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サガ3時空の覇者 Shadow or Light
【さがすりーじくうのはしゃ しゃどうおあらいと】
ジャンル
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RPG
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対応機種
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ニンテンドーDS
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発売元
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スクウェア・エニックス
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開発元
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スクウェア・エニックス ラクジン
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発売日
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2011年1月6日
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定価
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5,980円
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分類
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良作
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サガシリーズリンク
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概要
GBサガシリーズの第3作『時空の覇者 Sa・Ga3 完結編』(以下GB版と表記)の3Dフルリメイク版。
開発は2009年にリリースされた『サガ2秘宝伝説 GODDESS OF DESTINY』(以下『GOD』)のスタッフがそのままシフトする形で行われた。
シンボルエンカウントやシナリオ・シンクロ・システム(以下SSS)など『GOD』から多くの要素が本作でも引き継がれている。
特徴・評価点
原作のGB版はサガシリーズで唯一、生みの親である河津秋敏氏が開発に関わっておらずシリーズでは異色の作品となっていたが、
このDSリメイク版では河津秋敏氏の総指揮によりシステム・シナリオ両面で従来のサガシリーズらしい改変が行われた。
このため、基本的に原作準拠のリメイクだった前作の『Sa・Ga2』→『GOD』のときとは違い、ゲーム内容からして原作とは大幅に異なるものとなっている。
システム面
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成長システムはレベル制を廃止。戦闘時のアクションでパラメータが変化する、従来のサガシリーズに近いシステムを採用。さらにシリーズでは初めてとなる、戦闘中にリアルタイムでキャラが成長する方式が導入された。
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成長システムの仕様が変わったことにより、GB版以上に変身システムの有用性が増した。またGB版では不可能だった、人間とエスパーの相互変身も可能になっている。
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これまでの作品では不可能あるいは無意味だった、ラスボスを成長の糧にすることも可能。データは引継ぎできるので、ラスボスより強い敵がいれば、まずはラスボス相手に修行という、これまでならありえない手順を踏むこともできる。
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戦闘システムは基本的に『GOD』のものを踏襲しているが、「連携システム」は技の組み合わせで技の名称が決まる『サガフロンティア?』形式に変更。チェーンエンカウントは1度に敵が現れないで増援で現れる形式に変更されており、チェーンさせすぎて全滅するといったリスクが減っている。
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「武器の回数制」も復活したが、本作では武器の使用回数を回復してくれる「リチャージ屋」が登場。お金にさえ余裕があれば、非売品の武器も気兼ねなく使用できるようになった。ただし強力な武器ほど、リチャージ料金は高くなる。弱い敵に強力な武器を使ったり、無計画に強力な技を乱用して使用回数を浪費すると、収支がマイナスになることも。単純に強い武器を使えばよいとは限らない。
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修理の管理が苦手な人にも、モンスター種族への変身という裏道が用意されている。これまでの作品と同じように宿屋に泊まるだけで手持ちの使用回数が全回復する仕様なのだが、リチャージ料金が極端な高額になる状況もありうる本作ではこのメリットが際立つ。
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SSSが『GOD』から大幅にブラッシュアップ。
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本作のSSS発動アイテムである「タイムズ・ギア」は『GOD』の「運命の糸」以上に戦闘・シナリオの両面で密接に関わり、また発動のためのリソース補充も容易(「戦闘で普通に攻撃をする」などでOK)になった。
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SSSにより発生するサブシナリオのバリエーションも発生条件・内容ともにより豊富になっているほか、一度発生したイベントを無視しても後から挑戦できるようになっている。
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サブイベントも時間移動の概念を取り入れたものになっており、例えばタイムズ・ギアの力を使って数分前に戻って事件を未然に防いだり、過去に戻って出来事そのものを変えてしまうといったものもある。主人公たちにキャラクター付けがなされたのも相まってコミカルなイベントも多く、冒険の合間に楽しめるものになっている。
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ゲーム開始時に難易度選択が可能になり、プレイヤーのための間口が拡がった。
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最初選択可能なのは「Easy」「Normal」の2つで、1周クリア後に「Hard」が選択できるという方式。
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「Easy」では武器の使用回数が無限になり、「Hard」では新たなイベントが発生したり裏ボスと戦える。
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移動関連
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ワールドマップが場所選択式に変更。イベントをこなしたり、人から場所を聞いたり、街道などで横道にそれたりすると、新しい場所が出現する。「ムオン」や「サモン」といった魔法も、場所に応じて自動的に使われる。
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攻略した後は二度と行くことの出来なかった「浮遊大陸」も再度訪れる事ができ、進むと後戻り出来ない「異次元」からも戻ることができる。最終的には全ての時空と世界を行き来できるようになる。
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「未来」で飛行可能になっても「過去」と「現在」では神殿に安置されて飛行できないステスロスだったが、どの時空でもステスロスで飛行可能になっており、わざわざ神殿に戻る必要もなくなった。また大量に用意されたサブイベントのおかげでワープの需要も広がった。
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ダンジョン等は『GOD』同様、スケールの大きな3Dで描かれている。GB版の「ジャンプ」は廃止された。
キャラクター面
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GB版では最初からいるパーティメンバーでありながら、一切台詞が与えられなかった「ポルナレフ」と「ミルフィー」が喋るようになった。各フリーシナリオでもそれぞれキャラ立ちがなされ、個性あるキャラクターとして生まれ変わった。
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キャラクターデザインは『GOD』同様小林元氏がリファイン。シリューのデザインと色(赤から黄に)が大きく変えられた以外は、GB版のイメージを極力損なわないようなアレンジとなっている。
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シリューは一見して別人に見えるほど変化が大きいため(ただし原画では顔かたちで同一人物と分かる)、賛否両論。「元のデザインの古臭さを解消した」という好意的なものから「シリューらしさが消えてしまった」という批判まである。
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元のレオタード姿ではエスパーと容姿が被るという判断で、変えたとのことである。また、髪の色は、パーティーメンバーが初期設定で持つ「属性」を意識した改変になっている。
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GB版にて「まさかりシスター」と呼ばれたNPC「ネメシス」も、聖職者のイメージが残されたリファインに。かつての海外GB版でのデザイン変更の経緯から「まず変更されるだろう」と予想されていたため、ファンを驚かせた。
その他
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BGM担当は『GOD』から引き続き登板の伊藤賢治氏に加えて、GB版を担当した笹井隆司氏がアレンジで参加、同氏にとっては本作が実質的なゲーム業界復帰作となった。本人が手掛けたこともありBGMアレンジは概ね高評価である。
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本作のリメイク企画が立った際に、伊藤氏が笹井氏へ参加のラブコールをかけていたというエピソードも残している。
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マップアビリティ使用や戦闘スキップなど『GOD』で煩わしかったインターフェイス面の問題点が、本作では概ね改善されている。
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ただし前作『GOD』と違い、発掘できる場所が一度しか表示されないため見逃すとマップを歩き回る羽目になったり、武器の順番を入れ替えたい場合、いちいち武器を外して入れ替えなければならなくなったり、モンスターの能力の順番が変更できなくなったり、ステータス表示切り替えがL←、R→でキャラ1⇔キャラ2⇔キャラ3と交互に表示できたのが、今作ではSTARTでキャラ1→キャラ2→…→キャラ5→キャラ1と一方通行にしか表示できない等、なぜか前作より使いづらくなってしまったものも存在する。
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また、戦闘中にリアルタイムで成長するようにした弊害か、早送り+Bボタンで戦闘スキップをしても、前作よりも戦闘のテンポが遅くなってしまっている。
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GB版と異なり、聖剣以外の武器でもラスボス戦で十分戦えるようになっている。
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聖剣が必須だったGB版と違い、プレイヤーの好みの武器を使って戦う事ができるようになったのは大きな利点である。
ただし、このせいで力を育てる(聖剣を使う)意味が薄れ、人間よりも素早さの高い獣人や、魔力の高いエスパーが他種族より有利になっているとも言える。
もちろん、聖剣が全く役に立たないわけではなく、力を育てる意味が全くないというわけでもないので、そこまで問題では無いが。
賛否両論点
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『GOD』と違い、「戦闘中に行動順の指定」ができなくなった。
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前作が「素早さの低さを補える」というより、「誰かが速ければ、他は低くても良い」レベルのシステムになっていたので、前作の連携システムが少々強すぎたのだが。
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結果として、連携で素早さの遅いキャラの行動順を引き上げられなくなり、素早さの成長を調整しなければ全員での連携が厳しくなった。
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種族をばらつかせているプレイヤーの場合にはこの点が問題となる。特に力特化型のメカやサイボーグを使用したい場合は素早さが非常に低く、他の種族と連携しづらい。
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ステスロスのデザイン改変については、ファンの間で賛否が分かれる。
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モンスターに関する問題点
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全てのモンスターの系統に最強クラスのLv11のモンスターがおらず、一部のモンスターはそのモンスターの系統の中で最高レベルのものに変身しても、終盤まで使うのが厳しい性能になってしまう。一部のモンスターにしかLV11のものがいないのは原作通りとはいえ、「前作(サガ2GOD)も原作と違う要素が色々追加されていたし、リメイクだから全ての系統のモンスターにLV11のものを新たに用意してくれている」等と思っていると肩透かしを食らう。
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前作ではモンスターの通常種・変異種で、ステータスの強化だけでなく使える能力や持っている特性まで違ったのだが、今作ではモンスターの通常種・変異種の違いがステータス面の強化のみになった。
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最強クラスのLV11のモンスターでも、デメリット特性を持っているものが存在する。上にもある通り、今作ではモンスターの通常種・変異種の違いがステータス面の強化のみのため、通常種にあったデメリット特性が変異種では消えるorメリットのある特性に変更なんてことも一切無い。
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全体的なシステム変更はおおよそ好意的に受け止められているが、変わりすぎている為に原作ファンからは賛否両論。
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原作ファンの間でも「サガらしくなって良くなった」という声もあれば、「サガらしくないのがサガ3」という意見もある。
問題点
最終的な種族格差
成長させきった場合に、人間・エスパー・獣人が他種族(サイボーグ・メカ・モンスター)の上位互換になってしまう。
(さすがに他の種族が弱くて使えない、というレベルではないが)
1周クリア程度なら全ステータスを育てきる事はまずないが、本作は周回限定要素もある為、複数周回していく内に成長しきってしまう事が多い。
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種族格差についての詳細
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最終的な格差の代わりか、サイボーグ・メカ・モンスターは、人間・エスパー・獣人に比べて少ない育成でもそこそこ活躍できる利点があるのだが、 メカ・モンスター・サイボーグの基礎ステータスにも、人間を基準としたステータスがある程度反映されるため、 結局のところメカ・モンスター・サイボーグの性能を最大限に生かしたい場合にはやはり育成が必要となってくる。
メカ・サイボーグの場合は、それに加えて1周1個しか手に入らない高性能な装備品も必要になるため、 性能を最大限に生かしたい場合には育成+周回プレイが必須となってくる。
サイボーグの場合は、メカ・モンスターと比べて素のステータスがある程度必要となるため、普通に育成しなければならず、 「メカ・モンスターに負けないように育成していたら、無理にサイボーグを使わなくとも普通に人間・エスパー・獣人を使った方が良くなってしまった」 という事態になる場合も。
ただし、サイボーグ・メカ・モンスターは「人間・エスパー・獣人が成長するまでの繋ぎ」として割り切って使うなら優秀だと言える。
また、メカはこれに加えて武器の使用回数2倍と魔力0という欠点もあるのだが、ネジを幾ら付けても変身しないため、 「他の種族に比べて(ネジ限定とはいえ)特性集めがしやすい」という利点もある。
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『GOD』同様、素早さと魔力が非常に重要なステータスとなっているのだが、獣人は素早さが伸びやすく力もついでに伸ばせる。エスパーは魔力が伸びやすい上に素早さ依存の武器の扱いに長けるため獣人に次いで素早さが伸ばしやすい、と2種族で主要な能力を独占してしまっている。このため、これら以外の種族へ変化する魅力にやや欠けてしまう。
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素早さが低いと攻撃命中率にも影響する他、なかなか行動できない=ステータスを育てられないため、育成面でも素早さの高い獣人が優位に立ってしまっている。
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GB版と違い、魔法攻撃と魔法防御が「魔力」という一つのステータスに統合されたため、魔力が0のメカや魔力が人間・獣人の半分程しかないサイボーグは魔法攻撃が使えないばかりか、敵の魔法攻撃にも弱くなってしまっている。
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また、全ステータスを育てきると、サイボーグは力に特化してもロストアーマー装備の人間に力を含む全ステータスが負け、素早さに特化しても他の種族に素早さ含む全ステータスが負けてしまう。人間も装備品で力よりも素早さ・魔力のほうが高くできてしまい、より魔力を高くできるエスパー、より素早さを高くできる獣人に火力が負けてしまう。メカは防御面を捨て、孔明の靴&素早さ依存武器で固めれば、獣人を超える素早さの大火力で攻撃できるが、武器の消耗が2倍、魔力が全くないため若干使いづらい。火力重視でもエスパーと獣人の方が有利なバランスになっているのが難点。
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力を重視した場合でも、育成途中はまだしも、最終的にはロストアーマー装備の人間がいれば、メカ・サイボーグはほぼ不要となってしまう。
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種族補正で獣人はHP・素早さが、エスパーは魔力が人間の限界値よりも高くなる。その代わりに獣人は力・防御がやや低く、エスパーはHP・力が低いという欠点があるが、獣人は元々のHPの高さで防御の低さが補え、素早さ依存武器で力依存武器より強力なダメージを出すことができ、エスパーも素早さ依存武器や魔法攻撃で力依存武器より高い威力が出せるため、正直どちらもあまり欠点になっていない。
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さらに素早さ依存武器は使用回数が力依存武器に比べてやや多く、魔力依存の魔法辞典は必中で威力の割にリチャージ代が格安と有利な点が多い。上記のように力よりも魔力と素早さのほうがより高いステータスにでき、力依存武器より高いダメージを出せるため、力を育てる利点があまり無くなってしまっている。
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もっとも、最強を追求するのなら、全員魔力特化装備のエスパーに変身し、火力の高い全体魔法を使える古・永久の魔法辞典を使用して技を連発すればいいのだが…全体魔法をただ連打しているだけで敵を殲滅できるため、戦闘が単調になってしまう。この2種類の魔法辞典は使用回数1回でも全体攻撃魔法で連携可能の「フレア」を使う事ができるため、文字通り「フレア連打ゲー」と化す。
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その他
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肉を食べると、ときどきスキルを入手できるのだが、『アンサガ』同様役に立つものだけでなく弱体化してしまうスキルも存在している。
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スキル欄が空いている場合強制的に入手することになり、外すには一旦スキル欄をいっぱいにしてから、別のスキルを入手した際に入れ替える必要があって面倒くさい。
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見た目上の難点として、開発規模の都合から『GOD』からのソース流用が非常に多いため、同作からのモデリングなどの使い回しが目立ってしまってる点がある。
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これにより発表当初は「手抜きリメイク」の印象を強く与えてしまった。(実際遊べばそんなことはないのが解るが)
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権利的な事情もあり、「くいだおれ」をはじめとした「大阪的要素」はほぼ撤廃。
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GB版と違い、ステスロスがラスボス戦に参加しなくなった。
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GB版ではステスロスが応援に駆けつけてくれ、毎ターン援護射撃をしてくれる。ステスロスに関する「ある設定」も手伝って、まさにデューン達と共に戦ってくれたかのような熱い展開だっただけに残念。
総評
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GB版は従来および歴代サガシリーズでも大きく異なるシステムで「サガシリーズ一の鬼子」とも称されていたが、本作は上述した様々な改変によりサガの看板を掲げるに相応しい、良い意味での原作クラッシャー作品となったといえる。
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難解なシステムで懸念されがちな面もあるサガシリーズだが、本作は装備を揃えて自由にキャラクターを育てながらストーリーを進めるといった普通に攻略するぶんにはさほど難しい要素もなく、シリーズの中でも比較的とっつきやすい。コツをつかむにつれ、豊富なサブイベントや自由度の高いキャラクター育成を楽しめるだろう。
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獣人が他の種族と比べてかなり使いやすい反面、メカは武器の使用回数2倍で魔力0のため使いにくく、サイボーグに至っては何に特化しても他の種族の劣化となりわざわざ使うメリットが無くなる等、種族間の格差が酷いという欠点もあるが、もちろんゲームがクリアできない程のものではない。正直メリットとは言い難いが、腕に自信のあるプレイヤーはサイボーグやメカの使いにくさを逆に利用して、縛りプレイをする事もできる。
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開発規模の小ささから大々的なプロモーションは行われず、年明け直後という発売時期もありセールスは最初の1週間で約3万本(半年後の時点で6万8千本)と振るわなかった。
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発売時は前年の『FFXIV』などから続くスクエニバッシングのまっただ中にあったこともあり、ろくにプレイしてないアンチらによる不当なネガキャンの標的にされたことも。
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ゲーム誌での宣伝も、『週刊ファミ通』の他は『電撃ゲームス』『オトナファミ』など高年齢層向けの雑誌が中心で、幼・少年向けゲーム誌には紹介記事さえ無いものもあった。過去のサガシリーズファンに的を絞ったのかも知れないが、結果として逆効果だったと言える。
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中には発売前に、新作じゃなく本作のリメイクだということが判明しただけで難色を示した人もいるほど。
余談
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公式HPのブログが2ちゃん語やアスキーアートを多用した人を選ぶ内容となっている。
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そのためファンの中にはブログのあまりの厨二っぷりから不快に感じた人もいた。