竜皇神 ボルシャック・バクテラス

登録日:2024/01/01 Mon 06:08:48
更新日:2024/02/04 Sun 18:46:10
所要時間:約 11 分で読めます





世界が暗転している中でジャシンに突っ込んでくるものがあった。

太陽を取り込み、自ら太陽になることを決意したボルシャック・カイザー……

その名も竜皇神 ボルシャック・バクテラス



「新 た な 夜 明 け を 見 よ」
*1


竜皇神 ボルシャック・バクテラス》とは、TCGデュエル・マスターズ」のクリーチャー。
DM23-RP4「アビス・レボリューション第4弾 竜皇神爆輝」に収録されたオーバーレアの1枚である。

ゴッド・オブ・アビスから登場して進化を重ねてきた《轟炎の竜皇 ボルシャック・カイザー》の最終・最強形態。
カイザー関連のカードとしては3枚目のオーバーレアとなった。


解説


竜皇神 ボルシャック・バクテラス OR 光/火文明 (10)
クリーチャー:アーマード・ドラゴン 17000
革命チェンジ:コスト7以上の名前に《ボルシャック》とある多色クリーチャー
T・ブレイカー
このクリーチャーが出た時、自分の山札の上から4枚を見て、その中から《竜皇神 ボルシャック・バクテラス》ではないアーマードを好きな数出す。残りを好きな順序で山札の下に置く。
自分の他のクリーチャーすべてに「ブロッカー」と「スピードアタッカー」を与える。
各ターンの終わりに、自分の他のクリーチャーをすべてアンタップする。

軽量級と中量級が多かったGoA以降のボルシャックとしては珍しい、コスト10の大型ボルシャック。
効果も重量級らしくド派手なものとなっている。

cipでは山札の上から4枚のカードを確認し、その中からバクテラス以外のアーマードを好きな数だけ踏み倒せる。
自身を対象としない代わりにコスト制限が取っ払われた擬似メクレイドであり、最大4体ものアーマードを一度に出せるので展開力に秀でている。
ボルシャックにはバクテラスと同様にアーマード・ドラゴン持ちのクリーチャーが多く、デッキもボルシャックを中心に組めば自然と踏み倒せる数も増えていく。

そして自分の他のクリーチャーを対象にブロッカースピードアタッカーを付与し、ターン終了時にはそれらのクリーチャーをアンタップさせる事も可能。
cipで大量展開したクリーチャー達をSA化して速攻要員としつつ、攻撃後もアンタップして相手ターンにはブロッカーとして活躍できる攻防一体の能力であり、大量展開後の1ショットキルに失敗しても守りに回れるのは従来のSA全体付与になかった利点である。
二つとも自身は効果の対象外であるものの、バクテラス自体を複数並べればそれぞれに付与できる荒技もある。


難点はその莫大なコスト。
コスト10はメクレイドでも対応しておらず、軽量級と中量級が中心の【赤白アーマード】にそのまま入れても浮いてしまうため、踏み倒しを前提としたいところ。
一番簡単なのは《轟炎の竜皇 ボルシャック・カイザー》と《ボルシャック・サイン》を利用したデザイナーズコンボで、サインでカイザーを場に出して即自壊させれば手札のバクテラスを踏み倒せる。
一度に3種類のカードを必要とする要求値が高いコンボにも思えるが、ボルシャックには最強のドローソース《決闘者・チャージャー》があるため、意外と手札に集まりやい。

また、ARev収録のクリーチャーらしく革命チェンジを搭載しているが、チェンジ元としてコスト7以上の名前に《ボルシャック》と付いた多色クリーチャーという非常に狭い範囲を要求される。
発売前には条件に該当するボルシャックが殆どおらず、名目コストは9だが墓地のカード次第で軽減できる大昔のカード《聖霊龍騎セイント・ボルシャック》が候補として大真面目に挙げられる程だった。
後に条件を満たしたボルシャックがバクテラスと同じ弾に大量収録される事が発表され、チェンジ元の不足については解消された。
もっとも、バクテラスにはファイナル革命のような革命チェンジしなければ使えない能力も特にないため、「踏み倒せたら便利」くらいの感覚で扱うのが良いだろう。


そのブッ飛んだ踏み倒し能力と強力でありながら堅実さも兼ね備えた味方サポートから、ARevより確立された赤白型は勿論、王来MAX以前の赤緑ボルシャックにも対応しており、ボルシャックデッキの新たな切り札として幅広い活躍が見込める。


相性の良いカード


ボルシャック・ヴォルジャアク SR 光/火文明 (7)
クリーチャー:アーマード・ドラゴン 11000
革命チェンジ:コスト5以上のアーマード
スピードアタッカー
W・ブレイカー
各ターンに1度、クリーチャーが出た時、自分の山札の上から1枚目をシールド化してもよい。
このクリーチャーが破壊された時、名前に《ボルシャック》とあるコスト7以下のクリーチャーを1体、自分の手札から出してもよい。
終極宣言:自分のターンのはじめに、自分のシールドをすべてブレイクしてもよい。そうしたら、次の自分のターンのはじめまで、自分はゲームに負けない。(「終極宣言」は、ゲーム中に一度だけ使える)

ボルシャック化した炎龍神
チェンジ元となれるボルシャックで、破壊されても手札からコスト7以下のボルシャック・クリーチャーを踏み倒しできるため、手札から第二第三のヴォルジャアクを展開して粘り強く場に残れる。
そうしてターンを乗り越えれば終極宣言が発動し、手札にバクテラスがなくともシールドから捲れてそのまま革命チェンジに移行可能。

ボルシャック・クロス・NEX SR 火文明 (9)
クリーチャー:アーマード・ドラゴン 12000+
スピードアタッカー
パワーアタッカー+5000
T・ブレイカー
すべてのプレイヤーは、コスト4以下のクリーチャーを召喚できない。
ボルシャック英雄譚 SR 火文明 (8)
呪文
自分の山札の上から6枚を見る。その中から、《ボルシャック》と名前にあるドラゴンを好きな数、バトルゾーンに出してもよい。残りを好きな順序で、山札の一番下に置く。

ボルシャック・クロス・NEX》のツインパクト版。
バクテラスとは相互での踏み倒しを可能にしており、呪文側の《ボルシャック英雄譚》からバクテラスを繰り出せるのは勿論、バクテラスのcipでクロス・NEXも場に出せる。

また、cipで手札から英雄譚を踏み倒し可能かつバクテラスの革命チェンジに対応している《聖竜ボルシャック・ウルフェウス》を合わせて採用するのもアリ。
ただし進化クリーチャーなので、革命0トリガーからバクテラスを捲れれば相手ターンに大量展開できる《ボルシャック・ドギラゴン》と相性が悪いため、採用枚数や同じデッキで共存させるかどうかは吟味しておきたい。

ボルシャック・決闘・ドラゴン P 火/自然文明 (9)
クリーチャー:アーマード・ドラゴン 9000+
スピードアタッカー
パワード・ブレイカー(このクリーチャーは、そのパワー6000ごとにシールドをさらに1つブレイクする。)
このクリーチャーが出た時、相手のクリーチャーを1体選び、持ち主のマナゾーンに置く。その後、自分のマナゾーンにあるカードの枚数以下のコストを持つ、名前に《ボルシャック》とあるドラゴンを1体、自分のマナゾーンから出してもよい。
このクリーチャーのパワーを、自分の墓地にある火のカード1枚につき+1000する。

【赤緑ボルシャック】の切り札。
こちらもバクテラスとの相互踏み倒しを実現しており、10マナ揃っていればcipでバクテラスをマナゾーンから場に出せる。
地味にバクテラスの革命チェンジ条件も満たしているため、1コスト差ではあるが早期着地させることも可能。

詳しくは個別項目を参照。


関連カード


轟炎の竜皇 ボルシャック・カイザー OR 火文明 (5)
クリーチャー:アーマード・ドラゴン 5000+
シビルカウント3:自分の火のクリーチャーまたは火のタマシードが合計3つ以上あれば、このクリーチャーは「スピードアタッカー」を得、バトル中パワーが+50000される。
シビルカウント5:自分の火のクリーチャーまたは火のタマシードが合計5つ以上あれば、このクリーチャーが攻撃する時、このクリーチャーをアンタップする。
このクリーチャーが破壊された時、カードを1枚引く。その後、名前に《ボルシャック》とある進化ではないドラゴンを1体、自分の手札から出してもよい。

進化前の姿。
この頃は自分に対してのみ発揮していたスピードアタッカー付与とアンタップ能力だが、バクテラスになって味方全体に発揮するようになったという見方もできる。
上述したように《ボルシャック・サイン》とコンボすればバクテラスを早期着地できるため、背景ストーリー的な繋がりのみならず実際のカードでも相性が良い。

詳しくは個別項目を参照。

ボルシャックの古代神殿 R 光/火文明 (2)
タマシード:アーマード・サン
すべてのクリーチャーに「スピードアタッカー」と「ブロッカー」を与える。(「スピードアタッカー」を持つクリーチャーは召喚酔いしない。「ブロッカー」を持つクリーチャーをタップして、相手クリーチャーの攻撃先をそのクリーチャーに変更してもよい)
このタマシードが破壊された時、相手のクリーチャーを1体選び、タップする。その後、このターン、自分のクリーチャー1体に「スピードアタッカー」を与え、バトル中のパワーを+1000000する。

カイザーがバクテラスに覚醒する切っ掛けとなった施設。
バクテラスのモデルとなったスピードアタッカーとブロッカー付与だが、このカードはバトルゾーンにいる全てのクリーチャーに対して発揮しており、純粋な味方強化となっているバクテラスと対照的に極めて癖が強い。

詳しくは個別項目を参照。


背景ストーリー


アビスベル=ジャシン帝》に敗北を喫した《轟炎の竜皇 ボルシャック・カイザー》は更なる強さを求め、歴代のボルシャックの力が封じられているとされる《ボルシャックの古代神殿》を訪れた。
そこで「ボルシャックの輝きこそが世界を照らしている」という世界の真実を知ったカイザーは、神殿に安置された太陽を己の身体に取り込んで一体化を図る。
結果、歴代ボルシャックの闘いと勇気の歴史がカイザーの身体に流れ込み、世界が暗闇に包まれると同時に新たな太陽《竜皇神 ボルシャック・バクテラス》が誕生した!

そして《芸魔王将 カクメイジン》と戦っている最中だったジャシンの元へと急行し、激しい攻撃のラッシュで吹っ飛ばしていく。
その勢いのまま火文明にある火山の火口まで突っ込んでいき、ジャシンに対して「さあ、連れてきてやったぞ。また私の大事なモノを攻撃してみるか?」と告げる。
バクテラスのあまりの輝きに、気が付けば暗転していた世界は再び明るさを取り戻していた。

ジャシンはそんな挑発も意に返さず、以前と同じように周囲のファイア―・バードごと攻撃しようとするが、バクテラスはジャシンの両腕を手刀で砕き、続けて燃える拳のラッシュで両脚をも粉砕した
それまで傷一つ付けられなかったジャシンの身体に対し、太陽の力がとうとうダメージを与えるに至ったのである。

四肢を失ったジャシンにトドメを刺そうとするが、突然バクテラスの身体に異変が起き、その隙にジャシンは深淵へと一時撤退した。
どんどんと赤く膨れ上がって苦しむ様子を見せるバクテラスだが、これは想像を超えた力をバクテラスが持っていたが故の一時的な暴走であった。
深淵にてパワーアップを果たして舞い戻ったジャシン改め《アビスベル=覇統=ジャシン帝》に対し、太陽と真に一体化したバクテラスが告げる。


「これが……真の夜明けだ」


ジャシンは超獣世界の終極宣言と呼ぶべき究極の攻撃を放つが、バクテラスはそれを受け止めるだけの力を既に手にしていた。
両者の激突は戦いの場である火山を消し飛ばす程のものだったが、そこでバクテラスは逃げ遅れたファイアー・バードの姿を目にし、これ以上の終極宣言は彼らの命を絶ってしまう事を悟った。
配下のボルシャック達は身を挺してファイアー・バードたちを守り、バクテラスが周りを気にせずジャシンの終極宣言に対抗し続けられるようサポートするが…

バクテラスはそれ以上の戦いを諦め、自らの身体を犠牲にして終極宣言を全て受け止める覚悟を決めた。

その時、強固に成長したバクテラスの心によって憑依を保てなくなった禍々しきものをジャシンは見逃さなかった…。


メディアミックスでの活躍


アニメ及び漫画『デュエル・マスターズ WIN』にて、カイザに付き従う仮面の男=《ボルシャック・カイザー》の進化形態として登場。

アニメではデュエル・ウォーズ準決勝「ウィンVSカイザ」で初登場。追い詰められたカイザが女神ウィナの導きによって使用したカードで、《ボルシャック・カイザー》を《ボルシャック・サイン》で進化させるデザイナーコンボで登場した……が、その直後に暴走してしまい、「フィールド・オブ・ウィナ」が大破。
学園長によって準決勝は一時中断となり、革命チェンジも踏み倒し効果も発揮されずじまいだった。


余談


  • イラストの構図は《伝説の禁断 ドキンダムX》あるいは《終焉の禁断 ドルマゲドンX》に似ており、シークレット版のイラストも《伝説の禁断 ドキンダムX GS》に近い構図となっている。
    恐らくはアビス・レボリューションと同じく革命チェンジを取り扱った革命ファイナルをオマージュしたものと思われ、同弾のオーバーレアである《富轟皇 ゴルギーニ・エン・ゲルス》がドルマゲドンと対になる《龍の極限 ドギラゴールデン》を意識したイラストになっている事からもそれがうかがえる。

  • 「バクテラス」のモチーフは日本神話における最高位の神「天照大御神」だろう。
    太陽の女神とも考えられており、太陽を取り込んだカイザーに付ける名としては相応しい名である。
    また、同じく天照モチーフであるためか《クイーン・アマテラス》も同じパックに銀トレジャー枠で再録されている。



追記・修正は夜明けと共にお願いします。

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最終更新:2024年02月04日 18:46

*1 画像出典:Twitter イラストレーターマルヤマルイ氏 @mochisuna 2023年12月16日掲載 https://x.com/mochisuna/status/1735888912302956928 ©Wizards of the Coast/Shogakukan/Mitsui-Kids