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Pong - (2015/11/06 (金) 18:36:53) のソース

*Pong
【ぽん】
|ジャンル|テニスゲーム|
|対応機種|アーケード|
|開発元|アタリ|
|発売元|アタリ、ミッドウェイ|
|稼動開始日|1972年11月|
|判定|なし|
|ポイント|風化した傑作|

**概要
-世界で最初にヒットしたビデオゲーム。製作者は一般的に「ノーラン・ブッシュネル」となっている。
--実演販売していた家庭用ゲーム機「オデッセイ」の『テーブルテニス』を、彼が雇った電子工学者「アラン・アルコーン」にうろ覚えの見様見真似で指示して作ったのが本作である。
---つまり、元となるアイデアはオデッセイのテーブルテニスである。
---後にオデッセイに訴えられ、70万ドル(当時の円相場で21億7百万円)の特許料を支払った。
---だが、ポンとオデッセイのテーブルテニスで比較すると、ゲーム性は目に見えてポンの方が優れている。
-本作のヒットによりアタリ社が設立したと誤解される事があるが、実際はブッシュネルが本作前に関わった世界最初のアーケードビデオゲーム『[[Computer Space]]』の後に設立しており、本作はアタリ社の一作目となる。

**システム
-対戦プレイ専用。
-操作するのは縦長のバー(パドル)で、ドット(ボール)を弾きあってプレイする。
--バーは上下にしか動かす事が出来ない。
--バーで弾かれたボールは一定の法則に基づいて角度を変えて弾かれる。
--ボールが相手のバーを超え、センターラインを突破すると勝利となり、スコアが加算される。
---現代風に例えると対戦ブロック崩しである。

**総評
 ゲーム史を語る上ではずす事の出来ない一大巨頭が本作である。むしろゲーム史のみならず、経済史・アメリカの歴史を考慮する上でも、本作は特異な例として登場する。ポンの大ヒットがアメリカビデオゲーム市場を開拓し、それが後に日本のゲームブームへとつながり、現代のゲームサブカルチャー化に繋がったと言えなくもない。あらゆるビデオゲームはここから始まったと言っても過言ではないだろう。下手したら、あらゆる物がデジタル化した現象も、本作の大ヒットが無ければプログラム開発技術の発展が遅れ、人類全体の科学レベルは数年の遅れ……は言い過ぎかもしれないが、決してありえない話ではない程である。~
 そんな歴史的に偉大な大傑作だが、対戦プレイ専用の本作は多彩を極める現代のゲーム市場から見るとそれに絡めて語れることは少ない。ゲーム業界の発展を認識せざるをえない事である。

**余談
-ロケテストをバーで行なったところ、数日たって店主から「故障したから見にきてくれ」と連絡があり様子を見に行くと、25セントコインが金庫として使っていたケースから溢れており、物理的にコインが入らなくなっていた。
--その後もポンはバーを中心に設置された。バーでは持ち金の乏しい女が「ポンに勝てたら奢って欲しい」と男に集る場面があったそうだ。
-本作のコピーゲームは大量に作られ、およそ10万台作られたと考えられているが、正確な台数は明らかになっていない。
--ブッシュネルはその事に怒りを感じていたが、忙しくていちいち訴えている暇は無かった。
--何より、本作のアイデアに関してオデッセイと裁判をしていた事もあり、ブッシュネルには余裕もなかった。
//「評価」という項目名でしたが、内容的に余談のような内容だったためこちらに移動