【たけしのちょうせんじょう】
ジャンル | アクションアドベンチャー | |
対応機種 | ファミリーコンピュータ | |
メディア | 1MbitROMカートリッジ | |
発売元 | タイトー | |
開発元 |
タイトー セタ |
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発売日 | 1986年12月10日 | |
価格 | 5,300円(税抜) | |
レーティング | 【VC】CERO:B(12歳以上対象) | |
コンテンツアイコン | 暴力・犯罪 | |
配信 |
バーチャルコンソール 【Wii】:2009年3月31日/500Wiiポイント |
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判定 | クソゲー | |
バカゲー | ||
ポイント |
あまりにも前衛的&クソ過ぎて伝説化 ある意味「北野武」の原点 人類には早すぎた超絶難易度の謎解き バカゲー度、死にゲー度もトップクラス 「 こんな け゛ーむに まし゛に なっちゃって と゛うするの 」 |
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ビートたけし たけしの挑戦状/たけしの戦国風雲児/突撃! 風雲たけし城 |
謎を解けるか。一億人。
お笑いタレントのビートたけし(北野武)氏が開発に深く関わった伝説の作品。通称『たけ挑』。
パッケージの裏にはビートたけし氏本人によるプレイヤーへ向けてのメッセージが書かれ、「まず、今までのファミコンソフトと同じレベルで、この作品を考えないようにして欲しい」といったコメントが載っているのだが、実際にプレイしてみると、それらが如何に「ジョークでなく本気の言葉であるか」を思い知らされることになる。
主人公は「薄汚れた町並みの中に住み、粗暴な言動が目立つ所帯持ちのしがないサラリーマン」という設定。そんな彼がふとした事から財宝の在処が示された地図を手に入れ、それを探しに旅立つという冒険物語…らしい。
「らしい」というのは、そのことに対する説明がゲームソフト中では一字一句たりとも全く語られないからである。
実は本作の正式タイトルは「たけしの挑戦状 ポリネシアンキッド 南海の黄金」であり、宝探しが目的のゲームであることを示唆するサブタイトルがついてはいるのだが、そのサブタイトルがゲーム内で提示されるのは終盤になってのことである(しかも攻略法次第ではスルーすることになる。後述)。
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さて、ここからが本題である。このゲームは、一応はプレイヤーを操作して謎解きをしていくアクションアドベンチャーである。
しかし当時としては異常なほどの行動の自由度の高さ・選択肢の数の多彩さにもかかわらず、クリアに辿り着くルートは基本的に1つしか無い(*3)うえ、その攻略方法はどれもこれもノーヒント。
当然、自分で答えを予想して行動しなければならないのだが、その答えは総当たりでも辿り着かないほど、あまりにも奇想天外かつ理不尽極まるものばかり。攻略情報参照なしでクリアできた者がいたとは到底思えないほどの凄まじき難易度であった。
これこそがこのゲームがクソゲー呼ばわりされている最大の理由であり、当時のファミコンゲーマー達を尽く地獄に叩き落とした。一応、説明書にヒントがあるにはあるのだが…。
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ゲーム内容の詳細。攻略のネタバレあり。 |
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+ | 当該CM |
たけし自身も色々とやりたかったようだが、技術もスペックも乏しかった当時、実験的なアイデアをそのまま具現化するような方法がなかった。
結果として前衛的な要素ばかりが悪目立ちし凄まじいばかりのクソゲーと看做されたが、それが高い知名度の獲得と伝説化の要因になるのだから何が幸いするかわからないものである。
『スーパーマリオブラザーズ』の僅か1年後に「狙って作られたバカゲー」が既に存在していた事、たった1年間に同じゲーム機で「伝説級の名作」と「伝説級のクソゲー」が出ていたという事は、ゲーム史を振り返るに当たりとても重要な事象だと言えよう。