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*クイーンズブレイド スパイラルカオス 【くいーんずぶれいど すぱいらるかおす】 |ジャンル|シミュレーションRPG|&amazon(B002ZB7LM2)| |対応機種|プレイステーション・ポータブル|~| |発売元|バンダイナムコゲームス|~| |開発元|トーセ|~| |発売日|2009年12月17日|~| |定価|【通常版】6,279円&br()【激闘パック】10,479円|~| |価格|PSP the Best:2011年5月19日/2,600円|~| |判定|なし|~| |ポイント|脱衣戦闘・スパロボと似通ったシステム|~| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 -『クイーンズブレイド』シリーズのキャラゲー。しかし、アニメ版・漫画版など他メディアの作品との関わりは一切無い、独立した世界観を持った作品である((ただし、各キャラの担当声優やムービーの作画はアニメ版準拠。))。本作オリジナルキャラクターの''「戦士見習い」キュート''と''「従者」ジャン''が登場する。 -バンプレソフト(現:B.B.スタジオ)が関わっているため、ゲームの構成は援護攻撃や援護防御、武器や防具の強化システムがあるなど、[[スーパーロボット大戦シリーズ]]とほとんど一緒。しかし全く同じわけではない。 **システム ''部位HP'' -今作の女性キャラは本来のHPと共に、各部位の防具(頭・胸・腕・腰・脚)にもHPが設定されており、これらを全て破壊されると残りHPに関係なく戦闘不能となる(「PKD」、通称パーフェクトノックダウン。この倒し方で敵を倒すと通常より多めの経験値を得られる)。これは敵だけでなく自分のキャラにも言えることで、HPに気を配りつつ各部位にも注意しなければならない。敵の攻撃を防ぎきってもPKDで戦闘不能、などということもある。またこのシステムに合わせて通常の防御とは別に特定の部位のみ守る部位防御というものもある。 --各部位を破壊する度にHPを削らずに部位HPのみを減らす「ボーナスアタック」というものが使える。これをうまく用いれば簡単に敵を文字通り丸裸にすることも可能。ただし、戦闘デモがOFFだと使えない上にタイミングが若干シビア。 --部位を破壊すれば原作ゲームブックさながらのカットインも拝める。しかも複数あるので、PKD狙いでなくても一見の価値あり。また破壊した部位からアイテムが出現することもあるので、部位を破壊することにデメリットはまず無い。 -部位をある程度破壊されるとパッションアウトというプラスかマイナスの効果がランダムで発生する。各キャラ事に違ったものが用意されており、どちらの効果が現われるかはランダム。 --部位は通常のHP回復では回復せず、「修復」という専用コマンドで回復する。尚、男性キャラと仲間にならない雑魚敵には部位HPは無い。 ''仲間モンスター'' -本作ではQBシリーズに登場する闘士だけでなく、条件を満たせば一部の敵モンスターも仲間にすることができる。仲間に出来るモンスターは9人(各系統・属性事に3人ずつ)で、仲間にすればジャンの特殊スキル「呼び出す」でいつでもマップ上に召喚できる(最大3人まで)。 --仲間モンスターは各系統事に全く違った性格をしている(ハーピー系:高飛車で柄の悪い不良女子、女郎蜘蛛系:幼児体型の物静かなツンデレ、双角鬼系:百合趣味のマイペースなボク少女)。 ''フリートーク'' -仲間になった闘士と会話することで友好度を上げることができる。各ステージ事に一回ずつしかできないが、闘士の隠された一面や性格をうかがい知ることもできる。 -訓練では特定のキャラ同士を戦闘させてレベル上げを行うことができる。勝てばレベルが上がり、勝敗にかかわらず参加したキャラ同士の友好度が上がる(勿論勝った方が大きく上がる)が、フリーステージと違い味方キャラは一人ずつしか使えない欠点もある。 ''コスチュームチェンジ'' -一部のキャラはコスチュームを変えることで属性・性能などが全く違うものとなる。一度解放すればバックステージでいつでも変更できる上に、次の周にも引き継がれる。 -尚、これらのコスチュームを作っているのはジャンである。しかしそのデザインセンスは若干首を傾げたくなる。 --キュートとレイナはともかく、ユーミルのコスチュームは所謂「''ネコちゃんスーツ''」。ナナエルは元の服装よりかなり露出度が高い服装である。 ''オリジナルキャラ'' -本作では主人公と、最終的に対立することになる敵組織がオリジナルキャラである。 -本作の主人公にあたるキュートは、戦士見習いの少女。良家の生まれで、若干世間知らずな面もある。 -ある日突然クイーンズブレイドに参加しようと思い、ジャンを従者にして家を飛び出した。ちなみにクイーンズブレイドに参加したくなった理由は自分でも分かっておらず、「とにかく出たい」と言うのみ(この理由は後半に明かされる)。 --序盤は見習いというだけあって、あまり実力は高くない。しかし物語が進むに連れて実力も付き人間的にも成長し、最終的にはレイナから「一人前」と言われるほどの実力者になる。 --またレイナとトモエと共に温泉に入った際には自身の貧相なスタイルに嘆くなど、年頃の少女らしい一面も見せる。 -その一方、彼女の従者であるジャンは様々な面で情けない人物。一部の人間からは蛇蝎の如く嫌われるであろうキャラクター像となっている。 #region(具体的にどういうキャラクターなのかというと) -「''煩悩の塊''」などと言われる程のスケベ。 --事ある事にHな妄想をしてはアホ面を晒し、キュートらに殴られている。 --このゲームの性質を考えると、メインキャラがスケベである事自体は問題無い。このスケベぶりを敵に利用されるのも、ゲームの性質上ある程度は致し方ないかもしれない。しかしその結果味方の致命的ピンチを度々招いてしまうというのは流石に擁護不能。 ---設定では「スケベだが常識人で、世間知らずのキュートのフォロー役」となっている彼だが、真面目なシーンでもお構い無しにスケベ妄想を炸裂させている辺り、どうしても''設定詐欺''であるという評を下さざるを得ない。 -典型的ヘタレとでもいうべき臆病ぶり。戦闘台詞は基本的に情けないものばかり。 --性能面でも、お世辞にも強いとはいえない。攻撃技は一つのみで、回復役としても上位互換となるキャラが存在しているのが痛い。 --尤も上述のキャラクター像で無双可能なレベルの強さだったならば、別の意味で嫌われ役になっていただろうが…。 -トドメとばかりに、ゲームを通して成長描写やフォロー要素がほぼ見られない。 --作中でみせるスケベな性癖や臆病な性格は、最後までほとんど改善されない。 ---フリートークを積み重ねれば成長した台詞も幾つか見られるが、あくまでも本編とは無関係の為、それらの台詞が本編に生かされることはほぼ無い。人によっては「口だけは達者」と更なる悪印象を抱いてしまう恐れすらある。 --この手のキャラにはお約束の、ダメ部分を補う要素もほぼ無い。後半になれば技も増え、戦闘台詞も勇ましくなる……ような展開も残念ながら一切無い。 -上述の有様にもかかわらず、作中では自然な流れでキュートと、もう一人のキャラクターから恋愛感情を抱かれる。 --…ここまでくると、最早ラノベやギャルゲー・エロゲーの所謂「ダメ主人公」達と十分タメを張れるレベルなのではなかろうか。 -一応、専用コスチュームを作ることや、フリートークの会話等見るべき部分はある。 --他にも彼でモンスターをPKDする事により、モンスターを仲間にできるという利点もある。中々に骨の折れる作業ではあるが。 --…惜しむらくは、これらの要素が一切彼自身の評価向上・名誉回復に繋がっていないという点だろうか。 #endregion -敵組織の幹部やラスボスである双子の幼女は悪人らしく所々で非道な行いをするが、それでも抜けた言動やジャンを誘惑する一面も持っており、どこか憎めない。 //最もジャンがそれ以上にどうしようもない性格のため、相対的に見てそう思えても仕方がないのだが。 **難点 -敵のレベルは各ステージ事に固定。つまりフリーステージなどで鍛えすぎると難易度が極端にヌルくなる。 --しかしフリーステージの敵は全員レベルも経験値も低めなので、よほどやり込まない限りはそういう状況に陥ることはほとんどない。 --周回プレイ時には問題かも知れないが、レベルが引き継がれるのは3周目以降。 -前述の仲間モンスターのフリートークの会話が各系統事に全く一緒。デザインや声が同じなのは仕方がないとしてももうちょっとどうにかならなかったのだろうか。召喚時の台詞は違うのに…。 -味方キャラとして使えない闘士がいる。 --敵キャラ専用はクローデット、メローナ、メナス、ニクスの4人。全く使用できないのはリスティ、アレイン、アルドラ、エキドナ、シズカの5人。ちょっと物語に絡んだだけで出番は終わり。 ---アニメオリジナルキャラのシズカ、女王であるアルドラ、出れば間違いなくチートクラスの性能になるであろうアレインとエキドナは仕方ないとしても、リスティが使えないのは謎である。 --またアイリ、イルマは条件を満たすと仲間に残留する(満たさないと抜ける)が、その条件は友好度の高さ(隠しパラメータ)。さらにルート次第では仲間にならないことも。 -シナリオパートでのキャラ絵はそのキャラを書いた人ごとに違うが、ムービーはアニメ風の絵柄で統一。悪く言えば作画が安定していない。 -人にもよるが、上記の通りジャンがプレイヤーのストレスになる可能性も。 -システム面がスパロボと似通っている為か、同作と比べるとどうしても劣化と思えてしまう部分も。 --射程が全キャラみんな一緒(1~2)。アイテムで伸ばすことはできるが。 --遠距離攻撃は通常攻撃よりも広い範囲を攻撃できるが、移動後使用はできず貧弱でボーナスアタックもないため使う必要がほとんどない。使うくらいなら突っ込んで殴った方が大きなダメージを与えられる。 --武器や防具は一括で強化できず、ボタン連打が必須になる。 --少なめでバリエーションの無い戦闘台詞。各キャラ事の専用台詞(レイナVSクローデット、カトレアVSユーミルなど)も無し(一応、模擬戦の冒頭では見ることができる)。 --とはいえ各キャラのカットインや乳揺れはしっかり作り込まれているので、必ずしも劣化とは言い切れないのも事実である。 --また本作は「スパロボに似ていてもスパロボではない」わけで、仕様であると割り切る必要もある。 //-あっさりした終盤の展開 //#region() //-さらわれたキュートがラスボスと融合されドラゴンとなり、人格が消失しかける(同時にキュートを助ける為ジャンも敵に無理矢理協力させられる)という急展開に陥るのだが、冒頭のイベントであっさり終わってしまう。当然ながらドラゴンやジャンとは戦えない。 //--まずは融合したドラゴンと戦って、ある程度戦闘してから説得して救出する展開の方がベタながら燃えたのに。 //-またジャンにイライラしていたプレイヤーから見れば「やっとジャンをぶっ飛ばせる!!」というナイスな展開になったのに、思い切り肩透かし。 //--「ジャンをぶっ飛ばせる!!」は一応訓練で可能。ジャンの基礎能力も低めなので、負けるのはまずない。とはいえ、訓練はシナリオクリア後に一度しかできない貴重な友好度の上昇手段((ジャンは訓練せずともフリートークで上げることができる。というか、フリートークはジャン専用。))で、さらに貴重な味方の鎧破壊ができるので、やる人はあまりいない。 //#endregion //偏見かつ個人の感想が含まれているためCO **総評 -難点もあるがスパロボライクなゲームとしては普通に遊べる出来。使用できないキャラもいるが、QBらしい鎧の破壊や戦闘不能時のカットインなどファンにはしっかり楽しめる。マルチエンディングもある上に全てのエンディングを見た後に現われる追加ステージも有る為、最後まで遊び尽くせる。 **余談 -続編として『[[クイーンズゲイト スパイラルカオス]]』が2011年7月28日発売。 --『クイーンズゲイト』は版権キャラを使ったゲームブックだが、今作に登場する『クイーンズブレイド』の闘士達に加えキュートやジャンなどのオリジナルキャラクター達も引き続き参戦する。 ---さらにアルドラやエキドナなど、本作で使えなかったキャラも使えるようになる。 //-ラスボスがランシェルとスーシェルのペアユニットになっている。 //--担当している声優が「けいおん!」の平沢唯役の豊崎愛生。 -モンスター娘ゲームのパイオニアだった『[[カオスエンジェルズ]]』の絵師・Y人氏が20年ぶりに商業作品に復活。しかも並みいる有名絵師を差し置いてラスボスのデザインを担当。スタッフにファンでもいたのだろうか? -2014年9月18日にダウンロードコンテンツは配信終了した。
*クイーンズブレイド スパイラルカオス 【くいーんずぶれいど すぱいらるかおす】 |ジャンル|シミュレーションRPG|&amazon(B002ZB7LM2)| |対応機種|プレイステーション・ポータブル|~| |発売元|バンダイナムコゲームス|~| |開発元|トーセ|~| |発売日|2009年12月17日|~| |定価|【通常版】6,279円&br()【激闘パック】10,479円|~| |価格|PSP the Best:2011年5月19日/2,600円|~| |判定|なし|~| |ポイント|脱衣戦闘・スパロボと似通ったシステム|~| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 -『クイーンズブレイド』シリーズのキャラゲー。しかし、アニメ版・漫画版など他メディアの作品との関わりは一切無い、独立した世界観を持った作品である((ただし、各キャラの担当声優やムービーの作画はアニメ版準拠。))。本作オリジナルキャラクターの''「戦士見習い」キュート''と''「従者」ジャン''が登場する。 -バンプレソフト(現:B.B.スタジオ)が関わっているため、ゲームの構成は援護攻撃や援護防御、武器や防具の強化システムがあるなど、[[スーパーロボット大戦シリーズ]]とほとんど一緒。しかし全く同じわけではない。 **システム ''部位HP'' -今作の女性キャラは本来のHPと共に、各部位の防具(頭・胸・腕・腰・脚)にもHPが設定されており、これらを全て破壊されると残りHPに関係なく戦闘不能となる(「PKD」、通称パーフェクトノックダウン。この倒し方で敵を倒すと通常より多めの経験値を得られる)。これは敵だけでなく自分のキャラにも言えることで、HPに気を配りつつ各部位にも注意しなければならない。敵の攻撃を防ぎきってもPKDで戦闘不能、などということもある。またこのシステムに合わせて通常の防御とは別に特定の部位のみ守る部位防御というものもある。 --各部位を破壊する度にHPを削らずに部位HPのみを減らす「ボーナスアタック」というものが使える。これをうまく用いれば簡単に敵を文字通り丸裸にすることも可能。ただし、戦闘デモがOFFだと使えない上にタイミングが若干シビア。 --部位を破壊すれば原作ゲームブックさながらのカットインも拝める。しかも複数あるので、PKD狙いでなくても一見の価値あり。また破壊した部位からアイテムが出現することもあるので、部位を破壊することにデメリットはまず無い。 -部位をある程度破壊されるとパッションアウトというプラスかマイナスの効果がランダムで発生する。各キャラ事に違ったものが用意されており、どちらの効果が現われるかはランダム。 --部位は通常のHP回復では回復せず、「修復」という専用コマンドで回復する。尚、男性キャラと仲間にならない雑魚敵には部位HPは無い。 ''仲間モンスター'' -本作ではQBシリーズに登場する闘士だけでなく、条件を満たせば一部の敵モンスターも仲間にすることができる。仲間に出来るモンスターは9人(各系統・属性事に3人ずつ)で、仲間にすればジャンの特殊スキル「呼び出す」でいつでもマップ上に召喚できる(最大3人まで)。 --仲間モンスターは各系統事に全く違った性格をしている(ハーピー系:高飛車で柄の悪い不良女子、女郎蜘蛛系:幼児体型の物静かなツンデレ、双角鬼系:百合趣味のマイペースなボク少女)。 ''フリートーク'' -仲間になった闘士と会話することで友好度を上げることができる。各ステージ事に一回ずつしかできないが、闘士の隠された一面や性格をうかがい知ることもできる。 -訓練では特定のキャラ同士を戦闘させてレベル上げを行うことができる。勝てばレベルが上がり、勝敗にかかわらず参加したキャラ同士の友好度が上がる(勿論勝った方が大きく上がる)が、フリーステージと違い味方キャラは一人ずつしか使えない欠点もある。 ''コスチュームチェンジ'' -一部のキャラはコスチュームを変えることで属性・性能などが全く違うものとなる。一度解放すればバックステージでいつでも変更できる上に、次の周にも引き継がれる。 -尚、これらのコスチュームを作っているのはジャンである。しかしそのデザインセンスは若干首を傾げたくなる。 --キュートとレイナはともかく、ユーミルのコスチュームは所謂「''ネコちゃんスーツ''」。ナナエルは元の服装よりかなり露出度が高い服装である。 ''オリジナルキャラ'' -本作では主人公と、最終的に対立することになる敵組織がオリジナルキャラである。 -本作の主人公にあたるキュートは、戦士見習いの少女。良家の生まれで、若干世間知らずな面もある。 -ある日突然クイーンズブレイドに参加しようと思い、ジャンを従者にして家を飛び出した。ちなみにクイーンズブレイドに参加したくなった理由は自分でも分かっておらず、「とにかく出たい」と言うのみ(この理由は後半に明かされる)。 --序盤は見習いというだけあって、あまり実力は高くない。しかし物語が進むに連れて実力も付き人間的にも成長し、最終的にはレイナから「一人前」と言われるほどの実力者になる。 --またレイナとトモエと共に温泉に入った際には自身の貧相なスタイルに嘆くなど、年頃の少女らしい一面も見せる。 -その一方、彼女の従者であるジャンは様々な面で情けない人物。一部の人間からは蛇蝎の如く嫌われるであろうキャラクター像となっている。 #region(具体的にどういうキャラクターなのかというと) -「''煩悩の塊''」などと言われる程のスケベ。 --事ある事にHな妄想をしてはアホ面を晒し、キュートらに殴られている。 --このゲームの性質を考えると、メインキャラがスケベである事自体は問題無い。このスケベぶりを敵に利用されるのも、ゲームの性質上ある程度は致し方ないかもしれない。しかしその結果味方の致命的ピンチを度々招いてしまうというのは流石に擁護不能。 ---設定では「スケベだが常識人で、世間知らずのキュートのフォロー役」となっている彼だが、真面目なシーンでもお構い無しにスケベ妄想を炸裂させている辺り、どうしても''設定詐欺''であるという評を下さざるを得ない。 -典型的ヘタレとでもいうべき臆病ぶり。戦闘台詞は基本的に情けないものばかり。 --性能面でも、お世辞にも強いとはいえない。攻撃技は一つのみで、回復役としても上位互換となるキャラが存在しているのが痛い。 --尤も上述のキャラクター像で無双可能なレベルの強さだったならば、別の意味で嫌われ役になっていただろうが…。 -トドメとばかりに、ゲームを通して成長描写やフォロー要素がほぼ見られない。 --作中でみせるスケベな性癖や臆病な性格は、最後までほとんど改善されない。 ---フリートークを積み重ねれば成長した台詞も幾つか見られるが、あくまでも本編とは無関係の為、それらの台詞が本編に生かされることはほぼ無い。人によっては「口だけは達者」と更なる悪印象を抱いてしまう恐れすらある。 --この手のキャラにはお約束の、ダメ部分を補う要素もほぼ無い。後半になれば技も増え、戦闘台詞も勇ましくなる……ような展開も残念ながら一切無い。 -上述の有様にもかかわらず、作中では自然な流れでキュートと、もう一人のキャラクターから恋愛感情を抱かれる。 --…ここまでくると、最早ラノベやギャルゲー・エロゲーの所謂「ダメ主人公」達と十分タメを張れるレベルなのではなかろうか。 -一応、専用コスチュームを作ることや、フリートークの会話等見るべき部分はある。 --他にも彼でモンスターをPKDする事により、モンスターを仲間にできるという利点もある。中々に骨の折れる作業ではあるが。 --…惜しむらくは、これらの要素が一切彼自身の評価向上・名誉回復に繋がっていないという点だろうか。 #endregion -敵組織の幹部やラスボスである双子の幼女は悪人らしく所々で非道な行いをするが、それでも抜けた言動やジャンを誘惑する一面も持っており、どこか憎めない。 //最もジャンがそれ以上にどうしようもない性格のため、相対的に見てそう思えても仕方がないのだが。 **難点 -敵のレベルは各ステージ事に固定。つまりフリーステージなどで鍛えすぎると難易度が極端にヌルくなる。 --しかしフリーステージの敵は全員レベルも経験値も低めなので、よほどやり込まない限りはそういう状況に陥ることはほとんどない。 --周回プレイ時には問題かも知れないが、レベルが引き継がれるのは3周目以降。 -前述の仲間モンスターのフリートークの会話が各系統事に全く一緒。デザインや声が同じなのは仕方がないとしてももうちょっとどうにかならなかったのだろうか。召喚時の台詞は違うのに…。 -味方キャラとして使えない闘士がいる。 --敵キャラ専用はクローデット、メローナ、メナス、ニクスの4人。全く使用できないのはリスティ、アレイン、アルドラ、エキドナ、シズカの5人。ちょっと物語に絡んだだけで出番は終わり。 ---アニメオリジナルキャラのシズカ、女王であるアルドラ、出れば間違いなくチートクラスの性能になるであろうアレインとエキドナは仕方ないとしても、リスティが使えないのは謎である。 --またアイリ、イルマは条件を満たすと仲間に残留する(満たさないと抜ける)が、その条件は友好度の高さ(隠しパラメータ)。さらにルート次第では仲間にならないことも。 -シナリオパートでのキャラ絵はそのキャラを書いた人ごとに違うが、ムービーはアニメ風の絵柄で統一。悪く言えば作画が安定していない。 -人にもよるが、上記の通りジャンがプレイヤーのストレスになる可能性も。 -システム面がスパロボと似通っている為か、同作と比べるとどうしても劣化と思えてしまう部分も。 --射程が全キャラみんな一緒(1~2)。アイテムで伸ばすことはできるが。 --遠距離攻撃は通常攻撃よりも広い範囲を攻撃できるが、移動後使用はできず貧弱でボーナスアタックもないため使う必要がほとんどない。使うくらいなら突っ込んで殴った方が大きなダメージを与えられる。 --武器や防具は一括で強化できず、ボタン連打が必須になる。 --少なめでバリエーションの無い戦闘台詞。各キャラ事の専用台詞(レイナVSクローデット、カトレアVSユーミルなど)も無し(一応、模擬戦の冒頭では見ることができる)。 --とはいえ各キャラのカットインや乳揺れはしっかり作り込まれているので、必ずしも劣化とは言い切れないのも事実である。 --また本作は「スパロボに似ていてもスパロボではない」わけで、仕様であると割り切る必要もある。 //-あっさりした終盤の展開 //#region() //-さらわれたキュートがラスボスと融合されドラゴンとなり、人格が消失しかける(同時にキュートを助ける為ジャンも敵に無理矢理協力させられる)という急展開に陥るのだが、冒頭のイベントであっさり終わってしまう。当然ながらドラゴンやジャンとは戦えない。 //--まずは融合したドラゴンと戦って、ある程度戦闘してから説得して救出する展開の方がベタながら燃えたのに。 //-またジャンにイライラしていたプレイヤーから見れば「やっとジャンをぶっ飛ばせる!!」というナイスな展開になったのに、思い切り肩透かし。 //--「ジャンをぶっ飛ばせる!!」は一応訓練で可能。ジャンの基礎能力も低めなので、負けるのはまずない。とはいえ、訓練はシナリオクリア後に一度しかできない貴重な友好度の上昇手段((ジャンは訓練せずともフリートークで上げることができる。というか、フリートークはジャン専用。))で、さらに貴重な味方の鎧破壊ができるので、やる人はあまりいない。 //#endregion //偏見かつ個人の感想が含まれているためCO **総評 -難点もあるがスパロボライクなゲームとしては普通に遊べる出来。使用できないキャラもいるが、QBらしい鎧の破壊や戦闘不能時のカットインなどファンにはしっかり楽しめる。マルチエンディングもある上に全てのエンディングを見た後に現われる追加ステージも有る為、最後まで遊び尽くせる。 **余談 -続編として『[[クイーンズゲイト スパイラルカオス]]』が2011年7月28日発売。 --『クイーンズゲイト』は版権キャラを使ったゲームブックだが、今作に登場する『クイーンズブレイド』の闘士達に加えキュートやジャンなどのオリジナルキャラクター達も引き続き参戦する。 ---さらにアルドラやエキドナなど、本作で使えなかったキャラも使えるようになる。 //-ラスボスがランシェルとスーシェルのペアユニットになっている。 //--担当している声優が「けいおん!」の平沢唯役の豊崎愛生。 -モンスター娘ゲームのパイオニアだった『[[カオスエンジェルズ]]』の絵師・Y人氏が20年ぶりに商業作品に復活。しかも並みいる有名絵師を差し置いてラスボスのデザインを担当。スタッフにファンでもいたのだろうか? -2014年9月18日にダウンロードコンテンツは配信終了した。

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