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Caligula -カリギュラ-」を以下のとおり復元します。
*Caligula -カリギュラ-
【かりぎゅら】
|ジャンル|RPG|&amazon(B01C40Y4V4)|
|対応機種|プレイステーション・ヴィータ|~|
|発売元|フリュー|~|
|開発元|アクリア|~|
|発売日|2016年6月23日|~|
|定価|パッケージ版:6,980円(税別)&br;ダウンロード版:6,389円(税別)|~|
|プレイ人数|1人|~|
|レーティング|CERO:C(15才以上対象)|~|
|判定|なし|~|
|ポイント|偶像殺し×現代病理&br;ボカロPによる楽曲&br;一部システムに粗は目立つ|~|
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#contents(fromhere)
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**概要
「次代のオリジナル学園ジュブナイルRPG」を謳った作品であり、仮想世界の中からの脱出を目指す様子が描かれる。

タイトルは「禁止されるほどやってみたくなる心理現象」を意味する「カリギュラ効果」が由来。

**ストーリー
 人気バーチャルアイドル”μ(ミュウ)”は、
 人々から与えられた楽曲を歌う内に自我を目覚めさせ、ひとつの気付きを得た。
 
 『現実というものに人々を苦しめ続けている』
 
 愛すべき人間を救うため歌を聞いてくれる人々を
 理想の世界『メビウス』へと誘い、その世界で人々が望む全てを与えた。
 
 それが愛する人間たちに緩やかな滅びをもたらしているとも知らずに。

**システム
ゲーム全体の流れは、各章ごとのエリアを探索し、最奥にいる楽士との戦いに臨むというもの。~
主人公の名前は自由に姓名を決められる(デフォルト名はなし)。

-戦闘
--シンボルエンカウントを採用し、シームレス戦闘となっている。
--各キャラクターの使用スキルを選択すると「イマジナリーチェイン」という空想視が再生される。これにより、選択したスキルを使った場合、完璧ではないがフィールドがどんな状況になるかをある程度知ることができる。
--タイムラインという要素は、こちらはスキルの発動タイミングをある程度調整できるもの。これを利用し、あえて敵が攻撃するまで発動タイミングを遅らせることもできる。
--各ダンジョンでは、そこを根城とする楽士が手掛けたという設定の曲がBGMとして流れる。戦闘に入るとボーカルがつく。そして楽士との戦いになるとリミックス版が流れる。
--主人公が倒された時点でゲームオーバーとなり、タイトル画面に戻される。

-キャラクターエピソード 
--親密度ランク2の友達以上で、建物外のエントランス発生する。エピソードはシナリオ進行で解禁されていく。
--ある時点に達すると「○○の心の奥に踏み込みますか・・・?」のメッセージが出る。これを行うとキャラの核心に迫る内容が見れる。
--なお、選択肢で選択に失敗すると絆が壊れる場合がある。壊れた時はスキルポイント50必要。

**評価点
-戦略性と爽快感を併せ持った戦闘
--イマジナリーチェインを利用して敵の攻撃を先読みし、タイミングを見計らってコンボを叩き込める爽快感がある。
--パーティ編成によっては、いろいろと戦略を考えての立ち回りが重要になってくる。
--うまくできれば一方的に敵を叩き込め、更に派生技が発生しコンボが繋がり一気に倒すこともできる。
--パッチver1.01でビギナーモード(プレイヤーの強さとレベルの上がり具合が上がるが、アイテムにスキルがつかなくなるというのマイナス要素がある)が追加されたので初心者でも楽しみやすい。

-BGM
--数自体は少なめだが、有名なボカロPに制作を依頼したこともあって、ボカロ好きには嬉しいところ。
--ボーカルの歌詞には敵として対峙するオスティナートの楽士達の思いが込められているものになっている。
--特に楽士との戦いで使われるリミックス版はかなり盛り上がるものになっている。

-シナリオ
--仮想空間に招かれる人間は「現実の生活になんらかの悩みや不満を持っている」者で、仮想空間にくると辛い現実世界のことは忘れさせられる。そこで高校生にふさわしい外見になって高校生活を営んでいる。3年になり卒業したらまた1年生として入学するといったループを繰り返しているというのがこのゲームの設定である。
--シナリオ上で出会う仲間や敵にもそれぞれトラウマや悩みを抱えており、それぞれのキャラが現実での自分の姿に苦しめられている。
--キャラの悩みを知った時のインパクトはかなりのもので、人によっては忘れられない展開が用意されている。これを通して、前向きに頑張ろうと決意する姿が見られるようになっていく。
--この内面的で奥深いシナリオと世界観は大きく評価された。 

-グラフィック
--2Dイラストを、3Dモデルにうまく落とし込めており、Vitaの中では及第点と言える出来。

**問題点
-カメラワークはかなり悪い
--スキルを選択するたびにカメラの位置がずれてしまう、おかしな方向にいってしまうといった事態が割と起こる。
--戦闘中のカメラは左右のスティックとLRボタンで自由に動かせるのだが、多くのオブジェクトをすり抜ける仕様であるため、隣の部屋に行ったり、地面に埋まったりする。

-敵の配置の多さ
--かなり敵が密集しており、時と場合によってはエンカウントを避けられない。
--乱戦を避けるには、主人公が戦闘になってない敵の視界に入らないよう移動する必要がある。

-親密度の上がりにくさ
--このゲームで新密度を上げるには話しかける必要がある。初回はともかく知人になってからは1回話しかけただけではあまり上がらず、一人一人の親密度を上げるのにも一苦労であり、効率の良い術がない。
--これだけならまだしも、このゲーム、NPCも仲間にできるシステムがあり、それが''500人''もいるのだ。ここがやり込み要素の大半を占めており、トロフィーにも関わるため、全員上げるにはかなり根気のいる。この点に関しては「辛い」といった意見もある。

-ロードが長め
--エリア移動後も右下にロードのアイコンが表示され、その間はRボタンでダッシュができない。その代わり敵とエンカウントすることもない。

-ゲームの挙動が不安定だった
--後に修正パッチが配信されるが、初期バージョンでは特定の場所でエラー、進行不能になるバグなど結構重大なバグが多かった。

**総評
総合的にみて、開発元のノウハウもあってかベースは悪くなく、まとまっているゲームであるが、詰めが足りなかったゲーム。~
とは言え、魅力的な部分も多数あり、キャラクターや世界観などを見て興味が沸くようならそれなりに楽しめるだろう。  

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