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スターオーシャン4 -THE LAST HOPE- - (2018/01/12 (金) 18:15:21) のソース

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*スターオーシャン4 -THE LAST HOPE-
【すたーおーしゃんふぉー ざ らすと ほーぷ】
|ジャンル|RPG|&amazon(B001O0DKS4)|
|対応機種|Xbox360|~|
|メディア|DVD-ROM 3枚組|~|
|発売元|スクウェア・エニックス|~|
|開発元|トライエース|~|
|発売日|2009年2月19日|~|
|定価|8,925円|~|
|プレイ人数|1人|~|
|レーティング|CERO:B(12歳以上対象)|~|
|コンテンツアイコン|恋愛、犯罪、暴力、セクシャル、言葉・その他|~|
|判定|なし|~|
|ポイント|戦闘システムは相変わらず高評価&br()好みが分かれるキャラ・シナリオ&br()快適性の低さ|~|
|>|>|CENTER:''[[スターオーシャンシリーズリンク>スターオーシャンシリーズ]]''|
**概要
-スターオーシャンシリーズの4作目。キャラクターデザインは『バッカーノ!』などで知られるエナミカツミが担当。主な略称は『SO4』等。
-宇宙暦10年。第3次世界大戦により地球は死にかけ、人類は新天地となる地を求め宇宙へと目を向ける。~
主人公は宇宙開拓隊の第一陣の1人となり、宇宙へと旅立つ。
--一つの惑星を主な舞台としていたこれまでのシリーズと違い、本作は主人公が所有する宇宙船でいくつもの惑星も巡るスペースオペラ的内容で、これまでのどのシリーズ作品よりもSF要素が強い((次回作『5』がファンタジー重視路線の為、本作はシリーズで最もSF色の強い作品となる。))。文字通り「星の海」が舞台のストーリーとなっている。
--ちなみに『[[1>スターオーシャン]]』は宇宙暦346年、『[[2>スターオーシャン セカンドストーリー]]』は宇宙暦366年、『[[3>スターオーシャン Till the End of Time]]』は宇宙暦772年が舞台。本作はシリーズで最も古い時系列を扱う(スタッフ曰く、「『1』~『3』を三部作とするなら、本作はエピソード0」)
-また、本作から(正確には『1』『2』のPSP版から)はタイトルにはナンバリングが付くようになった((パッケージを見れば分かる通り、ロゴ自体は前作同様「ナンバリング無しの英語タイトルの下にナンバリング付き日本語タイトルを併記」という形。『3』以降はこれがシリーズの基本スタイルとなっているが、その原型たる『3』以外はナンバリングも正式名称に含めている。ちなみに日本語タイトル表記の無い海外版はいずれもナンバリングが無く、本作も『STAR OCEAN -THE LAST HOPE-』である。))。

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**戦闘システム
''基本''
-戦闘システムは前作からガラリと変わり、基本は『2』をベースとし、新たなシステムを組み込んだ形となっている。「小攻撃、大攻撃、プロテクトの3すくみ」「MP0での戦闘不能」など、前作から削られた部分も多い。攻撃ボタンは一つだが、敵との距離や高さだけでなく、密着した状態やダウンからの復帰時など、キャラクターごとに使える通常攻撃の種類に違いを持たせている。
-必殺技や一部の呪紋(紋章術)はL・Rトリガーにセットし、ボタン一つで発動する「リンクコンボ」という形で使用でき、セットした必殺技は発動後の隙をキャンセルして別の必殺技につなげる事が出来る。
--最初はL・Rそれぞれにひとつずつ(計2つ)の必殺技しかセット出来ないが、スキルブックを使って「リンクコンボ((必殺技の事ではなくスキル名))」を習得・強化していくとセットできる必殺技の数は最大で3つずつになり、キャンセルした際のダメージボーナスも強化されていく。
-攻撃ボタンのほかに用意されているのが「ジャンプボタン」。左スティックとの同時入力で指定した方向へとジャンプをする。「ジャンプ」と表現しているがキャラクターによって動き方は異なり、ステップというべき横方向へのジャンプや地面に両足を付けたままのスライド移動をする者もいる。
--また、一部の飛び道具を扱うキャラクターは、ジャンプ中に攻撃ボタンを入力する事で、専用のジャンプ攻撃を行う事が出来る。

''エンカウント''
-『3』と同じく敵シンボルと接触した向きで戦闘開始時の状況が変わるシンボルエンカウント方式だが、状況の種類は『3』からはまた違ったものとなっている。
--敵の正面・側面から接触した場合は特に変わった表示もなく、敵と正面から向かい合う構図で戦闘が始まる。
--敵の背後から接触した場合は「&color(blue){アドバンテージアタック}」となり、戦う敵の数は通常時と比べて少なめになる。戦闘開始時の状況も敵が背を向けて数秒間棒立ちという有利な状態でスタートする。
--敵に背後から接触された場合は「&color(red){サプライズアタック}」となり、敵の数は通常時と比べて多くなりやすい。最初の状況もこちらが背後を取られるか四方を囲まれた状態の2種類で、敵全員のラッシュゲージ(後述)が30溜まった状態でのスタートとなる。
--上記三種類とは別に、敵との接触時に他の敵シンボルが近くにいる場合は、周囲の敵シンボルの数だけ連戦となる「&color(green){レイドアタック}」が発生する。味方の位置がリセットされずに次の戦闘が始まるので、ピンチのキャラクターが敵達のド真ん中に放り出されることもある。
---なお、このレイドアタックを発生させるごとにボーナスボード(後述)に緑色のボードが追加されていくほか、連戦数に応じてボーナスボードとは別の取得経験値ボーナスが発生する。

''クリティカルの仕様''
-本作のクリティカル(いわゆる会心の一撃)は『1』『2』と同じく敵の防御力を無視して物理ダメージを与えるもの。しかし発生の仕様は『3』に近いものになっており、「特定効果の付いたアイテムかバトルスキルを装備する」「戦闘中にメニューを開いて特定のスキルを使用する」「サイトアウトかラッシュモードを使って攻撃する」という条件を満たさなければ、どれだけ攻撃してもクリティカルは発生しない((『1』『2』でもクリティカル率を上げる効果のスキルは存在するが、それが無くてもステータスのCRTの値に応じてクリティカルは発生する))((ちなみに、『3』のクリティカル効果は防御力無視ではなく、ダメージ計算中に+50%などの補正が付くタイプとなる。))。
--そのため、防御力の高い敵を相手にする時は装備やスキルを吟味する、サイトアウトやラッシュモードを活用する、もともと防御に左右されない呪紋で攻撃するなどの工夫をしなければならなくなる。

''「サイトアウト」と「ラッシュモード」''
-サイトアウトは一瞬で自身を狙う敵の背後を取ることが出来るシステム。ジャンプボタンを長押しする事でサイトアウト準備状態となり、自分を狙う敵をターゲットにして間合いが短くなった時にジャンプ操作をすると発動する。
--サイトアウトが成功すると敵は「サイトオフ状態」となって「!?」のアイコンが消えるまで棒立ちとなり、サイトアウト直後に攻撃すると必ずクリティカルになる((攻撃を加えるごとにクリティカル発生率は低下していくが、「!?」のアイコンが消えるまではサイトアウトによるクリティカルの補正は0にはならない))。ただし、中にはサイトアウトに対してカウンターをしてくる敵もおり、その場合はBEAT S(後述)で習得するダブルサイトアウトで対抗するといった措置が必要になってくる。また、準備状態のままサイトアウトをしないでいると疲労状態になってしまい、一時的にピヨってしまう。
--BEAT Sと組み合わせた場合は上記のダブルサイトアウトのほかに、サイトアウト中のダメージ増加、サイトアウト成功時にリンクコンボの先行入力可能、サイトアウト準備中ガードレスなど、様々なメリットが付加される。
-ラッシュモードはラッシュゲージが100%の時に発動できるキャラクターの一時強化。移動・攻撃速度の強化とクリティカル発生率上昇に加えて完全ガードレスが付加され、攻撃されても絶対にのけぞらずにコンボを叩き込めるようになる。
--ゲージを溜めるには、サイトアウト準備状態を維持する、攻撃を当てる、ダメージを受けるなどの方法がある。BEAT B(後述)と組み合わせるとゲージ上昇量の増加、クリティカル発生率の上昇など有利な効果が得られる。ラッシュゲージは戦闘ごとにリセットされる。
--敵にもラッシュゲージがあり、溜まると即ラッシュモードに突入してくるため注意が必要。ラッシュモードになった敵、ガードレスの特性を持つ敵はサイトアウトで動きを止めれば攻撃でのけぞらせる事も出来るが、ガードレス持ちかつラッシュモードになった敵はほぼ手が付けられなくなる。
--また、ラッシュモード発動直後にリンクコンボを使用すると、ゲージが一瞬で0になる代わりに一方的にリンクコンボで攻撃出来る「ラッシュコンボ」が発動する。ラッシュコンボでのダメージは2倍になる上、ボタン入力を成功させれば近くの仲間と連携して最大で''7連発の必殺技を一方的に叩き込める''ので、ダメージソースとして非常に優秀。
--敵のラッシュゲージを増やさない、ラッシュモードになった敵でも体勢を崩せるなど、火力以外の利点も多い。特に後者は、サイトアウトでも揺るがないガードレスとラッシュモードを併せ持つ敵にすら通用するので、強敵のラッシュモードを潰すという意味でも重宝する。

''ボーナスボード''
-『3』のヒートアップゲージに替わる、戦闘勝利時にボーナスを付与するシステム。戦闘中に特定の方法で敵を倒すなどの行動をすることで、画面右のボーナスボードに色のついたボードが追加されていく。
--追加されるボードは全部で4色で、それぞれ&color(blue){青(クリティカルで撃破時に取得・獲得経験値+10%)}、&color(orange){黄(複数の敵を同時撃破時に取得・獲得フォル+10%)}、&color(red){赤(バトルスキルのみで撃破時に取得・戦闘勝利時にHPとMPが1%回復)}、&color(green){緑(レイドアタック発生時に取得・戦闘勝利時にパーティSP((レベルアップで手に入るキャラクター個人のスキルポイントとは別に、プレイヤーが自分で選んだキャラに使用できるスキルポイント。アイテムクリエーションのレシピ開発でも使用する。))を1ポイント獲得)}となっている。
---ボーナスボードに追加されるボードは最大14個で、もし単色でボーナスボードを埋めきった場合の効果はそれぞれ「取得経験値2.4倍」「取得フォル2.4倍」「戦闘勝利時にHPとMP14%回復」「戦闘勝利時にパーティSP14ポイント獲得」となる。
--「操作キャラがクリティカルを受ける」「操作キャラが戦闘不能になる」「逃走する」のいずれかを満たすとボーナスボードが崩落し、ためていた色付きボードは消失してしまう。しかし、同色が隣り合うようにボードを獲得していた場合、崩落が発生しても隣り合ったボードの半分(小数点切り上げ)は消えずに残る。

''BEAT''
-ステータスのプラス補正だけでなく、キャラクターの特性を変化させるシステム。キャンプメニューからのみ変更可能で、「BEAT S」「BEAT N」「BEAT B」の3種類から選ぶことが出来る。BEAT Nを除き、パーティメンバーにいる状態で勝利することでランクが上昇していき、上昇すると様々な特典が付加されていく。
--BEAT Sはサイトアウトに関連する特典が得られる。また、攻撃関連の能力(ATK、INT、HIT)が上昇する。
--BEAT Bはラッシュモードに関連する特典が得られる。また、防御関連の能力(最大HP、DEF、GRD)が上昇する。
--BEAT Nはこれといった特典はないが、BEAT SとBEAT Bのランクに応じてそれぞれの能力補正を引き継ぐことが出来る。その性質上、ほかのBEATを成長させてないと意味がない。

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**評価点
''戦闘システム''
-製作がトライエースなだけあり、戦闘システムの評価は高い。
--アクション性が非常に高く、今作で採用されたサイトアウトやターゲットのシステムは秀逸。
--戦闘中の操作キャラクター変更、作戦によるCPUキャラの行動方針切り替えといったシリーズ恒例のシステムはもちろんの事、『2』以降は実装されていなかった「戦闘中のメンバー入れ替え」も可能にしている。
--戦闘結果にボーナスを付与するボードシステムも、「ボーナスボード1つでは効果が小さいが、同色のボードを並べるとボードが割れても半分は残る」「極端に弱い雑魚的相手でもボードの獲得が出来る」など、『3』よりもマイルドな調整((『3』ではヒートアップゲージの増加率に敵の強さが関わっており、弱すぎる敵と戦ってもゲージを増やせない。また、戦闘不能になるなどの条件を満たすとその場でボーナスが終了する。))がされており使い勝手は良くなっている。
---『3』での「経験値3倍」「獲得フォル2倍」など(しかもこれらは両立する)と比べると、ボーナスの上げ幅はやや控えめ((経験値とフォルにかかる補正は、ともにボード1枚で+10%の補正がかかり最大で2.4倍まで。しかもボードの獲得数は14枚までなので、経験値と獲得フォルを両方とも2倍にする事は不可能。))なものの、クリティカルを受けたりするだけで全壊する『3』とは違い安定して稼ぐ事が出来る。
--前作までは熟練度の関係で複数のキャラを操作キャラとして育てるには非常に手間がかかり、また、途中加入のキャラが熟練度ゼロの状態で加入するのが悩みの種だった。しかし本作では熟練度が廃止され、スキルや必殺技の強化に使うスキルポイントもレベルアップで手に入る個人のスキルポイント以外に、味方全員で共用するパーティSPも手に入る。そのため気軽に複数のキャラを使い込むことが出来るようになり、中盤以降に加入するキャラも即戦力として使う事ができる。

''BGM''
-音楽もトライエース作品おなじみの桜庭統氏の仕事だけあってなかなかに良質。
--特に戦闘曲はかなりの高評価。また、惑星ロークでは『1』、EnIIでは『2』と、過去作にゆかりのある星では使用されたBGMのアレンジもある。

''シリーズ恒例要素''
-アイテムクリエーション、プライベートアクションと言った要素は今作でも勿論健在。「船内・フィールドや街中で発生するもの」「ストーリー上で行われるワープ移動中に発生するもの」「特定キャラのエンディング開放に必要なもの」など、PAの発生パターンや種類も多い。

''やりこみ要素''
--ショップや一般人から依頼を請ける「クエスト」、武器や宇宙船の情報を入手する・戦闘中に特定の条件を満たすなどして収集する「コレクション」、タイマン・チーム戦・チームでの10連戦という3つのモードで戦えるシリーズお馴染みの「闘技場」など、やりこみ要素が多数用意されている。
--クリア後の隠しダンジョンも勿論完備。2つの惑星に1つずつ設置されており、おなじみの凶悪な隠しボス「ガブリエ・セレスタ」「イセリア・クィーン」も''撃破するたびに強くなる''((初戦を含めると3段階))という新要素を引っさげつつ待ち構えている。
---尚、『1』の舞台のロークが登場する為か、今回の隠しダンジョンはいつもの「試練の洞窟」ではなく、『1』の隠しダンジョンだった「七星の洞窟」である。

''グラフィック''
-キャラグラフィック以外はHD世代機として標準以上に評価できるレベル。
--カルナスをはじめとするSF要素全開な造形の宇宙船、異常な速さでエルダー以上の科学力を手に入れたカルディアノン人の要塞都市、惑星ロークの豊かな自然と多種多彩な動物など、様々な場所で見られるフィールドの美しさは特筆に値する。

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**賛否両論点
-キャラそのものの評価は賛否の声が多く、特に女性陣(ネコ耳・ロリ・天然ボケなど等)は大変好みが分かれやすい。
--過去作品と違い全員強制的に仲間になるが、アクの強すぎるキャラのため賛否両論である。
--ただヒロインである幼馴染のレイミ、お色気あふれるお姉さんキャラであるミュリアは他の面々に比べアクが少なく人気はある。が、イベントでの言動が批判されることも。
--アクの強さを具体的に表すと、リアルな造形に似合わないアニメチックなテンプレの萌え要素が強く、語尾がやたらと臭かったりと、これでもかと言わんばかりに詰め込んでいてとにかくどのキャラも濃ゆい。
--特に目立つのが上記のネコ耳(メリクル)・ロリ(リムル)・天然ボケ(サラ)の三人である。この三人に共通するのはとにかく空気を読まず自由過ぎることである。シリアスなシーンでも彼女らはゴーイングマイウェイを貫くので、シリアス路線で進んでいるはずシーンが台無しになっていることもしばしば。以下に詳細を記す。

#region(メリクル・リムル・サラの特徴)
【メリクル】
-語尾が「〇〇ミャ」。
-性格面よりは見た目が批判されがち。特にネコ耳に違和感を持つ人が多い。
--ただし、彼女の種族であるレッサーフェルプールは通常のフェルプールよりも猫の要素が強く出ており、ネコ耳もその一つ。また、ネコ耳(というよりもケモ耳)キャラはシリーズの伝統でもあるため賛否がわかれる所ではある。
--しかしながら、『1』に登場した同じ種族のペリシーとは違い手足は猫化していない。「同じ種族でも個体ごとに猫要素の度合いが違う」という可能性もあるが、種族に関しての具体的な解説が存在しない以上、キャラ設定の矛盾とも取れてしまう。
-明るく、ムードメーカーであるが、動き過ぎてムードブレイカーになっている節がある。一部のイベント以外では乗り物としての登場に留まるバーニィはともかく、仲間として加入するサラに対して食欲から涎を垂らす場面も。
-頭が若干残念(実際はちゃんと物事を考えていて、ナイーブな面も持つが、バカっぽさが強調されている。扱いはちょうど3のスフレに近い)
【リムル】
-語尾が「〇〇なのよ(もしくはなのよ~)」
-各キャラクターのことをたんづけしたあだ名で呼ぶ(えーたん、ばっかたんなど。ただしフェイズは''呼び捨て'')
-過去の事件の影響により、6歳の時点で心身の成長が止まっている(実年齢は15才だが、小柄な種族であることを踏まえても明らかに小学生になるかどうかという外見)
--上記事件の影響で人格が少し死んでいるというキャラクター性。見た目のマネキン度も相まってもはや人形にしか見えないという人も出るほど(ただし、あくまで抑揚や表情に乏しいだけなので、実際のキャラ描写は上記のように死んでいるどころかむしろ自由過ぎるほど動く)
-しゃべり方も動きもたどたどしいが、戦闘中のサイトアウトやジャンプ操作では恐ろしく機敏な動作で''前転する''というかなり独特なスタイル。さらにサイトアウトで背後を取る時には軌道上の敵を弾き飛ばすというアグレッシブさを見せる。
【サラ】
-語尾が「〇〇ですぅ~」
--驚異のおっとり系メガネドジっ子。何もないところで転び、あろうことか眼鏡を落として、お決まりの「メガネ、メガネ」を惜しみなく披露する。
--背中に翼を持つフェザーフォルクだが一族で唯一飛べない。(ただし滑空程度は出来るほか、エンディングで彼女は飛べるようになる)
--リムル同様しゃべり方がしつこく、終始ゆっくりなペースでしゃべり、世間知らずなことと相まってテンポが悪くなる要因となっていたりする。
--また、仲間に加わる経緯が「ロークから離陸した後のタイミングでいつの間にかカルナスに搭乗しており、『一緒に居たら飛べるかもしれない』という理由でついていく」…とかなり強引で、その唐突な展開を批判される事も。
---ロークにいる邪教祖を倒した後、一度別れる際に「さよなら」ではなくわざわざ「行ってきます」と告げるという伏線を残しているので、超展開というほどの物ではない。再加入時にその事をサラの側が指摘している辺り、スタッフの側も「いないはずの人間がついてくる」というよくある展開を狙っての事あることは間違いないだろう。この様にフォローを入れても強引さが拭えないのも事実だが。

もちろん、この三人を気に入っているという人はいる。が、それでもキャラクター性を盛り過ぎなことは否めないだろう。
#endregion

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**問題点
''キャラクター面''
-「マネキン」と称されるグラフィックがよく槍玉に上げられる。それでも去年に同社が開発した『[[インフィニット アンディスカバリー]]』と比較して改善している様ではあるが……。 
--キャラグラフィックが不評な理由にはアニメ調の元絵や[[FF>ファイナルファンタジーシリーズ]]チーム製作のムービーとのギャップが大きいこともある。そのため、「元のキャラ絵の存在に囚われなければあまり悪くはない」との声もある。

-『3』で職人ギルドのナビゲータで登場し、後のリメイク版の『1』と『2』ではゲストでパーティメンバーに加わる程の人気キャラであるウェルチは、過去作とあまりに違いすぎる外見からかなりの不評。それだけではなく、性格も妙な方向へと改悪されている。
--ただしスタッフが言うには同姓同名の別人とのこと。しかしそれなら「本人を登場させれば良かったのでは?」と疑問を抱くユーザーは少なくなかった。

''戦闘面''
-ターゲット選択の仕様が『3』とは違い、「キャラクターの視界に入っており、一番距離が近い敵を自動で選択する」という仕様で固定されているのだが、その仕様ゆえ他の敵をターゲットに選ぶのが非常に難しくなっている。
--例えば自分が敵に斬りかかっている状況で、味方に任せて遠く後方にいるへとターゲットを移そうとする場合、後ろへ方向転換しても移動して近づいてもなかなかターゲットが切り替わらず、''結局武器を振れば届くくらいの距離まで近づいてやっと切り替わる''…というケースがままある。
--これは、ターゲット選定に用いられるキャラクターの視界の射程が有限であることに加え、(公式攻略本によると)約20度というかなり幅の狭い設定になっているからと思われる。つまり、キャラクターの真正面に敵がいる状態をキープしつつある程度接近しなければターゲット切り替えができないという、かなり不便な仕様といえる。
--ターゲットロック機能は存在するので、攻撃対象が頻繁に入れ替わるといった事象が起こりにくいのは救いだが、特に複数のザコとの戦闘では煩わしさを覚える事もしばしば。

-キャラクターにステータス強化や特性をもたらす「BEAT」であるが、BEAT SとBEAT Bの格差が割と大きい。
--BEAT Sはサイトアウトの性能を強化する特性を習得していくのだが、サイトアウトはそのシステム上プレイヤーの操作キャラしか使う事が出来ない。そのため、BEAT Sに設定したキャラを操作しない場合は''その特性がまるまる無駄になる''という状態に。一方で、CPU操作キャラはゲージが満タンになり次第ラッシュモードを発動するので、BEAT Bの特性が腐ることはまずない。
--ステータス強化の面で活路を見出そうにも、BEAT Sでの最大強化時の増加量がATK・INTが100増える+α程度なのに対し、BEAT BではDEFが100増えるほか''最大HPが20%も増加する''という優遇っぷり。序盤から中盤辺りまでは100というステータスの差は十分に機能するのだが、流石にストーリー終盤やクリア後の隠しダンジョン辺りともなると、100程度のATK・INTの補正はほぼ目立たなくなる。
---BEAT Sとサイトアウトの名誉のためにフォローすると、BEAT Sではランクが上がるごとにサイトオフ状態の敵へのダメージが増加し、クリティカルとの相乗効果でさらにダメージが大きくなるので、サイトアウト込みでの火力は十分に高い。つまり、プレイヤーの直接操作がないと真価が発揮出来ないというコンセプトであり、決して「BEAT Sは弱い」ないしは「サイトアウトは役に立たない」という話ではない。
--こうして比較すると分かるが、ステータス面でもシステム面でもBEAT Bに水をあけられているという事態になっている。戦闘ではCPUが操作する味方の方が多いという仕様の下では、それこそ「キャラ全員をBEAT Bに設定する」「自分で操作をするキャラだけをBEAT Sにして操作キャラの変更をしない」位の体制で臨まない限り、BEATシステムの恩恵を最大限に受ける事は出来ないだろう。

''シナリオ面''
-シナリオは純粋に完成度が低いという類で、ご都合主義、超展開が非常に目立つ内容である。よく言えば古典的王道SFストーリー、悪く言えば古臭く、ひと昔前のSF映画。
//矛盾・改悪がどの辺りを指すのか分からないのでいったんCO。指摘できる方がいるならば編集お願いします。
--キャラクターとともに批判される向きが多いが、「宇宙を舞台にした古典的SF」が好きな人にとっては一定の評価は得ているため必ずしも悪いものではない。が、あまりにもストレートなうえ工夫が少ないため、甘さや粗さが目立つ。
--ストーリーの概要は「滅びかけている地球を救うため、宇宙開拓をしつつ移住可能な星を見つけること」これ自体は大きな問題はないが、それを受けての具体的な目標と言うべきものがあまり存在しないところに問題があり、「ただ地球を救うため」だけに宇宙を放浪するので、プレイヤーは中盤まで何のために冒険しているのかがよくわからない状況に陥ってしまう。
--実際、序盤から中盤までのストーリーの展開は基本的に、ある惑星を目指す→予定通り惑星に到着or不慮の事故に巻き込まれ墜落→不時着した惑星で現地のトラブルに巻き込まれる→とりあえずそのトラブルを解決しつつ惑星からの脱出を図る……という流れの繰り返しである。
---このストーリー回し自体は問題ないが、これを何度も繰り返すことに問題があり、どうしても冗漫で変化に乏しい展開になってしまっている。
-本作のストーリーで最も粗が多いエピソードに「別次元の地球(攻略本等ではアナザーアースと呼ばれる)」におけるものがある。このエピソードは後述する「全部!全部!全部!」のエピソードに繋がることもあり、賛否両論なうえ問題点も山積みである。簡単に流れを説明すると。
--ある惑星から脱出後、再び宇宙を放浪するエッジ(主人公)達であったが、ブラックホールという名の次元断層に巻き込まれ過去の地球に飛ばされる。
--そしてエッジ達が偶然訪れた場所はかのエリア51をモデルとした、宇宙人を含めた様々な宇宙研究が極秘裏に行われている場所であり、そこでは反物質の研究も行われていた。
--紆余曲折を経てエッジ達はそこの研究員に捕まってしまう。そして宇宙船のエンジンにも使わている反物質を技術供与して欲しいと頼まれる。
--迷うエッジだったが、結局反物質を渡すことを了承する。が、実は彼らが研究していた反物質炉は未完成の代物であり、反物質を制御できなかった炉は暴走をはじめ爆発してしまう。
--命かながら脱出するエッジ達であったが、彼はその瞬間に見てしまう「地球が光に包まれ爆発して消えていくさまを……」

#region(以下、アナザーアースでの具体的な問題点を上げる。)
-のっけから「ブラックホールに飲みこまれたが運よくワープする」という都合のよさ。これ自体はSFによくある描写なのだが、上述した、事故→墜落→トラブルに巻き込まれるのパターンを再び繰り返しており、どうしても都合の良いストーリー回しに感じてしまう。
-エッジ達を捕まえた研究所員たちは何故か唐突に訪れたはずのエッジ達のことをすぐさま未来人と見抜いている。一応、先んじて捉えたヒロインを素っ裸にしたうえで色々調べた結果らしいのだが、それにしたって察しが良すぎる。
-そんなエッジ達に対してすぐさまカルナスの制御コアとなる結晶を提供してほしいというムチャを要求する。ただし、捕まえて強引に渡せと迫ったのではなく、あくまで丁寧に理屈立てて説得している。が、その後の展開を見ればわかるが、実際には断られたとしても強引に奪ったであうろことは予測がつく。しかしこの、なまじエッジに選択という形を突きつけたことが後に彼を苦しめることになる。
--上の要求をされたエッジがある程度は悩むもなんやかんやで即決し、結晶を渡してしまうという英断を下す。色々とツッコみたくなるが、これにはそれ相応の理由がある。そもそもエッジ達が宇宙開拓をしているのは、第三次世界大戦が起こったせいで地球が崩壊に追い込まれたからである。しかもそれを引き起こした間接的な原因は世界的なエネルギー問題だったのだ。
--研究所員はエッジを説得する際、「世界的なエネルギー問題を解決し、世界が平和になる」といったあまりにもピンポイントな説得をしたため、元々前向きな思考を持つエッジは「例え様々な問題を抱えたとしても未来の地球が救われるかもしれないなら……」と思ってしまったのである。しかしそれにしたって即決には違和感がある。自分達のいた地球に戻れなくても救いたいという姿勢は分からなくもないが、もう少し時間を置いてから決断してもよかったのではなかろうか。
--さらに言うと、フタを開けてみれば反物質炉などちゃんちゃらおかしい未完成品だったのだが、事前にちゃんとした炉が出来ているのかの確認を怠ったうえでの英断である。
-炉が暴走を始めて脱出を図るのだが、当然宇宙船を動かす結晶を渡してしまっているので飛び立てない状況になる。が、ここでまたも都合よく、この章で参加する「メリクル」が持っていたペンダントが、実は今までの物よりさらに高集積な結晶であるということが唐突に判明し、それを使ってあっさり脱出してしまう。
--一応フォローしておくと、このペンダントはメリクルが研究所に捕まっている際に、面倒を見てくれた博士から「宇宙に帰るためのお守りだ、きっと役に立つときが来るはず」と言って事前に渡されていたものなので、脱出出来ないとゴタゴタしている際にペンダントを渡された時の事を思い出す…という流れは筋が通っている。しかしながら、エッジたちの時代にすらない代物を20世紀半ばの時代に生きる人間が持っているのは不自然なのも否めない。
--メリクルの話では「偶然とはいえ宇宙船に乗ってしまい、その宇宙船が事故で崩壊する直前に脱出ポッドに押し込まれ、ポッドがアナザーアースに墜落してしまう」という経緯で捕まっており、メニュー画面から閲覧できる辞書でもポッドから博士が回収したものと判明する。
--しかし、本編でのメリクル本人が本作の時代の人間にしては違和感のある反応((惑星ロークに降り立った際の「生まれた所と匂いが似てるけど微妙に違う」という発言、トロップの町に住む占い師のイレーネを「おとぎ話に登場する賢者にして聖女」として認識している))をし、その理由はゲームをある程度進めて辞書で閲覧出来る彼女の項目で判明するのだが、それが「彼女(そして乗っていた宇宙船)が本作から200年先の時代からブラックホールに飲まれてやってきた存在だった」というもの。''またタイムワープか。''
-極めつけは、混乱のなか命からがら脱出を果たすのだが、座標指定も何も行っていない(そもそも元の時代に戻れるかもわからない)状況で都合よく元の時代の、元の空間に戻ってくることである。一応、「地球消滅時の余波に押しやられる形で元の時間に帰れた」と予測を立てて説明しているが、端的に言えば「ブラックホールや星の爆発で時間+αを行き来した」というあまりにご都合主義な話である。
--その上で後述する「全部!全部!全部!」のイベントが繰り広げられる。
-このアナザーアースでのエピソードは内容の鬱さもあって、かなり批判されるものとなっている。しかし、このエピソードの根幹は作品そのもののテーマも如実に表している。それは「進化とは何か。急激な進化がもたらすものとは何か。」そして「未開文明に不用意に接触することがいかに危険か」である。
--この作品のエンディングはSOシリーズでも象徴的な「未開惑星保護条約」が締結されて終幕を迎えるというものである。また全体のストーリーの流れも進化や文明の発展についてのエピソードが語られる。
--従来作では、未開惑星保護条約は「これは条約違反だ」→「そんな事を言っている場合じゃない!」と言う感じの足枷的な役割しか無く、その上それを破った主人公達に何らペナルティが課せられる事も無いなど、ほぼ形骸化していた。
---それどころか『1』のローク、『2』のエクスペル共にその影響で文明を急進化させてしまう((エクスペルは『2』本編終了からたった数年で銀河連邦に加盟。ロークは詳細が直接語られている訳ではないが、『1』から僅か100年程度で加盟している。))のだが、その危険性やデメリットに関しては全くと言って良いほど描写されず、寧ろ「条約に囚われてはいけない」と言うかの如く、破る事が正解のような描かれ方をされていた。
---今回のシナリオは、この条約が何故存在するのか?その意味と重要性に踏み込み、これまでのシリーズで結果的に良い方向にのみ進んで来た主人公達の行動の危険性を改めて問う内容と言える。
--それらのことを考えたとき、このアナザーアースでのエピソードが一概に批判されるべきものではないことがわかる。
--しかしながら、話の展開、演出・脚本、そしてキャラクターのチープさなどあまりにも拙い部分が多いため、ツッコみ待ちの電波エピソードとして語られても仕方がない面があるのもまた事実。「時間や次元を(不可抗力で)跳び越える」という要素を入れず、素直に「現在の時間軸にある惑星」を舞台にすれば綺麗にまとまった可能性もあるだけに、スタッフにこの「先進惑星の干渉による破滅」というエピソードをしっかり描き切る力がなかったのが悔やまれるところである。
#endregion

-また全体的な演出・脚本について簡単に言うと、いわゆる「昭和のノリ」が目立つ。
--例えば敵要塞のトラクタービームに捕まりカルナスがドック内に拘束された際の「お招きにあずかったと考えようよ、前向きにね」といった臭いセリフや、やたらと「仲間」という言葉を使いたがる主人公の熱いノリ、主人公がヒロインの額をこづくラブコメめいたやり取り等、とにかく古臭い演出が多い。
--イベント中のモーションが全体的にバタくさく落ち着きがない、メリクルがギャグパートで何処からか取り出したナイフとフォークを持って走り回る、嫌われ役の上官は歯に衣着せぬ言動で徹底的なまでに死ぬ瞬間まで嫌な奴として描かれるなど、昭和のアニメ的な描写が多い。
--勿論、好きな人は好きな部類なので、必ずしも問題点と言う訳ではないが、万人受けするとは言えないのも確かだろう。

-その昭和的ノリを抜きにしても、よくわからない微妙な演出や設定が多い。
--カルディアノン人というとある人種がモンスター化(リザードマンや竜人など)するという場面があるが、その増え方が何故か「突如艦橋になだれ込んで来たモンスターに乗組員が襲われ、乗組員も変身する」というゾンビ映画のような演出になっている上、襲われたと思ったら突如光につつまれ、光の中から一瞬でモンスターが現れるという淡泊な演出になっている。
--ゾンビ映画的演出も光に包まれる演出もそれ自体は決して間違っているわけではない。が、演出がとにかく安っぽいため恐怖感は感じづらく、人によってはちょっと笑ってしまうところもある。例えるなら「B級ゾンビ映画」と「B級マジックショー」を合わせた演出と言えばわかりやすいか
//演出になっているうえ、襲われたと思ったら何故か光につつまれ、光の中から突如としてモンスターが現れるという、マジックでよくある「箱の中に入った人が出てきたら一瞬で別人に変わっていた」とでもいわんばかりの奇妙な演出となっている。
//↑これ、光に包まれて変身ってそこまで気になるものだろうか。
//記事を書いたものです。確かに上の書き方は語弊を招くものになっていると思います。改めて考えてみると光に包まれる演出自体は確かにそれほど気になるものではないかなと思いました。グリゴリの性質を考えればむしろ間違ってないと思います。その上で改めて考えてみましたが、上の発言の真意は演出がとにかく安っぽいということを表現したかったのではないかと思います。なんというかすごくB級感があるというか、光に包まれて変わるにしてももっとやり方があるだろうと。なのでその旨で改めて記述させてもらいます。編集の経緯と意図を示しておきたいのでCOはしばらく残しておいてもらえるとありがたいです。折を見て問題が無さそうなら削除しようと思います。
---そして主人公たちは、それらの一連の惨状を捉えた映像を不時着したカルディアノン人の宇宙船内で見ることになるのだが、それを見た主人公のセリフが「カルディアノン人はトカゲ人間に変貌し、殺し合いが起きた――」である。''トカゲ人間''という言葉のチョイスはおおよそ2009年に出たとは思えないセンスである。
---もっと根本的な事を指摘すると、カルディアノン人は爬虫類を祖として進化した異星人で、簡単に言ってしまえばモンスター化する前の時点で「トカゲ人間」なのである。元々トカゲ人間である相手が変異したモンスターを指して「トカゲ人間」と呼ぶのには違和感を禁じえない。
--さらに、アナザーアースが消滅する様子を見た主人公のエッジが「全部! 全部! 全部!」と発狂するイベントは、その言動と演出のシュールさからAAまで作られるようになった。

#region(AA(画像版))
#image(全部!全部!全部だ!.jpg,title=全部!全部!全部だ!)
#endregion
#region(AA(テキスト版))
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       ┗(^o^ )┛<亜空間に飲まれる寸前に見たよ……
          \\   歪んだ地球が……光の中に消える瞬間を……
              ミ  たったの一瞬で消滅したんだよな……あんなにも簡単に……
                   それを引き起こしたのは僕なんだ……! 気休めはよしてくれ!
                  .        _ ,.... -‐‐
                      ,...- ' ゙゙
                   , '´ヽ ヽ    _/
                 /   j´  `'ー、_ j
                /  /`´      !ノ
              /  '!.j
             ,!'   `

そうさ……全部消えちゃったんだよ!>\(^o^)/<地球は消滅した! 何一つ残らず!



<(^o^)> 全部!
 ( )
//

<(^o^)>  全部!
 ( )
 \\

..三   <(^o^)> 全部!
 三    ( )
三    //


.    <(^o^)>   三 全部! 全部! 全部だ!
     ( )    三
      \\   三 
}
#endregion

---また、AAを見れば分かる通り、「地球は消滅した!」と叫びながら両手を上げる、「全部!全部!全部だ!」と叫び上体ごと振りかぶりながら机を叩くといった過剰すぎる演出が逆にシュールさを際立たせている。
---このシーン、本来ならばシュールさとは無縁の悲劇的なシーンなのであるが、ストーリーの部分でも詳しく書いた通り、あまりにも急展開・超展開、電波シナリオなためプレイヤーを完全に置いてけぼりにしてしまっている。そのため上の過剰演出と相まってシュールさを感じさせるシーンと化してしまっているのである。
---ちなみに、この「全部だ!」の扱われ方はトライエース側も認知しているようで、7年後に発売された『5』の「エモーション」というスキル((移動中やイベント中にボタン操作で特定のジェスチャーを取らせるスキル。))の中に''「ゼンブ、ゼンブダ!」''という名前で存在していたり、スマホアプリ「スターオーシャン:アナムネシス」公式サイトで提供されている[[エッジのTwitterアイコン>http://www.jp.square-enix.com/soa/special/images/icon/07.png]]も''「全部だ」と叫びながら号泣しているもの''というチョイスとなっているなど、半ば公式自虐ネタに近い使い方をされている。
--ほかにも、上記アナザーアース編の説明でさらりと述べたが、アナザーアースの基地内で先に捕まっていたレイミが何の脈絡もなく''全裸に毛布を掛けた状態で眠らされている''というかなり際どい一幕も。全裸にされた場所が場所なので、アナザーアース編でのレイミ視点の''薄い本''も実際に何冊か存在する。
---冷静に考えれば((拿捕したカルナス内にはエッジら複数の乗務員がいた形跡があるはずなので、他にもいるはずの(しかも優れた技術・武力を有するであろう)乗務員が何処にいるか分からない状態で狼藉を働くのはリスクが大きい。また、取り繕うヒマもないであろう目覚めた直後のレイミ自身の反応も取り乱しているとはいえない。))((何よりCERO:B(12歳以上対象)で全裸を晒すイベントを入れるだけでも際どいのに、「実は性犯罪もされてました」という設定を確定させるのはあまりに無謀といえる。))服を脱がされた以上の事はされていないだろうし、責任者である軍人も「危害は加えていないが、リラックスして話を聞かせてもらった((21世紀の地球出身である事やカルナスの反物質エンジンの事など、簡単に口を割らないであろう内容も聞き出しているので、自白剤の類を使った事は確実といえる。))」と説明している。レイミ発見時の一連の流れを好意的に受け止めれば、「頑丈な密室の扉をロックするのを妨害されないように、エッジたちをレイミに釘付けにして隙を作るため」という解釈は可能である。~
しかし、それならそれで部屋の隅に縛り付けて放置しておくだけでも十分なはずなので、全裸にしておくという方法そのものに違和感が生じるのは避けられない。
---公式攻略本収録のインタビューによると、そのイベント中の台詞''「エッジのエッチ!」''は脚本の時点で言葉遊びとして入れられていたとのこと。だが、前述のように何もされてないという前提で考えると、その''言葉遊びをするために全裸放置という流れを作った''ことになる。そんな事を理由に全裸をぶち込むくらいなら、もっと自然な流れの脚本にしてほしいものである。入れるにしても理由付けや説明をゲーム内でしっかりとしておき、上記のようにわざわざ考察や解釈をしなければ性犯罪に結びつけられてしまうような事態は避けるべきだっただろう。
--エッジとレイミ、そしてもう一人の幼馴染であるクロウの素性に関する設定が前作とやや被っている。前作のフェイト達のそれに比べるとストーリー上の必然性もやや薄く、前作プレイヤーからすれば劣化フェイト達という印象が拭いきれない。オマージュのつもりなのかもしれないが、何もすぐ1つ前の作品と似せなくても・・・。
---「第三次大戦で地上は荒廃し滅びかけており、その過酷な環境でも生き残れるように古代遺跡から採取したムーア人(ムー大陸の人間)の遺伝子を組み込んで、超人類を生み出すプロジェクトの成功例として誕生した」という経緯そのものはそこまで無理のあるものではないのだが…。

-総じて本作のシナリオは粗が目立ち、そこに目を瞑ったとしても人を選ぶ出来となっている。4作目にしてようやく「スターオーシャン」のタイトルに適ったSF展開を実現したり、過去作では半ば目を逸らされていた暗部に焦点を当てる、などと言った意欲は感じられるものの、やはり本作のストーリーを楽しめるかどうかはプレイヤーの好みによるだろう。
--ちなみに本作のシナリオ原案はSOシリーズ生みの親で過去作を手掛けた五反田義治氏ではなく、シリーズのゲームデザインを担当してきた則本真樹氏である。その為か旧作との作風のギャップも大きく、上記の評価に少なからず影響していると思われる。
---過去には『[[ヴァルキリープロファイル]]』のシナリオで高評価を得た人物であるものの、氏の作風がスターオーシャンの雰囲気に合わなかったのか、実際のシナリオが原案から大きく改変されたのかは不明だが、今回はこのような結果となっている。
--五反田氏が手掛けた過去作のシナリオも『3』は賛否の嵐を呼んだ上、『1』『2』に関しても決して完成度が高いとは言えなかったが、基本的に万人受けしやすい王道ストーリーであり、あまり好みが分かれるようなものではなかった。また、世界観やキャラクターの面では人気を集めていたのも確かである。

''その他''

-フェイズに関する仕様
--パーティメンバーの1人、フェイズは物語中盤で永久離脱し、入れ替わりでエイルマットが加入する。2周目以降はフェイズを残存させる事が可能だが、エイルマットが仲間にならない。
---フェイズを残存させてもストーリーは変化せず、ムービーには通常通りエイルマットが登場し、フェイズはパーティにいない事になっている。空気を通り越して最早幽霊である。
---当然、仲間にしなかった方はその周では育てる事ができず、プライベートアクションも、後術のアーツコレクションも達成不可能。クリア後を含め1周のプレイ時間が余裕で100時間を越える本作では大問題である。仲間枠が1人ぐらい増えても困るシステムではないのだが・・・。

-実績/トロフィーの解放条件がかなり鬼畜。全解放の難易度はこれらのシステムがあるゲームではトップクラスである。
--大半はアーツコレクションとアイテムクリエイションのコンプ率に関するもので、どちらも100%にする必要がある。
---アーツコレクションとは実績に似たシステムで、ゾロ目ダメージを出す、足技だけで勝利、といった項目がキャラクター毎に100ずつ用意されている。その中には連続4時間戦闘、隠しボスを短時間撃破といった無茶振りも。それらを100×9キャラ全てコンプリートしなければならない。最低でも隠しダンジョン含め2周やり込む必要がある。所要プレイ時間は100~200時間以上。

-快適さを大きく損なう仕様の数々。
--セーブポイントがかなり少ない。そのくせにマップは無駄に広い。
--基地や家といったダンジョン以外の屋内マップに入ると強制的に歩き移動になる。特に序盤の拠点となる開拓基地が広いため、基地内を移動するだけで時間がかかる。
--アイテムクリエーションが宇宙船カルナスでしか出来ないのはまだいいが、惑星ロークの街からカルナス着地地点まで遠いうえに高速移動のシステムが無く、クエストやアイテム採取での往復に不便する。
--DVD3枚組だがマップデータが1枚に纏まっておらず、最終盤では拠点となる宇宙船カルナスがディスク3(ラスダンとEnⅡしかないディスク)の場所に固定され、''星を移動するたびにディスク交換が必要''という状態((より正確に書くと、「エイオス・レムリック・ローク」に行く際にディスク2が、「EnⅡ・バロックダーク(カルナス着陸地点)」に行く際にディスク3が必要となる。一応、EnⅡとバロックダークの素材を採集する分にはディスク交換は必要ないのだが…。))になる。
---終盤は素材集めやサブイベントで惑星を行き来するたびに何度もディスク2と3を交換させられる始末。更に2つある隠しダンジョンのうち1つはディスク2(惑星ローク)にあり、これまたカルナスとの往復のたびにディスク交換させられる。
---ディスク交換のタイミングも微妙で、特にディスク1→2への交換は惑星ロークのフィールドを移動中にイベントなどを挟まず突然要求される。
---本作の終盤~クリア後はレベルよりも装備性能に依存したバランスな為、育成・やり込みには装備の作り込みが避けられないにもかかわらず、このディスク交換強制という仕様はあまりにも不便である。
---レアアイテム採集→アイテムクリエイション→レアアイテム採集……を容易にさせないための嫌がらせととれなくもない。((本作での採取ポイントは時間経過ではなく、カルナスに戻った時点で復活する仕様となっている。))
---この問題はDVDから本体ハードディスクにインストールしても解消されることはない。
--メニューのキーレスポンスが悪い。ボタンを押してからメニューが表示されるまで、数秒間待たされることもある。
--ムービーが非常に長く、コントローラーを放置しているとコントローラーの接続が切れてムービーがストップしてしまう。特にラストダンジョン手前のムービーイベントは''約1時間''と恐ろしく長く、イベントスキップも3回に分けられているほど。仲間との感情度で俗物な上官の断末魔が変化するという無駄に凝ったギミックを仕込んだりしているが、もう少しコンパクトにまとめる事は出来なかったのだろうか。
--イベントスキップにも問題がある。よくあるスタートボタンでスキップメニューを開くタイプだが、本作のそれはポーズを兼ねておらず、スキップメニューを開いてる間もムービーが進行する。
--宝箱やセーブポイントでの判定に問題があり、うまく立ち位置を調整しないと反応しない。

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**総評
単体で見ればそれほど悪くなく、進化する点はしっかり進化しており特にバトル面の評価は高い。~
しかしストーリーの粗にマネキンのようなポリゴン、仕様と無視し難い点が多く、~
加えてまがりなりにもコアなファンを持つ人気シリーズの久しぶりの新作であった為に問題点の方が強く目立ってしまった。~
特にシナリオは見所こそあるものの粗が多い上に人を選び、元々ストーリー面の評価が高いとは言えなかったSOシリーズにおいても特に批判されるものとなっている。~
一部では、超展開が多くトンデモストーリーとも揶揄される『[[3>スターオーシャン Till the End of Time]]』の後に出されたせいで、評価が低めな傾向にあるとも言われている。~
しかし皮肉にも、次回作『[[5>スターオーシャン5 -Integrity and Faithlessness-]]』の低評価により、発売からかなり月日が流れた後で本作が再評価され始めた。それ相応のスペックは秘めた作品と言う事だろう。

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**余談
-後述するPS3版の影響や、上記の欠点からか中古品が溢れてしまい、『[[テイルズ オブ ヴェスペリア]]』と並んでXbox360コーナーでは値崩れを起こしている。

-海外大手ゲーム情報サイトの[[「戦闘システムが優れたJRPGトップ5」という特集>http://www.gamespark.jp/article/2014/02/27/46660.html]]にて、''本作が堂々の1位に輝いた。''~
……ある意味「戦闘システム''は''素晴らしい」という、トライエースの評価を体現した結果といえるかもしれない。

-『5』発売の際のインタビューにて、五反田氏を始めとする主要スタッフは本作発売当時を「海外を意識していたと言うか、ゲーム業界全体がそういう風潮だった(意訳)」と語っており、本作の反省点を挙げている。

-本作発売より7年後、新作『[[スターオーシャン5 -Integrity and Faithlessness-]]』が発売された。
--本作の反省点を生かし、原点回帰しつつシリーズ集大成を目指した作品であると、インタビューでは語られていた。しかし確かに本作より改善されている点はあるのだが、それ以上に改悪点、微妙な新要素、使い回しが多く、逆にシリーズ最低と評されるほどであった。
--そして前述の通り、それによって前作『3』と本作が再評価される流れもまた生まれていった。

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*スターオーシャン4 -THE LAST HOPE- インターナショナル
【すたーおーしゃんふぉー ざ らすと ほーぷ いんたーなしょなる】
|ジャンル|RPG|&amazon(B002PAQCS2)|
|対応機種|プレイステーション3|~|
|メディア|BD-ROM 1枚|~|
|発売元|スクウェア・エニックス|~|
|開発元|トライエース|~|
|発売日|2010年2月4日|~|
|定価|8,190円|~|
|プレイ人数|1人|~|
|レーティング|CERO:B(12歳以上対象)|~|
|コンテンツアイコン|恋愛、犯罪、暴力、セクシャル、言葉・その他|~|
|廉価版|アルティメットヒッツ:2011年4月21日/3,800円|~|
|判定|なし|~|
|ポイント|若干の改善あり|~|

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**概要(PS3版)
スターオーシャン4の完全版。『3』のときは同機種の完全版がされたが、今作ではPS3でのみ発売された。~
インターナショナルというタイトルがついているが、同社のFFや[[KHシリーズ>キングダム ハーツ シリーズ]]と異なりいつでもボイスを日本語と英語に切り替えが可能になっている。
**主な変更点
-無印で不満とされていた点が一部改善されている。
--BD1枚となったためディスク入れ替えをする必要がなくなり、快適性が上がった。
--メニュー画面をリニューアル。 
---見た目は無印の北米版と同じ?
--ステータス画面のキャラ絵は3DCGに切り替え可能。
--バトルターゲット変更機能追加、セレクトボタンで一発変更可能。
--宝箱の判定の改善。
--戦闘時の黒枠がなくなった。
---また戦闘開始の時の演出も短くなってる。 
--ICにおいて受注されたアイテムを作成する場合、いくつ要求されているか表示するページが追加。
--室内に入った際強制で歩きにならなくなった。
-戦闘バランスも一部調整されている。
--無印でチート級の性能を持ったキャラの技の弱化((一部の技等に至っては、入手時期を本編クリア以降に先送りされている。))や、弱キャラの武器の性能上昇があげられる。
-その他、色々な部分で若干の変更点や改良点あり。
-トロフィーまとめwikiで最高難易度の一つとして挙げられるほど、プラチナトロフィーの難易度は高い。

**総評(PS3版)
遊びづらいシステム関係の問題は改善され、360版に比べて遊びやすくなったものの、シナリオやキャラへの変更はなかった為、結局評価は芳しくなかった。~
先行した無印の評価が微妙だったことや目玉となりうる大きな追加要素がなかったこともあり、360からPS3への移植にしては珍しく売上本数が無印に届かなかった。~
(WiiからPS3/PSPではあるが、『[[428>428 ~封鎖された渋谷で~]]』等、前例がないわけではない。)~
それでも遊びやすさは向上しているので、現在遊ぶならPS3版の方をオススメする。

**余談(PS3版)
2017年11月28日にPS4版/PC版が「4K&フルHDリマスター版」として配信された。これにより、PS4一台で『1』以外のナンバリングタイトル全てがプレイが可能になった。
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