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キン肉マン マッスルタッグマッチ - (2023/04/01 (土) 23:13:11) のソース

*キン肉マン マッスルタッグマッチ
【きんにくまん まっするたっぐまっち】
|ジャンル|アクション|&image2(niku.jpg,width=250)|
|対応機種|ファミリーコンピュータ|~|
|発売元|バンダイ|~|
|開発元|トーセ|~|
|発売日|1985年11月8日|~|
|定価|4,900円|~|
|判定|なし|~|
|ポイント|対戦格闘およびキャラクターゲームの始祖&br&bold(){ブロッケンJr.使用禁止令}&br主役なのに不遇なキン肉マン(ある意味原作通り?)|~|
|>|>|CENTER:''[[キン肉マンシリーズ]]''|
#contents(fromhere)
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**概要
週刊少年ジャンプで1979年から1987年まで連載され、2011年からは直接の続編シリーズが連載中である、ゆでたまごの漫画『キン肉マン』。~
地球の平和を守るダメ超人・キン肉マンが、仲間の正義超人たちと共に強大な敵と戦っていくこの作品は、仲間との熱い友情やプロレスをモチーフにした迫力とケレン味に溢れたバトルシーンによって大人気を獲得し、アニメ化はもちろん数々の続編・スピンオフ作品、『キン消し』を始めとする多くの関連商品を生み出して一大ブームを巻き起こした名作である。~

本作はそのキン肉マンを題材とした初のゲーム。当時はまだ対戦型格闘ゲームの概念すらない時代であったが、本作は2人対戦をコンセプトとしている。~
また、初の少年ジャンプ漫画作品を題材にしたゲームソフトであり、バンダイが初めて発売したファミリーコンピュータ用ソフトでもある。
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**システム
8人の超人の中から任意の2名を選択してタッグチームを作り、同様に2名の超人で構成された敵タッグチームと対戦する。~
十字ボタンで移動し、Aボタンがパンチ、Bボタンがジャンプ。他にコマンド入力や敵との位置関係等でキックやバックドロップ、ラリアートなどの技が出せる。~
自分サイドのコーナー付近でAボタンを押すとパートナーとタッチして交代。交代したキャラは体力が最大値の8割でスタートする。タッチ後10秒間は再タッチできない。~
リング内に体力が一定以下に減ったキャラがいる場合には時折マスコットキャラの「ミート君」がリングサイドに現れ、「命の玉」というアイテムをリング内に投げ込む。これを取ると体力が回復し、一定時間能力がアップ。またキャラクター毎に設定された「必殺技」が使用可能になる。~
その他特徴的な仕様として、「ジャンプするだけで体力を僅かに消費する」「相手に与えたダメージ分、自分の体力が回復する」などがある。~
体力が0になった超人は倒れ、そのままKO(他のプロレスゲーでは普通に存在するピンフォールやギブアップはない)。片方の相手に3回戦中2回勝利すれば1ステージクリア。~
バトルステージとなるリングは通常の「ノーマルリング」、滑りやすい「氷リング」、ロープに電流が流れていて触れるとダメージを受ける「電気リング」の3種類がある。
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**登場キャラクター
#region(登場キャラクター詳細)
''キン肉マン''
-必殺技:「キン肉ドライバー」(相手の背後でAボタンを押す)
-言わずと知れた主人公。最初はダメ超人と馬鹿にされながらも、持ち前の、窮地に陥るほど不屈の底力を発揮する「火事場のクソ力」によって強大な敵との戦いを乗り越え、また仲間との熱い友情の支えもあって最終的には正義超人の大将格へと成長していく。
-原作における「ラスト5秒の逆転ファイター」ぶりを再現したのか、本作では非常に移動速度が遅く、その他の能力も低めである一方、必殺技の威力は全キャラクター中トップクラスというアンバランスな設定になっている。~
だがその肝心の必殺技が、足の遅さが災いしてなかなか背後を突けないため使いにくい。特に対人戦では警戒されてまず決まらない。「主人公なら強キャラか使いやすいバランス型だろう」と思い込んで安易に選んだ初心者の多くに地獄を見せ、最終的には全てのプレイヤーから見向きもされなくなるという、主人公にあるまじき立ち位置にいるキャラである(''ある意味原作通りだが'')。

''テリーマン''
-必殺技:「ブルドッキングヘッドロック」(Aボタンを押す)
-正統派レスリングも荒々しいラフファイトもこなす「テキサスの荒馬(テキサス・ブロンコ)」。連載初期からのキン肉マンの親友で、タッグチーム「マシンガンズ」のパートナー。
-キン肉マン同様足が遅く、その他の性能もキン肉マンとどっこいどっこい。しかし必殺技の性能が非常に優れており、使いやすさでは圧倒的に上。相手が正面にいさえすれば、べアークローだろうがハリケーンミキサーだろうが吸い込んでヘッドロックを決めてしまう。
--だが「スピニング・トゥーホールド」や「カーフ・ブランディング」「テキサス・クローバー・ホールド」といった代表的な必殺技を差し置いて、何故本作発売時点では原作で一度も使用されていない技((初期のカーフ・ブランディングは名前こそ違えどフォームはブルドッキングヘッドロックだったりする。また、本作が発売された後に原作では飛翔の神相手に使用するシーンが描かれている。))がチョイスされたのかは謎。

''ラーメンマン''
-必殺技:「空手殺法」(ジャンプ中にAボタンを押す)
-中国拳法をベースにした多彩な技で戦う残虐超人出身の正義超人。スピンオフ作品『闘将!!拉麵男(たたかえ!!ラーメンマン)』で主役を務めるほか、様々なゆでたまご作品に同じ顔のキャラが登場する。
-キックの性能が優れており、必殺技も射程の長くなったキックである。だが原作中に「レッグ・ラリアート」や「百戦百勝脚」など使えそうな必殺技がある中で、何故オリジナルの、しかも日本の格闘技である「空手」を使用した技名にしたのかは不明。

''ロビンマスク''
-必殺技:「タワーブリッジ」(相手の背後でAボタンを押す)
-キン肉マンにとっては最初の強敵であったベテラン超人。正義超人チーム内では副将・参謀格で、終盤はキン肉マンとタッグを組むことも多かった。&s(){パラクーダ時代は言動が色々と酷いが。}
-全体的にバランスがとれており使いやすい。ただし必殺技がキン肉マン同様決めにくい上に、決めた後遠くに放り投げるため相手との距離が開き、しかも硬直時間が長いため連続して決めるのは非常に難しい。

''バッファローマン''
-必殺技:「ハリケーンミキサー」(Bボタンを押す)
-側頭部から伸びた角「ロングホーン」が目を引く巨漢。登場早々、キン肉マンと激戦を繰り広げたあのウォーズマンを撃破するなどの快挙をあげた「7人の悪魔超人編」における大ボス格のキャラであったが、キン肉マンとのファイトで改心し正義超人に転身する。&s(){その後は強豪とばかり試合したせいで黒星が目立つこととなったが}
-原作では超人強度1000万パワー((超人のパワーを数値化したもの。キン肉マンを含めた他の正義超人たちは95~100万であり、正義超人軍では抜きんでて高い。))を誇る重量級のキャラだが、本作ではスピードもそこそこある。必殺技は突進技で威力もキン肉ドライバーと同等に高いが、実は出始めと出終わりには攻撃判定がない。そのため接近されるとロープ際でなければ当たらない。

''ウォーズマン''
-必殺技:「ベアークロー」(Bボタンを押す)
-冷徹な氷の精神と熱い友情パワーを併せ持つロボ超人。ロビンマスクとは師弟関係にある。人気は全キャラ中でもトップであり実力も高いのだが、原作中では色々と不遇な扱いを受けていた。
-若干攻撃力が控えめだが、全キャラ中最速の移動速度を誇る。必殺技はハリケーンミキサー同様突進技だが、攻撃範囲はより広くなっている。

''ブロッケンJr.''(日本版のみ登場)
-必殺技:「ナチスガス殺法」(Aボタンを押す)
-正義超人チームにおける若手のホープ的存在。父ブロッケンマンを惨殺したラーメンマンを仇と狙っていたが、彼との戦闘後は師弟のような信頼関係で結ばれている。
-致命的な足の遅さを始め、能力は極めて低い。だが必殺技は射程無限・効果範囲も広めの飛び道具という、ゲームシステム上反則と言っていいほどの超性能。命の玉を取ることができればほぼ勝てる。&s(){見た目から、当時小学生だった一部のプレイヤーから「おなら攻撃」などの渾名がついたことも}
--なお、元になる技は父親のブロッケンマンが使用した技であり、ブロッケンJr.は原作中では一度も使用していない((続編の『キン肉マンII世』においては「殺超人ミスト」の名前で使用している。))。そのためこのキャラをブロッケンJr.ではなくブロッケンマンと勘違いされる事も多かった。説明書にははっきりブロッケンJr.と書かれているが、FC時代は説明書紛失やなしでの中古販売も多く、ゲーム中には超人名が出てこないのも勘違いされた一因だろう。

''ジェロニモ''(海外版のみ登場)
-必殺技:「トマホーク投げ」(Aボタンを押す)
-元々は超人に憧れるただの人間だったが、後に超人の神に認められて超人へと転生する。人間の頃には「悪魔超人でも実力派のサンシャインを満身創痍になりながらも倒す」という金星を挙げるが、超人になった後は目立った活躍を見せていないため「人間のままの方が強かったのでは?」と揶揄されることも…(ただし後年の原作漫画で汚名返上を果たしている)。命の玉を受け取れるため、設定上は超人になった後と思われる。
-海外版である『M.U.S.C.L.E.』において、諸事情(後述)で出せないブロッケンJr.と入れ替えという形で登場するキャラ。性能はブロッケンJr.と同じで、必殺技がチート級な飛び道具なのも同じ。
--だが、飛び道具系の技は大声を上げての衝撃波「アパッチのおたけび」というおあつらえ向きのものがありながら、なぜか凶器攻撃を使用する。この漫画の世界観ではご法度((「ダイヤモンドの硬度を持つ超人がガラスの破片を使った」場合でも非難されるなど極めて卑劣な行動と見做されており、悪逆な敵キャラでもまず使わない。ただし、ウォーズマンのベアークローなどの体・コスチュームの一部とみなされるものは凶器扱いされていないが、そのベアークローでもウォーズマンが正義超人に転向した後は封印されており、再使用の際にも相当躊躇った。))であり、ジェロニモ本人がリングの上でトマホーク攻撃をしたことはない(持ちこんだことはある)。

''アシュラマン''
-必殺技:「阿修羅バスター」(相手の背後でAボタンを押す)
-「魔界のプリンス」の異名を持つ三面六臂の悪魔超人。最も正義超人との戦闘回数が多いライバルキャラ的存在であり、彼らとの戦いの中で徐々に友情の尊さに目覚めてゆく。
-スピードに優れ、他の性能もバランスよく高い。だが彼のスピードをもってしても必殺技はキン肉マン同様決めにくい。しかし足が速いということは相手に命の玉を取られにくいという大きなアドバンテージが得られるため、ウォーズマンに次ぐ安定性を持つキャラとも言える。
#endregion
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**評価点
''対戦格闘・キャラクターゲームの元祖''
-対戦ゲームといえば、『[[マリオブラザーズ]]』や『[[アイスクライマー]]』といった「2人協力プレイ」の変則型が主流だった時代に、はっきりと対戦格闘・キャラゲーの概念を打ち出したのは特筆すべきである。
--それまでの対戦型ゲームというのは同じ性能のキャラやチーム同士で戦うものばかりであり、本作のようなはっきりと違う性能のキャラで対戦するというのは革命的であった。
-簡易的ではあるが、プロレスを模したコマンド入力や現在で言う超必殺技の元祖ともいえる概念も革新的である。
-キャラクターはたったの8人だが、選出は原作における人気・出番から考えればおおむね妥当。「何故この超人を出さずにあの超人を出したのか?」という批判とはほぼ無縁であろう。
--ミート君と海外版のジェロニモも含めた登場キャラクター10人は、全員が第2回人気投票でベスト10入りした超人たちである。

-操作性は良好。少ないボタン数でバックドロップ、ラリアートなど多数の技を出せるように工夫されてある。

-当時のゲームとしては演出面は中々のもの。
--試合開始・決着時のゴングや試合開始・タッチ時・命の玉取得時・必殺技が決まった時・決着時の歓声は臨場感がある。
--KOした相手は力尽きるように小刻みに震えてから動かなくなる。地味だが細かい演出。
--試合中のBGMは無いが、打撃音やジャンプ・ロープワークなどの効果音はそれらしい小気味いいものが揃っている。

-タイトル画面・試合勝利・ゲームオーバー時のBGMはアニメ2nd主題歌「炎のキン肉マン」のアレンジが使われている。

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**問題点
''キャラクター間のバランスの悪さ''
-特にブロッケンJr.の必殺技が猛威を振るった。
--一度発動すると、ゲームシステム上ほぼハメの状態にすることも容易であるため、当時はローカルルールで「ブロッケンJr.禁止」としていたプレイヤーも多かった。
---ただ、研究が進み、やがてネットの普及により情報も拡散されるようになった現在では弱キャラとされている。必殺技こそ強いが、基本性能が致命的に低いので命の玉を取らせないように戦えばいいのである。
---「命の玉を取ったキャラがタッチすると、交代したキャラにもその効果が持続する」というシステムのため、命の玉回収用にウォーズマンやアシュラマンなど足の速い超人で戦っておいて命の玉を取ったら交代……という手を使えばブロッケンJr.にも出番が回ってくるが、わざわざコーナーまで退却して交代せずにそのまま戦った方が良い場合も多い。
--ブロッケン以外にもお手軽で攻撃範囲が広いウォーズマン・テリーマンの必殺技もやや反則気味。特にウォーズマンは足も速い為玉の回収もしやすく技の威力も強い。

-「電気リング」ステージは常に画面が黄色と黒で激しく明滅しており、長時間見ていると目が痛くなる。当時はフラッシュを多用していたゲームが多数あった時代であった。

-「命の玉」が全てといってもいいゲームバランス
--必殺技が強力である為、基本的に「玉取ったもん勝ち」である。
--足の速いキャラが回収の面で非常に有利。
---一人プレイの対コンピュータ戦では勝ち進んでいくと敵の足が速くなるため''足が速いブロッケンJr.''という最強の敵が出現する。同キャラ対戦は無いので、これを防ぐためだけに一人用ではブロッケンJr.を選択しておき、もう一人の本命の超人で戦うという手もある。
--本来、体力が減ってピンチのキャラに対して一発逆転の要素として盛り込まれた「命の玉」だが、体力が低下すると移動スピードも下がる((残り体力が2つから下がり始め、1つになると目に見えて遅くなる上、ジャンプすらできなくなる。))仕様であるため、せっかく命の玉を出しても体力が多く残っているキャラに奪われてしまう事が多い。
---一発逆転どころか有利な方がさらに相手を圧倒するシステムになっており、目論見が完全に裏目に出ている。
//「逆転要素が逆転どころか優勢な方を更に有利にするシステムになっている」というのは、十分問題点だと判断したので余談から移動
//発案者については余談へ

//''グラフィックがファミコンでもワーストレベルの粗さ''
//-発売年代的には仕方ないと言えなくもない。デフォルメされたドットは、キャラの見分けがつくよう特徴はよく捉えている。
//発売年代的にキャラの見分けがつく程度のデフォルメドットは問題点に挙げるほどじゃない。

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**総評
純粋にゲームとして見た場合、当時の基準から判断しても、ゲームシステム・グラフィック共に低レベルである。~
しかし原作のネームバリューの高さ、そして平易な操作方法でとっつきやすい為にミリオンセラーの大ヒットを記録している。~
初の『キン肉マン』の名を冠したゲームという事で知名度も高く、キン肉マンのゲームと言えば本作を真っ先に上げるものも多い人気作品となっている。

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**移植・リメイク
-『キン肉マンII世 ドリームタッグマッチ』(2002年3月2日発売、バンダイ、WSC)
--『キン肉マンII世』を題材にして本作をリメイクした作品である。
--オリジナルの本作が遊べるモードも入っている。

-『[[キン肉マン マッスルグランプリ2 特盛>キン肉マン マッスルグランプリ2]]』(2008年9月25日発売、バンダイナムコゲームス、PS2)
--スペシャル特典として本作及び『[[キン肉マン キン肉星王位争奪戦]](FDS)』が遊べるモードがある。
--尚、収録にあたり不具合修正や調整が入っているため、完全に元のと一緒という訳ではない点には注意されたし。
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**余談
-「体力が一定以下に減った超人がいるとミート君が命の玉を投げ込む」というシステムは、プロデューサーである仲田隆司氏がテストプレイの際、なかなか勝てないため一発逆転の要素として取り入れたもの。
--しかし他のシステムとの兼ね合いで結局うまくはいかなかったようだ。

-本作には通常版の他、プレミアバージョンとして集英社児童図書版のカートリッジが緑色の物と、公式ゲーム大会で成績優秀者8名に景品用として用意された''ゴールドカートリッジ版''が存在する。
--後者は贈られる者のリクエストで好きな超人が1名追加(実際は既存のキャラと同等の性能のキャラと入れ替えという形)される特別仕様となっており、それぞれ世界に1本しか存在しない超レアソフトで、''オークションに出品された際には100万円ほどの値がつくプレミア品''。
---なお、現在までに「モンゴルマンバージョン(ラーメンマンと入れ替え)」「ペンタゴンバージョン(アシュラマンと入れ替え)」「ブラックホールバージョン(テリーマンと入れ替え)」「ザ・ニンジャバージョン(ブロッケンJr.と入れ替え)」「''ビー・バップ・ハイスクールの加藤浩志''(キン肉マンと入れ替え)」の5本が確認されている。
---加藤浩志は超人ではないし『キン肉マン』の登場人物ですらないが、元々本キャンペーンは「超人ではなくてもいい」というルールで公募されていた。別作品のキャラクターや、オリジナルキャラクターでもいいという約束だったのである。~
ただし開催側でもルールの認識に差があったようで、超人ではないキャラクターを提示した参加者は変更を求められたという逸話もある。実際問題、「他作品のキャラクターを収録したソフト」を配布する行為は著作権に抵触する恐れがあるため、公示した後から内部でこっそりルールが変更されていた可能性もある。
//((当選者本人がルールを理解しておらず『ビー・バップ・ハイスクール』の登場キャラクターである加藤浩志を書いて応募したら、なんとそのまま採用されてしまったとの事。))

-海外版では「ブロッケンJr.」がナチス軍を連想するためか、代わりに「ジェロニモ」に差し替えられた。
--まあジェロニモにしてもアニメが海外に輸出された際に、ネイティブアメリカンへの差別表現だと叩かれた超人ではあるが。
---余談だが「ジェロニモ」は、アメリカンスラングでは「野蛮人」という意味になってしまう。元は英雄の名前だけれど。

-劇場版の「クレヨンしんちゃん ガチンコ!逆襲のロボとーちゃん」でとある場面が本作の対戦画面がパロディーとして取り入れられている。

***ファミコン初のプロレスゲーム?

-本作は人気アニメ作品『キン肉マン』初のファミコンソフトには違いない。~
ただ「初のプロレスゲーム」とも呼ばれることも多いが結論から言うとそれは「ノー」である。
--タッグマッチそのものの王道路線はプロレスがであるが、プロレスとはピンフォール、絞め技・関節技によるタップアウト(ギブアップ)、リングアウトで決着するものであるため本作はそれらを何一つ持っておらず、単にリングで戦っているだけでしかない。実際徳間書店の大技林などでもジャンルは「スポーツゲーム」ではなく「アクションゲーム」という部類に振り分けられている。
--キン肉マンの原作でも同じことで3カウントのピンフォールが用いられたのはごくごく初期のみで、本作発売当時には「どちらかが戦闘持続不能になるまでのデスマッチ」のスタイルで定着していた。リングアウトも試合によってあったりなかったりで扱い自体あやふやである(作品自体そういった設定はあやふやな扱いが圧倒的に多く俗に「ゆで理論」と呼ばれる)。
--現実ではプロレスラー出身のアントニオ猪木氏が、様々な格闘技者を相手取ってピンフォールのないリングファイトを行った「異種格闘技戦」が有名であり、猪木氏自身が「プロレスラー」という肩書のため、特にファンでもなければ「異種格闘技戦」も「プロレス」と混同してしまう者が多く似たようなスタイルであるキン肉マンもプロレスという印象を持ちがちになるのも無理はない。