メツオーガ/メツオロチ

登録日:2021/11/20 Sat 00:00:46
更新日:2023/08/21 Mon 14:35:02
所要時間:約 8 分で読めます






やはり私が持ち込んだものでしたか。これは中々厄介な代物ですからね……。

さぁて、どうしたものでしょう……?




ここでは『ウルトラマントリガー NEW GENERATION TIGA』第16話「嗤う滅亡」・第17話「怒る饗宴」に登場した2体の怪獣について記載する。


宇宙伝説魔獣 メツオーガ



はぁ。これではまるでケダモノではありませんか。

ケダモノはケダモノと遊んでいなさい……。





画像出典:『ウルトラマントリガー NEW GENERATION TIGA』第16話「嗤う滅亡」(2021年11月6日放送)
©円谷プロ・ウルトラマントリガー製作委員会・テレビ東京



あれは、『魔獣』じゃねえか!

魔獣!?

宇宙の伝説に出てくる怪物だよ!これ見ろ!
こいつが食い散らかした痕だ。惑星だろうと彗星だろうと、何だって食っちまう!




データ(メツオーガ)

身長:69m
体重:6万9000t
スーツアクター:新井宏幸

概要(メツオーガ)

「伝説の魔獣」として宇宙全土で語られている怪獣であり、メトロン星人・マルゥルも認知していた。

その姿はウーラーと酷似しているが、あちらと違って体は岩石のような灰色と、その間から見える紫の筋組織で統一されており、腕を持たないなどあちらに比べると異形感やグロテスクさは控え目になっている為、
恐らくはウーラーと違って宇宙のどこかで自然に生まれた原生生物だと思われる。
その為、ウーラーと違って身長に対する体重の数値はウルトラ怪獣としては常識的な範囲に収まっている。
しかし、その鳴き声はまるで野太い声で嘲笑っているかのような、人間の肉声に近いもの。
加えてウーラーに負けず劣らずの悪食ぶりも併せ持っており、惑星だろうと彗星だろうとあらゆる物を食べ尽くしてしまい、マルゥルによれば過去には銀河系レベルの災害をもたらしているなど、その脅威はウーラーに匹敵する。
それ程までにもたらした被害の大きさや、その不気味極まりない鳴き声から被害者としての側面もあったウーラーとは対照的に、一切の同情や感情移入の余地の無い絶対悪としての印象を強く与えている。

戦闘スタイルはウーラーと同じく、その食欲に身を任せて物体非物体を問わずに食らいつき、光線すらも吸収して無力化してしまうものだが、
メツオーガは更に一種の重力操作能力も持ち、任意の場所に赤い半球状のバリアを展開してその内部の重力を重くし、相手の動きを封じてしまう事も可能。
その一方でウーラーと違って体内に擬似ブラックホールを持っておらず、口にしたものは一度体内に滞留してしまう為、食べた物質によってはそこが弱点になる。

行動(メツオーガ)

物語開始前、ヒュドラムによって大きな黒い塊の状態に封印されて地球に持ち込まれていたが、地中に埋められたまま放置されていた。

しかし、リシュリア星人イグニスが変身するトリガーダークウルトラマントリガーとの戦闘の衝撃を感じ取ると地面から露出。
更にヒュドラムがトリガーダークと戦闘になった際、その暴走ぶりに興醒めしたヒュドラムが自身のエネルギーを与えた事で復活した。
早速そのままトリガーダークと戦うが、力を完全に制御しきれていないトリガーダークを自身の悪食ぶりで圧倒し、バリアを展開して地面深くにまで引きずり込んでいき、更にはそのまま更に深部へと沈めてしまう。
その最中、意図せずしてマナカ ケンゴも巻き添えにして食べようとするが、トリガーに変身された事で交戦。
その最中に沈めたはずのトリガーダークの「インパクト」で吹っ飛ばされ、トリガー共々地上に戻される。

今度は暴走するトリガーダークとトリガーの戦闘が始まり、当のメツオーガは無視してビルを食べていたが、トリガーダークに吹っ飛ばされたトリガーの激突を喰らって怒り、暴走するトリガーダークと共にトリガーを追いつめていく。
その中でゼペリオン光線すらも吸収してしまうが、その光が漏れ出した事でエネルギーが喉に溜まっている事をヒジリ アキトに気付かれ、自身の弱点を見破られた。

それでもガッツファルコンの誘導電波すらも食べて翻弄し、グリッタートリガーエタニティのエタニティボンバーも更に吸収してしまうが、
それで体がエネルギーで一杯になってしまった上に吸収していた隙を突かれてトリガーに体を持ち上げれて身動きが取れなくなると、最期はナースデッセイ号バトルモードのマキシマナースキャノンを喰らい、息絶えた。

……と思われたが、周りが勝利の余韻に浸る中、亡骸からは何かが蠢く音が響き、突起や尻尾のような物が表面を突き破って現れ始め……?




新宇宙伝説魔獣 メツオロチ





画像出典:『ウルトラマントリガー NEW GENERATION TIGA』第17話「怒る饗宴」(2021年11月13日放送)
©円谷プロ・ウルトラマントリガー製作委員会・テレビ東京


何あれ!?

知らねえ…ごめん!知らねえよ~!

知らねえ!ってお前…。


力を吸収して進化する…フハハハハ!

これだから使わなかったんですよ。
うっかりコアを吸い込まれでもしたら、とても面倒なことになりますからねぇ……。

しかし、自ら滅びへの扉を開くとは、お気の毒な事で…。
フフフフフ…ハハハハハハ!!


データ(メツオロチ)

身長:66m
体重:6万6千トン

概要(メツオロチ)

メツオーガがそれまでに喰らったエネルギーを基に進化して生まれた新たな魔獣。
その姿は大魔王獣マガオロチと瓜二つであり、明言されていないがその原種である可能性も否定できない*1
女性の金切り声のような鳴き声も同様だが、あちらと違って外骨格は全て青色になっている他、マガクリスタルのあった額部分からは刃物のような銀色の角が生えている。
ここから魔王獣でのマガタノオロチに相当する形態に進化出来るのかは不明。一部視聴者からは形態変化の様子からルーゴサイトそっくりになるのでは?とネタにされたことも。

その存在は伝説上には語られておらず、マルゥルも混乱していたが、ヒュドラムの方はメツオーガが進化する事については認知していた模様。
そもそもメツオーガの時点で発動させなかったのも、その性質によってエタニティ・コアを食べて進化してしまい、止められなくなる事を危惧していたからである。

重力操作能力こそなくなったものの、その悪食ぶりは形を変えて健在。
具体的には背中の翼のような突起物を起点にして自身の周りにメツオーガの時と同じバリアを展開する事により、、自身に向けられたあらゆるエネルギーを吸収・無力化してしまう。
また、新たな攻撃手段として頭上に赤いワームホールを召喚し、そこから赤い光線を放つ事が可能。
その威力たるや、既に時間が経過してカラータイマーが鳴る程だったとはいえ、トリガーを一撃で倒すに留まらず、そのまま周囲を薙ぎ払った際にその進路にいたトリガーダークをついで感覚で葬り去ってしまう程である。
この他にも自身の周囲に体から光る粒子をばら撒いてそれを一斉に爆破させる攻撃や、背中の突起の棘から発射する光弾で広範囲攻撃も可能としており、その攻撃力はメツオーガから更に強化されている。

弱点は角で、そこに吸収したエネルギーを集めてコントロールしている分、破壊されると吸収力が鈍ってしまう。

行動(メツオロチ)

第16話「嗤う滅亡」

死んだかに思われたメツオーガの体から誕生し、早々に自身の能力をフル活用してトリガーとトリガーダークをいとも簡単に退けて変身解除させてしまった。

第17話「怒る饗宴」

この緊急事態にタツミ セイヤは最後の手段としてガーゴルゴンキーの使用を決意。
未完成で制御に難がある点からアキトはそれを止めるが、切羽詰まった状況では他に手がない。
やむを得ず発動したガーゴルゴンキーのパワーにより、石化光線に切り替わったマキシマナースキャノンが発射。
これをバリアで吸い取ろうとするメツオロチだったが、石化効果までは無力化出来なかった事でそのまま石像に姿を変え、動きを止めた。

しかし、あくまでも表面部分を固めたに過ぎないため、バイタルはこの状態でもいまだ衰えておらず、アキトの見立ててでは20時間後に活動を再開する事が判明。
おまけにガーゴルゴンキーの反動でナースデッセイ号は主砲の70%が石化してしまい、他の武装も負荷に耐えられずに破損した事でその攻撃力を完全に失ってしまっていた。

この危機的状況を前に、GUTS-SELECTはガッツファルコンと実弾兵器を中心にした迎撃作戦を展開。
TPUの人員も大量に配備して地上兵器も起動させるが、メツオロチは覚醒予定2時間前になって急激にバイタルを上昇させ、放たれた攻撃の爆風のエネルギーを吸収して完全復活。
人類の必死の抵抗を嘲笑うかのように街を蹂躙し始める。

そんな中、アキトが弱点に気付いた事でガッツファルコンによる空中からの攻撃で角を折ろうとするGUTS-SELECTだったが、逃げ惑う人々に荒らされた故郷の惨状を思い出し、パニックになったイグニスの変身するトリガーダークの乱入により、戦況が一変。
トリガーダークに反撃したメツオロチの爆破攻撃の余波を受けたナースデッセイ号はガッツファルコンの誘導電波を遮断され、遠隔操作ができなくなってしまう。

万事休すと思われたが、その場にいた全員の目に映ったのは大空を舞うGUTSファルコンだった。
実はナースデッセイ号とのリンクが切れたガッツファルコンの落下地点の近くに偶然ケンゴがおり、彼がメンテナンスブースから直接乗り込んで操縦していたのだ。
メツオロチの猛攻を必死に掻い潜りながら、ガッツファルコンは距離を詰めていき、至近距離からミサイルを発射。
それは的確にメツオロチの角を貫き、見事弱体化に成功した(その後、ケンゴはトリガーダークにガッツファルコンを撃ち落され、咄嗟にトリガーに変身して脱出した)。
しかし、未だに角を折られ、白目になっても戦意の衰えないオロチは突起からの光弾でトリガーを攻撃するが、グリッタートリガーエタニティに全て撃ち落されてしまい、
最期はそのままサークルアームズとグリッターブレードの二刀流で放たれたエタニティバニッシュを喰らい、爆散した。


余談

  • スーツはそれぞれウーラー、マガオロチのリペイント。
    なお、このメツオロチの登場をもってイレギュラーな存在であるゼッパンドン以外の魔王獣の着ぐるみは全て改造された事になった*2

  • メツオーガの笑い声はスーツアクターである新井宏幸氏の声を加工したものである。

  • 合体怪獣を省くと(厳密には別個体だが)、今まで全くの無関係だった怪獣が表裏一体の存在になるという、非常に珍しい設定となっている。

  • メツオーガは放送日の11月6日にソフビが発売されているのだが、改造元となったウーラーはその当時になってもソフビが発売されていない。
    よってメツオーガは改造元となった怪獣より先にソフビが発売されるという極めて珍しいパターンの怪獣となった*3
    塗装に自信のあるタイガファンからは「メツオーガのソフビをリデコしてウーラーを再現出来る」となかなかの好評。
    とはいえ、リデコされた怪獣のソフビをリデコして元の怪獣のソフビを作り出すというというのも奇妙な話ではあるが。

  • 続編『ウルトラマンデッカー』第17話「過去よりの調べ」では、第16・17話の別視点が描かれており、新生GUTS-SELECTのリュウモン ソウマがいかにしてGUTS-SELECT入隊を志すようになったかという回答が描かれている。
    新生GUTS-SELECT隊長ことムラホシ タイジはかつてTPU特殊部隊の隊員であり、この事件の首謀者的存在であるヒュドラムを捜査していた。そんなムラホシは親とはぐれ泣きじゃくる幼いリュウモンと出会い、彼を勇気づけるために左肩のTPUマークを彼に託す。そして、ヒュドラムの奇襲からリュウモンを逃がすために自ら立ち向かうのであった。
    そしてTPUのとある人物の裏切りとテラフェイザー暴走の件で、ムラホシはTPU内部調査局局長のメトロン星人ナイゲルから謹慎処分を受けるが、リュウモンが肌身離さず所持していたTPUマークが彼を救う切っ掛けとなっている。


追記・修正は、宇宙の全てを喰らってからお願いします。

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  • ウルトラマン撃破成功←ただしメツオロチ時

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最終更新:2023年08月21日 14:35

*1 マガオロチ自体は亜種ではなくオリジナルであるとする記載もあったため、偶然似た可能性も当然現段階ではある。

*2 この他には、マガバッサー→グエバッサー→ライバッサー、マガグランドキング→グランドキングメガロス、マガジャッパ→マジャッパ、マガパンドン→初代パンドン、マガタノオロチ→ゲネガーグ、となっている。

*3 ウーラーのソフビが発売されていない理由は公式からは発表されていない。