エアリーズ(新機動戦記ガンダムW)

登録日:2017/11/07 (火) 14:29:03
更新日:2024/03/28 Thu 12:33:31
所要時間:約 5 分で読めます






我々もあの戦力の前に叩き潰されるでしょう…
工場のデータ班に記録の指示をよろしくお願いします。
後の兵士たちの為に!!


新機動戦記ガンダムW』に登場するモビルスーツ(MS)の一種。



■目次





■機体データ


型式番号 :OZ-07AMS
全高:16.9m
重量:8.0t
装甲材質:チタニュウム合金
武装:
チェーンライフル、ミサイルポッド
主な搭乗者
ワーカー、ルクレツィア・ノイン、ミュラー、アハト、カトル・ラバーバ・ウィナー

  • アビリティレベル
ファイティングアビリティ:レベル100
ウエポンズアビリティ:レベル110
スピードアビリティ:レベル110
パワーアビリティ:レベル90
アーマードアビリティ:レベル90


■機体解説


アフターコロニー(AC)暦195年における地球圏統一連合並びにOZの量産用MSの一つ。
名前の由来は黄道十二星座の一つ、牡羊座(Aries)。
デザインは他のOZ量産機同様カトキハジメ


AC暦初の戦闘用量産MSとして開発されたリーオーは、原型機であるトールギスから大幅なデチューンを加えることで扱い易くバランスのとれた汎用機として誕生した。
しかし、その際トールギスの欠点であり特徴でもあったスーパーバーニアによる超高度な空戦能力も切り捨てられ、
大気圏内での通常装備のリーオーの運用形態は陸戦主体となり、機動力と言う面では既存の戦闘航空機に劣るものとなってしまっていた。

そこで、エアリーズは機体本体を軽量化すると共に、背面から両肩、後腰部に大型のバーニアユニットと翼を装備。
更に膝下部分を折りたたみ大腿部に収納する飛行形態への簡易変形機構を採用。
これにより、エアリーズは大気圏内での単独離着陸から超音速以上での空中戦(既存の戦闘機では全速で離脱していながらも遥か後方から軽々と距離を詰められ撃破されている)までもを可能とし、リーオーの短所をカバーし得る空戦用MSとして完成した。
……ここまで空戦に特化してもトールギスの速力、加速性、旋回性には足元にも及ばないがあちらが色々おかしいだけです。

頭部にはリーオーと同じくテレビのような四角いセンサーカメラを持つ。
ただし額と顎の装甲は現実における戦闘機パイロットのヘルメットとマスクを思わせるデザインになっている。
また、額の内側部分にはカメラを保護するシールドも内蔵する。
コクピットは首の真下の胸部に設置されており、内装はリーオーなど他のOZ系MSと共通仕様。
ただしハッチはマンホールの蓋より少し大きい程度とリーオーに比べるとかなり狭く、やや乗り降りし難い。


開発当時としては十分な性能を発揮していたエアリーズだが、軽量化の結果機体本体の耐久性はリーオーに比べ低下しており、パワーもリーオーより落ちている(そのためビームサーベルなども装備していない)。
重量や反動によって飛行能力の低下を招く大型火器を装備することは基本的に想定しておらず、装備を整えた上でも他の機体に比べ火力は心許無い。
近距離からの射撃でもガンダムに有効打を与えることは困難であった。
更に、長所の機動性にしても装備の一部をパージ状態であるなら地上でのホバー状態から一瞬にして高高度まで飛び立つことが可能であるが、各種戦闘装備を施した状態では離着陸時の速度が低下してしまう。
ただしこの弱点をつけたのは人外の技量と反応を持つガンダムのパイロットクラスくらいものである。*1

こういった点からガンダムやトールギスクラスを相手取るには明らかに性能が不足しており、MS形態ですらエアリーズを遥かに上回る性能の空中戦力と大火力を持つトーラスが開発されると、そちらにお株を奪われることとなってしまった。

しかし、量産機故の数の利とOZの精鋭パイロットたち*2の連携を合わせることでエアリーズは高いポテンシャルを発揮し、物語中盤まではリーオーに並ぶ量産機として地上で活躍することとなった。
劇中でもノインをはじめとしたメインキャラだけでなく一話限りのゲストキャラたちも搭乗し活躍しており、リーオーに負けず劣らず人気のある機体である。


ちなみに、物語開始時点で製造された機体の多くはOZ=スペシャルズに配備されており、登場するのは黒いOZカラーの機体がほとんど。
たまに連合カラーである灰青色、指揮官カラーであるモスグリーン、指揮官機から頭部などの色を変更したノイン専用機も登場するが、基本的に識別用でしかなく性能面に大きな差は無い。

新機動戦記ガンダムW Endless Waltz(小説版)』及び『新機動戦記ガンダムW EPISODE ZERO』のA.C.191年のエピソードによると、
旧式のエアリーズを反連合組織が使用しており、マイナーチェンジは行われていたようだ。『EPISODE ZERO』の一コマを見る限り、色分けがないことと眉庇の形状が異なる。
このときゼクスは最新型のエアリーズで迎え撃っているが、『Endless Waltz(小説版)』の地の文によれば、性能面よりもパイロットの腕の差の方が大きいらしい。



■武装


  • チェーンライフル
エアリーズの基本武装。
片手用の実弾ライフルで、連射性能に優れる。リーオーならこれで充分倒せるが、ガンダニュウム合金製の機体に有効打を与えることは難しい。
グリップとセンサーは折り畳むことが出来、翼部のパイロンに懸架しておける。

  • ミサイルポッド
四発のミサイルを搭載した箱型のミサイルポッド。
チェーンライフル同様パイロンに懸架でき、左右側面の折り畳み式グリップを出せば手持ちで武器としても使用可能。

  • トーラスカノン
トーラス用の大型ビーム砲。
レイクビクトリア基地での戦闘の際ノインの指示で持ち出されエアリーズ二機掛かりで運ばれたが、発射前にシェンロンガンダムに奪われた。

  • バスターライフル
ウイングガンダム用のビーム砲。
カートリッジ式でウイング以外の機体でも扱えたため、ノインから託されカトルのエアリーズが使用した。

  • パンチ 武装じゃないとか言わない
ビームサーベルなどの接近戦用の武装が全く無いエアリーズだが、その速度から繰り出される格闘は割と威力があるらしく、これによりプラネイトディフェンサーを貼ってないとはいえビルゴを撃破している。

■劇中の活躍


◇TV版

第一話から二機がゼクスのリーオーの僚機としてヒイロのウイングガンダムと交戦するが、バスターライフルの一撃を受け破壊されてしまう。
その後もオペレーションメテオの過程で五機のガンダムと度々交戦し、その圧倒的な性能差の前に駆逐されていった。

そうしたやられ役の一方、コルシカ基地戦では連携でトロワヘビーアームズを追い込み、介入してきたサンドロックに対してもワーカー機が奮戦。

この武器も見ておきたかった……

最終的にサンドロックのクロスクラッシャーを受け、死を悟ったワーカーはこの言葉を呟きエアリーズと共に撃破される。
しかし貴重なガンダムの戦闘データの採取とボナーパ指令、ゼクスとトールギスの脱出援護という役割を完遂したのだった。

後の「オペレーション・デイブレイク」においては各地のスペシャルズ機が連合のMS部隊を殲滅。
投降を呼びかけたノイン機が連合リーオーのビーム砲を受ける一幕もあったが、反撃であっさりとこれを制した。

その後、ゼクスとヒイロの決闘に纏わるいざこざや、トールギス破壊命令の際などに多数のエアリーズが投入されるが、中盤には舞台が宇宙に移ったため登場しなくなる。

ヒイロとカトルが地上戻った際に僅かに登場するが、既にトーラスやビルゴといった高性能機が戦場を跋扈していた時期で、ノインもトーラスに乗り換えていたため活躍の場は無くなっていった。
しかし、カトルが乗った際には高速接近からの不意打ち気味とはいえ顔面へのパンチ一発でビルゴ一機を破壊したうえ、バスターライフルで多数のビルゴ部隊を消滅させている。

続編の『Endless Waltz』には登場しない。


敗者たちの栄光

内容的にはTV版のリメイクであるため扱いは変わらず、ワーカーやノインが搭乗し活躍する。
しかしバスターライフルを使用したのがヒイロのリーオーに変更されている。



■立体化


ROBOT魂

トールギス・リーオー共々2013年に商品化。色はOZ仕様の黒。
脚部の差し替えで飛行形態を再現でき、全体のプロポーションも良好。
翼部のパイロンには付属のチェーンガンとミサイルポッド以外にもリーオーの武器を取り付け可能。

またプレバン魂ウェブの受注生産で色違いのノイン機も発売された。※現在は受注終了。




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最終更新:2024年03月28日 12:33

*1 ヒイロ曰く「装備が重すぎるんだ!」

*2 そもそも配備の段階でOZのスペシャルズの専用機の様な扱いであった