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*マリオ&ルイージRPG2 【まりおあんどるいーじあーるぴーじーつー】 |ジャンル|ブラザーアクションRPG|#amazon(B000BNBB2M)| |対応機種|ニンテンドーDS|~| |発売元|任天堂|~| |開発元|アルファドリーム|~| |発売日|2005年12月29日|~| |価格|4,800円(税込)|~| |ポイント|やりこみ要素の乏しさ&brストレスのたまるシナリオ運び&brルイージの受難|~| |>|>|CENTER:''[[マリオシリーズ・関連作品リンク>マリオシリーズ]]''| #contents(fromhere) ---- **概要 -『[[マリオ&ルイージRPG]]』の続編。 -前作はGBA作品だったため2ボタンを駆使する形をとっていたのに対し、今作はDSで発売されたことにより、X・Yボタンを加えた4ボタン中心の進行や2画面構成の利用など、ゲーム性がより拡張されている。 -今作での敵は、キノコ王国を征服するためにやってきた謎の宇宙人「ゲドンコ星人」。~ 過去と現在を行き来し、ゲドンコ星人の侵攻を阻止するのが、本作の目的となっている。 ---- **特徴 -「ブラザーアクションを使いながらフィールドを探索し、バトルはアクションコマンドを入力していく」という基本的なスタンスは前作と変わっていない。 -メニュー画面は前作同様、スーツケースになっている。マリオたちのアイコンはキーホルダーとして表示される。 -今作の最大の特徴はマリオとルイージに加え、ベビィマリオとベビィルイージが冒険に参加することである。べビィたちは普段はマリオたちにおんぶされた状態で行動する。 --冒険メンバーが4人となり、DSの4つのボタン(A、B、X、Y)がそれぞれに割り振られている。 --アクションも種類が増え、単体で行う「ソロアクション」、べビィをおんぶ中に行う「おんぶアクション」、兄弟の協力技である「ブラザーアクション」(大人とべビィで技が異なる)に分類された。また、大人のブラザーアクションを利用することでべビィたちにさらなるアクションが発生する(例:「スピンジャンプ」にベビィが巻き込まれることで「ベビィスピン」が使える)。 -DSの二画面を利用したギミックが追加された。 --フィールドでは、上画面に簡易マップが表示されるようになった。 --また、大人とべビィで別行動をしているときには上画面にべビィチーム、下画面に大人チームが表示されるようになっている。 --バトル内でも、上画面を利用した攻撃が登場するようになった。 ---- **問題点 -オプションがない。DSソフト振動カートリッジを挿入した場合のみ出現するが、振動のON・OFFしかできない。 -進行が一本道で、やり込み要素は皆無。前作もそこまで自由度が高かったわけではないが、今作はさらに顕著。 --寄り道的なものは隠しショップが一件あるのみ。ただし、品揃えがかなり微妙で来なくても殆ど問題はない。 --前作で好評だったミニゲームも、クオリティが見劣りする。 ---前作と比べると数が少なく(前作:6 → 今作:2)、景品も同じ。 -構成が「ダンジョン→現代に戻る→ダンジョン→ダンジョン→現代に戻る→……」などという繰り返しになることから、ダンジョン続きで進行がだれやすい。 -シナリオも謎の言語を話す宇宙人「ゲドンコ星人」との追いかけっこばかりで、マリオシリーズらしいライトな演出にはなっているもののコメディ要素は比較的少ない。主な舞台がゲドンコ星人の侵略を受けた過去の世界であるため世界が比較的殺伐としており、村人などとまともに会話する機会にも乏しい。更に、そのゲドンコ星人達の悪行もいささか外道じみている。 --ゲーム序盤の村破壊など序の口。その次のダンジョンでは''連れ去られたキノピオ達が森の木に取り込まれ、その先の工場で兵器群のエネルギー補充のために生命力を吸い取られ続ける''という、''かの有名な[[バイオベース>大貝獣物語]]''を彷彿とさせる展開が待ち受けている。のっけからハード過ぎやしないだろうか? ---なお、本作には協力していないものの、その大貝獣物語を発売したハドソンは、マリオパーティシリーズも手がけている為、''パロディでイベントを作った可能性が高い。'' --以降も巨大怪物の体内でヨッシー達を怪物に変化させようとしたり、ゲドンコ達の大集会では親玉のゲドンコ姫がピーチ姫をボスパックンに食べさせるという''公開処刑''までやってのけている。おなじみの敵役クッパや、前作の敵役ゲラゲモーナの悪行が可愛く見えるという不思議。 --「ゲドンコ星人」は独自の言葉を話し、何を話しているかはプレイヤーにはさっぱりわからないので、登場している場面は退屈と思う人も多い。黒幕に関しては台詞の下に翻訳が表示されるようになっており、更にとある場面ではハッキリと翻訳無しで普通に喋る。 --これらゲドンコ星人との対決をシナリオの中心にしているわりには、撃退方法は伏線皆無の唐突なものであり、超展開と言わざるを得ない。 -黒幕にとある秘密があるのだが、そのことを知っている人物達が勿体ぶってなかなか話してくれず非常にイライラする(対象層の関係もあってかそれなりに分かりやすい伏線が張られており、プレイヤーの大半が割と早い段階で大まかな真実に気づくのでイラつきに拍車がかかる)。 --「○○するのは賛成できません」と、何をもったいぶってるのかサッパリなピーチ。 ---ハッキリ「○○するな」と言えばいいのに。その結果が↓。 --結局、ゲーム中で真相が判明するのは黒幕を倒した直後。遅すぎる。 --これら真相は、登場キャラの一人が残した記事という形で過去から現代に伝わっているはずだが、城の隅でキノピオが一人情報を伏せてるだけで全くストーリーに関わらない。 ---いくら真相がいきなり明らかになったら話が破綻するとはいえ、世界の危機でそれはどうなのか。 -過去にタイムスリップするというストーリーだが、舞台の歴史やキャラの過去といった設定はほとんど活かされていない。タイムスリップ物にはお馴染みの歴史改変や、現代と過去の情報を比較する、謎の多い幼少時代が明らかになるといった展開はほぼ皆無である。 -現代側ではキノコ城がいやにだだっ広く、最初は「このゲーム実はものすごいボリュームなのでは?」と勘違いしそうになるが…。 --現代では''キノコ城が世界のすべて''であり、他の場所は一切登場しない(めちゃくちゃ広いのはそのせいである)。過去と現在のマップに繋がりを持たせることもできそうだが、実際はキノコ城だけでしか行われていない。 --一箇所だけコメディ全開の土地がある。 -ルイージの扱いがひどい。ルイージの「マリオと比べて扱いが悪い」というネタはマリオシリーズおなじみと言っていいものではあるが、試練とは言えイジメ同然の扱いを受ける場面や、ピーチにほとんど無視と言っていい扱いを受ける場面はやり過ぎだという不評も多い。 --とはいえ、前作では前作でひどい目にあっていた(例・金的・女装・催眠術等)ため、「今回はマイルドになった」という意見もある。 --あくまで程度問題であり、「ギャグなんだし気にならない、面白い」と許容するファンもいる。 --開発中の最初の頃はべビィルイージを助けないキャラだったが、デバッグチームのルイージファンの指摘によって修正されたことが[[開発スタッフインタビュー>http://www.nintendo.co.jp/nom/0601/22/index.html]]で明らかにされている。 #region(そして前作で、飛行船艦を壊され、直後にたっぷりと辱めを受けられ、記憶を失い、盗賊の手下にされ、記憶が戻ったと思ったらラスボスに身体を乗っ取られ、開放されたと思ったら城を爆破され海に落ちたクッパは…) -本作のクッパの扱いは… --物語の''中盤で初登場''し、ピーチ姫をさらおうとしたが、キノじいによってタイムホールに落ちて過去の世界に迷い込む。 --そこで過去の自分(ベビィクッパ)と出会い、2人でマリオ達を倒そうとするが、案の定失敗する。 --その直後に火山が噴火し、''再びタイムホールに落ちて退場。'' --その後、最終盤で再登場。 -ベビィクッパの存在があるとはいえ出番自体が少なめで、初登場も遅い。最終盤にも登場しており物語に大きく影響を及ぼす立場にはいるものの、やや間の抜けた面が目立つことに加え前作と同様にやや「かませ」的な扱いになっている感が否めない。((余談だが、2012年現在唯一のマリオ連載漫画である「スーパーマリオくん」においては、この大人クッパの存在''そのものがカット''されている。)) #endregion -ボスのHPが高く、攻撃回数も多く時間もかかり戦闘がいちいち長引く。 --ボスは攻撃アイテムをそれなりに使用すること前提の調整になっているようで、これをうまく使えるかどうかで難易度に大きく差が出る。 --ただし、アクションゲームが得意であればそこそこシビアな戦闘を楽しむ事が可能。 -本作はタッチ操作を必要としないのだが、後半''一度だけ''イベントでタッチペンを使わされることになる。 --イベント内容としては''「紙の一部分に付着した汚れを払う」以上。''当時はこういうタッチ操作を強引に挟むゲームが散見された。 --通常プレイ時に苦痛を伴うようなわずらわしい操作が要求される訳では無いので、その点は安心して欲しい。 -4つのボタンを使うため混乱しやすく、慣れるまでは厳しい戦いになる。 -前作に引き続き、赤と緑のブロック((赤は(ベビィ)マリオ、緑は(ベビィ)ルイージが叩かないと反応しないブロック))が登場しているが、今作では別行動をとるときはマリオ/ルイージではなく、ベビィ兄弟/マリオブラザーズに分かれるので、ほとんど形骸化している。 ---- **評価点 -上画面に簡易マップが表示され探索がしやすくなった。 -4人のプレイキャラ(4つのボタン)による操作・二画面を利用した演出から、前作よりもアクション性が向上した。 --4つのボタンを駆使するバトルは慣れないうちは戸惑うものの、慣れてくると非常に楽しいものになっている。 ---ブラザーアタックにも4ボタンと二画面は利用されているため、前作以上にアクション性が高くなった。特に「スーパージャンプだい」や「ミックスフラワー」は4ボタンと二画面を最大限に利用しており、非常に賑やかでハチャメチャな技となっている。 --敵の攻撃合図が上画面に出ることもあるため、前作よりも合図の見極めが難しくなった。 -謎解きも、ブラザーアクションの増加や大人とべビィでチームを分ける作りから、前作よりもバリエーションが増え、深みが増している。 -「タッチ操作の押し付け」といったDS作品にありがちだった難点もなく、快適にプレイすることが出来る。 -ブラサーアタックは、選択の際に上画面に操作の説明とお手本が表示されるようになり、どのような技なのかがある程度理解しやすくなった。 -前作同様、グラフィックがよく出来ており、評価が高い。 --マリオやルイージは当然ながら、べビィたちも愛らしく表現されている。リアクションも大人と違っているため、見ていて面白い。 --DSのRPGは制作費や製作時間の軽減から3Dでキャラグラフィックを作ることが多いが、本作は2Dなので前者より美しく見える。 -BGMの評価が高い(担当は前作と同じく下村陽子氏)。特にラスボス戦のBGMは雰囲気がガラリと変わり、引き込まれたプレイヤーも多い。 -『[[ヨッシーアイランド>スーパーマリオ ヨッシーアイランド]]』で初登場して以降、あまりピックアップされることがなかったべビィたちに焦点を当てたこと。 --べビィマリオやべビィルイージ以外に、べビィピーチ、べビィクッパも登場する。いずれもかわいらしく描かれている。 ---余談だが、べビィピーチはゲームでは本作が初登場だが、本山一城氏の「スーパーマリオ」のヨッシーアイランド編で本作より先駆けて登場していた。 -海外での評価は非常に高い(DSゲームで20位以内に入るほど)。 --任天堂産マリオシリーズで始めて宇宙人とタイムマシンなどのSF要素を扱ったからだろうか。([[海外レビュー例>http://www.metacritic.com/games/platforms/ds/marioandluigipartnersintime]]) ---- **総評 任天堂らしいアクションRPGとなっているので、前作同様アクション性が高く、謎解き要素もなかなかの作りとなっている。4つのボタンと2つの画面というDS特有の操作・演出を取り入れつつも、操作面等には煩わしさはなく、快適な操作や賑やかなバトルの演出に成功している。~ シナリオとキャラの面を除いた前作の長所を残しつつも、発展可能な部分はしっかりと進化させているため、アクションや謎解きといったゲーム部分は前作の正当進化といえるだろう。~ ---- **その後の展開 -2009年にその続編の『[[マリオ&ルイージRPG3!!!]]』が発売された。ボリューム、戦闘システム、やり込み要素など共に今作のマイナスイメージを払拭した出来になっている。売上本数もシリーズ一番の60万本台と、まさに汚名返上の快進撃を遂げた。 --そして、今作の悪役キャラであったあるキャラクターがゲスト出演している。
*マリオ&ルイージRPG2 【まりおあんどるいーじあーるぴーじーつー】 |ジャンル|ブラザーアクションRPG|CENTER:&amazon(B000BNBB2M)| |対応機種|ニンテンドーDS|~| |発売元|任天堂|~| |開発元|アルファドリーム|~| |発売日|2005年12月29日|~| |定価|4,571円(税別)|~| |プレイ人数|1人|~| |セーブデータ|2個|~| |レーティング|CERO:全年齢(全年齢対象)|~| |配信|バーチャルコンソール&br;【WiiU】2015年6月10日/950円(税8%込)|~| |備考|DS振動カートリッジ対応|~| |判定|なし|~| |ポイント|タッチ操作を殆ど使用しないDS作品&brストレスがたまるシナリオ運び&brマリオらしくない''ブラックすぎるストーリー''&br前作同様、''クッパとルイージの酷い扱い''|~| |>|>|CENTER:''[[マリオシリーズ・関連作品リンク>マリオシリーズ]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 『[[マリオ&ルイージRPG]]』の続編。~ 前作はGBA作品だったため2ボタンを駆使する形を採っていたのに対し、今作はDSで発売された事に因り、X・Yボタンを加えた4ボタン中心の進行や2画面構成の利用等、ゲーム性がより拡張されている。 今作での敵は、キノコ王国を征服する為にやってきた謎の宇宙人「''ゲドンコ星人''」。~ 過去と現在を行き来し、ゲドンコ星人の侵攻を阻止するというSF色の強い設定になる。 ---- **ストーリー >ある日、キノコ王国で、天才発明家 オヤ・マー博士がタイムマシンを発明しました。~ その原動力は「コバルトスター」!!~ よろこんだピーチ姫は、さっそく過去のキノコ王国へと旅立ち、それを見たキノじいは心配のあまり倒れこんでしまいました。~ そこへ現れたのが、ボロボロになったタイムマシンとナゾの宇宙人。~ しかも、ピーチ姫の姿はどこにもありません。博士によると、姫はまだ過去の世界にいるようです。~ 城の中には、過去へつながっているという タイムホールも発見されました。 > >そこで、マリオとルイージの出番です!~ タイムホールへ飛び込んで、新たな冒険の始まり始まり!!~ 過去の世界で出会う子どもの頃の自分たち~ ベビィマリオやベビィルイージと共に力を合わせて~ さあ、ピーチ姫を救い出しましょう! > >([[公式サイトより>https://www.nintendo.co.jp/ds/armj/prologue/index.html]]) ---- **特徴 -「ブラザーアクションを使いながらフィールドを探索し、バトルはアクションコマンドを入力していく」という基本的なスタンスは前作と変わっていない。 -メニュー画面は前作同様、スーツケースになっている。 --マリオ達のアイコンはキーホルダーとして表示される。 -今作の最大の特徴は前作のマリオとルイージに加え、ベビィマリオとベビィルイージが冒険に参加することである。ベビィたちは普段はマリオたちにおんぶされた状態で行動する。 --冒険メンバーが4人となり、DSの4つのボタン(A、B、X、Y)がそれぞれに割り振られている。 --アクションも種類が増え、単体で行う「ソロアクション」、ベビィをおんぶ中に行う「おんぶアクション」、兄弟の協力技である「ブラザーアクション」(大人とベビィで技が異なる)に分類された。また、大人のブラザーアクションを利用することでベビィ達に更なるアクションが発生する((例:「スピンジャンプ」にベビィが巻き込まれることで「ベビィスピン」が使える。))。 -ブラザーアタックを使用する際に必要だった「BP(ブラザーポイント)」の概念が無くなり、「ブラザーアイテム」を消費して発動させるようになった。 -- -DSの二画面を利用したギミックが追加された。 --フィールドでは、上画面に簡易マップが表示されるようになった。 --又、大人とベビィで別行動をしている時には上画面にベビィチーム、下画面に大人チームが表示されるようになっている。 --バトル内でも、上画面を利用した攻撃が登場するようになった。 ---- **評価点 ''アクション性と操作性の向上'' -4人のプレイキャラ(4つのボタン)による操作・二画面を利用した演出から、前作よりもアクション性が向上した。 --4つのボタンを駆使するバトルは慣れないうちは戸惑うものの、慣れてくると非常に楽しいものになっている。 ---ブラザーアタックにも4ボタンと二画面は利用されている為、前作以上にアクション性が高くなった。特に、「スーパージャンプだい」や「ミックスフラワー」は4ボタンと二画面を最大限に利用しており、非常に賑やかでハチャメチャな技となっている。 //--ただ敵の攻撃合図が上画面に出ることもある為、前作よりも合図の見極めが難しくなったという難点もある。 -謎解きも、ブラザーアクションの増加や大人とベビィでチームを分ける作りから、前作よりもバリエーションが増え、深みが増している。 -上画面に簡易マップが表示され探索がしやすくなった。 -ブラザーアタックは、選択の際に上画面に操作の説明とお手本が表示されるようになり、どのような技なのかがある程度理解しやすくなった。 ''グラフィック・BGM・キャラクターの面'' -前作同様、グラフィックがよく出来ており、評価が高い。 --マリオやルイージは当然ながら、ベビィたちも愛らしく表現されている。リアクションも大人と違っている為、見ていて面白いものである。 --DSのRPGは制作費や製作時間の軽減から3Dでキャラグラフィックを作ることが多いが、本作は2Dなので前者より美しく見える。 -BGMの評価が高い(担当は前作と同じく下村陽子氏)。 --特にラスボス戦のBGMは雰囲気がガラリと変わり、引き込まれたプレイヤーも多い。 -『[[ヨッシーアイランド>スーパーマリオ ヨッシーアイランド]]』で初登場して以降、あまりピックアップされることが無かったベビィ達に焦点を当てた事。 --ベビィマリオやベビィルイージ以外に、ベビィピーチ、ベビィクッパも登場する。いずれも可愛らしく描かれている。 ---その内、ベビィピーチは本作が初登場。 **賛否両論点 -''外道染みたゲドンコ星人達の悪行'' --侵略を企む宇宙人という異質な設定や恐怖感を表現したいのだろうが、マリオシリーズらしからぬ異様にハードな描写が多い点は賛否が分かれるえげつない内容になっている。 ---ゲーム序盤のメリー・クリスタケ村破壊なんて序の口。その次のダンジョンでは''連れ去られたキノピオ達が森の木に取り込まれ、その先の工場で兵器群のエネルギー補充の為に生命力を吸い取られ続ける''という、''かの有名な[[バイオベース>大貝獣物語]]''を彷彿とさせる展開が待ち受けている。 ---以降も巨大怪物の体内でヨッシー達を怪物に変化させようとしたり、ゲドンコ達の大集会では親玉のゲドンコ姫がピーチ姫をボスパックンに食べさせるという''公開処刑''までやってのけている。 -シナリオも謎の言語を話す宇宙人「ゲドンコ星人」との追いかけっこばかりで、マリオシリーズらしいライトな演出にはなっているもののコメディ要素は比較的少ない。 --主な舞台がゲドンコ星人の侵略を受けた過去の世界である故に、世界が比較的殺伐としており、村人等とまともに会話する機会にも乏しい。 このようにやたらと恐怖感を煽る表現が多い本作だが、マリオの世界観という事もあってか''レーティングはCERO Aとなっている。'' //もし「[[1>マリオ&ルイージRPG]]」や「[[3>マリオ&ルイージRPG3!!!]]」と同じく最新機種でリメイクされていたら、レーティングはどうなっていたのだろうか...。 **問題点 ''ストーリー進行の単調さ'' -進行が一本道で、やり込み要素は皆無。前作もそこまで自由度が高かったわけではないが、今作はさらに顕著。 --寄り道的なものは隠しショップのたった1件のみである上に品ぞろえがかなり微妙で来なくても殆ど問題は無い。((ちなみに、ここの店主が正体を隠したゲラコビッツである。前作の敗北の後、再起の為に地道に働いているという状態で、3にてその努力が一応実る。言ってしまえば1と3のシナリオの橋渡しだが、これしか無い所為で逆に「2はやらなくても問題ない」という評価にも繋がってしまった。実際、公式からの扱いも…余談の項目参照。)) --前作で好評だったミニゲームも、クオリティ的に見劣りする。 ---前作と比べると数が少なく((前作は6つに対し今作は2つのみ。))、景品も同じ。 -ストーリーの構成が悪い。 --「ダンジョン→現代に戻る→ダンジョン→ダンジョン→現代に戻る→……」という繰り返しの為、ダンジョン続きで進行がダレやすい。 -黒幕にとある秘密があるのだが、その事を知っている人物達が勿体ぶって中々話してくれない等、妙に引き延ばす展開が多く非常にイライラし易い。 --対象層の関係もあってかそれなりに分かりやすい伏線が張られており、プレイヤーの大半が割と早い段階で大まかな真実に気付くのでイラつきに拍車がかかる。 ---最終盤に至っては、知らずに最悪の行動を取りそうになっているマリオ達に対し、当然真相を知っているピーチは普通に堂々と止めれば済むところを「○○するのは賛成できません」と、何故か主題を省いた意見を一言告げるだけ。 #region(そのせいで…(ネタバレ)) -結局、ゲーム中で真相が判明するのは''黒幕を倒した(前述の「賛成できません」の)直後''。いくら何でも遅すぎる。 --実はこれら真相は、登場キャラの一人が残した記事という形で現代に伝わっているのだが、城の隅でこれを閲覧したキノピオは「何が起こったか知ってるけど、教えてあげない」と、例によって勿体ぶる。 ---真相がいきなり明らかになれば話が破綻するとはいえ、世界の危機にこのような態度をとるのは謎過ぎるし、そもそも不自然でしかない会話を用意する必要性がない。 #endregion -「ゲドンコ星人」は宇宙人と言うだけあり独自の言葉を話し、内容が何を話しているかはプレイヤーにはさっぱり分からないので、登場している場面は退屈と思う人も多い。 --黒幕に関しては台詞の下に翻訳が表示され、更にとある場面ではハッキリと翻訳無しで普通に喋る。 --これらゲドンコ星人との対決をシナリオの中心にしている割には、撃退方法は伏線皆無且つ唐突で、超展開と言わざるを得ない。 -過去にタイムスリップするというストーリーだが、舞台の歴史やキャラの過去といった設定はほとんど活かされていない。 --タイムスリップ物にはお馴染みの歴史改変や、現代と過去の情報を比較する、謎の多い幼少時代が明らかになるといった展開はほぼ皆無である。 -現代側のマップがキノコ城のみしかない。 --キノコ城が異常なまでに広く、最初は「このゲーム実はものすごいボリュームなのでは?」と勘違いしそうになるが、現代では''キノコ城が世界のすべて''であり、他の場所は一切登場しない。異様に広いのはそのせいである。~ 過去と現在のマップに繋がりを持たせることもできそうだが、実際はキノコ城だけでしか行われていない。 --一方で過去のマップは実質ダンジョンしかない(フィールド部分もダンジョンの一部)。 ''ルイージとクッパの扱いが相変わらず酷い'' -特にルイージの扱いが槍玉に挙げられやすく、&color(red){''マリオシリーズ屈指の扱いの酷さ''}と評されるほどである。 --"マリオと比べてルイージの扱いが悪い"というネタはマリオシリーズお馴染みの事ではあるが、一部の場面は「やり過ぎだ」「もはや陰湿なイジメの領域」という声も多い。 #region(その最たる例がこちら。ネタバレ注意!) -''スター神殿の門エリアでのイベント''。理不尽な門番がルイージイジメの最たる例である。 --但しイベントの際ルイージのみに聞こえるように「ヒソヒソヒソ…」と呟いている場面がある点について「ルイージを理不尽に扱ったのは試練の出題のための口実であり、それをルイージだけに初めから伝えていたのではないか?」(すなわちその後にルイージが不満を露わにしているのは彼の演技ということになる)という説もある。 --しかし仮にそうだったとしても、非常に分かりにくい描写であることは否めない上、ネタバラシがない時点で仕込みとして機能していない。意図が伝わらないのも止む無しだろう。 //---しかし仮にそうだったとしてそのように認識していなかったプレイヤーも非常に多く、イベント内でマリオやベビィマリオがとった行動と同じことを考えたプレイヤーは数知れない。ベビィルイージのみ一切の行動をとっていたのは何か勘付いていたのだろうか? //ここ、ルイージは分かってて演技した説あったんですね。RTA動画で確認して初めて知った。ここら辺の編集は表現が難しいな --ルイージは前作でも中々酷い目((金的、女装、催眠術、サーフボードに改造…等。))にあっているが、スター神殿のくだりだけは殆どの人が前作より遥かにひどく感じられるだろう。 ---開発初期の段階では、意地悪でスレた性格付けとなっておりベビィルイージを助けないというキャラ付けだったが、デバッグチームのルイージファンの指摘によって修正されたことが[[開発スタッフインタビュー>https://web.archive.org/web/20221026123139/https://www.nintendo.co.jp/nom/0601/22/index.html]]で明らかにされている。 //その指摘がなければルイージの印象はどうなっていたことやら。 #endregion -前作で扱いの酷かったクッパについても扱いが相変わらず良くない。 #region(本作におけるクッパの扱いについて。ネタバレ注意!) -物語の''中盤で初登場''し、ピーチ姫をさらおうとしたが、キノじいによってタイムホールに落ちて過去の世界に迷い込む。 --そこで過去の自分(ベビィクッパ)と出会うが、口喧嘩し始める。 --そして2人でマリオ達を倒そうとするが、案の定失敗する。 --その直後に火山が噴火し、''再びタイムホールに落ちて退場''となる。 --その後、最終盤でようやく再登場。しかもラスボスに操られている(前作とは異なり自我そのものはクッパにあり、そもそもクッパが放った攻撃へのカウンターがラスボスに命中している)。 ベビィクッパの存在があるとはいえ出番自体が少なめで、初登場も遅い。最終盤にも登場しており物語に大きく影響を及ぼす立場にはいるものの、やや間の抜けた面が目立つことに加え前作と同様にやや「かませ」的な扱いになっている感が否めない……と、前作同様に扱いが微妙である。 #endregion ''その他の難点'' -ボスのHPが高く、攻撃回数も多く時間もかかり戦闘が長引く。 --ボスは攻撃アイテムをそれなりに使用すること前提の調整になっているようで、これをうまく使えるかどうかで難易度に大きく差が出る。 --ただし、アクションゲームが得意であればそこそこシビアな戦闘を楽しむ事が可能。 -4つのボタンを使うため、操作に慣れるまで混乱しやすい。好評点でもあるが…。 -一部、敵の攻撃合図が上画面に出る。その為前作よりも合図の見極めが難しくなった。 -前作に引き続き、赤と緑のブロック((赤は(ベビィ)マリオ、緑は(ベビィ)ルイージが叩かないと反応しないブロック))が登場しているが、今作では別行動をとるときはマリオ/ルイージではなく、ベビィ兄弟/マリオブラザーズに分かれるので、ほとんど形骸化している。 //-振動のON・OFFしかない簡易なオプション。しかも''DS振動カートリッジを挿入した場合しか出現しない''((日本では当時DS振動カートリッジが1ヶ月後の発売であった為、パッケージにも非掲載。))。 //いわゆる皮肉のつもりなんだろうけど、オプションが充実してないことで何らかの弊害が生じているのでないのなら特筆すべき事じゃないんでは。そもそも4つのボタンがキャラに事前に割り当てられてるシステムである以上、ボタン配置周りをいじれないのは不自然なことじゃないし。カートリッジ差してるか否かに関わらずオプション項目が出っぱなしだったらそれはそれで無意味なんだから、最初から表示してないこともおかしくない。 ---- **総評 前作同様アクション性を重視した任天堂らしい作りとなっており、謎解き要素もなかなかのものになっている。~ 4つのボタンと2つの画面というDS特有の操作・演出を取り入れつつも、操作面等には煩わしさはなく、快適な操作や賑やかなバトルの演出に成功している。~ 前作の長所を残しつつも、発展可能な部分はしっかりと進化させているため、アクションや謎解きといったゲーム部分は前作の正当進化といえるだろう。 一方で、シナリオとキャラの面で看過し難い問題が目立ってしまっているのが致命的なところである。~ 特にキャラの扱いについては『''アルファドリームはルイージとクッパが嫌い''』という噂が広まる原因となってしまった程。~ この点を許容できるか否かで、評価が大きく分かれる作品である。 ---- **余談 -本作はタッチ操作を必要としないのだが、後半''一度だけ''イベントでタッチペンを使用する。~ そのイベントの内容は「紙の一部分に付着した汚れを払う」。これだけ。 --当時はこういうタッチ操作を強引に挟むゲームが散見されたが、通常プレイ時に苦痛を伴うようなわずらわしい操作が要求される訳では無いので、その点は安心して欲しい。 -海外での評価は非常に高い(DSゲームで20位以内に入るほど)。([[海外レビュー例>http://www.metacritic.com/games/platforms/ds/marioandluigipartnersintime]]) --任天堂産マリオシリーズで始めて宇宙人とタイムマシンなどのSF要素を扱ったからだろうか。因みに、マリオシリーズで宇宙人が攻めてくる作品は過去に[[スーパーマリオランド]]がある。 -2009年には続編『[[マリオ&ルイージRPG3!!!]]』が発売された。詳細については当該記事にて。 --因みに今作の悪役キャラであった、ゲドンコ星人がゲスト出演している。 -売上は43万本と前作より落ちている。この数字はリメイク作を除くシリーズの売上記録において、ワースト2位の記録となっている。 -2017年には初代のリメイク『[[マリオ&ルイージRPG1 DX>マリオ&ルイージRPG]]』、そして2018年には『[[マリオ&ルイージRPG3 DX>マリオ&ルイージRPG3!!!]]』が発売された。 --どういう訳か『初代』→『3』と、本作を飛ばした不自然な順番でのリメイクが行われており、メーカー側も本作の扱いに難儀しているのではないかと推測されていた((スター神殿のくだり等、一部キャラの扱いの酷さのせいで『2』がリメイクされなかった、という声も挙がっている。))。 ---この頃は3DSの市場も末期であった為に『2』と『3』の両方をリメイクする時間的猶予は残されておらず、人気が高かった『3』を優先した可能性がある。 ---幸いにして初代と本作、及び本作と『3』はストーリー的に大きな繋がりは存在せず、また『3』では明確に初代から繋がるストーリーが描かれている為、本作を飛ばしてしまっても大筋の理解は十分可能ではある。…むしろ本作を飛ばした方が大筋を理解しやすいかもしれない。 -『3DX』発売後暫くして''アルファドリームの破産手続が開始''され、その翌年には法人格が消滅してしまった。 --経営状況の危うさが明るみとなった今では、「評価が芳しくない『2』を悠長にリメイクしている場合ではなかったのではないか」と推測する声もある。 --アルファドリームは前々から「携帯機一本道で進んできた事を理由にSwitch(据置機)へ移植やリメイクする技術は無い」と表明している((そもそも、アルファドリームは据置機のソフトを一本も製作していない))。その為、今後同じスタッフによる本作のリメイクが実現する可能性はほぼ無いと言い切っていいだろう。 --一応、過去にはWiiUのバーチャルコンソールで本作が配信されていたが、こちらはeショップのサービス終了により現在は購入不可。 //今後Nintendo Switch Onlineの追加コンテンツでDS作品が配信された際に、そのラインナップとして遊べるように…というパターンならば可能性はある、かもしれない。 //DS版の配信の予定すらまだないのに、あること前提で書くのはさすがに飛躍しすぎ -本作の内部データに前作のエンディングBGMが存在するが、恐らく楽器類のテスト用と思われる。

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