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【ふぁいあーえむぶれむ しん・あんこくりゅうとひかりのつるぎ(*2)】
ジャンル | ロールプレイングシミュレーション | |
対応機種 | ニンテンドーDS | |
発売元 | 任天堂 | |
開発元 |
インテリジェントシステムズ Alvion(アルヴィオン) |
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発売日 | 2008年8月7日 | |
定価 | 4,571円(税別) | |
プレイ人数 |
【DS】1~2人 【WiiU】1人 |
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セーブデータ | 3個(章セーブ)+2個(マップセーブ)+1個(中断セーブ) | |
レーティング | CERO:A(全年齢対象) | |
配信 |
バーチャルコンソール 【WiiU】2016年2月10日/950円(税8%込) |
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判定 | なし | |
ポイント |
大量の戦死者が必須の外伝章進行条件に批判が集中 兵種変更システムは賛否両論 戦闘アニメや顔グラフィックにも不満意見 UIやテンポは大幅向上 |
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ファイアーエムブレムシリーズ |
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今作で最も強い賛否を招いているシステムの一つ。
基本的にこのシステムを用いなくても本編は十分攻略が可能で、セーブポイントと同じく必ず使わなければならないシステムではない。
このクラス変更システムは、改良を重ねつつ後のシリーズにもある程度受け継がれている。
リメイクという場を最初の舞台とする是非はともかく、システムとしては決して失敗とは言えないものである。
+ | 以下は特に印象に残りやすいキャラの一例 |
賛否両論入り交じる本作の新要素だが、特に大きな批判を浴びているポイント。
本作では原作にはなかった「外伝」が追加されているが、その進出条件が、24章外伝を除き一律で
自軍の人数(生存者数)が15人以下である事となっている。唯一条件の違う24章外伝も、あるキャラ(1名)の死亡かつある武器を所持していないことが条件(*1)。
つまり全ての外伝が自軍に死亡者がいることが前提。
冒頭でも述べたように、敵の配置等はFC版を忠実に再現しているが、その他多くのシステム面はGBA版以降の仕様に合わせられている。
しかし、FC版とGBA版以降の仕様やバランスは大きく異なっており、だいぶ食い違ってしまう。
それに対する調整やフォローも充分ではない為、ゲームバランスに乱れが生じている。
原作から根幹のシステムそのものは大きく変えず、兵種変更システム等でプレイの幅を広げ、チュートリアルの強化や個別の高難易度モードを設置するなど、新規プレイヤーも従来からのファンも満足させようという意欲的な試みが随所で見受けられる。
しかし、それらの細部の調整が痒いところに行き届いておらず、結果として不自由を強いてしまうシステムとなってしまったのは残念なところである。
他にも中途半端に原作を使い回そうとしたせいでゲームバランスに乱れが生じたり、原作からの改変を抑える為か原作では稀薄キャラやシナリオの描写には殆どノータッチであった事、何よりシリーズのプレイスタイルを否定しておいて見返りが微妙な外伝絡みの要素など、シリーズの一作品としても、単体のSRPGとしても作りの粗さが否めず、海外版『暁の女神』の追加要素騒動と重なった''事も災いし、結果的には大きく評価が分かれる作品となってしまった。
とはいえ、ベースとなる「暗黒竜と光の剣」としての完成された面白さは健在であり、インターフェイス・テンポの向上や装備や兵種の増加による遊びの広がりに加え、FC・SFC版の問題点であった成長の偏りや成長率の低いキャラを使わざるをえなかったことなどが改善されたため、より遊びやすくなっている側面もあり、後のシリーズ作品にも本作のシステムが改善されつつ軒並み継承されていった事から、シリーズの躍進の土壌として大きく貢献した一作である。
本作新規のシステムについても、これらを全て使わない従来のようなプレイスタイルでも大きな支障をきたさないように作られているのも、これらの意欲作にはありがちな「新規システムを強いられている」という批判を配慮した制作側の精神が窺える。
難点こそあるものの、システム的に粗が多く難易度が高いFC版やいくつかの章や仲間が削られて不完全なリメイクとなってしまったSFC版と比べても多くのメリットがあるため、はじめて『暗黒竜と光の剣』に触れる人がまず最新版である本作をプレイすることはおおいに価値のあることである。
とりわけ直接の続編である『新・紋章の謎』をプレイする前には本作の新システムに慣れ、本作のストーリーを把握しておくことを推奨する。