フリント/レコードブレイカー

登録日:2012/02/19(日) 13:34:47
更新日:2024/04/05 Fri 12:24:32
所要時間:約 4 分で読めます





フリント及びレコードブレイカーとは、『機動戦士クロスボーン・ガンダム』シリーズに登場するMS。
以下、順番に解説する。


フリント


型式番号:XM-10(F97-E)
頭頂高:15.8m
出力:5,280kW
装甲材質:ガンダリウム合金ハイセラミック複合材

武装:
バルカン砲×4
ビームサーベル×2
120mmマシンガン
改良型ザンバスター
ブランドマーカー×2

パイロット:
ウモン・サモン
ヨナ
ジェラド
ミノル・スズキ


サナリィが開発していた地球圏仕様のクロスボーン・ガンダム。
地球連邦軍に次期主力候補機として売り込む事を前提に開発されたもので、
木星圏における原型機の運用データをベースに、地球圏では不要な外惑星用装備(強力なスラスター等)をオミットして生産性を上げている。
出力を落としたとはいえ、X字型のフレキシブルスラストバインダーによる高機動力は引き継いでおり、機体性能も(地球圏で運用する限りは)落ちていない。
コアブロックシステムも引き続き採用され、パイロットの生存性は高い。

原型機と違いV字アンテナではなく、左側頭部にロッドアンテナが立っている。
他にも細部のデザインや一部武装が変更され、カラーリングも白基調から紫基調に変わっている。


武装

クロスボーン・ガンダムX1の武装を基にしているが、隠し武器的なシザーアンカーやヒートダガーはオミットされている。

  • バルカン砲
X3と同様に、頭部と胸部に2門ずつ内蔵。口径は不明。

両肩に格納。
そのままビームガンとして使える。また、コアファイターの唯一の武装でもある。

  • 120mmマシンガン
メインウェポン。
ドラムマガジンを採用している。

  • 改良型ザンバスター
その名の通り、ザンバスターの改良型。
もう一つのメインウェポンであり、当機用のビームライフルとして用いられる。
分離してビームザンバーとしても使えるが、銃身部の方は剣を納める鞘のような形状をしており単体でバスターガンとして使えるかは不明。
なお、この武装は連載当時に行われた読者公募コンテストの受賞作がほぼそのままの形で作中に登場している。

  • ブランドマーカー
両腕に装備。
ビーム展開でビームシールド、収束で近接戦闘用のビームスパイクとなる発信ユニット。


劇中の活躍(フリント)

パイロットはウモン、ヨナ、ジェラド、ミノル。

前述の様にサナリィとしては本機を「F97」として連邦軍に売り込むつもりだったが、木星軍海賊軍の戦闘が地球圏にまで飛び火してしまい、海賊軍への協力が連邦側にバレる危険性を恐れて売り込めなくなってしまった。

完成していた3機は海賊軍に提供され、木星戦役の終盤に参戦。
その後はブラックロー運送の作業用MSに偽装し、必要な時には戦闘用として運用されていたが、アマクサとの戦闘では3機全てが破壊された。

鋼鉄の7人』では、新たに受領したであろう2機が登場している。ウモンはメカニックに転身したので1機減ったのだろう。
また対コルニグス戦において、サナリィの倉庫にあった機体が大破したスカルハートの救援に現れ、善戦している。
最終的には撃破されてしまうも、残存パーツはスカルハートの修復に使用された。フルクロス装備時のX1の両腕と側頭部アンテナもフリントからの移植である。




レコードブレイカー


型式番号:F99
装甲材質:ガンダリウム合金セラミック複合材

武装:
バルカン砲×2
ビームシールド×2
ビームサーベル×2
改良型ザンバスター

パイロット:
ヨン・サン・ニー
ユリシーズ・レオパルド
ミッチェル・ドレック・ナー


鋼鉄の7人』に登場。
サナリィがの研究施設で開発していた実験機。ガンダムF90Wタイプのデータを基にしているらしい。
フレームは7割程がフリントからの流用で、外見も共通する部分が多い。脚部なんかはほぼそのまんま。
木星戦役後も海賊軍がクロスボーン・ガンダムとフリントのパーツの補給を受けられたのは、この機体が開発されていたおかげである。
F9シリーズらしくバイオコンピュータも搭載している。

本機最大の特徴は背中のミノフスキードライブ
これまでは戦艦クラスの大型機にしか搭載出来なかったが、ダウンサイジングに成功した事で小型MSにも搭載出来る様になり、本機で初めて採用された。
この時点ではまだ4枚羽根だが安定して光の翼を放出することに成功している。

…ん?MSで初なのはV2ガンダムじゃないのかって?
本機はまだ実験機に過ぎず、本機を元にした制式採用なども後述の事件の関係で出来なかったため、
制式採用や実用化という点ではV2が初である。

ガイア・ギア
あっちは名前が一緒なだけで技術的には別物だ。

ともかく、これのおかげで従来機とは比較にもならない高い機動性を獲得しており、まさに機体名の通り「記録を破るもの」となっている。
しかし繰り返しになるが、本機はMS用ミノフスキードライブのテスト機に過ぎないため、全くもって実戦を想定していない。
武装も必要最低限の物をフリントから流用しただけで、総合的には貧弱。

なお、本機の頭部は後方に伸びる大きく平たい一本角が目を引くが、本機も完成の暁には連邦軍への売り込みが計画されていて、その際には頭部と名前を「ガンダム」に変えようと思っていたらしい。

ちなみに開発にはオーティス、ミューラと呼ばれる二人が携わっていて、『Vガンダム』に登場したあの二人である可能性が高い。



劇中の活躍(レコードブレイカー)

テストパイロットはヨン、ユリシーズ、ドレックの三人。

木星軍の「神の雷」作戦阻止のためにトビアが機体を借り受けようとするが、立案した阻止作戦の不備を理由に断られる。
そこに影のカリスト率いる木星軍が現れた事から、迎撃の為にフリントの武器を装備して出撃。
多数のアマクサを一瞬で撃破するがコルニグスには適わず、ヨン機とユリシーズ機が撃破され、残ったドレック機もミノフスキードライブを破損している。
更に、木星軍の工作部隊によってデータと予備パーツ工場を木っ端微塵にされてしまい、
サナリィはせっかく形となった小型ミノフスキードライブの研究を一からやり直さなければならなくなってしまった
そのうえ、この事件の後にサナリィのミノドラ事業は縮小されてしまったので先述の通り、実用化は後の時代のV2ガンダムまでお預けとなった。

なお、施設爆破の際に木星軍は本機のデータを持ち出しており、後年それを利用したとあるMSが開発される事となる。



余談

SDガンダムには「Rガンダム」という機体が存在する。

型式番号が「F99R」と設定されてはいるが、ミノフスキードライブ搭載機ではないので特に関係はないと思われる。
元々はMSというよりキャラクターだし。





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最終更新:2024年04月05日 12:24