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*ドラえもん2 SOS!おとぎの国 【どらえもんつー えすおーえす!おとぎのくに】 |ジャンル|アクション|&image(http://sce.scene7.com/is/image/playstation/slps00628_jacket?$pkgL$,height=160)| |対応機種|プレイステーション|~| |メディア|CD-ROM 1枚|~| |発売元|エポック社|~| |開発元|プレ・ステージ|~| |発売日|1997年2月21日|~| |定価|5,800円(税別)|~| |プレイ人数|1人|~| |廉価版|復刻盤:1999年11月/2,800円(税別)|~| |判定|なし|~| |ポイント|前作の問題点を改善しきれず&br()アクションゲームとして非常に高い難易度&br()やり込み要素の増加でボリュームは十分|~| |>|>|CENTER:''[[ドラえもんゲームリンク>ドラえもんシリーズ]]''| **概要 PSから発売されたドラえもんゲームの第2作。タイトルは『2』となっているが[[前作>ドラえもん のび太と復活の星]]との直接的な繋がりはない。 今回はドラえもん達がおとぎ話の主人公になり、童話の世界を冒険する。 ステージクリア型の横スクロールアクションであり、ジャンプの他にひみつ道具を武器として使えるという点では前作と同じではあるが、システム面では大幅な改善がみられる。 様々な理由でゲーム自体の難易度は高めとなっている。 **あらすじ  ドラえもんが新しく出したひみつ道具「超巨大立体テレビ」。未来のテレビであり、あらゆる番組がみられる最新型である。早速のび太とドラえもんはおとぎ話のチャンネル「桃太郎」を観ることに。しかしそこに映されていたのは逆に鬼に捕まってしまった桃太郎の姿であった。他のおとぎ話の主人公達も捕まってしまい、このままでは世界中のおとぎ話がめちゃくちゃになってしまう!呼ばれて来たスネ夫達の提案により、のび太達は捕まってしまった主人公たちの替わりとして自分達がおとぎ話の主人公となって異変を探ることにした。~ ドラえもんは浦島太郎、のび太は桃太郎、しずかちゃんは赤ずきん、スネ夫はジャックと豆の木のジャック、ジャイアンは一寸法師に、それぞれ着せ替えカメラで姿を変え、それぞれのおとぎ話へと旅立っていった。 **特徴・システム ''前作同様、ステージクリア型のアクションゲームである。'' -前作のラインシステムは廃止された。しかし時々画面手前、あるいは奥から敵が襲ってくるため、演出という形で残存している。 --また、強制スクロールや水中面、迷路のようなダンジョンなどステージのバリエーションも豊富になった。 -各キャラクターはジャンプで敵を踏みつける他に武器となるひみつ道具を使え、武器は任意のタイミングで切り替えることができる。ただし今作では最初から全てのひみつ道具が使えるわけではなく、各ステージに落ちているひみつ道具を取得することで使用可能な武器が増えていく。 --新たに「お助けアイテム」が登場。使用回数に制限があるが、どれも強力な性能を誇る。これも最初からは使えず、各ステージで拾って増やしていく形になる。 --また、武器やお助け道具の他にもそのステージ内でのみ効果を発揮するひみつ道具も登場。ダメージを防いだリ無敵になったり足場を作ったりすることもできるようになった。中間ゲートの役割を持つ絶対安全がさも存在。 --「のりもの」も登場。特定のステージではのりものに乗って進むこととなる。 ''ドラえもん達がそれぞれおとぎ話の主人公となり、おとぎ話の世界を進んでいくストーリー。'' -そのため、各ステージごとに操作キャラは固定されている。 --便宜上ドラえもんが第1話であり、スネ夫が第5話となってはいるが、最初からスネ夫のステージで遊ぶことも可能。プレイヤーが好きな順番でステージを攻略していくことができる。5人で5つ全てのステージをクリアすると黒幕の待つ第6話が解禁。第6話に限り自由に操作キャラを選ぶことができる。 -今作は残機が5人で共通。キャラ性能は全くないため、第6話に限れば好きなキャラだけで攻略することは可能。逆に言えば前作の専用武器や特殊武器も廃止されているため、キャラ毎の個性は見た目以外なくなってしまった。 -前作からやり込み要素が大幅に増加。クリア率やひみつ道具コンプの概念に加え、クリア率に影響する隠しボーナスステージも。特にボーナスステージはスーパードンキーコングを彷彿とさせる隠れっぷりで、自力でのコンプリートは困難を極める。 **問題点 ''PS版特有のロードの長さは本作でも健在。'' -しかしこれはCD-ROMである以上仕方の無い程度の長さにおさまっている。 ''操作キャラクターが粗く、見づらい。'' -前作と違い敵キャラクターは一部を除きアニメ調となった。しかしドラえもん達5人は前作と同じくプリレンダのままである。 --結果として操作キャラクターが最も粗く、見づらくなってしまっている。 --特に本作では背景にも力を入れており、また頻繁に画面が切り替わるシーンも多いため、操作キャラを見失ってしまうことがある。 ''残機システムに欠陥がある。'' -具体的にはミニドラを取れば1UPであり、他にステージに落ちている鈴を100個集めることでもミニドラが出現する。 --この「鈴を集めると出現するミニドラを取ると1upする」の部分が非常に厄介であり、逆に言えば鈴を100個集めてもミニドラを取り損ねてしまった場合、今まで苦労して集めた鈴が水の泡となってしまう。あろうことかミニドラは例え水中ステージだろうが縦スクロールだろうが重力の影響を受けるため、平気で穴に落ちて回収不可能になる。 --序盤ではこういったことは起こりにくいが、後半の強制スクロール面、足場が不安定なステージが増えてくると空中でミニドラを出してしまい、そのままミニドラが落下していくといったことが頻繁に起こりうる。 --特にボーナスステージは足場が不安定な場所も多く、さらに通常ステージに戻る通り抜けフープに触れるとキャラの当たり判定が消失するため、出現したミニドラを取ろうとして先にフープに触れてしまい、ミニドラをスルーしてしまう事故が多発する。''こうなるともはやボーナスステージではない。'' --一応各ステージ終了ごとにセーブでき、ゲームオーバーによるペナルティも軽い(中間ゲートから再開できず最初からやり直しになるだけ)ため、理不尽というわけではない。しかしこれでは何度もゲームオーバーすること前提で作ったととられても仕方がない。 --演出に凝りすぎたせいか、残機を教えてくれるミチビキエンゼルの登場がまちまち。ミスしたのに登場しないこともある。 ---通常画面でセレクトポーズをかけ、武器選択画面にうつれば残機が確認できるが、連続してミスしていると今何人残っているのかわからなくなりがち。 ''相変わらずステージバランスは極端。'' -易しいステージと鬼畜なステージが入り乱れ、平均するとかなりの難易度を誇る。 --ライフの概念がないため、敵に当たれば即1ミス。代わりとしてダメージを一回だけ防いでくれる安全カバーが頻繁に落ちているため、それらを大事に使っていく必要がある。 --鈴やミニドラはそれなりに配置されているため、残機は貯まりやすい…が同時にあっという間に残機もなくなっていく。さらに前述の鈴システムの不出来さにより、後半になるほど残機は貯めにくくなっていく(もちろん残機はますます減っていく)。 ''前作同様カメラワークが悪い。'' -バネや落下で事故死する原因の一つとなっている。特に上下に対する動きに弱い。 -具体的には、左右と違い上下は操作キャラが画面端まで移動して初めてカメラがスクロールする。たとえば落ちるときは画面下部にキャラがきて初めて画面が動き出し、キャラとともに落下する。これでは着地先など見えるわけがない。 --しかもジャンプ台や落下時のキャラの速度が速い。この二つが合わさって咄嗟の機転が利きづらくなっている。 --その癖迷路ステージなどでは上下左右あちこちに進むことを強要されるため、頻繁に事故が起きる。結果として難易度が跳ね上がる。 ''ステージ構成の作り込みが甘い。'' -おとぎ話をアクションゲームで再現するという仕様上、キャラクターによって難易度が極端に異なる。 -ストーリーに関しても大筋は良いが細かいところで矛盾点や無理矢理とってつけた感じが目立つ。 #region(キャラごとの具体的な問題点) -ドラえもんの浦島太郎は水中面が広く、迷いやすいことを除けば特に行き詰まるところもない。竜宮城内部も足場が比較的安定しており、1話にふさわしい難易度となっている。 --ただしボス構成に無理矢理感が強い。''亀をボコボコにする浦島太郎がみられる''のは本作くらいであろう(だからと言って原作再現すると村の子供達を退治しなければならなくなってしまうためある意味配慮したともとれるが…)。最終ボスも巨大な竜であり、当然原作にこんなボスなどいない。 -のび太の桃太郎が特にひどい。理不尽な展開、強すぎるボス、難しい操作性と鬼畜の目白押し。 --第1章からして''なぜかボスとして登場した犬猿キジに絡まれて集団リンチをくらう''という超絶難易度。ゲーム開始して早速のび太を選んでボコボコにされたプレイヤーは数知れず。 --ゲーム内で説明こそないが、本来仲間になる動物が操られている…らしい。''桃太郎印のきびだんごさえあれば…。'' --ステージ2も強制スクロール面であり、波が立つせいか操作性が悪い。そこに水面を飛び跳ねる魚に空中から攻撃を仕掛けるカラスなど強敵が攻撃を仕掛けてくる。 --ステージ3は本作屈指の難関。鬼の戦艦がお出迎えしてくれる。''当然原作にこんな展開などない。'' ---戦艦は部分ごとに破壊しなければならず、長期戦を強いられる。その癖雑魚敵は無限に湧き、船に乗っているのび太の操作性も良くない。当然敵からは容赦のない砲撃や爆撃を受けることになり、ここで詰まったプレイヤーは多いと思われる。 --ステージ4は足場が不安定だが今までのステージに比べれば幾分マシ。そして''最終ボスの鬼が弱い。''鬼の戦艦を突破してきたプレイヤーでは相手にもならない。 --総じてのび太ステージはバランスが悪い。 -しずかちゃんの赤ずきんはなぜか中盤空中を進むことになり、そのせいで落下事故や激突事故が多発しうる。のび太ステージほどではないが難易度は高い。 -ジャイアンの一寸法師は小さいという設定のせいかステージが全体的に広い。特に第4章は広すぎて迷子になるだろう。 ---長いため事故ややり直す手間を招き、プレイヤーの望まない形で難易度が上昇している。 --スネ夫のジャックと豆の木は雲を進むだけあって足場が劣悪。1話の豆の木ステージは前述の仕様に噛み合わない縦長ステージであるため、最初から難易度は高い。 ---さらに原作を再現してか4話以降は2話以前のステージを逆走することになる。難易度こそ高いが、ある意味でスネ夫が最も原作を忠実に再現しているといいえるだろう。ラストバトルはなぜか''空中戦''だが…。 --そしてこれらの難所をくぐり抜けてきたプレイヤーにはそれら全てを越える難易度の6話が待っている。 //---第1章はのび太ステージのラスボスである鬼の大将がリベンジ。リベンジなだけあって雑魚の鬼を呼ぶ。しかし肝心の本人の挙動が強化されていない。ペンシルミサイルが当てにくくなったこと以外なんら難易度に変化はない。 //---第2章はウマタケに乗って進む。しかしこのウマタケ、強制的に騎乗させられるうえに乗っている間は武器が使えない。そして降りることもできない。武器無しで攻略する羽目になる。またウマタケのジャンプ力が高すぎてしょっちゅう着地点を見失う。ここもカメラワークの悪さで難易度が無駄に上昇している。 //---第3章は水中強制スクロール面。操作性が悪く、しかもでっぱりに挟まれれば容赦なく即死。 //---第4章はまさかの下向きスクロール面。画面下部から不意に現れる敵やトゲは初見だと引っかかること請け合い。 //---第5章でボスとして操り人形のメリーちゃんが登場。まともに相手をすると難敵だが、ペンシルミサイルがあれば…… //---そして第6章が本作のラストボスなのだが、これがまた別の意味で凶悪。詳しくは後述。 #endregion &br() ''相変わらず武器のひみつ道具のバランスが悪い。'' -まず、収集要素を取り入れたせいかはじめから使える武器は「かんしゃく玉」のみ。だがこれが攻撃範囲が広く汎用性に長けており、これだけでも十分最後まで使っていけるだけの性能を誇る。特にブロック破壊において優位性を発揮する。 -逆に中途で手に入る「鬼は外ビーンズ」「沈み玉」はかんしゃく玉と同じ軌道を描くが爆発しない、ブロックを壊せないなど劣化点が目立つ。「空気砲」に対する「シャボン玉ピストル」も然り。 --ただし、かんしゃく玉などは攻撃した敵が画面前方に吹っ飛んで退場するのに対し、シャボン玉ピストル等はその場で消滅する。「倒した敵が画面を塞いでプレイヤーに隙が生まれる」ことを想定し、差別化を測ったものととれなくもない…が結局あまり差別化になっていない。 --どちらかというと収集要素をつけるため無理矢理足してきた水増し感の方が強い。 -「空気砲」はかんしゃく玉と違い重力の影響を受けないため、場合によってはこちらの方が使いやすいことも。 -「こけおどし手投げ弾」は攻撃やブロック破壊こそできないが、敵の動きを一定時間止めることが可能。''連射可能なウルトラストップウォッチ''である。 --恐ろしいことに1画面向こうの敵まで平気で固まるため、連射しながら移動すれば空中の敵の奇襲や飛び道具攻撃を完全にシャットアウト可能。動く空中の敵を踏み台にする場面では踏み台を固定することもできる。かんしゃく玉と持ち替えながら進めば通常面の安定感はうなぎ登りである。 -そして前作の「アタールガン」ポジションにあたる''「ペンシルミサイル」はやっぱり強すぎた。'' --ラインの概念こそなくなったが、相変わらず画面外の敵を追尾する能力は健在しているため、画面外に逃げてそこからペンシルミサイルを撃っているだけでたいていのボスは撃破できてしまう。 --ただし、雑魚敵が大量に出てくる通常面ではターゲットが分散するため、狙った敵を倒してくれないことも多く逆に使いづらいことも。それでも重力の影響を受けないので空中面や水中面ではこれで全く問題ないのだが…。 --射程の長いパンチを繰り出す「のびーるハンド」も優秀。遠いところや壁越しのアイテムを取ったりブロックを壊したりすることもでき、連打できるため近距離戦もこなせる。総じて通常面での汎用性は高い。 --逆にこれら以外の武器はもはやコレクターアイテムと化してしまっている。 ''お助け道具が優秀すぎる。'' -画面内の敵を全滅させる「災難訓練機」「モンスターボール」はともかくとして、実質どこでも使える安全カバーな「おもちゃの兵隊」、いつでも無敵状態になれる「アラビンのランプ」はあるとないとで難易度が大きく変わる。 -基本的にこれらのお助けアイテムは各ステージにて一回しか使えないが、絶対安全がさを通るかミスすれば再度使用可能。 --特にこれらはボス戦でも一回だけ使える。ボス戦でライフ増加、一定時間無敵を任意に発動できる恩恵はあまりにも大きい。 ''ステージを自由に選べることの弊害。'' -上述の通り武器やお助けアイテムの優劣がはっきりしているのに取得できる場所は固定であるため、先に通ったステージによっては後のステージの難易度が変わってしまう。 --特に「ペンシルミサイル」はドラえもんステージの第4章と割と簡単に取れる場所にあるため、これを取るだけで次ののび太ステージの難易度が激減する。 --「おもちゃの兵隊」や「アラビンのランプ」も事前に入手しておくことで以降の難易度が大幅に下がる。 -本作では誰からでも好きな順番で攻略できるというのが売りの一つであるが、それが裏目に出てしまっている。むしろ楽に攻略したいならこれらのアイテムが手に入るステージから優先的に攻略していくことを強いられてしまう。 --しかしそもそも収集要素であるこれらのひみつ道具はわかりやすい所には落ちておらず、迷路ステージの行き止まりや隠し通路、複雑な足場を渡った先にあることもしばしば。自力で発見するのは不可能ではないが、初見で見つけるのは難しいだろう。 --そしてそれらのアイテムを取り逃した場合、最後までしょっぱい武器リストやお助け道具無しで戦う羽目になる。かんしゃく玉一つで鬼の戦艦を相手にのび太で戦うのはもはや縛りプレイの領域。 ---その観点からみると、似通った性能の武器が複数あるのはどれか一つでも取れれば代用品として使えるようになるからという理由なのかもしれない。 **評価点 ''ゲーム内容は充実。'' -ボリュームは前作から大幅増加。各キャラに5つステージがあり、最終章も含めると31ものステージがある。 --ボス戦だけのステージもうち8つと多く含まれるが、やり応えは十分。 -総じて高い難易度もやり応えの増加に貢献している。前述のひみつ道具の仕様により途中から難易度が易化する部分もあり、ゲームオーバーのペナルティの軽さなど救済措置ととれる要素もある。 -ボーナスステージ、秘密道具収集やクリア率などやり込み要素も存在。 --一度クリアしたステージでもボーナスステージや取り逃したひみつ道具を探しに何度もトライすることになる。 --ただし、クリア率の表示は不親切でどこで何を取り逃しているかは一切教えてくれない。基本的に総当たりすることになる。アクションステージ自体は難易度が高いだけで(上下運動さえ気をつければ)理不尽な初見殺しなどは少なく、回数をこなせばプレイヤースキルのアップを実感できるようにはなる。 ''ストーリーと世界観に良く合った演出。'' -敵がアニメ調に統一されたことにより、雰囲気は明るめ。背景の凝り度も相まって世界観は上手く表現できている。 --アニメーションでコミカルに動く敵は「おとぎ話の世界を冒険する」という今回の世界観には見事にマッチしている。これで自機までアニメ調であれば完璧であったのだが…。 --敵の攻撃アクション、やられモーションもなめらかであり、拘りがうかがえる。攻撃した武器によってやられモーションが変化するのもみていて面白い。ちなみにこのやられモーションの変化は一部のボスにすら適応される。 --背景にも工夫がみられる。海ステージの美しさ、そして黒幕ステージの禍々しさなどの演出は見事。 --ドラえもん達もプリレンダで粗いとは言え、着せ替えカメラによるコスプレ衣装での冒険となるため、ひと味違った5人を堪能できる。 --ステージ構成も一部無理があるが、概ね本物のおとぎ話通りの展開をなぞっている(特にスネ夫の再現度はかなり高い)。 ''キャラゲー故のアニメボイス導入。'' -前作同様デモパートは当時の声優陣によるフルボイス。アクション面にも逐一ボイスでかけ声や効果音が入る。 --アニメのドラえもん達と一緒に冒険している感じは出ている。 --ただし今回はアクション要素が強く、総じてデモパートは控えめとなっている。かといってストーリーが薄いというわけでもなく、大筋はしっかりしている。 #region(むしろ……) 黒幕である魔女の狙いは子供達に正義の無意味さを問うことであった。今の世の中では悪いことがまかり通り、その結果大小問わずみな悪い事をしている。ただひたすらな正義感をもったまま子供が大人になると痛い目に遭うことが多く、今のうちから悪には逆らえないと言うことを子供に教えてやるべきだという。実際こう言われたドラえもん達は押し黙ってしまうが、のび太だけは「僕は絵本を読んで夢を持って育った。たとえ大人達がみんな良い人じゃない世界でも、僕はいつまでも夢を持って生きていきたい」と力強く否定している。 そしてエンディングで「これからは悪役も悪い事をしない」と誓う魔女に対し、「悪役がいないとお話が成り立たない。正義は勝つのだけれど、悪役は必要だ」とドラえもん達に諭されている。 #br ''「社会人としての倫理観」「必要悪の存在」''が背景にあり、割と大人になると笑えないストーリーだったりする。 #endregion -今回のタイトル画面では「ぼくドラえもん2112」がボーカル入りで流れる。 --他のBGMも総じて良曲。童話のアレンジ曲などもある。 -デモパートはプリレンダで進行するため、敵も味方もぬるぬる動く。 **総評  前作にあった問題点は多少改善されたものの、大まかな問題点は残ったまま。アクションゲームとしては練り込み不足な点も多い。 しかし世界観の演出、ボリュームややり込み要素の増加に関しては素直に評価できる部分も多い。理不尽な死にゲーというほどでもなく、腕に自信のあるゲーマーに応えてくれる難易度の高さもあって、一概にクソゲーとして片付けることのできないゲームとなっている。 **余談  後日発見されたこのゲームにおいて有名な特徴として、''ラスボス戦がバグにより凶悪化することがある。'' -具体的にはPS2でプレイするとキャラクターの画像をロードできないバグが起こり、結果としてボスが透明か黒のモザイクで表示される。つまるところ''ラスボスが見えなくなる。'' --ボスはおろかボスの撃ってくる弾や自機の放つ弾も見えなくなるため、もはや何が何だかわからない状態になってしまう。 -この問題点はPS1を使えば回避できるため、当時としては全く問題にならなかった。しかし現在このソフトを再度やろうとする人はほとんどがPS2でプレイすることが予想され、その場合ラスボスの難易度が思わぬ形で激化してしまう、否、理不尽になる羽目に。 --結果、''最後の最後まで鬼畜難易度である''という評価を下されることになってしまった。 --とはいえ、運が良ければ黒のモザイクにより判定が見えるようになることがあるし、自機は問題無く表示される(自機だけプリレンダにしたことがこんなどうでも良い部分で生きてしまっている)。ボスはたとえみえなくてもペンシルミサイルが勝手に命中するため、腕に自信があれば撃破することは可能。 --まともなゲームとして楽しみたい場合は面倒でもPS1でのプレイを推奨する。 //このWikiの評価は基本的に発売当時のハードなので、議論の結果余談部分は評価に含めないということで

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