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マリオ&ルイージRPG2」を以下のとおり復元します。
*マリオ&ルイージRPG2
【まりおあんどるいーじあーるぴーじーつー】
|ジャンル|ブラザーアクションRPG|#amazon(B000BNBB2M)|
|対応機種|ニンテンドーDS|~|
|メディア|512MbitDSカード|~|
|発売元|任天堂|~|
|開発元|アルファドリーム|~|
|発売日|2005年12月29日|~|
|価格|4,800円(税込)|~|
|ポイント|やりこみ要素の乏しさ&brストレスのたまるシナリオ運び&brルイージの受難|~|
|>|>|CENTER:''[[マリオシリーズ・関連作品リンク>マリオシリーズ]]''|
#contents(fromhere)
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**概要
-『[[マリオ&ルイージRPG]]』の続編。

前作はGBA作品だったため2ボタンを駆使する形をとっていたのに対し、今作はDSで発売されたことにより、X・Yボタンを加えた4ボタン中心の進行や2画面構成の利用など、ゲーム性がより拡張されている。~
今作での敵は、キノコ王国を征服するためにやってきた謎の宇宙人「ゲドンコ星人」。~
過去と現在を行き来し、ゲドンコ星人の侵攻を阻止するのが、本作の目的となっている。

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**特徴
-「ブラザーアクションを使いながらフィールドを探索し、バトルはアクションコマンドを入力していく」という基本的なスタンスは前作と変わっていない。

-メニュー画面は前作同様、スーツケースになっている。マリオたちのアイコンはキーホルダーとして表示される。

-今作の最大の特徴はマリオとルイージに加え、ベビィマリオとベビィルイージが冒険に参加することである。べビィたちは普段はマリオたちにおんぶされた状態で行動する。
--冒険メンバーが4人となり、DSの4つのボタン(A、B、X、Y)がそれぞれに割り振られている。
--アクションも種類が増え、単体で行う「ソロアクション」、べビィをおんぶ中に行う「おんぶアクション」、兄弟の協力技である「ブラザーアクション」(大人とべビィで技が異なる)に分類された。また、大人のブラザーアクションを利用することでべビィたちにさらなるアクションが発生する(例:「スピンジャンプ」にベビィが巻き込まれることで「ベビィスピン」が使える)。

-DSの二画面を利用したギミックが追加された。
--フィールドでは、上画面に簡易マップが表示されるようになった。
--また、大人とべビィで別行動をしているときには上画面にべビィチーム、下画面に大人チームが表示されるようになっている。
--バトル内でも、上画面を利用した攻撃が登場するようになった。

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**問題点
-オプションがない。DSソフト振動カートリッジを挿入した場合のみ出現するが、振動のON・OFFしかできない。

-進行が一本道で、やり込み要素は皆無。前作もそこまで自由度が高かったわけではないが、今作はさらに顕著。
--寄り道的なものは隠しショップが一件あるのみ。ただし、品揃えがかなり微妙で来なくても殆ど問題はない。
--前作で好評だったミニゲームも、クオリティが見劣りする。
---前作と比べると数が少なく(前作:6 → 今作:2)、景品も同じ。
-構成が「ダンジョン→現代に戻る→ダンジョン→ダンジョン→現代に戻る→……」などという繰り返しになることから、ダンジョン続きで進行がだれやすい。
 
-シナリオも謎の言語を話す宇宙人「ゲドンコ星人」との追いかけっこばかりで、マリオシリーズらしいライトな演出にはなっているもののコメディ要素は比較的少ない。主な舞台がゲドンコ星人の侵略を受けた過去の世界であるため世界が比較的殺伐としており、村人などとまともに会話する機会にも乏しい。更に、そのゲドンコ星人達の悪行もいささか外道じみている。
--ゲーム序盤の村破壊など序の口。その次のダンジョンでは''連れ去られたキノピオ達が森の木に取り込まれ、その先の工場で兵器群のエネルギー補充のために生命力を吸い取られ続ける''という、''かの有名な[[バイオベース>大貝獣物語]]''を彷彿とさせる展開が待ち受けている。のっけからハード過ぎやしないだろうか?
//---なお、本作には協力していないものの、その大貝獣物語を発売したハドソンは、マリオパーティシリーズも手がけている為、''パロディでイベントを作った可能性が高い。''
--以降も巨大怪物の体内でヨッシー達を怪物に変化させようとしたり、ゲドンコ達の大集会では親玉のゲドンコ姫がピーチ姫をボスパックンに食べさせるという''公開処刑''までやってのけている。おなじみの敵役クッパや、前作の敵役ゲラゲモーナの悪行が可愛く見えるという不思議。
--「ゲドンコ星人」は独自の言葉を話し、何を話しているかはプレイヤーにはさっぱりわからないので、登場している場面は退屈と思う人も多い。黒幕に関しては台詞の下に翻訳が表示されるようになっており、更にとある場面ではハッキリと翻訳無しで普通に喋る。
--これらゲドンコ星人との対決をシナリオの中心にしているわりには、撃退方法は伏線皆無の唐突なものであり、超展開と言わざるを得ない。

-黒幕にとある秘密があるのだが、そのことを知っている人物達が勿体ぶってなかなか話してくれず非常にイライラする(対象層の関係もあってかそれなりに分かりやすい伏線が張られており、プレイヤーの大半が割と早い段階で大まかな真実に気づくのでイラつきに拍車がかかる)。
--「○○するのは賛成できません」と、何をもったいぶってるのかサッパリなピーチ。
---ハッキリ「○○するな」と言えばいいのに。その結果が↓。
--結局、ゲーム中で真相が判明するのは黒幕を倒した直後。遅すぎる。
--これら真相は、登場キャラの一人が残した記事という形で過去から現代に伝わっているはずだが、城の隅でキノピオが一人情報を伏せてるだけで全くストーリーに関わらない。
---いくら真相がいきなり明らかになったら話が破綻するとはいえ、世界の危機でそれはどうなのか。

-過去にタイムスリップするというストーリーだが、舞台の歴史やキャラの過去といった設定はほとんど活かされていない。タイムスリップ物にはお馴染みの歴史改変や、現代と過去の情報を比較する、謎の多い幼少時代が明らかになるといった展開はほぼ皆無である。

-現代側ではキノコ城がいやにだだっ広く、最初は「このゲーム実はものすごいボリュームなのでは?」と勘違いしそうになるが…。
--現代では''キノコ城が世界のすべて''であり、他の場所は一切登場しない(めちゃくちゃ広いのはそのせいである)。過去と現在のマップに繋がりを持たせることもできそうだが、実際はキノコ城だけでしか行われていない。
--一箇所だけコメディ全開の土地がある。

-ルイージの扱いがひどい。
--「マリオと比べてルイージの扱いが悪い」というネタはマリオシリーズおなじみと言っていいものではあるが、試練とは言えイジメ同然の扱いを受ける場面や、ピーチにほとんど無視と言っていい扱いを受ける場面はやり過ぎだという声も多い。 
--前作では前作でひどい目にあっていた(例・金的・女装・催眠術等)ており、「前作に比べればマイルドになった」「ギャグなんだし気にならない、面白い」と許容するファンもいるが、「ギャグだとしてもやりすぎ」という意見も存在する。~
いわゆる「いじり芸」に対する賛否両論を考えていただければ分かりやすいだろう。
--開発初期の段階では、意地悪でスレた性格付けとなっておりべビィルイージを助けないというキャラ付けだったが、デバッグチームのルイージファンの指摘によって修正されたことが[[開発スタッフインタビュー>http://www.nintendo.co.jp/nom/0601/22/index.html]]で明らかにされている。

-前作で扱いの酷かったクッパについて
#region

-物語の''中盤で初登場''し、ピーチ姫をさらおうとしたが、キノじいによってタイムホールに落ちて過去の世界に迷い込む。
--そこで過去の自分(ベビィクッパ)と出会い、2人でマリオ達を倒そうとするが、案の定失敗する。
--その直後に火山が噴火し、''再びタイムホールに落ちて退場。''
--その後、最終盤で再登場。
-ベビィクッパの存在があるとはいえ出番自体が少なめで、初登場も遅い。最終盤にも登場しており物語に大きく影響を及ぼす立場にはいるものの、やや間の抜けた面が目立つことに加え前作と同様にやや「かませ」的な扱いになっている感が否めない。((余談だが、2012年現在唯一のマリオ連載漫画である「スーパーマリオくん」においては、この大人クッパの存在''そのものがカット''されている。))

#endregion

-ボスのHPが高く、攻撃回数も多く時間もかかり戦闘がいちいち長引く。
--ボスは攻撃アイテムをそれなりに使用すること前提の調整になっているようで、これをうまく使えるかどうかで難易度に大きく差が出る。
--ただし、アクションゲームが得意であればそこそこシビアな戦闘を楽しむ事が可能。

-本作はタッチ操作を必要としないのだが、後半''一度だけ''イベントでタッチペンを使わされることになる。
--イベント内容としては''「紙の一部分に付着した汚れを払う」以上。''当時はこういうタッチ操作を強引に挟むゲームが散見された。
--通常プレイ時に苦痛を伴うようなわずらわしい操作が要求される訳では無いので、その点は安心して欲しい。

-4つのボタンを使うため混乱しやすく、慣れるまでは厳しい戦いになる。

-前作に引き続き、赤と緑のブロック((赤は(ベビィ)マリオ、緑は(ベビィ)ルイージが叩かないと反応しないブロック))が登場しているが、今作では別行動をとるときはマリオ/ルイージではなく、ベビィ兄弟/マリオブラザーズに分かれるので、ほとんど形骸化している。

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**評価点
-上画面に簡易マップが表示され探索がしやすくなった。

-4人のプレイキャラ(4つのボタン)による操作・二画面を利用した演出から、前作よりもアクション性が向上した。
--4つのボタンを駆使するバトルは慣れないうちは戸惑うものの、慣れてくると非常に楽しいものになっている。
---ブラザーアタックにも4ボタンと二画面は利用されているため、前作以上にアクション性が高くなった。特に「スーパージャンプだい」や「ミックスフラワー」は4ボタンと二画面を最大限に利用しており、非常に賑やかでハチャメチャな技となっている。 
--敵の攻撃合図が上画面に出ることもあるため、前作よりも合図の見極めが難しくなった。
-謎解きも、ブラザーアクションの増加や大人とべビィでチームを分ける作りから、前作よりもバリエーションが増え、深みが増している。
-「タッチ操作の押し付け」といったDS作品にありがちだった難点もなく、快適にプレイすることが出来る。

-ブラサーアタックは、選択の際に上画面に操作の説明とお手本が表示されるようになり、どのような技なのかがある程度理解しやすくなった。

-前作同様、グラフィックがよく出来ており、評価が高い。
--マリオやルイージは当然ながら、べビィたちも愛らしく表現されている。リアクションも大人と違っているため、見ていて面白い。
--DSのRPGは制作費や製作時間の軽減から3Dでキャラグラフィックを作ることが多いが、本作は2Dなので前者より美しく見える。

-BGMの評価が高い(担当は前作と同じく下村陽子氏)。特にラスボス戦のBGMは雰囲気がガラリと変わり、引き込まれたプレイヤーも多い。

-『[[ヨッシーアイランド>スーパーマリオ ヨッシーアイランド]]』で初登場して以降、あまりピックアップされることがなかったべビィたちに焦点を当てたこと。
--べビィマリオやべビィルイージ以外に、べビィピーチ、べビィクッパも登場する。いずれもかわいらしく描かれている。
//---余談だが、べビィピーチはゲームでは本作が初登場だが、本山一城氏の「スーパーマリオ」のヨッシーアイランド編で本作より先駆けて登場していた。

-海外での評価は非常に高い(DSゲームで20位以内に入るほど)。
--任天堂産マリオシリーズで始めて宇宙人とタイムマシンなどのSF要素を扱ったからだろうか。([[海外レビュー例>http://www.metacritic.com/games/platforms/ds/marioandluigipartnersintime]])

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**総評
任天堂らしいアクションRPGとなっているので、前作同様アクション性が高く、謎解き要素もなかなかの作りとなっている。4つのボタンと2つの画面というDS特有の操作・演出を取り入れつつも、操作面等には煩わしさはなく、快適な操作や賑やかなバトルの演出に成功している。~
シナリオとキャラの面を除いた前作の長所を残しつつも、発展可能な部分はしっかりと進化させているため、アクションや謎解きといったゲーム部分は前作の正当進化といえるだろう。~

だが、その「シナリオとキャラの面」に(人にとっては致命的な)問題点があるのも事実。~
特にキャラの扱いについては『''アルファドリームはルイージとクッパが嫌い''』という噂が広まる原因となってしまった程。~
この点を許容できるか否かで、評価が大きく分かれる作品である。

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**その後の展開
-2009年にその続編の『[[マリオ&ルイージRPG3!!!]]』が発売された。ボリューム、戦闘システム、やり込み要素など共に今作のマイナスイメージを払拭した出来になっている。売上本数もシリーズ一番の60万本台と、まさに汚名返上の快進撃を遂げた。
--そして、今作の悪役キャラであったあるキャラクターがゲスト出演している。

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