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ネクスザール - (2010/11/28 (日) 02:44:23) の1つ前との変更点

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*ネクスザール 【ねくすざーる】 *サマーカーニバル'93 ネクスザールスペシャル 【さまーかーにばるきゅうじゅうさん ねくすざーるすぺしゃる】 |ジャンル|シューティング|~| |対応機種|PCエンジン スーパーCD-ROM2|~| |メディア|CD-ROM 1枚|~| |発売元|ナグザット|~| |開発元|金子製作所、インターステイト|~| |発売日|初版:1992年12月11日&br()SP:1993年7月23日|~| |定価|初版:7,400円&br()SP:4,980円|~| |ポイント|初期版のみの豪華声優陣起用のビジュアルムービー&br()SPはサマーカーニバル最終章、そしてナグザット最後のPCEシュー&br()カネコキャラバンシューと比べると少々物足りない|~| |>|CENTER:&color(black){サマーカーニバルシリーズ}&br()[[精霊戦士スプリガン]]/[[烈火>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/479.html]]/[[アルザディック>サマーカーニバル'92 アルザディック]]/''&color(black){ネクスザールSP}''|~| **概要 -ナグザット(現加賀テック)発売、金子製作所(後のカネコ)及びインターステイトが開発したオリジナル縦シューティング。 -『ネクスザール(初版)』はサマーカーニバルとは無関係だったが、初版にサマーカーニバルの要素を付け加えた『サマーカーニバル'93 ネクスザールスペシャル』が初版の約半年後にリリースされたという経緯を持つ。すなわち、本作は元々サマーカーニバルシリーズとして製作された訳ではなかった、シリーズの中でも異色の経緯を持つ存在であった。 -金子製作所、インターステイツといえば、過去にハドソンのキャラバン公式認定シューティングである『スーパースターソルジャー』や、キャラバンシューの血筋を持つ『スターパロジャー』の開発を担当したメーカーであった。キャラバンシューに関与しているカネココンビが、同じ路線を持つサマーカーニバルにも関わっているのが実に興味深い。 --ちなみに初代サマーカーニバル公式認定ソフトである『精霊戦士スプリガン』開発のコンパイルも、かつてはキャラバンシューの一作である、SSSの前作にあたる『ガンヘッド』を開発していた過去がある。 -一人プレイ専用、全7ステージ構成、ソフトによる違いは下記にて。 **初版とSPとの相違点 -SPは初版より価格がリーズナブルとなっている。 -初版ではバックストーリーを描いたビジュアルシーンがオープニングデモにて流されるが、SPではそれが丸々カットされている。 -SPには新たに「カーニバルモード」が追加され、二種類のルールによるステージがプレイ可能となった。 -初版のメインモードではオプション項目にて難易度調整を三段階が可能だが、SPはそれに加え隠しとして難易度が一つ追加されている。なお、各版共にイージーに該当する難易度はなく、カーニバルモードでは一切の難易度調整は反映されない。 **主なルール -使うボタンはショットオンリー、自機移動とショット以外は一切の操作を使用しない、極めてシンプルな操作方である。 -時折支援機が落とすを取得(カーニバルモードでは特定敵を破壊)する事により、自機のショット性能を強化できるアイテムを落とす。以下その効果を示す。 --メインショット系(アイテムの色は赤、メインであるショットを強化する、サブショットとの併用可能) ---ラピッドショット…攻撃範囲は狭いが、一度に8連射が可能な攻撃力の高いショット。 ---ワイドショット…一度に三方向に攻撃が可能だが、一度に3連射しか発射できない攻撃範囲重視ショット。 --サブショット系(アイテムの色は緑、初期状態では放てないサブショットが撃てるようになる、メインショットとの併用可能) ---クラウルミサイル…自機の限りなく横に近い斜め方向に、敵に当たると爆風を巻き起こすミサイルを左右二発発射する。壁に触れると、それに沿って前方に進む特徴がある。 ---ガイデッドファイヤー…自機後方に二発、すべての敵や壁を貫通する性能を持つホーミングレーザーを発射する。 ---ファンネル…敵を発見するとそれに体当たりをしながら攻撃を放つ、攻撃型オプションを二つ付ける。 ---レーザー…自機斜め方向に左右二発、すべての敵や壁を貫通する性能を持つレーザーを放つ。 --シールド…アイテムの色は青、敵からのダメージを一回だけ防ぐ。重ね取りによるシールドストックは不可。 --なお、本作にはパワーアップという概念はなく、そのメイン、及びサブショットを取得した時点で最強装備である。 -戻り復活の残機制、全部なくなるとゲームオーバーとなる。 -SP限定のカーニバルモードについてのルールも示す。ステージ内容は二種類存在する。 --スコアアタック…2分間でどれだけのスコアを稼げるかを競う。 --タイムアタック…スコアが100万点に達するまでのタイムを競う。5分を越えてしまうとリタイアとなってしまう。 ---タイムアタック専用で紫のアイテムが出現する。取るとスコアアップの効果。 **評価点 -初版限定のオープニングビジュアルシーンの力の入り様。ちょっとした有名SFロボットアニメのプロローグを彷彿とさせる。 --主人公のパイロット役にアニメ「機動戦士ガンダム」のアムロ・レイ役などで有名な古谷徹氏を起用。ストーリーとしては戦闘中に相方のヒロインを強敵によって亡き者とされ、敗戦に追い込まれた主人公が、単独で惑星奪還と彼女の弔い合戦を目的に敵軍に挑むといった設定。悲壮的なストーリーや、ヒロインを葬った強敵が素早い動きの赤いロボットだったりと、どことなく雰囲気がガンダムっぽい。 -カネココンビ製だけあって、シューティングとしての完成度は普通に高い。撃つ楽しさを避ける楽しさを両立させた面白さは本作でも健在である。 --敵配置もしっかり練られており、至って丁寧に作られた印象。荒さもクセも少なく、歴代ナグザットの、そしてサマーカーニバル製の中でも、そつなくまとまったシューティングだと思われる。 -グラフィック、BGMのクオリティも当然高い。きっちりとSF調の世界観が緻密に描けているし、BGM関連も良曲揃いで外れがない。ショットや敵を豪快に破壊する効果音もかっこいい。 -SPのカーニバルモードのきっちり作り込まれており、何度でもプレイしたくなる魅力を持つ。サマーカーニバルシリーズ最高と称される程の出来栄え。 **問題点、及び賛否が分かれそうな点 -初版はカーニバルモードが存在せず、SPはビジュアルシーンがない。すなわち双方とも、「完全版」という存在とはいい難い。 --また、ビジュアルシーン自体の長さはあまりないので、純粋にビジュアルを楽しみたいプレイヤーからしてみれば、あまり魅力のある存在とはいえないだろう。 --SPにはビジュアルシーンが(もちろん声優陣の演技も)ないにも関わらず、何故かスタッフロールに声のキャストなどのクレジットが表記されている(修正ミス?)。 -メインステージが若干ボリューム不足。全7ステージ中、ステージ2の構造が他ステージより短く、ステージ7はボス戦オンリーな為、意外と短時間でクリアできてしまう。 --カネココンビのキャラバンシュー二作は、共に8ステージ構成で全ステージ共にまとまったボリュームを持っていた故に、経験者からすれば本作のボリュームの短さが目に付いてしまうのだ。 --但し、キャラバンシュー二作は構造が長くてやや間延びを感じるという意見もあるので、本作位のボリュームの方が遊びやすいという声もあるし、決して極端なボリューム不足ではないという事も付け加えておく。 -ショットのみというシンプルな操作法でボンバーのような救済行動もないので、必然的に難易度は高くなっている。また、ミス後は初期状態からの戻り復活であるが故に、復活が困難な場面も多い(特に最高難易度の「ひで~ぜ」はかなりきつい)。 -SFな世界観故に背景が黒である事が多く、外見的に若干地味である。よくいえば硬派、悪くいえば新鮮味が薄いというべきか。 -BGMの曲数も同時期のPCエンジンシューティングの中でも少なめな方。キャラバンシュー二作よりかは、明らかに曲が少ない。 --カーニバルモードのBGMは2ステージ共にほぼ同じ曲(正確にいえばタイムアタック曲はスコアアタック曲のロングバージョンというべき存在)である。SSSはキャラバンステージにより2つの専用楽曲があり、スタパロに至っては4つの専用楽曲が用意される大盤振る舞いだった。 **総評 -シューティングとしての完成度は普通に高く、そういう意味では良作レベルに指定してもおかしくはない出来である反面、ボリューム面としてはもうちょっと頑張れたのではと思える物足りなさは感じてしまうところ。SPはカーニバルモードの追加により、その辺はある程度強化されている。 -ビジュアルシーンは単独では力が入っているものの、所詮はおまけ程度の存在でしかなく、「これを入れる位ならゲーム本編のボリュームを強化した方が良かったのでは?」という声もあった模様。しかし、SPではそのビジュアルがなくなってしまい、それはそれで批判があったのだが。 -残念ながら、SPがナグザットがPCEにてリリースした最後のシューティングとなってしまった。また、サマーカーニバルも翌年の予告があったにも関わらず([[参照>http://www33.ocn.ne.jp/~gimmeshelter/Contents_Blue-Room/BlueRoom.html]])本作で終焉を迎えた。93年以降はかつて繁栄を極めた、PCEシューティングの新作リリースが激減する運命となる…。
*ネクスザール 【ねくすざーる】 *サマーカーニバル'93 ネクスザールスペシャル 【さまーかーにばるきゅうじゅうさん ねくすざーるすぺしゃる】 |ジャンル|シューティング|~| |対応機種|PCエンジン スーパーCD-ROM2|~| |メディア|CD-ROM 1枚|~| |発売元|ナグザット|~| |開発元|金子製作所、インターステイト|~| |発売日|初版:1992年12月11日&br()SP:1993年7月23日|~| |定価|初版:7,400円&br()SP:4,980円|~| |ポイント|初期版のみの豪華声優陣起用のビジュアルムービー&br()SPはサマーカーニバル最終章、そしてナグザット最後のPCEシュー&br()カネコキャラバンシューと比べると少々物足りない|~| |>|CENTER:&color(black){サマーカーニバルシリーズ}&br()[[精霊戦士スプリガン]]/[[烈火>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/479.html]]/[[アルザディック>サマーカーニバル'92 アルザディック]]/''&color(black){ネクスザールSP}''|~| **概要 -ナグザット(現加賀テック)発売、金子製作所(後のカネコ)及びインターステイトが開発したオリジナル縦シューティング。 -『ネクスザール(初版)』はサマーカーニバルとは無関係だったが、初版にサマーカーニバルの要素を付け加えた『サマーカーニバル'93 ネクスザールスペシャル』が初版の約半年後にリリースされたという経緯を持つ。すなわち、本作は元々サマーカーニバルシリーズとして製作された訳ではなく、シリーズの中でも異色の経緯を持つ存在であった。 -金子製作所、インターステイツといえば、過去にハドソンのキャラバン公式認定シューティングである『スーパースターソルジャー』や、キャラバンシューの血筋を持つ『スターパロジャー』の開発を担当したメーカーであった。キャラバンシューに関与しているカネココンビが、同じ路線を持つサマーカーニバルにも関わっているのが実に興味深い。 --ちなみに初代サマーカーニバル公式認定ソフトである『精霊戦士スプリガン』開発のコンパイルも、かつてはキャラバンシューの一作である、SSSの前作にあたる『ガンヘッド』を開発していた過去がある。 -一人プレイ専用、全7ステージ構成、ソフトによる違いは下記にて。 **初版とSPとの相違点 -SPは初版より価格がリーズナブルとなっている。 -初版ではバックストーリーを描いたビジュアルシーンがオープニングデモにて流されるが、SPではそれが丸々カットされている。 -SPには新たに「カーニバルモード」が追加され、二種類のルールによるステージがプレイ可能となった。 -初版のメインモードではオプション項目にて難易度調整を三段階が可能だが、SPはそれに加え隠しとして難易度が一つ追加されている。なお、各版共にイージーに該当する難易度はなく、カーニバルモードでは一切の難易度調整は反映されない。 **主なルール -使うボタンはショットオンリー、自機移動とショット以外は一切の操作を使用しない、極めてシンプルな操作方である。 -時折支援機が落とすを取得(カーニバルモードでは特定敵を破壊)する事により、自機のショット性能を強化できるアイテムを落とす。以下その効果を示す。 --メインショット系(アイテムの色は赤、メインであるショットを強化する、サブショットとの併用可能) ---ラピッドショット…攻撃範囲は狭いが、一度に8連射が可能な攻撃力の高いショット。 ---ワイドショット…一度に三方向に攻撃が可能だが、一度に3連射しか発射できない攻撃範囲重視ショット。 --サブショット系(アイテムの色は緑、初期状態では放てないサブショットが撃てるようになる、メインショットとの併用可能) ---クラウルミサイル…自機の限りなく横に近い斜め方向に、敵に当たると爆風を巻き起こすミサイルを左右二発発射する。壁に触れると、それに沿って前方に進む特徴がある。 ---ガイデッドファイヤー…自機後方に二発、すべての敵や壁を貫通する性能を持つホーミングレーザーを発射する。 ---ファンネル…敵を発見するとそれに体当たりをしながら攻撃を放つ、攻撃型オプションを二つ付ける。 ---レーザー…自機斜め方向に左右二発、すべての敵や壁を貫通する性能を持つレーザーを放つ。 --シールド…アイテムの色は青、敵からのダメージを一回だけ防ぐ。重ね取りによるシールドストックは不可。 --なお、本作にはパワーアップという概念はなく、そのメイン、及びサブショットを取得した時点で最強装備である。 -戻り復活の残機制、全部なくなるとゲームオーバーとなる。 -SP限定のカーニバルモードについてのルールも示す。ステージ内容は二種類存在する。 --スコアアタック…2分間でどれだけのスコアを稼げるかを競う。 --タイムアタック…スコアが100万点に達するまでのタイムを競う。5分を越えてしまうとリタイアとなってしまう。 ---タイムアタック専用で紫のアイテムが出現する。取るとスコアアップの効果。 **評価点 -初版限定のオープニングビジュアルシーンの力の入り様。ちょっとした有名SFロボットアニメのプロローグを彷彿とさせる。 --主人公のパイロット役にアニメ「機動戦士ガンダム」のアムロ・レイ役などで有名な古谷徹氏を起用。ストーリーとしては戦闘中に相方のヒロインを強敵によって亡き者とされ、敗戦に追い込まれた主人公が、単独で惑星奪還と彼女の弔い合戦を目的に敵軍に挑むといった設定。悲壮的なストーリーや、ヒロインを葬った強敵が素早い動きの赤いロボットだったりと、どことなく雰囲気がガンダムっぽい。 -カネココンビ製だけあって、シューティングとしての完成度は普通に高い。撃つ楽しさを避ける楽しさを両立させた面白さは本作でも健在である。 --敵配置もしっかり練られており、至って丁寧に作られた印象。荒さもクセも少なく、歴代ナグザットの、そしてサマーカーニバル製の中でも、そつなくまとまったシューティングだと思われる。 -グラフィック、BGMのクオリティも当然高い。きっちりとSF調の世界観が緻密に描けているし、BGM関連も良曲揃いで外れがない。ショットや敵を豪快に破壊する効果音もかっこいい。 -SPのカーニバルモードのきっちり作り込まれており、何度でもプレイしたくなる魅力を持つ。サマーカーニバルシリーズ最高と称される程の出来栄え。 **問題点、及び賛否が分かれそうな点 -初版はカーニバルモードが存在せず、SPはビジュアルシーンがない。すなわち双方とも、「完全版」という存在とはいい難い。 --また、ビジュアルシーン自体の長さはあまりないので、純粋にビジュアルを楽しみたいプレイヤーからしてみれば、あまり魅力のある存在とはいえないだろう。 --SPにはビジュアルシーンが(もちろん声優陣の演技も)ないにも関わらず、何故かスタッフロールに声のキャストなどのクレジットが表記されている(修正ミス?)。 -メインステージが若干ボリューム不足。全7ステージ中、ステージ2の構造が他ステージより短く、ステージ7はボス戦オンリーな為、意外と短時間でクリアできてしまう。 --カネココンビのキャラバンシュー二作は、共に8ステージ構成で全ステージ共にまとまったボリュームを持っていた故に、経験者からすれば本作のボリュームの短さが目に付いてしまうのだ。 --但し、キャラバンシュー二作は構造が長くてやや間延びを感じるという意見もあるので、本作位のボリュームの方が遊びやすいという声もあるし、決して極端なボリューム不足ではないという事も付け加えておく。 -ショットのみというシンプルな操作法でボンバーのような救済行動もないので、必然的に難易度は高くなっている。また、ミス後は初期状態からの戻り復活であるが故に、復活が困難な場面も多い(特に最高難易度の「ひで~ぜ」はかなりきつい)。 -SFな世界観故に背景が黒である事が多く、外見的に若干地味である。よくいえば硬派、悪くいえば新鮮味が薄いというべきか。 -BGMの曲数も同時期のPCエンジンシューティングの中でも少なめな方。キャラバンシュー二作よりかは、明らかに曲が少ない。 --カーニバルモードのBGMは2ステージ共にほぼ同じ曲(正確にいえばタイムアタック曲はスコアアタック曲のロングバージョンというべき存在)である。SSSはキャラバンステージにより2つの専用楽曲があり、スタパロに至っては4つの専用楽曲が用意される大盤振る舞いだった。 **総評 -シューティングとしての完成度は普通に高く、そういう意味では良作レベルに指定してもおかしくはない出来である反面、ボリューム面としてはもうちょっと頑張れたのではと思える物足りなさは感じてしまうところ。SPはカーニバルモードの追加により、その辺はある程度強化されている。 -ビジュアルシーンは単独では力が入っているものの、所詮はおまけ程度の存在でしかなく、「これを入れる位ならゲーム本編のボリュームを強化した方が良かったのでは?」という声もあった模様。しかし、SPではそのビジュアルがなくなってしまい、それはそれで批判があったのだが。 -残念ながら、SPがナグザットがPCEにてリリースした最後のシューティングとなってしまった。また、サマーカーニバルも翌年の予告があったにも関わらず([[参照>http://www33.ocn.ne.jp/~gimmeshelter/Contents_Blue-Room/BlueRoom.html]])本作で終焉を迎えた。93年以降はかつて繁栄を極めた、PCEシューティングの新作リリースが激減する運命となる…。

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