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RIVEN:THE SEQUEL TO MYST
【りぶん:ざ しーくぇる とぅ みすと】
ジャンル
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アドベンチャー
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※画像はPS版
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対応機種
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PC(Mac/Win) PS SS
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発売元(以下廉価版略)
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【PC(Mac/Win)】サンソフト 【PS】エニックス 【SS】エニックス
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開発元
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Cyan
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発売日
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【PC(Mac/Win)】1997年12月4日 【PS】1997年12月23日 【SS】1998年4月9日
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定価
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【PC(Mac/Win)】8,800円 【PS】7,900円(税抜) 【SS】8,532円
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分類
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良作
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概要
美しいグラフィックと歯ごたえのある謎解きで高評価を得た『MYST』の続編。
基本操作は前作と同じで、クリックのみですべての操作を行う謎解きアドベンチャー。
主な舞台は崩壊の危機にある異世界・リヴン。プレイヤーは5つに分かれた島々を行き来しながら、謎を解いていくことになる。
拠点からそれぞれ独立したエリアに移動する形式だった前作とは異なり、今作はエリア間を相互に行き来することができ、全体で一つの巨大なステージとなっている。
評価点
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美しいグラフィック
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前作でも評価の高かったグラフィックは、さらに洗練され非常に質の高いものとなっている。特に質感と光の表現は今でも見劣りしないレベルの美麗さ。
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作り込まれた世界
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ゲームの舞台となるリヴンでは、豊かな自然、原住民の文化、外から持ち込まれた文明による機械や建造物が混在し、独特の景観を成している。オブジェクトは小物ひとつに至るまで作り込まれており、どれも機構や歴史、文化を感じさせる造形をしている。
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これらの要素はただフレーバーとして存在するのではなく、謎解きのヒントとして重要な意味を持つ。リヴンの世界をより深く理解することが攻略の鍵となる。
賛否両論点
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高い難易度
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本作はアクション要素が一切ないにもかかわらず、非常に難易度が高いことで知られている。ファンからはシリーズ「最難」との声も少なくない。
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高難易度の要因としては、探索エリアの広大化が挙げられる。前作では、解くべき謎と仕掛けはそれぞれのエリアごとでほぼ完結していた。しかし今作においては、「道を開くために別の島にある装置を動かす必要がある」「ヒントがリヴン全域に散らばっている仕掛けがある」など、複数のエリアにまたがる謎解きが登場した。これにより謎と仕掛けの因果関係を解くことが困難になった。
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この難易度には批判もあったが、難しいからこそ自力で解いたときの達成感は格別、との意見もあるため、一概に問題とはいえない。また、難しいと言われる謎にしてもけっして理不尽なものではない。
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前作から変わった雰囲気
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前作と比べて、今作はややにぎやかな世界となっている。舞台であるリヴンの各所では原生生物の姿が見られ、ジャングルでは鳥の鳴き声や虫の羽音が聞こえる。また、集落には原住民が暮らしている。要所のイベントシーンでは実写取り込みの人物が主人公(プレイヤー)に語りかけてくる。
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このこと自体は問題ではなく、一つの世界としての完成度も非常に高い。しかし、前作のような、生物の気配がない静謐な世界を求めていた一部のプレイヤーからは不満の声もあった。
問題点
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ディスク入れ替えの問題
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最大の問題点。本作はCD5枚組で発売されており、それぞれのディスクが舞台となる5つの島に対応するデータを持っている。つまり、島を移動するたびに毎回ディスクを入れ替える作業を行わなければならない。
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あちこちを探索するADV、しかも攻略に詰まってあてもなくウロウロすることも頻発する本作においてはかなり面倒な仕様である。
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異世界に浸る雰囲気ゲーとしても、移動のたびに現実に引き戻されてしまうのは問題といえる。
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のちに発売されたDVD版(日本未発売)や、Steam版、iOS版では当然この問題は無い。
総評
たった一人で異世界の島を歩き回り、見たこともない景色や生物を目撃し、未知の機械に頭を悩ませながら、少しづつ謎を解いてゆく。シンプルな操作ながらとがった長所を持つゲームといえる。
歯ごたえがありすぎる謎解きにはめげない心構えが求められるが、今なおあせない魅力を持つ作品である。