デバン(ウルトラ怪獣)

登録日:2021/08/08 Sun 21:46:36
更新日:2024/03/05 Tue 00:35:49
所要時間:約 4 分で読めます




デバン」またの名を「デバンダデバン」とは、ウルトラシリーズに登場する怪獣である。
初登場は『ウルトラマンティガ』第21話「出番だデバン!」。

●目次

プロフィール

別名:マスコット小怪獣
身長:158cm
体重:98kg
出身地:亜空間
SA:田中晴美(ティガ)、武田彩里(トリガー)

『ウルトラマンティガ』

概要

別名の通り、人間と同寸サイズをした小型の怪獣。
気性は大人しく善良であり、特に人間相手に危害を加えたりはしない。
劇中では言及されないが、同エピソードに登場する魔神エノメナと同じ亜空間種の生命体とされている。

経緯は不明ながら物語開始以前に地球に出現しており、とある街で公演を行っていた劇団一座「ゆかいな仲間たち」と遭遇。
一座の団長はデバンの事を当初は着ぐるみを着た入団志望者と思い、デバンをメンバーに加えた公演の後のブレークタイムで正真正銘の怪獣である事を知るも、
驚きこそすれ、特にデバンの事を恐れることなく一座に迎え入れるに至っている。
一座の公演では「怪獣の郵便屋さん」を演じている。
デバンという名前は、団長に「出番だ、出番!」と呼ばれたのを覚えた事で、そのまま名前として認識したもの。

両耳はレーダーになっており、恐怖心などが原因で感情を昂らせると全身を発光させる。
攻撃手段の類も持っていない人畜無害な存在だが、その一方で同じ亜空間種であるエノメナの怪電磁波を中和・無効化する能力を持ち、
それ故に人類への攻撃を目的とするエノメナに邪魔者として一座ともども付け狙われていた。
明言こそされてないが、もしかしたら亜空間の生態系においてエノメナの天敵とも言える存在なのかもしれない。


『ウルトラマンティガ』での活躍

前述の経緯で「ゆかいな仲間たち」一座に拾われた後、その存在を狙ったエノメナに付け狙われ、一座ともども函館、仙台、水戸と日本各地を転々とする。
劇中時点では東京に滞在しており、GUTSが各地に出現したエノメナの目的を調査する中で、エノメナの出現地域にデバンの姿が確認できた事からその存在をマークされることに。
遂にエノメナがデバンの前に直接出現して一座共々抹殺しようとしたところにGUTSが駆け付け、一座と共にTPCに保護される。

その後本部を訪れた一座の団長はデバンと初めて出会った経緯を語り、デバンもダイゴらに可愛がられたりする一時を過ごすも、
TPCの科学者タンゴ・ユウジ博士がデバンを生化学研究所に強硬に引き取ろうとした事で一触即発の空気になってしまい、更にエノメナが市街地に出現したとの報が届く。

GUTSのヤズミ隊員は、デバンを同伴してエノメナの電磁波に侵された街へ出撃する事をイルマ隊長に懇願するが、一座の団長はデバンを連れて帰ろうとする。
被害拡大を前にして焦っていた事もあってヤズミは憤慨するが、団長もまた仲間であるデバンの身を重んじたが故の言動であった。

ヤズミ
「あなたは街の人がどうなっても構わないんですか!?」

団長
「知った事か!このデバンはな、うちの一座の大事な一員なんだ。あんたらの戦いの道具にされてたまるか!」

結局、デバンは一座と共に本部から去ってしまうも、既に街はエノメナが撒き散らした怪電磁波によって理性を失い暴徒と化した人々で溢れかえっていた。
一座の車両も暴徒に囲まれて立ち往生してしまい絶体絶命の状況に陥るも、あまりの惨状を前にデバンは涙を流し、車を飛び出して怪電磁波の浄化を図る。
デバンの活躍によって人々は正気に戻ったが、なおも電磁波を撒き続けるエノメナの前に姿を現してしまった事で、エノメナの攻撃を受けて吹き飛ばされてしまう。
しかし、それでもなお、エノメナと戦うウルトラマンティガを電磁波から救うために立ち上がり、ダメージを受けた身体で浄化を続け、遂には限界を迎えて力尽きてしまう。
ティガの活躍でエノメナが倒された後、タンゴ博士はデバンの亡骸を冷淡に研究所へ持ち帰ろうとするも、結局は団長が頑なに拒んだ事で一座のもとへ引き取られることとなった……

……が、実はTPCの追跡から逃れるための「死んだふり」であり、デバンはそのまま一座と共に再び公演の旅に出ていたというオチがついた。
この事はダイゴ隊員の元に車の修理費の請求書と共に写真付きの手紙でもたらされ、ダイゴも笑顔を浮かべるのであった。

ダイゴ
「生きろよ、デバン……この星で」


関連人物

  • 「ゆかいな仲間たち」団長(演:六平直政)
劇団一座「ゆかいな仲間たち」の団長を務める人物。
れっきとした怪獣であるデバンの事を仲間として受け入れ、エノメナに狙われていると知っても彼を邪険にせず一座の団員たちで匿う、器の大きい良心的な人物。
タンゴ博士の態度からGUTSに対して不信感を抱いてしまうが、僅かな交流とは言えデバンを可愛がったダイゴに対しては思うところがあったのか、
エピローグで手紙で請求書ついでにデバンの生存をこっそり知らせている。

演じる六平氏は後に『ウルトラマンマックス』第24話「狙われない街」にて、楢崎刑事役で出演している。

  • 「ゆかいな仲間たち」団員(演:大山剛、中嶋修、所博昭)
一座の団員である3人で、ピエロや着ぐるみの恰好でデバン共々公演を盛り上げているメンバー。彼らもデバンとの絆は深い。
信心深いのか、夕食前に「神様仏様、今日の一日を感謝します」と空に祈っていた。

  • タンゴ・ユウジ(演:岡村洋一)
TPC生化学研究所の研究員。本エピソード以降もちょくちょく登場する準レギュラーで、今回が初登場。
今回は普通にヒール的な立ち位置で、デバンの身柄を強硬に引き取ろうとしたり、デバンが死んだ(フリをした)際にも冷淡に遺体を持ち帰ろうと画策したりと、人間性を欠いたかのような行動が目立った。


以降の登場

ウルトラマントリガー NEW GENERATION TIGA

特別総集編「平和を守る力」「宇宙を翔る英雄」「咲き乱れる悪の華」に登場。
「デバンチャンネル」を開設し、GUTS-SELECTを始めとする歴代ウルトラシリーズの防衛チーム、並びにウルトラヒーロー達の紹介を行った。
番組の司会進行役と言う都合から、今回は人語を喋る。決め台詞は「誰の出番だ? 出番だデバン!」。
3回目の総集編「咲き乱れる悪の華」では配信場所にデビルスプリンターが入り込み、あわや暴走しかけてしまう珍事も起こった。
あとギャラクシーレスキューフォースに固定電話で繋がることも判明した

担当声優は『怪獣娘~ウルトラ怪獣擬人化計画~』のガッツ星人役なども担当した松田利冴氏。
着ぐるみはやたらと年季が入っており、おそらく現存する当時品ではないかと言われている。


『ウルトラマン クロニクルD』

『トリガー』から引き続き登場。今回はメトロン星人マルゥルと一緒に番組の司会進行を担当する。キャストも松田利冴氏が継続。
闇の巨人との戦いが終結して*1一人暮らしを始めたマルゥルの邸宅にタツミ隊長の紹介で上がり込み、居候しながらデバンチャンネルの撮影を進行する事に。
着ぐるみの構造上かマルゥルと違って椅子を使わないと座れないのが玉に瑕


ウルトラマンデッカー

特別総集編「テラフェイザーの脅威」「立ち上がれデッカー」にてマルゥルの口から名前のみ言及。


その他作品

ウルトラ怪獣擬人化計画』ではKADOKAWA版で擬人化されている。デザインは爆天童氏。
漫画版『ギャラクシー☆デイズ』ではゼットンの友人として登場している。

アニメ『SSSS.DYNAZENON』では第7話にワンカットだけ登場し、幼少期の南夢芽が姉の香乃と共にデバンに抱き着いている姿が描かれた。


余談

デザインは丸山浩。『ウルトラマン』の科学特捜隊シンボルマーク(流星)がモチーフで「平成のピグモン」というイメージでデザインされた。


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最終更新:2024年03月05日 00:35

*1 第8話・第9話でマナカ ケンゴがゲスト登場した事から、時系列的には『エピソードZ』より後と思われる。