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「[[要強化記事>要強化記事一覧#id_23d7c277]]」に修正依頼が出ています。加筆できる方は修正をお願いします。 ---- *ファイナルファンタジーUSA ミスティッククエスト 【ふぁいなるふぁんたじーゆーえすえー みすてぃっくくえすと】 |ジャンル|RPG|&image(ffusa1.jpg,width=160,http://www.amazon.co.jp/dp/B000068HDD)| |対応機種|スーパーファミコン|~| |メディア|4MbitROMカートリッジ|~| |発売元|スクウェア|~| |開発元|スクウェア大阪|~| |発売日|1993年9月10日|~| |定価|7,900円|~| |配信|バーチャルコンソール&br;【Wii】2010年12月21日/800Wiiポイント&br;【WiiU】2014年4月16日/823円|~| |判定|なし|~| |ポイント|FFとしてはかなり異端、というよりサガ3?&br()ストーリー・システム・ネーミング全てが単純明快|~| |>|>|CENTER:''[[ファイナルファンタジーシリーズ関連作品リンク>ファイナルファンタジーシリーズ]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 -1992年にアメリカにおいて発売された『Final Fantasy Mystic Quest』を和訳し、逆輸入した作品。 --後に『Mystic Quest Legend』名義でヨーロッパでも販売された。 -タイトルに『USA』と付いているが、開発自体はスクウェアUSAではなく、『[[Sa・Ga3>時空の覇者 Sa・Ga3 完結編]]』と同じスクウェア大阪が開発したもの。 --戦闘画面の構成、フィールドでのジャンプなど同作との共通点が多い。 -FFシリーズとしては独特なシステムが多いが評価は芳しくない。 ---- **特徴 -ストーリーは一言で言うと「予言の勇者に選ばれた少年が4つのクリスタルの輝きを復活させ、悪の魔王を倒す」という分かりやすい勧善懲悪ものであり、当時のFFとしては珍しいシンプルなストーリーとなっている。 --尚、これより前にアメリカでは既に『[[FFII>ファイナルファンタジーIV]]』(日本でいうところのFF4イージータイプに相当)が出ていた。 ---アメリカではこの『FFII』がヒットしなかったことから、ヒットしなかった原因をシリーズ特有の「高すぎる難易度」にあると考え、難易度の低い作品として作られた経緯がある。 -クリスタルを復活させると、その恩恵によって土地が豊かになる。ある意味、『[[FFV>ファイナルファンタジーV]]』の逆パターンである。 -ネーミングもシンプル。ラストダンジョンが「さいごのしろ」であったり、ラスボスが「ダークキング」であったり。 ---- **システム ''フィールド'' -フィールド移動は、町やダンジョンを線でつないだポイント移動方式となっており、行ける場所が分かりやすく迷うこともない。 -町やダンジョンでは概要に書かれたとおり、ジャンプなどのアクションを取ることが出来る。 --持っている武器を用いて木を切ったり、スイッチを押したり、爆弾で壁を破壊したり、爪を使って壁を上ったりするといったダンジョン攻略要素もある。 -フィールドには''バトルポイント''と呼ばれるポイントが存在し、10回まで戦闘を行うことが出来る。 --バトルポイントで10回戦闘するとご褒美としてアイテムなどがもらえる。テレポなどの魔法がもらえるポイントも。 --ちなみにバトルポイントを除いてフィールドで敵と戦闘は一切発生しない。 ''戦闘'' -戦闘はシンボルエンカウントであり、マップ内のモンスターに接触することで発生する。 --但しモンスターは動くことはないため、事実上戦闘はプレイヤーが望まなければ発生しない。 --もっとも、モンスターの出現箇所は固定であり、道を塞いで配置されていることも多いため戦闘を避けることが出来ない場面が多い。 -戦闘はターン制。味方は主人公とパートナー1人の最大2人となる。 --登場する仲間は累計で4人いるが、イベント毎に入れ替わるため、同時に行動を共にする仲間は1人である。加入タイミングも固定なので、プレイヤーが任意にメンバーを選べる場面はない。 -魔法は回数制であり、レベルを上げると利用回数が増える。 --白魔法・黒魔法・封印魔法の3系統でそれぞれ使用回数が設定されており、例えば白魔法はケアル・レイズ等のどれを使っても白魔法のポイントが1回分減少する。 --状態異常回復魔法の「エスナ」は敵に使うと逆に状態異常効果を与えるという珍しい仕様。この反転効果は『Sa・Ga3』の一部の状態回復/異常魔法(ストーン・ポイズン等)が同様の反転効果を持っていたことに由来する((ただし、『Sa・Ga3』の方のエスナには反転効果は無く、この効果は同作のダミアンに相当する。))。 -敵にダメージを与えると残り体力に応じて敵のグラフィックが変化していく。ものによってはコミカルなものもある。 -全滅した場合にはやり直すか諦めるかの選択肢が表示され、その戦闘の開始時点からやり直すことが出来る。 ''その他'' -キャラクターは細かいジェスチャーをする。これは後のスクウェア製のRPGに通ずるものがある。 -ストーリーはシンプルだが、会話もシンプル。テキスト量そのものが少なく、ノリも軽い。 --最近のRPGでよくあるような「主人公の葛藤」や「仲間の死」といった重いイベントもない。 ---- **評価点 ''初心者でも遊びやすい難易度'' -特徴で述べた通り、難易度は非常に低い。 --戦闘はプレイヤーがしたくなければせずに済むため、セーブポイント前のピンチといったことも起きない。全滅してもやり直せるため尚更。 --ダンジョンには武器を使ったりジャンプを使った仕掛けはあるが、難しくない。ヒントもある(壊せる壁はひびが入っていたり、上れる壁は痕がついていたり)。 --ストーリーそのものも一本道なので迷うこともない。レベルさえ上げて進んでいけば戦闘面で躓くこともない。 ---日本版はオリジナルの北米版よりも敵から得られる経験値が全体的に減少しているが、それでも難易度は低い。 --回復アイテムの入った木箱は町やダンジョンを出入りすることで復活するため、ポーションなどはすぐに99個まで貯められる。 ''音楽は良い'' -笹井隆司氏による激しいロック調の戦闘BGMやラストダンジョンBGMの評価は高く、「音楽は最高なゲーム」としばしば評される。 ---- **問題点 ''内容が稚拙'' -難易度が低い点も含めて、FFという名前を冠している作品であることを考えるとストーリー、システム共に稚拙。 --物語の盛り上がりにも欠ける。取り敢えずゲームをしていたら、ラスボスまで辿り着きました、といった展開。 --戦闘も難易度が低く、ターン制であることもあって緊張感はあまりない。 ---戦闘の全滅理由としては「状態異常によって2人とも行動不能になる」か「状態異常で同士討ちになる」のどちらかが主となる。 **総評 難易度を下げるというコンセプトで作られたことからも分かるように''超低難易度''な作品である。~ 小学生などでRPG初心者というプレイヤーには向いているかもしれないが、既に他のFF作品をプレイしているプレイヤーにとっては戦闘はただの作業と化してしまうだろう。~ ストーリーもシンプルな一本道であり、心を揺り動かす展開もない。よく言えば鬱展開などに悩まされないが、悪く言えば拙い物語となってしまっている。~ システムそのものの破綻はなく、クリスタルと物語をしっかりとリンクさせた世界観は評価出来るし、難しい世界観などを理解しなくてもストーリーが飲み込めるといえる。~ ただ『FF』シリーズという名前を冠したため、プレイヤーの目が厳しくなり、結果としてクソゲーの評価をされることも多い作品である。~ 売上は国内で30万本程度と当時のFFシリーズとしては非常に少なく、あまり話題にされることも多くない作品となっている。 なお、肝心のアメリカでも内容が稚拙だったことで批判を受けてしまい、あまり評価はされなかった。~ これを受け、続く『[[FFIII>ファイナルファンタジーVI]]』(日本でいうFF6に相当)は日本版の内容ほぼそのままでリリースされることとなった。 不評の理由としては以下の点が考えられる。 -アメリカは建国200年余りの新興国((アメリカが独立したのもイギリス王国の圧政への反発によるものである。))であり、文化面においてもヨーロッパの影響を受けたものがほとんどないため、『古風な中世ヨーロッパ的世界観』を基にしたシナリオは受けが悪かったようである。 --近代をベースにしつつ中世色も残っていた上記の『III』もヒットせず(別作品ではあるが)。ドラクエも大々的に宣伝した割に殆ど売れなかった。 --ようやくヒットしたFF作品は、中世色を完全に排除した『[[VII>ファイナルファンタジーVII]]』である。 よって、本作の開発にあたって「高い難易度」がFF2(日本の4)の失敗要因と考えたスクウェアはそもそも要因を読み違えたのだといえる。 また、当時の北米のSNESソフトの中では発売価格帯が高かったのも失敗の要因と思われる。 -当時の北米SNESソフトの中では明らかに割高だったのも失敗要因と思われる。(約50ドルのソフトが主流の中、北米版FFVI等は約80ドル) つまり本作の開発にあたり「高すぎる難易度」を失敗要因のひとつとして挙げたスクウェアは、評価を読み間違えたといえる。 ---- **余談 -ラスボスに対して、主人公がシリーズお馴染みの回復魔法である「ケアル」をかけると''5桁の大ダメージを弾き出す''というバグがあり、よくネタにされる。 --これはケアルの回復量がマイナスに反転してしまうバグ。ラスボスのHPは4万なので、容易に倒すことが可能。ただしフェイは魔力の関係でダメージが反転せず、また主人公の場合もレベルやダークキングの残りHPによってはダメージが反転せず普通の回復になって失敗する場合もある。 --このバグは後のVC(バーチャルコンソール)版でも修正されなかった。もっとも、VCでは致命的な不具合以外は修正されないことが多いので別段珍しい話ではない。 -後に『サガ3』や本作を手掛けた藤岡千尋氏がスクウェア東京本社に異動し、同じくジャンプシステムを搭載した『[[スーパーマリオRPG]]』にも携わるのだが、こちらは稀に見る名作となった。 -また、藤岡氏以外の主なスタッフは『[[ルドラの秘宝]]』を製作。こちらもコアなファンが多い良作である。 --ボスのHPが減ると体の色が変わる点や様々な神話を雑多に取り込んだ設定など、本作や『Sa・Ga3』との共通点がいくつか見受けられる。 -主人公の設定上のデフォルト名は一応「ザッシュ」(パッケージ写真に記載されている)だが、ゲーム中の名前入力欄は空欄で、デモ画面の表示も「しゅじんこう」になっている他、攻略本やVC公式サイト他でもこの名前はほとんど使用されていない。この点では『[[FFV>ファイナルファンタジーV]]』のバッツにも近い。 --その後『[[ディシディア ファイナルファンタジー]]』では小ネタとして、モーグリの1匹の名前に本作の主人公のデフォ名「ザッシュ」が使われている(ご丁寧に海外版でも向こうのデフォ名「Benjamin」になっている)。 ---あくまでもモーグリなので名前が同じだけの別キャラだが。ちなみに他のモーグリの元ネタは、OVA版FFのヒロイン、『FFXI』のモーグリ、『FFT』のサウンドノベルの主人公など。 --シリーズ集大成の音楽ゲーム『[[シアトリズム ファイナルファンタジー カーテンコール]]』には本作の主人公が「ザッシュ」名義で参戦し、本作の戦闘BGM2曲も収録されている。 -仲間キャラなどには日本版で名前が変更された者もいる。25歳でトレジャーハンターのロック(元の名前はTristam)は、当時開発が始まったばかりの『FF6』の同名キャラと年齢・職業まで完全一緒。 --ただし雑誌『Vジャンプ』では「[[偶然名前が同じになった>http://www26.atwiki.jp/gcmatome?cmd=upload&act=open&pageid=134&file=vjump_1995_07.jpg]]」と語られている。 --一応こちらのロックは「Rock」、『FF6』の方は「Lock」と違いはあったりする。 //この記事以外にも、当時のゲーム系雑誌で「偶然とはいえ双方(の開発側とも)相当に驚いたらしい。なにせ職業まで同じなのだから」という記事がありませんでしたっけ? しっかりした情報お持ちの方の補完求む。 -本作で最初に戦うモンスターがなんと''ベヒーモス''である。おそらく、シリーズ通して最序盤でベヒーモスが出現する唯一の作品。
「[[要強化記事>要強化記事一覧#id_23d7c277]]」に修正依頼が出ています。加筆できる方は修正をお願いします。 ---- *ファイナルファンタジーUSA ミスティッククエスト 【ふぁいなるふぁんたじーゆーえすえー みすてぃっくくえすと】 |ジャンル|RPG|&image(ffusa1.jpg,width=160,http://www.amazon.co.jp/dp/B000068HDD)| |対応機種|スーパーファミコン|~| |メディア|4MbitROMカートリッジ|~| |発売元|スクウェア|~| |開発元|スクウェア大阪|~| |発売日|1993年9月10日|~| |定価|7,900円|~| |配信|バーチャルコンソール&br;【Wii】2010年12月21日/800Wiiポイント&br;【WiiU】2014年4月16日/823円|~| |判定|なし|~| |ポイント|FFとしてはかなり異端、というよりサガ3?&br()ストーリー・システム・ネーミング全てが単純明快|~| |>|>|CENTER:''[[ファイナルファンタジーシリーズ関連作品リンク>ファイナルファンタジーシリーズ]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 -1992年にアメリカにおいて発売された『Final Fantasy Mystic Quest』を和訳し、逆輸入した作品。 --後に『Mystic Quest Legend』名義でヨーロッパでも販売された。 -タイトルに『USA』と付いているが、開発自体はスクウェアUSAではなく、『[[Sa・Ga3>時空の覇者 Sa・Ga3 完結編]]』と同じスクウェア大阪が開発したもの。 --戦闘画面の構成、フィールドでのジャンプなど同作との共通点が多い。 -FFシリーズとしては独特なシステムが多いが評価は芳しくない。 ---- **特徴 -ストーリーは一言で言うと「予言の勇者に選ばれた少年が4つのクリスタルの輝きを復活させ、悪の魔王を倒す」という分かりやすい勧善懲悪ものであり、当時のFFとしては珍しいシンプルなストーリーとなっている。 --尚、これより前にアメリカでは既に『[[FFII>ファイナルファンタジーIV]]』(日本でいうところのFF4イージータイプに相当)が出ていた。 ---アメリカではこの『FFII』がヒットしなかったことから、ヒットしなかった原因をシリーズ特有の「高すぎる難易度」にあると考え、難易度の低い作品として作られた経緯がある。 -クリスタルを復活させると、その恩恵によって土地が豊かになる。ある意味、『[[FFV>ファイナルファンタジーV]]』の逆パターンである。 -ネーミングもシンプル。ラストダンジョンが「さいごのしろ」であったり、ラスボスが「ダークキング」であったり。 ---- **システム ''フィールド'' -フィールド移動は、町やダンジョンを線でつないだポイント移動方式となっており、行ける場所が分かりやすく迷うこともない。 -町やダンジョンでは概要に書かれたとおり、ジャンプなどのアクションを取ることが出来る。 --持っている武器を用いて木を切ったり、スイッチを押したり、爆弾で壁を破壊したり、爪を使って壁を上ったりするといったダンジョン攻略要素もある。 -フィールドには''バトルポイント''と呼ばれるポイントが存在し、10回まで戦闘を行うことが出来る。 --バトルポイントで10回戦闘するとご褒美としてアイテムなどがもらえる。テレポなどの魔法がもらえるポイントも。 --ちなみにバトルポイントを除いてフィールドで敵と戦闘は一切発生しない。 ''戦闘'' -戦闘はシンボルエンカウントであり、マップ内のモンスターに接触することで発生する。 --但しモンスターは動くことはないため、事実上戦闘はプレイヤーが望まなければ発生しない。 --もっとも、モンスターの出現箇所は固定であり、道を塞いで配置されていることも多いため戦闘を避けることが出来ない場面が多い。 -戦闘はターン制。味方は主人公とパートナー1人の最大2人となる。 --登場する仲間は累計で4人いるが、イベント毎に入れ替わるため、同時に行動を共にする仲間は1人である。加入タイミングも固定なので、プレイヤーが任意にメンバーを選べる場面はない。 -魔法は回数制であり、レベルを上げると利用回数が増える。 --白魔法・黒魔法・封印魔法の3系統でそれぞれ使用回数が設定されており、例えば白魔法はケアル・レイズ等のどれを使っても白魔法のポイントが1回分減少する。 --状態異常回復魔法の「エスナ」は敵に使うと逆に状態異常効果を与えるという珍しい仕様。この反転効果は『Sa・Ga3』の一部の状態回復/異常魔法(ストーン・ポイズン等)が同様の反転効果を持っていたことに由来する((ただし、『Sa・Ga3』の方のエスナには反転効果は無く、この効果は同作のダミアンに相当する。))。 -敵にダメージを与えると残り体力に応じて敵のグラフィックが変化していく。ものによってはコミカルなものもある。 -全滅した場合にはやり直すか諦めるかの選択肢が表示され、その戦闘の開始時点からやり直すことが出来る。 ''その他'' -キャラクターは細かいジェスチャーをする。これは後のスクウェア製のRPGに通ずるものがある。 -ストーリーはシンプルだが、会話もシンプル。テキスト量そのものが少なく、ノリも軽い。 --最近のRPGでよくあるような「主人公の葛藤」や「仲間の死」といった重いイベントもない。 ---- **評価点 ''初心者でも遊びやすい難易度'' -特徴で述べた通り、難易度は非常に低い。 --戦闘はプレイヤーがしたくなければせずに済むため、セーブポイント前のピンチといったことも起きない。全滅してもやり直せるため尚更。 --ダンジョンには武器を使ったりジャンプを使った仕掛けはあるが、難しくない。ヒントもある(壊せる壁はひびが入っていたり、上れる壁は痕がついていたり)。 --ストーリーそのものも一本道なので迷うこともない。レベルさえ上げて進んでいけば戦闘面で躓くこともない。 ---日本版はオリジナルの北米版よりも敵から得られる経験値が全体的に減少しているが、それでも難易度は低い。 --回復アイテムの入った木箱は町やダンジョンを出入りすることで復活するため、ポーションなどはすぐに99個まで貯められる。 ''音楽は良い'' -笹井隆司氏による激しいロック調の戦闘BGMやラストダンジョンBGMの評価は高く、「音楽は最高なゲーム」としばしば評される。 ---- **問題点 ''内容が稚拙'' -難易度が低い点も含めて、FFという名前を冠している作品であることを考えるとストーリー、システム共に稚拙。 --物語の盛り上がりにも欠ける。取り敢えずゲームをしていたら、ラスボスまで辿り着きました、といった展開。 ---テキスト量自体があまり多くなく、「私は○○よ」「よし、行こうぜ!」といった感じのかなり軽いノリでどんどん話が進んでいく。 --戦闘も難易度が低く、ターン制であることもあって緊張感はあまりない。 ---戦闘の全滅理由としては「状態異常によって2人とも行動不能になる」か「状態異常で同士討ちになる」のどちらかが主となる。 **総評 難易度を下げるというコンセプトで作られたことからも分かるように''超低難易度''な作品である。~ 小学生などでRPG初心者というプレイヤーには向いているかもしれないが、既に他のFF作品をプレイしているプレイヤーにとっては戦闘はただの作業と化してしまうだろう。~ ストーリーもシンプルな一本道であり、心を揺り動かす展開もない。よく言えば鬱展開などに悩まされないが、悪く言えば拙い物語となってしまっている。~ システムそのものの破綻はなく、クリスタルと物語をしっかりとリンクさせた世界観は評価出来るし、難しい世界観などを理解しなくてもストーリーが飲み込めるといえる。~ ただ『FF』シリーズという名前を冠したため、プレイヤーの目が厳しくなり、結果としてクソゲーの評価をされることも多い作品である。~ 売上は国内で30万本程度と当時のFFシリーズとしては非常に少なく、あまり話題にされることも多くない作品となっている。 なお、肝心のアメリカでも内容が稚拙だったことで批判を受けてしまい、あまり評価はされなかった。~ これを受け、続く『[[FFIII>ファイナルファンタジーVI]]』(日本でいうFF6に相当)は日本版の内容ほぼそのままでリリースされることとなった。 不評の理由としては以下の点が考えられる。 -アメリカは建国200年余りの新興国((アメリカが独立したのもイギリス王国の圧政への反発によるものである。))であり、文化面においてもヨーロッパの影響を受けたものがほとんどないため、『古風な中世ヨーロッパ的世界観』を基にしたシナリオは受けが悪かったようである。 --近代をベースにしつつ中世色も残っていた上記の『III』もヒットせず(別作品ではあるが)。ドラクエも大々的に宣伝した割に殆ど売れなかった。 --ようやくヒットしたFF作品は、中世色を完全に排除した『[[VII>ファイナルファンタジーVII]]』である。 よって、本作の開発にあたって「高い難易度」がFF2(日本の4)の失敗要因と考えたスクウェアはそもそも要因を読み違えたのだといえる。 また、当時の北米のSNESソフトの中では発売価格帯が高かったのも失敗の要因と思われる。 -当時の北米SNESソフトの中では明らかに割高だったのも失敗要因と思われる。(約50ドルのソフトが主流の中、北米版FFVI等は約80ドル) つまり本作の開発にあたり「高すぎる難易度」を失敗要因のひとつとして挙げたスクウェアは、評価を読み間違えたといえる。 ---- **余談 -ラスボスに対して、主人公がシリーズお馴染みの回復魔法である「ケアル」をかけると''5桁の大ダメージを弾き出す''というバグがあり、よくネタにされる。 --これはケアルの回復量がマイナスに反転してしまうバグ。ラスボスのHPは4万なので、容易に倒すことが可能。ただしフェイは魔力の関係でダメージが反転せず、また主人公の場合もレベルやダークキングの残りHPによってはダメージが反転せず普通の回復になって失敗する場合もある。 --このバグは後のVC(バーチャルコンソール)版でも修正されなかった。もっとも、VCでは致命的な不具合以外は修正されないことが多いので別段珍しい話ではない。 -後に『サガ3』や本作を手掛けた藤岡千尋氏がスクウェア東京本社に異動し、同じくジャンプシステムを搭載した『[[スーパーマリオRPG]]』にも携わるのだが、こちらは稀に見る名作となった。 -また、藤岡氏以外の主なスタッフは『[[ルドラの秘宝]]』を製作。こちらもコアなファンが多い良作である。 --ボスのHPが減ると体の色が変わる点や様々な神話を雑多に取り込んだ設定など、本作や『Sa・Ga3』との共通点がいくつか見受けられる。 -主人公の設定上のデフォルト名は一応「ザッシュ」(パッケージ写真に記載されている)だが、ゲーム中の名前入力欄は空欄で、デモ画面の表示も「しゅじんこう」になっている他、攻略本やVC公式サイト他でもこの名前はほとんど使用されていない。この点では『[[FFV>ファイナルファンタジーV]]』のバッツにも近い。 --その後『[[ディシディア ファイナルファンタジー]]』では小ネタとして、モーグリの1匹の名前に本作の主人公のデフォ名「ザッシュ」が使われている(ご丁寧に海外版でも向こうのデフォ名「Benjamin」になっている)。 ---あくまでもモーグリなので名前が同じだけの別キャラだが。ちなみに他のモーグリの元ネタは、OVA版FFのヒロイン、『FFXI』のモーグリ、『FFT』のサウンドノベルの主人公など。 --シリーズ集大成の音楽ゲーム『[[シアトリズム ファイナルファンタジー カーテンコール]]』には本作の主人公が「ザッシュ」名義で参戦し、本作の戦闘BGM2曲も収録されている。 -仲間キャラなどには日本版で名前が変更された者もいる。25歳でトレジャーハンターのロック(元の名前はTristam)は、当時開発が始まったばかりの『FF6』の同名キャラと年齢・職業まで完全一緒。 --ただし雑誌『Vジャンプ』では「[[偶然名前が同じになった>http://www26.atwiki.jp/gcmatome?cmd=upload&act=open&pageid=134&file=vjump_1995_07.jpg]]」と語られている。 --一応こちらのロックは「Rock」、『FF6』の方は「Lock」と違いはあったりする。 //この記事以外にも、当時のゲーム系雑誌で「偶然とはいえ双方(の開発側とも)相当に驚いたらしい。なにせ職業まで同じなのだから」という記事がありませんでしたっけ? しっかりした情報お持ちの方の補完求む。 -本作で最初に戦うモンスターがなんと''ベヒーモス''である。おそらく、シリーズ通して最序盤でベヒーモスが出現する唯一の作品。

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