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イースSEVEN」を以下のとおり復元します。
*イースSEVEN
【いーすせぶん】
|ジャンル|アクションRPG|&amazon(B001YQGR1U)通常版|&amazon(B00322PG34)ダブルセット版&br;|&amazon(B004KNYDFQ)トリプルセット版&br;|
|対応機種|プレイステーション・ポータブル|~|~|~|
|メディア|UMD 1枚|~|~|~|
|発売・開発元|日本ファルコム|~|~|~|
|発売日|2009年9月17日(限定ドラマCD同梱版、通常版)&br;2010年3月18日(イースI&IIクロニクルズとのダブルセット版)&br;2011年3月26日(イースI&IIクロニクルズ、イースフェルガナの誓いとのトリプルセット版) |~|~|~|
|定価|限定ドラマCD同梱版:7,980円&br;通常版:6,090円&br;ダブルセット版:7,900円&br;DLセット版5,200円&br;トリプルセット版:9,240円|~|~|~|
|レーティング|CERO:C(15歳以上対象)|~|~|~|
|廉価版|PSP the Best:2011年7月14日/2,940円|~|~|~|
|判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|~|~|
|>|>|>|>|CENTER:''[[イースシリーズリンク>イースシリーズ]]''|
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#contents(fromhere)
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**概要
-「空の軌跡」シリーズでPSPに礎を築いた日本ファルコムの長寿シリーズ、[[イース]]の第7作目。
--以前から構想があった『アルタゴの五大竜』を元にしている。
--キャッチフレーズは「終焉と創造の大地へ」

-ゲームシステム
--パーティプレイの導入
---3人1組で編成でき、メインのキャラ以外は追従し自動で攻撃もしてくれるAI搭載。メイン操作キャラはいつでも交代可能で、敵の属性に合わせた交代が必須。
---これまでは、プレイヤーキャラはアドル1人だった((イースオリジンは除く。複数の主人公によるオムニバス形式を取っている外伝作品であるため。))。
--更に回避、ガード及びスキル等の様々なシステムを搭載し、シンプルなARPGだったこれまでのシリーズから大きく進化した一作。

**評価点
-7人の個性のあるキャラクターによるパーティープレイが面白い。
--同時に戦闘に加わるのは、主人公・アドル固定+2人。

#region(使用キャラクター)
|キャラクター|肩書き|武器|攻撃属性|得意距離|支援効果|備考|
|アドル|イースシリーズの主人公|剣|斬|近距離|攻撃命中上昇|後半から打・射属性の武器も使えるようになる。&br()モーションも3種全て異なる。|
|ドギ|アドルの相棒|拳(と蹴り)|打|近距離|与スタン上昇|別名壁壊し&br()全キャラクター中で最高の攻撃力を誇る|
|アイシャ|アルタゴ公国のお転婆公女、|弓|射|中距離|入手EXTRA上昇|ツンデレヒロイン&br()同じタイプのマイシェラと比べて手数と足回りで優れる|
|エルク|シャヌアの里長の孫|双剣|斬|近距離|獲得ゴールド増加|全キャラクター中最高スピードを誇る&br()若干変則系|
|ムスタファ|セグラムの里長|槌|打|近距離|与ダメージ増加|「使いにくい」との評判は多いが、あるイベントからはパーティに入れたくなることうけ合い&br()同じタイプのドギと比べて補助スキルが目立つ|
|マイシェラ|カイロスの里長|杖|射|遠距離|被ダメージ減少|27歳でへそ出しルックという挑戦に惹かれる人は多い&br()誘導弾など変則的なスキルが多い|
|ガッシュ|『VI』から登場の%%ヘタレ%%黒の傭兵|槍斧|打|近距離|獲得経験値増加|他のキャラクターと比べてEXTRAスキルがかなり特殊である|
#endregion

-AIが意外に優秀。
--連れている仲間も攻撃し、敵に攻撃されれば体力が減るのだが、下手な人ほど交代時にHPが全く減っていないことに愕然とすることになる。それくらい頭がいい。
--仲間が障害物に引っ掛かっても2秒程ですぐにワープする為、他のNPCを使うRPGよりも快適。
--自己操作キャラクターがスキルを使用すると同時に仲間も発動してくれるが、この時の消費スキルポイントは自己操作キャラクターの初手の使用分のみ。
//---その反面、やたらと固定したキャラクターばかり使っていると、仲間が出したスキルのLVだけが上がる欠点もあるので、どうしてもこのスキルが上げたい場合は、他のキャラクターも自己操作にしないといけない。
--副作用として、かなり段差のある場所などの敵に反応しやすく、攻撃しようとするができないままで固まることが結構ある。
-フラッシュガードの秀逸さ。敵の攻撃に合わせタイミングよくRボタンを押しながらLボタンを押すことで、敵の攻撃を無効化できる。
--ガードに成功すればSP・EXゲージを得ることができる。またガード後から一定時間ガード成功キャラの攻撃が必ずクリティカルになる。
--どんな攻撃でも無効化することができ、連続でガードすることも可能である。反面、ガードに失敗すると通常より大きなダメージを受けてしまう。
---このように、防御行動が攻撃行動に作用することから、戦略性が多いに増した。
---フラッシュガードは全く使わずとも十二分にクリア可能。攻略に必須ではないがリスク・リターンとも大きく極めがいもある、という良要素。
--ヒットストップやエフェクト・SEなどの演出により、成功時の爽快感が高い。
-音楽は安心のファルコム印。熱い。
-戦闘ボイスは「無し」「アドルのみ無し」「全員あり」の選択が可能。
--『イースII』((イースIIはPS2のエターナルストーリーで、オープニング一回だけ喋っている。ゲームの詳細は当Wiki参照。))、『イースIII』のオリジナル版およびオリジナル版ベースの移植版、『イースIV』、『イースvs.空の軌跡 オルタナティブ・サーガ』((この作品では、台詞にボイスがついているが、ある条件では喋らないアドルの仕様もある。))以外の喋らないアドルの配慮だと思われる。エンディングクレジットでも、アドルのみ声優名が記載が無い。
//あくまでも噂であるがイース関連のドラマCDでアドルを担当、『空の軌跡』のドラマCDの別役にかなり参加している草尾毅の可能性が高いらしいが…。
//イース4のPCエンジン版は喋るかどうか未確認なのでSFC版のみかどうかわかる人は追記してください。
//SFC版4はボイスなし。(でもセリフはあるよ)
-五大竜戦が非常に熱く、特に1、3、4、5番目のボスは非常に演出がいい。また、五大竜戦のBGMはファルコム主催のライブで生演奏が行われた。2chの人気投票((プロバイダによる重複投票が無効のため、組織投票等の心配はないため信頼性は高い。))[[09年度新曲ランキングの1位を獲得>http://www21.atwiki.jp/gamemusicbest100/pages/366.html]]した。
--但し、3番目のボスは見た目の風貌から、ネタボス(笑)扱いになっている。

#region(ネタバレ・フラッシュガード、アドル使用でノーダメージで挑む五大竜3番目のネタボス戦、難易度ナイトメア)
&nicovideo2(http://www.nicovideo.jp/watch/sm11257864)
#endregion

-スタンとボスに対するRUSH。
--敵のスタン値を一定以上溜めると一時的に動かなくなり、大ダメージのチャンス。
---またボス戦には「RUSH」というタイミングがあり、この時に強力なスキルなどで一定数値以上叩くとスタンに成功し、失敗すると大ダメージの攻撃を受ける。
-ロードの短さを中心としたプレイの快適さ。
--ディスクメディアを採用しているPSPではロードの長さが顰蹙を買うことも多いが、この作品ではまず「Now loading…」という表示を見ることがほとんどなく、数秒の暗転で済む場合が多い。10秒を超えるロードは皆無。
-他の近年のファルコム作品同様、難易度をイージーからナイトメアまでの4つから選択できる。
-致命的なバグなども見つかっていない。

**賛否が分かれる点
-斬・打・射の属性による攻撃があるが、この中で斬の性能が優遇されている。
--射属性は打属性が弱点の敵に対してはどんなに攻撃力が高くてもノーダメージ。打属性も射属性が弱点の敵にはまともにダメージを与えられない。しかし斬属性は相性が悪くてもダメージ軽減で済む。
--ただし、一番優遇されている斬属性でも、よほど攻撃力が高く無い限り相性が悪い相手には大したダメージを与えられないため、結局は各属性を一人づつパーティに組み込むのが理想となる。そのため斬属性のキャラクターが大きな優遇を受けているかと言えばそうでもなく、あえて言うなら、武器を変える事により各属性を使い分け可能な主人公のアドルが最も優遇されているキャラクターと言える。
--とはいえこれも、パーティにアドルがほぼ必ず居る・3人で属性を3つ備えておく必要性から考えると、アドルの属性を変えられないと斬属性キャラが入れないなどの必然性故である。
-ボタン操作が少し煩雑。バトル中にスキルを使用したはずが、いきなりアイテム欄になる他もある。
--スキルを出す操作はRボタン+△□×○ボタンのいずれか。Rボタンがちゃんと押せてないと↑のような事が起きる。
-ストーリーはよくも悪くもイースらしい。テンプレ通りで重厚さに欠くとも言える。
-ストーリーの作り込みが甘い為に、2~3名ほどストーリーから逸脱したキャラクターが存在する。
//ドギ、ガッシュ+シグルーンの参戦は、「竜の戦士」から明らかに矛盾している。特にドギとガッシュは最強武器の作成は秘石無しとは矛盾しすぎ。3段階目のEXTRAスキルもとってつけた感じしかしない。
//ガッシュはともかく、イースシリーズの設定上ドギは参戦させないとおかしいと思うんだけど。シグルーンはアイシャの代理だし。それに別に「竜の戦士」に協力者がいてもいいと思う。
//その経緯がないから納得がいかない。下で英雄伝説7極秘設定画集でメーカーを庇護しまくるファンのようだ。ガッシュが何処でも出ればうれしいっていう…
-ストーリーの都合上、途中一時離脱や完全離脱するキャラクターが存在する(どちらも代理キャラクターが存在している)。
--ただしそこまで不満は出ていないどころか、あるキャラに至っては歓迎される始末。%%このロリコンどm%%
-ネタバレになるので深入りは避けるが、全キャラクターの育成は必須。
//-今までの作品と比べて、キャラクターの色の使い方が単色に近くなっている。
-「詰め将棋」とも言われるボス戦バランスは健在。死んで覚えるタイプのゲームが苦手な人は敬遠したほうがいいかも。
--ただし『I』や『III』のような極端なものではなく、『VI』以降と同じく適正レベルから更に鍛えれば難易度の緩和も可能な範囲。
-予約特典が、本作どころかイースシリーズと全く関係の無いゲームである「『英雄伝説7』極秘設定画集」であった。
-キャラクターデザインが『零の奇跡』や『SO4』等で知られるエナミカツミ氏に変わったが、それまでの画風とは非常に異なるもののため、既存キャラの変貌ぶりに購入を避けているファンもいる。
-スキルが良くも悪くもイースというかアドルには違和感が若干ある。一番突っ込まれるのが最終取得になるであろう星方陣。
--他に関しては従来作品のリングなどのモーションだったり剣技としてはありがちなのであまり触れられないが、件の技は五芒星の陣を描き、その軌跡(とレベルアップで陣そのものから)一撃が発生するというもの。EXスキルはともかく&bold(){どうやって自力で陣から光を発生させてるんだ。}
---ちなみにこれに対し「あれは半マスずらし体当たり((イース初期作における攻撃方法。真正面からぶつかると通常こちらがダメージを受けやすいが半マスずらすと一方的に攻撃できた。))を高速でやってるんだよ」と返すのがネタとなっている。

**問題点
-『イースVI ~ナピシュテムの匣~』をプレイしていないと一部分からない場面がある。
-ボスが出てきた!→いきなり戦闘 という説明不足なイベントがある。
-クエストと合成の二つのシステムが殆ど蛇足。%%モンハン?%%
--特に最強武器、最強防具とパラメーター強化アイテムの素材のめんどくささはトップクラス。
//時間待ちで素材が出現するので、周回する必要性は無い
-クリア後のおまけがない。
//過去にはクリア後のおまけにタイムアタックがあったので
--いままであったボス戦のタイムアタックすら無い
//--「ラスボスより強い敵」というのも存在しない。ゲーム中一番強い敵がラスボスである。
//裏ボス最強が恒例でもないのにラスボスが一番強くて何が問題なのかが意味不明なので透明化
-データがコンプリート出来ないという不可解仕様も存在する((一応コンプリートは可能だが、ラスボス戦中にモンスターデーターのコマンドでしか見られない。))。
--ボス戦でしか登場しない雑魚敵も存在する。
--チュートリアルを飛ばすと会えない雑魚敵も。当然以降では埋まるチャンスは無い。

**総評
-もともとはPCゲームメーカーであるファルコム。PSPでの続編には否定的なファンも少なくないが、ゲームとしての出来は良く、この作品のためにPSPを買う価値は十分ある。
-&bold(black){2010年RPGFan E3 2010アワードにおいてベストRPGを獲得した。}これはメーカー初の快挙である。
-しかし、過去の構想((イースシリーズは7作目までの構想が公になっている。初代イースの説明書にアドルの日誌の抜粋として7つの冒険があげられているのが由来。その文章を書いた当時の開発スタッフはもっとたくさん書いておいてあげればよかったと冗談めかして語っている))を使い切っている事もあり、次回の新作が正念場といっても過言では無い。
--もっとも、本来イースという作品は2作で終わるはずだった((詳しくは『ワンダラーズ フロム イース ~イースIII~』参照))代物ではある。
--中国では2012年春にWin版がリリースされることがきまっている。

**余談
-週刊ファミ通No.1092の『桜井政博のゲームについておもうこと』において、桜井氏がこのゲームを非常に褒めまくっていた。
-このゲームシステムを使った『[[イースvs.空の軌跡 オルタナティブ・サーガ]]』が発売。が、こちらは対戦アクションとしては飽き易い凡ゲーになってしまった。
--本作の一部の楽曲やOPムービーが収録されている。イースSEVENで没になった曲が、この作品で採用となっている。
--イースSEVENでネタキャラになっているとあるキャラクターがこのゲームの本編、ドラマCD込みで更にネタキャラになっている。
---ファルコムのWindowsゲーム『ZWEI II』の未使用データに本作に関連のある物がいくつか含まれていた。
-ちなみに、イースシリーズでは最もCERO判定が高いものになっている。他作品は流血や恋愛を示唆する要素のせいだが、本作では&bold(){拷問シーン}が追加されているからである。逆に、前述の流血や恋愛シーンはほとんど見られない。
-ファルコム純正イースでは、&bold(){唯一副題が存在しない}。一応冒険日誌によれば「アルタゴの五大竜」にあたるため、仮につけるとしたらこれが無難か。
-ファルコムによる最後のPSP作品となった「那由多の軌跡」は、本作のエンジンを流用している。ジャンルもイースと同じであるため、よく比較される。

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