日曜日よりの使者 メーテル

登録日:2014/11/20 Thu 17:49:36
更新日:2024/01/03 Wed 22:14:58
所要時間:約 11 分で読めます






君となら、どんな時でも日曜日。




日曜日よりの使者 メーテル》とは、TCGデュエル・マスターズ」のクリーチャー。


概要

初出は週刊少年サンデー2013年20号(2013.4.17発売)の付録。

まだエピソード3が本格的に動き出す前の時期であり、アウトレイジという新種族がいかなるカードなのかよく分からない状況での登場であった。

初の女性型アウトレイジで、人型クリーチャーとしては珍しく「」がはっきりと描かれいる。その可愛らしい姿から「とりあえず買っておくか」とサンデーを購入したプレイヤーも少なくないはず。

少年サンデーで登場したことからか、その名前にも洒落を効かせている。少年サンデーの「サンデー(=Sunday、日曜日)」から「↑THE HIGH-LOWS↓」の代表曲の一つ「日曜日よりの使者」を当てはめ、それを「ビューティフル・サンデー」と読むアウトレイジらしい厨二病的なネーミングに仕上げている。若者(もとい20代、30代)向けTCGとしてこれほどマッチしたハイセンスな名前もない。

また名前は松本零士のSF漫画「銀河鉄道999」のヒロイン「メーテル」からだろう。機械人間である点などまさしく体の一部を武器化できるアウトレイジと重なる。また「謎の多い女性」として見ても、背景ストーリーのあるデュエル・マスターズにおいてカードとしての活躍がほとんど描かれていない点も妙にマッチする。漫画アニメにもほとんど登場していない。謎すぎる。

その他にも999のメーテルがクイーンエメラルダスと双子である様子は、さながらMODE→CHANGE版メーテルの存在を匂わせる…(エメラルダスも赤が基調のキャラクターである)。





とまぁ様々な憶測が飛ぶくらい魅力的で可愛いクリーチャーなのだ。
女性型デュエマ・クリーチャーの中でも歴代のヒロインクリーチャーを押しのけて上位に食い込むほどの人気である。やっぱりみんな大好きなんだね……。



後に高橋伸輔先生の描く漫画Duel Masters Rev.」ではヒロイン白鳥愛実がコスプレした姿で、そして「アゲアゲ∞マックスパック」ではポニーテールに髪を結いアゲアゲな性格になったメーテルが登場。2度の再録を果たす。しかしどちらも限定的な側面が強く依然入手は難しい。


日曜日よりの使者 メーテル 水/火 (4)
クリーチャー:アウトレイジ 3000
■マナゾーンに置く時、このカードはタップして置く。
■自分がカードを1枚引くとき、1枚のかわりに2枚引き、自分の手札を1枚捨ててもよい。

自分のドローを《エマージェンシー・タイフーン》に変えることができるシステムクリーチャー。
墓地肥やしや手札交換、デッキの回転率を上げる役割が期待できる。
ターン始めのドローはもちろん、様々なタイミングでのドローに適応できる便利な能力。可愛いだけではない。
一方でそのテキストから様々な勘違いが生まれたカードでもある。



よくあるルールの勘違い


大きくは2点。
1点は「捨ててもよい」という表現。
受け取り方によっては「2枚引いてカードを捨てません」という選択が出来そうなものであるが、残念ながらそれはできない。2枚引いたのであれば、その都度かならず1枚捨てよう。メーテルとのお約束だ。


そしてもう1点はマッドネスとのコンボについて。
メーテルと似た効果を持つクリーチャーに《蒼神龍ヴェール・バビロニア》や《起源神エレクトロン》などが存在する。マッドネス(対ハンデス)クリーチャーと組み合わせることでコンボを形成する有名なクリーチャーたちだ。
今回は《蒼神龍ヴェール・バビロニア》を例にあげる。

蒼神龍ヴェール・バビロニア 水 5
クリーチャー:ポセイディア・ドラゴン/オリジン 4000
■自分がカードを1枚引く時、1枚のかわりに2枚引いてもよい。そうして場合、自分の手札を1枚捨てる。
■このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、相手の手札を見て、その中から1枚選ぶ。相手はそれを自身の山札の一番下に戻した後、カードを1枚引く。

どちらも「2ドローしてから1枚捨てる」という効果で、誰もが「え!?ヴェールさんより1コスト軽くカウンターマッドネスできるやん!!メーテルちゃん強可愛い!」と考えたことだろう(筆者もその一人である)。

結論から言うとこれは不可能である。
メーテルの能力でたとえ相手ターン中にカードを引けたとしても、《斬隠蒼頭龍バイケン》を始めとしたマッドネスクリーチャーを出すことは出来ない。
反対に《蒼神龍ヴェール・バビロニア》の能力で相手ターン中にドローできれば、マッドネスを出すことは可能。れっきとしたコンボであり問題なく使える。


なぜこのような違いがでるのか。パッと見は同じ効果であるのに…。
両者の違いは置換効果の範囲にある。



  • メーテル
■「自分がカードを引く時、1枚引くかわりに2枚引き、自分の手札を1枚捨ててもよい。」

  • バビロニア
■「自分がカードを引く時、1枚のかわりに2枚引いてもよい。そうした場合、自分の手札を1枚捨てる。」

メーテルは「1枚引くかわりに」という置換効果が「捨てる」まで掛かっている。効果の全てが置換であるのに対し、バビロニアは「1枚引くかわりに2枚引いてもよい。」で一度切れているのだ。
この違いが何を生むのか。賢明な読者諸氏(特に長らくデュエマを遊んでいる方)であればもう察しがつくかもしれないが、本項ではさらに掘り進んで解説する。

まずデュエル・マスターズのゲームルールを思い出して欲しい。
置換効果は連鎖しない。


「置換効果」とは……?
簡単に言うと、効果イベントを別のイベントに置き換えることの通称である。
今回の場合であれば「1ドロー」というイベントを「2ドロー(そして捨てる)」という別イベントに置き換えている。
こういった置き換え行為は1イベントに1回しか発生できない(連鎖しない)というのがデュエマのルールなのだ。
そしてもう一つ、マッドネスクリーチャーの効果を確認しておこう。今回は分かりやすく《斬隠蒼頭龍バイケン》くんを例に挙げる。

斬隠蒼頭龍バイケン 水 6
クリーチャー:ポセイディア・ドラゴン/シノビ 6000
■相手ターン中にこのクリーチャーが自分の手札から捨てられる時、墓地に置くかわりにバトルゾーンに出してもよい。そうした場合、バトルゾーンにあるクリーチャーを1体選び、持ち主の手札に戻してもよい。
■自分のシノビの「ニンジャ・ストライク」能力を使った時、カードを1枚引いてもよい。



つまり相手ターン中にカード捨てることが出来れば場に出せるカードなのだが、一つ目の効果を読んでも分かる通りマッドネスは置換効果である。
「捨てられる」というイベントを「場に出す」という別イベントに置き換えている。
これを踏まえるとメーテルとバビロニアの違いが見えてくる。

メーテルは「1枚引くかわりに2枚引いてもよくて、引いた場合1枚捨てる。」というテキスト全てが置換効果。
バビロニアは「1枚引くかわりに2枚引いてもよい。」までが置換効果であり、「その後1枚捨てる」という効果が続く。
置換効果は連鎖しないというルール上、「捨てる」までが置換効果であるメーテルで、置換効果で出るバイケンを出すことは出来ないのだ。しょんぼりメーテルである。



















いいや!関係ないね!!







関係ない。はっきり言ってカウンターマッドネスなどできなくてもいい。

効果の汎用性、墓地肥やし、大量ドローといった効果は墓地戦略を得意とするアウトレイジと最高のシナジーを築く。





メーテルの使い方

墓地肥やし、大量ドローを可能にするメーテル。一般的には下記のアウトレイジ達と相性が良い。

{百万超邪 クロスファイア (ミリオネア)火 7
クリーチャー:アウトレイジ 7000+
■G・ゼロ-自分の墓地にクリーチャーが6体以上あり、自分の《百万超邪(ミリオネア) クロスファイア》がバトルゾーンになければ、このクリーチャーをコストを支払わずに召喚してもよい。
■スピードアタッカー(このクリーチャーは召喚酔いしない)
■パワーアタッカー+1000000(攻撃中、このクリーチャーのパワーは+1000000される)
■W・ブレイカー(このクリーチャーはシールドを2枚ブレイクする



天災超邪(ビリオネア) クロスファイア2nd 水/火 7
クリーチャー:アウトレイジMAX 7000
■マナゾーンに置く時、このカードはタップして置く。
■G・ゼロ―このターン、カードを6枚以上引いていて、自分のバトルゾーンに《天災超邪 クロスファイア2nd》がバトルゾーンになければ、このクリーチャーをコストを支払わずに召喚してもよい。
■スピードアタッカー(このクリーチャーは召喚酔いしない)
■W・ブレイカー(このクリーチャーはシールドを2枚ブレイクする) 



暴走龍(ライオット) 5000GT 火 12
クリーチャー:アウトレイジ
■このクリーチャーを召喚するコストは、自分の墓地のクリーチャー1体につき1少なくなる。ただし、コストは1より少なくならない。
■このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、サイキック・クリーチャーを全て破壊する。その後、パワー5000以下のクリーチャーを全て破壊する。
■誰もパワー5000以下のクリーチャーを召喚できず、サイキック・クリーチャーをバトルゾーンに出すことができない。
■スピードアタッカー(このクリーチャーは召喚酔いしない)
■T・ブレイカー(このクリーチャーはシールドを3枚ブレイクする)



どれも墓地やドローに反応するアウトレイジ達である。「墓地ソース」と呼ばれるデッキタイプで活躍する。

本来墓地肥やしは闇文明が得意であり、墓地ソといえば闇入りが一般的ではあるが、《盗掘人形モールス》が殿堂したこともあいまって大量ドローと墓地肥やしからクロスファイアと2ndを一気に展開しやすいのはメーテル型墓地ソであろう。小さくない魅力の一つである。

そしてそれを可能にするのがこのカード。

スクランブル・タイフーン 水 5
呪文
■カードを5枚まで引き、その後、自分の手札を3枚捨てる。


俗に「メーテルタイフーン」とも呼ばれる。コスト域が4→5と流れるようにアクセスできるのも評価でき、メーテルの効果を噛み合わせると「10枚ドロー、8枚捨てる」という闇文明もビックリな墓地肥やしに豹変。そこからクロスファイアと2ndのGゼロ条件を満たそうというのである。

5ターン目にメーテルとスピードアタッカーを持ったWブレイカーが2体バトルゾーンに出現するなんてよくあること。

次のターンにはコスト軽減された5000GTで決着である。アウトレイジ怖い。

ちなみに5000GTが出てしまうとその効果でメーテルが破壊されてしまう。せめて《金属器の精獣 カーリ・ガネージャー》に進化して守ってあげよう。



その他に重要なのはメーテルの出し方である。効果の特性上はやめに出してドンドン効果を使っていきたい。これは同時にシステムクリーチャーであるメーテルを守ると言う意味合いも含む。

同じくアウトレイジである《一撃奪取サイクル>サイクル(TCG)の助けを借りるも良し、変化球として《闘竜麗姫アントワネット》に《ヒラメキ・プログラム》を打ち場に出す方法もある。
後者はアントワネットの捨てて引く効果をメーテルと噛み合わせて墓地肥やしと大量ドローを狙うのだが、ヒラメキ・プログラムが殿堂入りしたことにともない成功率はガクリと下がってしまっい、その後ヒラメキのプレ殿で不可能となってしまった。

また《疾封怒闘 キューブリック》ともシナジーを形成する。ドローするだけでバウンスを行える可能性があるのだから洒落にならない……のだが案の定こちらも殿堂入りである。それでも強力なコンボを築けるので投入してみる価値はある。



もちろんその他にも運用方法はカードの数だけ存在する。プレイヤーとメーテル、双方の折り合いをつけて上手に扱いたいところ。



容姿


長い前髪によって片目が完全に隠れており、もう片方はメダル型ヘアピンによってかき分けている。猫耳というよりかは二本の角のような形をしたヘッドアクセサリーを装着しており、周りを小さなヘッドリボンウサギのピンで装飾するという独特のファッションをしている。髪をツインテールポニーテールでまとめるらしい。実は後ろ髪も長いようで襟足から細長く伸びておりそこにもアクセサリーをつけている。

右手を武器化できるようで主武器はハンマー。それも発射可能。鎖によって繋がれており全長は不明。《不死身男爵ボーグ》を想像すると分かりやすいかもしれない。ただ射出するだけではないようで「Duel Masters Rev.」版メーテルを見るとはっきりと描かれているが異次元(?)に打ち出して、あらぬ方向から飛び出せる攻撃方法のようだ。

上は青、下は赤紫と2色の瞳を持っており、目の下のフェイスタトゥーは赤く鋭い。ポニーテール(アゲアゲ)バージョンでは赤→青というように色が逆転する。また首元は水でできたマフラーが巻いてあり、胸の前で蝶々結びにしてボタンで留めている。ポニーテール版では水から炎へ変化。大人しそうな見た目から一転、荒々しさが印象的になる。

留め具として機能しているボタンには3本の棒状の模様が翼のように並べられており、一見すると《信心深きコットン》のベルトの模様と似ている気もするが、要審議である。

左腕にはピンクのスカーフを巻いている。薄茶色のストッキングの一部が炎の揺らぎのように薄くなっており、太ももの付け根から膝小僧手前まで伸びる。スカートの一部は機械化され一部から炎をが吹き出ている。やはりポニーテール版ではその部分は水でできたフリルになっており、ストッキングではなく、赤いスパッツを履いている。表情やフレーバーからも推察されるように真反対の性格となるようだ。

胸はない(無慈悲)。









君とならこの項目を追記・修正しなくても大丈夫……なんて言ってられないわね!!

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最終更新:2024年01月03日 22:14