「アイドルマスター2」の編集履歴(バックアップ)一覧に戻る

アイドルマスター2 - (2020/03/28 (土) 13:17:15) のソース

*THE IDOLM@STER 2
【あいどるますたー つー】
|ジャンル|国民的アイドルユニットプロデュース(公称)|CENTER:&amazon(B004WRWNNY)&br()&amazon(B005DVVUIC)|~|
|対応機種|Xbox360&br()プレイステーション3|~|~|
|メディア|【360】DVD-ROM&br()【PS3】BD-ROM 各1枚|~|~|
|発売・開発元|バンダイナムコゲームス|~|~|
|発売日|【360】2011年2月24日&br()【PS3】2011年10月27日|~|~|
|定価|8,800円|~|~|
|プレイ人数|1人|~|~|
|レーティング|CERO:B(12歳以上対象)|~|~|
|判定|BGCOLOR(khaki):''シリーズファンから不評''|~|~|
|ポイント|前作からシステムを一新&br()''一部アイドルのNPC化と男性ライバル追加による大騒動''&br()賛否両論激しいシナリオ&br()''あやうくアイマス人気を終わらせかけた黒歴史''|~|~|
|>|>|>|CENTER:''[[THE IDOLM@STERシリーズリンク>THE IDOLM@STERシリーズ]]''|
----
#contents(fromhere)
----
**概要
携帯機で発売されたものを除けば、2007年1月25日に発売された『[[THE IDOLM@STER]]』(以下、無印)、2008年2月28日発売の『[[THE IDOLM@STER LIVE FOR YOU!]]』(以下、L4U!)以来となる据え置き機の''アイドルマスター''。~
2011年春に発売予定だったが多少発売が前倒しされた。また、当初は360専売の形だったが1年も経たない内にPS3で事実上の完全版が発売される事となった。

**特徴
-『無印』のパラレルワールドという設定ではあるが、“ストーリープロデュース”のような明確で固定的なシナリオが用意されているなど『[[THE IDOLM@STER SP>THE IDOLM@STER SP パーフェクトサン/ワンダリングスター/ミッシングムーン]]』(以下、『SP』)の要素が強い。
--しかし、パラレルワールドであるので『無印』や『SP』、アニメ版などとは相違する設定も多い((プロデューサーの入社時期、我那覇響・四条貴音の2人が最初から765プロに在籍している、竜宮小町の結成時期など。))。

-アイドルマスターの代名詞でもある「DLC商法」は本作でも健在であり、数々の魅力的なコンテンツが''高額で''販売されている。
--ただし『SP』とは違い通常衣装を全員で掛け持ちできるのでDLC無しでもステージは一応楽しめる。

-オンライン対戦機能は削除された。ゲームシステム自体がオンライン対戦を前提としない、1人用の設計となっている。

-無印のファンディスクとして販売されたステージ鑑賞ソフト『L4U!』に相当するものとして『ステージフォーユー!(以下、『S4U!』)』というモードが内蔵されており、ステージ観賞用としても楽しめるようになっている。
--ただし同じ名前の衣装であっても、前作である『無印』や『L4U!』のDLCを引き継ぐことは出来ない。

-シリーズ共通の概念である「アイドル達をトップアイドルにすること」は本作にも受け継がれている。本作の世界では「アイドルアカデミー」(以下「IA」)という催しが毎年開催されており、プレイヤーはプロデューサー(以下「P」)となって、自身がプロデュースするユニットにIAの各賞を完全制覇させ、トップアイドルに導くことが最大の目的となる。エンディングの内容も、このIAの受賞状況によって変化する。
--トゥルーエンドの条件はIA大賞と各地域ごとの部門賞を完全制覇することであり、「リリースしたCDの最高順位」と「全国各地域ごとのファン人数」の両方を高める必要がある。そのためにレッスンを行なって能力を高め、「フェス」「ライブ」「オーディション」を次々とこなし、そして全国各地を巡って「営業」を行なうことになる。

-Pが入社する時期が『無印』と比べて半年~1年ほど後という設定のため、前作のアイドルの成長した姿やイメージチェンジした姿を見ることができる。

-ユニットの人数は、『アーケード』『無印』は1~3名(任意選択)、『SP』では1名固定だったが、本作は3名固定である。
--ただしステージシーンの一部の楽曲のみ、2名のサポートメンバーを追加して5人構成のステージを鑑賞できる((逆に5人用の曲を3人で躍らせることも可能だが、振付がおかしくなるものもある。))。

-一部、諸般の事情により前作から仕様が変更になったキャラもいる。
--765プロの社長は高木順一朗の''担当声優の病没''により高木順二朗と交代する形で変更。
---因みに順一郎は2代目声優が決まっていないのか2018年現在''映像に再登場した事は一度もない''。
--萩原雪歩のCVは長谷優里奈の一身上の都合により((本人曰く実はそうではないらしいのだが詳細は略す。気になる人は各自で調べよう。))浅倉杏美に変更。

-また、『2』のゲーム容量は『無印』(4.7GB NXE2.0)や『L4U!』(4.8GB NXE2.0)よりも少ない容量(4.0GB NXE2.0)となった。

**評価点
-『無印』よりもグラフィックの質が向上。「''センシティブトゥーン''」という技術を導入されている。
--前作では擬似的にしか出来なかった、共に踊っているアイドルがダンス中に手をつないだり合わせたりするといった表現も可能となった。身長差があっても問題なく同種の表現がこなせるようになっている。
--アクセサリーも頭部につけるもの(イヤリングなど)に限っては、体の動きに合わせて一緒に動くようになった。
--通常会話イベント中にも、3Dモデルのアイドル達が、前作以上に多彩な動きをするようになった((例えば本作ではちゃんとアイドルが歩いてカメラの前に登場・退場するようになったりしている。))。
---涙の表現も無印から大きく向上。涙が目に溜まるところから頬をつたって流れおちるまでの動きが、リアルな「液体」として遜色のない出来となっており、終盤の展開を盛り上げる演出の1つとして効果を上げている。
--発売時点では「Xb360/PS3のアニメ調3DCGとしては最高レベル」と大絶賛された((後にPS4や高性能スマホ用として発表された『アイマス』シリーズ作はさらなる進化を遂げているので、いま本作を見てもさほどの衝撃は受けないかも知れないが))。~


-システム全般も手直しされた。
--オンラインでの多人数対戦を前提としたゲームデザインである無印系アイマスに対して、本作のゲームルールは、1人用コンシューマーゲームとしてデザインされた別物に置き換えられている。この新ルール自体はおおむね好評であり、「無印をオフライン状態でプレイするよりは面白い」「『SP』や『DS』と比べても創意工夫が感じられる」という意見が多い。
---基本的にボーカル、ダンス、ビジュアルを意味する3つのボタンを、曲のBPMにあわせてタイミング良く繰り返し押すだけである。~
押すたびにスコアが入るのだが、スコアの値には複雑な計算式が用いられており、アイドルの育成状況や得意ジャンル、身につけたお守りや衣装も関係する。さらにパワーが貯まれば、スコアを大幅に伸ばせる大技が使用可能となる。~
このように非常に多くの要素が絡み合うため、ハイスコアに向けての「正解」を見出すことは容易ではなく、なかなかに奥深い。~
それでいて結局、やっていること自体は、3つのボタンをタイミング良く押すだけという単純な行為なのである。この操作のシンプルさ、わかりやすさは評価点とすべきだろう。
---さらに本作の目玉といえるのが、アイドル同士が直接戦う「フェス」である。簡単に言えば、お互いの技パワーを減らし合う「妨害」の要素を含んだモード。相手に先んじて小技を出すか、それともパワーを貯めて大技による一発逆転を狙うのか。状況に応じて臨機応変に、戦術を変えていくことが求められる。などと書くと小難しい印象を受けるかも知れないが、基本的にクリアのために必須なフェスはそれほど難易度が高いわけではない。
--主にAC時代の名残りやこれまでのシリーズで問題があった部分を修正した。

-5人(竜宮小町や秋月律子も含む)で行うことができるクインテットライブが追加された。

-プロデュース可能キャラクターとして我那覇響、四条貴音の二人が新たに追加され、『SP』で彼女達と共に961プロ所属となった為、NPC化していた星井美希がプロデュース対象に復帰した。
--響と貴音は厳密にはAC版での没キャラクターで、『SP』の時にライバルキャラクターとして登場し、本作で初めてプロデュース可能キャラクターとなった。

-深みを増したゲーム性
--前作まで全国一括となっていたファンが地域別に設定されるようになった。
---地域分けに伴い営業戦略も複雑になり、プロデューサーが担うスケジュール管理の重要性が増した。
---人数が割り振られただけでなく地域ごとに注目度があり、CDリリース時の売上に倍率がかかる仕組みになっている。
---増えた要素だけでなく従来通りレッスンを行ったりアイドル達の疲労や精神のケアも必要な為、プロデューサーとしてスケジュールに組み込むべき内容の多さはシリーズ内でも上位に入る。
---次回作にあたるOFA以降、プロデュース期限が廃止されスケジュール管理の必要性が薄れたことたこともあり、先述のシステムの手直し等も併せAC版を基にブラッシュアップを続けてきたアイマスの一つの完成形と言える。

-パラメータを上昇させる衣装、アクセサリの他に、お守りという特殊な効果を持つアイテムが新登場。勝負の形式などに応じて付け替えることができる。パラメーターが低くてもお守りでフォローできるほどの高い効果を持っており、衣装の自由度が上がったといえる。
--お守りも衣装やお金同様に次の周回や他のデータに持ち越される。強力なお守りを集めることで2周目以降のプレイはラクになり、スコアも伸びるようになる。

-勝利することが極めて難しい難関フェスが用意されており、またオンライン集計されたハイスコアランキングを目指してのスコアアタックも可能な作りになっている。

-これまで設定の都合上同一メンバー扱いとなっていた双海亜美・双海真美が個別キャラとなった。
--今作ではS4Uでしか使えないが、真美が亜美から独立したことでこれまで出来なかった「亜美と真美を同時にステージに立たせる」ことが可能に。

**問題点
***『アイドルマスター』という作品としての問題点
-''過去作での選択可能アイドルの内4名(律子・伊織・あずさ・亜美)が非プレイアブルのNPCライバルユニット・竜宮小町になった。『SP』から何も学んでない。''
//--ちなみに9・18から2年以上が過ぎても何故この4人がプロデュース不可になったかの明確な説明が公式側からされなかった。加えて製作の指揮をとっていた総合Dの''石原章弘氏が色々とアレな人物''であるため「どうせロクな理由じゃないんだろう」とファンからは切り捨てられていた。
//---「当時作成中のアニメと世界観を合わせるための措置だった」と近年石原氏本人が明かしたが、''本当かどうかは定かではない''。何より''肝心の当時にその事を全く明かさなかった''為、この出来事は''9・18事件''として''『アイマス』界全体に非常に大きな傷跡を残す''事になってしまった。では彼女達はNPC化したことで活躍するのかと言うと……(後述)。
//ソースがある物に対してまで本当かどうか定かではない情報とするとあらゆる点が真偽は不明となるので再COします。
//最近になって坂上が「制作リソースの不足が原因だった」と正直に告白しましたね。アケマスの遺産を流用できた『箱』『L4U』『SP』と違い、『2』は楽曲データ以外のほぼ全ての要素が新規作り起こしなのですから、むべなるかなです。『2』発表の最初期時点で素直にこれを言っていれば、あんな事態にはならなかったでしょうね。
--事前情報として伝えられたとおり、本編での竜宮小町のプロデュース解禁はない。このため、今作で追加、および独立した貴音、響、真美と竜宮小町のメンバーを混ぜたユニットは今作ではS4Uの中でのみ実現可能。

-本作で新登場したNPCライバルユニット・ジュピターは''男''3人組。
--特に発売前の時点で発表された竜宮小町とジュピターの2件(特に前者)はファン内で大きく物議を醸し、[[一部ファンは内容の撤回を求めて署名活動に発展>http://www.shomei.tv/project-1606.html]]し、実際に12083の署名が集まり、9170名分が第1次分としてバンダイナムコゲームスに送られた。
---一連の騒動についての詳細は[[9・18事件>http://www23.atwiki.jp/ksgmatome/pages/1122.html#id_27501e74]]を参照。
//--余談ではあるが、これに関してはあの『ファミ通』の連載漫画『いい電子(現:いいでん!)』にてネタにされ「''ファンの方々がかわいそう''」と言われたり、担当編集が落ち込んだりしていた。
--このジュピターの登場による大炎上沙汰は、当時のオタク界・ゲーム界を揺るがす一大騒動となり、『アイマス』自体をよく知らない人にとっても「ギャルゲーに男を混ぜて大炎上した愚かな作品」として今もなお語りぐさとなっている。
---ただし2020年現在では「『アイマス』に男キャラが出たことが炎上の主原因ではない。本質的な原因は(上記のように)765プロの仲間の一部がプロデュース不可のNPCになったことである。それに加えて、にもかかわらず制作リソースの一部を男キャラに割いたことがファン心理を逆撫でして、炎上騒ぎが一層大きくなったのだ」という史観が一般的である。
---余談になるが、その後ジュピターは「テレビアニメ版」『[[シャイニーフェスタ>THE IDOLM@STER SHINY FESTA ハニーサウンド/ファンキーノート/グルーヴィーチューン]]』『[[OFA>THE IDOLM@STER ONE FOR ALL]]』でライバルキャラとして少しだけ顔を見せた。~
その後、男性アイドルのみが登場する携帯電話用ゲーム『アイドルマスターSideM』の主要キャラクターに抜擢され、ゲーム内での活躍、新曲のリリース、中の人のライブ出演、『SideM』テレビアニメのメインキャラ((主人公ではなく主人公たちの憧れ・目標である大人気アイドルという役どころ。))としての活躍など八面六臂の大活躍をみせ、見事に『トップアイドル』の座に到達した。

-感情移入し辛いゲーム内P
--今作のPは全体的に非常識だったり無責任、無神経な発言が多く、Pの一言がきっかけで営業(コミュ)内でトラブルが起こる(大体3択でフォローする流れになる)ことが多々ある。
--当然、アイドルに対して真剣に向き合おうとすればするほどにゲーム内Pの台詞との温度差が広がっていき、感情移入できなくなることに。
---Pに感情移入できなくなった場合、人によっては自分は「''Pの横から指示を出してPとアイドルを動かしている人''(=プレイヤーはPではなく、PS3で竜宮小町に指導するPのような立ち位置)」という認識になってしまうため、シナリオ内の強制イベントを「無理やりやらされる茶番」「出来レース」「八百長」などの否定的なイベントとして認識しやすくなっていき、ますますシナリオ上のイベントを受け付けなくなっていく。

-社長
--''今作のシナリオ内の強制イベントの全ての元凶であり、言っていることも色々おかしい。''
--例を挙げると「知人のフェスに空きが出たから出てくれ」と言ってくる(冬馬との直接対決イベント)のだが、この時期はそもそも「''IA選考ノミネートの運命のランキングがあと少しに迫った状態である''」にも関わらず、''傍から見ていても駄々をこねているようにしか思えないやり方で強制的にPを従わせている''。
---また、竜宮小町との対決は社長の命令から始まるのだが、竜宮小町の項にもあるように''同じ事務所なのだから潰し合う意味はほぼない''。そんなことするなら''外のアイドルを潰した方が明らかに得''である。それにもかかわらず社長は竜宮小町との対決を指示する。
---そして、実際に挑んでPのユニットが最悪の状態になって帰ってくると''アイドルが居ないところで''「(プロデュース中のアイドル達は)実力差が狭まっているとは感じなかったのかね」と言いだし、空気を変えたいならリーダーを変えてみればいいのではないか、と斜め上の事を言い出す。何をどうすればその発想に至るのか理解不能である。
---他にも、ハリウッド行きの件をこれまた''アイドルが居ないところで''Pに通達し((結果、後のストーリーコミュでトラブルが生じることがある。))、Pがハリウッド行きを拒否しても強制的に行かせるなどの滅茶苦茶、無理やりなやり方が目立ち、シナリオを受け付けないプレイヤーのストレス源となる。
---なお、シナリオの都合上そこまで深刻に扱われていないのだが、社長の命令によって竜宮小町に戦いを挑み、強制敗北させられることで360版では''最悪一歩手前までユニットの状態が悪化させられる。''当然このフォローはプレイヤーがすることになり、直接の原因を作った社長は何もしてくれない。
---更に、結果論ではあるが冬馬とのフェスは''ご都合主義の雷が落ちなかったら竜宮小町よろしくPのユニットも大敗を喫することが確定的''((現実的にスコアで勝てず、仮に勝っていても「冬馬のステージのスピーカーが壊れて本来の力が出せていない」という設定がある))''であり、下手をするとIAノミネート取り消し等の壊滅的なダメージを受けていた''。
---上記のように社長はとんでもないトラブルメーカーであり、プレイヤーにも、ゲーム内のPにも身勝手な理由で迷惑をかけまくり、その事を顧みることも無い。

-''本作の作品テーマは“団結”((ただし異論はある(詳細略)。公式サイト等にもそのような文言はない。))。''しかし、実態は以下の通りである。
//ユニットの団結が事務所単位での団結とごっちゃになっているのでユニット外のアイドルとの団結を指している部分を整理。作中で冬馬や律子の台詞にもあるが今作の団結はグループ活動におけるチームワークという意味合いが強い。そもそも今作までのシリーズでは選ばなかったアイドルがゲーム内で絡むことは少なくアイドラ等の一部例外に留まる。
--システム面の問題とも絡むが、今作のアイドルはアイドル同士の親密度によっては''ユニットのメンバーを仲間外れにしたり、嫌味を言いあう''為、アイドルの人間関係を管理するのが苦手な人(特に夜会話や口パクで失敗してしまう人)はギスギス状態のユニットを見ることが多くなる。
//このゲームに限らずシナリオ上の展開とプレイヤーの腕に左右される部分が一致しない作品は多々あり、特別問題視する必要はない部分を整理
--因みにユニットの三人を上手く団結させると「''バーストアピールのスコアが上がる''」メリットがあり、エンディングでのアイドルのコメントが「大切な仲間を得られた」という趣旨の物に変わる。これは実力のある3人が集まり3人分のアピールを行うジュピターと、チームワークで3人分以上のアピールが出来る765側のユニットとのシステム上の違いを表したものとなっている。
--プロデュース中のアイドル以外との協力要素として、クインテットライブのゲストに呼ぶことが可能なのだが、場合によってはせっかく呼んでもすっぽかされることがある。
//「団結」という楽曲は『ビューティフル塊魂』が初出であり、その歌詞は「ものを集めて塊にすることは素晴らしい」という価値観をアイマス流に表現した内容です。それは『塊魂』の作品テーマであり『アイマス』の作品テーマではありません。『2』含め「アイマスの作品テーマは「団結」である」という公式の正式な文言は一切確認されていません。(スタッフや声優がラジオ番組・ニコ生・個人的なブログ記事などでそう言ったことはあります)
//余談・私見ですが、全てのアイマスに共通する根本的テーマは「団結」などではなく「サバイバル」だと思います。
***ゲームとしての問題点
-前述した作品全体の基本設定に関して、いろいろな不備や矛盾が目立つ。ひとたび慣れてしまえばそれまでなのだが、やはり違和感は拭えない。
--リリースしたCDの最高順位を上げる為にはファン人数よりも一時的な盛り上がりの指標でしかないはずの「ライブやオーディションにおけるのハイスコアの高さ」の方が遥かに重要(スコア1万点分がファン人数7万人分に相当)という直感的に分かりづらいシステムになっている。
--さらにハイスコアを高めてCDの最高順位を上げることでより多くファン人数を集めることのできる仕事(数倍の差がある)が受けられるようになるため、ハイスコアの重要性を知っているかどうかでIA大賞制覇の難易度に天と地ほどの差がついてしまう。
--ゲーム内で毎週「どっとっぷTV」というCDランキングが表示されるのだが、これはその週のCD売上ではなく、''年の開始時から現在までのCD売上の総計ランキング''である。これについて特に説明はないので、気づくまでの間、ゲームの根本を理解できない状態が続いてしまう。
--全国を飛び回るという仕様もあまり意味がなく各都道府県での違いは取得できるお守りの違いくらいしかない。
---その上、この仕様のせいでお守りの獲得には結構運が絡んでくる。運が悪いとなかなか目的のお守りを売っているエリアにライブ、フェス、オーディションが出てこないため、出てきたタイミングを見計らってそこでの仕事を受け、買いに行く必要がある。

-歴代作品と同じようにバックログやスキップはなく、全体的な操作性も悪い。
--選択肢の直前のセリフに毎回1秒以上ウェイトが入ったり、お守り入手のイベントが条件を満たしている限りは毎回必ず発生したり、ランキング表示がスキップ出来ないといった新たな問題点が加わっている。
-ステージでは曲のパートエディットの廃止、カメラアングルが設定できない、『S4U!』でステージシーンの歌詞が消せないといった部分が不満点に挙げられる。
-本作の目玉の1つであったクインテットライブに対応した曲はデフォルトで4曲、DLCで3曲(3月現在)しかない。

-何かするたびに毎回ミニゲームが挿入され、非常にゲームテンポが悪い
-レッスンが面倒というのは『アイマス』の常なのでここでは言わない((サボりの危険があるが、一応「アイドルに任せる」という選択でレッスンのミニゲームを極力しないことも可能))としても、オーディションやライブ、フェスを行えば口パク当てが、営業に行けば都道府県当て((仕事を選んだ際の県と全く違う県が正解になることもある。どういう事なんだ…))が''毎回必ず''挿入される。
--仕事を終えると夜会話をすることが出来る(任意)が、これを選ぶとまたミニゲーム。ここだけは避けてもデメリットが無いのが救い。
--ちなみにこれらのミニゲームは面倒だからと適当に選び、間違えるとユニットの状態が悪化してしまう。そのため、適当に選んでさっさと進めると痛い目に遭う鬼仕様である。

-運ゲー要素に重要度が高い物が多い
--歴代アイマスと同様に「記者」が各地に出没し、仕事を成功させる(営業、レッスン、買い物除く)と取材についてくれることがある。このついてくれることが''ある''というのが問題で、運が悪いと、どれだけお仕事をしても望みの記者がついてくれることは無い。
---また、運よく望みの記者を手に入れたとしても、次のお仕事先で別の記者が居た場合、''結構な確率で強制的に記者を取り換えられてしまう。''そのため、望みの記者を手に入れた後、ファンを増やしたいエリアに別の記者が張り付いていた場合は''その記者と入れ替わってしまわないように祈る''か、一周後回しにする(いなくなるのを待つ)必要がある。
--他にも「楽曲」は特定条件を満たすと「ブレーク」「キープ」「リバイバル」「スーパーブレーク」という状態に変化し、売り上げが変化するのだが、こちらも''条件を満たしたとしても変化してくれるかどうかはランダム。''
---その分リバイバルやブレークの効果は大きいのだが、よりによってハイパーでは「''リバイバルかブレークを起こす、もしくはかなり特殊な方法を用いるかしないとIA大賞はまず取れない''」と言ってもいいほどハードルが高い。
---一応この変化を起こしやすくする方法はある((メンバーの持ち歌を使う、セット装備を一式装備するなどしてラッキースターを出しやすくする))のだが、やっぱり運ゲーのため、あまりに運が悪いとどうしようもなくなることがある。

-本作ではユニット内のメンバー間での掛け合いが追加されたが、メンバーによって会話が変化するということもなく、各々が状況によって規定された1つのセリフを喋るだけであるため全く会話が噛み合わないということも多い。さらに複数人でのコミュもストーリーイベントで僅かに見られる程度である。
--さらに文自体の評価も低い。いつもの、事だが、句読点の、多さが、特に、目立つ。
---チェックも甘かったのか「''ふふっ、。''」のような信じられない誤字が存在する。後に発売されたPS3版においても''修正されていない''。
--エンディング分岐に関しても無印から半減している。前作では9つで、今回は大きく分けて4つ。
---後述するがいかにもバッドエンドや分岐を作れそうなところに限って全て無限ループさせられるため、エンディングが減らされたのだろうと思われる。道半ばでプロデュースできなくなって終了する、いわゆる挫折エンドが存在しないのだ。

-地獄の特訓ループ。
--シナリオ上、勝利すべき戦いに敗北((失敗したステージのリトライを諦めた場合))すると''前の週に巻き戻された上で((その週で稼いだファンや記者は「無かったこと」にされて消える))''「地獄の特訓」というミニゲームを強制的にプレイさせられる。その結果によってアイドルのパラメーターや思い出が上昇、そして再戦…という流れが、勝利するまで繰り返される。繰り返しの回数はプレイヤーの腕前に大きく左右されるが、中には7~8回ほどループさせられて、大きな苦痛を感じた人も。
---こんなものが用意されていることからも分かる通り、今回のシナリオはどんなに成績がアレでも必ずIA大賞の結果発表まで進み(というより強制的に進まされ)、結末こそ変わるが話の流れ((ユニットの団結や律子のゲスト解禁に影響しない選択肢は、何を選んでも直後の会話が変わるだけで同じ結論になる))やアイドルとの別れ、Pのハリウッド行きは強制となっている。前述のエンディング分岐が少ない理由もここに起因するだろう((IAにノミネートされなかった、ジュピターに敗北して終了、などのバッドエンド分岐に出来そうな場面が全て勝つまでやり直させられる無限ループとなっているため))。

-前述の難関フェスについて。難関フェスであっても2周目以降で使えるようになるお任せモードだとあっさりクリアできてしまうという仕様なため、勝つためだけならやり込まなくてもよい。
--また、各アイドルの性能差、特にバーストアピールというスコアアタックには重要な要素の性能差が大きい((アピールの順番と、各アピールを叩く回数、そしてバーストアピールが終わった後のレートが異なる))ため、上位を目指そうとすればメンバーが固定されてしまう。実際のランキングでもそのような傾向になっている。

**賛否両論点
***システム面での賛否両論点
-オンライン対戦が廃止された。前作を楽しんだファンの一部からは不評であった。
--そのため、本作ではその代替としてオンラインのハイスコア集計機能が実装されている。
---ただしこのランキング、スコアの桁数が少なく、上位がほぼすべてカンストで埋まってしまうという欠点がある。

-フルチェインにかなり依存したゲームバランス
--ステージでのアピールをタイミングよく行う(パーフェクト)とチェイン数が加算されていき、ボーナス点が加算されるのだが、説明が無い割にこれがとんでもなく重要な要素になっている。
--1打辺りのボーナスは大したことないのだがそれが曲が終わるまで、具体的には約150回続くと''12000点以上の差''になり、103回でアピールが終わる曲との点差はそれだけで''6000点以上''となる。
--もちろんその分アピール数の少ない曲は一打辺りの点が高いのだが、上記の仕様のせいでとても点数で追いつくことはできない。
---更に、このゲームで最も点数が出せる打ち方は打数が多い方が圧倒的に使いやすい方法なので、ますます引き離される羽目に。''新曲を出したら前の曲よりスコアが落ちた''という事態まで発生してしまう((ただし、曲の売り上げ自体は後の曲の方が補正が大きく、ファンも多いはずなので売り上げまで負けることはそうそうない。とはいえ、打数の多い曲より伸び悩むのは事実であるが…))。
--そして、上記のものすごい点数を見ればわかるが、''フルチェイン出来るかどうかはファンの人数よりよっぽど重要である''。
--プレイヤーが上達し、フルチェインを安定させられれば目に見えてその成果が出てくるため上達を実感できるシステムではあるが、初心者は当然「フルチェイン出来ずスコアが出ない→売り上げが伸びない→仕事の効率が悪いまま→ランキングも上がらず成績不振」の流れで進むわけである。
---ただし、上達すれば上記の大量得点が常時加算され、最初の曲からどっとっぷTVのランキング上位に食い込むことも可能。散々な結果だった前の周回から一転して一気にスコアが伸び、終盤にようやくすることが出来た、もしくは手も届かなかったような効率のいいお仕事が序盤からどんどん入ってくるようになると、文字通り違う世界を見ることが出来る。
-また、フルチェインの依存度がかなり高い都合上、アイドルの持ち歌であってもアピール数の少ない曲はフルチェイン出来るようになると使い道が難しくなる。せっかく5曲目に据えても打数の少なさからスコアが伸びないため、仕様上どうしても売り上げが伸び悩む。

-フェス関係
--戦うと分かるが、相手は''こっちがアピールを行えるようになる前から好き放題アピールしてくる''。そのため、アピール開始の遅い曲を使った場合、敵のスコアとボルテージが一方的に増えるのを何も出来ないままに眺めないといけない。この理不尽な仕様は次回作では改められ、こちらのアピールが可能になるまで相手のスコアは増えなくなった。
--また、今作のバーストアピールは''発動されると最後、一切の妨害が出来ない''。上級者であればこの仕様を利用して''スガモちゃんお守り((東京でのステージ系のお仕事を終えると買えるお守り。通常アピールのボルテージ増加量が激増するがバーストアピールの点数が非常に下がる。フェスで相手のステージを破壊するためだけに用意されたお守り))+安武記者((通常アピールのボルテージ増加量が上がる。記者なのでデメリットは無く、お守りと効果が重複する))で対戦相手のステージを徹底的に破壊しつくして格上相手に勝利する''ことも可能。
--一方で、相手のバーストアピールによるスコアの激増((敵によっては20000点近く増える))を一切止められない仕様は、初心者や苦手なプレイヤーにとってはかなりのストレスとなる。大量の点数を加算した相手に焦り、巻き返そうとして打ちミスを頻発、チェインが途切れてスコア激減、という流れで敗北するケースも多い。
---なお、ボルテージを溜めるにはパーフェクト判定が''必須''。必然的にここでも「フルチェイン」を要求されるため、音ゲーが苦手な人、集中力が切れやすい人は非常に苦労することになる。
--相手のレベルが高い場合、勝つための最低限稼がないといけないボーダーラインのようなものがあり、育成状態によっては絶対勝てない相手がいる。
---相手のバーストアピールをプレイヤーのバーストアピールで押さえ込んだり、お守りの効果などである程度相手のスコア取得を減らせるが、そこまでやっても勝てない相手には絶対勝てない。
---逆に言うとこちらの取得可能な最高点数が決まっているため、それ以上の理論値最低点数を出す相手には絶対勝てないという意味でもある。
---CPUのスコア加点が絶対にミスしない、妨害しない限り必ず一定量ずつ加算されていくためフェス開始時点で相手の最低取得スコアが確定している。そこにランダム発生のバーストアピールなどの得点が追加されるという仕様が原因。
--前作までのシステムでは、たとえレベル1のソロユニットでも相手のレベル16のトリオユニットを制して勝利する可能性が存在した。
3属性のスコアの内、最大2属性までを終盤になってから強引にノーコンテストにして現在までの取得点数を破棄させ、最後に残るであろう1属性のみを最初から狙い撃ちして上位入賞を狙う「ジェノサイド」、同点時に活動周数(プレイ期間)が短く、かつ人数が少ないユニットが優先して勝利する「フレッシュ勝ち」、さらにはCPUが高得点を得られる「思い出アピール」を大事な局面で連続ミスし大量失点するなど相手ユニットにもさまざまな減点要素があった。

-お守り関係
--47都道府県に対応しており数自体は豊富なのだが、実際には産廃性能のお守りや完全下位互換が非常に多く、使えるお守りはほんの一部となってしまっている。
--また、デメリット付きのお守りの一部が明らかに効果に見合っていない強烈なデメリット持ちであるなど、バランスが少々悪い。

-首都エリアの扱い
--首都エリアにも「歌姫・歌王子フェス」があるのだが、''これはエンディングに一切影響しない''、トゥルーエンドの観点で言えば''完全なハズレ''である。
--そのため、必死に首都エリアのファンを集める必要があるのは最初の一回((首都エリアの歌姫・歌王子を攻略すると「むしゃはる秘符」と言う非常に強力なお守りを買える。首都エリア攻略の価値は''これだけ''))だけで、二回目以降は首都エリアは''攻略しても何の意味も無い''ため、放置していくのが最適解。
--ゲームシステム上、強制イベントの都合で活動期間は割とカツカツなので首都にまで部門賞を用意されると更に難易度が上がるため仕方ないところはあるのだが、せっかくエリア分けしてあるのに首都だけがこんな扱いなのは少々残念ではある。
---当然攻略サイトやブログでは「''首都はレッスンのための土地''((首都エリアに通常のレッスンがある))」「''首都のファン人数は不要''((首都のファンが仮に0でも、他のエリアのファン人数の合計が足りていればIA大賞の条件の一つは満たせる))」などと書かれている始末。事実とはいえあんまりである。

-特徴の項目でも述べたように、''年齢と共にアイドルの容姿が前作から変更された''。髪型が変わった、身長が伸びたなど。見た目の雰囲気がこれまでとは全く別のものになったキャラの方が多い。
--特に変更が大きかったのは長髪から短髪に変更された三浦あずさで、あずさファンは短髪を許容するかどうかで大きく揺れた。
---漫画『ぷちます!』やパチスロ版など関連商品でも未だに本作以前の仕様になっているのが多々あり、スタッフがしっかりとした意思で設定変更しようと思っていたのか怪しい所。
//パチスロは箱マスの版権を取得して作られているため当然キャラデザインも箱マス準拠なのです。『ぷちます!』は『SP』準拠であると判断できる箇所があるため(連載序盤は貴音は他プロダクションから765に遊びに来ていた等)、やはり髪型も『SP』準拠なのでしょう。

-AC・無印で取られたアイドルごとに個別のモデルを用意している構成ではなく、『SP』で取られた基本となるいくつかの汎用モデルを流用している構成。そのため、一部アイドルでは設定と体型が食い違っているなどの批判がある。腕の長さや乳の形やO脚などの細かい設定も反映されなくなった。
--例えば、アイドルの1人である「如月千早」はトップバストのサイズが72と小さく、前作まではこの点がちゃんとCGに反映されていたのだが、本作では中程度のバストサイズのボディを充てがわれているため、彼女だけ特にバストが小さいようには見えない。
--さらに、顔の下半分に至ってはほぼ全てキャラが身長等に関わらずサイズから何まで''全く同じ''となっている。
//重ねて検証してみた画像は[[こちら>http://imas.ath.cx/~imas/cgi-bin/src/imas95251.jpg]]。
//↑画像のリンクが切れてます。この画像が重要な事柄だというのなら、再うp希望。

-ユニット内のアイドルの人間関係が変化するのだが、険悪な状態の描写に不快を覚える者もいる((一人がキャラ崩壊を起こすほどのハイテンションになり他の二人にドン引きされたり、メンバーが嫌味を言いあう、一人が無視されるなど))。
--険悪な状態を避ける方法として「朝の会話でメンバー全員を均等に扱い(会話相手を順番に回す)、ユニットにとってネガティブな発言を否定する」という物があるのだが、アイドルの台詞、Pの答え双方に「''肯定しているのか否定しているのか分かりにくい物''」がちらほら混ざっており、初見プレイヤー泣かせとなっている。
--万が一この状態になったとしても一人が孤立した状態程度なら朝会話を間違えなければ大体一週で治るのだが、先述の通り「ユニットにとってネガティブな発言を否定する」必要がある都合上、孤立したメンバーに声かけ→そのキャラがネガ発言→他二人を喜ばせるために発言を否定、と''孤立したキャラに追い打ちをかけているようにしか見えない''状況になることも。もちろんゲーム的にはこれが正解なので、ユニットの状態は改善するが、何とも言えないものがある。
//---そのような状況に陥った場合の正しい選択が「''無視されているメンバーを無視して残り2名に同調する''」などであり、制作スタッフが陰湿な行為を半ば公認しているとも言える。実際に雑誌インタビュー等でそのような発言がされている。
//出典を明記してください。
--なお、360版では険悪な状態は一周ごとに必ず強制的に1回以上は発生する仕様となっている。
---PS3版では修正されたが、360版で険悪な状態を引き起こす原因がよりによって''強制的にやらされる敗北イベント''のため、質が悪い。最も、そのPS3版でも「何の変化も無い((ユニット結成時に見られるピンク一色の状態))状態にする」都合上''ユニットにとってプラスになる状態変化((リーダーのイメージのレッスンブーストやかしまし(七色に光る状態)など))が消される''事に変わりは無いため、やっぱり質が悪いことに変わりは無い。
---ちなみに険悪な状態でエンディングを迎えると「これでやっとソロ活動が出来る」とまで言い放つアイドルもいる。さすがにこれは意図的にやらないと見られないため、Pの自業自得である。

-朝会話の中身
--全体的にネガティブな発言が出やすくなっているらしく「今日はやる気が出ない」「聞いてなかった」「一人になりたい」などの%%アイドルとしてのやる気がまるで感じられない%%発言が頻繁に登場する。
--ユニットの状態を悪化させないためにこれを否定しなければいけないのだが、否定したら''発言を否定されたアイドルは不快感を露わにし、怒る''。要するに彼女達は冗談ではなく、''本気でこう思っている''。%%これで成功する方がおかしい。%%
--もちろん肯定したらしたで、横の二人が不快感、というか怒りを露わにし、ユニットの状態が悪化する。
--ちなみにこのネガティブな発言、中には「体調が悪いです、しかし仕事に支障は…」といった「''普通に考えたら発言したアイドルを気遣った方がよさそうな物''」が紛れ込んでいるのだが、ゲーム的な正解を選ぶとPは「''(体調不良とか)気にするな、俺も気にしないから''」と言ってのけ、''横の二人はネガ発言の否定によって喜ぶ''。この異様な光景にスタッフは何の疑問も抱かなかったのだろうか?
--ランダム会話の中に理不尽なものが混じっているのは前作もそうなのだが、本作ではより悪化しており、システム上も違和感を抱きやすい造りになっている。

-竜宮小町との1回目のフェスでは、こちらのスコアが上回っていても通常の敗北時と全く同じ扱いになり、専用イベントが発生するといった類のフォローがない。
--この点はPS3版でも変更無し。
--勝っていても試合結果を捻じ曲げて敗北させられるため、''フェスの審査員が竜宮小町に買収されている''というネタまである。%%後の強制イベントの再戦時の余りの弱さとこのフェスでの異様な強さを考えると本当に買収していたとしても不思議ではないが。%%

-5秒で選ぶ選択肢の時にスタートを押すと時間もろとも一時停止できてしまう仕様があり((スタートを押すと楽曲やユニットの情報を見られる画面が表示される。ゲームを終了せずにタイトル画面に戻る時もこれを表示する必要がある。))、これを利用すると厄介な「じゃんけん((アイドルの表情で何を出すのかは分かるのだが、真美だけ恐ろしく難易度が高い。))」や「物まね((アイドルが喋る台詞はアイドルごとに決まっているため、それを覚えれば簡単ではある。))」も''見てから攻略サイトを調べて安全に正解を選ぶ''ことが出来るようになっている。と言うか''今時運試しがじゃんけんって・・''。
--夜会話は失敗するとユニットの状態が悪化するので落ち着いて必ず正解を選べるのは有りがたいのだが、これによって選択肢の時間制限は全く意味を成しておらず、実質全ての選択肢が時間無制限で選べるような物。
--PS3版でもそのままだったのだが、OFA(次回作)では直されてしまい、一時停止技は使えなくなってしまった。
---余談ではあるが、レッスン中やステージで自分が操作している時、更に何故かお仕事の選択画面では使えない。選択肢コミュだけ何故……。

***シナリオ面での賛否両論点
-シナリオはこのゲームにおいて、最も賛否両論が激しい部分である。
--ユーザー間でも「アイマスのシナリオなんてこんなものだろう」として許容する向きもある一方、このシナリオ自体受け付けないという意見も多い。
---前述の通り、Pに感情移入することが出来ない、感情移入しにくいゲームなのでますます賛否が割れることになっている。

-アイドル同士の対決がメインになったストーリー。
--本作において何故アイドルが直接的に対決するのか、どうやって対決しているのか、それがアイドル業界においてどのような意味を持つのか、等の説明がほぼ無い。
--特に「ファン層が異なり客の奪い合いも起こらないはずの女性アイドルと男性アイドルが戦う必要性」「敗者が深刻な損害を負うIAにおいて同プロダクション同士で潰しあいをする必要性」の2点についてまったく説明がないことに批判が集中した((ちなみに現実にも「ライバル関係」とされるアイドルたちがいるが(「仮面女子」を中心とするアリスプロジェクトなど)、人気盛り上げのためのギミックであり本気で潰し合っているわけではない(当たり前だ)。))。~
以下、詳しく解説する。

-竜宮小町
--竜宮小町の場合はそもそも同じ事務所であり、フェスによる対決で''潰し合う価値はほぼ無い''((実際、竜宮小町を目標にする(=倒す)ように社長がPに指示する場面では「身内同士での潰しあい」に反発するアイドルも居る。))。実際に竜宮小町は後にフェスでの敗北によって目標としていたIA大賞のノミネートが絶望的(秋月律子の発言より)になっており、フェスというそこまで重要な舞台で2回も戦うことに対して十分な理由付けができているとは言えない((ただ、IAの各賞は1組しかもらえない都合上、その賞を自分達が受賞しなければならない、と考えるならば身内であろうとライバルは容赦なく潰す必要がある。社長も「竜宮小町もPのユニットも上に立ってほしいがトップに立てるのは一組だけ」と潰し合いが必要であることを言及している。))。
---ちなみにこの竜宮小町、PS3のハイパーを除くと文字通りの''噛ませ犬''であり、どっとっぷTVのランキングでは''下位グループに埋もれたまま、上位に上がってくることは絶対に無い''。時間とともにどんどん没落し、下の方へと落ちていくのである。プロデュース可能なアイドル4人をNPC化した割にこんな扱いである…。
---後述の通り、スタッフにとっての竜宮小町は「オンライン対戦を削除したので腕を競い合う対象が必要だから」用意されている。しかし、ハイパー以外で実際に竜宮小町と売り上げを競い合うようなことになればそれこそ''最底辺アイドル''として終了することになるため、競い合う対象には到底なり得ない。
---ちなみに、竜宮小町は上述の通りどっとっぷTVのランキングで下位グループに居る都合上''IA大賞のノミネート条件を全く満たしていない''((どっとっぷTVランキング20位以上))ため、ゲームシステムだけで判断しても絶対にノミネートされることが無い。フェスでの敗北が運命のランキングに与える影響が深刻と言った趣旨の発言を律子はしているが、''楽曲の売り上げが低すぎるのでそれ以前の問題である''。

-ジュピター
--ジュピターは竜宮小町をさらに上回るライバルとして登場する。トップクラスのアイドルユニットという設定であり、実際PS3版では最終的に必ずCDランキングの1位の座につきラスボスとして立ちはだかる((ノーマルでは途中まで微妙だが、最終リリースの曲が二位のNPCを上回り、1位として君臨する。))。~
しかしながら、トゥルーエンドであるIA大賞はランキング5位以内((箱版では10位以内))に入れば条件を満たせるので、必ずしもジュピターの売り上げを超えて1位になる必要はない。~
またフェスにおける戦闘力という面では、ジュピターより明らかに手強いNPCユニットも多数存在する
//360版の事は不明ですが、PS3ノーマルの実際のプレイでは必ずジュピターが1位に君臨してきたので修正しました。
---そんな微妙なポジションではあるが、登場人物たちは全員何故かジュピターとの対決''のみ''に固執しており((シナリオから推測すると「仲間」「団結」を否定された上に「竜宮小町」を冬馬に「3人相手でも俺一人で楽勝だった」と侮辱されたことでアイドル達は完全にジュピター撃破に意識が向いていると思われる。))、メインストーリーにもジュピターとの対決が深く関わってくる。バッドエンドになった場合、「ジュピターとの対決にばっかりかまけて井の中の蛙でした。」と発言するアイドルがいるが''全くその通り''である。
--360版では、メインストーリーに反して「魔王エンジェル((AC版からの最強ライバルアイドルユニット。公式コミカライズ作品『アイドルマスターrelations』のライバルアイドルユニットでもある。))」や「サイネリア((『THE IDOLM@STER DearlyStars』に登場するネットアイドル。ユニットという説もある(詳細はニコニコ大百科のサイネリア(ユニット)を参照されたし)。))」、「シャドー★○○((プレイヤーによって登場するユニットが変わる6組の強豪ソロユニット。IA部門賞獲得のためにはこのユニットを特殊フェスで撃破することが必須。顔は765アイドルと瓜二つ(はっきりいうと流用・2Pカラー)だが黒系の衣装が特徴。その正体は一切不明でありゲーム内で何の説明もない。))」などの上位ランカーの強敵たちと激しく競い合うことになる。これらのユニットがIA大賞を受賞することもあり、トップアイドルを目指す上で本来はこちらの方が必死になって倒さなければいけないライバルである。
---特に「シャドー★○○」はその仕様上''機種や全難易度問わずジュピター以上に倒さないといけない上、ジュピターより強い''ユニットであるため、ゲームに慣れれば慣れるほど、IA大賞の条件に全く関係のないジュピターばかり倒そうとする765アイドルたちと、シャドーたちとの対決に心血を注ぐプレイヤーとの意識の乖離が激しくなっていく。
//実際のジュピターは上記の通りなので、「PS3版ノーマルでは」の記述を削除しました。
//シャドー★○○を倒さないと部門賞が取れない(=完全クリアできない)ので追記。言及は無いけど765のプロデュースしてないアイドルしか出ないしどう考えても「身内の潰し合い」なんだよねえ…。
//-負けイベントの常ではあるが、竜宮小町もジュピターも一回目の対決では''伝説級アイドル並の強さ''でこっちを潰しに来るのだが、実際に勝たなければいけない時にはストーリー上の都合でしっかりレッスンを行い、チェインを繋げることが出来れば楽勝で勝てる程度の雑魚と化す((負けると地獄の特訓が待っている都合上、必ず倒さないとクリアできない敵を超強敵にするわけにいかないという事情もあると思われる。))。
//--そのため、強敵を撃破したという実感や喜びをプレイヤーが得ることはまず無く、強敵に打ち勝ったとアイドル達が喜んでいる中でプレイヤーは置いてきぼりになる事に。
//「しっかりレッスンを行い、尚且つチェインをつなげることができれば勝てる」敵のことは「楽勝で勝てる敵」とは言いません。

-シナリオ上でライバル(というか竜宮小町)との強さの差に言及する台詞にまるで説得力が無い
-負けイベントの常なのか、竜宮小町とジュピター(というか天ヶ瀬冬馬)の一戦目は''伝説級アイドル並の強さ''であり、スコア上でもまず勝てない。……のだが、おかげで竜宮小町相手のフェス後の会話内容は全て説得力皆無になっている。
--竜宮小町に敗北した時にここで前述の「竜宮小町との実力差g(以下略)」を社長が言うのだが、伝説級アイドルと同レベルの強さを持つ一戦目の竜宮小町は異常に強く、大体のプレイヤーが''数倍の点差で敗北させられている''((何故かPS3では更に強化されており、下手をすると8~10倍の点差で負ける。))ため、実力差が狭まっているようには到底思えず、上記の台詞も誰がどう聞いてもただの嫌味にしか聞こえない。''そもそも戦うように仕向けたのが社長である''ため尚更である。
--ちなみに冬馬とのフェスは強引に勝てた場合でも「冬馬のステージのスピーカーが開幕で壊れた」という設定があるため、こっちが負けた場合は「今日も強かったが本来の相手はもっと強い」勝った場合は「本調子じゃない相手に勝っただけ」と底知れない強さを演出することは一応出来ている。
//---同様にジュピターも「異常に強い天ヶ瀬冬馬一人に負けかけた」イベントの後でジュピターとして登場、ラスボスとして再戦するのだが、シナリオ設定上「IA大賞を確実に取るために最高のユニットを組んだ」はずなのにゲーム上は''仲間を増やしたことで逆に弱くなっている''ため、''仲間が居ない方が強い''という''仲間や団結を真っ向から否定する設定になっている''。
//自分たちが強くなったという表現とは考えないのだろうか……
//コメントアウトで文の意味(上述の~など)がおかしくなっていたので修正しました。↑強制イベントの中身が中身なので、自分にはどうしても茶番にしか見えないんですよね……どうも感情移入できないです

-シナリオ的にトリオユニットに固定される意味がほぼ無い
--特徴の項に記載した通り、今作ではトリオユニット固定でプロデュースすることになる。…のだが、はっきり言ってトリオ固定にする意味が感じられない。
--シナリオは全てリーダーアイドルとの関係が徐々に深まっていくものであり、リーダー以外の二人は18週目を過ぎると''ストーリーコミュではほぼ空気''。竜宮小町やジュピター、IA絡みの共通イベントの時にちょっと喋るくらいしか出番はない。
---設定的には「ソロで活動しても芽が出なかったからトリオにする」と社長が言ったのでトリオユニットをプロデュースするのだが、そもそも「''プロデューサー無しのソロで上手く行かなかった''から''プロデューサーを付けたトリオにする''」となっている時点で、社長の言っていることは少々おかしい。「プロデューサー付きのソロで駄目だったからプロデューサーは付けたまま、今度はトリオでやる」なら分かるのだが。

//シャドー関係はAC版や無印における対戦相手アイドルが置き換わっただけなのでこれを除外。

-''IA大賞の条件とゲーム中での設定の乖離''
--IA大賞はそもそも「リリースした曲のどれかがどっとっぷTVのランキングで特定以上の順位に入り、なおかつ全国合計のファン数が一定数以上((ノーマル…10位以上、全国ファン30万以上、ハイパー…5位以上、全国ファン50万以上))」で貰える物なのだが、よりによってシナリオの中では「ジュピターを倒さないとIA大賞が取れない」と言った趣旨の発言が何度も飛び出し、プレイヤーを混乱させてくる。
--特にこれが酷いのが春香シナリオで、春香は''IA大賞を獲得するためにジュピターを倒さなければならない''と思い込み、無理をした結果体を壊している。
--しかし、実際には上記の通り、何の関係も無いため、春香の必死の努力は傍から見ると''体を壊しただけの無駄な努力である''。更に春香の勘違いは''P含めて誰も訂正してくれない''。
--もしこの春香の言葉通りジュピターを倒せばIA大賞が獲得できるなら、それこそ''どっとっぷTVのランキングが圏外の最底辺アイドルですら、たまたまジュピターに勝てばIA大賞が取れる''という事になってしまう。無論、現実にはそんなことは無く、この頓珍漢な発言を信じた初心者(特にどっとっぷTVのランキングが上がらなかった人)はエンディングで''シナリオに騙された''ことに気付くのだが…。~

-''IA部門賞の事はシナリオでは一切触れられない''
--パーフェクトエンドを迎えるためにはIA大賞と部門賞を全て手に入れる必要がある。のだが、登場人物たちの口から「IA部門賞を獲得する」ことは一切口にされない。''とんでもなく重要な存在にもかかわらず、社長のメールに少し書かれているだけ''。
--ジュピターとの対決なんかよりはるかに重要なのに、シナリオ中では一切触れられることが無い。そのくせ取れなかったらエンディングで「来年はIA部門賞も~」とPが言い出すのだから質が悪い。~

-コミュの数が減少したため、シナリオ面でのやりこみ度は大幅に減少。
--無印は同じキャラを何周も繰り返しプレイしても、すべてのコミュやエンディングを網羅することが困難だったが、本作は各キャラを1回ずつユニットに入れてプレイすれば、それで一通りのコミュを把握することができる。
--ただしこれは、アーケードゲームを源流とする無印と家庭用ゲームとして作られた本作のゲームスタイルの違いでもあるので、一概に欠点と断定することはできない。むしろ遊びやすくなったと感じる人もいる((同人活動や二次創作を嗜む人の中には「アケマスやその移植作はどれほど周回しても底が見えないが、『2』以降は全アイドルの全てのセリフを把握することが容易になったので創作活動がやりやすくなった」なんて言う人も……。))。~

-一部コミュの展開が非現実的。
--特に千早シナリオの展開には現実味のないものが存在しており、好意的に見れば「ファンタジー」、否定的に見れば「超展開」「電波」と評されている。
---一応フォローしておくと、非現実的でファンタジーなエピソードは以前から公式でも多く存在している。あくまでもDLCによる追加エピソードなどではあるが。''問題なのはそれをゲーム本編でやった事''である。~

-営業の内容
--普通の内容の物もちゃんとあるのだが、中には「一日コンビニの店員になる企画で、レンジを使わずに''胸で弁当を温めるように指示する''((他の選択は「口で温めろ」「手で温めろ」であり、まともな答えは存在しない。それを実行するアイドルもアイドルなのだが…))」、編み物の番組なのに水着で出演しろ((当然このような番組はメインは奥様向けなのだが…))などのプレイヤーには、というか常識から考えても理解できない物が目につく。
--また、全体的に「芸能界の裏」をネタにしている内容が多いためか、人によっては不快に感じる物も。とはいえ、こちらは上記の「理解できない物」と比べれば明らかにマシである。~

-キャラの扱いが悪化している傾向がある。
--上で取り上げた非プレイアブルキャラとなった竜宮小町メンバー4人の扱いがあまりよくなく、シナリオには大きく関わってこない。
--男性アイドルの方はそれほど出番が多いわけではなく、他の問題点が浮上したこともあって相対的に悪くない印象を受けている。
---しかし両者は「大きな出番がない」という部分が共通しており、多くのファンの反発を覚悟してまでNPC化する・入れるほどのものかと問われれば疑問符がつく。
---そもそも、竜宮小町の立ち位置もジュピターの立ち位置も「''他の誰がやっても成り立つ''」ため、わざわざ旧来のファン(特に竜宮小町のP達)を切り捨てるような真似まで行うだけの価値や必要性を感じることはできない。
---スタッフの発言と実際の乖離も著しく「実力派ユニット」「オンライン対戦を削除したので腕を競い合う対象」として用意されたという説明なのに蓋を開けると実際は噛ませ犬の竜宮小町、「本気で倒すための悪役」として用意された割には大して悪役に見えないジュピターと、どちらもかなりの嘘、誇張が入っている。
---シナリオ上、本当に倒すべき悪役と言えるのは961プロの黒井社長であり、ジュピターはその傀儡に過ぎず、765プロとの戦いを通じてそれに気づいて黒井の元を去るという結末を迎える。~
ちなみにゲームにおける黒井は『アイマス』の価値観とは相容れないアンチテーゼ的存在ではあるが、TVアニメ版に登場した彼とは違い、犯罪的・反社会的行為は行なわない。
--またプレイアブルキャラにおいても旧作からの改変やアイドル・社会人として問題のある言動があり、これも問題視されることがある。
---全体的に無印時代から存在するアイドルは、素人の二次創作にありがちな安易なキャラ特徴の記号化や展開のご都合主義化が非常に多くなっている(菊地真による暴力の増加、星井美希の恋愛脳化等)。
--本作で新たにプロデュース可能となった我那覇響と四条貴音は発売前の時点で『SP』のライバル時代での設定くらいしか無く、無印時代からいるアイドルと同じくらい多種多様なコミュを求めるファンも多かったが、残念ながら本作と『SP』でのライバル時代のものを含めても、無印時代からいるアイドルと肩を並べるとは言い難い文章量であった。その上、その質にも問題がある。
---我那覇響の場合、人によっては違和感のある行動が目立ち、明らかな矛盾のように感じることもある。ただ、シナリオに関しては評価する声もある。
---四条貴音に至ってはミステリアスの意味を取り違えたのか、本人やアイドル生命に関わることに対しても過剰な秘密主義であり、殆ど明かされない。「''DLCで有料のメールシステムを買うことで重要な部分のほんの少しだけ明かされる''」というものすらある。さらに「宇宙人」ネタのような、ある意味明かされても困るようなネタもある。加えて制作スタッフが雑誌インタビューにおいて「貴音の秘密の大半はまだ全く考えていない」とも捉えられる発言をしているなど、非常にキャラ立ちが不安定なアイドルである。
--当然シナリオの方もまるで理解できない物となっており、''千早シナリオ以上に意味不明''なものとなっている。考察しようにも背景が語られないのではどうすることも出来ず、また唐突に設定が出てくるので貴音の背景を推測することも困難。
--ちなみに貴音の背景に関係ない部分も『どす黒い芸能界』をそのまま凝縮したような内容である((ゲーム的な都合上実害は無いが、引き抜き及び枕営業の強要ともとれる内容、765プロの仕事が大手の圧力で減らされる、IA大賞を辞退するように圧力をかけられるなど))ため、理解できる部分も不快感しか感じない内容である。
--なお前作(AC版、『無印』)でメインのシナリオライターを務め、キャラ造形にも深く関わった坂本正吾、笹成稀多郎の両氏は本作のシナリオには一切関わっていない。本作が前作と毛色の違うシナリオであったり、前作からのキャラ改変が目立つのはこのあたりにも原因があると思われる。

-本作では『SP』には存在した「フリープロデュースモード」がなく、シナリオを無視して遊べないというのもシナリオを受け付けない一部のプレイヤーから非難されている。
--シナリオ内の強制イベントは今作のプロデュース目標であるIA関連以外全て、悪く言うと''八百長か出来レースのようなフェス((前述の通り、竜宮小町もジュピターも一戦目と二戦目で強さの差がありすぎるため。本来の演出としては「敗北を糧にこちらが成長して強敵にリベンジする」としたかったであろうものだが、強さの差がありすぎて(+竜宮小町の方は無理やり勝っても負けたことにされるため)相手がイカサマをしたようにしか見えなくなっている。))に社長の命令で強制参加させられる''という物ばかりであるため、受け付けない人はとことん受け付けない物となっている。~

-ストーリーを楽しむために必要不可欠な要素である『アイドルたちからのメール』が歴代作品(『無印』、『SP』)から引き続き、本作でも高額なDLCとなってしまっている。このコンテンツではアイドルたちの問題ある行動に関してフォローが入ることもあり、キャラの魅力を堪能するためには欠かせないものとなっている。
--ただし、無くともゲームは成り立つため、そこで賛否両論が分かれている。~

**PS3版の差異点
-遅れて2011年10月27日に発売されたPS3版は、主に以下の点が360版と異なっている。
--「ノーマル」と「ハイパー」の2段階の難易度選択が可能。
---難易度ノーマル(低い方)では、360版で批判された「地獄の特訓ループの回数」や「ユニットメンバー間の険悪状態の発生頻度」なども低減され、ストレスの少ない快適なプレイが可能となる。とくにユニットの険悪な状態については強制的に陥ることがなくなった。
---難易度ハイパー(高い方)では、主に対CPU戦の難易度が上昇する。また、竜宮小町とジュピターが「強敵ライバル」というキャラクター設定に見合った高い能力になり、シナリオクリアの高い障壁となるのはもちろんのこと、CD売り上げの面でも、ゲームの終盤まで熾烈な争いが展開されることになる((前述したが、360版やPS3版の「ノーマル」モードでは、竜宮小町とジュピターのゲーム内での強さはせいぜい中堅レベルなのである。))。
---さらに、前述の「シナリオクリアに必須ではない難関フェス」に登場するNPCアイドルの強さは、難易度ハイパーにおいては、まさに伝説的トップアイドル級。これと戦う際には「完璧に近い状態に育成されたアイドルユニット」「周到に考えぬかれた戦術」「高性能かつ戦術に合致した衣装とお守り」、そして「最後までノーミスでボタンを叩ききるプレイテクニック」のすべてが揃わなければ勝利はおぼつかない。言うなれば「普通なら勝てない隠しボス」のような存在であり、長期にわたってやり込みプレイをする余地が残されているといえる。
---惜しむらくは360版と同じく、インターネットで集計されるハイスコアランキングの上位陣がほぼカンストで埋まってしまっていることである。もし集計スコアの桁があと1つ多かったら、きっとハイスコア争いも盛り上がりを見せていたに違いない。
--ユーザーインターフェースの一部改善。
---360版で批判されていた「お守り購入イベントが長く、購入する意志がなくてもスキップ不可」「どっとっぷTVが飛ばせない」なども改善されている。
--竜宮小町と律子にスポットを当てた新規シナリオを収録。
---ゲーム本編とは独立したミニシナリオで、竜宮小町を手伝い、IU(アイドルアルティメイト)の優勝に導くという物語。営業とフェスを交互に繰り返し、三回のフェスに勝利することができればクリアとなる。
--『S4U!』のシステム周りの改善。
---カメラワークの改善、歌詞字幕の非表示選択が可能など。特にカメラの切り替えは任意に選べるようになったため、元に比べると大分快適になった。
--クインテットライブ対応楽曲数の増加。
---PS3版ではデフォルトで6曲、DLCで2曲(2012年3月現在)となっている。
--巻き戻しをしなくても任意で「地獄の特訓」を行い、時間の経過なくユニットを無限に強化できる((ただし条件があり「どっとっぷTVランキング20以下で特定の週を過ぎる」という物なので、これを満たしてしまった場合は活動期間が足りなくて部門賞完全制覇が難しくなり、パーフェクトエンドはまず無理。付け加えると「地獄の特訓」はくだらない苦行ミニゲームであり、こんな物に時間を割くくらいならさっさとクリアして周回プレイしたほうがマシである。))。
--そうした改善と言える変更の一方で、360版のある種の救済措置となっていた「アイドルにステージをまかせる」が結構な数のフェスで使えなくなり((強制イベントや腕試し用の高難易度フェスは言わずもがな、部門賞に必須の歌姫・歌王子フェスもおまかせ使用禁止になり、そもそも「アイドルに任せる」選択肢が出ない))、360版では可能だった「手抜きプレイ」ができなくなっている。
--360版のDLCと完全には連動しておらず、PS3版のみ収録の曲や衣装がある。
---360版のDLCの一部をPS3版は最初から収録。さらに一部の新規DLC((初音ミクや876アイドルなどのゲストアイドルとその楽曲、「READY!!」「七彩ボタン」などのTVアニメ使用曲など。))はPS3版のみの配信となっている(360版は2012年3月30日を以ってDLC展開は完全終了しており、PS3版にリリースされたDLCが360版に再配信されるという望みも絶たれてしまった)。
//---逆に、DLC楽曲「Colorful Days」と「I Want」は360版のみの販売で、PS3版には未配信(2012年7月時点)((360版は2012年3月30日を以ってDLC展開は完全終了しており、PS3版にリリースされたDLCが360版に再配信されるという一縷の希望は絶たれてしまった))。
//↑カラデイに続きI Wantも、ついにPS3でDLC配信(2012年8/30配信の11号)。360版の優位性は、とうとう完全になくなってしまいましたね……。
---ゲストアイドルを導入した場合は『S4U!』での登場のほかにゲーム内でもどっとっぷTVのランキングに登場してくるが、ランキングの位置に関しては既存のランキングにあがっているアイドルの差し替えとして導入される形になる(つまりゲストアイドルを購入してもゲーム性やバランスはほとんど変化せず、未購入でもプレイ自体に支障はない)。
--何故か千早だけがバーストアピールを弱体化させられている((ボーカル6回アピールが5回に減らされてしまい、バースト終了後のレートも下がっている))。このため、響は唯一6回同じ場所を叩けるアイドルに。

-また、派生作品としてアニメDVD/BD同梱特典付き初回限定版『アイドルマスター2』やアニメ『アイドルマスター』DVD/BD各巻初回限定版に同梱されているグラビア撮影ソフト『アイドルマスター グラビアフォーユー!』(通称『G4U!』)が存在している(所謂''抱き合わせ商法'')。
--同ソフトは単独販売されないことが公言されていたが、2013年10月より『アイマスチャンネル』のDLCという形で販売されている。

**総評
-本作は従来のファンにとって待望の新作であるが、残念ながらすべてのファンを満足させられる内容ではなかった。
--オンライン対戦の廃止や男性キャラの追加、既存キャラのNPC化などがそれにあたる。
-が、もちろん評価すべき点もあり、グラフィックは順当な進化を遂げた他、システムの改善によってゲームが遊びやすくなっている。
-最も多いのは賛否両論点で、それが受け入れられるかどうかがこのゲームの評価を分ける。この賛否両論点によって「『アイマス』としては致命的な作品であった」とも言える。実際黒歴史判定を下しているユーザーも多く発売後暫らくの間当記事も荒れに荒れまくっていた。
--その上公式の問題点および賛否両論点に対する説明・対応が非常にお粗末で拙い物であったため、ただでさえ『SP』で落ち込みはじめていたシリーズの評価にさらに影を落とす結果となってしまった感は否めない。

----
**その後の展開
-のちにPS3で発売された後続作『[[THE IDOLM@STER ONE FOR ALL]]』は本作で不評だった部分の大半が改善されている。
--大小さまざまな改善点があるが、特に「''13人全員プロデュースできる''」「''喧嘩したり嫌味を言いあうアイドル達を見ることが無い''」などの「アイドルマスターとしての問題点」の徹底した改善が非常に大きく、PS3を持っているユーザーは敢えてこちらを選ぶ価値はほぼない。
--それでも敢えてこのゲームにしか無い価値を挙げるとしたら、ワンフォーオールで存在しないごく一部の衣装や楽曲を用いた「S4U」の撮影か、後述のテクニックを極めたりするチャレンジくらいである。それも全て強制シナリオやミニゲームから与えられるストレスとの戦いになるのだが。
--その後製作されたテレビアニメ版や『OFA』での軌道修正、『アイドルマスターシンデレラガールズ』『アイドルマスターSideM((ジュピターはこの作品でメインキャラクターの一員に抜擢されている。))』といったソーシャルゲームは本作の要素を取り込みつつ((『シンデレラ』はコンプガチャ騒動や絵柄トレスの発覚、『SideM』は最初期の大不具合、運営会社挿げ替えにともなう超長期メンテなどのトラブルがあったが、それらを乗り越えて立派に生き残っている。))成功を収めた。『アイマス』のブランドイメージは結果的になんとか回復し、今尚継続している。

#co{
-一連の騒動から約10年後にあたる2020年1月、765プロのみならず各ソシャゲ作品からもアイドルが選抜されて共演するオールスター作品『アイドルマスター スターリットシーズン』が発表された。しかしこのスターリットシーズンでは『アイドルマスターSideM』のみ不参加となっている。
--本作では男性アイドルが参加し賛否両論を巻き起こしてしまったが、それから10年経って今度は男性アイドルが不参加になった事で騒動と一部ファンの反発を招いてしまったというのは皮肉なものである。
---2019年のライブイベント「バンダイナムコエンターテインメントフェスティバル」にて『アイドルマスター ミリオンライブ!』キャラの演者と『SideM』の演者が共演した事などから、ファン層の違い等に起因する問題は、少なくともライブイベントにおいては時間が解決してくれたと考えられる((そもそも騒動を大きくしてしまったのは竜宮小町のNPCが要因として最も大きく、その直前に発表されたジュピターはギリギリではあるが賛否両論と評せる程度で済んでいた))。しかしゲームにおいては本作での騒動がトラウマになっているのか、女性アイドルと男性アイドルについて未だ「混ぜるな危険」として扱われているのが現状の様である。
---一応、顔見せでの出演など何らかの形でのフォローは行われるとのこと。
--ただし、問題となっているのは「人気キャラが不参加となった事について、ファンに対して納得のいく説明ができていない」からだという指摘も存在しており、事実「あの一件からまるで成長していない……」と、某安西先生のごとく呆れ返るファンもかなり多い。
//ジュピターは9・18事件の要因の一つではあるが、主因とは言えない。文章内容変更
ゲームカタログは速報を目的とするものではありません。現在(2020年1月25日時点)では『スターリット』は発売どころか情報公開すらまだまだ少なく、その全容はほぼ謎です。ジュピターもどの程度の扱いなのかまだわかりません(坂上がニコ生において適当に言葉を濁しただけです)。この状態で『スターリット』に言及すること自体に疑問を感じます。
よって『スターリット』に関する文章はすべてCOさせていただきます。『スターリット』が発売された後に、必要なら文章の一部を書き直した上で、COを解除して復活させてください。
}

**余談
-本作と次回作(OFA)の両方で使える曲が存在し、BPMとアピール回数は同じなのだが、実は円の広がる早さやパーフェクトの判定が微妙に異なっているため、同じ感覚で打つと噛み合わなくなり、ミスしまくる。こちらの方がOFAよりも全体的に遅く、パーフェクトの判定も遅め。
--また、今作だけの仕様として''隠しアピール''という物が存在する。これは''表示されていないにもかかわらずアピールを打つことが出来るタイミングが存在する''という物であり、打たなくてもチェインは途切れないが、成功すれば当然チェインが繋がり点も増える。''全く見えない''せいでタイミングが掴みづらいため打ちづらいが、スコアアタックの上級者は当たり前のように打ちこなすため、スコアアタックに挑戦するなら隠しアピールを使用可能にすることも必須となっている。
--動画検索すれば分かるが、極めたプレイヤーは''バーストアピール終了直後に3ヶ所同時にアピールを決めたり、思い出を打つたびに同時に1打打っている。''とことんプレイヤーのテクニックを試す作りとなっており、これらを完璧に極め、曲やお守りを選ぶと''最高難易度のフェスすらレッスンが半端なアイドルで勝ってしまえる''のである。~

-今作のバーストアピールはアイドルのステータスには''一切依存しておらず''内部データの団結値と興味レートのみでスコアが決まっている。そのため、思い出アピールでボルテージを最大にした場合などは''誰がアピールしようがバーストアピールの合計スコアは全く同じ''になる((もちろん、バーストアピール後の興味レートが違うのでそちらで選ぶ必要はあるが))。
--しかし、当然序盤は団結値は低いため、バーストアピールのスコアは伸びない。特化打ち((特定の二つの興味レートを下げないようにするお守りを用意し、お守りに対応した二つの能力のみを育てる育成。このゲームの最適解の一つ))の準備をしてきた場合などは''途中でバーストアピールをすることでスコアが落ちる''始末。
---もちろん、スコアアタックをする場合は最大近くの団結値に記者を付けてバーストアピールを3回以上行う、が理想なのだが、そういう状況にならない限り''バーストアピールは最後に使うだけ''の方が点が伸びる((チェイン数を通常以上に伸ばせる))。
--余談ではあるが、思い出も「チェイン数が下がる」「興味レートが固定される」の二点により、バーストアピールを主力に出来ない限り''フェス専用の道具''。それだけ今作のフルチェインと「興味レートの減少を抑える」お守りのコンボは強いのである。~

-チュートリアルとしてオーディションを受けるイベントが3週目に用意されており、必ず挑むことになる。
--ノーマルであれば普通にやれば下手な人でも十分合格できる程度の難易度であり(ハイパーでも衣装とアクセサリーを集めれば楽勝)、それ自体は別に何の問題もない。…のだが、このオーディション、万が一プレイヤーが落ちると''順位に関わらずディレクターの裁量で合格になる''。要するに''裏口合格である''((「裏口合格」自体はアーケード版THE IDOLM@STERから存在したが、そちらは初回プレイのみの措置であり、2回目以降はそもそもチュートリアルが存在しなかった))。
--無論、プレイヤー的には何のデメリットも無くオーディションに合格させてもらえ、地獄の特訓になってしまう事も無いのだが、いくらチュートリアルとはいえ公正な審査が前提のはずのオーディションでこれはどうなのか…。
---こんな有様なので、今作では黒井社長に「765プロは裏で色々卑怯な事をやっている」と言われても''全く否定することが出来ない''。もちろん、不正合格できるのはこのチュートリアルオーディションだけであり、これ以外の合格は実力で勝ち取らなければいけない。
---さすがにスタッフも問題だと思ったのか、次回作では同じようなチュートリアルのステージで失敗すると「成功するまで自動的にやり直し」という扱いになった。当然である。

//(検索用)アイドルマスター2 アイドルマスター2