不遇なギラ系だが、
『ダイの大冒険』では攻撃魔法の中でも非常に優遇された描写がされている。
超魔生物になる前のハドラーの最強技がベギラゴンであったり、
メラゾーマを使えるポップがギラを使えなかったりと、呪文としての威力と格は最高。

キラーマシンへのとどめの一撃に始まり、アバンとハドラーの「ベギラマ」合戦、
マトリフとハドラーの「ベギラゴン」合戦、ポップの覚醒によるベギラマ習得など、見せ場も多い。
原作者曰く、シリーズ皆勤であるギラ系に敬意を表したとのこと。さすが三条先生、分かってますね!
DQXでのギラグレイドのモーションは「大ダイ」のベギラゴンの動きそのものとなっている。

『ロトの紋章』では、主人公アルスが劇中で最初に使用した魔法がギラであり、初の実戦では決め手になっている。
ただし、後に制作された劇場用アニメでは、最初に覚えたのはメラとなった。


メラゾーマ「単体なら任せて下さい!」
イオナズン「全体攻撃TUEEEEEEEE!」
バギクロス「僧侶も使える強魔法!」
マヒャド「唯一の氷系魔法!」
ギガデイン「王道的な強魔法!」

ベギラゴン「………」

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最終更新:2023年09月13日 23:03