「メタルギアソリッド HD エディション」の編集履歴(バックアップ)一覧に戻る

メタルギアソリッド HD エディション - (2014/01/11 (土) 22:29:41) の編集履歴(バックアップ)


修正依頼」に修正依頼が出ています。加筆できる方は修正をお願いします。


メタルギアソリッド HD エディション

【めたるぎあそりっど えいちでぃー えでぃしょん】

ジャンル タクティカル・エスピオナージ・アクション


対応機種 プレイステーション3
Xbox 360
プレイステーション・ヴィータ
発売元 コナミデジタルエンタテインメント
開発元 コナミデジタルエンタテインメント(小島プロダクション)
Bluepoint Games
Armature Studio(Vita)
発売日 【PS3/360】2011年11月23日
【PSV】2012年6月28日
定価 【PS3/360】5,480円
【PSV】4,980円
分類 良作
メタルギアシリーズ関連作品リンク


概要

それぞれの作品については個別の記事を参照。

PS2用ソフト『メタルギアソリッド2 サンズ・オブ・リバティー』(以下MGS2)と『メタルギアソリッド3 スネークイーター』(以下MGS3)をHDリマスターした移植版。基本的には両作とも完全版(サブスタンス・サブシスタンス)と同等の内容になっているが、一部の仕様が異なる。
グラフィックとサウンドがHD化(720p・60fps・5.1ch対応)。HD化にあたっては、HDリマスターに定評のあるBluepointGamesが担当。なお、Vitaの解像度は960×544と720pを下回っているため、厳密にはHDではなくQuarterHDである。ただしPCH1000シリーズのVitaは有機ELディスプレイというのもあり、肉眼ではHDと同等に美しく見える。
PS3、Xbox360、PS Vitaでのマルチプラットフォームで、PS3版とVita版はパワーアップしたトランスファリング機能を実装。クラウド・Wi-Fi経由によりPWのように毎回データの移動を行わずにデータの共有やトロフィーの連動が可能。
特典としてダウンロードコードが付属。PS3版はゲームアーカイブス版『MGS』、360版はメタルギアRayとシャゴホッドのアバターアイテムとなっている。Vita版には早期予約特典としてオリジナルデザインの保護フィルムが付属。

評価点・特徴など(共通)

  • グラフィックに関してはオリジナル版がPS2でも高水準だったため、リマスターにありがちな引き伸ばしはそれほど感じられない。
    • デモシーンは全てリアルタイムレンダリングであり、プレイ部分とムービー部分の極端な画質差もない。また、据え置き版のみ迫力のフルスクリーンとドラマチックなレターボックスの2パターンから好みのものが選べる。
    • 画面は全体的に明るく、見やすく調整されている。ワイド画面で、より臨場感溢れるプレイが可能になった。
    • フォントや装備品アイコンなどのUIもHD化に合わせて調整されている。
  • トロフィー・実績機能に対応し、やり込み要素が増えている。
  • Vita版では感圧装置を使った操作は主に方向キーや背面パネルに変更されている。オリジナル版を経験していると背伸び・左右ステップなどの一部のアクションに慣れが必要。
    • 方向キー下で銃の構え・下ろしができるようになったため、主にMGS2のアサルトライフルでのホールドアップ時の誤発砲を防ぐのに役立つ。
    • 3のストーキング移動はLボタンを押しながら左スティックになったため、走りとストーキングをスムーズに切り替えることができる。
    • Vitaのスリープ機能は、デモシーン・無線を一時停止したい時や食糧を腐らせずに中断できるなど便利。

評価点・特徴など(MGS2)

  • フレームレートについてはPS2版が元々60fpsだったため、他のHDエディションのように目に見えて分かる恩恵は少ない。ただし、処理落ちは改善されており、浸水エリア、ハリアー戦やメタルギアRAY戦などで特に効果が期待できる。
  • サウンドは全編5.1ch対応となっているが、元が一部デモシーンのみの対応だったことやカメラ視点が固定であるため、3ほどのサラウンド感はない。
    • サブスタンスの追加要素を含め、全編が日本語音声となっている。完全版をプレイしたいが、やはりスネークは大塚氏でなくては…というプレイヤーには嬉しい点。
      • ただし、元は英語音声のサブスタンスであるため、口パクが合わないという問題もある。
    • 普通にプレイしていると気付きにくいが、新録されたボイスがある。無印版では「ジアゼパム」だったアイテムが「ペンタゼミン」に変更されたため該当無線でのボイス変更、『SNAKE TALES』では「お前がジェニファーだな?」という台詞が追加されているなど。
  • 同時収録の3に比べると、こちらは殆どの追加要素が収録されている。

評価点・特徴など(MGS3)

  • 全編がドルビープロロジックIIに対応していたこともあり、サウンド面はPS3の他作品と比較しても遜色ないものとなっている。
  • フレームレートは60fpsに向上。グレネードの使用や、雨・霧のマップで発生していた処理落ちが改善されている。
    • Vita版では30fpsとなっているが、PS2版に比べるとフレームレートは安定しており、処理落ちも改善されている。
  • ダウンロード迷彩は2周目以降、カモフラージュ選択画面で左右ボタンを押すと選択可能に*1。ディスクに内蔵されているため、読み込みも高速化された。
  • トロフィー・実績はMGS2と比べて一部を除けば初心者でも獲得しやすいものが多い。

不評点(共通)

  • 操作性。
    • 360コントローラーは感圧装置がないため、一部PS2版と同等の操作ができないアクションが存在する。
    • 武器の使用はLスティックの押し込みで銃を構え、Xボタンで発砲という『MGS4』のような仕様になっている。
      • ただし、感圧操作がとっつきにくいユーザーからは360版の操作を善しとする声もある。
      • ハンドガンなどは「Xボタンで構えて離すと発砲」という従来の操作と、新しい「左スティックを押し込んで構え、Xボタンで発砲」操作形態がある。アサルトライフルなどで前者の操作をしようものならXボタンを押しただけで即座に発砲してしまう。
    • PS3版では特に変更はないが、先に発売された『MGSPW』が3つの操作方法に対応していただけにこの点は少々残念か。
      • 読み応えのあった説明書はかなり簡素なものになっている。詳細なオリジナル版のマニュアルはゲーム内に電子解説書として用意されていて、プレイ中に読むことができないため、未経験者や初心者には少々厳しい。
      • Vita版では本体の仕様から、プレイ中でも容易に中断して電子解説書を読むことができるようになっている。
  • ソフトリセットの反応が悪い。
    • リセットコマンドを数秒間行わないとリセットされず、ロードし直す際のテンポが悪い。
      • またPS2版ではリセット後にKONAMIといった社名のロゴなどを飛ばしてタイトル画面に移れたのだが、本作ではロゴを飛ばせなくなっている。ロゴもリマスター担当のBluePointGamesのもの(Vita版では更に移植担当のarmatureのもの)が追加されている。
  • ゲーム内容とは直接関係ないが、HD解像度ではないVita版も「HD」と銘打って発売されたことに苦言を呈する意見も一部で聞かれた*2。あくまでVitaのハード的側面やコナミの販売手法に対する評価であり、ゲーム内容とは関係ないことに注意されたい。

不評点(MGS2)

  • PS2版と比べ、無線の読み込み時間がやや長い。
    • Vita版では無線のロード時間は改善されているが、逆にエリア切り替えのロードが他機種版と比べやや長め。
  • トロフィー/実績のコンプリートがあまりに難しい。
    • 中でも『プラント編のドッグタグを90%集めろ』・『VRミッションを全てクリアしろ』というものがあまりに鬼畜。
      • ドッグタグは各難易度で独立しているので、前者のトロフィー/実績を取得したいなら各難易度(海外版最高難易度のEUROPEAN EXTREMEはドッグタグが手に入らない。)を最低1回づつ、合計5回は本編をプレイする必要がある。おまけに最高難度のEXTREMEが無茶苦茶難しい*3
      • 後者は更に難しい。数百ものミッションを全てクリアしないといけない上に、一部のミッションが常人には詰みかねない程の凄まじい難易度。これだけで50時間は軽く掛かる。
      • ちなみにMGS3のトロフィー/実績は、手間こそ掛かるものの、その気になれば難易度関係なく最低1回のプレイでコンプリート可能。MGSPWもコンプリートにはそれなりに時間がかかるが、さすがにここまでではない。
      • あくまでやり込み要素の一環であり、必ずしもコンプリートしなくてもよいため、高難易度のゲームを求めるユーザーからは評価されている。
    • SKATEBOARDINGが未収録。

不評点(MGS3)

  • ゲーム仕様そのものはサブシスタンス準拠であるが、ゲームタイトルのベースはPlayStation 2 the Bestやコナミ殿堂コレクション等の廉価版のそれであるため、本編以外の収録内容は過去の廉価版と同等。そのためBOSS DUEL、猿蛇合戦、シークレットシアター、ガイ・サベージは未収録。
    • ただしガイ・サベージと一連の無線イベントはHDエディションになって新たに削除された。
    • 猿蛇合戦のクリア特典(バナナ迷彩・猿マスク)は消滅。BOSS DUELの特典はゲーム開始時に「MGS3が好きだ」を選ぶと初期装備に加わり、選ばなかった場合も本編をクリアすると2周目以降で初期装備となる。
  • スモークグレネードを使った際の処理落ちは改善されているが、煙幕のエフェクトがオリジナル版よりも薄くなっており、有効範囲がやや分かりにくくなっている。
  • MGS3独自操作性として、拘束中の首切りの操作は「拘束中に左スティックの2回押しこみ」となっているが、尋問も「拘束中に左スティック押し込み」であるため連続で尋問を行おうとするとすぐに首切りを暴発してしまう。
    • そもそも拘束からの首切りは「拘束中にYボタン」でも可能であるため、左スティックに操作を割り振る意味は実は無い。そのくせマニュアルには拘束中にYで首切りが行えるという説明は一切ない。
      • 武器の構えと尋問は同じ左スティック押し込みであるため、ハンドガン装備中に尋問を行うと操作が干渉してしまい、尋問をやめると銃を構えるというおかしな挙動を起こす。
        似た例では、武器を構えたままクイックチェンジによる着脱を行い、次にクイックチェンジで再装備をすると構えた状態で装備される。
      • vita版はハードの仕様上、持ち方が悪いと指が背面タッチパッドに触れやすいので、CQCの尋問や首切りが誤作動しやすい。

総評

1枚のディスクに『MG』『MG2』『MGS2』『MGS3』の4作が収められ、PS3版は『MGS』の無料ダウンロードコードが付属しているため、5つもの作品が遊べるお得なパッケージとなっている。
追加要素こそないが、リマスター自体は丁寧であり、ゲーム進行に影響を与える重大なバグもアップデートによって修正されている。難点もあるものの、シリーズをプレイしたことがないという人にはオススメ。
なお、HDといっても元はPS2のゲームなので、グラフィック面での過度な期待は禁物である。

余談

  • MGS2(PS3版)に大統領バグと呼ばれる鬼畜な不具合があった。
    • 大統領が死んだ後、スネークが2年前の話をする直前に100%必ずフリーズするというもの。タンカー編で取った写真の内容や、PS3のインストールデータや型番が関係しているのではないかという憶測がなされていた。
    • 仮に発生した場合、最初からやり直す以外に対処法はない。 今まで集めたドッグタグや解放した隠し要素も全てパーとなる。
      • 2012年2月10日に待望の修正パッチ(Ver1.01)が配布された。憶測通りタンカー編の写真が関係していたようで、PS2版ではタンカー・プラントを通しでプレイするとWebサイト画面に撮影した写真が掲載されるという演出があったが、パッチ適用後はプリセットされたメタルギアの写真が表示されるように変更された。
      • オンライン環境のある人はアップデートを推奨。ネット環境のない人は、ゲーム起動後にVRミッションや他のゲームモードに入らず、そのままタンカー編又はプラント編を新規スタートするという公式からのアナウンスがなされている。
  • MGS3(PS3版)でもダウンロード迷彩を着たまま、ヴォルギン戦後のデモシーンに入るとフリーズするというバグ報告がされていたが、2012年4月に配信されたVer1.02のパッチで修正された。
  • PS3版、Xbox360版共にインストール関係の誤表記があり、PS3版はトランスファリング関係の誤表記がある。(ソース)