登録日:2021/07/22 Thu 02:17:46
更新日:2024/01/16 Tue 20:17:54
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【概要】
種族:クローガン
性別:男性
英語版CV:Steven Barr
サレンに媚びへつらうクローガンを「サレンの犬」「金と権力のために自由を売った」と吐き捨て、同族として認めていないなど、クローガンであることに誇りを持っている。
また多くのクローガンは脳筋短絡的に物事を見るが、彼は珍しく先見の明があり、クローガンの未来についても言及する場面が度々見られる。
かつてジャロットという名の父親に殺されそうになったようだが、返り討ちにしたとのこと。
そして故郷トゥチャンカから出るため、食って生き延びるために傭兵稼業を始めたという。
【主な活躍】
◆ME1
○クローガンの傭兵
シャドウブローカーの依頼によって、シタデルのバーを経営しているフィストを始末する事を目的に、シタデルを色々と嗅ぎまわっている所を
シェパードに目撃される。
そしてサレンの情報を持っているクォリアンの居場所を吐かせるため、同じくフィストを探していたシェパード一行はレックスを仲間に引き入れようとする。
レックスは「敵の敵は友」だと言い、シェパードたちの仲間となる事を承諾。共に行動するようになる。
フィストを追い詰めた一行だったが、フィストはクォリアンを騙してサレンの手下が待ち伏せている商業区に行かせたと言い始める。
これだけ聞いたレックスはシャドウブローカーの依頼を遂行するためにフィストをあっさりと始末してしまった。
その後はサレンを追うというシェパードの話に興味を持ち、「面白そうだ」という理由で
ノルマンディーに乗船する。
○ヴァーマイア
サレンがクローガンの兵士を量産している惑星ヴァーマイアに赴き、そこでジェノファージの治療方法が発見されたというサラリアンのキラヒー隊長の話を聞く。
しかしクローガンの危険性を知るキラヒー隊長はこれを全て消すべきであると言い放ち、ジェノファージの治療を望むレックスと一触即発の状態となる。
そこでシェパードは彼を説得しに行くことに。
サレンはクローガンを救おうとしており、シェパード達はそれを邪魔しているのだと主張するレックス。
それに対し、サレンが生み出すクローガンはただの奴隷であり、本物のクローガンではないと説得するシェパード。
シェパードの言い分を聞いたレックスは「クローガンにラクナイの掃除をさせておいて生殖能力を奪った評議会とサレンは同類」と冷静に考え、シェパードを信用することを決意する。
シェパードは抵抗の意志を見せるレックスに問答無用で攻撃を加えて殺害してしまう。
また、シェパードが直接手を下さなくとも
アシュリーが勝手に発砲し、レックスに止めを刺してしまう。
そしてレネゲイドの選択肢の場合はシェパードがアシュリーに命令してレックスを射殺させる。
銃声を聞いてシェパードの元へ来た
ケイダンも
「レックスのやつ、こんな事で命を無駄にするなんて……」と
薄いリアクション言葉を漏らす。
その後はキラヒー隊長にレックスの亡骸を手厚く葬ってやるか、その辺の沼に捨ててくるかを聞かれる。
そしてME2以降は彼の代わりに兄弟分であるリーヴが登場するようになる。
◆ME2
○クローガンの族長
シェパードが消息不明になっていた2年の間にアードノットクランの新たな族長になっていた。
今作ではクローガンの政治で忙しいようでトゥチャンカのキャンプを離れることは無いが、
グラントの異常の原因を調べに来たシェパードには協力してくれる。
グラントの異常はクローガンが成人になる時期に見られる症状であるということで彼にクローガンの通過の儀礼について説き、儀式を受けるように促した。
グラントが儀式を完了させた後は、彼をアードノットクランの一員として迎え入れ、メカニックからお祝いの品(アップグレードアイテム)を貰うことを勧めてくる。
◆ME3
○女性クローガン
中立のノルマンディーにて開かれたクローガン、サラリアン、トゥーリアンの会合でクローガン代表として出席する。
シェパードからリーパーの侵攻を受けたトゥーリアンへの支援を要請されるが、その条件としてジェノファージの治療を要求する。
サラリアンの代表はジェノファージの治療は絶対に認めないと断固反対するが、レックスはサラリアンの母星であるサーケシュにジェノファージの治療のカギとなる女性のクローガンが囚われている事を知っており、その女性を解放するように訴える。
シェパードとトゥーリアン代表のプリマーチも女性クローガンの解放をサラリアンに要請し、ついに屈したサラリアンの代表は女性クローガンが捕らえられている基地の場所を吐く。
○サーケシュ
シェパード達と共にサラリアンの基地に向かう途中、シェパードからあまりサラリアンを刺激するなと忠告されるが、レックスは全く意に介さない。
しかし、いざサラリアンの基地に到着すると、着陸の許可が出てないとコルテス中尉から報告される。
それを聞いたレックスは激怒し、無理矢理シャトルから飛び出して強行着陸する。
大勢のサラリアン兵に囲まれてしまうが、サラリアンのパドク・ウィクスとシェパードの干渉によって大惨事を避けることができた。
その後は一時的にサラリアンに大人しく拘束され、シェパードが女性クローガンを解放するのを待っていた。
サーベラスの攻撃が始まった後はシェパードとは別行動を取りながらも奮闘し、最終的に女性クローガンのイヴの救出に成功。
サーケシュから帰還後はしばらくの間
モーディンとイヴの二人と共にノルマンディーに乗船し、ジェノファージの治療薬を作成するためのサンプルを採取するために大人しく待機していることになった。
○トゥチャンカ
ジェノファージの治療薬をモーディンが完成させた後、彼の提案でジェノファージを散布した時と同じようにシュラウドという施設を使うことを提案。
一行はトゥチャンカに降り、他のクローガンのクランの援護を受けつつシュラウドを目指す。
しかしシュラウドの目の前にはリーパーが立ちふさがり、さらにその付近にはカルロスというスレッシャー・モウの中でも特に巨大な個体がうろついているという非常に危険な状況となっていた。
レックスは途中でシェパードと離れ離れになってしまい、弟のリーヴがカルロスに飲み込まれてしまうが、カルロスをギリギリで回避。
イヴと共にシュラウドの前でシェパードと再び合流した。
シュラウドの前に陣取っているリーパーが邪魔でシュラウドに近づけないが、イヴがカルロスにリーパーを襲わせるように上手く誘導する作戦を提案。
そしてレックスはシェパードに感謝の意と激励を送る。
お前はクローガンの救世主、アードノットの友…そして俺の兄弟だ。
シェパードの名は俺たちの言葉で『英雄』の意味となるだろう。
シェパードも握手で答えてリーパーの足元へ、レックスはリーパー勢力の大群へとそれぞれ突貫していく。
その後、シェパードがカルロスをおびき寄せる装置の起動に成功したことでカルロスはリーパーへの攻撃を開始。
邪魔者がいなくなったところでシェパードとモーディンは治療薬を散布すべくシュラウドに入っていった。
以降の展開はシェパードの行動や選択によって大きく変化する。
サラリアン政府の妨害工作でシュラウドに異常が発生したことにより、モーディンは崩壊寸前のシュラウドの最上階に一人で赴く。
そして彼は
自らを犠牲にして治療薬の散布を完遂した。
モーディンの最期を見届けたシェパードはレックスとイヴの二人と合流し、再びホロウズに戻ってきた。
もう随分経つが、ここで俺は親父に裏切られた。実の息子を殺そうとしたんだ
ジェノファージがクローガンをそんな獣にまで貶めた。
レックスとイヴはクローガンの未来についてシェパードに説く。
その後、ジェノファージの治療をするという条件を満たしたことでレックスはトゥーリアン及び
地球への支援を約束する。
実はトゥチャンカに来る直前に、レックスの知らないところでシェパードはサラリアン政府からある提案を受けていた。
それはジェノファージの治療をわざと失敗させ、クローガンの繁栄をこのまま食い止め続けるというものであった。
サラリアン政府はリーパーを倒した後にクローガンの反乱が起きては元も子もないと考えており、その上でこの提案をシェパードに持ち掛けて来たのである。
治療を失敗させればサラリアンの戦力を渡すという取引を持ち掛けられたシェパードはこの提案を受け、シュラウドの最上階に向かおうとするモーディンを射殺し、治療を妨害した。
しかし、シェパードがアサリの外交官と話し合うためにシタデルを訪問したところを狙ってレックスはシェパードを尋問する。
実はジェノファージの治療に賛成したサラリアン(モーディンとは別人)からの密告を受け、レックスの方もサラリアン政府とシェパードの取引を知ったのである。
シェパードはシラを切るか、または弁明をするが、怒り心頭のレックスは聞く耳を持たずに引き金を引く。
だがレックスは、パラゴンでは騒ぎを聞きつけて駆け付けたC-secの兵士たちの銃撃を、レネゲイドではシェパードの反撃を喰らい、瀕死の重傷を負う。
その直後、C-secの兵士またはシェパードの手によって止めを刺され、レックスは死亡した。
なお、この事件は世間一般では
借金のいざこざが原因で、クローガンの傭兵が勝手に暴れ始めたとして扱われている。
○シタデル(DLC)
シェパードがシタデルで謎の傭兵に襲われたときに救援に駆け付け、傭兵たちをまとめてなぎ倒した。
その後は黒幕を見つけるべく、パーティーに潜入したり、シタデルのアーカイブに乗り込んだりと部隊メンバーとして活躍した。
パーティーに潜入するときにはしっかりと正装しており、珍しく戦闘服を着てない彼の姿を見ることができる。
事件解決後はパーティーにも出席。
後輩のグラントや、
ジャヴィックと
ザイードのオッサン連中と仲良くやっている。
またトゥチャンカで休み無く求婚してくる女性たちから逃げるため、しばらくシタデルのバーに入り浸る事に。
○最終決戦
地球での最終決戦では大勢のクローガンを引き連れて地上に降り立ち、クローガンの戦士たちの前で演説を行っていた。
全てが滅びたと思われたとき、一つの言葉が奇跡を呼んだ!
一つの言葉が怪物を闇へと追い返し、一つの言葉が不死身の敵を葬り去ったのだ!
今日、クローガンは復活する!新たな道を切り拓き、勝利を片手に銀河の民となって、未来を勝ち取るのだ!
演説後はシェパードにイヴとの近況を報告し、リーパーの軍勢に立ち向かう意志を見せる。
そして終戦後はグラントと共にトゥチャンカに帰還し、英雄として多くの民衆に迎えられていた。
エピローグではトゥチャンカで当たり前のようにクローガンが我が子を抱き、少しずつ生きた文明を持った星へと変わっていく様子が描かれる。
【戦闘能力】
長年傭兵稼業に従事していたため戦闘経験は部隊メンバーのなかでも豊富。顔に残る無数の古傷がそれを物語っている。
銃火器の扱いを熟知しているほか、クローガンならではの屈強な肉体と強力なバイオティックを併せ持っており、単純な戦闘能力では歴代メンバーのなかでも最強候補の一人と言えるだろう。
イベントでは数発の銃弾であっさり殺されてるけど
またクローガンの通過の儀式において、スレッシャーモウという巨大な原生生物を打ち倒すといった快挙を成し遂げている。
モブのクローガンによると、2でグラントが通過の儀式を行うまでは、レックス以外でスレッシャーモウを倒した者はいなかったという。
このことからレックスの戦闘能力は同族のクローガンから見ても非常に高いことが窺える。
部隊メンバーのときは
ショットガンと
アサルトライフルが追加で使用可能となる。
そしてメインのメンバーとなる1では所謂タンクポジションのキャラ。
圧倒的な耐久力でショットガン片手に突撃する姿はまさにショットガンナーの鑑。
1では高火力のスナイパーを持つ
ギャレスとコンビを組むのが王道のパターンとなっており、仲間キャラとしても非常に頼もしい。
アビリティは以下の通り。
◆ME1のアビリティ
- アサルトライフル
- ショットガン
- コンバットアーマー
- フィットネス
- ワープ
- スロウ
- バリア
- ステーシス
- クローガンバトルマスター
◆ME3のアビリティ
強烈な爆風を放つ。ファイヤコンボの仕込み・起爆の両方に使える。
コンクーシブバレットと焼夷弾を持つソルジャーシェパードならば爆破祭りができる。
バイオティックのグレネードを投げる。
弾薬数に制限があるので使いどころに注意。
バイオティックのバリアを纏うことで防御力をアップさせる。また、解除してバイオティックの爆破を起こすことも可能。
ショットガン持ちのレックスには防御力強化に使う方が良いだろう。
一時的に防御力や格闘攻撃を強化する。
発動時に体力を回復できることから回復薬としても使える。
レックス自身のHP/バリアや武器の威力を向上させる。
敵陣に突撃して大暴れしてもらうために体力の強化は必須。
【主な台詞】
◆ME1
- 「かつてクローガンは誇り高き種族だった。俺は他の連中のようにサレンに媚びたりしない」
- 「サレンはクローガンを助けようとし、お前はそれを邪魔してるんだぞ。こうなると、どっちが敵でどっちが味方かよくわからんな」
- 「ヴァーマイアでのことだが……お前はするべき事をした。その選択は尊重する」
- 「バカなことが正しいときもあるさ。ただし、サレンを捕まえる前に俺たちが捕まるのはごめんだぞ」
◆ME2
- 「ノルマンディーの調子は?」
「船はコレクターに吹っ飛ばされて、私は宇宙に放り出された」
「それにしちゃ元気そうだ。そうか、補助神経系に切り替わったのか!」
「人間にそんな機能はない」
「なら苦しかっただろう。何はともあれ今は生きてる。新しい船もあるようだな」
- 「病気ではない。大人になろうとしているだけだ。彼がクローガンなら通過の儀式を受けさせねばならない」
- 「どうだグラント。アードノットと共に立ちたいか?」
◆ME3
- 「俺の名前は『アードノット・レックス』で、お前のいう事を聞くペットでもない」
- 「ノルマンディーは戦艦じゃなくて動物園じゃないかと思う事がたまにあるね」
- 「評議会に以前の領土の一部を返還するように要求する。かつての繁栄を取り戻すには場所が必要だ」
- 「壊すものがたくさんある。楽しいパーティーになりそうだ」
- 「700歳まで生きると昨日みたいな夜を大金を積んででも手に入れたくなるものさ」
- 「実際地球はトゥチャンカに似ているな。お前も新しい星が必要になるかもしれんが……トゥチャンカは土地が余っているから心配ない。番犬はカルロスだ」
- 「これはサラリアンの新兵訓練じゃないぞ!5分で戦闘準備をしろ!行くぞ野郎ども!!」
【関連人物】
- ◎アードノット・リーヴ
-
「小便臭い感傷で死を汚すな。こういう有益な死ならなおさらだ」
レックスの兄弟であるが、レックス曰く「同じ母親に産み落とされただけ」とのことなので種違いの可能性もある。顔は似ており”傷跡が無いレックス”といった具合(といってもクローガンは皆似た顔をしているが)。
- 進歩的なレックスに比べると悪い意味でクローガンらしさが目立つ性格で、同じアードノット・クランでありながら対立する勢力であったらしい。
- ME1でレックスを殺害したかどうかによって以降の扱いが変わる。
-
ME2では全く登場しなくなり、ME3で初登場となる。
ジェノファージ治療の際に聖堂で合流するが、
モーディンを連れてきたレックスと口論を始め、挙げ句銃を抜いてイヴに制止される。
その後、先述した通りカルロスに喰われて死亡したが、この時でさえレックスは
「どっちにしろ、奴は目障りだった」と吐き捨てるのみだった。
一応彼が身代わりになった形であるため、彼の犠牲によってシェパード一行がシュラウドに辿り着くことができたので無駄死にではないのだが…
-
ME1でレックスを殺害していると、代わりにリーヴがアードノット・クランの族長の座に就き、ME2で登場する。
親類を殺されたにもかかわらずシェパードのことは特に恨んではおらず、むしろ「おかげで族長になれた」と言い放っており、やはり兄弟間に暖かい感情などはなかった模様。グラントに儀式を受けさせることには特に頓着せず、目立った会話やイベントは無い。
ME3でも最初のうちはレックス生存時と大差ないが、やがてジェノファージの治療が成った後には再び宇宙の覇権を手にしようという野心を覗かせており、地球での決戦時には「これが終わったら礼に地球の土地を貰おうか」と冗談交じりに言ってくる。
実際、彼がリーダーのままで治療を進めると
モーディンはクローガンが再び反乱を起こす可能性を危惧するようになり、説得次第では治療をやめてしまう。
治療失敗時も、独自の情報網で裏取引に気付いたレックスと違い、
少なくとも作中においては治療を失敗させられたことに全く気付かないという違いがある。
- ◎イヴ
-
ME3で登場する、サラリアン特殊部隊の基地で身柄を拘束されていたクローガンの女性。
- シャーマンであるため名前を捨てており、部族のために生涯を捧げることを誓っている。
- マエロンによるジェノファージ治療研究に参加した女性たちの最後の生き残りで、ジェノファージを克服した最初のクローガンでもある。
- ジェノファージの影響で子供を産めない体であり、それが判ってから女達の部族のシャーマンになったとのこと。
- 他の多くの犠牲者たちと同じくマエロンの行った治療には自ら志願したが、想像を超えて過酷になる実験でマエロンの元を脱走。死ぬ寸前でサラリアンの部隊に保護された。
- レックスからショットガンをひったくってサーベラス兵を射殺したり、揉めているクローガンの男たちを一喝して黙らせるなど荒くれ者たちに全く退かない胆力を持つ。
- しかし治療の影響でかなり衰えており、ME2でマエロンの実験データを保存していない場合、ジェノファージ治療の過程で命を落としてしまうほか、トゥーリアンの爆弾を解体しなかった場合も爆発に巻き込まれて死亡してしまう。
- 生存するとクローガンが再び反乱を起こさないようストッパーの役割を果たしてくれるため、彼女の生死がED後のクローガンの行く末を大きく左右する。
【余談】
ME3においてトゥチャンカでジェノファージの治療を行う前に、大昔にトゥーリアンが仕掛けた爆弾をサーベラスから守りつつ処理するというサブミッションが発生する。
このミッションを無視するとサーベラスによって
爆弾が起爆され、イヴを含む大勢のクローガンが死亡してしまう。
しかもこの爆弾、半径500kmに亘って被害を発生させたという。
項目を追記・修正する準備ができたら連絡しろ。クローガンは復活した!
最終更新:2024年01月16日 20:17