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トム・クランシーシリーズ スプリンターセル カオスセオリー
【とむ・くらんしーしりーず すぷりんたーせる かおすせおりー】
ジャンル
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ステルスアクション
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対応機種
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Windows 2000/XP Xbox プレイステーション2
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発売元
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ユービーアイソフト
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開発元
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ユービーアイソフトモントリオール
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発売日
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2005年11月17日
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定価
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【PS2/Xb】7,140円(税込)
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レーティング
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CERO:18歳以上対象
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廉価版
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【PS2】UBISOFT BEST 2006年8月24日/2,940円(税込)
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配信
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【Xb】 Xboxクラシックス 2008年4月21日/1,029円(税込) 【Win】 Steam / UPlay1296円(税8%込)
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判定
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良作
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トム・クランシーシリーズ
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概要
アメリカの作家故トム・クランシー氏が監修を務めたステルスアクションゲームシリーズの第三作目。
凄腕のスパイ「サム・フィッシャー」が世界を飛び回って活躍すると言う点は従来と同じだが、今回の物語後半は日本、韓国、北朝鮮を舞台としている。
過去作から大幅に強化・洗練された内容とグラフィックが評価された。
今作の開発は1作目を手がけたUbisoftモントリオールが担当している。
なお、現在入手しやすいのはXboxストアで配信されているXboxベースのバージョンかSteamやUbisoft Connectで配信されているPC版である。
ストーリー
機密情報を握るエンジニア「ブルース・モルゲンホルト」がペルーで拉致された。
実行犯はペルーのゲリラグループ「人民の声」と、そのリーダーである「ヒューゴ・ラセルダ」だった。
「サード・エシュロン」はこの事件に際し、伝説のスプリンターセル「サム・フィッシャー」をゲリラの基地となっている灯台へと送り込み、
機密情報の抹消とモルゲンホルトの救出、並びにラセルダの排除に乗り出す。
しかしこの事件は世界を揺るがす巨大な陰謀の始まりに過ぎなかった……。
システム・特徴
TPS型のステルスアクションゲーム。
「暗闇に紛れて敵に発見されずに目標を達成すること」が重要であり、そこは今までと変わらない。
しかし、ミッションによってはプレイスタイルとして「ステルス」だけでなく「アサルト」も選択できるようになり、また特にアサルト面でのアクションが増えた。
また、副目標・隠し目標やルートの分岐がされるようになり、尋問できる敵も増えた。
難易度は「ノーマル」「ハード」「エクストリーム」。
武器・アイテム
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基本となる武器はSC-20Kライフルとピストル
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SC-20Kは、スナイパーアタッチメントやショットガンアタッチメントなどを装備できるカスタマイズ性がある。
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また、発射できるアイテムは実弾のほかに、敵を電撃で気絶させる「スティッキーショック」や発射されると張り付き、その周辺を見ることのできる「スティッキーカム」(今作では複数を切り替えられるようになった)など複数存在する。
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ピストルには、OCPという電子・電気機器を誤作動させる装置が搭載されている。
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誤作動させたい機器に照準を合わせてOCPを使うことで、電灯を一時的に消灯させる、監視カメラを一時的に動作不能にするなどができる。銃で破壊できない電灯や監視カメラにも有効で、また敵にも消えているときしか警戒されない(敵は単純に「壊れた」と考える)。
ガジェット
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「マルチスペクトラムゴーグル」を装備している。
これは緑色の光を発するレンズが3つついた特徴的な形をした複数の機能を有したゴーグルで「ナイトビジョン」「サーマルビジョン」「EMFビジョン」などを使うことができる。
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「ナイトビジョン」は、暗闇でも良好な視界を確保でき、暗闇に紛れる本シリーズでは最も使用される。ただし、明るいところでは白飛びして見えないようになった。
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「サーマルビジョン」は、温度を視覚化する。温度の低い青から高いオレンジ色で表示される。
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「EMFビジョン」は今作から導入されており、電磁波を視覚化することで電子機器が区別しやすくなり、OCPで狙いやすくなる。
ハッキングとピッキング
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ハッキングで電子ロックを解除したり、パソコンのセキュリティロックを解除できる。
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また、普通のカギもピッキングしたり破壊することで開けることができる。
アクション
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敵の背後に近づき掴みかかり尋問する、気絶させる/切りかかるアクションが基本。
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他にも敵を正面から張り倒し気絶させる/正面から切りかかる、パイプを伝って敵の上を取り足を使い敵の首を絞める/落ちて気絶させるや、足場のフチを伝い敵の下を取り敵を掴んで落下させる、ドア付近の敵をサーマルゴーグルで確認しドアを開けて気絶させるなどアクロバティックなアクションができる。
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ステルスキルも可能なので、暗殺任務も効率的に行える。
その他
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本部からの指令やマップを確認するOPSATや、PCのメールの確認、ハッキングはリアルタイムでスリルがある。
評価点
グラフィックの強化と動作の軽量化
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グラフィックが大幅に強化された。
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従来作もグラフィック面は評価が高かったが、本作においては次世代機に迫るほどリアルに美しくなっている。シリーズが進む度に格好良くなる主人公サムも、一層ダンディなナイスミドルに。
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2004年度E3にて最優秀グラフィック賞を受賞した。
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また、動作の軽量化がはかられ、特にカメラ移動の滑らかさが増した。
一本道からの脱却と多彩な攻略方法
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過去作で問題となっていた一本道からついに脱却した。
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目的地までのルートは複数あり、また、ダクトなどの隠し通路が存在する。どのルートを取るかはプレイヤーの判断に委ねられる。
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主目標だけでなく、副目標や隠し目標が設定されるようになった。
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ステージ中に設置されている特定のオブジェクトを全て調べる、特定の兵士を尋問するなど、隠し要素的な目標がステージ毎に提示され、ステージを隅々まで探索する楽しみが生まれた。必須ではないので無視してクリアする事も可能。
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未達成で終わった目標の回収など、再プレイにもモチベーションが持てる。
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達成率も表示されるようになりやり込みやすくなった。
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攻略の自由度も従来以上。身の安全を重視し、暗闇に隠れて敵の目をやりすごすしたり、邪魔な敵を片端から銃で排除したり、敵を生かしたまま拘束し、尋問して情報を集めたりと複数の手段がある。
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今回も死者を出してはいけないミッションがあるので、アサルトプレイの場合でも適宜スタイルを変える必要がある。
シリーズお馴染みのスパイアクションによる面白さは健在
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今回は上記の「OCP」や、「EEV」(双眼鏡)でコンピューターをハッキング・遠隔操作出来たりと、ハイテクなガジェットが追加されている。従来よりも更に高度なスパイ気分を満喫出来るだろう。
多彩なステージ
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今作のステージは、貨物船・軍事会社に始まり、北朝鮮のミサイル基地、ソウルのダウンタウン、北海道の忍者屋敷のような私邸や新宿の公衆浴場など多岐にわたる。
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特に今回は日本、南北朝鮮が物語に絡み、物語後半の舞台として登場するのが特徴である。
クイックセーブの導入
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ゲーム中の任意のところでいつでもセーブできるようになった。
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チェックポイントは廃止されたので、最初からやり直しにならないように適宜セーブする必要はある。
過去作からの改善点
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1ステージが基本的に最初の1回のロードだけでプレイできる。
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全体的なロード回数も減少しており、ロード時間も短縮された。
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難易度も適切。難し過ぎた前々作、簡単過ぎた前作の反省からか、本作は適度な難易度に調整されている。
ベテラン声優陣の起用
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過去作と同様に洋画の吹き替えでおなじみのベテラン声優陣を起用している。
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主要登場人物は主人公のサム・フィッシャー役に玄田哲章、アーヴィング・ランバート役に池田勝、アンナ・グリムスドッティア役に田中敦子など。
トム・クランシー氏によるリアリティのあるストーリー
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シリーズお馴染みの緻密な考証の織り成すストーリーは健在。とあるテロから始まった事件は、真実が明かされるにつれてどんどん事態が深刻化していき、裏切りや陰謀の渦巻く世界規模の大事件にまで発展していく。誰がテロに与しているのか?裏切り者は誰か?そして黒幕の正体は?二転三転するストーリーはプレイヤーを飽きさせずグイグイ引き込んでいく。
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ミッション間のムービーでもサム達の出番が増え、ストーリーに感情移入しやすくなった。勿論、いつものニュース映像もある。
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ニュース映像では、オンエアの最中に大事件が起きたり、キャスターが思わず「誤植じゃないのか!?」と言い出したりと、事態の異常さ、重大さを表現する演出もある。
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今回はストーリーに日本が深く絡むが、作中の設定は現実とは大きく異なり、ゲーム的なフィクションが多分に含まれる。しかし現実に作中のような事件など絶対に在り得ない…とは言い切れない薄ら寒さがあり、リアリティのあるストーリーになっている。
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尚、本作のストーリーは同じトム・クランシーシリーズの一作『ゴーストリコン2』とリンクしており、本作中に起きた戦争の現地での戦いを同作で描き、本作ではその戦争を仕組んだ黒幕達を追い詰める模様が描かれる。
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加えて、これまたシリーズお馴染みのウィットに富んだ会話がストーリーを盛り上げる。
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主人公は任務中にもジョークを飛ばす小粋な子持ち中年ダンディである。彼が仲間との無線で繰り広げる会話は聴いているだけで楽しめる。
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尋問できる敵も増えたため、会話を楽しめる場面も増えた。
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なお、尋問中の敵は恐怖を浮かべた「そこまで怖がらなくても……」というようなものすごい形相をしている。
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ミッション前は仲間から説明を受けるブリーフィングも用意されている為、現在の状況と任務を理解しやすい。
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前作までについても触れられない訳ではないが、「○○事件の時に~」と言った程度なので過去作未プレイでも話に付いて行けないなんて事はほぼ無い。精々、ゲーム開始当初に主要人物の詳しい紹介が無くて若干混乱する程度。
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勿論、過去作をプレイしたからこそよりストーリーに入り込める部分もある。前作に登場したサムの旧友ダグラス・シェトランドがストーリーの根幹に関わってきたり、前々作で僅かに登場したフィリップ・マッセの存在がストーリーに影響を及ぼしたり、など。
賛否両論点
暗闇で全く気付かれない
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ノイズメータを上回らない限りは敵に全く気付かれなくなった。
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もちろんぶつかれば気づくがいままでよりぶつかる範囲が狭まっている。
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過去作も基本的にそうだったが、今作は顕著である。
あるミッションの難易度が高すぎる
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最低難易度のノーマルであっても手を焼く敵がいるミッションがある。
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レーザーにより暗闇でも見える。他の敵よりものすごく音に敏感。他の敵より上下を含めた視野が非常に広い。撃たれたら即瀕死状態になる銃の攻撃力。と、厄介な敵が登場する。
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これが、狭い区画に4人来るため、気づかれないで突破するのは非常に困難。
チュートリアルステージの廃止とチュートリアルムービーの導入
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過去作までのチュートリアルのガイドが表示されるステージがなくなり、主人公のひとりしゃべりによるムービーだけとなった。
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主人公のひとりしゃべりが評価される一方で、プレイしながら覚えられなくなったため賛否両論となっている。
日本の演出について
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日本が舞台の一つとなっているが、安直な日本のイメージによる表現や中国との混同など、この手のゲームの例に漏れずカンチガイニッポン的な演出が少なくない。
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例えば道中に書かれた意味の通じない日本語、ハングル文字の書かれた提灯、巨大な仏像が鎮座する部屋、銭湯が丸々ステージになっている、など。ストーリー面ではしっかり考察が成されている一方、ステージのマップに関してはこのような安易な表現が目立つ。
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勿論、それが面白いと言う意見も多い。しかしそう言ったものを好まない人は気になってしまうだろう。
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北朝鮮、韓国も舞台になっているが、そちらはミサイル基地だったり戦闘中の市街地だったりする為か目立ったカンチガイ表現は無い。
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また、トム・クランシー氏があまり日本に良い感情を抱いていなかった事も影響してか、さすがに貿易摩擦時代に氏が執筆した『日米開戦』ほど露骨ではないが、日本のプレイヤーにとってはいい気のしない展開もある。
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但し、日本を含め特定の国を悪役に据えるような描き方はしていない。前々作のグルジア(現・ジョージア)同様、悪役は国そのものではなく、あくまでそこに潜む危険な思想を持った人間である。
難点
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敵のモーションがぎこちない
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警戒状態の敵は、牛歩のようにものすごーくゆっくりと歩き、これが作中で最も見ることになるモーションであるがぎこちない。
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普通の歩行時のモーションをゆっくりにしただけのようで動きがカクカクしており、また、違和感がある。
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一番頻繁に聞くモブ敵の警戒状態の声が吹き替えされていない。
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"Is someone there?"(誰かそこにいるのか?)や"Nothing,I see nothing."(見ていない、俺は何も見てないぞ)などもっともオーソドックスなセリフが訳されてない。吹き替え部分より警戒状態の時に把握に手間取る。
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グリムスドッティア役の吹替声優が変更されている。
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日野由利加氏から田中敦子氏に変更されている。敦子氏もベテラン声優なので演技には問題ないのだが、前作までのグリムの声に思い入れのあったプレイヤーは違和感を覚えることになる。
前作から変わらない点
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ゲーム開始までの不必要な操作
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「ゲーム起動→ロゴ表示→タイトルロゴ「STARTボタンを押してください」→ムービーがながれる→ムービーを見終わるかスキップ後にタイトルメニュー」が改善されていない。
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毎回ムービーを流すなら「STARTボタンを押してください」を無くせばいい。そのためにボタンを2回押さないとタイトルメニューに飛べない。
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これはタイトル中本体キャッシュにデータを蓄積している為にこのような事になったようである。
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尚、PC版は起動時のコマンドラインスイッチを使うことでイントロを強制的にスキップできるので毎回同じものを見たくない人にはむしろ推奨されている。
総評
過去作から大幅に強化・洗練された内容とグラフィックにより、スパイ/ステルスゲームとして新規プレイ者もすんなりと楽しめる内容となっている。
今作はスパイゲーム全体の中でも「名作」との呼び声も高く、シリーズでも特に高い評価を受けている。
余談
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今作のリメイクとして2011年3月に3DS版『スプリンターセル 3D』が発売された。
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ストーリーや基本的なステージ設計は本作準拠だが、ハードに合わせてグラフィックや操作性、一部システムが変更されている。音声は勿論日本語吹き替え。
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例を挙げると、タッチ操作が盛り込まれた、マルチスペクトラムゴーグルの三つの機能は「フュージョンゴーグル」として統合された、など。また、吹き替えされていなかった敵兵の台詞も全て日本語化されている。
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グラフィックのクオリティが低下したりマップの移動にロードを挟む、バグがあるなど、ハードスペックの差故に仕方のない劣化点もあるが、携帯機では可能な限りの移植が成されており、本作をどこでもプレイ出来る利点も考慮すれば良好なリメイクとなっている。ムービーもしっかり本来のクオリティで収録されている。
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全くの余談だが、後にステルスアクションの名作『メタルギアソリッド』も『3』が3Dのタイトルを冠して3DSに移植された。奇しくも3Dになった本作もまた『スプリンターセル』の『3』であった。
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同年12月には北米、欧州、オーストラリア地域で1作目から本作までをHDリメイクした、「Splinter Cell Trilogy」がPS3のみで発売されている。残念ながら日本では未発売。
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尚、PC版は現在SteamやUbisoft ConnectでDL配信されているため入手・プレイ自体は比較的容易だが、日本語ローカライズはされていないので注意。