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メタルマックス2」を以下のとおり復元します。
*メタルマックス2
【めたるまっくすつー】
|ジャンル|ロールプレイングゲーム|CENTER:&amazon(B000068HE8)[[高解像度で見る>http://www26.atwiki.jp/gcmatome?cmd=upload&act=open&pageid=3540&file=mm2a.jpg]]&br()[[裏を見る>http://www26.atwiki.jp/gcmatome?cmd=upload&act=open&pageid=3540&file=mm2b.jpg]]|
|対応機種|スーパーファミコン|~|
|発売元|データイースト|~|
|開発元|クレアテック|~|
|発売日|1993年3月5日|~|
|価格|9,500円(税抜)|~|
|配信|バーチャルコンソール:2010年7月13日/800Wiiポイント|~|
|分類|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|
|>|>|CENTER:''[[メタルマックスシリーズリンク>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/1011.html]]''|
#contents(fromhere)
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**概要
-当時最も有名とされたドラゴンクエストシリーズに対するアンチテーゼのキャッチコピーを持つ名作RPG『[[メタルマックス]]』の続編。&br()主人公は''戦車''を駆って荒廃した世界を巡り、「お尋ねもの」こと凶悪な賞金首を退治するハンターとして生活する。

-SFCハードに移行し、システムやグラフィック、操作性など様々な面がパワーアップ。

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**特徴・長所
***戦車
-本シリーズの代表的な要素であり世界の主役。
-怪物が跳梁跋扈する本シリーズの世界は人間にとって過酷な環境であり、怪物の脅威に対抗すべく、あるいはハンター達が己の生計の為に、もしくは荒廃した土地の走破の為に、戦車は世界観・ゲームシステム共に非常に大きな意味を持つ。
--戦車はフレームであるシャシー、エンジン、各種武装などによって構成される。攻撃力として主砲や副砲が重要なのは勿論だが、それらの搭載の為に必要なエンジン出力、積載余剰による装甲タイル、弾薬(特殊砲弾)等々、プレイスタイルに応じた装備換装が可能な他、それぞれのパーツの改造も可能で、それでいてパラメータが単純化されているおかげで直感的にも非常にカスタマイズしやすい。
--具体例としては、エンジン出力によって総積載量が決定され、その他のパーツ分を差し引いた(浮いた)積載分を実質的なHPとなる「装甲」として装着する。これにより攻撃面と防御面のバランスなどが全てプレイヤー次第となり、文字通り自分好みの戦車にする事が可能である。
--他にも予備の戦車を一輌まで連れていける「牽引」、金銭を支払って借りられる「レンタルタンク」、戦車の設計など様々なシステムが存在する。

***犬
-本シリーズに常に追従する要素の一つ。文字通り犬であり、ペット的な存在であり、頼れる仲間の一人(一匹)。
--当然だが戦車に乗る事はできず、生身の人間と同じプロテクターによる防護しかないものの、戦車並みの強力な武装を装備できる特徴があり、高い戦闘力を持つ。
--成長に関しても人間とは異なるシステムを持っており、集中的に強化したりといったプレイも容易。
--行動はAIで自動的に決定される。

***世界
-荒廃した世界でも人々は逞しく生活しており、様々な街が勃興している。街には前述した戦車のインフラが整備されている他、大きな街ではハンター達のためのハンターオフィスや、戦車用の装備が大々的に売り出され活気付いている。
--高架橋に出来た町「アズサ」((アズサの高架の上は線路であり、取り残された新幹線を住居区画とする。名前と言い元ネタは狩人のあの曲であろう。))、かつての遊覧船に出来た町「スワン」、刑務所の町「デスクルス」など、個性的なものも多い。
--特にデスクルスで体験する「ドラム缶運び」はシリーズ屈指の迷イベントで人気高い。攻略後に聞ける「おしてもいいんだぜ!なつかしいドラムかんをよ!」といった迷台詞が忘れられないプレイヤーは数知れず。 日λ... 
--消耗品の無人自動販売機も各地に配備されており印象深い。

-あちこちで跋扈する怪物たちの中にはシリーズ恒例の''賞金首''が存在。
--名前から想像できる通り、撃破によって高額な褒賞金を得る事ができ、ゲームの主目的の一つとなる。
--数は前作から増えており、シナリオ上仇敵となるテッドブロイラーもこの賞金首の中の一人。
--賞金首以外にも「今週のターゲット」として既存の雑魚敵が追加報酬の対象となり、撃破数に応じて資金稼ぎが可能。ハンター稼業を楽しめる((敵はいままでに遭遇した種類の中からランダムに決定され(ただし一番最初の一回だけは固定)、パーティーのだれかがレベルアップすると変更される。))。

-登場する怪物たちが武装しているのも特徴の一つ。
--現実の動物や空想の怪物に大砲や銃を装備したスタイルが多くを占める。中には戦闘終了後のフィールド上に即席のダメージゾーンを生成したりするものや、プレイヤー側と同じく高い防御力を持つ戦車タイプのものも存在する。
--海洋を縦横無尽に泳ぎ回りNPCとも因縁深い「U-シャーク」、荒廃した世界でなお走り続ける「野バス」など、個性豊かで印象深いものも多い。

***システム
-コマンドバトル式のRPGでありながら、戦闘の進行について独特なシステムが採用されている。
--モードA/アニメーション描写を省略し、メッセージ表示のみの簡略化スタイル。
--モードB/デフォルト設定で、一般的なゲームのスタイル。個々の行動が順番に描写される。
--モードC/戦闘描写を''一斉に表示''し、その後結果をメッセージで表示する。
--モードD/モードCからメッセージ表示を省略したスタイル。情報が一切遮断される為、プレイヤーが主観的に状況を判断しなければならない。
-中でもモードCは、状況次第では弾・ミサイル・爆弾・レーザーなどが一度に飛び交う非常に爽快なスタイルで、経過が把握しにくい難点はあるものの擬似的にリアルな戦闘を体感できるため人気が高い。

-システム面で様々な設定がカスタマイズできる。
--メッセージスピード、カーソルスピード、コマンドスピードなどの他、コマンド画面のボタン配置を変更することが出来る。特に戦闘時に多用する副砲のボタンをデフォルトの位置に配置したり、特定のアイテムを任意のボタンにショートカット設定を振り分けたり((移動アイテムである「ドッグシステム」の使用を割り振れば、ボタン一発でどこの町でも飛んでいけるようになる。))等、設定次第で非常に快適なプレイングが可能になる。
--システム画面では、所有している戦車の装備やアイテムをいつでも操作可能。離れた場所に置いている戦車の装備変更やアイテムのスイッチも変更可能。

-アイテムは本作でも個性的なものが並ぶ。
--冒険を有利に進められるものから、中にはなんの意味もないアクセサリまで多種多様。フィールド上にも多数埋まっており、同じ場所でもくまなく探せばちょっとしたものが手に入るなど世界観を上手く表現している。中には戦車が埋まっている事も。
--計12枚のICチップで複数の効果を齎す「LOVEマシーン」、敵に撃ち込んでマーキングし、逃げたり逃げられたりしてもマップ画面から追跡できる「シグナル弾」「シグナル探知機」、酒場に売却可能なおつまみ等、これでもかと言わんばかりに多数の要素が詰め込まれている。
--また、屋内など戦車を運用できないシーンのために人間用の装備アイテムも多数用意されている。こちらも脆弱な生身の人間でも高い防御力を保証し、独特な使い捨ての仕様を持つ「プロテクター」といった装備が用いられており、世界とゲームバランスを両立している。

-クルマ以外の乗り物として「船」が導入された。戦車ごと乗り込むことが可能であり、水上でも戦車戦を繰り広げられる。


***シナリオ
-冒険の目的は明確には定められておらず、プレイヤーが自由にシナリオを楽しむ事が出来る。
--冒険への出で立ちには両親と育ての親であるマリアをグラップラー(凶悪な犯罪組織、ないし無法集団と所属する兵士の総称)に殺された為、その仇討ちが動機となる。

-物語冒頭から冒険の方向性を決定付ける「テッドブロイラー」はシナリオ上の最終目標に位置するが、その登場の仕方や台詞回し、圧倒的な強さから非常にインパクトが強い。一部のファンからは「テッド様」と呼ばれ今尚人気高い。
--強さに関しては''戦車が使えないのは調整ミス''という噂まで出た程で、その凶悪さでファンの語り草となっている((「やり込み要素クラスの死闘」or「ノーヒントではまず分からない攻略法をなんとかノーヒントで探しだす」と揶揄され、これが誇張でない、噂に違わぬ強さを持っている。))。
--熱バリア無しでの撃破が当時のゲーム雑誌にやり込みネタとして投稿されたり、次回作以降に「戦車が自動帰還するシステム」が搭載される等、本作の鬼畜仕様が後のシリーズまで大きな影響を与えたと見るファンも多い。

-他にもデコゲーの個性的な台詞回しは健在。
--「遺伝子の欠片まで焼き尽くしてやる」「汚染された海で獲れたピチピチの奇形魚」等。


***BGM
-前作に引き続き門倉聡氏が作曲を担当している。
--恒例「お尋ね者との戦い」もグレードアップしたほか、最初の町の曲とは思えぬほど哀しげな「忘れ得ぬ人」、哀愁漂うフィールド曲「錆びた荒野」、回想シーンで流れる「スクラップタウン」など、シリアスな作風にあわせた悲壮感漂う曲が多くなっている。


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**短所
-システム関連
--システムそのものは快適だが、個性的なアイテムや様々な属性、オプション装備の仕様など、全体的に説明不足な部分が多く、雑誌や冊子の攻略情報が無いとかなり厳しい難易度を強いられる。
--今週のターゲットはキャラクターのレベルアップによって更新される((ハンターオフィスからは前週のターゲットだと却下されてしまう。))仕様があり、これに気付けないと活用しにくい。また、戦闘数の限られる固定型の敵がターゲットに指定されてしまうこともある。
--シグナル弾が意味を成していない。敵そのものではなく''エンカウントした地点''をマーキングする事が原因で、しかも出現率が上がるわけではない。また、レアアイテムのドロップがなくなる致命的なデメリットもある。
--バランスを崩壊させてしまうほどプレイヤーを有利にする裏技が数種存在する((貴重なアイテムの複数入手、資金荒稼ぎ、本来入れない場所に戦車で侵入etc))。

-賞金首関連
--一部の賞金首の出現率がとてつもなく低い。また、それぞれ貴重なアイテムを持っているものが多く、しかも戦闘経過によってドロップアイテムが変化する上、''ドロップ率が設定されている''。
--幾つかの賞金首はシナリオの要所に固定されている。倒さないと先に進めない、船が使えないなどイベントフラグ的に関連性を持っていることや、必ず通過する地点に高すぎる確率で現れたりする。このためルート通りに進まざるを得ない事が多く、実際の冒険の自由度はやや低い。

-ラスボスの存在が今一つ希薄。
--目的が不明瞭な上、主人公の目的と交差していないため戦う理由がない。実際、対峙してもプレイヤー側が打倒を望まない限り''生かして帰してくれる''。宿敵テッドブロイラーの直後な事もあって''ついでに倒す''程度の印象しかない。このため、ラスボスを倒して始まるエンディングが唐突で蛇足感が漂う。
--一応、憎むべきグラップラーの上司(の、上司)的存在であるはずだが、描写としてはテッドブロイラーが一方的に崇拝しているだけで人間狩りの指揮をしていた演出がなく、指揮していたと仮定してもこれを妨害しているプレイヤーを見逃すのは矛盾がある。


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**総評
新ハードに移行し、グラフィックや描写の滑らかさが飛躍的に上昇した本作は正統な続編として高い完成度を誇る。~
その異質なシステムに最初は戸惑う事もあるだろうが、「戦車」、そして「犬」、ちりばめられた多種多様なギミック、質の高いBGM、硬派な世界観、バランスの良いやり込み要素など、様々な要素が絡み合い昇華した様は『メタルマックス』の名を継ぐに相応しいと言える出来である。~
キャッチコピー通り、「竜退治に飽きた人」に。SFCを代表する異種RPGの一つとして、是非とも手に取って頂きたい一作である。

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**その後の展開
-後の2003年6月20日に『[[メタルマックス2改]]』としてGBA移植版が発売されているが…。
--「''あそこの 移植には てを だすなよ わかぞう!''」

-2010年7月、SFC版がWiiバーチャルコンソールにて配信。
-2011年12月、DSにてリメイク版の『[[メタルマックス2: リローデッド]]』が発売。『3』のシステムを継承・改良している。

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