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ましろ色シンフォニー ~Love is pure white~ - (2012/09/14 (金) 20:52:47) のソース

*ましろ色シンフォニー ~love is pure white~
【ましろいろしんふぉにー らぶいずぴゅあほわいと】

|ジャンル|アドベンチャー|~|
|対応機種|Windows|~|
|発売元|ぱれっと|~|
|発売日|2009年10月30日|~|
|レーティング|ソフ倫:18歳未満購入禁止|~|

#center(){&size(35){''WARNING!!!!!!!''}}
#center(){&size(20){''本作は18歳以上のみ対象のアダルトゲームです。''}}
 
**概要
アダルトゲームブランド「ぱれっと(株式会社クリアレーヴ)」による9作目。同ブランドの作品としては珍しく外部スタッフが中心となって制作された。~
原画はフリーの和泉つばす(代表作はfengブランドの『青空の見える丘』『あかね色に染まる坂』)、シナリオは同じくフリーの保住圭、北川晴、おるごぅるの3名が担当した。

略称は『ましフォニ』など。

**ストーリー
いたって普通の学生である瓜生新吾(うりゅう しんご)の通う学校が、近隣の名門で共学化を検討していた女子学校と統合実験を行うことになった。~
新吾は仮統合組のメンバーの一人としてその名門校に通うこととなったが、向こう側の女生徒たちの多数は統合に懐疑的で特に男子について拒否反応を示していた。~
試験クラスの雰囲気は当然のように最悪で、そんな空気に堪えられない性分の新吾は何とかしようと考えるのだった。

**主要登場人物

-''瓜生新吾(うりゅう しんご)''
--主人公。周囲の雰囲気が悪いのに堪えられず、何かと苦労を背負い込みやすい人物。統合実験のメンバーとしてお嬢様学校に仮編入される。

-''瀬名愛理(せな あいり)''
--新吾達が統合実験で通うことになった名門女子校の2年生で、学園長、蘭華(らんか)の一人娘。しかし母親の進める共学化には猛反対している。
--成績優秀、容姿端麗で面倒見もいいのだが、外様の新吾に対してはもとより他の人に対しても変に一線を引いている部分がある。

-''瓜生桜乃(うりゅう さくの)''
--新吾の一つ下の妹で、兄と同じく共学校から仮編入される。
--女子にしては背が高いのを多少コンプレックスに感じている。無口かつスローテンポな口調だが言うことは的確。

-''アンジェリーナ=菜夏=シーウェル(あんじぇりーな・ななつ・しーうぇる)''
--女子校側の2年生で日英ハーフ。何故かメイド服着用で学内の実務にも通じている、自称「野良メイド」。
--底抜けに明るく騒がしいが一言多い。さらに神出鬼没で学内のどこからでも現れる。

-''天羽みう(あまは みう)''
--女子校側の3年生だが統合には関わっていない。謎の生き物「ぱんにゃ」といつも一緒にいる。
--非常に穏和で癒し系の性格。怪我をした野生動物を保護し、山に還す活動を学内で行っている。

-''乾紗凪(いぬいさな)''
--女子校側の2年生で最初は面倒見が良いのだが、実際は猫を被っており男嫌い。新吾に対しても「クズムシ」と呼ぶ。「ぬこ部」の一員であり、みうの事を慕っている。
--攻略できないキャラにもかかわらず人気投票で1位を獲得し、後述の移植版では新規ヒロインに昇格した。新規シナリオにおいては動物や年の離れた弟に対しての面倒見の良い部分などが描かれている。

**特徴

-ライター3人体制のためヒロインごとにシナリオの性質がかなり異なる。
--愛理及びアンジェのシナリオは保住圭が担当。そのために個別シナリオでは日常、エロシーンともに派手なイチャイチャを繰り広げる。
---殊更アンジェはメイドという立場によって公然と同棲状態に突入し、自宅においてもラブムードを振りまく。
---愛理は愛理で、一見ツンデレっぽいがツン要素は個別の入り口辺りでほとんど消えてしまい、自覚なき初恋に振り回されたりちょっとトラブルになると泣いてしまったりするダメ子ぶりをだだもれにしてしまう。
--桜乃のシナリオは北川担当。公式に「連れ子同士」という設定があるにもかかわらず、近親相姦タブーを匂わせる描写が非常に多い。
---ただし、一口に言えば暗くギスギスしており、ほかのシナリオがどちらかと言えば平和であるために雰囲気のギャップが大きい。
---妹系になると「義理だからいーじゃない」な能天気ムードになりやすい風潮がある中、敢えての挑戦とも取れる。
--みうのシナリオはおるごぅるが担当。どちらかと言えば泣かせより。ただブランド過去作『もしも明日が晴れならば』のようなあからさまなお涙頂戴ではない。
---しかしみうと新吾の1対1の描写においてはラブコメ寄り。またおるごぅるは変態的なエロ描写に定評があり今作でもそれは発揮されている。
--なお、おるごぅると保住はともかく北川は特定のシチュエーションに定評あるタイプとは言えない。
-サブも含めてキャラ立ちはきっちりしており、個別シナリオ外で空気化するようなことはまずない。
--ただ桜乃と愛理は個別とそれ以外とでのギャップが著しく(桜乃は後述、愛理は脇役としては頼れる同級生なのに個別だと上記のダメな子)、困惑の声も。
-分岐は単純。愛理以外のヒロインに関する二択×3、愛理を除いたヒロイン三択の計四つのみ。
--ただし愛理に分岐したい場合他ヒロイン3人に選択を偏らせない必要あり。
-イベントCGはあまり多くないが、代わりに拡大縮小機能や後ろ向きのグラフィックなどを用いた立ち絵での見せ方は優れている。
-ライターの違いもあるが、ぱれっと過去作品に比べて主人公はまとも。少なくとも意図的に不快に見せられている(キレやすい、優柔不断など)わけではない。
--ただし何かにつけて周り優先で自己主張の少ない点を批判的に見られることもある。

**難点
-愛理以外のシナリオで学園統合の話が脇におかれる。
--特にみうのシナリオでは、話の軸がみうの行っている活動へ移動してしまうため、学校云々はほぼ忘れられる。
--肝心の愛理のシナリオでも、結局愛理個人の話に流れてしまってるが。
-サブキャラである乾紗凪(いぬい さな)の扱い。
--他シナリオにおいては悪友ポジションの域を出ない(ただし桜乃のシナリオにおいては下世話な面が過剰に描写されがちな点がある)が、みうのシナリオにおいては準ヒロインというべき立ち位置を与えられている。
---むしろ心理描写の点においては紗凪>みうの比率であると言っても過言ではなく、それにも関わらずあくまでサブキャラであり攻略不能になっている。
---しかもその内容は&color(white){新吾に恋するも全く異性と意識されず失恋、しかも新吾がみうと結ばれた時点と並行でそのシーンが描かれたために悲劇性が強調される}(反転)というもので紗凪ファンから嘆きの声が上がった。
---上の紗凪に限らず、みうのシナリオではみう自身よりもその母結子(冗談交じりに娘の彼氏を誘惑)と謎生物のぱんにゃが余計に目立っている。
-愛理及びアンジェのシナリオでも、前半部分は2人の関係のあり方について悩んだり試行錯誤したりするシーンが多く、後半は後半でほとんどノロケ日記であるため起伏がなく、話がイチャイチャありきでディテールが詰められていない。
--というか、愛理が母親と反り合わない理由や統合に猛反対していた理由が言ってしまえばワガママとか、アンジェがカチューシャ取られると錯乱するのは無茶設定過ぎるとか、突っ込めばキリがない。
-桜乃はガチ近親っぽいムードが雰囲気だけになっている。また悪い意味でのちゃぶだい返しが存在するために評価が否よりで割れている。
--妹キャラ、サブキャラとしてのスペックは高いのにシナリオで台無しにされたという意見も。みうシナリオでの方が可愛いとも言われてしまう。

**総評
元lightメンバー合流後のぱれっととしては異色となった作品。~
NYAON(『もしも明日が晴れならば』など)のような泣きゲーよりの作品を期待すると肩透かしを食う。~
初心者向けという評価をされていることが多い作品だが、確かに難解なシナリオでもなくもちろんグロではなく、二転三転のドタバタ劇でもない。~
間口は広いがライターの個性も出されており中身が案外ヘンというところである。~
これを機に変態淑女や血涙モノのラブラブに目覚めるのもありかもしれない。

なお、近年の北川は尾之上咲太(プリンセスラバー!など)やサイトウケンジ([[祝福のカンパネラ]]など)と並んで地雷ライターの代表のような言われ方をしている。~
ちなみにいずれも筆が速いらしく、微妙な評判のわりに頻繁に名前を見ることが多い。~
またおるごぅるは後述した本作の移植を最後に執筆業から引退した。

**余談
-昨今のエロゲーでは通例のシステムボイス(データの読み込みやコンフィグ等を選択するとヒロインが喋るというもの)だが、ヒロインズ及び紗凪に混じって何故かぱんにゃがいる。
-ぱんにゃは「うりゅー」という謎の鳴き声を発する生物だが、それが音量テストで唄う(ぱんにゃ語で)、「この物語はフィクションで」をぱんにゃ語で読み上げる、などやりたい放題。

**移植版について

2011年6月30日にプレイステーション・ポータブルにて発売。発売元はCOMFORT((etude、euphonieといったアダルトゲームブランドを抱える会社、クオリティコンフィデンスの家庭用ブランド。))、サブタイトルは『ましろ色シンフォニー ~mutsu-no-hana~』。~
みうシナリオを担当したおるごぅるが自ら書き下ろす形で紗凪がヒロインに昇格し、PSPオリジナルヒロインとして小野宮結月(おのみや ゆつき)が追加された。

移植にあたり露骨に性的な表現は減っている(例えば「ちゃんとエッチできるのか(要約)」というセリフがキスに置き換え)のだが、一部シナリオではいかがわしい方面で増えている。

//移植について詳しい方詳細の記述をお願いします。

**アニメ版について

2011年10月から12月にかけてUHF放送局で放映された。全12話。~
前半部は原作の共通ルート部分に忠実だが、後半では「愛理とアンジェシナリオの要素を拾いつつ最終的にみうシナリオに収束」という形式を取っている。桜乃は最初から最後まで脇役だった。~
アニメに関する話題は、ヒロインっぽかった愛理がいつの間にか脇におかれる現象と、原作どおりの目に遭う紗凪に集中していた模様。
放映時期が微妙であったものの、PSP移植の販促としての効果はまずまず発揮されたようだ。