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たけしの挑戦状 - (2022/12/20 (火) 21:58:54) の編集履歴(バックアップ)


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たけしの挑戦状

【たけしのちょうせんじょう】

ジャンル アクションアドベンチャー
対応機種 ファミリーコンピュータ
メディア 1MbitROMカートリッジ
発売元 タイトー
開発元 タイトー
セタ (アリュメ)
ノバ
発売日 1986年12月10日
価格 5,300円(税抜)
レーティング CERO:B (12歳以上対象)
※バーチャルコンソール版より付加
コンテンツアイコン 暴力・犯罪
配信 バーチャルコンソール
【Wii】:2009年3月31日/500Wiiポイント
判定 クソゲー
バカゲー
ポイント 10年に1度のクソゲー
あまりにも前衛的&クソ過ぎて伝説化
ある意味「北野武」の原点
人類には早すぎたGTA、かつ超絶難易度の謎解き
バカゲー度、死にゲー度もトップクラス
こんな け゛ーむに まし゛に なっちゃって と゛うするの
ビートたけし関連作品
挑戦状 / 戦国風雲児



謎を解けるか。一億人。



概要

お笑いタレントのビートたけし(北野武)氏が開発に深く関わった伝説の作品。通称『たけ挑』。
パッケージの裏にはビートたけし氏本人によるプレイヤーへ向けてのメッセージが書かれ、「まず、今までのファミコンソフトと同じレベルで、この作品を考えないようにして欲しい」といったコメントが載っているのだが、実際にプレイしてみると、それらが如何に「ジョークでなく本気の言葉であるか」を思い知らされることになる。


ストーリー

そのサラリーマンは、いたって普通のサラリーマンだった。
給料は並で、家族は妻と子の三人暮らし、趣味はパチンコと酒。
そんな平凡な毎日の生活が、彼のすべてだった。
こんな彼の未来に、あのような出来事が待ちかまえていようとは、誰が想像しただろう。
ああ、これ以上はもう言えない。
この物語は、ふとしたはずみで、非日常的な世界に引き込まれてしまった男の喜劇である。

(説明書より引用)


特徴及び問題点

このゲームの目的は?

主人公は「薄汚れた町並みの中に住み、粗暴な言動が目立つ所帯持ちのしがないサラリーマン」という設定。そんな彼がふとした事から財宝の在処が示された地図を手に入れ、それを探しに旅立つという冒険物語…らしい。
「らしい」というのは、そのことに対する説明がゲーム内外で一字一句たりとも全く語られないからである(上記のストーリー解説は説明書からの全文引用)。
実は本作の正式タイトルは「たけしの挑戦状 ポリネシアンキッド 南海の黄金」であり、宝探しが目的のゲームであることを示唆するサブタイトルがついてはいるのだが、そのサブタイトルがゲーム内で提示されるのは終盤になってのことである(しかも攻略法次第ではスルーすることになる)。

  • コミカルなグラフィックからは想像もつかないが、ヤクザ、警察官、果ては自宅にいる妻子までが主人公に殴り掛かって来るなど、非常に暴力的で殺伐とした世界が展開される。登場するキャラクターは背景扱いの人物を除き「敵性の有無に関係なく全て攻撃可能」で、「人を倒すと金を奪える」。
    • 敵性キャラの攻撃は恐ろしいまでに正確であり、向きと距離さえ合えば空中であろうとも着実に主人公を殴りつけ、ダメージを与えてくる。
      • とは言え、主人公側はしゃがみ状態ならば攻撃されることはなく、中盤で入手するあるアイテムを使用すればしゃがみながら一方的に攻撃することも可能となる。それでも最終盤はキツかったりするのだが。
    • 町を歩いているヤクザと警官は、全くの無言で主人公に肉迫し、無言のまま殴り掛かってくる。もはや本当にヤクザや警官なのかすら怪しい。
    • 人を倒すとしばらくダウン状態でもがいてから消えるが、ダウン中の相手も当たり判定が残っているため追い打ちができる。後世の格ゲーにおける死体蹴りの先取りである。
    • 会話コマンドにも相手に殴りかかる・喧嘩を売るといった物騒な選択肢が出てくることがある。更にはパスワード画面の受付に対してさえ「おやじをなぐる」という選択肢で殴りかかることができる *1
    • …などなど、後年になって北野氏が『その男、凶暴につき』といったバイオレンス映画で名を上げることになったのも頷ける…かもしれないほどの過激さである。
    • そしてこんな殺伐極まりない内容なのに、BGMは狂気を感じるほどに明るい。なんとゲームスタートからエンディングまで通して、マイナーコード*2が一度も出てこない。

理不尽・不条理なゲーム内容

さて、ここからが本題である。このゲームは、一応はプレイヤーを操作して謎解きをしていくアクションアドベンチャーである。
しかし当時としては異常なほどの行動の自由度の高さ・選択肢の数の多彩さにもかかわらず、クリアに辿り着くルートは基本的に1つしか無い*3うえ、その攻略方法はどれもこれもノーヒント。

当然、自分で答えを予想して行動しなければならないのだが、その答えは総当たりでも辿り着かないほど、あまりにも奇想天外かつ理不尽極まるものばかり。攻略情報参照なしでクリアできた者がいたとは到底思えないほどの凄まじき難易度であった。
これこそがこのゲームがクソゲー呼ばわりされている最大の理由であり、当時のファミコンゲーマー達を尽く地獄に叩き落とした。

一応、説明書にヒントがあるにはあるのだが…。

  • 実はIIコンのマイクを使って「もしもし」と話す(マイクについては後述)と町の人からヒントが聞けるのだが、「きみ 5ふんがしょうぶだ」「しんだら3かい」というように、恐ろしく断片的で初見ではヒントになるのかすら分からないものが大半である。*4
    • そして殆どの人は話しかけても「人類みな兄弟だよ、仲良くしようよ」「あなたは神を信じますか?」などと、本当にヒントにならないどうでもいい返事をよこす。酷いものになると「おまわりさーん 変な奴がいるよ」と不審者扱いされたり、「ここはどこ 私は誰?」と記憶喪失な反応をされたりする。
+ ゲーム内容の詳細。攻略のネタバレあり。ネタバレがあっても楽勝にクリアなどさせてくれないが
  • ゲームを始めると、「主人公が社長から成績の悪さに不満を言われつつボーナスを受け取る」という場面から唐突にスタートする*5。このあと一旦画面を切り替えてから社長に話しかけて辞表を提出しなければいけないのだが、これについてはノーヒントである。
    • 辞表以外にも休職や有給の届け出も出来るが、何の意味も無い。それどころか、これらを選択すると後で辞表を出しても退職金が貰えなくなるという罠付き。
      • 退職金が貰えなくても即詰みとはならないが、今後の金策を考える*6と致命的であり、リセットするに越したことはない。
    • 例によって「しゃちょうをなぐる」というヤバい選択肢もある。これを選ぶと怒った社長が無数の警備員を呼び寄せてくるが、こちらはパワハラが黙認されているのかなぜか退職金には影響しない。
      • ちなみに社長にもちゃんと当たり判定が用意されているため(上記選択肢を選んだか否かにかかわらず)実際に殴ることができ、「上半身だけが椅子から動いて最終的に机にめり込む」というシュールな光景が見られる。倒すことも可能だが、机に埋まった社長を殴るには少々込み入ったテクニックが必要で、体力も妙に高い。
  • 自宅に戻ったあと妻と離婚しなければいけないのだが、このことについてのヒントも無い。
    • しかもただ帰宅するだけでは離婚できない(選択肢が出ない)。それを行う為の条件はスナックで酒を飲み続けて倒れ、自宅に運び込まれる事というご無体なもの。
      • なお、このとき表示される選択肢の中にはさりげなく下ネタも含まれている。幸い子供には分かりにくい…というより主人公にはそのつもりがなく妻が勝手に勘違いしただけかもしれないが。
    • 離婚を切り出すと妻が怒り、「いしゃりょうを はらう」「なぐる」という選択肢が出てくるが、後者を選んで実際に喧嘩に勝ったとしても何も意味はなく、離婚は成立しない。
      • よって離婚成立には慰謝料を払う必要があるのだが、その請求額はその時点の所持金の75%となっているため、なるべく所持金が少ないor攻略上必要な出費を払い終えた状態で離婚できるようにしておきたい。調整次第では所持金0で離婚することも可能である。
    • そして前述したように、妻や息子は常時主人公を攻撃してくる。よほど不満があるのだろうか?
      • またそれは主人公に取っても同じことのようで、普通に帰ってきたときや、酔っぱらっても上記の離婚以外の選択肢を選んだ場合は一晩眠るのだが、 一般的なRPGの宿屋等と違ってなんと体力が一切回復しない 。後に泊まることができるひんたぼ島ホテルでは馬小屋でさえ回復するにもかかわらずである。自宅が安らぎの場になっていないという荒廃した(?)家庭事情が垣間見える。寝て回復しつつも、それと同じだけ家族に疲れているといったところだろう。むしろ、ああも日常的に殴りかかってくる妻や子供と過ごしているのだから、回復しないことに文句を言うより、体力が減らないだけマシと思うべきかもしれない。
      • なお、この妻こそ本作最強クラスの強さを誇る敵キャラ(?)である。
  • 離婚と退職は必ずやっておかないといけない。もしやらないで進めると、せっかくの苦労を乗り越えた矢先にそれを水の泡にされてしまう。一応リカバーは可能だがその代償も大きい(後述)。
  • とあるイベントでIIコンのマイクを使ってカラオケを歌わなければならない。但し、ボタン入力による代替*7があり、そもそもファミコンのマイク端子は音声認識などしない(音のON/OFFのみを判定する)ため、実は息を吹きつけるだけでもよい。
    • クリアするには三連続で「うまい」と言われなければならないのだが、一度でも失敗すると「へたくそ やめて かえれ」と罵られ、フラグを立てるところからやり直し。ファミコンのマイク機能は個体差が激しく、一部の機種では音のON/OFFがあべこべに認識されるということもあったらしく、本作の最初の難関と言われている。
    • カラオケのレパートリーは選択肢上は多数用意されているが、実際には4曲しか歌うことができず、それ以外の曲を選ぶと「その曲はありません」と突っぱねられる。
      • その歌える曲の一つである「あめのしんかいち(雨の新開地)」はこのゲームを象徴する一曲であり、発売当時の広告などでも大々的に取り上げられていた。
  • 最重要アイテム「宝の地図」の謎を解くには「にっこうにさらす」を選んだ上で、リアルに1時間待たなくてはいけない。その間、ボタンには一切触れてはいけない。
    • これとは別に5分で済む選択肢もあるのだが、やはりボタン操作はNGなので退屈であるし、こちらは5分経過したら特定の操作をする必要がある(操作を間違えるか、その操作を行わずさらに5分が経過すると入手失敗となる)。ヒントもなくはないがわかりづらい。
      • いずれの場合もミスするとカラオケからやり直しになる。
    • ちなみに不正解の選択肢には合計5時間も使った小ネタが用意されているものがある。
      • 後にたけしがレギュラー出演する「世界まる見えテレビ特捜部」で本作が紹介された際にも、この部分が特にクローズアップされた。
  • 道中には色々な資格を講習も試験も受けることなく金さえあれば即座に入手できる「カルチャーセンターBG*8」という施設が登場する。ここで特定の資格を手に入れておかないと後で詰むことになる。ちなみに何故か受付に誰も居ないにもかかわらず会話が可能。
  • ある重要アイテム(必須ではない)がパチンコの景品になっており、実際ゲーム内でパチンコができて、出玉を稼いで景品と交換できるのだが、その景品の必要出玉数に達する前に店員によって強制的に打ち止めとなる。つまり普通にパチンコをするだけでは入手できない。
    • ではどうすればよいのかというと、玉を全部使い果たしたあと、IIコンのマイクで(「出ねえぞ!!」と)叫び、「うるせー は゛かやろー」と激怒して出てきたヤクザ数名を倒して玉を奪うという、いくらなんでもな方法。一見裏技のように思えるが、これしか方法がないのでこれが正攻法。
    • しかも景品の中には偽物の宝の地図がある他、攻略に関与しないアイテムが大量に紛れ込んでいる。因みにこれらは打ち止めにならない範囲の玉数で貰うことができる。
      • このゲームにこんなツッコミはヤボだが、景品に交換しないでまた玉を買う(借りる)とそれまで持っていた玉は加算されず全部消滅してしまう。よって玉を買い足して景品を貰うことはできない。 それまでの玉を捨てているとしか思えない。
  • 「本物の宝の地図」を持っていなかったり、行き先を間違えたりすると、飛行機が「なぞのくうちゅうばくはつ(謎の空中爆発)」を遂げてゲームオーバー。ここで散っていったプレイヤーは数知れず。
    • パッケージ裏のコメントにある「ゲーム中盤で南の島に宝探しに出るのだが、そこまで何人がたどりつけるか」という挑戦的な文面はここの突破を指しているのだと思われる。
    • 「宝の手掛かりを集めていないと進めないトラップ」として用意されたのだろうが、普通に考えても空中爆発のフラグだと分かるはずがないので理不尽でしかない。
    • ファミコン神拳伝承者の一人は当時誌上で「「下に落ちちゃダメ」「違う地図だと飛行機が落ちる」とかいうゲームがあるのは残念」という趣旨の発言をし、名指しはしないながらも暗に否定している。
  • このあとたどり着く「ひんたぼ島」の銀行ではお金を預けることができても引き出すことができない。「金を出せ」というそれらしい選択肢はあるものの、これを選んでも所持金は返ってこず、代わりに表通りの敵キャラクターが大量に沸いて来る*9。つまり、預けるを選んだが最後、所持金はすべて没収される。
    ここまでこのゲームにはこういった類の罠が無数に仕掛けられている。ひどい時にはバグを使わぬ限り完全にハマることもある。
  • 「ひんたぼ島」では、カルチャーセンターで「ひんたぼ語」を習っておかないと住民の会話が謎の文字列で表示される。
    • …のだが、その文字列(ひんたぼ語)には法則があり、日本語からあいうえお順で一文字ずらしただけである(例:「はい」→「ひう」)*10。この法則を知っていればひんたぼ語を習わなくてもいいが、面倒くさい事には変わりはない。
    • 現在は有志による「ひんたぼ語翻訳サイト」が存在している。→参考リンク
  • 「ひんたぼ島」からはハンググライダーを使用し、横スクロールシューティング方式で巨大な鳥やUFOを撃ち落としあるいは避けながら滑空して宝の島を目指す。ところが、画面上に弾は1発しか出せず、下降はできるが風に触れないと上昇できないなど非常に難しく、敵に当たると即ゲームオーバー。敵の弾を浴びて体力が0になってもこれまたゲームオーバーとなる。
    • 事実上「本作最大の難関」と呼ばれている。「もう少し簡単にすればよかった」とたけしも攻略本でぼやいた有様である。
    • しかもその1発の弾も、ある場所で銃を入手していないと使用できない。これもまったくのノーヒントである。一応ひんたぼ島で入手できるものなのが救いか。
      • 通常敵に当たると弾は消えるため、すぐに次の弾が発射できるが、たまに弾が敵を貫通するバグがあり、こうなると画面から弾が飛び去るまで次が撃てない。
    • また、鳥が無敵化するというとんでもないバグがある。「これが起きたら最後、クリアすることはできない」とまで言われる。
    • 資格があれば他の乗り物も利用可能。セスナなどなら上昇も自由だが、そもそもハンググライダー以外では着陸が出来ずゲームオーバー確定なので全く意味が無い
      • 資格の中には乗り物ではないスキューバが存在するが、これを選ぶと主人公が全力でクロールで泳いだ挙句に最初の島に激突死してゲームオーバーというどこからツッコんでいいかわからない事態に…。 ちゃんと上陸しなさいよ、まあリョンガ島に上陸しても意味ないけど…、激突死するほどの速く泳げるなんてオリンピックで金メダル間違いなしでしょ… *11
    • 最初に見える島「リョンガ島」は攻略上何も意味をなさないハズレの島であり、上陸すると脱出不能なので詰み(ただし後述の通り例外で脱出できる場合あり)。
    • 2つ目の「メロネン島」も同様に意味のない島だが、家がある(後述)ので詰みにはならない。
    • 目的地の4つ目の島「チョバリン島」に着陸したところでようやく本作のサブタイトル「ポリネシアンキッド 南海の黄金」が表示される。
      • ただし、その一つ前に見える「タンヒョー島」からもチョバリン島に移動できる*12ため、攻略上はそちらに着陸したほうがシューティングパートを中略できる分格段に楽である(着陸自体はチョバリン島の方がやりやすいが)。この場合は上記のサブタイトルが表示されないのだが、大抵の攻略サイトでもタンヒョー島ルートが推奨されていることもあり、サブタイトル画面の存在自体を知らないプレイヤーも少なくない。
    • 目的地のチョバリン島にも着陸せずにもっと先に飛んでいくことができるのだが、その向こうに待っているのは指導者らしき人物や「ハーケンクロイツの左右逆=斜めにした卍」のようなマークの巨大な看板があるどこかの大国っぽい雰囲気の「赤い国」。ただしそこには着地できず、地上に触れた時点で鳥やUFOに激突した場合と同様爆死する。
      • 最後まで飛んでいくと画面最上部まで達する山があり、激突してゲームオーバーになるしかない。というか、大抵のプレイヤーはそこに達する前にスクランブル発進してきたMiG戦闘機に撃墜される
      • 攻略そっちのけでチョバリン島から先を目指すならばハンググライダーを選ぶ意味はなく、任意に上昇下降可能なセスナなら幾分は楽に最後の山に到達できる。結局死ぬので全く意味は無いが、死は百も承知でそれが見たいならセスナで臨もう(「ひこうきのしかく」取得に10万円必要だがその程度の余裕は充分ある)。
  • 日本で退職・離婚を行わなかった場合、上述の地獄のハンググライダーを乗り越えたところでそのツケを払わされる。
    • 目的地のチョバリン島やワープポイントのタンヒョー島に降り立ち数歩進むと、会社を退職していない場合は突如社長が現れ「きみ かいしゃか゛ いそか゛しいのて゛ もと゛ってきてくれたまえ」、離婚していない場合は妻が現れ「あんた いったい いつまて゛ あそんて゛るんた゛い はやく もと゛っておいて゛」と言われ、日本に強制送還されてしまう。当然、ハンググライダーもやり直しとなる。
    • この場合、 銃を持っていても没収などされず、しれっと密輸できてしまい日本国内で撃ちまくることができる。 警官は相変わらず申し訳程度に殴ってくるだけ。
      また、この強制送還を使わないと237万超の最高額アイテム「アフリカチケット」はまず買えない*13もちろん買えたところで何も意味はないが。
    • 本来は「降りたが最後、脱出できず詰み確定のリョンガ島」だが、そのまま左端まで行くとこの社長が現れる区域があり、退職していない場合はこれを利用して日本へと脱出できる(社長のみで妻は現れないので注意)。*14
  • ラストダンジョンである洞窟は全4フロアで構成されるが、次のフロアに行く為の穴や階段と言った入り口の類は一切無い。実は特定のポイントでしゃがむのだが、やはり判りづらい。
    • そしてその答えを教える人物は本末転倒なことに第3フロアの特定のポイントに隠れている上に、ある場所であることをしないと出てこない
    • ここに登場する敵は極端に耐久力が高いので、普通に倒していくだけでは体力を消耗して力尽きるのがオチであるし、無視して素通りし続けるにも限界がある。楽な対処法はメニュー画面に切り替えて敵を初期配置に戻すこと。
  • 無事に宝にたどり着いても、事前にある準備を整えていなければ最後の最後でとんでもない大どんでん返しが発動し、強制ゲームオーバーとなる。
    • これを回避するには最序盤にその「準備」をしていないといけないので、やり直すにしてもものすごい時間がかかる羽目に。
  • Grand Theft Autoシリーズ』や『龍が如くシリーズ』よりよっぽど生々しいバイオレンスと、『シャドウゲイト』等なんざ比較にならない程理不尽な謎解きの果てにようやく現れるエンディングは、ビートたけしの生首顔と「えらいっ」のセリフだけというあまりにシンプルすぎるもの。
    • それでもめげずに更に5分間待つと、「 こんな け゛ーむに まし゛に なっちゃって と゛うするの という、プレイヤーを小バカにするようなメッセージが表示される。
    • このメッセージ、年数の経過と共にゲーム文化が当たり前になった今日では度々熱中しすぎるゲーマーに対して皮肉とも取れる常套句のネタとしてネット界隈で使われていることも多い。たけしのキレのあるセンスを感じさせる。

その他バカゲー要素

  • ゲームオーバー時の画面が何故か主人公の葬式会場。この要素を搭載したゲームは世界でも数少ないと思われる。そもそも「ゲームオーバーが葬式」なんてゲームが大量にあってたまるかコノヤロー。
    • なお、この作品以外でこのような要素を搭載しているファミコンのゲームには『鉄腕アトム』や『半熟英雄』がある。
+ 画像
  • ライフをすべて失って倒れて葬式の画面(ゲームオーバー)に切り替わる前にABボタンを「三回」同時押しすると復活する事が出来る裏技が存在するが、四回以上押した場合は復活せずにゲームオーバー*15
  • 主人公の勤めている会社「にこにこローン」がいろいろおかしい。
    • 同じビルに「極東興業」と書かれている。おそらくごくどうと読む。
    • 最初に登場する「しゃちょうしつ」には、額装された「愛人」の書が飾ってある。「敬天愛人」の前半を省いたのだと思いたいが、作品世界の全てがそれを許さない。
    • 隣室の「えいき゛ょうふ゛」に掲示されている売上高のグラフが、下がりすぎて紙を突き抜けて壁に突入している。それはもう倒産していると言うのではないか。辞表を出すことへのヒントとも言えなくもない?
      • なお、このゲームの発売2年前に、イギリスのTSB銀行(現:ロイズTSB)のテレビコマーシャルで、これと真逆に「グラフが建物を突き抜けるほど同銀行の業績がウナギ登りになっている」とアピールするものが放映されていた。スタッフが海外文化に明るいと仮定した場合、これを元ネタとした可能性もある。当該CM
    • 「えいき゛ょうふ゛」には10万円ものへそくりが隠されている。隠し場所でしゃがむと盗むことができるが、リアクションは良心の呵責など微塵も感じさせない「あっ へそくりた゛ー」の一言のみ。
  • 作中の映画館では「やくざ対やくざ」というタイトルの映画が公開されている。ただの抗争である。
    • 館内には誰も見当たらず、映画を観た主人公の感想も「つまんねえ えいか゛た゛な」とのこと。ただの抗争ならしょうがない。
      • …と思いきや、北野氏はこの7年後(1993年)に「やくざ対やくざ」を主題とした映画『ソナチネ』を制作。以後もいくつかの作品で*16「やくざ対やくざ」を描くこととなる。やはりこの辺りは北野氏なりの諧謔だったりするのだろうか。
    • また、チケットや入場料はなく自由に出入りできるが、ここにも「特定の席に座ると所持金を落としてしまう」という悪質な罠が仕掛けられている。しかも20万円も…
      • 上記の席に所持金20万円満たない状態で座るとメッセージは出ず、所持金が0になることはないが、主人公が座ったままクルクル回り続けるというシュールな光景を見ることが出来る。
  • 街の風景からして突っ込み所満載。パチンコ屋「玉玉デル」の看板はパチンコの「パ」の字がズレて不適切な単語になっているばかりか、玉玉の字が大きく強調されている。明らかに狙ってやっている。
    • 更には旅行代理店「トラベル玉川」*17の看板はわざわざ「ベ」の字を下に押しのけて「ブ」の字を挿入している。上記したこれからの理不尽な旅を暗示している事は言うまでもない。そしてこちらも受付が無人なのに会話可能。
    • 他にも八百屋に「八百長」*18と書かれていたりと突っ込んでいたらキリが無いほど。
    • 主人公宅近くには「世界が平和でありますように」と書かれた電柱があるが、その根元付近もヤクザの出現ポイントとなっており、「知ったことか」と言わんばかりに主人公に殴りかかってくる。
      • そして実際に世界(ひんたぼ島から先の諸島)に出てみれば、すれ違う者ほぼ全てが主人公に襲い掛かってくる*19というこれまた皮肉なオチが付く。
    • そんな序盤の舞台となる街の名前は「クレイジーシティ」。説得力に満ち溢れた名前である。『Grand Theft Autoシリーズ』や『Saints Rowシリーズ』ですらここまで単純明快かつド直球な固有名詞は登場するまい。
  • 当時は許されたのかもしれないが、チョバリン島では「どじんのいえ*20という多大な倫理的問題のあるネーミングの建物が乱立している。
    • しかもこの中で見られる攻略上必須なイベントでは、選択肢をミスると釜茹でにされる。ネタとしてもギリギリ過ぎる。また、このパターンで死ぬと通常ゲームオーバー時のレクイエムは流れず、普段のマップBGMのまま葬式が行われるというシュールな光景が見られる。
      • またこの家はチョバリン島に6軒もあり、イベントがないハズレの家に入ると釜茹でにこそされないが画面端に移動しても出られなくなる(EXIT表示はあるが単なるフェイク)。その場合、特定の位置で十字ボタンの上を押す(壁の中に入る?)ことで何故かリゾートセンターへと脱出できる。ハンググライダーはやり直しなので理不尽には変わりないが。 ちなみに脱出できなくなることについてひんたぼ島で「どじんの いえに はいったら もう にげられないんだ」とちゃんと説明する人がいるのでバグではなく仕様らしい。 なぜそういう仕様にしたのかは謎だが
      • メロネン島にもこのハズレの家が1軒あるため、一応脱出可能。ハンググライダーは(ry

評価点

  • 異様なまでにリアリティを帯びた、ブラックジョーク的要素が各所に散りばめられていること
    • 解釈によっては、後年映画の分野で「乾いたバイオレンス」の意識を評価される氏の才能を垣間見ることができる……かもしれない。
    • 並大抵の発想力ではカスリもしない正攻法、ほのぼのしたグラフィックなのに過激な世界観、そしてクリア後のオチに至るまで、作中のあらゆる面で一貫して人(プレイヤー)を食ったような雰囲気が感じられ、バカゲーとしても究極の完成度といえる。
    • 後の「アウトレイジ」を思わせる上記の映画「やくざ対やくざ」や、選択肢次第では原住民に「げいのないやつはいきていくかちがない」と罵られながらゲームオーバーになるなど、北野氏の思想もところどころに現れている。
  • 当時はまだ珍しかったが、昨今のゲーム作品では広く普及している要素が先駆けて実現されている点
    • 前半の市街地における人を殴り殺す、カラオケで歌う、酒を飲む、資格を取得するといった自由度の高さ
      • 後の『シェンムー』や『Grand Theft Autoシリーズ』、『龍が如くシリーズ』に代表されるような箱庭ゲームの原形ともいうべき要素であり、本作を「早すぎたGTA」と評価する向きもある。そもそも3人称視点のアクションアドベンチャーというジャンル自体、当時のファミコンゲームとしては非常に珍しいものだった。
    • 世界観も「現代」の「日本」が舞台。という点も珍しいものであり、80年代は元より、90年代も少ない世界観であった。
    • アナザーエンディングとも解釈できる展開の存在
      • 正規の攻略法では不必要なとある条件を満たし、終盤にそれに対応する選択肢を選ぶことでその展開を見ることができる。もっとも、絵面的には「葬式にならないゲームオーバー」とも言えるのだが……。(こちらも参照)

総評

たけし自身も色々とやりたかったようだが、ゲームの技術が乏しかった当時、実験的なアイデアをそのまま具現化するような方法がなかった。
結果として前衛的な要素ばかりが悪目立ちし凄まじいばかりのクソゲーと看做されたが、それが高い知名度の獲得と伝説化の要因になるのだから何が幸いするかわからないものである。

スーパーマリオブラザーズ』の僅か1年後に「狙って作られたバカゲー」が既に存在していた事、たった1年間に同じハードで「伝説級の名作」と「伝説級のクソゲー」が出ていたという事は、ゲーム史を振り返るに当たりとても重要な事象だと言えよう。


移植版

  • Wii・バーチャルコンソール(現在は配信終了)
    • 2009年より配信開始。これを機に伝説に接した人もきっと多いはず。
    • ちなみにバーチャルコンソールでの配信にあたってビートたけし本人から「あんなくそけ゛ーを またた゛そうっていう たいとーは えらい!」「かったやつは もっと えらい!!」といった賛辞が送られた。
  • タイトークラシックス版(iOS/Android)
    • 2017年4月に立ち上げられた往年のタイトーの名作のアプリ化配信プロジェクト「タイトークラシックス」の配信タイトルとして選ばれ、2度目の移植となった。
      • その際、まさかのVR化……というエイプリルフール記事が大々的に作られた。(記事の締めは「まじになっちゃってどーするの」であった)
    • 2017年8月15日配信開始。買い切り型で840円。
    • ダメージが増加するなどして難易度が上がり、新EDが追加された「はーどもーど」、一切のダメージを受けなくなる「むてきもーど」、セーブ機能、ひんたぼ語検定、新エリア(ゲームの進行には関係なし)などが追加されている。その他、16:9画面でのプレイに対応している。
      • ただし「むてきもーど」でもハンググライダーではなすすべもなく死ぬ。飛行機の爆発や釜茹でなども同様。また、配信開始時点では「むてきもーど」が使用できない不具合があったが修正済み。
    • 画面上にはバーチャルパッドと共に「マイクボタン」が表示されており、人に話しかける時やカラオケではこのボタンを押す。マイク付きイヤホンがあれば、それを使用して音声入力を行うことも可能。
    • 移植度は非常に高く、前述の机にめり込む社長や宝の地図出現時の合計5時間使うハズレの選択肢などもまるまる再現されている。

余談

  • 体力が最大でも127までしかないのに、サブ画面での体力表示はムダに5桁もある。
    • またアイテムをフルに持っていると「もどる」「おわる」「はなしかた」「こうげき」の選択肢の「もどる」に「たからのはこ」、「おわる」に「すいとう」が被ってしまう。(後述のパスワード全部「゜」で確認可能)
  • 現実では当時のパチンコ貸し玉料金の上限は1玉4円(昭和53年の法改正)であり、平成26年に改正された現在も4円+税(つまり消費税率10%の2021年現在なら4.4円)だというのに、このゲームでパチンコの 貸し玉料金は1玉5円なので当然違法賭博 である。
  • 「タイトル画面でパンチを2万発出すとエンディングになる」という都市伝説があった。
    • 正確にはパンチの回数ではなくAボタンを押した回数*21で判定されているので、連打の速さによってグラフィック上ではパンチ1万発になったり2万発になったりもする。このため正確な条件は誰にもわからず、またほとんどの人が試す気も起きなかったため、長い間都市伝説として存在し続けた。
      • 正確にはAボタンを 30720回 *22押すと本当にエンディング手前の洞窟から始まる。洞窟内なのになぜか普段のマップBGMの代わりにパチンコ屋のBGMが流れる。当然敵は出現するので、対処法を知らないと倒されてゲームオーバー。救済措置になっているのかいないのか…。→参考動画
  • パスワード制を導入している作品の例に漏れず、通常プレイで取得できるもの以外にも様々な特殊パスワードが存在する。
    • 「°」だけを入力すると「全てがそろっている最強の状態でタンヒョー島からスタート」。これは幸いにして終盤かつ普通にクリアできる状態。
      • クリアまでの道のりこそ若干遠いが、上述の「タイトル画面でパンチ数万回」よりはよっぽど良心的な救済措置と言える。
    • 「すきすきすきすき……やき」と入力すると「飛行機の資格を持ってひんたぼ島から」始まる。ここからクリアにはハンググライダーの資格が必要だがこのパスはそんなものを持っていないので詰みパスである。
      • 裏技関連書籍に掲載されていたのはこっちだったせいで、多くの子供たちが理不尽に散っていった。
    • 「を」だけを入力すると南の島から始まるが、退職フラグを立てていないので会社に連れ戻される。上述の強制送還されて日本に銃を持ち込むというパターンが見られるパスワードの1つである。(他に全部「ふ」など)
    • 他にも「30303030…」をと入力した場合、銃を持ってリョンガ島から始まるので、島の左端まで行くと上記の「強制送還によるリョンガ島脱出+銃密輸」を見ることができる(ただし体力が3しかないので注意)。
    • 現在ではパスワード解析もされており、自力で面白パスワードを作ることも可能。
    • なお、パスワードを間違えると「パスワードが違います」と言われ、受付に殴りかかった時と同様にゲームオーバーとなる。
      • が、実はこの時点でも復活コマンドが有効であり、それを利用して通常プレイでは再現できない状況からゲームを開始するという裏技も存在する。
    • タイトークラシックス版ではデータセーブ制に変更されたため、これらの小ネタは再現できなくなっている。
      • 上述の最強状態でのタンヒョー島スタートもできないため、ハンググライダーは自力で突破しなければならなくなった。
      • なお、セーブデータがない状態で再開手続きを行うと「続きをお楽しみください」と言われるのにゲームオーバーになる。セリフは違うがオリジナル版のパスワード誤入力パターンの再現だろうか?
  • 空港に向かう道中で背景の空を眺めている人物「森田さん」は元・千葉県知事の森田健作氏であり、グラフィックからは伝わりづらいが剣道の道着を着ている(その服装が分からずカラーリングからケーキやローソクと勘違いした人も多い)。これは同氏が主演した青春剣道ドラマ『おれは男だ!』(昭和46~47年)で演じた役「小林弘二」をモデルにしたもの。
    • 話しかけると「やーー よしかわくーん*23 ほ゛くも けっこん したよ」という返事を聞ける(森田氏の結婚が本作発売と同年)。
  • 「ビートたけし」のネームバリュー(話題性)のためか、それともたけしが暗い部屋で機械に囲まれながら大根をおろすというシュールなCM(ある意味この意味不明なCMもゲーム攻略のヒントだったと言える?)の効果か、後の『燃えプロ』には及ばないものの大ヒット*24となった。当時の小学生はこぞって購入し、そして絶望したことであろう。
  • パッケージには「ビートたけし、ファミコンソフト第1弾!」と書かれていたことから、当初はシリーズ化する予定もあったことが窺える。
    • たけしの名を冠した作品には他に『たけしの戦国風雲児』があるが、本人が直接関わってない説があるため言及されにくい。
  • 太田出版から攻略本が上下巻で発売されたが、当時はそれでも攻略できない人が多かった。
    そのため連日太田出版には抗議と質問の電話がひっきりなしにかかり、疲れ果てた担当者が「担当者は死にました」と嘘をついてやり過ごしていたという伝説が近年明らかになった。
    • 実際に抗議や質問が殺到したため、元々は1巻だけで済ませるはずが下巻を出すことを余儀なくされた。
    • ちなみに、太田出版とは当時ビートたけしの所属していた芸能事務所・太田プロダクション傘下の出版社である。
  • 当時グレート義太夫氏がファミコンにハマっていて、興味を持ったたけしがファミコン本体と『ポートピア連続殺人事件』を購入、プレイしながら浮かんだ自作ゲームのアイデアが開発の発端。
  • このゲームの発売の丁度前日、たけしは数名のたけし軍団(直属の弟子たち)を率いてあの「フライデー襲撃事件」を起こして現行犯逮捕されており、半年以上芸能活動を停止していた。
    結果、ゲームは予定通り発売されたが、前述のCMは放送自粛、初回出荷以降の出荷はこの事件が風化した4年後の1990年まで待つ事となる。
    • さらにこの事件が遠因となってできたネタ「さんちゃんいわく なんやまたかいな」が『戦国風雲児』に登場する*25
    • たけしはこの事件を自虐ネタにして、攻略本の後書きに「これで解けないからといって、間違っても傘と消火器を持って太田出版に殴りこまないように」と書いている。
    • また『戦国風雲児』のミニゲームにも矢を撃ち合う軍勢の中に消火器を持っているヤツがいる(傘はなかった)。
    • 雑誌「月刊コロコロコミック」にて当時連載されていた漫画「ファミコンロッキー」には、主人公が本作を攻略するというエピソードがあった。
      ただしこの漫画は実際のゲームでは絶対に再現不可能なウソ技が多数登場する事で有名であり、同エピソードでもとあるシーンで危機を乗り越える際に作中に絶対登場しないアイテムを使用していたのだが、それはよりにもよって傘と消火器だった。
  • 発売当時、たけし軍団の面々はよく購入者から街中で「金返せ!!」と罵倒されていたようで、このゲームのように人前で手を上げるわけにもいかず困ったという話がある。
  • 彼らにとっても印象深い出来事だったのか、テレビ東京系列番組『GameWave』にて某たけし軍団がゲスト出演した際、伊集院光氏から「一番のクソゲーは?」と問われ、明確には明かさなかったが、たけしの挑戦状と断定して間違いない回答を返した。
  • CSテレビ番組『ゲームセンターCX』第1シーズン第1回のテーマとして取り上げられ、後のメインコーナー「有野の挑戦」の初挑戦タイトルとなった。…公開処刑も同然の企画である。この回ではタイトー、太田出版の担当者との対談が行われ、ゲームの製作に纏わる裏話(先の「担当者は死にました」など)も語られている。
    • その後、リベンジと称してSPの挑戦タイトルに選ばれているほか、「有野の挑戦」やDSソフト『ゲームセンターCX 有野の挑戦状』の名前の元ネタになるなど、なにげに深い因縁を持っている。
    • また『有野の挑戦状』には「こんなゲームにマジになっちゃって…ホンマに嬉しいわ!」という、この作品の悪ふざけをリスペクトしたネタが用意されている。
  • このゲームの制作に際して、『ゲームセンターCX』第1シーズン第1回では、「ビートたけしが飲み屋で酔っ払った勢いで言った内容がそのままゲーム化されたもの」(大意)と説明されている。
    • 一方、書籍「超クソゲー」に掲載されたスタッフインタビューでは「当初は単なる名義貸しゲームが想定されていたが、ファミコン好きのたけしが独創的アイディアを多数提供。実現困難な物も多かったが、たけし自らのアイディアを無下にボツにはできずに可能な限り盛り込んでいった結果、異例の作品となった」(大意)と語られている。
  • 「ビートたけしのいかがなもの会」に上記の『ゲームセンターCX』でメインのコーナーを務める有野氏が出演した際にはこのゲームの事を話しており、上記の酔っぱらった勢いで言ったことをゲーム化した件は「全部本当の事」とたけし本人の口から語られた。また番組内でたけしは「勢いで言ったことを全部組み込んで1本のゲームとして作り上げたスタッフは本当に凄い」と感謝の言葉を述べた。
  • 本作リリース後に「ビートたけし」名義で撮った怪作「みんな~、やってるか!」は、いろんな意味で本作に匹敵する凄まじい出来となっており、本作共々(主に悪い意味で)有名になった。
  • このゲームが発売された1986年のファミコン作品としては他にゴーストバスターズトランスフォーマー コンボイの謎といったクソゲーが存在する。前者は極端な作業ゲー、後者は攻略法を知らなければ1面の最初の敵の攻撃すら対処できないという恐ろしいものだが、それらですらもこのゲームのクソゲーぶりに敵わないことからもこのゲームの立ち位置が分かるだろう。
  • 2015年にはブラウザゲーム「たけしの挑戦状2015」としてまさかの復活を遂げた。
    • エイジングケア商品を手掛ける予防医学のアンファーの公式通販サイトより公開されているので、予防医学について学べる要素を組み込まれているが、即死/詰みポイントが多く設定されているなど原作をしっかり踏襲した作り。
    • 現在はドメイン切れののち全く無関係のサイトになってしまい、残念ながら遊ぶことができなくなってしまった。
  • 2016年、まさかのサントラが発売された。発売元はシティコネクションが事業展開しているゲームサントラレーベル「クラリスディスク」。
    • ジャケットは例の葬式画面を採用。メーカー曰く「常識が危ない挑戦的なジャケット」。
    • 作曲はZUNTATA名義。なおゲーム発売当時はZUNTATAというユニット名はまだなかった。
      • 一部で「作曲はOGRこと小倉久佳だ」という情報が囁かれていたが、小倉氏本人は否定している。
    • 同時収録タイトルに『たけしの戦国風雲児』、『中国風ヴァンパイアゲーム』『タイトー剣道ゲーム』などやたら濃いタイトルが並んでいる。
      • 後者2つは版権物のため権利回避のためにタイトルがぼかされているのに対し、本作と『戦国風雲児』はしっかりとたけし氏の版権を取っているのでそのままのタイトルで収録されている。
  • 2020年にはお笑いコンビ「キングコング」の西野亮廣氏主演、劇団「ヨーロッパ企画」の上田誠氏脚本で「たけしの挑戦状 ビヨンド」のタイトルでまさかの舞台化…されるはずだったが、同年に流行した新型コロナウイルスの感染防止の観点から全公演中止となってしまった。
  • タイトーの創立記念式典の節目年にこのゲームが縁でビートたけし氏がゲスト出席した。
    • ちなみに、次の節目年では「素敵なゲスト」と、前回のたけし氏の様な芸能人を匂わせるアナウンスがされたが、ZUNTATAの生ライブとなった。芸能人ではなかったが、「メーカーのサウンド班が人前で初めて生演奏をした」貴重なもの。