Superman: The Unity Saga: Phantom Earth

登録日:2019/07/04 Thu 20:59:32
更新日:2023/07/28 Fri 20:41:38
所要時間:約 6 分で読めます




『Superman: The Unity Saga: Phantom Earth』は2018年にDCコミックスから出版されたアメコミ作品。

+ 作品情報
『Superman Vol.5』#1~#6
発売 2018年7月から
脚本 ブライアン・マイケル・ベンディス
作画 アイヴァン・リース

日本では未邦訳。

MARVELで活躍したブライアン・マイケル・ベンディスによるスーパーマン・サーガ『Superman Vol.5』編の第1巻。
『ファントム・ゾーン』に飲み込まれた地球の危機と『The Man of Steel Vol.2』から続くロゴル・ザーとの戦いを描いた作品。
同時に始まった『Action Comics Vol.1』がベンディスらしい会話劇を中心としたメトロポリスの事件を描いているのに対し、
本作では大型イベント並みの事件をアクション満載のアートで描くと共にスーパーマンをスーパーマンたらしめる信念を家族とのつながりから描いている。
また『Action Comics Vol.1』がロイスの帰還を描いたのに対し、本作ではスーパーボーイ/ジョンの帰還を描いている。



【物語】

宇宙へと旅立った家族の帰りを待つスーパーマン。そんな中、突如として地球がクリプトンの刑務所『ファントム・ゾーン』に飲み込まれてしまう。
大混乱に陥った地球の対処に当たるスーパーマンとヒーローたちだったが、地球には『ファントム・ゾーン』の囚人を率いたロゴル・ザーが迫っていた。


【登場人物】

メトロポリスを守る鋼鉄の男。成長のために宇宙へと旅立った息子ジョンと彼に付き添った妻ロイスの身を案じながら、
ドミネーターの侵略阻止や新たな『孤独の要塞』の建設、人命救助、マーシャン・マンハンターとの交流で気を紛らわせていく。
地球が『ファントム・ゾーン』に飲み込まれると宿敵ロゴル・ザーの存在を感じながら原因の究明や混乱の収拾にあたり、
事件の原因が『STARラボ』の実験にあることを知った他、混乱に紛れ盗みを働く人々の姿を目撃する。
ロゴル・ザーの軍勢が現れると地球の人々への失望もあって単身勝負を挑み激しい戦いを繰り広げるも、
ジョンとの語らいを思い出して自制心の大切さを再確認し地球を救うことを優先する。
そしてロゴル・ザーたちと共に宇宙に飛び出すと、アトムとフラッシュの協力で地球を『ファントム・ゾーン』から脱出させることに成功する。
『ファントム・ゾーン』に独り残るとロゴル・ザーへの怒りから不殺のルールを破ろうかと思うが、
地球の両親の姿がよぎり考えを改めロゴル・ザーの真意を聞こうとしたその時突如ゾッドが姿を現した。


≪ヒーロー≫

『ファントム・ゾーン』に飲み込まれ混乱に陥った地球を救おうと奔走するが、多くのヒーローが『ファントム・ゾーン』が原因の異常で倒れてしまう。

  • マーシャン・マンハンター(ジョン・ジョンズ)
様々な超能力や変身能力を持つ火星人。『ファントム・ゾーン』に飲み込まれる前にスーパーマンに対して、
スーパーマンこそが様々な苦痛が渦巻く地球を導く存在であり立ち上がってほしいと語るが断られてしまう。
事件が起きると人命救助に当たりながらテレパシー能力を活かしてヒーローたちの通信手段として活躍する。

  • アトム(レイ・パーマー)
特殊なスーツとベルトで体を縮小できる科学者ヒーロー。他の科学者たちと共に事件の解決策を考えていたが、絶望的な状況に音を上げてしまう。
それでもスーパーマンから『STARラボ』が原因だと教えられ向かうと、縮小化とフラッシュのスピードを利用した対抗策を実行し成功させた。
地球が復活した直後に現れたゾッドから『ファントム・ゾーン・プロジェクター』を使うよう命令されたため、反射的に使用してしまう。

超スピードを操る鑑識官。事件が起きると新たな『孤独の要塞』に訪れスーパーマンと原因を調査するが、異常によって倒れてしまう。
その後、アトムの頼みで縮小化と『ファントム・ゾーン・プロジェクター』を利用した対抗策の実行役を担った。

  • アダム・ストレンジ
地球から遠く離れた惑星ランの英雄となった科学者。地球が存在した宙域で途方に暮れていたが、突如ゾッドが現れ困惑する。
直後、戻ってきた地球を見つけ、アトムと合流した。


≪ヴィラン≫

  • ロゴル・ザー
クリプトン抹殺を目論む歴戦の戦士。スーパーマンとの戦いの末に『ファントム・ゾーン』に追放されていた。
偶然遭遇したニュークリアマンを倒すと、地球とスーパーマンを発見し確実に彼を倒すため兵隊を集めようとする。
ジャクス=ウルと他の犯罪者を力と言葉で仲間に引き入れ地球に侵攻しスーパーマンと戦闘になる。
数の力で圧倒するも仲間ごと地球から『ファントム・ゾーン』に引き離されるが、
それでも気にせず独りとなったスーパーマンに襲い掛かろうとするとゾッドの襲撃を受ける。

  • ドル=ゾッド
反逆を企てるも失敗しクリプトンの刑務所『ファントム・ゾーン』に捕らわれていたクリプトンの将軍。
『ファントム・ゾーン』から脱出し地球から離れた惑星Jekuulに新たなクリプトンを作り上げた。
しかしJekuulの影響でロゴル・ザーによる破滅を幻視し、時を同じくして地球の異変を知ったためアダム・ストレンジの前に現れた。
彼と共に元に戻った地球に突入すると、アトムに『ファントム・ゾーン・プロジェクター』を使うよう命令しロゴル・ザーの元に向かう。

  • ジャクス=ウル
『ファントム・ゾーン』に追放されていた犯罪者。クリプトンの月を破壊しその悪名は宇宙中に轟いているが、彼なりにクリプトンを思っている。
ロゴル・ザーに他の犯罪者と共に襲い掛かるも敗北し、彼の言葉を受け協力を決めた。
一団を率いスーパーマンに挑むも、彼からロゴル・ザーがクリプトンを破壊した可能性を教えられる。
スーパーマンの言葉でロゴル・ザーに疑念を抱きながら、『ファントム・ゾーン』から出るために協力を続ける。

  • ニュークリアマン
『ファントム・ゾーン』に追放されていた生体兵器。エル家の紋章の付いたマントを身に着けている。
偶然出会ったRogol Zaarに挑むも頭をつぶされ敗北、奪われたマントはロゴル・ザーの首に巻かれた。
元々は映画『スーパーマンIV 最強の敵』に登場するオリジナルキャラクター。

  • ライブワイヤー(レスリー・ウィリス)
電撃を自在に操る悪女。能力を高めようと『STARラボ』を襲撃するが、異変のただ中に来てしまいさらにスーパーマンの出現で観念した。


≪その他≫

  • ジョン・ケント
スーパーマンとロイスの息子。ミスター・オズこと祖父ジョー=エルの誘いでロイスと共に宇宙の旅に出ている。
スーパーマンの回想に登場し、人助けを行う自分たちに対する酷い噂話に苛立ちを覚え廃車置き場で暴れていた。
しかしスーパーマンから個人的な怒りを抑えることで人々や世界がより良くなることを待つ大切さを、バットマンを例にした教えから学ぶ。



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最終更新:2023年07月28日 20:41