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マリオパーティ8 - (2014/07/19 (土) 19:50:07) の編集履歴(バックアップ)


マリオパーティ8

【まりおぱーてぃえいと】

ジャンル パーティゲーム
対応機種 Wii
発売元 任天堂
開発元 ハドソン
シーエイプロダクション
ウィル
発売日 2007年7月26日
価格 5,800円(税込)
プレイ人数 1~4人
レーティング CERO:A(全年齢対象)
分類 黒歴史
ポイント 致命的なテンポの悪さ
ゲームとしての底の薄さ
クッパミニゲーム、ドンキーミニゲーム廃止
マリオシリーズ・関連作品リンク


概要

  • マリオパーティシリーズ8作目。Wiiでは初のマリオパーティシリーズで、基本的なルールやシステムは過去作とほぼ同様。
  • ボードゲームでは新しいマス、イベントのほか、「カプセル」が「キャンディ」という新しい種類のアイテムになった。
  • 今作は、基本的な操作からミニゲームもふくめて、wiiリモコンを積極的に使うようなゲームデザインとなっており、それに合わせて従来より「パーティゲーム」としての要素がより強化されたゲームとなっている。

評価点

グラフィック・演出面の向上

  • ハード性能が向上したことにより、キャラのグラフィックなどが全体的に綺麗になった。
  • 黎明期のタイトルながら、Wiiトップレベルのグラフィックといえる。任天堂のゲームでは定評がある水の質感はもちろん、建物の質感もよりリアリティのあるものとなっている。
  • 演出面もそれに合わせて向上。スター入手時などエフェクトや演出がより派手になった。また、コイン等のアイテムを入手した時のエフェクトが追加され、どんなものが、どれだけ手に入ったか、直感的に分かるようになっている。

キャラクター

  • 「ハンマーブロス」や「ゲッソー」など風変わりなキャラクターが追加され、使用できるプレイヤーキャラは過去最多となった。

その他

  • 『マリオパーティ6』から登場した「マイクミニゲーム」は廃止された。
    • ゲームキューブマイクの反応が酷く、ファンから見れば6・7は暗黒期だったとの見解も一部ある。

問題点・賛否両論点

ボードゲームに関して

  • 初期はミニゲームの実力重視で勝敗が左右されるシリーズだったが、シリーズ中期の頃から、あまり実力のない人でも1位が取れるように様々な逆転要素が用意されるようになった。
  • パーティゲームとしては間違った方向性ではないものの、裏を返せば駆け引きする戦略性が乏しいということでもある。過去作に登場したコインやスターを横取りしてくれるテレサ(あかテレサ)、ワンワンなどは今作では登場しない。ただし、コインやスターを横取りできるイベントやアイテムは今作でも存在はしている。

ミニゲームに関して

  • Wiiリモコンを「振る」「ポイントする」必要のあるミニゲームが多く用意されているが、ミニゲームによっては振ってもうまく反応しないことがある。似たような操作のミニゲームも一部あり、やや水増し感がある。
    • Wiiリモコンを「振る」ことによって音がなる、オジャマボイスという機能があるのだが簡単に反応してしまうのでうるさい。
  • クッパミニゲームおよびドンキーミニゲームが無くなった。
  • 一部のミニゲームが使いまわされている。バトルミニゲームとデュエルミニゲームで同じミニゲームがある。

キャラクターの人選

  • プレイヤーキャラクターは過去最多だが、操作キャラは14+αキャラで、動物キャラが8キャラ(隠しキャラを含む)。前作以上に動物キャラに偏っている。もっとも、マリオシリーズは人間のキャラは少ないのだが…。

インターフェイスに関して

  • 今作では前述の通り、Wiiリモコンの機能を積極的に使用したインターフェイスとなっている。それにより、過去作で完成されていたインターフェースが必要以上に改悪されている部分が目立つ。
  • メニューの選択やマップ上の操作など、リモコンで画面をポイントして選択肢を決定する場面が多い。このほか、マップの分岐点で進む方向を選択するときやミニゲームのルール説明画面など、ポインターをつかう必要性があまり無い場面でも、この操作を強要される(ボタンのみで操作できない)ため、長時間のプレイだとストレスになることも。マップ上でサイコロブロックを叩く場合も、従来のボタン1つではなくWiiリモコンをふる必要がある。
    • 初期の作品の為仕方がない面もあるがレスポンスも反応もあまりよいとは言えない。
    • ミニゲーム終了時には敗者が酷い目に合う1シーンが流れ、そのままリザルト(ミニゲームの結果画面)に移行する。ミニゲームによるが、このムービーが長く、ゲーム中に頻繁にプレイすることになるミニゲームで入れる必要性がない。ちなみに、スキップはできない。
  • ボードマップ上での演出が増えたうえにスキップができないため、ボードゲームの進行のテンポが過去作にくらべて悪化している。一人用の「スターバトルブース」では短時間で決着がつくルールでボードマップをクリアしていくのだが、こちらも上記の点により、ストレスを感じやすく、一部では「つまらない」という声も。
    • ゲーム内容はCPUがあからさまにサイコロの出目やアイテムを調整してると言わんばかりの理不尽なゲーム展開が特に目立つ。
      • 例を挙げるなら、とあるアイテムを使い、サイコロを3つに増やした時にゾロ目で「10」や「7」を頻繁に揃えるなど。
      • 偶然起こった物ともいえるが、今作の場合このようなケースが多すぎるのが問題。
  • プレイヤーのスター、コインを表示するインターフェイスが大幅にかわり、多少見づらくなった。

その他

  • キャラクターの動きが妙に固い。特に目立つのがゲーム終了時の動きで、例えるなら「素人の下手な演技に近い動き」になっている。某所では「棒人形」と揶揄された。また、前作まではキャラクター選択時にボイスや動きなどが用意されていたが、今回では廃止された。
  • 今作では「カプセル」が「キャンディ」に変更されたため、仕掛けることができなくなり、戦略性が失われた。
  • Miiは、ボイスはなく、また「エクストラモード」以外では使用できない。ただし、Miiに関しては使用に関するルールが任天堂内で厳格に決められているようで、扱い方が難しい面があると思われる。
    • ゲームキューブに入ってからの『マリオパーティ』シリーズは、フレームレートが常に「60FPS」の滑らかな動きを実現していたが、本作では、ボードマップや一部のモードで動きが30FPSになってしまっている場面がある。

総評

今作は従来よりも「パーティゲームであること」に重点を置かれたつくりになっている。しかし、演出面など場を盛り上げる要素に重点を置きすぎて、詰め込み過ぎた結果、逆にゲームテンポが大きく悪化してしまい、とくにシリーズファンからは不評の声が多く挙がった。パーティゲームにおいて「退屈に感じる」「長くて気軽に遊べない」ということは致命的なことである。ゲームのルール自体は完成されたものであるため、テンポさえ良ければ、もう少し評価は変わっていたかもしれない。ちなみに、ソフトの売り上げ本数はGC時代から大幅に向上しており、据え置き機種では過去最多の売り上げとなっている。 だが、Wiiの性能を活かしたインターフェイスは新しさがあり、ミニゲームには臨場感があり、シリーズファンからすれば最悪の汚点ではあるが、単体で悪いというわけではない。

その後

その後長らく『マリオパーティ』の新作は発表されなかったが、2012年の4月にWiiで『マリオパーティ9』が発売された。