ボルシャック・ドギラゴン

登録日:2016/04/06 Wed 00:00:45
更新日:2024/04/18 Thu 17:13:33
所要時間:約 8 分で読めます





ドギラゴンが封印され、火の国もドキンダムXに封じられるかというその時、

ボルシャックを超えたボルシャック、ボルシャック・ドギラゴンが現れたのだ!
*1


ボルシャック・ドギラゴン》とは、TCGデュエル・マスターズ」のクリーチャーである。
DMR-19で登場したメガ・コマンド・ドラゴン/革命軍にして、火文明通算三枚目のレジェンドカード。

今までの進化メガ・コマンド・ドラゴンとことなり、二足歩行する上に胴体にも顔があると、
すごくメガ・コマンド・ドラゴンのオマージュ元であるアーマード・ドラゴンに見た目が近いクリーチャー。
そもそもその名前が「ボルシャック」である。


カードとしての解説


ランド大陸の危機に備えて武者修行をしていたもう1体のドギラゴンが、ボルシャックの力を携えて帰ってきた。

ボルシャック・ドギラゴン 火文明 (7)
進化クリーチャー:メガ・コマンド・ドラゴン/革命軍 12000
革命0トリガー―クリーチャーが自分を攻撃する時、自分のシールドが1枚もなければ、このクリーチャーを手札から見せてもよい。そうしたら、自分の山札の上から1枚目を表向きにする。そのカードが火の進化ではないクリーチャーなら、バトルゾーンに出し、このクリーチャーをその上に置く。
進化-自分の火のクリーチャー1体の上に置く。
T・ブレイカー
このクリーチャーがバトルゾーンに出た時または攻撃する時、相手のクリーチャーを1体選んでもよい。その選んだクリーチャーとこのクリーチャーをバトルさせる。

はじめて「革命0トリガー」をクリーチャーとして持ったカード。
革命0トリガーは相手クリーチャーの攻撃時に、自分のシールドが全くないときに発動できる土壇場の逆転手段であり、
ある意味においては「最後の賭け」とも言えるカードである。

非進化さえ捲れればそれを進化元に場に出て相手クリーチャーを止めることもできるので、まさに逆転の一手となるカードである。
12000までなら対処できる上、こっちが勝てば次のターンは逆にT・ブレイカーを持つ除去持ちアタッカーとして活躍できる。
この効果は召喚扱いではないため《聖霊王 アルファディオス》といった召喚を規制するクリーチャーがいても問題なく行う事ができる。

ただし革命編というのは進化クリーチャーを多用する環境であり、
当然自分のクリーチャーも進化クリーチャーが他にいることを前提にデッキ構築しているだろうということは忘れてはいけない。
相手も進化なので、場合によっては止め切れない場合もある。
一応、カードの性質から意外と速攻デッキである【赤単ガトリング】などは(ヴァルボーグの枚数を1~2枚に留めれば)
相性はいい。…あれガトリングとボルシャック・ドギラゴンは背景ストーリー上敵だよね…?

他にも《超戦龍覇 モルト NEXT》を運用する【モルトNEXT】や《二刀龍覇 グレンモルト「王」》をメインとする【モルト「王」】などの
赤系ドラグナーデッキにも相性はいい。特にモルネクは効果の都合上ドラゴンばっかり採用する必要が存在するため、
こいつの登場は(後述のあいつとともに)朗報であった。

ただし火の革命0トリガーには《革命の鉄拳》という、進化クリーチャーが多いデッキでも運用しやすく、
山札の4枚から選べるため安定感も高く、更にレアリティの問題上比較的格安な良カードが存在することもあり、
考えなしにボルシャック・ドギラゴンを採用するかは考えたい。
ただまぁお互い投入されるデッキカラーやタイプが似通っているので同時に採用するのも悪くはないが。

ちなみに山札の上からめくって場に出したクリーチャーは一応「場に出た」扱いなので、常在型トリガー能力のような形でなければcipも使える。
《破壊者 シュトルム》や《龍覇 グレンモルト》、《イーグル・バトッチ》などが捲れたら相手のクリーチャーを破壊していこう。
…なお場にそもそも出させてくれない《単騎連射 マグナム》にはめっぽう弱いのでミラーマッチでは注意。

地味にボルシャックであるため、【ボルシャック】では当然防御札になりうる。
特に自身がアーマードではなく進化とはいえボルシャックと名のつくドラゴンではあるため
《超竜キング・ボルシャック》の条件トリガーになりうるというのは利点。


背景ストーリーでの扱い、及びドキンダムXとの関係

伝説の禁断 ドキンダムX》とは、大変面白い関係になってしまっている。

ボルシャック・ドギラゴンは革命軍であり、当然「禁断」の力たるドキンダムXは対処すべき災厄である。
彼は盟友たる《燃える革命 ドギラゴン》を助けるため、修行から帰ってきた「もう一体のドギラゴン」である。

もっとも、ドキンダムXに対してはそのパワーではカードゲーム上はかなわない。
進化元がコマンドなどである場合に、相手のつけた封印を2枚(それがモルトくんなら場合によっては3枚)解除していき、
ドキンダムX以外のアタッカーを食ったり、なんてのが考えられる対応だろうか。

…逆に言えば、劣勢から封印を2枚外せる可能性があるのである。それ故に、【モルトNEXT】はおろか、
進化クリーチャー同士であるため相性があまり良くないとされた《轟く侵略 レッドゾーン》を扱う【赤単レッドゾーン】でも注目された。

ドキンダムXの封印を外すためのカードとして。

あんまりといえばあんまりな利点である。本来脅威であるとして対抗するための力として期待されたボルシャック・ドギラゴンが、
あろうことかその脅威を顕現させるトリガーになってしまうのである。
ぶっちゃけいうと、レッドゾーン自身との相性が悪いだけで、レッドゾーンのデッキにおける「攻め手は問題ないが劣勢時の防御手段に欠ける」という点を盟友たる《燃える革命 ドギラゴン》同様解消してしまうため、普通に防御手段としては重宝される存在ですらある。
何気にこの手の能力には珍しく、召喚行為にならないため《時の革命 ミラダンテ》のロックすらすり抜けてドキンダムを出しつつ自身も打点になれる。

早い話が「敵に与しつつ味方をメタる」というとんでもないカードだったりするのである。
火文明だからって仲良すぎィ!

ちなみにその後の背景ストーリー自体ではドキンダムXによって倒され、敵であるレッドゾーンはドキンダムの力に飲み込まれると
実は背景ストーリーでは完全にドキンダムだけが残った状態だったりする。

…とはいえ、公式もこの相性は理解していたのか、アニメ「VSRF」の告知動画では、「VSR」の撮影が終了したあと、
ボルシャック・ドギラゴンがドキンダムと楽屋で楽しそうに次回作のシリーズ名を当てるクイズに興じる」場面が存在する。
この動画はどちらもデフォルメ調でかわいい。…いやかわいいから許されるわけじゃないだろ。
ちなみに、このボルシャック・ドギラゴンの声優は大久保瑠美氏で、まさかのキュアミューズ等を担当していた人である*2
名前にボルが入っているから起用した、とでも言うのだろうか。
プリキュア声優がクリーチャー役になった前例として「光器パーフェクト・マドンナ」役の小松由佳氏(キュアパッション役)、「超合金 ロビー」役の喜多村英梨氏(キュアベリー役)がいる。
ちなみに大久保瑠美氏は後に「デュエル・マスターズ WIN」にてヒロインのカレンを演じている。


メディアでの扱い

アニメ「VSR」では月で勝舞に、漫画「VS」では曾祖父勝Zに託された勝太が使用するカードである。
このカードを手に入れてからはこいつを出して逆転はお決まりのパターンだったりした。
アニメでは「VSRF」に入ると、初期OP映像に登場していながら出番はバサラ戦のみとなったが、第16話でなんとでんぢゃらすじーさんが使用、しかもカードはSD版になっている(召喚されたCGは通常)。まるで勝太が召喚したかのように派手に現れたが、召喚後に着地の際、でんぢゃらすじーさんが踏まれてしまった。なお、偽EDクレジットによると友情出演であるとのこと。その後第39話では勝Zがまさかのシークレット(金色ver)を切り札として使用した。アニメ「VSR」および「VSRF」では《燃えるボルッチ》を進化元に登場しているが、漫画「VS」では進化はせず、そのまま登場した。
デュエマTVでも光革命軍相手に大逆転劇を演じた。…だから同士討ちするなよ*3


関連カード

燃えるボルッチ 火文明 (3)
クリーチャー:ファイアー・バード炎/革命軍 1000
このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、自分のシールドをひとつ、手札に加えてもよい。(ただし、その「S・トリガー」は使えない)
革命2―このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、自分のシールドが2つ以下なら、このターン、自分のクリーチャーすべてのパワーをバトル中+4000する。
メラッチ→ドギラゴンに対しての、ボルッチ→ボルシャック・ドギラゴン。
あちらに比べると効果にシナジーが薄く、むしろボルシャック・ドギラゴンが出てくるときの進化元に「なれたらいいね」なクリーチャー。
このクリーチャーを進化元にトリガーすれば、パンプアップによりパワー16000以下までバトルで対処する事ができる。

…ただどうしても効果は【連鳥】向けという感じの「擬似ドローソース」としてみたほうが自然であり、
ボルシャック・ドギラゴンとはシールドを加えるタイミング的にすごく咬み合ってはいない。
一応革命能力はこいつが出た時点で発動し終えているので、ボルシャック・ドギラゴンを二連打したりしても
一回目で二回目のボルシャック・ドギラゴンのサポートができるなど悪くはないのだが。
他のカードと組み合わせるときにお呼びはかかるまともなスペックではあるが、設定ほど実際のカードには関連性は薄い。


余談


  • ちなみに、《ボルシャック・ドギラゴン》という名前をちょっと考察すると面白い。
    というのも、こいつにとっての「ボルシャック」は初代ボルシャックの血筋や同一人物という設定ではなく、「称号」であり、「ドギラゴン」もまた、「ドラゴンを超えたドラゴン」に対する称号。
    つまりこいつ、名前がまるまる称号だけで出来ているのである。本名不明。まあ、《燃える革命 ドギラゴン》にも似たようなことは言えるんだけどさ。



追記・修正が並び立って、荒らし・立て逃げと対峙する。

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最終更新:2024年04月18日 17:13

*1 画像出典:pixiv イラストレーター中村エイト氏 『ボルシャック・ドギラゴン』 2015年12月18日投稿 https://www.pixiv.net/artworks/54097630 サイト運営者:ピクシブ株式会社 ©Wizards of the Coast/Shogakukan/Mitsui-Kids

*2 VSRF16話、17話のクリーチャーズ劇場でどちらにもクレジットされていたのは大久保氏、そして2話共通で出ていたのがドギラゴンである為

*3 この番組がカードのプレイング解説であることを考えれば、背景ストーリーの都合云々を言っても詮なきことではあるのではあるが