「クラッシュ・バンディクー5 え~っ クラッシュとコルテックスの野望?!?」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら

クラッシュ・バンディクー5 え~っ クラッシュとコルテックスの野望?!? - (2017/07/04 (火) 06:48:35) の1つ前との変更点

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*クラッシュ・バンディクー5 え~っ クラッシュとコルテックスの野望?!? 【くらっしゅ・ばんでぃくーふぁいぶ え~っ くらっしゅとこるてっくすのやぼう】 |ジャンル|アクションアドベンチャー|&amazon(B00030GM68)| |対応機種|プレイステーション2|~| |発売元|ビベンディ・ユニバーサル・ゲームズ・ジャパン|~| |開発元|Travellers Tales (トラベラーズテイルズ)|~| |発売日|2004年12月9日|~| |定価|7,140円|~| |判定|BGCOLOR(lightsalmon):''クソゲー''|~| |ポイント|似非オープンフィールド&br()虚弱体質のクラッシュ&br()多すぎるバグ&br()繰り返すロード、ムービー&br()''雑誌で堂々と黒歴史扱いされる''|~| |>|>|CENTER:''[[クラッシュ・バンディクーシリーズリンク>クラッシュ・バンディクーシリーズ]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 『クラッシュ・バンディクー』のナンバリング続編第5弾。開発は『[[クラッシュ・バンディクー4>クラッシュ・バンディクー4 さくれつ!魔神パワー]]』から引き続きトラベラーズテイルズが担当した。~ 発売元もコナミからビベンディユニバーサルへと移っている。~ 開発のトラベラーズテイルズは「クラッシュ復活のきっかけ」を目指しており、前作『4』の評判があまりよろしくなかったことから、本作に期待するユーザーは多かったが… **ストーリー 悪の科学者ネオ・コルテックスはいつものようにクラッシュを倒す計画を練るが、またしても失敗してしまう。~ その2人の前に謎のオウムの双子エビル・ツインズが現れる。~ エビル・ツインズはコルテックスに深い恨みを持ち、復讐と同時に世界征服を企もうとしていた。~ クラッシュとコルテックスは協力してエビル・ツインズを倒すことになった。~ **特徴 ''ジャンルがアクションアドベンチャーになり、前作からかなり変わった。'' -オープンワールド --これまでのステージ選択式からエリア方式になった。4つのエリアに4つのステージがある構成でエリア名にもなっているステージは箱庭ステージとなっている --しかし、広大なフィールドを冒険できるようになったと思いきや…(後述) -今作ではシリーズ初のカメラ操作が導入された。 --これによりフィールドを見回すことが出来るようになった。ただし一部のステージでは固定カメラになる。 -ダイヤは各ステージに6個ずつ置かれてあり、高度なアクションが必要だったり、謎を解いたりして入手する。 --入手するとポーズ画面から設定資料が閲覧できるようになる。 -プレイヤーキャラ --主人公のクラッシュに加えクラッシュのライバル・コルテックス、新キャラクターでコルテックスの姪ニーナがプレイヤーキャラとして登場。 -アクション --クラッシュは基本的には従来のアクションと同じだが最初からダブルジャンプが可能、ただしダブルジャンプ以外のパワーアップアクションは存在しない。また新たにボールを転がすことができるようになった。 --コルテックスは光線銃がメインのアクション、銃には弾数制限があり弾薬箱を壊して弾を補充する。 --ニーナは伸縮可能な鉄の義手がメインのアクション、壁のフックに掴まって移動する。 ---コルテックスとニーナ操作時はアクアクがウカウカになる。 --さらに、クラッシュとコルテックスの2人が協力して行うタッグアクションというのも。クラッシュがコルテックスをパワークリスタル(これまでのパワーストーン)ごと引っ張りながら行うアクションで、スピンの範囲が増えるほか、コルテックスを投げて先の敵を倒してもらったりスイッチを押してもらう。 --前作のCRカプセルはゴロゴロファイトというものになり、クラッシュとコルテックスが取っ組み合いの喧嘩をしながら転がって移動する。 ---待機モーションも二種類ある辺り、無駄に凝っている。 --乗り物アクションも健在だがなんと、コルテックスをボードにした人間スノボというものである。 -『[[アドバンス2>クラッシュ・バンディクー アドバンス#id_3981c009]]』同様にチュートリアルステージがある、また画面下に操作方法やヒントが表示される。 **問題点 ***システム面 -なんちゃってオープンワールド --「広大なフィールドを探索できるようになった今までにない自由度の高いゲーム」ではなく、大ウソで実際は''ステージ選択を取っ払っただけの一本道''。 ---ちょっとでも進むと帰り道が塞がれており、((ドアに鍵がかかったり、足場が沈んだり、パイプから触れるとダメージを受ける緑の煙が吹き出たりと露骨に逆走が制限されている。))やり直す場合は一度ステージを全部クリアしてからまたステージの最初まで戻らないといけなくなりかなり面倒。2つのステージがつながっている場合やり直すときは2ステージをもう一回クリアしなければならない。 ---最初のエリアに戻るには進行方向とは真逆の位置にある小さな横穴を通らなければならない、かなりわかりづらくリンゴなどの誘導も無い。。 ---最終エリアに一度入るとラスボスを倒すまで元のエリアに戻れない。 --なお、開発中はこれまで通りのステージ選択制だった模様。何故今のような仕様にしてしまったのか。 ---確かに一々ステージ選択画面を挟めば広大なフィールドを冒険している感覚は削がれたかも知れないが、一般的な箱庭ゲーのようなファストトラベル機能も付けようと思えば出来たはずである。 -死亡しやすい --ある程度の高さから落ちると、''画面がスクロールせずに死亡''。 ---そこまで高くないところから地面に着地しても何故かミスになることがある。エリア飛ばしの裏技対策が裏目に出たという意見もあるが、全く対策出来ていない。 --''盾として御馴染みのアクアク(及びウカウカ)がいても、(2枚持ってようが問答無用で)爆弾箱やニトロ箱でも当たったら一発死。''辛うじて雑魚敵の攻撃を防ぐしか機能していない。 ---無敵でもトラップで死亡するなど''無敵が機能していない。'' ---アクアクを使えばゴリ押しでダイヤを取得出来る場所があり弱体化は仕方ない部分もあるが、旧作において行き詰った時のある種最終手段だったのもあり意地の悪さは否めない。 -''テンポが悪い。'' --ムービーの問題点 ---プリレンダリングムービーはスキップ可能な上に2回目以降はギャラリーで見るのだが、そうでない方式のムービーはスキップ不可。一度見たものでも飛ばすことができず1ミスするたびに同じムービーを見させられるのでストレスがたまる。''2周目でも飛ばすことができない。''無理に飛ばすとバグが発生する可能性もあるのでこうなったのかもしれない。事実、通常プレイでもたまにバグが発生することがある。 --''ロードが長い。しかも意味不明なタイミングで読み込みが入ったりする。'' ---「ゲームオーバー→ロード→(何故か)再びロード→タイトル→ロード」(本作は難易度が高く、1UPが使い切りなので何度も体験することになる。) ---死亡場所とC箱の場所のステージが違うとロードが入るようで、あるボスではC箱が遠く一回死亡するとロード、飛ばせないムービーが2つ入ったりとすぐに再戦できない。 -ステージの設計・仕様が悪い所が多い。 --敵の見張りに気づかずに隠れて進むというステージがあるのだがその判定がシビア。 ---水草の陰やボートに隠れたと思っても見つかることがある。 ---もう1ステージ隠れて進むステージがあるがこちらは隠れ場所に印があるので簡単。 --スノボステージではスイッチを起動させないとジャンプ台が現れないという仕掛けがあるのだが、これについてゲーム内で説明はなくさらに起動しそこねると一部の仕掛けを除きミス確定。 ---また、ダイヤの入手が非常に難易度が高く、逆走できないので取り損ねるとわざとミスするしかない。しかし、ダイヤとC箱の間にミスする方法が存在しないところもあり、その場合はステージに入り直すしかない。 -コルテックスとニーナを操作出来るステージが少ない。 --ニーナは初登場のステージとラスボス戦の2ヶ所のみ。コルテックスはタッグアクションがあるもののどちらかと言えばクラッシュが主体となっており単独操作できるのはあるステージの後半部分(長さは1ステージ相当)とその後のボス戦、ラスボスの3か所とニーナとあまり変わらない。 ---劣化クラッシュでしかなかった前作のココと比べ、ちゃんと2人ともアクションが差別化されている。特にニーナは新キャラクターであり、無口ながらも常時スキップで移動するギャップやクラッシュとコルテックスを差し置きラスボス戦では先鋒を務める等、常に余裕に満ちたクールさがキャラ立ちしていたのもあり勿体無さが否めない。 -''コルテックスの逃げパートが運ゲー''。 --動きに特に変化を加えず普通にプレイしていても間に合わない時とそうでない時がある。何らかの法則があるのかもしれないが、よくわからない。 -クラッシュといえば無駄に豊富な死亡パターンが魅力の一つだったが今回は豊富なパターンなどほぼ皆無。 --せいぜいその場で倒れる・昇天・爆死・溺死・焼(感電)死ぐらいしか無い。 -複数のバグが存在。 --国内版特有の問題として、ウォーラスやエビルクラッシュが途中から追いかけてこなくなる。 --上で触れた「着地死」「コルテックスパートの判定」などの不可思議現象もバグの可能性がある。できれば仕様だとは思いたくない。 --他にクラッシュが何の前触れもなく転倒したり、タッグアクション時に突然後ろのコルテックスがダメージを受けてミスになったり、パイプにはまったコルテックスが変な所へ行って戻ってこなくなるバグが存在する。 --最終ステージ入り口の横のワープを使うとラボに戻ることができるのだが、エンディングを見る前に使うとフリーズするという致命的なバグが存在する。 -セーブについての問題点 --セーブ方法は「セーブポイント箱でのオートセーブ」と「ポーズ画面からセーブ」の2つがあるのだが後者はほぼ死に機能と化している。 ---使う場面はオフにしたオートセーブ機能をオンにしたいときのみだが、そもそもオートセーブをオフにする必要は殆ど無い。 --セーブポイントのバランスも悪く、セーブポイント箱の配置場所が妙に偏っている。 ---何個もあるステージもあれば、ステージの入口付近からボスを倒すまで1個も出ないところも。 ---前述の1UPが再配置されない問題と重なり、ゲームオーバーになると少ない残機で挑むことになるため、次のセーブポイントまでが遠いと何度やっても辿りつけなくなることも。ステージ選択性にしなかった弊害である。 -100%クリアの特典がお粗末。 --新たなエンディングを見ることができるわけではなく、白い背景でクラッシュがただアクションをするという内容のムービーだけである。 ---本編で話に決着がついたから真のエンディングを用意する必要が無いのかもしれないが、もう少しマシな特典を用意できなかったのだろうか。 ---ちなみに100%クリア特典の映像は国ごとに違っており、上記の映像は日本版のみとなっている。 -不便になった点 --1UPが一部の場所を除き再配置されない((一応序盤のステージで無限1UPできる裏技が発見されている。))。 ---ちなみに壊して中身を取らなくても再配置されない。 --しゃがみが○ボタンのみとなり従来のR1ボタンでしゃがみアクションができなくなった。 ---スライディングジャンプもやりにくくなったがそもそもスライディングジャンプを行う場面がなく、挙動も扱いづらいものとなっている。 --''箱の上にクラッシュの影が表示されない''ため、距離感が掴みにくい。 ---そのくせ↑ブロックで渡っていく場面が多く、ミスを連発しやすい。 ---デモ版では影がきちんと表示されていたのだが、何故削除したのだろうか。 ***シナリオ面 -サブタイトルに「野望」と書かれているものの2人の野望について言及するシーンもなければ、それを暗示するシーンも無い。なぜ日本版がこのようなタイトルになったのかがわからない。実際には彼らはエビルツインズ達の野望に立ち向かう側である。~ -明らかにおかしい翻訳ミス --オープニングが''唐突に「3ねんまえ」という字幕と共に海辺を氷漬けのコルテックスが流れていきタイトル画面になる。''このシーンは『4』のエンディングと繋がっているとはいえ意味が分からない。 ---英語版では「3 years ago」。翻訳としては「3ねんまえ」ではなく「あれから3ねん」の方が近いが、あらすじが無い時点で何が何だか分からない。 --エヌ・トロピー戦では、宝の場所を問い詰める際にクラッシュが何も喋っていないにも関わらず「静かに!拷問するしかない」と言う意味不明な台詞がある((恐らく「黙っているようなら拷問をするしかない」の誤訳と思われる。ちなみに海外版では「Silent!」と言っている。))。 --他にはパワーストーンが本作では「パワークリスタル」だったり((海外版では初登場の『2』から「Crystal」なので訳としては間違ってはいないのだがシリーズファンからしたら違和感は残る。ちなみに同日発売だった『友ダチ大作戦』では「むらさきパワーストーン」となっている。))、ボディープレスが「ボディースラム」だったりなど。 -過去キャラの扱い~ 前作におけるボスキャラ達の悲惨な扱い(''ステージ中のギミック扱い'')だった事への批判を受けてか、今回は挽回といわんばかりに登場する。具体的には、ニトラス・ブリオ(エヌ・ブリオ)、エヌ・ジン、エヌ・トロピー、ディンゴ・ダイルの四人。特にエヌ・ジンとは2回戦う機会がある。 --と、ここまでは評価できるのだが、彼ら以外のコルテックスの手下らのほとんどは''序盤に顔見せで登場する程度で以降出番無し''、ボスとしての活躍は一切無い。 --また『1』のハルクの様な巨人ではなくただの巨大なカエルに変身するニトラス・ブリオ、今まで炎を纏って描写される事が多かったウカウカが氷の肉体を得て襲い掛かって来る等、出番こそあれどアレンジの方向性に違和感があるキャラもいる((一応ブリオは1同様自前の薬を飲んで変身するので、擁護はできるが。))。 --そもそも、過去シリーズのボス勢はそのほとんどが既にそれぞれの人生を歩んでおり、((初代勢はエンディングや外伝作品で「大学に行った」「映画スターに転身」などと無駄にリアルな理由まで説明されている。))なんで今更わざわざ敵対しに戻ってきているのか?そこからして謎である。 ---クラッシュとコルテックスの最後の戦いを見届けに来たということが開発者インタビューで明らかになった。 --何故か味方のはずのポーラまで当たり前のようにこの中に混ざっている。 ---このことについてもゲーム内で理由が明かされないまま、後のインタビューで「2」でクラッシュに馬乗りされて乗り回されたことを根に持っていて、復讐の機会を伺っていたことが明らかになった((「恨んでいる設定がジョークとして面白かったので取り入れた。」とのこと。))。ただ、『3』や『レーシング』では味方キャラクターとされていたこともあってかこの唐突な上に採用理由も強引すぎるこの後付け設定に違和感を覚える人も多い。 --同じくこのシーンでは『4』でクラッシュの仲間になったクランチと、そもそもコルテックスの仲間でないエヌ・オキサイドまでいる。 ---クランチはコルテックスの「今日はクラッシュのパーティー(という名のお別れ会)だ」というセリフを真に受けており、ケーキを持参している。 ---オキサイドに至っては何故いるのかが全く分からない。 --ゲーム中で閲覧できるコンセプトアートにはコモドジョーやエヌ・トランスがいるのが確認できるが、彼らの登場シーンは存在せず『カーニバル』に登場したリラ・ルーに至ってはそれすらも無い。 -ココの扱いもかなり悪く、登場シーンはたったの3回なのだが内2回はビームに打たれて気絶してしまうという雑な扱いを受けている。 --行動を共にしているクラッシュとコルテックスを見ただけで「お兄ちゃんを放して!((コルテックスの研究所の中なので勘違いしたと思われるが、別にクラッシュが捕まっているわけではない。))」と言ってコルテックスに攻撃したりと知的なキャラではなくなっている。 -ストーリーに整合性がとれていない。 --コルテックスとペンギンのやり取りが意味不明((口論しているペンギンに魚を見せるのだがそれがいつの間にか銃に変わっておりペンギンを撃ち殺すというもの。))。 --ディンゴ・ダイル戦やマダム・アンバリー戦における直前の会話とボス戦の入り方が不自然。 ---前者はコルテックスに宝の場所を聞くが、コルテックスは答えられなかった((そもそもコルテックスは「どんなお宝でもこの屈辱(クラッシュにスノーボードにされたこと)を晴らすことができない」と言ったのに、「コルテックスは凄いお宝を持っている」とディンゴが勘違いしたことが原因))ので追い払った後、クラッシュに襲い掛かるというもの。もっと言えばクラッシュとコルテックスが同行している理由を知らないのに、彼らが一旦目的地から外れ迷い込んだ先に更に先回りしている展開もかなり無理がある。 ---後者はコルテックスが現在何をしているか聞いた後に襲い掛かってくるというもの。遊んでるつもりなのだろうか?「悪の学校の校長」という肩書からある程度考察は可能ではあるが、あまりにもムービーの終わり方が不自然すぎる。 -クラッシュシリーズはストーリーはあってないようなものと捉えるファンもいるのだが、本作はストーリー性を重視している上にムービーも多い為、違和感が過去作以上に目立ってしまっている。 **賛否両論点 -BGMが全編を通してボイスパーカッション入りのコミカルなアカペラ調。4までの音楽と比べても明らかに浮いており、人によってはコレジャナイ感が漂う。 --ただスノボステージやラスボスのエビル・ツインズ戦等評価が高い曲も多いので好みの問題ともいえる。 **評価点 -PS2発売から時間が経ったことによる開発技術の成熟からか、前作からさらに画質が向上。 -コルテックスが仲間になったことで深い掘り下げが行われた。 --元々「憎めない悪役」としてファンも多かったが、「実は弱虫」という人物像のおかげでさらに愛着の沸くキャラとなった。 --仕様上『[[カーニバル>クラッシュ・バンディクー カーニバル]]』では近接攻撃だった光線銃も遠距離攻撃になり、コルテックスファンにとっては嬉しい要素が満載。 --コルテックスもクラッシュ同様のやられモーションを持つ。爆死すると入れ歯が残る。 -過去作の小ネタが豊富 --先述の通り、出番こそ少ないが過去に戦ったボスが再登場してくれる。 --『3』で初登場したクラッシュ達の住居が『[[1>クラッシュ・バンディクー]]』のジャングルの島にある事が明確に示され、地理等も考察の余地が広がりファンには嬉しい。 ---原住民、スカンク、人食い花等の雑魚敵のデザインも『1』を踏襲しており原住民の村には、かつてパプパプと戦った部屋も存在する。 --『2』でコルテックスがクラッシュとの戦闘で洞窟に落ちた末パワークリスタル(ストーン)を拾う展開や『3』でウカウカが復活する際「自由だ!!」と雄叫びを上げるシーン等もオマージュされている。 --シリーズにおけるクラッシュとコルテックスの因縁の始まりとも言える『1』においてコルテックスが配下の動物軍団を組織する際に用いた進化光線「エヴォルヴォレイ」のルーツも回収されている。 -設定資料がゲーム内で閲覧できる。 --それなりの量が収録されており、没ネタの資料もある。 **総評 ゲームシステムの欠陥やバグが多く、これらの仕様を熟知した上でかなり操作に慣れていないとサクサク進めるのは至難の技。オープンワールド式にしたことによる弊害も多く、ミスが多いほど進めるのが苦しくなるというゲームバランスの悪さが目立つ。結果、難易度はシリーズでもかなり高くなってしまっている。~ ファンサービスとして登場した過去作の小ネタも評価出来るものもあり、決して旧作ファンを蔑ろにするつもりだった訳では無い事は伺えるが、やはり一部のキャラの扱いには疑問が残る。 シリーズ復活のきっかけとして作られた本作は大きく路線変更を施したものになったが出来が悪く、従来のシリーズファンの期待を裏切り「4」以上の駄作を発売したことでシリーズの評判を落ちるところまで落としてしまった。~ 『カーニバル』以降、シリーズは凋落の一途を辿っていたが、本作はそれを象徴する作品であるといえる。 ---- **余談 -ゲーマガの編集者コラムでも''黒歴史''として紹介されていた。 -海外のみXbox版も発売された。 -本作ではニトロ箱はダイナマイト形のスイッチを作動させることで爆破させることができるが、1ヶ所だけ過去作同様緑!ブロックで壊す箇所が存在する。 --初期設定では過去作と同じく緑!ブロックで壊すものを変更した名残であろう。 -原題は『Crash Twinsanity』。((「Twin(双子)」と「Insanity(狂気)」をかけたもの))クラッシュシリーズは海外ではナンバリングがされてない。 -本作ではエリア飛ばしの裏技が妙に多い。 --壁の判定や柵の高さが低かったり引っ掛かれる突起が多く、コルテックスを踏み台にしたりダブルジャンプやボディプレスを駆使すれば、裏世界を経由した大幅なショートカットやエリア1つを丸々飛ばしたりが出来る。飛ばしたからと言ってストーリーが進まなくなることは無い。%%ちゃんとデバッグを行ったのか疑いたくなる。%% --そこから派生して、本来とは別のキャラでステージに挑むことも可能。コルテックス戦にコルテックスを連れていくことも可能。 -携帯アプリ版も出ており、一時期日本でも配信されたが、こちらも残念な出来。 -EDでは「次回作をお楽しみに」と書かれているが、続編は海外のみ出ている。こちらはそこそこ好評。 --ちなみにPVだけは見た事あるという国内ファンも多いのだが、キャラクターデザインが大きく変わっておりビジュアル面ではボロクソに叩かれていた。 --2010年に発売されたiPhoneアプリ『Crash Bandicoot Nitro Kart 2』では再び従来のデザインに戻った。 -2017年現在、日本で発売された最後のナンバリングタイトルとなっている。 --海外では「Crash of the Titans」「Crash:Mind over Mutant」の2タイトルが後に発売されている。 --最新作のMind Over Mutantが発売されたのも2008年で、今日までナンバリングの開発は発表されていない。
*クラッシュ・バンディクー5 え~っ クラッシュとコルテックスの野望?!? 【くらっしゅ・ばんでぃくーふぁいぶ え~っ くらっしゅとこるてっくすのやぼう】 |ジャンル|アクションアドベンチャー|&amazon(B00030GM68)| |対応機種|プレイステーション2|~| |発売元|ビベンディ・ユニバーサル・ゲームズ・ジャパン|~| |開発元|Travellers Tales (トラベラーズテイルズ)|~| |発売日|2004年12月9日|~| |定価|7,140円|~| |判定|BGCOLOR(lightsalmon):''クソゲー''|~| |ポイント|似非オープンフィールド&br()虚弱体質のクラッシュ&br()多すぎるバグ&br()繰り返すロード、ムービー&br()''雑誌で堂々と黒歴史扱いされる''|~| |>|>|CENTER:''[[クラッシュ・バンディクーシリーズリンク>クラッシュ・バンディクーシリーズ]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 『クラッシュ・バンディクー』のナンバリング続編第5弾。開発は『[[クラッシュ・バンディクー4>クラッシュ・バンディクー4 さくれつ!魔神パワー]]』から引き続きトラベラーズテイルズが担当した。~ 発売元もコナミからビベンディユニバーサルへと移っている。~ 開発のトラベラーズテイルズは「クラッシュ復活のきっかけ」を目指しており、前作『4』の評判があまりよろしくなかったことから、本作に期待するユーザーは多かったが… **ストーリー 悪の科学者ネオ・コルテックスはいつものようにクラッシュを倒す計画を練るが、またしても失敗してしまう。~ その2人の前に謎のオウムの双子エビル・ツインズが現れる。~ エビル・ツインズはコルテックスに深い恨みを持ち、復讐と同時に世界征服を企もうとしていた。~ クラッシュとコルテックスは協力してエビル・ツインズを倒すことになった。~ **特徴 ''ジャンルがアクションアドベンチャーになり、前作からかなり変わった。'' -オープンワールド --これまでのステージ選択式からエリア方式になった。4つのエリアに4つのステージがある構成でエリア名にもなっているステージは箱庭ステージとなっている --しかし、広大なフィールドを冒険できるようになったと思いきや…(後述) -今作ではシリーズ初のカメラ操作が導入された。 --これによりフィールドを見回すことが出来るようになった。ただし一部のステージでは固定カメラになる。 -ダイヤは各ステージに6個ずつ置かれてあり、高度なアクションが必要だったり、謎を解いたりして入手する。 --入手するとポーズ画面から設定資料が閲覧できるようになる。 -プレイヤーキャラ --主人公のクラッシュに加えクラッシュのライバル・コルテックス、新キャラクターでコルテックスの姪ニーナがプレイヤーキャラとして登場。 -アクション --クラッシュは基本的には従来のアクションと同じだが最初からダブルジャンプが可能、ただしダブルジャンプ以外のパワーアップアクションは存在しない。また新たにボールを転がすことができるようになった。 --コルテックスは光線銃がメインのアクション、銃には弾数制限があり弾薬箱を壊して弾を補充する。 --ニーナは伸縮可能な鉄の義手がメインのアクション、壁のフックに掴まって移動する。 ---コルテックスとニーナ操作時はアクアクがウカウカになる。 --さらに、クラッシュとコルテックスの2人が協力して行うタッグアクションというのも。クラッシュがコルテックスをパワークリスタル(これまでのパワーストーン)ごと引っ張りながら行うアクションで、スピンの範囲が増えるほか、コルテックスを投げて先の敵を倒してもらったりスイッチを押してもらう。 --前作のCRカプセルはゴロゴロファイトというものになり、クラッシュとコルテックスが取っ組み合いの喧嘩をしながら転がって移動する。 ---待機モーションも二種類ある辺り、無駄に凝っている。 --乗り物アクションも健在だがなんと、コルテックスをボードにした人間スノボというものである。 -『[[アドバンス2>クラッシュ・バンディクー アドバンス#id_3981c009]]』同様にチュートリアルステージがある、また画面下に操作方法やヒントが表示される。 **問題点 ***システム面 -なんちゃってオープンワールド --「広大なフィールドを探索できるようになった今までにない自由度の高いゲーム」ではなく、大ウソで実際は''ステージ選択を取っ払っただけの一本道''。 ---ちょっとでも進むと帰り道が塞がれており、((ドアに鍵がかかったり、足場が沈んだり、パイプから触れるとダメージを受ける緑の煙が吹き出たりと露骨に逆走が制限されている。))やり直す場合は一度ステージを全部クリアしてからまたステージの最初まで戻らないといけなくなりかなり面倒。2つのステージがつながっている場合やり直すときは2ステージをもう一回クリアしなければならない。 ---最初のエリアに戻るには進行方向とは真逆の位置にある小さな横穴を通らなければならない、かなりわかりづらくリンゴなどの誘導も無い。。 ---最終エリアに一度入るとラスボスを倒すまで元のエリアに戻れない。 --なお、開発中はこれまで通りのステージ選択制だった模様。何故今のような仕様にしてしまったのか。 ---確かに一々ステージ選択画面を挟めば広大なフィールドを冒険している感覚は削がれたかも知れないが、一般的な箱庭ゲーのようなファストトラベル機能も付けようと思えば出来たはずである。 -死亡しやすい --ある程度の高さから落ちると、''画面がスクロールせずに死亡''。 ---そこまで高くないところから地面に着地しても何故かミスになることがある。柵越え等エリア飛ばしの裏技対策が裏目に出たという意見もあるが、機能しているとは到底言い難い。(後述) --''盾として御馴染みのアクアク(及びウカウカ)がいても、(2枚持ってようが問答無用で)爆弾箱やニトロ箱でも当たったら一発死。''辛うじて雑魚敵の攻撃を防ぐしか機能していない。 ---無敵でもトラップで死亡するなど''無敵が機能していない。'' ---アクアクを使えばゴリ押しでダイヤを取得出来る場所があり弱体化は仕方ない部分もあるが、旧作において行き詰った時のある種最終手段だったのもあり意地の悪さは否めない。 -''テンポが悪い。'' --ムービーの問題点 ---プリレンダリングムービーはスキップ可能な上に2回目以降はギャラリーで見るのだが、そうでない方式のムービーはスキップ不可。一度見たものでも飛ばすことができず1ミスするたびに同じムービーを見させられるのでストレスがたまる。''2周目でも飛ばすことができない。''無理に飛ばすとバグが発生する可能性もあるのでこうなったのかもしれない。事実、通常プレイでもたまにバグが発生することがある。 --''ロードが長い。しかも意味不明なタイミングで読み込みが入ったりする。'' ---「ゲームオーバー→ロード→(何故か)再びロード→タイトル→ロード」(本作は難易度が高く、1UPが使い切りなので何度も体験することになる。) ---死亡場所とC箱の場所のステージが違うとロードが入るようで、あるボスではC箱が遠く一回死亡するとロード、飛ばせないムービーが2つ入ったりとすぐに再戦できない。 -ステージの設計・仕様が悪い所が多い。 --敵の見張りに気づかずに隠れて進むというステージがあるのだがその判定がシビア。 ---水草の陰やボートに隠れたと思っても見つかることがある。 ---もう1ステージ隠れて進むステージがあるがこちらは隠れ場所に印があるので簡単。 --スノボステージではスイッチを起動させないとジャンプ台が現れないという仕掛けがあるのだが、これについてゲーム内で説明はなくさらに起動しそこねると一部の仕掛けを除きミス確定。 ---また、ダイヤの入手が非常に難易度が高く、逆走できないので取り損ねるとわざとミスするしかない。しかし、ダイヤとC箱の間にミスする方法が存在しないところもあり、その場合はステージに入り直すしかない。 -コルテックスとニーナを操作出来るステージが少ない。 --ニーナは初登場のステージとラスボス戦の2ヶ所のみ。コルテックスはタッグアクションがあるもののどちらかと言えばクラッシュが主体となっており単独操作できるのはあるステージの後半部分(長さは1ステージ相当)とその後のボス戦、ラスボスの3か所とニーナとあまり変わらない。 ---劣化クラッシュでしかなかった前作のココと比べ、ちゃんと2人ともアクションが差別化されている。特にニーナは新キャラクターであり、無口ながらも常時スキップで移動するギャップやクラッシュとコルテックスを差し置きラスボス戦では先鋒を務める等、常に余裕に満ちたクールさがキャラ立ちしていたのもあり勿体無さが否めない。 -''コルテックスの逃げパートが運ゲー''。 --動きに特に変化を加えず普通にプレイしていても間に合わない時とそうでない時がある。何らかの法則があるのかもしれないが、よくわからない。 -クラッシュといえば無駄に豊富な死亡パターンが魅力の一つだったが今回は豊富なパターンなどほぼ皆無。 --せいぜいその場で倒れる・昇天・爆死・溺死・焼(感電)死ぐらいしか無い。 -複数のバグが存在。 --国内版特有の問題として、ウォーラスやエビルクラッシュが途中から追いかけてこなくなる。 --上で触れた「着地死」「コルテックスパートの判定」などの不可思議現象もバグの可能性がある。できれば仕様だとは思いたくない。 --他にクラッシュが何の前触れもなく転倒したり、タッグアクション時に突然後ろのコルテックスがダメージを受けてミスになったり、パイプにはまったコルテックスが変な所へ行って戻ってこなくなるバグが存在する。 --最終ステージ入り口の横のワープを使うとラボに戻ることができるのだが、エンディングを見る前に使うとフリーズするという致命的なバグが存在する。 -エリア飛ばしの裏技が妙に多い。 --判定の低い壁や柵が多く、コルテックスを踏み台にしたりダブルジャンプやボディプレスを駆使し凸凹面をよじ登れば、裏世界を経由した大幅なショートカットやエリア1つを丸々飛ばしたり出来る。飛ばしたからと言ってストーリーが進まなくなることは無い。これらを利用したRTA等も盛んではあるが上で挙げたバグと合わせて%%ちゃんとデバッグを行ったのか疑いたくなる。%% --そこから派生して、本来とは別のキャラでステージに挑むことも可能。コルテックス戦にコルテックスを連れていくことも可能。 -セーブについての問題点 --セーブ方法は「セーブポイント箱でのオートセーブ」と「ポーズ画面からセーブ」の2つがあるのだが後者はほぼ死に機能と化している。 ---使う場面はオフにしたオートセーブ機能をオンにしたいときのみだが、そもそもオートセーブをオフにする必要は殆ど無い。 --セーブポイントのバランスも悪く、セーブポイント箱の配置場所が妙に偏っている。 ---何個もあるステージもあれば、ステージの入口付近からボスを倒すまで1個も出ないところも。 ---前述の1UPが再配置されない問題と重なり、ゲームオーバーになると少ない残機で挑むことになるため、次のセーブポイントまでが遠いと何度やっても辿りつけなくなることも。ステージ選択性にしなかった弊害である。 -100%クリアの特典がお粗末。 --新たなエンディングを見ることができるわけではなく、白い背景でクラッシュがただアクションをするという内容のムービーだけである。 ---本編で話に決着がついたから真のエンディングを用意する必要が無いのかもしれないが、もう少しマシな特典を用意できなかったのだろうか。 ---ちなみに100%クリア特典の映像は国ごとに違っており、上記の映像は日本版のみとなっている。 -不便になった点 --1UPが一部の場所を除き再配置されない((一応序盤のステージで無限1UPできる裏技が発見されている。))。 ---ちなみに壊して中身を取らなくても再配置されない。 --しゃがみが○ボタンのみとなり従来のR1ボタンでしゃがみアクションができなくなった。 ---スライディングジャンプもやりにくくなったがそもそもスライディングジャンプを行う場面がなく、挙動も扱いづらいものとなっている。 --''箱の上にクラッシュの影が表示されない''ため、距離感が掴みにくい。 ---そのくせ↑ブロックで渡っていく場面が多く、ミスを連発しやすい。 ---デモ版では影がきちんと表示されていたのだが、何故削除したのだろうか。 ***シナリオ面 -サブタイトルに「野望」と書かれているものの2人の野望について言及するシーンもなければ、それを暗示するシーンも無い。なぜ日本版がこのようなタイトルになったのかがわからない。実際には彼らはエビルツインズ達の野望に立ち向かう側である。~ -明らかにおかしい翻訳ミス --オープニングが''唐突に「3ねんまえ」という字幕と共に海辺を氷漬けのコルテックスが流れていきタイトル画面になる。''このシーンは『4』のエンディングと繋がっているとはいえ意味が分からない。 ---英語版では「3 years ago」。翻訳としては「3ねんまえ」ではなく「あれから3ねん」の方が近いが、あらすじが無い時点で何が何だか分からない。 --エヌ・トロピー戦では、宝の場所を問い詰める際にクラッシュが何も喋っていないにも関わらず「静かに!拷問するしかない」と言う意味不明な台詞がある((恐らく「黙っているようなら拷問をするしかない」の誤訳と思われる。ちなみに海外版では「Silent!」と言っている。))。 --他にはパワーストーンが本作では「パワークリスタル」だったり((海外版では初登場の『2』から「Crystal」なので訳としては間違ってはいないのだがシリーズファンからしたら違和感は残る。ちなみに同日発売だった『友ダチ大作戦』では「むらさきパワーストーン」となっている。))、ボディープレスが「ボディースラム」だったりなど。 -過去キャラの扱い~ 前作におけるボスキャラ達の悲惨な扱い(''ステージ中のギミック扱い'')だった事への批判を受けてか、今回は挽回といわんばかりに登場する。具体的には、ニトラス・ブリオ(エヌ・ブリオ)、エヌ・ジン、エヌ・トロピー、ディンゴ・ダイルの四人。特にエヌ・ジンとは2回戦う機会がある。 --と、ここまでは評価できるのだが、彼ら以外のコルテックスの手下らのほとんどは''序盤に顔見せで登場する程度で以降出番無し''、ボスとしての活躍は一切無い。 --また『1』のハルクの様な巨人ではなくただの巨大なカエルに変身するニトラス・ブリオ、今まで炎を纏って描写される事が多かったウカウカが氷の肉体を得て襲い掛かって来る等、出番こそあれどアレンジの方向性に違和感があるキャラもいる((一応ブリオは1同様自前の薬を飲んで変身するので、擁護はできるが。))。 --そもそも、過去シリーズのボス勢はそのほとんどが既にそれぞれの人生を歩んでおり、((初代勢はエンディングや外伝作品で「大学に行った」「映画スターに転身」などと無駄にリアルな理由まで説明されている。))なんで今更わざわざ敵対しに戻ってきているのか?そこからして謎である。 ---クラッシュとコルテックスの最後の戦いを見届けに来たということが開発者インタビューで明らかになった。 --何故か味方のはずのポーラまで当たり前のようにこの中に混ざっている。 ---このことについてもゲーム内で理由が明かされないまま、後のインタビューで「2」でクラッシュに馬乗りされて乗り回されたことを根に持っていて、復讐の機会を伺っていたことが明らかになった((「恨んでいる設定がジョークとして面白かったので取り入れた。」とのこと。))。ただ、『3』や『レーシング』では味方キャラクターとされていたこともあってかこの唐突な上に採用理由も強引すぎるこの後付け設定に違和感を覚える人も多い。 --同じくこのシーンでは『4』でクラッシュの仲間になったクランチと、そもそもコルテックスの仲間でないエヌ・オキサイドまでいる。 ---クランチはコルテックスの「今日はクラッシュのパーティー(という名のお別れ会)だ」というセリフを真に受けており、ケーキを持参している。 ---オキサイドに至っては何故いるのかが全く分からない。 --ゲーム中で閲覧できるコンセプトアートにはコモドジョーやエヌ・トランスがいるのが確認できるが、彼らの登場シーンは存在せず『カーニバル』に登場したリラ・ルーに至ってはアートすらも無い。 -ココの扱いもかなり悪く、登場シーンはたったの3回なのだが内2回はビームに打たれて気絶してしまうという雑な扱いを受けている。 --行動を共にしているクラッシュとコルテックスを見ただけで「お兄ちゃんを放して!((コルテックスの研究所の中なので勘違いしたと思われるが、別にクラッシュが捕まっているわけではない。))」と言ってコルテックスに攻撃したりと知的なキャラではなくなっている。 -ストーリーに整合性がとれていない。 --コルテックスとペンギンのやり取りが意味不明((口論しているペンギンに魚を見せるのだがそれがいつの間にか銃に変わっておりペンギンを撃ち殺すというもの。))。 --ディンゴ・ダイル戦やマダム・アンバリー戦における直前の会話とボス戦の入り方が不自然。 ---前者はコルテックスに宝の場所を聞くが、コルテックスは答えられなかった((そもそもコルテックスは「どんなお宝でもこの屈辱(クラッシュにスノーボードにされたこと)を晴らすことができない」と言ったのに、「コルテックスは凄いお宝を持っている」とディンゴが勘違いしたことが原因))ので追い払った後、クラッシュに襲い掛かるというもの。もっと言えばクラッシュとコルテックスが同行している理由を知らないのに、彼らが一旦目的地から外れ迷い込んだ先に更に先回りしている展開もかなり無理がある。 ---後者はコルテックスが現在何をしているか聞いた後に襲い掛かってくるというもの。遊んでるつもりなのだろうか?「悪の学校の校長」という肩書からある程度考察は可能ではあるが、あまりにもムービーの終わり方が不自然すぎる。 -クラッシュシリーズはストーリーはあってないようなものと捉えるファンもいるのだが、本作はストーリー性を重視している上にムービーも多い為、違和感が過去作以上に目立ってしまっている。 **賛否両論点 -BGMが全編を通してボイスパーカッション入りのコミカルなアカペラ調。4までの音楽と比べても明らかに浮いており、人によってはコレジャナイ感が漂う。 --ただスノボステージやラスボスのエビル・ツインズ戦等評価が高い曲も多いので好みの問題ともいえる。 **評価点 -PS2発売から時間が経ったことによる開発技術の成熟からか、前作からさらに画質が向上。 -コルテックスが仲間になったことで深い掘り下げが行われた。 --元々「憎めない悪役」としてファンも多かったが、「実は弱虫だが自分の命よりニーナを大事に思っている」という人物像のおかげでさらに愛着の沸くキャラとなった。 --仕様上『[[カーニバル>クラッシュ・バンディクー カーニバル]]』では近接攻撃だった光線銃も遠距離攻撃になり、コルテックスファンにとっては嬉しい要素が満載。 --コルテックスもクラッシュ同様のやられモーションを持つ。爆死すると入れ歯が残る。 -過去作の小ネタが豊富 --先述の通り、出番こそ少ないが過去に戦ったボスが再登場してくれる。 --『3』で初登場したクラッシュ達の住居が『[[1>クラッシュ・バンディクー]]』のジャングルの島にある事が明確に示され、地理等も考察の余地が広がりファンには嬉しい。 ---原住民、スカンク、人食い花等の雑魚敵のデザインも『1』を踏襲しており原住民の村には、かつてパプパプと戦った部屋も存在する。 --『2』でコルテックスがクラッシュとの戦闘で洞窟に落ちた末パワークリスタル(ストーン)を拾う展開や『3』でウカウカが復活する際「自由だ!!」と雄叫びを上げるシーン等もオマージュされている。 --シリーズにおけるクラッシュとコルテックスの因縁の始まりとも言える『1』においてコルテックスが配下の動物軍団を組織する際に用いた進化光線「エヴォルヴォレイ」のルーツも回収されている。 -設定資料がゲーム内で閲覧できる。 --それなりの量が収録されており、没ネタの資料もある。 -2017年現在、日本で発売された最後の本編(ナンバリングタイトル)のクラッシュである --EDでは「次回作をお楽しみに」と書かれているが、据え置き機における次作『[[がっちゃんこワールド>クラッシュ・バンディクー がっちゃんこワールド]]』はレースゲームであり、海外のみでその後発売された「Crash of the Titans(2007年)」「Crash:Mind over Mutant(2008年)」はキャラデザインもゲーム性も以前のクラッシュとはかけ離れ賛否両論の為、旧クラッシュ最後のアクションゲームとして(上で散々上げたような問題点の数々はあれど)オールスター的作品として評価する声もある。 ---2010年に発売されたiPhoneアプリ『Crash Bandicoot Nitro Kart 2』では再び従来のデザインに戻った。 **総評 ゲームシステムの欠陥やバグが多く、これらの仕様を熟知した上でかなり操作に慣れていないとサクサク進めるのは至難の技。オープンワールド式にしたことによる弊害も多く、ミスが多いほど進めるのが苦しくなるというゲームバランスの悪さが目立つ。結果、難易度はシリーズでもかなり高くなってしまっている。~ ファンサービスとして登場した過去作の小ネタも評価出来るものもあり、決して旧作ファンを蔑ろにするつもりだった訳では無い事は伺えるが、やはり一部のキャラの扱いには疑問が残る。 シリーズ復活のきっかけとして作られた本作は大きく路線変更を施したものになったが出来が悪く、従来のシリーズファンの期待を裏切り「4」以上の駄作を発売したことでシリーズの評判を落ちるところまで落としてしまった。~ 『カーニバル』以降、シリーズは凋落の一途を辿っていたが、本作はそれを象徴する作品であるといえる。 ---- **余談 -ゲーマガの編集者コラムでも''黒歴史''として紹介されていた。 -海外のみXbox版も発売された。 -本作ではニトロ箱はダイナマイト形のスイッチを作動させることで爆破させることができるが、1ヶ所だけ過去作同様緑!ブロックで壊す箇所が存在する。 --初期設定では過去作と同じく緑!ブロックで壊すものを変更した名残であろう。 -原題は『Crash Twinsanity』。((「Twin(双子)」と「Insanity(狂気)」をかけたもの))クラッシュシリーズは海外ではナンバリングがされてない。 -携帯アプリ版も出ており、一時期日本でも配信されたが、こちらも残念な出来。

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