セキタンザン

登録日:2020/01/19 (日) 20:50:31
更新日:2023/10/22 Sun 23:00:10
所要時間:約 9 分で読めます





普段は 穏やかだが 人間が 鉱山を 荒らすと 怒りくるい 1500度の 炎で 焼きつくす。


セキタンザンとは、『ポケットモンスター』シリーズのポケモンの一種である。



【データ】


全国図鑑№:0839
ガラル図鑑№:163
英語名:Coalossal
分類:せきたんポケモン
高さ:2.8m
重さ:310.0㎏
タマゴグループ:鉱物
性別比率:♂50%、♀50%


タイプ:いわ/ほのお

特性:じょうききかん(みずタイプかほのおタイプの攻撃技を受けるとすばやさが6段階上がる。手持ちに入れているとタマゴの孵化歩数が半分になる)
   ほのおのからだ(相手の攻撃が接触技の場合、30%の確率でやけど状態にする。手持ちに入れているとタマゴの孵化歩数が半分になる)※タンドンの時「たいねつ」(ほのおタイプの攻撃技とやけどで受けるダメージを半減)
隠れ特性:もらいび(ほのおタイプの技を受けてもダメージや効果を受けず、その後は自分がほのおわざを使う時のこうげき・とくこうが1.5倍になる。手持ちの先頭にいるとほのおタイプの野生ポケモンが出やすくなる)


種族値
HP:110
攻撃:80
防御:120
特攻:80
特防:90
素早さ:30
合計:510

努力値:防御+3

進化:タンドン→トロッゴン(Lv18)→セキタンザン(Lv34)


【概要】


タンドンの最終進化系。
岩の塊に車輪が付いたような姿をしたタンドンが進化すると石炭を積んだトロッコに顔がついたようなトロッゴンとなる。
ここからはほのおタイプが付随し、4つの足を回転させて時速30キロで移動する。
落ちた石炭は人々の大切な燃料として重宝されてきた。

そしてさらに進化したセキタンザンは、怪獣のような姿で2足歩行し、背中に大量の石炭を積んでいる。
その見た目によらず、性格は穏やか。だが外敵には1500度の炎で攻撃してくるようだ。
この1500度はマルヤクデの800を超える温度だが、これでもバクーダの体内温度6000度には遠く及ばない。
参考までに現実世界における焚き火の炎が800〜900度ほどで、ガスバーナーの外炎が1700度程度なので、1500度の炎はかなり熱いと言える。
まあ、それ以前に同タイプの先輩が1万度とさらにインフレしてるが…。
こんな温度の炎を受けたり手懐けてるポケモンやトレーナーの凄さを改めて思い出させるポケモンである。


【ゲームでのセキタンザン】


ガラル地方では進化前のタンドンやトロッゴンが洞窟等に出現する、所謂イシツブテポジションのポケモン。
タンドンは鉱山周辺でごろごろ出るほか、トロッゴンは鉱山のレールを爆走している。
トロッゴンはスタート地点に突如現れゴールに着くと姿を消す上、走行速度がかなり速いので走って追いかけても捕まらない。
自転車で追いかけるか、レールの上で待ち伏せしよう。

トロッゴンになるとほのおタイプが追加されるので、最初にヒバニーを選ばなかった時のほのお枠にできる。
特にゴリランダーと一緒にいれば正に某ネクタイゴリラのようだとか言ってはいけない。


また、通常特性はどちらもタマゴの孵化歩数を減少させるので、お馴染み孵化要員としても重宝する。
他にはシャンデラ系と隠れ特性のマルヤクデ系しかいないので、入手のハードルが最も低い。
トロッゴンならタマゴを乗せて走ってる姿が容易に想像できるだろう。ただし、タンドンは「ほのおのからだ」ではなく「たいねつ」なので注意。ちなみにこの特性を持つ最終進化ポケモンはドータクンのみ。*1
入手は遅いが「けむりだま」を持たせておけば接触事故も防げて安心。


ソード・シールド』ではソードのみ登場するジムリーダーマクワが使用、キョダイマックスを披露する。
また、ほのおタイプ使いのジムリーダーであるカブもトロッゴンが登場するイベントで登場するが、手持ちには入れていない。

スカーレット・バイオレット』ではスター団ほのお組チーム・シェダルのボスであるメロコが再戦時に使用する他、元ジムリーダーでアカデミー教師のタイムも使用する。

色違いはなんだか青銅色のようになる。


【対戦でのセキタンザン】


マグカルゴ以来となる、いわとほのおの複合タイプ
見た目通り、HP・防御が高く、素早さが低い耐久タイプのポケモン。
ただ、みずとじめんというメジャーなタイプが4倍弱点なのが難点。特にじめんが重いので、他でどう補うかが課題。

攻撃・特攻は同程度で高くも低くもないので、どちらか相手に読みあいを強いることができる。
攻撃重視だといわ技が使いやすくなり、特攻重視だとほのお技が使いやすくなる。
素早さか特防あたりを捨てて両刀にするのもいいだろう。


メインウェポンは「ストーンエッジ」「いわなだれ」「フレアドライブ」「だいもんじ」「かえんほうしゃ」「もえつきる」
サブウェポンは「ジャイロボール」「アイアンヘッド」「じしん」「ソーラービーム」「だいちのちから」「ねっとう」等を覚える。
いざという時の「だいばくはつ」も使える。

専用技として、「タールショット」を覚える。
これは相手の素早さを下げつつ、ほのお技を弱点にする変化技。
これで苦手な相手を突破したり、元々ほのお弱点の相手を確実に仕留めたり、後に託したりできる。
いわ技だがほのおタイプのわざに近い性質を持つが、多分これで「もらいび」をスルーできている。

他にも変化技として、「ロックカット」「ステルスロック」「おにび」「てっぺき」「リフレクター」なんかも使える。
火力が物足りなく感じた場合でも、サポート役として使えるだけの選択肢があるのはありがたい。

そして、セキタンザン最大の個性は専用の特性「じょうききかん」の存在。
これはみずかほのお技を受けると、素早さを6段階も上昇させる特性。
努力値を素早さ優先で振っておけば、あのドラパルトですら抜くことも夢ではない。
ほのお技読みで交代するか、ダブルで「ふんえん」を使ってもらうのも有効。
みず技は苦手だが、「じゃくてんほけん」を持たせたコンボができるので、
ダブルで特攻の低いポケモンに「なみのり」を使わせるか、「もえつきる」で威力を和らげる、「こらえる」で耐える等の方法もある。
もし、じょうききかんが邪魔でトリパで使う場合は他の2つの特性にすればよい。

対戦においては「じょうききかん」の発動を狙って大暴れさせるのがメジャー気味。
サブウェポンもひっくるめて耐えられるケースが多い、ほのおタイプやフェアリータイプに耐性を持つ点も評価されている。

タイプ以外の弱点は、鈍足高耐久のわりには素の火力が低いという点。
80という数値は専業アタッカーとしては決して高い決定力があるとはいえず、炎・岩の攻撃範囲は広いものの
攻撃特化にすると、ほのお技最高火力のフレアドライブは反動の影響で相性が悪く次点は威力が物足りないほのおのパンチになり、
特攻特化にすると、いわ技のパワージェムを覚えられず、PPも物足りないげんしのちから止まりになってしまうと、
火力の上昇に特化しづらく火力を上げる積み技も持たない。「じょうききかん」狙いのアタッカーとして運用するなら「じゃくてんほけん」等のアイテム等での火力の補助が必須となる。
二つ目は耐性がとにかくピーキーで優秀な面もあるのだが水・地面の技に関しては4倍弱点ということで高耐久といえどもタイプ一致どころかサブウェポンで死にかねない危険性を持つ。
「じょうききかん」を持つとはいえみずタイプの技を受けきれるかどうかは相手を見極めて行動しなければならない。
剣盾のDLC第1弾『鎧の孤島』では、溜め技ではあるが高火力な岩特殊技「メテオビーム」を覚えた。

ポケモンSVではパワージェムを新たに習得し、特殊型にする意義が増えた。
また、本作ではタイプを変更できるテラスタルが登場し、水半減のタイプになることで弱点を減らしつつ「じょうききかん」の発動を狙える様になった。

このように見た目にそぐわず、かなりテクニカルな運用を求められる非常にテクニカルなキャラといえるだろう。


キョダイマックスのすがた】


胴体は 巨大な かまど。キョダイマックス パワーに 煽られ 2000度の 炎が 燃え盛る

ワイルドエリア「巨人の腰かけ」の巣穴から出てくる一部の個体が使えるキョダイマックス。
体が大きくなり、背中の石炭も増加している。
体内の炎も溢れ出しており、まるで巨大なストーブのような姿となる。
かつて大寒波に襲われた人々を助けたこともあるらしい。

この姿では岩技が「キョダイフンセキ」となり、攻撃後4ターンの間、いわタイプ以外のポケモンにダメージを与え続ける。
普通の「ダイロック」の砂嵐と違い、はがねタイプやじめんタイプのタスキをも潰したり、そのダメージ量で負担をかけれるので攻めに関しては優位性が高い。
逆に砂嵐で特防のブースト化ができないため、そういう意味ではどちらを選ぶかは人によるだろう。


【アニメでのセキタンザン系】


第7シリーズ(『新無印編』)では第43話にて鉱山に住むセキタンザンが野生の個体として初登場。ムゲンダイナのエネルギーにより暴走しキョダイマックスして鉱山に被害を与えたが、サトシダンデに鎮められ正気を取り戻すが(その際は座っている可愛らしい様子を見せている)、事情を知らない作業員達に憎まれ石を投げ付けられる憂き目にあい去って行ったが、石をぶつけられても表情を変えず平然としていた(その直後にサトシが庇ったことで気まずかったのか、作業員たちは作業場へ戻って行った)。

一方、進化前のタンドンとトロッゴンは第7シリーズ(『新無印編』)では未登場だったものの、第8シリーズ(『リコとロイの旅シリーズ』)ではトロッゴンは第2話で初登場を果たし、ライジングボルテッカーズの飛行船である「ブレイブアサギ号」の滑車を回転させることで動力源として活躍する。第21話ではマグマッグと共に雨で濡れていたリコ達の服や洗濯したぐるみんの着ぐるみを乾燥した。第22話のおまけコーナーである『フリード博士のポケモンゼミ』では「ブレイブアサギ号に欠かせないクルー」と紹介されている。別個体は第22話にてガラル鉱山で作業していた作業員のポケモンとして2体登場し、一体は何か(ガラルファイヤー)から逃亡し、もう一体は作業員と共に倒れていた。

タンドンは第3話から使用されたエンディング映像で初登場し、本編では第20話にてカブの弟子でありエンジンジムのジムトレーナーの見習いでもあるワカバのポケモンとして登場。リコとロイのトレーニングの成果を見るべく、カブのマルヤクデとタッグを組んでリコのニャオハとロイのホゲータとバトルするが、ワカバ共々カブのマルヤクデの迫力に圧されてバトルに介入できずにいたが、カブがロイに勝利した後はワカバがリコとのバトルを任された事でリコのニャオハとのバトルになり「このは」で劣勢になるも、途中でリコがワカバの熱意にためらって降参を宣言してしまったせいでニャオハが怒り、傷ついたワカバが去ってしまったことでバトルは中断してしまう(後にカブから諭されたリコは間違った優しさに気づき反省し、ニャオハとワカバに謝罪しワカバと和解した)。使用する技は「うちおとす」、「こうそくスピン」。余談だが、カブが12.0kgあるタンドンを片手で持つ場面がある。

トロッゴンはアニメ版ではゲーム『ソード・シールド』のストーリーを基にしたWEBアニメ『薄明の翼』で初登場を果たし、第5話では炭鉱所で働いている様子が描かれ、特別編(通算第8話)ではシュートシティの屋台を走り回っていた様子が描かれた。なお、トロッゴンはテレビアニメ版よりも先に登場した。

【余談】


  • 名前の由来はそのまま「石炭」+「山」だと思われる。 また、セキタンザン自体がどっしりとした体格なため力士の四股名っぽいと言われる事も。
  • 名前が「セ」で始まるポケモンとしては、金銀クリスタルで登場したセレビィ以来、実に20年ぶりの登場となる。
  • 背中に甲羅状の板を背負っている事、色違いは体が緑っぽい色になる*2事などから、石炭を食べる亀の怪獣がモデルとも言われている。
    同期のジュラルドン有名怪獣がモデルと言われているのも関係しているか。
  • どっしりしたその外観からドサイドンとの関連性があるのではとワクワクしてしまったプレイヤーもいるとか。実際は赤の他人である。


追記、修正はトロッゴンに乗りながらお願いします。

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最終更新:2023年10月22日 23:00

*1 いかんせん進化すると炎技1/4な上やけどにもならないので……

*2 背負った石炭の色は原種と同じ