アマクサ(MS)

登録日:2009/09/19(土) 15:21:40
更新日:2023/05/05 Fri 15:19:27
所要時間:約 5 分で読めます





最終兵器ならぬ…
最終兵士だ



アマクサは『機動戦士クロスボーン・ガンダム』シリーズに登場するモビルスーツ(MS)。


データ

型式番号:不明
所属:木星軍残党、木星帝国
全高:不明(18m級)
重量:不明
武装:
ビームライフル
ビームサーベル
シールド(シールド・クロー、ハイパーハンマー)
ビームシールド(鋼鉄の7人時)
パイロット:
バイオ脳
木星軍兵士
イオ


概要

木星軍が開発した「ジュピター・ガンダム」
木星戦役時に木星へと渡ったクロスボーン・ガンダムX2から得たデータをもとに、その性能を全て再現するために開発された機体。

木星の技術力の低さから18メートル級という時代にそぐわないサイズになってしまい、特徴的だった背部の4本のスラスターは2本になり、かわりに木星軍MS特有の大腿部へのスラスターの集中が見られる。
ボディの形状も曲線的でクロスボーン系統との共通点はほとんど無い。
コアファイターの機能も簡略化されているがパイロットにあたるコントロール部分は緊急時に分離させることは可能。

頭部はガンダムフェイス風だが、実はゴーグルを付けているだけで本当は木星機らしいモノアイ。
ゴーグル部分はブレードアンテナごと左右に展開するフェイスオープンのような機構を採用しており、展開時にはモノアイのレールなど露出する。
ガンダムタイプとしては異端かもしれない。(他にはにせガンダムかリック・ディアス、モノアイガンダムことシスクードくらいしかいない)
通称:眼鏡ガンダム。
因みに、開発者の女性も眼鏡っ子

サナリィの技術を再現しきれなかった代替的な設計となったが、総合的なスペックではクロスボーン・ガンダムを上回る仕上がりとなった。
この機体から得られたデータは後発・次世代の木星系MSの基礎となっている。


武装

  • ビームライフル
比較的大型だが片手で使用可能。
最終的に弾切れを起こしていたのは調整不足のせいか。それともEパック方式だったのだろうか?

  • ビームサーベル
特に変わった機能は無い。

  • シールド
この時代では珍しい実体の大型シールド。シールド以外に二つの武装としての機能もある。

  • シールド・クロー
シールドの先端部が二つに分かれたブレード状になっており、打突攻撃などを行える。

  • ハイパーハンマー
シールドの中央部に内蔵されている質量兵器。
普段は半球型になり収納されているが使用時にはシールド部分が折りたたまれると共に球状になり射出され目標を叩き潰す。
後述の乗り手のデータを反映した装備だろうか?

  • ビームシールド
最初に登場した1機以外では、上記の実体シールドの代わりに装備されている。
肘の突起部分からビームシールドを展開するという、後のヴィクトリータイプを先取りしたもの。


劇中での活躍

初出は『機動戦士クロスボーン・ガンダム スカルハート
「木星じいさん」ことグレイ・ストークの依頼で木星軍残党の基地を襲撃した海賊軍の前に現れた。

この際に出撃した本機は、かつて一年戦争で英雄と言われたアムロ・レイの搭乗した「コア・ファイター」に搭載された学習型コンピュータに残された戦闘データ、モーションパターンを利用して作られたバイオ脳が搭載されている。
このデータはある場所に保管されたものが盗み出されたもので、ストークの依頼はこのデータによって作られたバイオ脳=アムロのコピーの奪取もしくは破壊であった。

その実力は正に伝説の再来と呼ぶほかなく、

  • ウモン、ヨナ、ジェラドの駆るフリント3機を僅か17秒で撃退する。「ひとつ!ふたつ!みっつ!」
  • トビアが高速回転しながらピーコックスマッシャーを連射する「ランダムシュート」を浴びせるがそれを全弾回避し、逆にガンプの片足、スカルハートの片腕を一瞬で持っていく

など、スカルハートとガンプの2機すらもたった1機で圧倒した。

が、運用試験の最中にクロスボーン・バンガードの襲撃を受けたため、木星帝国の量産機であるバタラを攻撃目標に設定したまま実戦に出されるというミスのせいで、敵味方問わず瞬殺する凶暴なマシンへと変貌する。

敵味方壊滅状態の中、スカルハートを駆るトビアすら正面切って戦うのは不可能と言わしめたが、グレイの言葉を聞き「例えニュータイプと言えど見た事のない武器に対しては一瞬反応が遅れるはず」という危険な賭けに出る。
そしてガンプを狙ってハイパーハンマーを飛ばした瞬間、『アムロ・レイ』の知らない武装、シザーアンカーでチェーンを掴み、スカルハートが逆に振り回すという攻撃で頭部を吹き飛ばされ、そこにブランドマーカーを叩きつけられ大破した。

バイオ脳は戦闘からの離脱に成功するも、その際に脳が納められたカプセルが破損。活動を続けられず死亡している。


この戦闘の直後に木星軍基地が爆発しトビア、ストーク両名は閉じ込められてしまうのだが、他ならぬ先程まで戦っていたバイオ脳の導きにより脱出路を見付け無事に生還した。
さながら、燃え盛るア・バオア・クーからホワイトベースのクルーを“心の声”で導いたアムロ・レイのように……

純粋な戦闘能力のコピーであったはずの「それ」がどうやって、どうして彼らを助けたのかは結局解らずじまいである。

ちなみに開発者の女性は「伝説」を再現した自身の作品に完全に魅了されてしまい、そのまま基地と運命を共にした。


ストーク「だがあれがニュータイプの“戦闘力”ってやつの完全なコピーだったとして…」

「それの…どこからどこまでが“力”で
どっから先が“気持ち”かなんて…区分がどうして」

「誰に分かるってのかね
人の頭ん中はそれほどきっちりと仕切られたものなのかね?」

「ニュータイプのなんのって言って…
結局 人間は自分達自身のことも…」

「まだよく 分かっちゃいねえんだろう さ」



鋼鉄の7人』にもコルニグスの随伴機として登場。
しかし搭乗者は生身の木星軍兵士であったためスカルハート登場時程の活躍は見られず、テストパイロットの乗ったF99レコードブレイカーに簡単に撃墜されている。
イカロスの追跡や破壊戦でも影のカリストの護衛機として登場するが、撃墜されるか自爆するかで失われている。
後のシンヴァツ戦では姿を見せておらず、残った機体は全て地球への派遣に使われていたのかもしれない。

ゴースト』に登場する「サウザンドカスタム」の一機「ファントム」はアマクサと『鋼鉄の7人』で木星が盗んだレコードブレイカーのデータを掛け合わせた物である。

『X-11』ではイオがこれまで乗ってきた機体の一つとして挙げられ、またオリンポスの下僕の本拠地には新型機に混じって2機が配備されていた。
性能比較用に新造でもされたのだろうか?



ゲームでの活躍


SDガンダムGジェネレーションシリーズ
『スピリッツ』にて初登場。
アムロの搭乗機(1stガンダム、ディジェ、νガンダムのいずれか)とデスゲイルズ機(クァバーゼ、アビジョ、トトゥガのいずれか)との設計、と入手が面倒なものの
フルクロスに匹敵するほどバランスのとれた高性能なステータスで、使いやすい武装を持っているため安定した活躍を期待できる。しかもクロボン系と違って空を飛べる。
が、アビリティや武装に秀でたものもないため、使いやすいといえば使いやすいが、使いにくいと言えば使いにくい。
つまり普通。(もしくは微妙)

因みにスピリッツのスカルハート3話ではアムロと同じ能力値を持つバイオ脳が搭乗している。
しかも別マップにてトビアとストークのみで戦い抜かなければならないという難易度の高いステージとなっている。

『ワールド』『オーバーワールド』では鋼鉄の七人が本格参戦したこともあり、カリスト兄弟配下のザコ敵としても多数登場。ただしビームシールド版はなくクローシールド版のみである。
X2改からも開発可能になり、コルニグスへの開発が可能となったため橋渡しとしても有用な機体となった。


スーパーロボット大戦V
第3話という序盤も序盤で立ち塞がる。ニュータイプが強化人間に代わっただけで、ほぼアムロと同等の能力を持つこの機体を不完全な戦力で相手をしなくてはならない。
…といっても、主人公とトビアだけで戦う最初を凌げばそれ以上のチートユニットがなんとかしてくれたりするのだが…。
その後はDLCシナリオや終盤のステージでアムロと対決することも可能。

スーパーロボット大戦T
エレゴレラ同様、ベルナデット(とベラ)を人質にしてバイオ脳操作の機体が登場。
また、DLCシナリオではシャアと最終兵士が対決し、過去のアムロを乗り越えることでシャア自身も過去を断ち切った。


余談

『スカルハート』単行本の解説によれば、「名前の由来は(史実上の人物である)天草四郎と思われるが、なぜこのような名称が用いられたのかは不明」とされる。
これは厳密には、小説『魔界転生』において蘇生した天草四郎が由来と思われる。「蘇生」という点が、「現代に蘇ったアムロ」と共通するため。

なお、アマクサはX2=F97のデータを元に作られた事から、F9シリーズの末裔と言えなくもない。
そして、F9シリーズの大元となるガンダムF90の1号機はアムロ・レイをモチーフとした擬似人格プログラムを搭載していたので、
アマクサは形を変えてアムロを再現しようとしたF90の後継機という見方もできる。
ところでこのガンダムではなくアムロこそが悪魔の力と扱ったアマクサをどう思いますかね、ボッシュ大尉



アニヲタWikiだった――
ほんの一刻“それ”は考えを巡らせた…
なにも――
分らない――
ただわずかに分かることと言えば目の前にあるモニターが
自分を説明する項目を映し出していること

そして…
“それ”は“項目”をどうすればいいかは――
知っていた

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最終更新:2023年05月05日 15:19