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DS電撃文庫シリーズ - (2022/08/04 (木) 16:30:06) の編集履歴(バックアップ)
DS電撃文庫 アリソン
DS電撃文庫 いぬかみっ!
DS電撃文庫 イリヤの空、UFOの夏
DS電撃文庫 イリヤの空、UFOの夏II
【でぃーえすでんげきぶんこ ありそん / いぬかみっ / いりやのそらゆーふぉーのなつ / いりやのそらゆーふぉーのなつつー】
ジャンル
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サウンドノベル
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対応機種
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ニンテンドーDS
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メディア
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アリソン イリヤの空、UFOの夏
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512MbitDSカード
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いぬかみっ! イリヤの空、UFOの夏II
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1024MbitDSカード
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発売元
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メディアワークス
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開発元
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熱中日和
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発売日
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アリソン いぬかみっ!
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2006年12月7日
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イリヤの空、UFOの夏
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2007年1月11日
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イリヤの空、UFOの夏II
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2007年10月25日
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定価
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いぬかみっ!
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4,470円
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その他
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3,360円(税込)
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レーティング
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アリソン
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CERO:A
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いぬかみっ!
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CERO:B
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イリヤの空、UFOの夏
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CERO:C
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イリヤの空、UFOの夏II
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CERO:D
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判定
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なし
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ポイント
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電撃文庫作品をサウンドノベル化 原作ほぼそのまま ミニゲーム等のオマケ要素もあり それでもぬぐいきれない割高感 作品間の扱いに差がある 中途半端な所でシリーズ終了
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電撃文庫シリーズリンク
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概要
日本のライトノベル業界の中でもトップクラスの売り上げを誇るメディアワークス(現:KADOKAWA)の「電撃文庫」シリーズ。
本シリーズはそんな電撃文庫シリーズの中でも人気の高い作品をDSのサウンドノベルにした作品群である。
各作品の作者とイラストレーターは以下の通り。なお、作品名をクリックすればWikipediaの該当記事にジャンプする。
各作品の詳細についてはそちらを参照されたし。
『アリソン』作:時雨沢恵一/絵:黒星紅白
『いぬかみっ!』作:有沢まみず/絵:若月神無
『イリヤの空、UFOの夏』作:秋山瑞人/絵:駒都えーじ
『BACCANO!』も『DS電撃文庫ADV バッカーノ!』として存在するが、タイトルにもある通りこれはアドベンチャーであり、ゲームシステムなど実質別物なのでこの記事では扱わない。
評価点
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どの作品もストーリー、イラスト共に非常に安定して高レベル。
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いずれも電撃文庫を代表する知名度の高い作家、絵師でありその面白さはそのまま落とし込まれている。
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特にイラストには注目したい。文章の背景に場面に合わせた様々なフルカラーのイラストが表示される。
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文章を消して背景だけ見ることもできる。なかなか親切。
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小説ではできない表現が多数盛り込まれており、決して丸写しではない。
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特に効果音とBGMは絶対に小説では付随しえない代物である。これらの使い方についても特に場面を外したところは見受けられない。
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他にも飛行機の爆音が響く場面では画面が揺れるなど、臨場感をもたらす表現は多い。
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ミニゲームや、カード集めなどのオマケもある。
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ミニゲームは4択クイズと、原作の名場面を再現したアクションやシューティング。そこまでボリュームがあるわけではないが、息抜きにはちょうどいいだろう。
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カードは各作品の文章中のキーワードをなぞることで入手できる。簡単な解説もついており、世界観の理解に役立つ。
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前述のミニゲームをクリアしないと手に入らないカードもある。
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カードを使ったバトルもできる。異なる作品間でも可能。
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『いぬかみっ!』と『アリソン』には書き下ろしの追加シナリオが、『イリヤの空、UFOの夏』には文庫版未収録の短編が収録されている。
問題点
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定価の割高感。
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一般的なDSのゲームよりは安価とはいえ、実質文庫本1~2冊分の内容しかないのに3,000円~4,000円強という設定は、少々厳しいものがある。
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選択肢による分岐などは一切なく、グラフィック、サウンドの追加があるものの内容そのものは文庫版と全く同じである。
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書き下ろしの追加シナリオやミニゲームも、所詮はおまけなのでそこまで分量があるわけでもない。純粋に小説だけ楽しみたいなら文庫版の方が安上がりである。
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現在は定価の半額以下で売られていることも多いので、値段次第ではお得かもしれない。
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作品間の扱いの格差。
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『いぬかみっ!』はフルボイスにもかかわらず、『アリソン』『イリヤの空、UFOの夏』の方はボイスなし。このためか『いぬかみっ!』のみ定価が1,000円ほど高い。
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「『アリソン』は当時アニメ化されていなかったから…」という言い訳はできるが、それならなぜ『アリソン』を選んだのか、という疑問が出てくる。
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同じ時雨沢恵一&黒星紅白のコンビならば時雨沢氏のデビュー作であり、現在もシリーズが続いている『キノの旅』の方が知名度も人気も上回っている。
2003年にはWOWOWでアニメ版が放映されており、2005年・2007年には劇場版も作られているので、こちらなら問題なくフルボイス版を作れたはず。一話完結型のスタイルも電子書籍との相性がいい。
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ちなみに『イリヤの空、UFOの夏』については2003年にラジオドラマ化、2005年にOVA化されているので擁護不可能。そこは定価を1,000円高くしてでもフルボイスにしておくのが、ファンサービスではないだろうか。
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収録内容についても、『いぬかみっ!』は文庫版からセレクトした短編3本+書下ろし短編1本なのに対し、『アリソン』は文庫版1巻の、『イリヤの空、UFOの夏』は文庫版全4巻のほぼ全編が入っており、かなりの偏りが見られる。
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ボイスと収録分量のどちらを取るかで迷ったのかもしれないが、そこは統一して欲しかった。
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システム面にやや不備あり。
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文章送りスピードを「速い」にしても文章の進むスピードはややゆっくりしている。演出を飛ばすこともできない。
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バックログ機能は搭載されているが、文単位ではなく一定の区切りごとにしか遡れない(しおり=セーブ機能も同様)。
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カード集めに失敗した時は同じ演出を何度も見せられるので、ストレスが溜まる。
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しおりが3つ(中断セーブを含めても4つ)しか挟めない。『イリヤの空、UFOの夏II』に至っては中断セーブしかできない。
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読み終わった章は目次から選択できるが、1つの章がそれなりに長いので、好きなシーンを読み返すには不向き。
総評
本作は「サウンドノベル」を名乗っているが、名作『かまいたちの夜』のようなシナリオ分岐はなく、ほぼおまけつきの電子書籍のようなものである。
その観点から見れば少なくとも完全に破綻しているような酷い出来ではない…のだがゲームとしてもファンアイテムとしてもどこか物足りない一面があるのは確か。
結局シリーズは5本(続編の『イリヤの空、UFOの夏II』と番外編の『バッカーノ』を除けばたった3作品)出ただけで以降の音沙汰はなく、シリーズは完全に終了した。
余談
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同じ電撃文庫シリーズに関わるDSのゲームとして『電撃学園RPG CROSS of VENUS』が存在する。
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やはり電撃を代表する人気作品群だけあり、本シリーズの作品は全作登場…かと思いきや『アリソン』だけデータベースにしかいない。代わりに登場するのは『キノの旅』のキノ(メインキャラの一人)。やはり電撃編集部もこちらのほうが人気があると判断したのだろうか。
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上のパッケージを見れば分かるが、このシリーズは4作品しかないにもかかわらずCERO:Z以外の全ての判定が揃っている。
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確かにお色気シーンや銃撃シーンは作品によってその密度は大きく異なるが、ここまで判定がバラバラなシリーズも珍しい。
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ちなみに『アリソン』はCERO:A(全年齢対象)判定…この作品も一応人が撃たれて死ぬシーンがあるのだが…。
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というよりも冒頭からいきなり毒ガスでの攻撃を実行する直前の軍人の述懐から始まるなど、世界観だけならほのぼの系ラブコメの『いぬかみっ!』よりよほどハードである。
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『イリヤの空、UFOの夏』は2018年にカクヨムにて無料公開された。
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現在は第1章にあたる「第三種接近遭遇」のみ公開中。
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同年にはOVA版のBlu-rayも発売され、前述した未収録短編が特典として封入された。