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うしみつモンストルオ リンゼと魔法のリズム - (2018/08/21 (火) 06:11:00) のソース

*うしみつモンストルオ リンゼと魔法のリズム
【うしみつもんすとるお りんぜとまほうのりずむ】
|ジャンル|ダンス&リズムアクション|&amazon(B0052IU8MU)|
|対応機種|ニンテンドー3DS|~|
|メディア|3DSカード|~|
|発売元|サンタエンターテインメント|~|
|開発元|サンタエンターテインメント、ティアソフト|~|
|発売日|2011年7月21日|~|
|定価|4,725円(税8%込)|~|
|プレイ人数|1人|~|
|レーティング|CERO:A|~|
|セーブデータ|3個|~|
|判定|なし|~|
|ポイント|お化けの街を舞台にダンス&br;グッズコレクションによるやりこみ|~|

**あらすじ
中学校1年生の少女リンゼはある日、大きなクシャミをしてしまいユータイリダツしてしまう。 
飼い猫ミシェルはこの変異を直すべく、仲の良い魔法使いのクリスタルに指示を仰ぐため、オバケのまち「モンストルオ」にリンゼを案内する。
ホラーダンスの素質を見込まれたリンゼは、人間に戻るために必要なたくさんのヒメイを集めるべくモンストルオを駆け回る。

**概要・特徴
二等身のどこか怖くてかわいらしいキャラクターがショートコメディーとダンス、そして時々ミニゲームを繰り広げる。子供やライト層を意識したゲーム性となっている。

**ゲーム内容
***モード
-あそびにいく
--物語の舞台、モンストルオに遊びに行ける。ストーリーを進めたり、衣装を購入したり、タロットカードで占ってもらえる。
---シナリオ中でこそオバケに必要不可欠な「ヒメイ」だが、ゲーム的にはダンスの成績に応じて稼げるポイントであり通貨代わりにもなる。

-コレクション
--シナリオを進めることで自動的に入手できたアイテム、購入できたアイテムを一覧できる。
---髪型と衣装もここにコレクションされる。髪型や衣装は集めるだけでなく、主人公の着せ替えに使うこともできる。
--その他タロットカード、ガチャガチャのバッジ、ダンス時のデモ操作画像といったものがある。
--総合で117つのアイテムがある。

-ダンスモード
--いわゆる練習モード。ここで稼いだポイントもヒメイとして収穫でき、ハイスコアもランキングに掲載される。
--一度プレイした曲を、即席でプレイしたい場合はこのモードのお世話になる。

-クリア後のやりこみ
--クリア前にやり残していたダンスのでもムービーやアイテム収集ができる。
--クリア後に「ダンス検定」に名称が変化する。新たに「むずかしい」と「げきむず」の高難易度版が追加される。
---クリア(ランクがA~Cのいずれかになる)ことで、次の曲の高難易度版と、特典が解放される。
--ダンス検定の高難易度版をクリアすると、新たに絵本のページをコレクションできるようになり、完成させるとひとつの物語が見られる。またダンス検定で追加される衣装もある。


***ダンス操作
-概要
--主人公たちが曲に合わせて踊っている合間、下画面のタッチによるリズム操作を入力する必要がある。
--成功評価はGREAT GOOD の2段階。連続して成功するとコンボになり評価が上がる。
--曲終了時にコンボやタッチ操作の成功率、ヒメイを稼ぐコーナーでの操作を総合評価し得点とランクが与えられる。A~Cが成功の扱いで、ストーリーモードや検定の場合は次の章に進める。
---ランクをAでクリアした曲はその曲のダンスのデモ動画がコレクションに追加される。
---ランクがFだと失敗扱いとなりリトライが必要なになる。なおD,Eランクは存在しない。

#region(close,リズム操作一覧)
-タッチ
--もっとも基本的な操作。画面ではドクロマークのシンボルで表示される。
--タッチすべきタイミングが近づくと、ドクロマークの外周を赤い楔形のシンボルがすばやく回転するので、それが一周回って12時の位置にくるタイミングを見計らってタッチする。

-スライド
--ドクロマークと黄色い線で表示される。
--スライド開始時のタッチのタイミング、スライド中の軌道の正確さの2点を別々に評価される。
--タッチのタイミングを合わせ、ドクロマークが黄色い●からはみ出ないように下画面をなぞれば高評価。

-マンドレイク
--ゲーム中盤以降の譜面にて登場する双葉のシンボル。タッチと扱いは似ているが、こちらはただタッチするのではなく上にはじくように入力する必要がある。

#endregion

-その他ヒメイを稼ぐコーナー
--曲の合間に2回ほどリズムとは無関係な操作でポイントを稼げる時間がある。
--ミシェルをタッチペンではじいて一般人に炊きつけたり、ドクロを高速回転させてバラバラに飛び散らせて一般人を怖がらせることができる。また、画面中央に煙が出てきた場合はそれをうまくタッチ操作でかき消すことでバックダンサーが登場する。

***その他
-ミニゲームを4種収録。
--20箇所あるマンションの窓から顔を出したキャラの配置を覚えて、お題に応じてキャラがいた窓をタッチする神経衰弱のようなゲーム。
--あみだくじの要領で自動的に右に進むキャラに対して、タッチペンで曲がり角を作る等して、骸骨のパーツを集めていくゲーム。
--おちてくる餌をタイミングよくキャッチさせるゲーム。
--ジャイロ操作でキャラを左右に動かしアイテムを集めるゲーム。

-クリアまで
--メインシナリオは4章構成。1章でプレイすることになる音楽は5から6曲。
---それぞれの区間はお話を見た後にリズムゲームをこなし、〆のお話を見るまでがセットになっている。
--各章にはリズムゲーとはまた別のミニゲームが1つずつ挿入されている。
--一定以上の成績を収めると次の曲に挑めるようになり、章のすべての曲とミニゲームをクリアすれば次の章に進める。
--1本道構成だが、クリアした曲はいつでもプレイ可能。ストーリーモードの「あそびにいく」でも、ダンスモードでもよい。

-開始時にゲームのひとくちメモ的なヒントが提示される。

-セーブデータの扱いについて
--セーブは曲やミニゲームを終えてさらにリザルト画面を抜けた際に自動で行われる。
--ダンスシアターや衣装といったコレクションの類は、他のセーブデータのものと共有はできない。逆にダンスの得点ランキングは共有。
---なお上書きされて消えたデータについても、それがランク外に追い出されない限りは得点表に載り続ける。

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**評価点
-魅力的なキャラたち
--パートナーとなってくれるキャラは、見た目に反して腰が低く気が小さいバンパイア、野菜が大好きで友達思いな狼男、頭に鳥を飼っているフランケンシュタイン、のんきなくまのぬいぐるみミイラ、など個性が強いキャラばかり。
--ストーリーモードの会話も、お化けがテーマと思えないレベルでほんわかしている。

-クラシックの名曲のアレンジが収録されている
--本作用にサイコポップ調にアレンジされた名曲もプレイできる。

-グラフィックが全編にわたって3D表示可能
--キャラクターも動きが豊富なのにもかかわらず一枚絵で浮き出ているのではなく、きちんと立体として浮き出てくる。
--ダンス中に画面からコウモリの群れが飛び出してくることもあり迫力がある。

-主人公の着せ替え
--着せ替え用のアイテム自体はさほど多くないながらも、広いジャンルを押さえてある。
--お化けのような外見に徹してもよし、小悪魔系になってもよし、かわいらしくなってもよし。プレイヤーの好きな風譚に主人公の見た目を変えることができる。

//**賛否両論点

**問題点
-収録曲に乏しい
--ダンスで踊れるのは25曲と練習曲だけ。ストーリーモードだけをクリアするのであれば、1時間もかからないくらい。
---実際、クリア後にやれることも多いため実質的なボリュームが少ないとは言い切れないが。
--オリジナルの曲の大半はタッチ操作の邪魔をしないようにしようとしたのか、聞きごたえがあるとはあまり言えない。どこぞの体操のお兄さんと踊りそうな曲もあるが、さすがにミスマッチな感が否めない。
--コレクションを完成させるには、ダンス検定の高難易度版も網羅していく必要があるが、そのために同じ曲を反復してプレイできるかというと微妙なところ。

-曲を踊るうえでの不自由
--ストーリーをひととおり見終えたり、ダンスモードで曲を選ぶと、自動で曲が開始されてしまう。
--曲を途中で止めたりはじめからやり直す機能がない。

-一部のタッチ操作の理不尽さ
--「マンドレイク」のシンボルの際に上にはじき入力する必要があるが、この操作が非常にやりにくい。スライドが早すぎてもダメ。移動のないタッチと認識したらノーカウントになるのか、反応してくれないことも多々。
--「ダンス検定」の高難易度版になるとスライドすべき速度が同じ曲の中でも千差万別。
--ゆるやかなスライドを求めていたと思えば、急に早いスライドを求めてくるなどする。このあたりは覚えゲーに近く、意図的にハメようとしているようにしか思えない。
--決してできない類の操作でないため慣れさえすれば、他の音ゲーにはない独特な操作として楽しく思える可能性はある。 

-リアルラックに依存するコレクション
--アイテムを一個ガチャガチャから引く要領なので、運が悪いと同じものがダブり続ける。画面移動に要するロードも若干長いので、短時間に何度もトライしにくい。
---もっとも、そろえるメリットは特にない。またコンプリートが起こりにくくなることで、プレイし続けるモチベーションにはなるかもしれない。

***その他 細かい問題点
-スキップ、再閲覧
--ストーリーモードの寸劇をスキップ、もしくはバックログ等を閲覧する機能がない。(メインストーリーは雰囲気や日常系に徹した物語であり、入れるとかえって煩わしくなる可能性もあったが)
--ストーリーモードは2周目以降もストーリーをスキップできないかわりに、1周目の後日談やダイジェスト版を踏まえた短めの寸劇が入る。こちらも短いとはいえ飛ばすことはできない。
---逆に、ストーリー中は小さなギャグ展開も随所に挟んでくるのだが、「あの時のオチをもう一度見たい」という楽しみ方がしにくい。

-一部、ランダムエンジンに依存したゲーム説明がある
--勘違いしていたところで特にプレイに差し障りこそないのだが、ダンスの評価にDとEのランクが存在しないこと、ダンスモードとダンスシアターの扱いの違いが混乱しやすいポイント。
--この2つはデータをロードした直後のヒントとして紹介されるのだが、ロードをしない限りは見ることができない。
--また特定のヒントを狙って引くことはできず、そのヒント(説明書に乗っている場合あり)でしか得られない情報もある。

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**総評
子供向けゆえ簡単なつくりをしてはいるが、一部癖の強い操作や不親切な説明が気になるところ。やりこみといったマンネリ打破の工夫こそあるのだが、やりつづけるモチベーションを保てるかがこのゲームの評価の分かれ目となる。一方でキャラクター面を見れば、ホラーをベースにもどこかかわいらしい世界観を作り出しており、原作が存在しないゲームとしてはなかなか頑張った方と言えるだろう。