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---- **バトルパート -「プリズム」と呼ばれる宝石を使い、ハヤウェイのコマンドを自由にカスタマイズできる(理由はキャラ紹介にて)。これにより、様々な状況に応じて戦い方を変化できる。 --プリズムはイベント等で獲得する。 -バトル自体はオーソドックスなドラクエ方式。 -MAPのBOSSを倒せばクリアーだが、寄り道などして難敵に挑んだり回避したりも可能。 ---- **主人公・ヒロイン紹介 #region(close,長いので囲んであります) -ハヤウェイ --本作の主人公。直情的で、単純馬鹿。 --「アーラ・グラディウス」という羽のついた剣を持っているが、形状はバスターソード。 --人間でありながら、魔法が容易に使えるなど、類まれな才能を持っている。 --バトルパートや一部のみボイスつき。ファンディスクにはなし。 --アニメ版では一人称が「俺」ではなく「僕」だったり、比較的落ち着いているなど、微妙に設定が異なる。まぁアニメ版では主人公ではないし。 ---PC版での声優は某種ガンダム続編の主人公(※公式では非公開扱い)だが、ファンディスクでは出番なしだったり、PS2やアニメでは柿原徹也氏に変更されているなど、扱いが酷い。 -プリーシア --メインヒロイン。高飛車というわけではないが、他者を寄せ付けない要素を持っている。 --パッキンでツンデレ、そしてぱじゃまソフト共通の巨乳である。 --ルビー・フラッシュというレイピアを持っている。剣の腕前は達人並。 --アホ毛所有者で、小さくふりふりと挙動するなど、無駄に芸が細かい。 --フィーリアのことを大切に思っている。 --アニメ版では彼女が主人公。 -神楽 --和の国(日本がモデル)の巫女。寡黙な大食漢。寡黙すぎて聞き取れないこともある。 --天雅深尊という弓(ゲーム中では名前は判明しない)を使う。主にサポート要員。 --ハヤウェイの目の前でも平気で肌を晒したり(晒を変えるという理由があるが)するなど、恥じらいが少ない。 --和食をキャラによく食わせたりする。梅干なんか食わされた日には…プリーシアが文字通り真っ赤になった。 --自然治癒力が高い。 -フェル --魔女っ子のような武器に見た目をした明るい少女。 --初期キャラでは唯一ハヤウェイに好意を持っている稀有(涙)な存在。 --クラスメートと楽しい時間を過ごすことが何よりの幸せ、時に涙することもある。 --一応貧乳のはずだが、CGでは普乳に見える不思議。 --余談ながら。彼女は初期に攻略できるヒロインの一人だが、最初に彼女を攻略するとラスボス戦で非常に苦戦すること必至。 -壬生 華鈴 --騎士学校の新任教師。松井菜桜子氏の熱演もあってか、非常に熱い。 ---漫画版では熱気が増えすぎて男に見える。 --ハヤウェイの剣の師匠でもある。 --シスターヘルとは親友だったが、とある理由(後述)により敵視するようになった。 --幽霊が大の苦手。 --立ち絵では大人の女性なのだが、一枚絵だとどう見ても少女にしか見えない。声とのギャップに時間差で驚かされる。 -フィーリア --ハヤウェイの妹で、物語序盤では実家で留守番をしていた…のだが即効で騎士学校のバイトを始める。 --語尾に「~かな?」をつける癖がある。天然に見えるが、割と腹黒い面もある。 --お兄ちゃん子でハヤウェイのことを慕っている。 ---上記と、フェルと胸の大きさが近いせいか、よく競い合っている。 --ヒロインでは唯一''エッチシーンがない''。ファンディスクでも''事後描写しかない''。 ---初期OPは中の人が熱唱している。 -リッテ・ラートゥス --騎士学校の教師。メガネロリ。 --一応ヒロイン中では最年長。胸は最薄である。 --子供っぽいが、知恵はキャラ中随一。子供じゃないですぅ~。まぁ中の人がこやまきみこ氏だから仕方ないね。 -シスター・ヘル --巨大な十字剣を持つ修道女。ただしあちこち服が破損してあり、微妙なエロスを醸し出している。 --サブルム軍の兵士であり、幾度となくシナリオで立ちふさがる難敵。 ---FFIXでいうところのベアトリクスにその立ち位置は近い。 --ベジタリアンのため、肉を食べられない。 --人気が凄い。プリーシアそっちのけでダントツ一位である。これが大人の魅力か。 -ルーア --PS2版の追加ヒロイン。ヒロイン中最も露出度の高い服装。記憶喪失になっており、色々不明な部分が多い。 //加筆求む。 -エティル --ファンディスクの追加ヒロイン。リッテによく似た''巨乳''の女教師。 //加筆求む。 -ブリジット --アニメ版の追加ヒロイン。ドジっ子暗殺者。 --実は''PS2版にカメオ出演してたりする''。 #region(close,各キャラの核心部) ハヤウェイ -レリヒオンの末裔で、神に等しい存在。魔法が使えるのはそれのおかげ。 -アーラ・グラディウスが天使を統べる象徴的遺物であり、ハヤウェイのみがそれを使役できる。 --名前の由来が「ヤハウェ」のアナグラムであることの所以。 プリーシア -マイステル王の息女と思われていたが、実はキザーロフの実娘で、本名は「プリーシア・ローゼンベルグ」。つまりは影武者である。 --しかし、どう見てもプリンセアに瓜二つであるし、フィーリアもキザーロフと同じ髪色なので、この辺の設定がいまひとつしっくり来ない人もいるだろう。 -一応ファンディスクの彼女のルートでは、ハヤウェイと共に王位につく。 神楽 -その身体能力の真相は、幼い時に不老不死の薬を飲まされたのが原因。~ ただし、その後故郷の村人が全滅してもそれを認めようとしなかった。 -事実を受け入れた際、現在のような寡黙な性格になった。 -前作ヒロインの一人、神弥無を師に持つ。 フェル -天使化を施された被験者であり、唯一の脱走成功者。その名残で背中に翼が残っている。 --天使化とは、前述した「天使」の素体として孤児に天使の因子を組み込む人体実験のこと。ヴィエーラ帝国が秘密裏に行っており、戦争の切り札として用意したもの。よって、作中で登場する天使は全て「元人間」である。 --ラスボスはプリンセアの神の因子を組み込むことで、新たな神になろうとした。 --成功例であるフェルは、究極の天使である「ウルティマアンゲル」になれる。 -幼馴染であり、同じ被験者である親友が目の前で壮絶な死を迎えたことにより、その力が覚醒した。 --ファンディスクでは天使化がお手軽にできたり、親友も実は生きていた、など救済処置はされているが、元々シリアスな設定なのである意味原作レイプ((このシナリオを担当したライターは、あの悪名高き“平内太兵衛”の可能性が高い。))である。 華鈴 -ハーフであり、いじめを苦に剣術に打ち込むことになった。その後テンペル騎士団へ入団。 -テレサ(シスターヘル)とはその頃孤児院で知り合ったが、彼女が敵国のスパイであること(濡れ衣だが)を聞き、孤児もろとも彼女を殺せとの命令を受けた。 -結局華鈴は何もできず、懐かれていた孤児を目の前で殺され、テレサも逃がしてしまった。 フィーリア -彼女こそが真のヴィントランド王国の王女である。プリーシアは既に知っているため変に気遣うのはそのせい。 -が、本人は王位を継ぐ気がまったくなく、とりあえず兄とラブラブイチャイチャしてりゃOKな性分。 -そのせいもあって、プリーシアは王位継承を余儀無くされる。 -彼女のルートがPC版最終ルートになるので、ラスボスの完全体が見られる。周回引き継ぎもあってそれほど強くはないが。 リッテ -サブルム軍のスパイで、ラスボスの天使化計画に賛同している。騎士学校崩壊(どのルートでも必ず陥落してしまう)の原因の一人。 --と見せかけて本当は獅子身中の虫(''二重スパイ'')。実はサブルム軍所属のブリジットが同じくサブルム軍所属である筈の彼女を知らなかったのはこの為である。 ---が、それを差し置いてもやったことはヒロイン中最悪。それに輪をかける様に''彼女のルートでは彼女自身がラスボス''となる。メガネに釣られた結果がこれだよ! シスター・ヘル -本名テレサ・ティレット。孤児院で働いていたが、孤児が天使化の利用に使われていることを知り、追っ手から逃げるも、洞窟内で餓死寸前まで追いやられる。 --その際、''事故死した孤児を食べた''ことにより、以後肉が食べれなくなった。 --更に敵国のスパイという濡れ衣を着せられ、同時に神への信仰も捨ててサブルム軍へ従軍した。 --治癒能力があったが、それを封印して肉体強化を施した。 --彼女も、一方的な考えに固辞する華鈴に対して敵愾心を持っている。 #endregion #endregion ---- **評価点 -シナリオの詰め込み度。全てのキャラにかなり衝撃的な過去があり、その使い方も抜群。 --イベントの演出が素晴らしく、かつ美麗なCGもあいまって見入ることも多い。 ---中でもキザーロフの決死のシーンは必見もの。 --設定に無駄がなく、主要な項目は全てシナリオに盛り込んでいる。 -1周目に限れば、それなりのゲームバランスである。 -BGMも壮大で、さながらオーケストラ曲調の曲目は世界観にマッチしている。 --セカンドOPのクオリティが高い。BGMである原罪のレクイエムも手伝ってか、大変素晴らしく美しい出来である。 ---- **賛否両論点 -前作『プリズム・ハート』が一国内における話なのに対し、本作は周辺国との戦争や古代兵器の存在などとにかく大風呂敷となっているため、この辺はやはり賛否両論。 --前作の主人公とヒロインが行方不明という状況にされていることに対しても、前作プレイヤーから少なからず批判を受けている。 --前作メインヒロインのプリンセアは本作でとんでもない秘密が明らかになるのだが、これもまた後付け感が強い。 ---- **問題点 -シナリオが尻切れトンボ。盛り上げるだけ盛り上げといて、オチがまさかの''戦いはこれからだエンド''。しかもほとんどのルートで使い回し。 --ファンディスクでは後日談が描かれているが、肝心の本編結末部分は曖昧なまま。 --ハヤウェイやアーラ・グラディウスの謎なども解明されない。一応漫画第二弾では説明付けが成されているが、そもそもPC版とかなりシナリオが違うためあまりフォローになってない。 -前述の通り''フィーリアに本編及びファンディスクでもエッチシーンがない''こと。恐らくは中の人が原因なので、''企業的に問題のある配役''である。奇しくも、[[次回作>ティンクル☆くるせいだーす#id_5894a001]]でも同じことをやらかしている。 --後者は一応全年齢向けなのでまだわかるものの、本作は18禁作品のため、エロNGなら''最初から攻略対象から外すか声優の配役に気を配って欲しい''ものである。 --ただし、彼女のシナリオはこのゲームでも重要な位置になるため、サブキャラにするわけにはいかないだろう。主人公にベタぼれな設定((ゲーム中では義理の妹で、無類のお兄ちゃんっ子。ファンディスクでは擬似新婚生活をしているなど、そういったシーンがあると考えるのが普通だろう。))を何とかすれば、ここまで取り沙汰されることもなかったのだろうが。 #region(補足) -また、フィーリア役の声優はぱじゃまそふと系列の作品によく出演している為「事務所からお願いしている」という可能性もある。仮にそうだった場合、解決の難しい問題ではある。 --そのフォローなのかは不明だが、PC版のHPでは声優が全員非公開とされていた。 --一応シスターヘルとフィーリアのみ出演しているFDがあるが、''ボイスなし''。しかも現在は入手困難。これはもう確信犯と断定してもいいのでは? #endregion -バトル時のロードが遅く、かつメモリも大幅に食う。 -バトルグラフィックがPS初期レベル。ポリゴンなのはとにかくとして、モデリングが『[[FFVII>ファイナルファンタジーVII]]』並なのはいかがなものか。アクションもしょぼい。 --必殺攻撃の溜めや高位魔法の詠唱といった長い(スキップ不可)モーションもあるため、ゲームテンポも良くない。 -やりこみ要素が少なく、寄り道要素は序盤~中盤まで。レベルは周回で引き継ぐため、2周目以降のバトルが作業になりがち。しかも毎周バトルはしないといけない。 --これらの難点が次作『[[ティンクル☆くるせいだーす]]』でほとんど解消(やりこみ・作業感・戦闘グラフィックの不要化など)されている。 ---- **総評 前作の設定を踏襲しつつ、次世代の世界の活躍を描いた壮大なファンタジー作品。各キャラの魅力や迫力のあるCGムービーなど光る部分は見受けられるものの、続編として見ると整合性の齟齬などが非常に目立ってしまっている。 バトルパートも難易度はともかく練り込み不足で、攻略に時間がかかってしまうのが億劫となる。前作のことをあまり意識せず、バトルにあまり抵抗がなければ楽しめるだろう。 ---- **余談 -アニメ版のシナリオがゲームよりも更に悪化している。最終話の超展開は語り草。 --実はPC・アニメ両方の監督をあの巨匠''大張正己''が担当している。特にPC版は正にバリテンプレ満載(敵味方紹介パート・謎ビーム等)なため「''バリズム・アーク''」と称されることも。 --スタッフは雑誌のインタビューで「''早く第二期をやりたい''」と語ったが結局''実現しなかった''。 --前述の通りブリジットが登場するなど光る部分もあったのだが……。 -2008年1月25日にファンディスク『プリズム・アーク らぶらぶマキシマム! ~プリズム・ハート 2.5~』が発売された。 --内容は各ヒロインとの後日談がメイン。萌えゲーアワードにおいてファンディスク金賞を受賞した。 --同日に『プリズム・アーク らぶらぶ感謝パック』として、本作を含む3作同梱のパック版も販売されている。 -2014年12月26日に発売された『プリズム・プリンセス ~ふたりの姫騎士と股間の紋章~ プリズムセット』に本作が収録されている。 -2018年3月30日発売の『[[ぱらだいすお~しゃん]]』作中ミニゲームの音ゲー「ミュージックお~しゃん」に本作関連の曲「贖罪のラプソティー」「原罪のレクイエム」が収録されている。 -2020年4月23日に定額ゲームプラットフォーム「OOParts」がサービス開始。リマスター版は初期から収録されたタイトルの一つである。 --PCだけでなくスマートフォンにも対応している。 -定額でエロゲー遊び放題の「GAMES 遊び放題 プラス」に登録されている。
//「[[修正依頼]]」が出ています。総評を追記できる方はご協力をお願いします。 ---- *プリズム・アーク ~プリズム・ハート エピソード2~ 【ぷりずむあーく ぷりずむはーと えぴそーどつー】 |ジャンル|SRPG style ADV|&amazon(B000FMHCV8)|&amazon(B000MV0FP2)| |対応機種|Windows 2000/XP(リマスターはVista対応済み)|~|~| |発売元|ぱじゃまソフト|~|~| |発売日|【初回版】2006年8月25日&br()【通常版】2006年9月22日&br()【リマスター版】2007年3月2日|~|~| |定価|8,800円|~|~| |レーティング|BGCOLOR(black):''&font(#FF69B4){アダルトゲーム}''|~|~| |廉価版|リマスター版 Standard Edition:2014年12月12日/2,800円|~|~| |配信|リマスター版:2014年12月12日/2,800円|~|~| |判定|なし|~|~| |>|>|>|CENTER:''[[ぺんしる作品リンク>ぺんしる作品]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 2000年に発売された『プリズム・ハート』の正統続編で、プリズムシリーズの二作目。~ 美少女ゲームアワード2006にてグラフィック賞・ベストキャラクター賞・プロモーション賞を受賞。~ 2007年にテレビアニメ化、2008年にはPS2版『- AWAKE(アウェイク) -』とファンディスク『らぶらぶマキシマム!』が発売、更に二度漫画化されるなど中々気合が入っていたのだが……。~ ---- **あらすじ 前作の主人公、マイステルとプリンセアは、ヴィントランド王と王妃として盛大な挙式を終え、一人娘であるプリーシアを連れて馬車の旅を楽しんでいた。しかしその折、敵対していたサブルム軍に襲われ、更に「天使」なる謎の存在と対峙した。~ 二人は果敢にも剣を取って戦いに挑むが、後に消息不明となり、ヴィントランドの王位は空位のまま月日が流れた…。~ 十数年後、ローゼンベルグ騎士学校に入学するため、主人公であるハヤウェイは大きな志を胸に、故郷を跡にするのだった。~ ---- **特徴 -内容はSRPGバトルとADVパートを二分した作りになっている。日常シーンをADVパートとして、イベントに当たるバトルシーンではキャラクターをMAPから移動させ、バトルへと突入する。 -対象であるボスを倒すことでMAP及びイベントクリアになる。 -章仕立てになっており、各話終了後にヒロインであるプリーシアがアバンタイトルをアニメ調に読み上げる。これは直前の作品である『[[プリンセスうぃっちぃず]]』に共通している部分である。 --その影響かは不明だが、本作も序盤~中盤はほのぼの学園物だが、徐々に衝撃的かつハードな展開や設定が繰り広げられるため、予めご了承願う。 ---- **用語 -ヴィントランド --風の国と謳われる国家。ここがメインの舞台になる。前述の通り王が不在のため、摂政であるキザーロフが政治兼学園長(後述)を受け持っている。 -ローゼンベルグ騎士養成学校 --ハヤウェイ達が通う学校。キザーロフがヴィントランドの騎士を育成するために城をそのまま学園として運営している。 -天使 --突如現れた巨大な異形の兵器。一体で人間十人分にも値する力を持つ。作中では四体の天使が登場する。 -サブルム帝国 --ヴィントランドと敵対している国。ゲロートが統治している。 -テンペル騎士団 --ヴィントランドの騎士団。ジュダスが団長を務めている -ヴィエーラ帝国 --ヴィントランドとは中立の関係にある国。 -レリヒオン --神の一族と言われている。ヴィエーラ帝国と関係があるらしいが…? ---- **バトルパート -「プリズム」と呼ばれる宝石を使い、ハヤウェイのコマンドを自由にカスタマイズできる(理由はキャラ紹介にて)。これにより、様々な状況に応じて戦い方を変化できる。 --プリズムはイベント等で獲得する。 -バトル自体はオーソドックスなドラクエ方式。 -MAPのBOSSを倒せばクリアーだが、寄り道などして難敵に挑んだり回避したりも可能。 ---- **主人公・ヒロイン紹介 #region(close,長いので囲んであります) -ハヤウェイ --本作の主人公。直情的で、単純馬鹿。 --「アーラ・グラディウス」という羽のついた剣を持っているが、形状はバスターソード。 --人間でありながら、魔法が容易に使えるなど、類まれな才能を持っている。 --バトルパートや一部のみボイスつき。ファンディスクにはなし。 --アニメ版では一人称が「俺」ではなく「僕」だったり、比較的落ち着いているなど、微妙に設定が異なる。まぁアニメ版では主人公ではないし。 ---PC版での声優は某種ガンダム続編の主人公(※公式では非公開扱い)だが、ファンディスクでは出番なしだったり、PS2やアニメでは柿原徹也氏に変更されているなど、扱いが酷い。 -プリーシア --メインヒロイン。高飛車というわけではないが、他者を寄せ付けない要素を持っている。 --パッキンでツンデレ、そしてぱじゃまソフト共通の巨乳である。 --ルビー・フラッシュというレイピアを持っている。剣の腕前は達人並。 --アホ毛所有者で、小さくふりふりと挙動するなど、無駄に芸が細かい。 --フィーリアのことを大切に思っている。 --アニメ版では彼女が主人公。 -神楽 --和の国(日本がモデル)の巫女。寡黙な大食漢。寡黙すぎて聞き取れないこともある。 --天雅深尊という弓(ゲーム中では名前は判明しない)を使う。主にサポート要員。 --ハヤウェイの目の前でも平気で肌を晒したり(晒を変えるという理由があるが)するなど、恥じらいが少ない。 --和食をキャラによく食わせたりする。梅干なんか食わされた日には…プリーシアが文字通り真っ赤になった。 --自然治癒力が高い。 -フェル --魔女っ子のような武器に見た目をした明るい少女。 --初期キャラでは唯一ハヤウェイに好意を持っている稀有(涙)な存在。 --クラスメートと楽しい時間を過ごすことが何よりの幸せ、時に涙することもある。 --一応貧乳のはずだが、CGでは普乳に見える不思議。 --余談ながら。彼女は初期に攻略できるヒロインの一人だが、最初に彼女を攻略するとラスボス戦で非常に苦戦すること必至。 -壬生 華鈴 --騎士学校の新任教師。松井菜桜子氏の熱演もあってか、非常に熱い。 ---漫画版では熱気が増えすぎて男に見える。 --ハヤウェイの剣の師匠でもある。 --シスターヘルとは親友だったが、とある理由(後述)により敵視するようになった。 --幽霊が大の苦手。 --立ち絵では大人の女性なのだが、一枚絵だとどう見ても少女にしか見えない。声とのギャップに時間差で驚かされる。 -フィーリア --ハヤウェイの妹で、物語序盤では実家で留守番をしていた…のだが即効で騎士学校のバイトを始める。 --語尾に「~かな?」をつける癖がある。天然に見えるが、割と腹黒い面もある。 --お兄ちゃん子でハヤウェイのことを慕っている。 ---上記と、フェルと胸の大きさが近いせいか、よく競い合っている。 --ヒロインでは唯一''エッチシーンがない''。ファンディスクでも''事後描写しかない''。 ---初期OPは中の人が熱唱している。 -リッテ・ラートゥス --騎士学校の教師。メガネロリ。 --一応ヒロイン中では最年長。胸は最薄である。 --子供っぽいが、知恵はキャラ中随一。子供じゃないですぅ~。まぁ中の人が''こやまきみこ''氏だから仕方ないね。 -シスター・ヘル --巨大な十字剣を持つ修道女。ただしあちこち服が破損してあり、微妙なエロスを醸し出している。 --サブルム軍の兵士であり、幾度となくシナリオで立ちふさがる難敵。 ---FFIXでいうところのベアトリクスにその立ち位置は近い。 --ベジタリアンのため、肉を食べられない。 --人気が凄い。プリーシアそっちのけでダントツ一位である。これが大人の魅力か。 -ブリジット --''アニメ版の追加ヒロイン。''ドジっ子暗殺者。 ---実は''PS2版にカメオ出演してたりする''。 -ルーア --''PS2版の追加ヒロイン。''ヒロイン中最も露出度の高い服装。記憶喪失になっており、色々不明な部分が多い。 //加筆求む。 -エティル --''ファンディスクの追加ヒロイン。''リッテによく似た''巨乳''の女教師。 //加筆求む。 #region(close,各キャラの核心部) ハヤウェイ -レリヒオンの末裔で、神に等しい存在。魔法が使えるのはそれのおかげ。 -アーラ・グラディウスが天使を統べる象徴的遺物であり、ハヤウェイのみがそれを使役できる。 --名前の由来が「ヤハウェ」のアナグラムであることの所以。 プリーシア -マイステル王の息女と思われていたが、実はキザーロフの実娘で、本名は「プリーシア・ローゼンベルグ」。つまりは影武者である。 --しかし、どう見てもプリンセアに瓜二つであるし、フィーリアもキザーロフと同じ髪色なので、この辺の設定がいまひとつしっくり来ない人もいるだろう。 -一応ファンディスクの彼女のルートでは、ハヤウェイと共に王位につく。 神楽 -その身体能力の真相は、幼い時に不老不死の薬を飲まされたのが原因。~ ただし、その後故郷の村人が全滅してもそれを認めようとしなかった。 -事実を受け入れた際、現在のような寡黙な性格になった。 -前作ヒロインの一人、神弥無を師に持つ。 フェル -天使化を施された被験者であり、唯一の脱走成功者。その名残で背中に翼が残っている。 --天使化とは、前述した「天使」の素体として孤児に天使の因子を組み込む人体実験のこと。ヴィエーラ帝国が秘密裏に行っており、戦争の切り札として用意したもの。よって、作中で登場する天使は全て「元人間」である。 --ラスボスはプリンセアの神の因子を組み込むことで、新たな神になろうとした。 --成功例であるフェルは、究極の天使である「ウルティマアンゲル」になれる。 -幼馴染であり、同じ被験者である親友が目の前で壮絶な死を迎えたことにより、その力が覚醒した。 --ファンディスクでは天使化がお手軽にできたり、親友も実は生きていた、など救済処置はされているが、元々シリアスな設定なのである意味原作レイプ((このシナリオを担当したライターは、あの悪名高き“平内太兵衛”の可能性が高い。))である。 華鈴 -ハーフであり、いじめを苦に剣術に打ち込むことになった。その後テンペル騎士団へ入団。 -テレサ(シスターヘル)とはその頃孤児院で知り合ったが、彼女が敵国のスパイであること(濡れ衣だが)を聞き、孤児もろとも彼女を殺せとの命令を受けた。 -結局華鈴は何もできず、懐かれていた孤児を目の前で殺され、テレサも逃がしてしまった。 フィーリア -彼女こそが真のヴィントランド王国の王女である。プリーシアは既に知っているため変に気遣うのはそのせい。 -が、本人は王位を継ぐ気がまったくなく、とりあえず兄とラブラブイチャイチャしてりゃOKな性分。 -そのせいもあって、プリーシアは王位継承を余儀無くされる。 -彼女のルートがPC版最終ルートになるので、ラスボスの完全体が見られる。周回引き継ぎもあってそれほど強くはないが。 リッテ -サブルム軍のスパイで、ラスボスの天使化計画に賛同している。騎士学校崩壊(どのルートでも必ず陥落してしまう)の原因の一人。 --と見せかけて本当は獅子身中の虫(''二重スパイ'')。実はサブルム軍所属のブリジットが同じくサブルム軍所属である筈の彼女を知らなかったのはこの為である。 ---が、それを差し置いてもやったことはヒロイン中最悪。それに輪をかける様に''彼女のルートでは彼女自身がラスボス''となる。メガネに釣られた結果がこれだよ! シスター・ヘル -本名テレサ・ティレット。孤児院で働いていたが、孤児が天使化の利用に使われていることを知り、追っ手から逃げるも、洞窟内で餓死寸前まで追いやられる。 --その際、''事故死した孤児を食べた''ことにより、以後肉が食べれなくなった。 --更に敵国のスパイという濡れ衣を着せられ、同時に神への信仰も捨ててサブルム軍へ従軍した。 --治癒能力があったが、それを封印して肉体強化を施した。 --彼女も、一方的な考えに固辞する華鈴に対して敵愾心を持っている。 #endregion #endregion ---- **評価点 -シナリオの詰め込み度。全てのキャラにかなり衝撃的な過去があり、その使い方も抜群。 --イベントの演出が素晴らしく、かつ美麗なCGもあいまって見入ることも多い。 ---中でもキザーロフの決死のシーンは必見もの。 --設定に無駄がなく、主要な項目は全てシナリオに盛り込んでいる。 -1周目に限れば、それなりのゲームバランスである。 -BGMも壮大で、さながらオーケストラ曲調の曲目は世界観にマッチしている。 --セカンドOPのクオリティが高い。BGMである原罪のレクイエムも手伝ってか、大変素晴らしく美しい出来である。 ---- **賛否両論点 -前作『プリズム・ハート』が一国内における話なのに対し、本作は周辺国との戦争や古代兵器の存在などとにかく大風呂敷となっているため、この辺はやはり賛否両論。 --前作の主人公とヒロインが行方不明という状況にされていることに対しても、前作プレイヤーから少なからず批判を受けている。 --前作メインヒロインのプリンセアは本作でとんでもない秘密が明らかになるのだが、これもまた後付け感が強い。 ---- **問題点 -シナリオが尻切れトンボ。盛り上げるだけ盛り上げといて、オチがまさかの''戦いはこれからだエンド''。しかもほとんどのルートで使い回し。 --ファンディスクでは後日談が描かれているが、肝心の本編結末部分は曖昧なまま。 --ハヤウェイやアーラ・グラディウスの謎なども解明されない。一応漫画第二弾では説明付けが成されているが、そもそもPC版とかなりシナリオが違うためあまりフォローになっていない。 -前述の通り''フィーリアに本編及びファンディスクでもエッチシーンがない''こと。恐らくは中の人が原因なので、''企業的に問題のある配役''である。奇しくも、[[次回作>ティンクル☆くるせいだーす#id_5894a001]]でも同じことをやらかしている。 --後者は一応全年齢向けなのでまだわかるものの、本作は18禁作品のため、エロNGなら''最初から攻略対象から外すか声優の配役に気を配って欲しい''ものである。 --ただし、彼女のシナリオはこのゲームでも重要な位置になるため、サブキャラにするわけにはいかないだろう。主人公にベタぼれな設定((ゲーム中では義理の妹で、無類のお兄ちゃんっ子。ファンディスクでは擬似新婚生活をしているなど、そういったシーンがあると考えるのが普通だろう。))を何とかすれば、ここまで取り沙汰されることもなかったのだろうが。 #region(補足) -また、フィーリア役の声優はぱじゃまそふと系列の作品によく出演している為「事務所からお願いしている」という可能性もある。仮にそうだった場合、解決の難しい問題ではある。 --そのフォローなのかは不明だが、PC版のHPでは声優が全員非公開とされていた。 --一応シスターヘルとフィーリアのみ出演しているFDがあるが、''ボイスなし''。しかも現在は入手困難。これはもう確信犯と断定してもいいのでは? #endregion -バトル時のロードが遅く、かつメモリも大幅に食う。 -バトルグラフィックがPS初期レベル。ポリゴンなのはとにかくとして、モデリングが『[[FFVII>ファイナルファンタジーVII]]』並なのはいかがなものか。アクションもしょぼい。 --必殺攻撃の溜めや高位魔法の詠唱といった長い(スキップ不可)モーションもあるため、ゲームテンポも良くない。 -やりこみ要素が少なく、寄り道要素は序盤~中盤まで。レベルは周回で引き継ぐため、2周目以降のバトルが作業になりがち。しかも毎周バトルはしないといけない。 --これらの難点が次作『[[ティンクル☆くるせいだーす]]』でほとんど解消(やりこみ・作業感・戦闘グラフィックの不要化など)されている。 ---- **総評 前作の設定を踏襲しつつ、次世代の世界の活躍を描いた壮大なファンタジー作品。各キャラの魅力や迫力のあるCGムービーなど光る部分は見受けられるものの、続編として見ると整合性の齟齬などが非常に目立ってしまっている。~ バトルパートも難易度はともかく練り込み不足で、攻略に時間がかかってしまうのが億劫となる。前作のことをあまり意識せず、バトルにあまり抵抗がなければ楽しめるだろう。~ ---- **余談 -アニメ版のシナリオがゲームよりも更に悪化している。最終話の超展開は語り草。 --実はPC・アニメ両方の監督をあの巨匠''大張正己''氏が担当している。特にPC版は正にバリテンプレ満載(敵味方紹介パート・謎ビーム等)なため「''バリズム・アーク''」と称されることも。 --スタッフは雑誌のインタビューで「''早く第二期をやりたい''」と語ったが結局''実現しなかった''。 --前述の通りブリジットが登場するなど光る部分もあったのだが……。 -2008年1月25日にファンディスク『プリズム・アーク らぶらぶマキシマム! ~プリズム・ハート 2.5~』が発売された。 --内容は各ヒロインとの後日談がメイン。萌えゲーアワードにおいてファンディスク金賞を受賞した。 --同日に『プリズム・アーク らぶらぶ感謝パック』として、本作を含む3作同梱のパック版も販売されている。 -2014年12月26日に発売された『プリズム・プリンセス ~ふたりの姫騎士と股間の紋章~ プリズムセット』に本作が収録されている。 -2018年3月30日発売の『[[ぱらだいすお~しゃん]]』作中ミニゲームの音ゲー「ミュージックお~しゃん」に本作関連の曲「贖罪のラプソティー」「原罪のレクイエム」が収録されている。 -2020年4月23日に定額ゲームプラットフォーム「OOParts」がサービス開始。リマスター版は初期から収録されたタイトルの一つである。 --PCだけでなくスマートフォンにも対応している。 -定額でエロゲー遊び放題の「GAMES 遊び放題 プラス」に登録されている。

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