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クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ園児」を以下のとおり復元します。
注意:ここでは、オリジナルのSFC『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ園児』(''不安定'')を中心に解説し、併せてMD移植版(判定なし)についても補足する。
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*クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ園児
【くれよんしんちゃん あらしをよぶえんじ】
|ジャンル|アクション。ま、要するに冒険ゲームだな。&br()([[SFC版パッケージ裏>http://www26.atwiki.jp/gcmatome?cmd=upload&act=open&pageid=2423&file=kure2.jpg]]のしんのすけの発言による)|&amazon(B000068GXG)|
|対応機種|スーパーファミコン|~|
|メディア|12MbitROMカートリッジ|~|
|発売元|バンダイ|~|
|開発元|さんえる|~|
|発売日|1993年7月30日|~|
|定価|9,500円(税別)|~|
|判定|BGCOLOR(khaki):''ゲームバランスが不安定''|~|
|ポイント|アクションとミニゲームの難度差&br()子供にはきつすぎるミニゲーム部分&br()ザコ敵扱いの友達|~|
|>|>|CENTER:''[[クレヨンしんちゃんゲームリンク>クレヨンしんちゃんシリーズ]]''|

|対応機種|メガドライブ|&amazon(B000147Z4Y)|
|メディア|16MbitROMカートリッジ|~|
|発売元|マーバ|~|
|開発元|シムス|~|
|発売日|1994年3月11日|~|
|定価|8,800円(共に税別)|~|
|判定|なし|~|
|ポイント|キツい難易度面を改善|~|

#center{''ここでは主に改変前となるスーパーファミコン版について説明します''。}
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#contents(fromhere)
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**概要
当時アニメが大人気・社会現象にまでなった『クレヨンしんちゃん』を原作としたアクションゲーム。~
スーパーファミコン用として発売され、後にBGM・ミニゲームの変更、若干の難度低下を施しメガドライブにも移植される。~
当時としては珍しくサンプリングによるボイスを多数収録し、カセットなのにしんのすけがアニメと同じ声でベラベラ話す、というのがウリの1つだった。[[SFC版のパッケージ>http://www26.atwiki.jp/gcmatome?cmd=upload&act=open&pageid=2423&file=kure2.jpg]]では「テレビアニメそのまんまのオラの声も聞けるぞ。」とストレートに、[[MD版のパッケージ>http://www26.atwiki.jp/gcmatome?cmd=upload&act=open&pageid=2423&file=T-16033-R.jpg]]では調子付いて「テレビアニメそのままのオラの&bold(){セクシーな}声が聞けるゾ。」と各々しんのすけが語る形式で紹介された。

『週刊ファミコン通信』(現・ファミ通)のクロスレビューでは、辛口批評家のTACOXに''3点を付けられた''。総評は6463だが褒められた点は前述のボイスくらいで、「変に難しいところがある」「メインターゲットの幼児でもストレスが溜まりそう」「原作を知ってて当然のルールが鼻に付く」「いくらなんでもこの操作性はない」「町人に当たっただけで死ぬとは…」など、全員がゲーム内容への不満を漏らした。~
ただしMD版では改善が施された結果、点数および評価が上がり、佳作キャラゲーの扱いを受けた。

**ゲーム内容と主な問題点
***設定とシステム周りだゾ
-「春」「夏」「秋」「冬」をテーマにした4ステージ内に各5エリア、全20エリアで構成。
--各エリアには制限時間があるが、制限時間が一定(半分程度)以上残っていれば1UPできる。
--「夏」は肝試し、「冬」は雪降りしきる町内をモチーフにしている。
--が、「秋」はなぜかしんのすけの夢の中でのお話で、しんのすけの大好きなヒーロー番組の主人公・アクション仮面が悪の組織のメケメケ団につかまってしまい、しんのすけがアジトに侵入し助けに行くという内容。当然季節感のかけらもない。
---「スポーツの秋ということで町内全体を使ったおにごっこ的な大会」「紅葉の森を舞台に冒険」など、いくらでも考えられたはずなのだが
-説明書のみさえによると「いじめっ子や''お友達の攻撃''をかわしながら、いろんなカードを探すゲーム。」
--初期の原作によく出てきた2人組のいじめっ子に混じってなぜか風間くん、マサオくん、ボーちゃん、ネネちゃんが''特に理由もなく''敵として設定されており、触れただけでダメージを受ける。場合によっては何度もしんのすけに近づいて来ては積極的に攻撃を仕掛けてくる。そのためしんのすけから踏みつけ・でんぐりがえしなどの攻撃を仕掛けないとゲームクリアは不可。
---しんのすけからダメージを受けた(倒された)際には、通常のアクションゲームの敵キャラのように「その場で消滅」「画面外に落下」などはせず「ひるんだ表情を見せた後に走って逃げて行く」という演出が毎度とられている。モブキャラのいじめっ子は同一キャラクターが複数同時に出てくるが、風間くん達友達4人はそのようなことはない、などある程度の配慮はされている。
--ステージにより異なるが、しんのすけを操作し3場面程度のマップを駆けずり回りながら、民家や店などに入り会話シーンを見つつフラグを立て、クリアアイテムとなっているカードを入手するとクリア。または特定の敵キャラクターを退治した後に現れるか、道中に浮いているカードを入手しゴール地点へ移動するとクリア。
--カードは上記のイベント進行用のほか、無敵や敵全滅などゲーム進行を有利にするためのカードもある。
--フラグ立てがややきついという意見も。2ステージのきもだめしは入口と出口の法則に気づかないと同じ場所を延々と回ることとなる。
-会話シーンのメッセージスキップができない。アクションシーンとの画面切り替えも間があり、地味にストレスがたまる。
--MD版ではこの点は改善された。
-長々とダレる内容にも関わらず、セーブやパスワードによる中断機能はない。
--ミニゲームの難度と合わせ、せめてパスワードがあれば評価はもっと上がったはず。

***オラのアクションだゾ
-しんのすけのアクションに、今ひとつ爽快感がない。
--走り始める際に微妙なウェイトがかかるなど、動きがぎくしゃくしている。あまり派手なアクションがないのも残念。
--単体のゲームとして考えれば殊更にあげつらうほどではないが、アニメで見るイメージほどしんのすけが軽快に動いてくれないのは、気になる人は気になるはず。
-通常の攻撃手段はYボタンで行う「でんぐり返し」と、Xボタンで行うジャンプからの「踏みつけ」、Aボタンで行う足元に落ちている物を使っての「投げ」がある。
--しかし、「でんぐり返し」及び「投げ」は、攻撃前後の無防備時間が長い上に攻撃範囲もそう広くないためかなり使い辛く、実際は「踏みつけ」以外で攻撃することはまずない。
---天井の低い通路を進む際など、稀に「でんぐり返し」が役立つこともないではないが、存在意義の薄さは免れない。
---その他の攻撃手段としては、カードで呼び出せるシロ自体に攻撃判定がある。
//ほとんど役に立たない。一応、3ステージでは敵が落とす爆弾をどかすのに使える。
//↑ジャンプすると危ない場面(ジャンプしてきたり飛んでたり)がそれなりにあるから、完全に使えない技では無いよ
--Xボタンでジャンプ、Bボタンで伏せなど、アクションゲームの慣例を無視したボタン操作。さらに、オプションでの変更もできない。
---MD版はCボタン(右ボタン)でジャンプ、Bボタン(真ん中ボタン)ででんぐり返し、Bボタン二度押しで伏せとまともな配置となっており、オプションで変更もできる。
-こちらはもっさりした動きと妙なボタン配置を抱えているのに敵、とりわけボスクラスは動きが速い。
--特に、頻繁にワープを使う3面ボス「モンキッキ」は攻撃するタイミングを合わせにくく、爆弾を多数投下してくるため非常に強い。
--攻撃を受ける→無敵時間が異常に短い→敵が寄ってくる→また攻撃を受ける、のハマりが多い。

***難関のミニゲームだゾ
-各ステージの、3エリア目及び5エリア目(最終エリア)のクリア後にはミニゲームが挿入されるのだが、出るミニゲームが揃いも揃って''難易度がやたら高い''。
--3エリア目のミニゲームは成功・失敗に関わらず特にボーナスもペナルティもない完全なおまけなのだが、SFC版ではステージ最後のミニゲームは''クリア必須''。失敗すると残機を一つ失ってやり直し。
--残機を全て失うと、そのステージの一つ前のエリアからやり直しになってしまう。ステージ3に至っては前述のモンキッキ戦もやり直すハメになってしまう鬼畜仕様。
--各ミニゲーム開始時には、''「よくきけよ このゲームは しっぱいすると のこりの しんのすけの かずが ひとり へるんだ」''などと言ったとそこはかとなく物騒な忠告をされる。
--アクションパートはしんのすけのもっさりアクションに慣れればそれ程難しくない分、とにかくこれらのクリアミニゲームで残機の殆どを失う事の方が多い。
---ただし、後述のように専用のミニゲームモードで練習することはできる。
-5エリア目のミニゲーム(クリア必須)
--1ステージ目「カード探しゲーム」
---父・ひろしが「「あ」ではじまる物は何だ?」と頭文字でカードを指定するので、それに対応するカードを選ぶ。
---時間内に24枚のカードを全て取ればクリアだが、"組長"や"カンタムロボ"、"男の約束"などクレヨンしんちゃん独特の固有名詞があるため、原作を見ていないと分からない事も。
---仕方ないことではあるが、かなり初期の頃をベースにしているので、前述の「男の約束」など、今ではまず使われない用語が出てくる。カンタムロボの絵は''現在と全然違う''(写真の左から2列目、下から2段目がソレ。緑色ですらない)((原作ですらしんのすけの口から名称が出るだけで、デザインが決まっていなかった時期なので当然と言えば当然である。それなのに何故クイズに出したのか疑問だが。))。
---なお、ひろしがゲーム中で出てくるのはここだけ。
--2ステージ目「旗上げゲーム」
---アクション仮面の指示(ボイスはない。テキストが流れる)に従って赤白の旗上げを行い、CPUであるよしなが先生と対決して2本先取するというもの。
---ゲーム自体は単純だが、判定がシビアな上にCPUがかなり強い。%%子供相手に大人げない、よしなが先生。%%ここで詰まったプレイヤーも多いはず。また、時間が経つにつれBGMが早くなっていくため非常に焦ってくる。
---稀にアクション仮面が指示を誤って仕切り直しになるのだが、その後は最高速レベルにスピードアップする。こうなるとほぼ運ゲー。
--3ステージ目「神経衰弱ゲーム」
---盤面に縦3列、横6列で18枚のカードが並べられる。お手つき回数を指定回数以内に収めながら、神経衰弱の要領で全てのカードを取れればクリア((風間くんとの対決という形だが、風間くん自体はカードを並べるだけでゲームに直接参加しない。))。
---お手つき回数は最初に3枚のカードから選択して決められるが、''運が良くても3回しか貰えず、下手をすると1回きりになる事も''。
---一応、カードは必ず簡単なパターンに沿って配置されているので、そのパターンを見抜けば十分クリアはできる。ただし、どのようなパターンで置かれているか調べるにはお手つきを必要とすることが殆どである。
---パターンがあることをゲーム中でヒントとして教えてくれることもない。ミニゲームモードで何度も遊んでいればそのうち分かることではあるのだが。
--最終ステージ「スライドパズルゲーム」
---いわゆる15パズル。15枚のパネルをスライドさせて絵柄が完成するよう並べ直す。位置が合っている場合はパネルに色がつく。制限時間は5分。
---15パズルというものは、「やり方を知っていれば1~2分でできるが、逆にやり方を知らなければ時間をかけても完成は困難」というパズルである。このゲームの対象世代である子供に自力で15パズルの解法を見つけさせるのはかなり厳しいものがあり、それまでの壁を越えてもここで詰まるプレイヤーが多数いた。
---絵柄のパターンは3種あるが、シロの絵柄はピースの色が似たりよったりであるため、難易度は更に上がる。
---このステージは出題者が&s(){組長}園長先生で、制限時間が迫る度にカウントダウンしてくるのだが、最後の方になると「''もうあきらめるかい?''」と''真顔''で言ってくる((勿論、コメントが出るだけで途中でやめる事はできない。))。なにもこんな所で組長面っぽくならなくても…
---絵の完成形から高速でバラバラにスライドされる過程をその場で見ることができるため、現在ならば解き方を知らなくてもデジタルカメラさえあればビデオで撮影→すぐ再生モードにして少しずつ巻き戻しながらそれを見て解いていく、という荒技もあるにはある。制限時間内までに完成させるとなると案外時間ギリギリになるが。そもそもゲームに、まして子ども向けのそれにここまでやるのもどうなのだろうか。
---ただ、パネルが正解の位置に来た時のみカラーになるようになっており、一応の配慮はなされていると考えることもできる。
-3エリア目のミニゲームはこちら。これらは残機に影響することはないが、やはり全体的に難易度が高い。
--1ステージ目「ジャンケン追いかけっこゲーム」
---いわゆる「グリコ」のゲーム。CPUのみさえとジャンケンをして、勝った方は出した手に応じて決まった分だけ先に進める。しんのすけはスタート時点で10歩ほど前にいるので、追いつかれる前にゴールの家まで逃げ込めば勝ち。
---クレヨンしんちゃんに合わせて、進む距離は「グリグリこうげき(グー)」「チョコビー(チョキ)」「パンパンマン(パー)((アンパンマンのパロディ。これも初期のみで消えてしまった。))」となっている。
---完全な運ゲーだが、リスクが少なく期待値も高いパーを出し続けていれば勝つのは難しくない。子供にそこまでの知恵が働くかは微妙だが、チョキが明らかに損なのは少し遊べばわかる子はわかるだろう。
--2ステージ目「水泳大会ゲーム」
---レースゲーム。Aボタン連打で前に進む。途中にはスピードが上がるスクリューや足ヒレ、進行を止める渦潮や泡があるので、上下にコースを変更してうまく進みトップを目指す。
---''ある程度ガチな連打を要求される''。頑張って連打してもなかなか速く泳げない上、初っ端からCPUたちから文字通り置いてけぼりをくらいそのままビリになった人も多いのでは。
--3ステージ目「給食運びゲーム」
---ボタンを1回押すごとに少しずつしんのすけが前に進んでいく。前を歩く風間くんと後ろを歩くマサオくんにぶつからないようにしながら給食を教室まで運ぶゲーム。
---後ろのマサオくんが曲者で、かなりギリギリまで近寄られることも多々あり非常に難しい。慣れても失敗する。
---水泳大会ゲームと違い、Aボタンは押しっぱなしでないとスムーズに進むことができない。同じ感覚でボタンを連打しようものなら一瞬でマサオくんに追突される。
---また、ミスした際に出てくる会話が長めで、ミニゲームモードで遊ぶ際にやり直す気が削がれやすい。
---原作2巻で同じように給食を運ぶエピソードがあり、このミニゲームのモチーフになっている。『前が見えねェ』が登場したのもこのエピソード。((ちなみに原作ではこぼした給食を回収し混ぜ合わせ給食として出した。アニメ版では代わりの給食が届くという改変がされている。))
--最終ステージ「しんちゃんを探せゲーム」
---指定されたポーズ・服装のしんのすけを覚え、それと同じものをモザイクの掛かった画面に点在するしんのすけ達の中から見つけ出すゲーム。
---モザイクは徐々に晴れていくが、制限時間が来る前に完全に晴れることはない。制限時間もそう長くはないので焦る。
---画面は広めで、上下左右にスクロールさせて探さなければならない。しんのすけの数も多い。服の色違いなども混ざっている。
-なお、2ステージ目(肝試し)では各エリアのクリア後に「スロットマシンゲーム」が挟み込まれる。
--絵柄を揃えるとカードなどが貰えるほか、一部の絵柄では残り残機を増やせる。外れてもデメリットはない。
--ただし、絵柄に関わらず適当に押して揃えることはかなり困難である。絵柄の並びを覚えて、更に目押しすればなんとかといったところ。
-ちなみにMD版では神経衰弱ゲームとスライドパズルゲームが無くなり、ステージ最後のゲームは失敗してもペナルティなどもなく先に進め、成功した場合には1機増えるなど大幅に条件が緩和された。
--ただしエリアクリア後、ボーナスゲームの「おめかしゲーム」が挿入されることがある。幼稚園に行く準備として4段のタンスに入っている3つの服の順番を覚えて正しい順に選択するものだが、選択方法はスロット形式なので目当ての段を選択するのは無理に近く、やらされ感が強い。
|&blankimg(shincyanMD1.jpg,width=252,height=200)&br()固有名詞いっぱいのカード探しゲーム|&blankimg(shincyanMD4.jpg,width=252,height=200)&br()MD版のみのおめかしゲーム|

**賛否両論分かれる点
//-このゲームではアクションシーン上のキャラクターはすべて敵扱いとされており、一切会話することはできない。会話シーンに移行するのは家や店などに入ったときのみ。
//--初期の原作によく出てきた2人組のいじめっ子に混じってなぜか風間くん、マサオくん、ボーちゃん、ネネちゃんが''特に理由もなく''敵として設定されており、触れただけでダメージを受ける。場合によっては何度もしんのすけに近づいて来ては積極的に攻撃を仕掛けてくる。そのためしんのすけから踏みつけ・でんぐりがえしなどの攻撃を仕掛けないとゲームクリアは不可。
//--しかしターゲット層がどう見ても子供であること、当時の原作におけるしんのすけの性格を考えれば特に気にならないという意見もある。
//---今でこそ「家族みんなで楽しめるホームコメディー」という印象の強いクレヨンしんちゃんだが、連載誌が青年誌なこともあり初期には「シュールなブラックギャグマンガ」という要素も強かった。友達キャラもアニメ放送当初はしんのすけに振り回される被害者という側面が強く、「強い絆で結ばれた親友」として描かれるようになるのはもう少し先である。
//--また、友達キャラは敵にされるなりにある程度の配慮はされている。
//---しんのすけからダメージを受けた(倒された)際には、通常のアクションゲームの敵キャラのように「その場で消滅」「画面外に落下」などはせず「ひるんだ表情を見せた後に走って逃げて行く」という演出が毎度とられている。モブキャラのいじめっ子は同一キャラクターが複数同時に出てくるが、風間くん達友達4人はそのようなことはない、など。
//いくら普段迷惑をかけられているとはいえレギュラーの友達が街中で突然何度も攻撃を仕掛けてくるなんておかしい。賛否両論ではない。味方キャラとして設定するのが当然の流れ。
-シロの散歩セット、きもだめしのお札、アクション仮面の変身セットなど、イベント用の道具類までもがすべてカードで表現されている。上記の仕様と合わせアクションシーン内のイベント進行が無理矢理かつ不自然に感じることも。
--あるエリアでは「幼稚園でマサオくんが待っている」ことを知るとマサオくんが出てくるのだが、彼を見つけても会話シーンが挿入されるわけでもなく、ボールを投げつけてくる彼を''倒す''ことによりクリア必須のカードが入手できる。当然ボールに当たるとダメージ。
--他のあるエリアでは「工事現場にシロを連れている子がいる」ことを知るとネネちゃんが(ry… シャボン玉遊びをしている彼女を(ry… 。シロを保護していたであろうネネちゃんはしんのすけに無言のまま襲われ、見た目通り涙目である。
---しかも行方不明となったシロをさがす筋書きなのに''シロはクリア条件を満たすカード扱い''。なぜカードにこだわるのだろう?
--4ステージではカードを探しながら雪合戦大会との設定なので友達の敵キャラ扱いはまだいいとしても、それまでのステージと同様にゲーム内での説明はやはり放棄されている。さらに一部エリアでカードを入手するためには''すでにカードを拾っていた友達を無言でボコってカードを奪わなければならない''。
---アーケードのクイズクレヨンしんちゃん(タイトー)はきちんと会話の後にクイズになるのに、これは酷い。
|&blankimg(shincyanMD2.jpg,width=252,height=200) &blankimg(shincyanMD3.jpg,width=252,height=200)&br()ネネちゃんを攻撃して逃げたシロの「カード」を入手するしんのすけ|

**評価点
-グラフィックや音楽は非常に良好。
--技術力の低いメーカーではサンプリングボイスが割れていたり不明瞭な場合がよくあるが、SFC版のサンプリングボイスは明瞭。MD版はハードの制約上若干ガビガビだが強い違和感はない。
--当時のカートリッジメディアおよび容量では短い掛け声数種が限界と思われていたため、フルボイスで再生されるオープニングデモや豊富な掛け声はまるでCD-ROM機のようだと評価された。
--効果音もアニメでゲンコツを食らった時のあの音がダメージ音として採用されている等、雰囲気は素晴らしい。
--BGMはオープニング曲以外オリジナル。ほのぼの系中心でゲームの雰囲気と合致している。
---4つのステージと、エリア最後のミニゲームはそれぞれ違うBGMが用意されている。曲のクオリティも中々のもの。
---オープニングは当時アニメの主題歌だったB.B.クイーンズ『夢のEndはいつも目覚まし!』がインストで使われている。
---MD版ではCM入りのジングルが原曲になっている。SFC版はかなりアレンジされている。
-オープニングデモや会話シーンの内容は原作をよく再現しており、ファンなら思わず笑えることうけあい。
--隣のおばさんやネネちゃんのママといったおなじみのキャラから、地獄のセールスレディ売間久里代などマニアックなキャラもしっかり登場する。
--住人との会話シーンは、建物を出入りすることで数パターンに内容が変化し、その内容も面白いので特に意味がなくても何度も入りたくなる。
---風間くんやネネちゃんなどのお友達がいる建物もあり、その時は%%アクションシーンでのボコりっぷりがウソのように%%普通に友達として会話する。
-ミニゲームモードも搭載されており、スロットを除く全てのミニゲームをプレイすることができる。
--クリアしなくても遊べるので、難しいミニゲームの練習はここで可能である。
--基本的にミニゲーム終了後は成功失敗問わずにメニュー画面に戻るが、SFC版ではアクションシーンでクリア必須のミニゲームが何故かこのモードでも残機制になっているため失敗して残機を全て失うとゲームオーバーになる。(コンティニューの選択肢も出るがどちらを選んでも他のミニゲーム同様にメニュー画面に戻る)

**総評
ビジュアルが良くてもゲーム部分が今一つなキャラゲー。グラフィックや会話シーンの雰囲気を楽しもうにも操作方法、フラグ立てのお使いメインとなるアクションシーンの単調さが足かせとなり、プレイヤーのやる気を削いでいく。~
特に対象層から明らかに離脱しているミニゲームの難易度は子供がすぐに投げ出す感じが否定できない。''大人でも結構辛いのに。・・・もっとも、[[魔界村シリーズ>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/1064.html]]のような高難度ゲームをクリア出来るようなプレイヤーならば全く何でも無いかもしれないが。''~
プレイするなら操作等のシステム面、ミニゲームの仕様とも大幅に改善されたMD版の方をお勧めする。

**余談
//-続編の『[[クレヨンしんちゃん2 大魔王の逆襲]]』は映画第一作目の後日談に当たるストーリー。囚われたアクション仮面と洗脳されたいつものメンバーを救うために、ハイグレ魔王((ハイレグではなく、劇中での「しんのすけ語」とでも言うべき言い回しの一つ。))と戦う内容になっている。
//--本作の反省なのか、しんのすけが様々なコスプレをした原作を意識しつつもパラレル要素も入れたアクション(一部STGもあり)や、難易度の違いでエンディングが変化するなどいろいろな工夫がある。こちらはキャラゲー抜きでも無難に遊べる出来となっている。
//--洗脳されたためボスとして対峙するいつもの仲間たち。しかし倒せば正気に戻るので問題なし。魔女っ子ネネちゃん・カンタムロボになった風間君(しかも計2回も戦う)・(何故か)スズムシになったボーちゃんというアレンジは悪くない。しかし''ゴキブリになったマサオ君''は謎設定なのだが…。
//--BGMとグラフィックも評価点。BGMは、公園や海中ステージなど、雰囲気に合っている曲が多数ある。
//--しかし、ボリュームは今作より少なめとなっており急ぎ足でプレイすると30分以下でクリア出来てしまう。その上、キャラゲーの割には登場キャラクター数が少ないということもあり、評価は芳しくない模様である。
//-SFC版の翌月に発売されたファミコンソフト『[[クレヨンしんちゃん オラとポイポイ]]』ではFCながらアニメのように展開されるデモシーンを軸とし、「だったらパズルで勝負だ」としんのすけが各キャラとパズルで対戦するという内容。本作と同様に雰囲気は良好。
//該当記事があるのにわざわざここで書くようなことではない。
-その後、3DSで発売された『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ カスカベ映画スターズ! 』では、初回封入特典として本作をダウンロードできるコードが付属されている。
--基本的な内容はSFC版と変わっていないものの、難易度を下げた「かんたんモード」が追加されている。
--……が、かんたんモードとは「''初期段階の残り人数(残機数)が9になる''」というだけである。
---コンティニュー後の残り人数は2のままなので、恩恵は最初にゲームオーバーになるまでしか受けられない。
--ちなみに、上記の公式サイトの紹介ページでも「マサオくんやカザマくんたちカスカベ防衛隊も''敵として登場!?''」と突っ込まれている。

**プレイ動画
|&youtube(http://www.youtube.com/watch?v=bDKhga4_1L4){266,200}|&youtube(http://www.youtube.com/watch?v=mu4dTh6asKA){266,200}|
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