ハンデス/手札破壊(デュエル・マスターズ)

登録日:2020/01/27 Mon 01:30:49
更新日:2023/07/04 Tue 15:48:52
所要時間:約 37 分で読めます






男の人って、すぐ拳で語り合うけど、アタシとカットちゃんはその前に切りつけちゃうのよね、アハハ。 ― 解体人形ジェニー



ここでは、『デュエル・マスターズ』におけるハンデスについて語る。


概要

元となったMtGと同じく、弟分のデュエマにおいてもハンデスは重要な戦略の一つであり、
ガチデッキ同士の戦いでは常にそれらの存在を意識したプレイングとデッキ構築が要求される。

デュエマはカウンター/打ち消しの手段がごく一部のカードにしか存在しないため、相手の動きを妨害するためには先に捨てさせて使わせないようにするしかないのである。

また、デュエマはゲームシステム上手札が減りやすいタイトルなので、ハンデスが刺さりやすい。
初手が5枚で先攻プレイヤーはターン開始時のドローが不可能。加えて、マナチャージで1枚、《フェアリー・ライフ》のような下準備のためのカードで1枚と、序盤は毎ターン2枚のカードを消費することになる。

何も考えずにカードを使っていくと、すぐに手札がなくなりジリ貧に陥る。マナコストの高い切り札が出せなくなってしまったり、必要なカードを泣く泣くマナゾーンに置くしかなくなってしまうのである。ハンデスは相手をそのような状態にさせることを狙って行われる。

相手の予定や計算を狂わせるのは勿論の事、手札にあることで真価を発揮するニンジャ・ストライクや革命0トリガーを潰す意味でもハンデスの価値は大きい。

プレイヤーの年齢層の関係上やりすぎると嫌な顔をされる事も少なくないが、勝つ為なので仕方ない。

やはりというか有力なハンデスカードはMtGのの流れを継承する闇文明が得意分野とする。
一応、実は形は違えど全ての文明にハンデスの手段が存在するとはいえ、使い勝手の問題から結局闇の力に頼る事になるのがほとんどである。

タイプとしては、裏向きのまま自分が選んで捨てる②に該当するものが圧倒的に多い。
また、有名なカードである《ゴースト・タッチ》《スケルトン・バイス》《ロスト・ソウル》を意識したカード名が多いのも特徴。

なお、ハンデスの手段自体は豊富ではあるものの、ハンデスそのものを戦術のメインに据えたデッキは意外と少なかったりする。
ハンデスを搭載したデッキは、あくまで「搦め手の一種」として採用していることがほとんどである。

デッキタイプ

  • 【グラザルド】
自身を含めた闇のクリーチャーにタップ能力によるハンデスを付与するキマイラ進化クリーチャー超幻獣グラザルド》を中心に組まれたデッキ。
キマイラ自身が不遇種族という事もあり、事実上のキマイラの種族デッキとしても扱われている。

闇の小型クリーチャーを何体か並べてから《グラザルド》を出せば、それらのタップ能力を一斉に使うことで一気に相手の手札を空にできる。
さらに、タップ能力は毎ターン使えるので相手の手札を常に枯渇させて動きをロックさせてしまう。
反面、進化元が貧弱かつキマイラ自身の不遇さもあって運用は楽ではない。

  • 【超電磁妖魔ロメール】
サイバーロード/ヘドリアンを強化する進化クリーチャー《超電磁妖魔ロメール》を中心に組まれた種族デッキ。
単に【ロメール】、もしくは【ロメールビート】などとも呼ばれる。
《ロメール》自体にハンデス能力はないのだが、対応種族であるヘドリアンがハンデス大好きな連中であり、
有用なクリーチャーを集めたらいつの間にかハンデス満載のデッキになっていた……というパターンが多い。

  • 【キキ&カイカイ】
リンクすると自身がドローした際に相手にハンデスを強制する能力を持つゴッド《邪道神キキ》と《外道神カイカイ》を中心としたデッキ。
ブロック時と呪文詠唱時にもドロー効果が発生するのが嫌らしく、相手ドロー時に自分もドローできる《龍素記号Bg ニュートン専用パンツァー》などが並ぶと、
相手はドローしたカードを即捨てなければならないという、恐怖のロック状態が完成する。

  • 【アモンロック】
相手ドロー時に自分の手札を2枚捨てれば、相手にも引いたカードを捨てさせる《魔流星アモン・ベルス》を中心としたデッキ。
能力起動の為に自分も手札を捨てなければならない上、《アモン》自体も進化元を2体必要とする進化V、
極め付けにコストが9と非常に重い等頭を悩ませる要素が満載であり、非常に高度なプレイングとデッキ構築の腕が要求されるデッキの一つ。

  • 【オール・イエス】
クロスしたクリーチャーをパンプアップし、ブロッカーとハンデスのアタックトリガーを付加させるクロスギア《至宝 オール・イエス》を使ったデッキ。
白黒、または水をタッチしたドロマー・カラーで組まれる。
優秀な小型を多く採用し【メタビート】または【コントロールビート】のような形態をとる。

《オール・イエス》の能力を活かすためにタップキル戦術を行い、相手の手札を削りながら少しずつバトルゾーンの主導権を握っていく。
ハンデスそのものを主体としたデッキでは珍しく、2012~2014年頃に公式大会でも結果を残している。

  • 【ザウラクロック】
水か闇のカードがマナゾーンに置かれた時に、それぞれドローとハンデスを行える《封魔ザウラク・ディス》と、
相手ドロー時にマナブーストを行える《強奪者 テラフォーム》を使ったコンボデッキ。
コンボの構想自体は2012年頃には存在したが、実用レベルに達するのに更に丸2年を要したというエピソードがある。

  • 【青黒ハンデス】
色々型はあるがとりあえずこの表記で記載。
元々はドロマー超次元のリペアとして誕生したデッキ。
成立してからしばらくは影が薄かったが革命編辺りから一気に強化され頭角を表した。
メインデッキにフィニッシャーと呼べるクリーチャーをほぼ投入しないのが特徴でハンデス、除去、ドローカードで殆ど構成される。
革命ファイナル~双極篇まで環境トップだった【ドギラゴン剣】タイプのデッキに対して有利が取れるのと環境デッキの仲では比較的安価で組めたため地雷デッキとして知られていたが、ほぼ全ての行動を呪文を介して行う都合上呪文メタが滅茶苦茶辛いデッキでもあったため、【ドギラゴン剣】側が《寄天烈 シャッフ》や《タイム3 シド》を投入して対抗する事もあった。
その後成立した【チェンジザダンテ】や【赤白轟轟轟】には有利が取れず、下記のGRハンデスが開発されるまで冬の時代を過ごす。。
因みにハンデスデッキではあるがメインデッキにフィニッシャーをほぼ投入しない都合上逆にハンデスされるのは非常に苦手。
《拷問 ロスト・マインド》や《ロスト・ソウル》なんかを食らうと悲惨な事になる。

  • GRハンデス】
上記の青黒ハンデスから派生し(というかアップデートと言った方が良いかもしれない)、超天篇で生まれたハンデスコントロール。
出した時に墓地からコスト4以下の呪文を唱えられ、各ターンはじめて呪文を唱えた時にGR召喚できる《Wave ウェイブ》を活用する。

《ブレイン・タッチ》《ウォズレックの審問》《密かで華麗なるカイタイ》など序盤に使ったハンデス呪文を墓地から再び唱えて相手の手札を枯らせると同時にGRクリーチャーを展開していく。
出てくるGRクリーチャーにも《カット 丙-二式》のようなハンデスできるものがあり、超GRのめくりによってはさらに捨てさせられる。
これだけでGRクリーチャーがぞろぞろと並んでいくため、打点が揃ったら《ファイナル・ストップ》などで相手の呪文を止めてさっさと殴り切る。
青黒ハンデスの弱点であった展開能力の低さをカバーし、呪文メタに対する対応力を上げた強力なデッキだったが、成立したのがかの「ミッツァイルマスターズ」の真っ只中だったので目立った活躍を残せなかった悲劇のデッキ。

  • 【青黒緑ハンデス】
水・闇・自然で組まれたハンデスコントロール。
元々は【青黒緑デッドダムド】の派生として生まれた型で、2枚引いた後に2枚捨て、2コスト以下のクリーチャーを2体まで墓地から出せる呪文、《有象夢象》を使うために4コストクリーチャー枠をほぼ2コストクリーチャーに置き換えたデッキ。これで《特攻人形ジェニー》か《悪魔妖精ベラドンナ》、あるいは両方を出すことで、《スケルトン・バイス》と同様の4マナ2ハンデスを生み出せ、早い速度で手札を枯らせるのとウィニーを多めに採用する都合上速攻相手にもある程度殴り合えるのが特長。
成立してからしばらくの間は2コストクリーチャーに環境に合うものがいなかったのと関連パーツが滅茶苦茶高かったので研究が進んでいなかったため鳴りをひそめていたが、王来MAXで優秀な2コストメタクリーチャーが多数追加された事で躍進をとげた。

基本的な動きは適宜ハンデスを入れつつ《デドダム》でを手札とマナを確保しつつ墓地肥やし、状況に合わせて2コストメタクリーチャーを展開、《SSS級天災 デッドダムド》でボードアドバンテージを取り、
最終的に《アクア・ベララー》を使って今引きを否定しつつ、《Q.Q.QX./終葬 5.S.D.》での特殊勝利を狙うか《CRYMAX ジャオウガ》と横並べしたクリーチャーで殴り切る、というものだが相手のデッキタイプや状況によって優先する動きが変わる。
ハンデス、除去、展開能力のバランスが良いため明確に不利が付く相手が少ない代わりに1枚で戦況をひっくり返せるようなパワーカードを採用しない関係で劣勢に陥ると巻き返しが難しく、結構緻密なプレイングが要求されるデッキである。
《Q.Q.QX./終葬 5.S.D.》と《CRYMAX ジャオウガ》は同時採用する事は稀で大体選択になるがどちらも一長一短なので想定する環境とプレイヤーの好みで変わる。



個別カード

タイプ①相手に選んで捨てさせる

  • 《魔弾バレット・バイス》
4マナの闇の呪文。
普通に使うと相手に1枚選んで捨てさせるだけで割に合わないが、
自分のナイトが1体でもいれば「ナイト・マジック」により2連打できるので、4マナの2枚ハンデスになる。

後述する《スケルトン・バイス》の調整版の一つ。
味方ナイトを用意する必要性が生まれ、捨てる手札を選ぶのも相手となったが、4ターン目に撃てる2枚ハンデスはやはり強力。
既に述べたがデュエマは序盤から中盤にかけて手札が減りやすいタイトルであり、かつマナゾーンへはその時点で不要なカードから置いていくのが鉄則である。そのため、相手の手札から重要なカードを叩き落せる可能性が高い。
KM呪文のコストを下げる《魔光ドラム・トレボール》を使えば、3ターン目からの詠唱も狙える。

2021年の王来篇ではこれら2枚が1枚になったツインパクト版が登場。
このハンデスギミックが再注目されることとなった。

  • 《ガンヴィート・ブラスター》
7マナの闇の呪文。
相手クリーチャーを1体破壊し、相手に手札を2枚捨てさせる。
確定除去でフィールドアドバンテージを奪い、手札を捨てさせることで後続も断つことができる。

コストが被る事もあり、後述する《ロスト・ソウル》とは必ずと言っていいほど比較される。
こちらは捨てさせる枚数こそ固定ではあるが、除去が撃てるのですでに出ている大型にも対処できる。

忘れられがちだが闇のクリーチャーである《ガンヴィート》の必殺技の1つでもある。

  • 《西部人形ザビ・バレル》
3マナ2000の闇の攻撃できないブロッカー。
相手依存ハンデスのcip能力を持つデスパペットである。

地味なスペックだが、軽い上に守りを固めながらハンデスを行えることから、コントロールデッキでの採用率は高め。
デスパペット/エイリアンと種族も中々優秀で、デスパペットを活かして《人形の裏技ペット・パペット》で追加ハンデスを仕掛けることも可能。

10マナ17000の無色アンノウン/ゼニス。
召喚して出せば自分は5枚ドローし、相手には手札を5枚捨てさせる脅威のファッティ。
ひとたび能力を使えば圧倒的な物量差をつけることができる。

【ターボゼニス】のようなマナブーストから大型を繰り出すランプデッキの切り札の1つ。
すでに大型を出されている時は《ウェディング》などと使い分けて対処しよう。

相手が捨てるカードを選ぶので便宜上タイプ①に載せたが、デュエマでは5枚以上の手札を保持する場面は少なく、全ハンデスと考えて差し支えない。
実際の使用感はほぼタイプ⑤同然である。

詳細は項目参照。

  • 《龍魂宮殿 ブラックロ》
場に出ると相手に手札を1枚捨てさせるドラグハート・フォートレス
一見かなり地味な効果だが、ドラグハートによるハンデスのため相手が選べばマッドネスを回避できる。
5コストドラグナーから気軽に出す事ができ、闇を入れないデッキでもハンデスを行えるのも利点。
そして、他の類似フォートレスが4枚揃うと……?

8マナ7000で闇/水/火のエルダー・ドラゴン/プレインズ・ウォーカー。
MtGでも大暴れのボーラス様が闇鍋パックの第2弾にて弟分にまさかの殴り込み。

出すだけで相手に7枚もの手札を捨てさせ、攻撃する時に相手のクリーチャーを1体破壊できる。
さらに、3つの文明を持つのでマナゾーンに埋めても色基盤になる。

枚数指定タイプでは過去最大の7枚ハンデスにより、ただ出るだけで相手の手札はボロボロ。というか、大抵の場合は全ハンデスとなる。
極め付けにアタックトリガーで確定除去まで放ち、ジリ貧の相手をさらに追い詰める。

ドラゴンということでコスト踏み倒しの手段は豊富。
ポロっと出てきてそのままゲームセットということもザラにある。

捨てる手札を選ぶのは相手だが、いかんせん枚数が多すぎて相手に選ばせる意味が殆どなく、
こちらも上記のローゼス同様、明らかにタイプ①よりも⑤としての側面が強い。
詳細は項目参照。

  • 《裏切りの魔狼月下城》
2マナの闇の呪文。
通常時は相手に1枚選ばせて捨てるだけであり、後述する《ゴースト・タッチ》の劣化カード。

だが、多色カードがマナゾーンに4枚以上あれば、マナ武装4により追加で2枚捨てさせることができる。
つまり2コストで相手に手札を3枚捨てさせ、おまけにS・トリガーまで付いているという恐ろしいスペックに変貌する。

このカードを使いたいが為に、多色を多めに搭載し闇を投入した《カイザー「刃鬼」》デッキや、
5色デッキ化した《蒼き団長 ドギラゴン剣》デッキ(5色ドギラゴン剣)が誕生したりもした。
条件がある程度重いゆえに、バランスが取れたカードと思われていたが……。

  • 《魔薬医 ヘモグロ》
《ザビ・バレル》同様のcipハンデスに加え、自ターン限定で破壊されてもターンの終わりに自己蘇生が可能なクリーチャー。
勿論蘇生時にもハンデスが行われるため、毎ターン自壊させれば継続して手札を捨てさせ続けることができる。
特に同じ種族の《ルドルフ・カルナック》や《龍装者 グルド54号》との相性は良好。

5マナの闇の呪文。
以下の3つの効果から重複を許して2回選ぶ決断(パーフェクト)呪文サイクルの闇担当。

●相手に1枚選ばせてハンデス
●相手クリーチャー1体に-4000のパワー低下
●4コスト以下の闇のクリーチャーか、闇のオーラを1体バトルゾーンに出す

これらを見て分かるだろうが、非常に汎用性が高く便利。
相手の手札が少なければ《デモニック・バイス》のような感覚で唱えて叩き落とし、クリーチャーを並べてきたらパワー低下で対処できる。

ハンデスカードとして見ると、相手の手札が尽きたら別の選択肢でアドバンテージを稼げる点が優秀であり、腐る場面がほぼない。
すべての能力が噛み合っている【デ・スザーク】とは最高の相性を誇る。

この呪文の真の恐ろしさはそれだけにあらず、墓地から唱えることも可能なところ。
つまり、このカード1枚で2枚分の働きが可能。
適当な墓地肥やしで落ちると実質的に手札が1枚増えることになる。

墓地から唱えた場合は使用後に山札の1番下に行くことになるが、墓地から1回使えるだけでも成果は十分。
コントロールデッキでは毎ターン唱えることで山札切れを防げるというメリットになる。
最盛期では1枚4000円近くととんでもない値段が付いていたが、再録が繰り返されたため最近では安いバージョンだと1枚1600円ぐらいになった
それでも十分高い領域なんだけどね。

タイプ②無作為に捨てさせる

  • 《ゴースト・タッチ》
2マナの闇の呪文。
相手の手札を裏向きのまま1枚選び捨てさせるシンプルなカード。
デュエマにおける全てのハンデスの源流となっている1枚である。

1枚ハンデスにS・トリガーが付いているだけの単純なスペックだが、その使い勝手は良く現在でも最軽量ハンデスの一択として使われている。

結局のところ1:1交換でしかないため、アドバンテージの面では互角の消費。むしろマナコストを支払っている分だけ自分がテンポロスしているともいえるため、この手のランダムハンデスカードは使い方が肝心。
ドローソースで手札を回復しながら連打する、相手の手札が少なくなった瞬間を狙うなど、プレイングの工夫によってはじめて真価を発揮できるといえる。

デュエマ黎明期では《アストラル・リーフ》《サイバー・ブレイン》《ストリーミング・シェイパー》などが4枚積みできたので、2マナ域でハンデスすることが過剰に早期なアクションだった。
当初こそ「そんな慌ててハンデスせんでもええやん」という冷ややか寄りの評価であったが、後の環境の高速化によって正当な評価を得るに至った。

2018年度の「双極篇」ではツインパクトになった《ゲオルグ・バーボシュタイン/ゴースト・タッチ》、
デュエマ20周年となる「王来篇」ではS・トリガーがG・ストライクに変わった《ゴースト・Re:タッチ》が登場。
(実用性はともかく)《ゴースト・タッチ》を12枚体制にできるようになった。

3マナ2000の闇のパラサイトワーム。
アタックトリガーで1枚ハンデスを行うクリーチャーの元祖。《暗黒巨兵マギン》「……」

パワーはそこまで高くないが、攻撃しながらハンデスできるのが強み。
言い換えれば、相手の手札を増やさずにシールドをブレイクできるということである。

責め攻めながらハンデスを繰り返すいやらしいスペックの持ち主だが、一番いやらしいのはむしろそのイラストであろう。
詳細は項目参照。

  • 《汽車男》
4マナ1000の闇のヘドリアン。
出た時に《ゴースト・タッチ》を放つS・トリガー獣である。

S・トリガー持ちでは最軽量のハンデスクリーチャー。
素出しした際の有用性とコストが被る関係で、後述する《解体人形ジェニー》のほうが何かと優先されがちだが、
こちらはS・トリガーにより思わぬタイミングで飛び出す可能性を秘めているため、一概に劣っているとは言えない。

同型再販の《ギガバルザ》にも同様のことが言える。

  • 《飛行男》
2マナ1000の闇のヘドリアン。
破壊されると1枚ハンデスを行うウィニー。
pigとハンデスという単純な効果の組み合わせが絶妙なシナジーを生んでおり、
倒せば手札を奪われ、されど無視すればシールドを一方的に削られるという二重苦を相手に与える事ができる。
登場してから何年かは闇入りのビートダウンでよく使われていた。

1マナ重くなると、ランダムハンデスがピーピングハンデスに変わった《滑空男》になる。

cipでそれぞれの文明に応じた2つの効果を発揮するクリーチャーのサイクル。
闇はすべてハンデス持ちであり、中盤の繋ぎとして現在でも広く採用されている。水/闇文明担当以外は。
詳細は項目参照。

  • 《略奪秘宝ジャギラ》
5マナ3000の闇のパンドラボックス。
ウェーブストライカーの条件を満たしつつ場に出れば、一気に3枚の手札を奪う恐怖のクリーチャー。

そのスペックはインフレの進んだ現在で見てもちょっとした脅威。WSの強さと根強い人気を支えるカードのひとつ。

  • 《陰謀と計略の手》
4マナの水/闇の呪文。
進化でないクリーチャーをバウンス+見ないで1枚ハンデスという/闇両文明の特徴を持ち合わせた多色呪文。

「クリーチャーをバウンスした後にハンデスで落とせば、擬似的な確定除去になる」というのは黎明期から知られるコンボパターンだが、
それを公式が分かりやすい形で現実化させてくれたのがこの1枚である。

上位種としてシールド焼却のボーナスが追加された《執拗なる鎧亜の牢獄》も存在する。
そちらは5マナで水/闇/火の3文明となっており、
バウンス対象に制限がなくなり、捨てさせたカードがバウンスしたクリーチャーと同名ならば相手のシールド1枚を焼却できる。

  • 《暗黒秘宝ザマル》
3マナ2000の闇のパンドラボックス。
マナゾーンのカードが闇だけなら、+2000のパンプアップとハンデスのアタックトリガーを得るため、
【黒単】ではパワー4000の《ゼリーワーム》となる。

かつての闇単速攻の象徴的存在のひとつであり、3コストでパワー4000のクリーチャーがハンデスを繰り返しながら殴ってくるのは厄介。
殴り返し、火力、ブロッカーに対してかなりの耐性ができるため、相手の妨害手段を叩き落しながら強引に攻めていける。

かつては上記の《卵胞虫ゼリー・ワーム》がこのポジションに居たが、種族を考慮しないデッキではこちらに役目を譲っている。

2マナの光/闇のクロスギア。
クロスしたクリーチャーはパワーが+4000させ、ブロッカーとなり、
さらに攻撃する時に《ゴースト・タッチ》を放てる。
前述したデッキ【オール・イエス】のコンセプトとなるカード。

クロスするだけで適当なウィニーがパワー6000~7000程度になり、序盤から中盤に出てくるクリーチャーの多くを殴り倒せるようになる。

クロスギアによるハンデス故に、クリーチャーや呪文によるハンデスにしか反応しないマッドネスを掻い潜れるのもポイント。
詳細は項目参照。

  • 《禁門の超人》
世にも珍しい自然のハンデス。アタックトリガーで相手の場の4コスト以下のクリーチャーか手札をマナゾーンに送る。
マナ送り故に当然相手のマナが増えてしまうが、反面マッドネスに反撃される心配もない。

自身のサイズが中途半端なのと、アタックトリガーの常として発動までにタイムラグが存在するのが難点。
結局のところハンデスがしたいなら闇文明を足されることが多い。

7マナ12000のドラゴン・ゾンビ/ダークロード/ナイト。
墓地進化GVによって出される進化クリーチャーである。

バトルゾーンの進化元を必要とせず、墓地進化GVにより墓地の闇クリーチャー3体を進化元に出せる。
攻撃時に使えるメテオバーンを持ち、捨てた進化元1体につき1枚、相手の手札を裏向きのまま山札の下に送る。

闇のハンデスでは珍しい山札送りのため、マッドネスを完全に無力化できるのが強み。
使い終わった適当な闇クリーチャーを進化元として再利用できる上、ドラゴンなので《グールジェネレイド》が反応してくれる。
さらにメテオバーンは枚数を0~3枚に調節可能など、デカい割に小回りが利く。

7マナと重いが《魔光蟲ヴィルジニア卿》の能力が使えたため、墓地肥やしは必要なものの5マナでリアニメイトすることができた。
手札を削りながらのゴリ押しは単純ながら厄介であり、神化編覚醒編初期の環境に少なからず影響を与えた。
当時は《カラフル・ダンス》が4枚使えたことも大きい。

しかし、現在は高速化した環境の煽りを受けて「重くて出すのに間に合わないから弱い」などと言われることもある。
全盛期しか知らない方にとっては信じがたい話だろうが……。ある意味環境高速化の被害者の一人。

  • 《特攻人形ジェニー》
2マナ1000の闇のデスパペット。
後述する《解体人形ジェニー》の派生カードで、こちらはcipで自身を破壊する事で《ゴースト・タッチ》を撃てるクリーチャー。

コストの被る《ゴースト・タッチ》とは使い分けが肝心。
こちらはクリーチャーなので、《激天下!シャチホコ・カイザー》の能力で毎ターンリアニメイトするなどのコンボが可能。
上記の様に【青黒緑ハンデス】では《有象夢造》で類似効果持ちとともにリアニメイトされ、かつての《スケルトン・バイス》のような動きをとるために使われるが、打点形成か《CRYMAX ジャオウガ》の生け贄用に盤面に残される事もある。

5マナ7000の闇のダーク・ナイトメア/侵略者。
「侵略」により不意に現れ、登場と同時に2枚ハンデスを放つ進化クリーチャー。
闇のクリーチャーすべてが進化元であり、闇のコマンドが殴る時に「侵略」でタダ出しできる。

一見小奇麗に纏まったスペックに見えるクリーチャーだが、その実力は……?
詳細は項目参照。

  • 《ブレイン・タッチ》
3マナの水/闇の呪文。
相手の手札を1枚見ないで捨てさせ、自分は1枚引く。
手札を減らさずにハンデスできるという大きな強みを持つカード。

一見地味だがその実用性は高く、登場以来色の合うコントロールデッキで高い採用率を誇る。

4マナの闇の呪文。デュエマのハンデスカードに「バイス」というワードが付く様になった元凶。
相手の手札を見ないで2枚捨てさせるカード。
デュエマの歴史の名を残した凶悪呪文の1つである。

2マナ払って1枚捨てさせる《ゴースト・タッチ》が単純に倍になっており、適正な強さであるそちらと比較すれば妥当なスペックに見える。
むしろ地味にも思える1枚だが、その実態は……。

詳細は項目参照。

  • 《クローン・バイス》
3マナの闇の呪文。
《ゴースト・タッチ》を撃った後、すべての墓地の《クローン・バイス》1枚につき追加で1枚ハンデスを行う。

素の状態ではS・トリガーもない3マナの《ゴースト・タッチ》という微妙なスペックだが、撃つ度に威力とコストパフォーマンスが増していく。
結果として《クローン・バイス》が蔓延る環境を生み出して殿堂入り。1枚投入できるが単体では効率が悪すぎるため、プレミアム殿堂と大差はない。

詳細は《スケルトン・バイス》の項を参照。

  • 《ソウル・アドバンテージ》
6マナの闇の呪文。
自分のシールドの枚数分《ゴースト・タッチ》を撃つ。
例えば自分のシールドが3枚ならば3枚ハンデスとなる。

一見すると相手依存で不安定だが、無傷の状態なら6コストで5枚ハンデスを行う効果となり、実質的に6マナで撃てる《ロスト・ソウル》と化していた

6マナと7マナでは撃てる速さが1ターン違ってくるため、捨てさせる枚数以上に先んじることが重要なハンデスカードにおいては非常に大きな強みとなる。
その名の通り理不尽なまでのアドバンテージを奪う(稼ぐ)ことができ、戦国編環境でのマストカードの1つであった。


タイプ③相手の手札を確認し、その中から捨てる

  • 《策略の手》
5マナの闇の呪文。
デュエマ初のピーピングハンデス。5コストとやや重いが、相手の手札を見てそこからカードを1枚選んで捨てさせる。

しかしその重さが災いし、唱える頃にはピーピングなどするまでも無いほど手札が減っている事も多い。
結局実戦でも大した活躍はできず、上位互換である下記の《解体人形ジェニー》が登場してしまった。

呪文のピーピングハンデスも、光との多色であるが《猟奇と耽美の人形劇》や《密かで華麗なるカイタイ》などが登場。
元祖のはずなのに不遇な1枚である。

4マナ1000の闇のデスパペット。
出た時に相手の手札を見て、1枚選んで捨てさせる。
デュエマにおけるピーピングハンデスの定番。

相手にとって最も重要なカードを捨てさせることで事故を誘発させ、今後のゲームプランを立てるのにも役立つ。
さらにパワー1000のクリーチャーが付いてくるので、単純にアタッカーにしたり、進化クリーチャーを重ねてもいい。
シンプルかつ強力なスペックで長年愛されて来たが、王来篇で完全上位互換の《神徒 メイプル-1》が登場した事でその役目を終える。ただし今でも8枚採用や墳墓避けのためにお呼びがかかったりする。
また、かわいさと怖さの同居したイラストの人気も非常に高く、闇のトップアイドル的存在でもある。

詳細は項目参照。

数少ないのハンデスにして、水のカードの中でも特に有名なハンデス手段。

水文明版の《解体人形ジェニー》であり、こちらは手札をシールドに封じ込めるサイバーロード。
当然相手のシールドは増えるが、シールド送りにされた手札は回収が困難であり、ときに通常のハンデスを遥かに超える効果を発揮することも。

詳細は項目参照。

  • 《悪魔龍 ダークマスターズ》
7マナ7000のデーモン・コマンド・ドラゴン。
cipで3枚ものピーピングハンデスを行う大型クリーチャー。

《ロスト・ソウル》にはさすがに及ばないが、手札を見てその中から3枚も選べるためハンデスとしてはかなり上質。
相手の手札が少ない時には全部捨てさせてしまえる。
マッドネスを避けられるのも嬉しい。

《解体人形ジェニー》が4マナだったことを考えるとコストパフォーマンスは非常に良好。
使用後にはW・ブレイカーのアタッカーとして攻撃に参加できるのもありがたい。

効果の強力さは勿論の事、サポートの豊富なデーモン・コマンド・ドラゴンという種族も嬉しく、コスト踏み倒しで出てくれば気軽に3枚ハンデスを行える。

登場以来種族デッキからマナの伸びるコントロールまで幅広く採用されている。

タイプ④条件を指定し、相手がそれを持っていた場合捨てさせる

  • 《レイン・アロー》
2マナの光の呪文。
まさかののハンデス。
相手の手札を見て、その中の闇の呪文をすべて捨てさせる。

一見豪快な効果に思えるが、闇かつ呪文と対象を二重に指定しているせいでハンデス効果が決まりにくい。

2コストという軽さを考えるとむしろピーピングの方を目的にし、ハンデスはおまけと割り切ったほうが使いやすい。
ハンデスに関しては闇のほうが遥かに上手であるという事がよく分かる点では興味深い1枚。

のちに強化版として5コストと重めだが光以外の呪文をすべて落とす《レインボー・アロー》と、
クリーチャー化し、ハンデス対象に火文明も追加された《巡霊者キャバルト》が登場している。

  • 《マインド・リセット》
2マナの闇の呪文。
相手の手札を見て、その中から呪文を1枚選んで捨てさせる軽量ハンデス呪文。

当時はさほど評価されていなかったが、覚醒編サイキック・クリーチャーを呼び出すのに必要な超次元呪文が登場すると、
それらをいち早く落とせる手段として評価が見直された。

ツインパクトの登場後は、初動となる軽量級呪文面が付いたツインパクトを叩き落とせる点から独特の需要を得るに至った。

《ヴォルグ・サンダー》のプレミアム殿堂指定後は呪文面のみのカードの比率を高めたデッキが環境で活躍し出したため、この点でも評価が上がった。
現在でも2コストと手軽なピーピング手段であることや、広いハンデス範囲から愛用されている。

1コスト増え、クリーチャー化した《ヤミノカムスター》という派生カードも存在する。

  • 《ノクターン・ドラグーン》
カード名を指定し相手の手札を見た後、指定した名前のカードをすべて捨てさせる効果を持つクリーチャー。
ハマればかなりのハンデス効果が期待できるのだが、同じ手札を何枚もため込むデッキというのはそう多くは無く、
大概は1枚ハンデスだがコストの軽い《解体人形ジェニー》で事足りてしまうのが辛いところ。

6マナ6000のデーモン・コマンド。
出た時に種族を1つ指定し、相手の手札を見て、指定した種族を持つカードを捨てさせる。
さらにこの能力でハンデスに成功するとシールド焼却のオマケが付く。

種族デッキ相手なら高確率でシールド焼却を狙える上、外れてもピーピングはできるのでこちらに損害は無い。
強力な能力に反して知名度がさほど高くないのもある意味利点であり、油断した相手の足元を掬うことができる。

詳細は項目参照。

  • 《超次元バイス・ホール》
6マナの闇の呪文。
上記の《マインド・リセット》の効果を内蔵した超次元呪文。
以下のように出せるサイキック・クリーチャーの範囲が異常に広いのが特徴。

●コスト10以下の闇サイキック・クリーチャー1体
●好きな文明のサイキック・クリーチャーをコスト6以下になるように1~2体

特に耐性付きブロッカーで、除去能力持ちのフィニッシャーとなる《ディアボロスZ》を呼び出せる点が強力で、超次元コントロールの定番であった。

《四つ牙》でマナブースト、《ジオ・ザ・マン》でマナ回収と他文明の中型サイキックも扱え、
《キル》+《シンカイヤヌス》を出せば、闇のカード1枚から即攻撃可能な2打点を生成するなど、インチキじみた動きも可能であった。
相手の除去カードはこのカードに内蔵された《マインド・リセット》で対策可能。
さらに、相手の《バイス・ホール》を捨てさせられることから先攻ゲーを加速させた一面もある。

かつてはプレミアム殿堂に指定されていて使用不可能だったが、現在は殿堂入りに降格されている。このカードはどちらかというと超次元呪文としての側面が問題視されたレアケースである。

  • 《復讐のバイス・カイザーZ》
7マナ6000の闇のブラック・コマンド・ドラゴン/エイリアン
相手墓地の呪文の数だけコストが下がり、cipで相手の手札を見た後その中の呪文をすべて墓地に送る「呪文絶対殺すマン」。

呪文が無くてもピーピングだけは可能で、種族も優秀。
呪文主体のデッキ相手でなくてもそれなりの活躍が期待できる優良クリーチャーのひとつである。

  • 《拷問ロスト・マインド》
4マナの闇の呪文。
《マインド・リセット》の強化版とも言うべき1枚で、相手の手札を見た後、その中の呪文をすべて捨てさせる。
呪文主体のデッキなら《スケルトン・バイス》に匹敵するハンデス効果を発揮するため、
環境で呪文を多用するデッキが流行った際には《マインド・リセット》と共に考慮される。

デッキによっては呪文の採用枚数が少なく、《フェアリー・ライフ》などはさっさと使われてしまうため1枚も捨てられないこともザラにある。
威力が不安定になりやすいため、仮装敵を想定して使うべきカードである。

このカードの存在自体が「呪文をあまり使わないデッキ」を環境に呼び込む性質がある。エピソード2に入るにあたり、超次元呪文を使うデッキのシェアを徐々に減らしていくために作られたカードと見られる。

4マナ4000のファンキー・ナイトメア。
マナ武装5により相手に自身の手札を1枚選ばせ、それ以外をすべて捨てさせるクリーチャー。
凶悪かつややこしいテキストを思わず二度見してしまうのは誰もが通る道。

詳細は項目参照。

タイプ⑤全て捨てさせる

7マナの闇の呪文。
相手の手札をすべて捨てさせるという豪快にして強烈な能力を持つ。
デュエマにおけるオールハンデスの元祖である。
強力なカードをいくら手札を貯め込んでいても、《ロスト・ソウル》を喰らえば一発で水の泡。
相手はデックトップから引いた1枚で戦うしかないので、大きく有利になる。
「相手が7マナ出せるなら《ロスト・ソウル》が来ると思え」というのは、古くからデュエマに伝わるプレイングの基本である。

7マナという結構な重さなので、マナブーストのできるコントロールデッキでよく使われる。
《青銅の鎧》→5マナ2000サイクルの自然と繋げば、3→5→7でテンポよく5ターン目に唱えられる。

登場は基本セット時代のDM-02と非常に歴史の古いカード。

前述の通り《ガンヴィート・ブラスター》とは頻繁に比較されるが、少なくともハンデスの観点だけで見ればこちらの方が強いのは明らかだろう。
ラッキー・ダーツ】のような大型呪文をコスト踏み倒しで唱えるデッキでは、序盤に唱えた時の旨味が大きいこちらが使われる傾向にある。

詳細は項目参照。

4マナ9000の闇/火のフェニックス。
ファイアー・バードとドラゴン・ゾンビを進化元にして出す進化Vクリーチャーである。
登場した弾の進化Vはいずれもバトルゾーンを離れた時の能力は持ち、
こいつはなんとオールハンデスを行う。

メインとなるシールド焼却で相手を追い詰め、下手に除去を撃とうものなら手札を叩き落してしまう。
進化元を揃える手間にあった性能といえるだろう。
この手のカードにしては珍しく、マナ送りやバウンスなどあらゆる除去手段に対応しているのはありがたい。

ハンデスカードとして見ると誘発条件が受動的なので、相手に除去を撃たせないという耐性として考えるべきだろう。
似たようなことは《レッド・ABYTHEN・カイザー》や《熱血星龍 ガイギンガ》などにもいえる。

10マナ17000という超大型デーモン・コマンド
cipで《ロスト・ソウル》を放つという豪快な能力を持つ。
さらに、手札が0枚の時にこのカードをドローする時、相手に見せることで確定除去を撃てる。

マナコストがとにかく重いため、出すのがどうしても遅れてしまうのはネック。
だが、オールハンデスに加えてT・ブレイカーが残るため、【連デモ】などのデーモン・コマンドをコスト踏み倒しで出せるデッキに入れて使うとなかなか面白いだろう。

前述の《「智」の頂 レディオ・ローゼス》とパワーとマナコストが一致し、2つの能力の噛み合いによってデックトップから引ければ返り討ちにできるという謎の関連性を持つことで知られる。

詳細は項目参照。

  • 《新世界 シューマッハ》
6マナ6000の火のアウトレイジMAX。
遠まわしながら、単色でハンデスを行えるカード。
cipで互いに手札をすべて捨てた後、5枚までドローを行う能力を持つ。
元になったクリーチャーは【Nエクス】の片割れである《サイバー・N・ワールド》。

自分の墓地を一気に増やしたり手札の質を向上させたりするのが本来の使い道だが、手札を捨てる部分が強制なのがミソであり、
相手が強いカードや大量の手札を握っている時に出せば擬似的なオールハンデスとして機能する。

直後のドローでより強い手札を与える危険性なども勿論あるが、その点も含めて混沌を司る火文明らしいカードといえるだろう。

  • 《奈落の葬儀人デス・シュテロン》
各ターン終了時に互いにオールハンデス、バトルゾーンを離れれば互いのバトルゾーンを全破壊という、悪意の塊のようなクリーチャー。
癖が強すぎて普通のデッキではまず使えないが、普通でないデッキでなら非常に優秀な戦力であり、
カード指定除去を利用した退化戦術ではフィニッシャーの一択として比較的ポピュラー。

  • 《「黒幕」》
召喚で出すとオールハンデスを放つ超大型ゴッド・ノヴァ OMG
さらに3体リンクが完成すると、互いのシールドをすべてブレイクするという豪快な効力を併せ持つ。
3体リンク可能な状態で召喚すればシールド全ブレイクの後でオールハンデスを放てるため、
ニンジャ・ストライクや革命0トリガーを落としてそのまま決着をつけることも可能。ただしS・トリガーは発動するので注意。

緩い進化条件から、cipでのオールハンデスを放てる超大型進化クリーチャー。
更にシールドが0の状態なら攻撃するだけで相手シールドをすべてブレイクし、そのままダイレクトアタックを決めることができる。
弱いことは何も書かれていないはずなのだが、ガチプレイヤーからの評価はというと……。
詳細は項目参照。

  • 《追憶人形ラビリピト》
タイプ②とタイプ⑤の両方の効果を持つが、タイプ⑤の効果を主に目的として使われるためここに記載。

4マナ2000の闇のデスパペット。
元になったクリーチャーは《忘却人形ラビオール》。
出たときに見ないで1枚ハンデスし、味方のコスト8以上のクリーチャーか呪文が出るとオールハンデスを放つ。
コスト8は大変なように思えるが、そこは令和の時代、自己踏み倒し持ちのコスト8以上もかなり多い。

【オカルトアンダケイン】や【ドルスザク】系の踏み倒しを含む闇デッキに採用され、オールハンデスの封殺力を遺憾なく発揮している。
特に【デ・スザーク】での活躍は有名であり、「ドルスザク」でも「魔導具」でもないのに採用されるクリーチャーはこいつくらい。
「魔導具」とこいつは《絶望と反魂と滅殺の決断》に対応しており、5ターン目辺りに《ロスト・ソウル》を撃たれることもザラ。


手札破壊対策

2マナ1500の光のイニシエート。
ハンデスを受ける際、バトルゾーンのこのクリーチャーを身代わりに破壊すれば手札を1枚も捨てずに済む能力を持つ。
中々貴重な1枚なのだが、どの道このクリーチャー1枚分のディスアドバンテージが発生しているのが問題。
後により優秀なハンデス対策が登場すると次第に人々の記憶から抜けていった。

マイナーなレアカードの上に再録経験も無く、悲しい事に現在はその存在すら知らないというプレイヤーも少なくない。

詳細は項目参照。

  • 各種マッドネス
恐らく最もポピュラーなハンデス対策。
対象カードがハンデスを受けると、墓地に行く代わりにバトルゾーンに出るという能力。
またはそのような能力を持つクリーチャーのこと。

元々は本家MtGが発祥の能力でもある。

相手のターン中、あらゆる手段で手札から落ちると発動するタイプ(通称:旧型マッドネス)と、
各ターン中に相手のクリーチャーか呪文の効果で落ちると発動するタイプ(通称:新型マッドネス)の2種類が存在する。

《ゴースト・タッチ》などでマッドネスを抜いてしまうと、そのカード1枚が丸々損になり、さらにタダでカードを使わせてしまうため威力は大きい。
特に相手が捨てるカードを選べるタイプのハンデスに対してはかなりの抑止力となる。

ただし、《解体人形ジェニー》や《パクリオ》のようなピーピングハンデスには効果がないので、絶対的な対策とはいえない。

特に有名なカードとしては、cipで手札補充を行いハンデスのダメージを大幅に回復できる、通称「提督」と呼ばれるクリーチャー群、
マッドネスで出るとバウンスの追加効果が発動する《斬隠蒼頭龍バイケン》、
自身の戦闘能力も非常に高い新型マッドネスの《永遠のリュウセイ・カイザー》などがある。

  • 《墓守の鐘ベルリン》
相手クリーチャーか呪文のハンデスを受けると、墓地からカードを2枚まで回収できる能力を持つクリーチャー。
ハンデスした枚数の倍の数カードを回収されるため、このカードの影響下ではハンデスは完全に利害行動となる。
おまけにブロッカーかつ呪文限定のアンタッチャブルまで付いており、中途半端なハンデス呪文やハンデスウィニーはコレ1枚で存在を完全否定されてしまう。
光/闇文明という自身の色から、どんなデッキにでも入るわけではないのが最大の難点。

  • 《聖鐘の翼 ティグヌス》
上記の《ベルリン》が元となったジャスティス・ウイング
こちらは墓地から回収するのではなく、手札を捨てさせる効果そのものを無効にするという能力を持つ。
光単色なので《ベルリン》よりも様々なデッキに組み込みやすいが、アンタッチャブルはないので場持ちはあまり良くはない。

  • 捨てられた以上にカードを引く
果たして対策と言っていいのかもわからない力技だが一応記載。
初期の環境では《サイバー・ブレイン》や《ストリーミング・シェイパー》といったぶっ壊れドローソースが無制限だったため多少のハンデスを受けようがそれ以上にカードをドローするためハンデスが殆ど妨害として成り立たなかった時期がある。
(《ロスト・ソウル》を撃たれると流石に厳しいが……ドローソースが多いという事は下記の今引き復帰が行いやすいため割と何とかなったりした)

それらが規制されてしまった今では難しいがアタックトリガーでドローするカードを使ったり、上記のマッドネスの中には手札補充効果を持つものも存在するのでそれらを活用する事で結果的にハンデスされる前より手札が増えた、という状況を作れない事もない。

  • 今引きで解決
対策と言っていいのか、これ?
ハンデスは手札以外の場所には当然干渉できない。
そのため、例え手札0枚の状況でも十分なマナが溜まっている場合デックトップからフィニッシャーを引く事でそこから一気に逆転する事も不可能ではない。

特に《勝利宣言 鬼丸「覇」》や《超戦龍覇 モルトNEXT》といった単体でゲームエンドまで持っていけるパワーを持つカードを多数擁する火文明の十八番。
【連ドラ】や【ビッグマナ】などのデカブツを多数搭載したデッキならば十分に狙っていける。

まぁ運ゲーと言えばそれまでなのだが、意外と頻繁に起こる事なのでハンデス系デッキが環境トップになりきれない原因と言っても良い。

ハンデス系のデッキはフィニッシュ手段が少ない事が多く、手札0に追い込んでも攻めあぐねるという事が結構ある。ハンデスされる側は盤面、墓地、マナゾーンの状況を見ながら逆転のチャンスを引き込むまで最後まで諦めないようにしたい。

これを意図的に起こせるのが主人公補正

一方でハンデスをする側が、ダメ押しとして山札の上のカードを操作できる《アクア・ベララー》を採用し、今引きの可能性すら潰すということもある。それでも引かれた?諦めましょう…


アニメでの扱い

闇文明使いがハンデスカードを使うことがたまにある。
革命編~革命ファイナルにおいては革命0トリガー*1を使うキャラがしばしばいたが
ハンデスにより逆転の芽を摘まれ敗れるという勝敗の決め手になるシーンが見られることがあった。

例:
魔の革命 デス・ザ・ロスト》:コジローが使用。《革命の鉄拳》2枚を落とした。
《悪魔龍 ダークマスターズ》:ギョウが使用。《革命の鉄拳》《ボルシャック・ドギラゴン》を落とした。
《ブラック・タッチ》:バサラが使用。アニメではレオ戦で《獅子王の紋章》を落としたが漫画の勝太戦ではマッドネスの《永遠のリュウセイ・カイザー》しか手札がなかったため踏み倒しを許してしまった。



尚、余談であるが、ウィザーズ社の人物による発言では無いが、公式の場で堂々と「ハンデスとか言うクソ陰キャ戦略」と言われている。だからって堂々と言っちゃダメだぞ! 因みにその人曰く、より凶悪なランデス(マナ破壊)は蛮族の所業だとか。


追記・修正はハンデスをこよなく愛するクソ陰キャの方にお願いします。

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最終更新:2023年07月04日 15:48

*1 ダイレクトアタックを受けるとき「手札」からノーコストで使える呪文またはクリーチャー