ELDEN RING

【えるでんりんぐ】

ジャンル アクションRPG

対応機種 プレイステーション5
プレイステーション4
Xbox Series X/S
Xbox One
Windows
開発元 フロム・ソフトウェア
発売元 フロム・ソフトウェア(日本)
BANDAI NAMCO Entertainment(海外)
発売日 2022年2月25日
定価 通常版: 9,240円
デジタルデラックスエディション: 9,900円
コレクターズエディション: 24,200円
プレイ人数 1人(オンライン時1~4人)
レーティング CERO:D(17才以上対象)
備考 「The Game Awards 2022」
 Game of the Year受賞作品
判定 良作
ポイント 過去シリーズの流れを汲む完全新作
圧倒的なボリュームと自由度
フロムソフトウェア初のオープンワールド
粗削りな点も見られるがゲームとしての出来は良好
高い自由度にバランス調整が追いついていない面も



王となれ



概要

DARK SOULS』シリーズの流れを汲んだオープンワールド型アクションRPG。
ストーリーは小説家のジョージ・R・R・マーティン氏*1とコラボしたダークファンタジーで、物語のベースとなる神話は氏書き下ろしである。
なお、マーティン氏自体はその神話を構成しただけで当ゲームの開発には携わってはいないとのこと。
ゲームシステムは『DARK SOULS』シリーズとほぼ同等だが世界観上の繋がりはなく、同シリーズが未プレイでも物語の進行や理解に影響はない。
ステージがオープンフィールドとなり、世界と物語のスケール感や探索の深さと自由度が大幅に増加、ボリュームも過去最大級となっている。


システム

  • ゲームデザイン
    • 前述の通り新規の世界観ではあるが、基本的なシステムは『DARK SOULS』シリーズを踏襲しており、名称こそ異なるが過去作とほぼ同じシステムのものが多い。
      例えば、「ソウル」の概念は今作では「ルーン」となっており、レベルアップやアイテムの購入に必要な他、死亡すればその場に全て落としてしまう点も同様。
    • ステージのオープンフィールド化に伴い、過去の同社アクションRPGシリーズに比べてエリア全体のボリュームが大幅に拡大。
      初見プレイかつマップ全域の探索を行えば、1周のプレイ時間だけでも余裕で100時間に届くほどの広さとなっている。
    • 全体的なフィールドの構成としては、広大なフィールドマップに洞窟や地下墓などのいくつかの小規模ダンジョンが配置されている構成で、さらにフィールドごとに1つか2つの「レガシーダンジョン」が配置されている。
      • レガシーダンジョンは城や街など大規模な建物からなるダンジョンであり、過去作におけるダンジョンに近い構成が組まれている。
        また、フィールドマップに比べて難易度が高く設定されている。
    • 霊馬「トレント」が追加。
      いわゆる騎乗システムであり、プレイヤーはこのトレントに乗って広大なフィールドマップを効率的に移動することができる。序盤のうちから利用可能で呼び出し自体もノーコストで行える。
      ただし、マルチプレイ中やダンジョン内では呼び出せない。
      • 騎乗中は二段ジャンプが可能であり、徒歩では入れない場所にも入れるようになることもある。
        また、エリアの各所には「霊気流」と呼ばれるポイントがあり、そのポイントで騎乗中にジャンプをすることで大きく跳躍し、急峻な崖などを一気に登ることができる。
        さらに霊気流に騎乗中に着地するといかなる高さからでも落下ダメージが無効化されるため、高所から安全に着地する手段としても機能する。
      • 霊体であるためか状態異常が無効。毒沼の上であろうと難なく突っ切ることができる。
      • なお、プレイヤーとは別にトレントにもHPはあり、0になると落馬して隙を晒してしまう。その他投石機や大矢など強い衝撃を持った攻撃を受けても落馬しやすいため注意。
        HPが0の場合でも再度復活させて呼び出すことはできるが、緋色の聖杯瓶(過去作におけるエスト瓶に該当する)を1つ消費する。
    • オープンワールドお馴染みのファストトラベルも完備。戦闘中やダンジョン内以外であれば、好きなタイミングで一度触れた祝福に移動することができる。
    • チェックポイントのブックマーク機能が実装。これにより資金やアイテムの稼ぎ場所など、よく使う所にすぐアクセスできるようになった。また拠点となる円卓は到達後ブックマークとは別枠で自動登録されるため、ファストトラベルがより使い易くなっている。
    • またフィールドが広大になったことを受けてか、非戦闘時は徒歩・騎乗時共における移動中のスタミナ消費が撤廃。ファストトラベルと合わせて、広いマップを快適に探索できるようになった。
    • 『III』に比べて全体的に暗いエリアが多くなった。明るいエリアでも照明のない建物の中は真っ暗というケースも多く、探索には松明の携行が欠かせないゲームデザインとなっている。
  • 育成(ビルド)面
    • 『SOULS』シリーズの伝統であるプレイヤーキャラの育成要素=ビルドは今作でもほぼそのまま受け継がれている。厳密にはシリーズに含まれない新作ということで、新規参入者向けに改めて解説すると…。
      • まずは上記でも解説した経験値兼資金「ルーン」を、主に敵を倒すことで獲得。プレイヤーはそのルーンを消費する(経験値として使用する)ことで、体力・技量・筋力・知力といったステータスを1レベルアップにつき1ポイントだけ上げる事ができ、自分好みの自由なキャラクター育成が可能となる。
      • 大抵の武器・防具や魔術の使用には一定以上の指定ステータスが必要(要求値)。さらに高ければ高いほどより性能がアップするステータスの指定もある(補正値)。
      • 基本的には強力な武器ほど要求値も補正値も高くなる傾向にあり、それを使いこなすためにステータスを振るか、それともHPやFPといった基礎部分を優先するか…と判断しながら育成することとなる。もちろん市販の武器やアイテムを買うためにもルーンが必要なためそちらとのやりくりも重要。
      • 結果、同じレベルでも物理戦士や魔法使い、またはそれらの中間の魔法戦士、そしてそれらの中でも具体的にどの分野を重視するか…など多様なキャラメイクを楽しむことができる。
    • また、初回キャラメイキングの際に「素性」を選択する*2。選んだ素性によって初期装備や初期ステータス値が設定される。
      • ただしどのような素性であっても育成自体は自由で、例えば「物理を差し置いて神秘や知力に優れた侍」というようなビルドも可能。しかも本作は過去作よりかなりレベルを上げさせるデザインとなっているため、最終的には素性の跡形もないようなステータスになることも珍しくない。
      • もちろん普通に素性を活かしたビルドも可能であるし、(少なくとも前半の)育成効率自体はその方が良い。いずれにせよ育成の自由度は極めて高いと言えるだろう*3
    • またとあるボスを倒すとレベルを維持したままビルドをやり直す*4「産まれ直し」が実行できるようになる。
      • 実行には一周当たり入手数が有限の消費アイテムが必要だが、一周最大18個程度なのでそこまで厳しい制限ではない。他にデメリットもなくこれまでの育成も無駄にならない。
        攻略に詰まった際や現状のステータス配分に限界を感じた時などの打開策として、またキャラそのものを作り直さなくとも様々なビルドに途中変更できる方法として評価できる。
      • このようなステ振り直しも過去作からの伝統なのだが、厳密に言うと1周あたりせいぜい5〜6回という制限があった(ダクソ2・3)、正確には振り直すというより代替策的な裏技(デモンズ)、そもそもできない(ダクソ1、ブラボ、SEKIRO)など様々な制限があった。
        それらに比べると本作の産まれ直しは敷居が低く事実上の回数制限も緩いので、かなり気軽にビルドやり直しを試行できる。
      • ちなみに産まれ直しはあくまでポイントを振り直すだけであり初期選択した素性の変更はできない。また素性初期値を下回るステータス値指定も不可能である。
        ただ、別項でも説明したように本作はかなりレベル上げをしていく=総ポイント数が豊富になるので、前半や低レベル縛りプレイでなければさして問題にはならないだろう。
  • 戦闘面
    • 基本的な流れは『DARK SOULS III(以下III)』のものに近いが、今作は『SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE(以下SEKIRO)』に見られた「ジャンプ」の要素が追加されている。
      • ジャンプ中は下半身のヒット判定が消失するため、打点の低い攻撃をジャンプで避けることが可能。
        また、過去作のジャンプ攻撃はジャンプ中に攻撃ボタンを押すことで使用できる。当然全てパリィ不可であるためパリィを狙う相手への対策としても有効。
    • 「しゃがみ」の追加。
      • しゃがみ中は敵に見つかりにくくなり、足音も出なくなるため、『SEKIRO』のようなステルスアクションを行うことも可能。
        また未発見状態の敵に対するダメージが1.2倍になる仕様も追加されており、不意打ちからのバックスタブで敵を致命傷に持ち込みやすくなった。
      • また、しゃがみ中のR1はローリング攻撃が出るようになっており、直剣や特大剣などローリング攻撃の出が早い武器種で即座に攻撃を出せるようになるなど、対戦における戦略性の拡張にも一役買っている。
    • 「ガードカウンター」の追加。
      • 攻撃を盾受け後に強攻撃を行うことで発動できる新たなアクション。相手の攻撃の流れを乗せてそのまま跳ね返すような動きが特徴。
        体勢を崩す力が高くFPも消費しないため、道中でも消費を気にせず積極的に活用していくことができる。
      • 『SOULS』シリーズの基本戦術であった「盾で防ぎ、反撃する」の基本を受け継いだ原点回帰ともいえるアクションに仕上がっている。
    • 基本アクションとしてのキックは撤廃され、戦技に移された。
      一部の曲剣や刺剣に見られた斬り下がりはR2の溜め中に回避を入力することで出せる。
    • DARK SOULS II(以下II)』に存在した二刀流システムが復活。
      同じカテゴリの武器を2つ持つことでL1が二刀流モーションとなる。今作では特にボタンの入力や特殊な能力要求はなく、対象となる武器を持つだけで二刀モーションを扱うことができる。
    • 対戦におけるR1のチェインは無し。ただし一部戦技はチェインするものがある。
    • 強靭のシステムは初代『DARK SOULS(以下無印)』のようなデフォルト状態での強靭が復活したため、実質的に大幅に強化される形となった。
      これに伴い、対戦における強靭の重要度が大幅に増した。
    • 新たな武器カテゴリの追加・再登場。
      • 「重刺剣」
        その名の通り大型の刺剣。通常の刺剣に比べて発生がやや遅く、重量もかなり重いが、盾に弾かれにくくリーチも長大。
        R2の強靭削りも強く敵を怯ませやすいため、刺剣でありながら積極的な攻めが可能。
      • 「両刃剣」
        『II』に存在した、順手側と逆手側の両方に刃のついた武器が今作で再登場。
        モーションは一新されており使い勝手は異なるが、ほとんどの攻撃が多段ヒットになっており、圧倒的な手数を稼げる点は変わらない。
      • 「フレイル」
        ありそうで今まで実装されてこなかった、鎖で繋がれた棘球などを振り回し殴打する武器。
        その形状ゆえに、鞭のようにあらゆる攻撃がパリィ不可で壁や盾にも一切弾かれないのが特徴。
        技量補正が高めなため、打撃武器に乏しかった技量ビルドにうってつけの打撃武器として機能する。
      • 「特大武器」
        文字通り規格外なまでの大きさを持つ武器群。大斧・大槌の中でも特に巨大なものはここに分類されている。
        モーションは大槌に近いが、大きさの分さらに鈍重で隙も大きい。見た目通りかなりの重量があり、要求能力値も高い。
        一方で火力・強靭削り・体勢崩しはいずれも全武器種でトップクラス。人型の相手であればまず怯み、トロルなどの大型の敵もジャンプ攻撃数回で体勢を崩す。
      • 「大槍」
        過去作の「突撃槍」「長槍」の武器種が区分を新たにして登場。
        槍に比べて重く、モーションもやや遅いものの、火力や盾受けへの弾かれにくさで勝る。
        独特のタメが入るため攻撃を見切りにくく、対戦においてはロリ狩りを非常に狙いやすい。
      • 「バリスタ」
        大型化したクロスボウ。通常のクロスボウとは異なり、使用するボルトも槍のように大きなバリスタ専用の「大ボルト」を必要とする。
        発射中動けず、発射後も再装填モーションが入るため非常に隙が大きいものの、その分射程に優れ、威力も絶大。
        大ボルトによっては吹き飛ばし効果もあるため、足場の悪い場所にいる敵を突き落とすことも可能。
    • 状態異常では過去作に見られた毒・出血・凍結のほか「発狂」「睡眠」が追加されている。
      「発狂」は『Bloodborne』に登場する状態異常と同名のものがあるが、こちらは効果が全く異なり、発症するとHPとFPにダメージを受け、しばらくの間動けなくなり被ダメージが増加するというもの。
      ただし褪せ人、すなわちプレイヤーやそれと同じ規格の相手にしか効果がない。
      「睡眠」は発症すると無防備な状態になり、FPにダメージを受け一度だけ被ダメージが増加する。こちらは多くの相手に有効で、ものによってはぐっすりとその場で眠りこけてしばらく動かなくなるほど有効な相手も。
      • いずれも利用する手段は少ないが、一度ハマると非常に強力なものとなっている。
    • バックステップ弱攻撃やダッシュ強攻撃に固有モーションが設定された。なお、過去作では『Bloodborne』がこのような仕様であったが、『III』ではそれぞれダッシュ弱攻撃、ジャンプ攻撃と統合されていた。
  • 戦技と戦灰システム
    • 戦技システムも続投。一部の例外を除いて両手持ち時にL2で発動する点も同様。
      • 今作においては戦技に関連する拡張機能として「戦灰」システムが導入された。端的にいえば戦技の付け替え要素である。
        「戦灰」という種別のアイテムにそれぞれ戦技が設定されており、鍛冶屋などで武器に戦灰を装着すると装着した戦灰に設定されている戦技が使用できるようになる。
        ちなみに消耗品ではなく、別の戦灰を装着したい場合は自由に取り外しが可能である。
    • また、「喪失の戦灰」というアイテムにより、「戦灰」を複製でき、複数の武器に同じ「戦灰」をつけることも可能。
    • 変質強化のシステムもここに統合される形となっており、戦灰を装着する際に付与属性を選択することで武器の派生を自由に変更できる。
    • ユニーク武器についている戦技はほとんどが「専用戦技」となっており付け替えられず、それに伴って変質強化もできないが、その分通常の戦技より強力なものとなっている傾向にある。
    • なお、クロスボウやバリスタは通常武器であっても付け替えは一切できない。『III』においては弓がクロスボウのほぼ劣化と化していた面もあったため、付け変え可能な弓との差別化の意図もあると思われる。
    • 『SOULS』シリーズでお馴染みのパリィ*5も多くの盾や一部武器の戦技扱いという『III』仕様で受け継いでいる。システム的には「パリィの付いた左手装備を持つとL2で発動可能、またその装備中はボタンが重複する右手装備の戦技は使用不可」という扱い。
      • もちろん標準装備戦技だけでなく戦灰としても存在する。さらにより高性能であったり特殊な効果が付属するパリィ(の戦灰)もあり、対応する盾・武器であればプレイヤーがそれぞれ付け替えることが可能である。
    • ちなみに「戦技なし」という戦灰も存在しており、あえて戦技を封じるために使うことができる。
      一見使い道がないようにと思われるかもしれないが、こちらを装着することで左手にその盾・右手に武器を装備した時、右手武器を両手持ちに切り替えなくとも即座に戦技が使用可能になるメリットがある。
      • 上述した戦技の「一部の例外を除いて両手持ち時にL2で発動」の例外の1つがこれであり、パリィと引き換えにはなるが盾を持ったまま戦技を発動ができるというわけである。
        ちなみに標準で戦技なし状態の盾もあり、そちらを使えば最初から右手戦技が併用可能なのだが、それ以外の盾とも併用したいというニーズに応える措置であろう。
      • なお、松明にも装着が可能であり、扱いどころの難しい松明攻撃を暴発を防げるためこちらはほぼ固定といっても良いレベルで装着されている。
  • 装備強化
    • 今作の武器強化は「鍛石」というアイテムで行い、ユニーク武器は「喪色の鍛石」を必要とする。
    • 防具の強化は不可能・ユニーク系の変質は不可能・最大強化にはいずれも古竜岩の(喪色)鍛石*6という貴重なアイテムが必要と、こちらも概ね『III』のシステムに近い。
      一方で、レベルデザインの拡張に伴って武器全般の強化限界が引き上げられており、通常武器では+25、ユニーク系では+10が強化限界となっている。
    • 変質強化は前述の通り戦灰を装着する際に自由に変更できるようになったため、アイテムを消費することはなくなった。
      ただし一部の派生はゲーム開始時点では行えず、解禁には砥石刃というアイテムを別に入手する必要がある。
      派生は全部で12種。鋭利・重厚などの各ビルドに沿った派生を選べる。
      • 凍結の状態異常を与える冷気派生が追加。『III』ではイマイチ影の薄かった凍結だが、今作では武器の派生で付与できるため幅広いビルドで運用が可能になった。
        多少の知力補正と魔力攻撃力が追加されるが、知力20程度ですぐ伸びなくなるので魔力派生とは異なり低知力でも十分な火力を出せる。
        現状上質派生が半ば産廃と化している(後述)中、筋力・技量の両方を高めるビルドの上質戦士にとって貴重なメイン武器の派生として機能している。
      • 毒・出血派生に神秘補正が追加。これにより神秘に特化することで素の火力も十分留保されるようになり、『III』での同派生における課題であった、素の火力の低下によって余程体力の多い敵や耐性の低い敵相手でないと、普通の武器に血・毒のエンチャントをするのとでそこまでDPSに差がつかないという問題が解決した。
  • 魔法
    • FP制は『III』から続投。消費したFPは「青色の聖杯瓶」で回復できる点も過去作とほぼ同様の流れを汲んでいる。
    • 大きく分けて「魔術」と「祈祷」の2つに分かれており、「祈祷」は『SOULS』シリーズにおける「呪術」と「奇跡」が統合されたような形となっている。
      祈祷は「聖印」と呼ばれる触媒で扱う。なお、魔術を扱う触媒はシリーズ同様の「杖」である。
      • それぞれの魔術・祈祷には世界観に応じた系統が存在し、それに対応する触媒を持っていると威力が強化されるものがある。
        例えばカーリア王家の魔術とされる「カーリアの円陣」は、「カーリアの輝剣杖」で用いると強化され、狂える三本指の祈祷である「狂い火」は「狂い火の聖印」で強化される。
    • 過去作に比べて大幅に種類が増えているだけでなく、ハードの性能向上もあって派手な魔法も多数追加されている。
    • 魔法によっては「溜め」が可能。貯めることで発生が遅くなるものの威力や範囲が強化されるため、状況に応じて素早さとコスパのどちらかを選択できる。
    • 装備スロットはステータスによって影響されなくなり、「メモリ・ストーン」というアイテムで拡張するようになった。
      初期状態でのスロットは2つあり、最大10(装備品でさらに+2)まで拡張可能。
  • オンライン
    • 大幅にフィールドが拡張され、オブジェクト等の負担が増えたためか、マルチプレイの人数は最大4人に戻った。
      なお、Ver1.08で追加された闘技場では最大6人でのマルチプレイが可能。
    • 過去作の誓約に当たるシステムは存在しない。開発によると「本作のネットワーク要素と誓約要素は相性が良くないため、誓約は実装していない」とのこと。
    • マッチング仕様は過去作同様にレベル+武器強度で決められている。
    • 敵対プレイは『Bloodborne』のように協力プレイ中にのみ発生する仕様に変更された。
      ソロプレイであっても侵入が欲しい場合は、過去作の干からびた指に該当するアイテム「嘲弄者の舌」を利用して呼び寄せることもできる。
    • サイン溜まりの実装。
      今作で新たに導入された広大化したフィールドにおけるマッチングの助けとなるオンラインシステム。
      • フィールドやダンジョンの各所に置かれた「殉教者の偶像」というオブジェクトに召喚サインを呼び込むことができる。
        「金の小偶像」を使用すると協力サイン、「赤の小偶像」を使用すると敵対サインがサイン溜まりに送られる。
      • どこにでもサインが送られる訳ではなく、この偶像に触れることで有効化された場所にのみ送られる。
        もしビルドの構成などの都合上で呼ばれたくないエリアが存在する場合は、あえて偶像に触れないことで回避可能。
      • ver1.06で「近辺のみ」か「遠方を含む」かを選択できるようになり、マップ全体でのオンライン機能が実装された。これにより全エリアのプレイヤーとオンラインプレイが可能になったため、マッチング自体も非常に容易。
      • 従来のマッチング形式も選択可能であり、「特定のボスと戦いたい場合は近辺」「とにかくオンラインで冒険がしたいなら遠方」と遊び方の幅も増えた。
  • 遺灰
    • 今作では決められた位置で召喚できる協力NPCに加え、様々なNPCを味方の霊体として召喚できる「遺灰」のシステムが追加された。
      • 召喚のためには対応するアイテムとしての「遺灰」の所持が必要で、それぞれの遺灰に応じたFPを必要とする。ものによってはHPを消費するものもある。
        どこでも呼び出せるわけではなく、「還魂碑」のオブジェクトのある場所の付近でしか行えず、またマルチプレイ中も使用できない。なお、還魂碑が近くにあるかどうかは画面左側に墓のアイコンが出るので判別可能。
      • 呼べる霊体はゴドリック兵やレアルカリア兵などの兵士モブや、野犬やクラゲなどの野生動物など様々。さすがに入手は終盤になるが、物によっては中ボスクラスのエネミーも召喚可能。
        召喚される数も遺灰によって異なり、多いと一気に5体も召喚されるタイプも存在する。その分単体性能も控えめ。
    • AIルーチンも個別に組まれており、「自動で敵を見つけると戦闘を始める」「複数敵がいるとプレイヤーとは別の敵を狙う」「プレイヤーのアクションに応じて固有行動を行う」などプレイスタイルに応じて自由に使い分けが可能。
      • また、協力NPCとの共存は可能であり、やろうと思えば協力NPC2人+5体召喚遺灰+プレイヤーでボス相手に8vs1の逆「数の暴力」をけしかけることもできる。
    • ver1.08で実装された闘技場では、遺灰を使用可能なルールも実装されており、遺灰との連携を対戦でも運用可能になった。
  • アイテム製作
    • オープンワールド系ゲームでもしばしば見られるクラフト要素。
      フィールド内に様々なアイテム製作素材が落ちており、これらをメニューのアイテム製作画面でクラフトすることでアイテムを製作できる。物によっては敵が製作素材をドロップすることもある。
      アイテムを製作するには製作素材に加えて「製法書」も必要であり、対応する製法書を持っていないと製作自体ができない。
    • 壺系のアイテムは「ヒビ壺」「儀式壺」と呼ばれるアイテムが必要となる。貴重品扱いであり、クラフトしたものを使用しても元の壺に戻るだけで消耗しないが、一度に作れるのはその対応する壺の所持数までとなる。
    • 大量に集めるのが困難な分、個々の効果が強力に設定されているものが多く、うまく扱えば戦闘を有利に進められる。
  • その他
    • 大ルーン
      デミゴッドの撃破後に対応する神授塔へ向かい、「力を取り戻す」ことで利用可能となるシステム。
      • 祝福で装備し、「ルーンの弧」というアイテムを使用することで死亡するまでの間その恩恵を受けられる。
        その効果は「全ステータス+5(実質的にレベル+40相当)」「最大HP1.25倍」などといずれも強力なものばかり。ルーンの弧がそれなりに貴重ではあるものの、いざという時に大いに役に立つシステムとなっている。
    • ステータスでは『III』における「持久力」と「体力」が統合され、「持久力」1つで装備重量とスタミナの両方が伸びるようになった。
    • ステータスによる基礎能力や補正による伸びが強化された。
      『III』ではHP・FP・STなどのステータスは40でソフトキャップがかかり、50を超えるとほぼ伸びない仕様であったが、本作では60までしっかり伸び、それ以降も緩やかながら99まで止まらずに伸びていく。
      装備の補正も『III』では補正の低い武器は30〜40で早くも火力が伸び悩み、補正が高くても伸びるのは60まで、それを超えて伸びるのは一部のA〜S以上の鋭利武器のみという状況だったが、今作はC〜D程度の補正でも50まで火力の伸びしろがあり、B以上の補正で80まで伸びがあるなどかなり補正による伸びが改善されている。
    • 耐久度システムは撤廃された。元々『III』の時点で半ば死にシステムに近く、『SOULS』シリーズのゲームルールでうまく機能させようとすると『Demon's Souls』のように初心者狩りに悪用されるリスクがあったり、『II』のように相当脆くするしか無かったため廃止は英断と言えるだろう。
    • 天候・地形・時間帯による変化
      • 『II』で見られたような雨の降っている場所や水場では雷カット率が低下し、炎カット率が上昇する仕様が復活した。
        また、「まみれ」の状態も復活し、毒沼や腐敗沼でローリングすると沼を抜けてもしばらく蓄積が続くようになった。
      • 時間帯による変化は今作で新しく取り入れられた要素となっており、戦闘面を含め様々な要素が変化する。
        一般的な兵士エネミーなどは暗くなったことで感知範囲がやや狭くなる一方、暗闇で活性化する「亜人団」は攻撃頻度が高まり、危険度が増す。
        さらに、一部ポイントでは夜にしか出現しないボスも存在する。大抵は一筋縄ではいかない強敵ばかりだが、倒す事ができればいずれも固有のアイテムを取得できる。
    • 溶岩によるダメージが過去作と比べても大幅に低下した。本当に毒よりちょっと強い程度のスリップダメージしか入らないため、溶岩の煮え滾るマップでも落ち着いて探索できる。
      過去作の溶岩のダメージを知るプレイヤーからは「エルデンの溶岩は温泉」と評されることも。
    • 全体的に過去作よりも高めのレベルを想定しているためか、必要能力値が高い武器や魔法が多くなっている。
      極端なものになると、要求知力が70もある魔法や、要求技量が48も必要な武器も存在する。
    • 魔法の詠唱し始めや高所からの着地モーションの回避キャンセルは撤廃された。

評価点

大幅に広がった自由度

戦略の幅の広さ

  • ジャンプ・しゃがみ・ガードカウンターなどのアクションの追加に加え、多彩化した武器カテゴリ、戦技の自由な付け替えの実装なども合わせて、戦略の自由度が大幅に上昇。
    • 製作アイテムの他、投げナイフなどのアイテムが攻略でも充分使える威力になっており、あらゆる武器・魔法・アイテムなどを駆使して戦闘を進められるデザインとなっている。
  • 横に広くなったマップデザインのおかげで、狙撃が対人だけでなく探索でも強力な手札となった。
    • 特に、『SOULS』シリーズの「スナイパークロス」と同じ立ち位置の「クレプスの黒鍵」は入手時期も早く、普通に役に立ってしまう。
    • アイテムの「遠眼鏡」も、これまでのような単なる観賞用や狙撃位置調整用ではなく本来の用途である偵察に使える場面が存在する。
  • 「遺灰」の登場により、『SOULS』シリーズでは局所かつ限定的だった「NPCとの共闘」が可能な場面が激増した。
    • これは単に難易度を下げるだけでなく、『II』で問題視された「数の暴力」や、近年の「隙が無いボス」といった理不尽をかなり軽減できるため、特に初心者や搦め手を好むプレイヤーからは大きな支持を得ている。
      仮に理不尽なボスに感じても、好きな遺灰を呼べば難易度も理不尽度も軽減させた上で共闘感も得られるため、使わないのは勿体ない。
    • 前衛後衛の分担がソロプレイで行えたり、敵の密集地で大量召喚系を呼んで大戦争したり、敵キャラと同じ外見の遺灰を呼んでデザインを調べたりといったことも可能になった。
      また、所属勢力や関係者との情報も記述されているため、場合によっては因縁のカードが実現し、しかも特効の技を持っていた、といったドラマが生まれることも。
      人によってはただのお助けキャラと思われがちだが、少なくとも初見で使わないのは勿体無いほどバリエーションが豊富。
    • 先述されたように遺灰にはそれぞれ特徴があるが、中でも最も異質なのが「写し見の雫」で、英語版ではMimic Tear。
      • 主人公の装備品や外見をコピーしたNPCに変身するという特徴があり、そのうえでNPCの特権であるFP無限などの仕様も完備しているため非常に強力…なのだが、主人公の性能が低いと写し身も貧弱だったり、AIがおバカだったりと、プレイヤーが写し身の仕様やAIに合わせて色々研究する必要がある。
        有志攻略wikiでは最も研究されており、特化したレシピで召喚することで様々なボスを単騎で倒せるほど奥が深い。
      • 地味に『II』以来のNPC着せ替え機能でもある。特定のタリスマンで霊体エフェクトを消して眺めることもできる。
      • ちなみに初期の頃は火力が高くAIが攻撃的で、壊れ戦技を乱発する写し身があまりにもエルデの王だったため弱体化されている。
  • また、過去作で指摘されていた「ノコギリ鉈やロングソード一本で序盤から終盤まで対応できてしまう」といった点の反省からか、敵自体も単調な戦いになりにくいようにデザインされている傾向にある。
    • 例えば硬い鱗や結晶からなる敵は通常の武器では弾かれてしまい、ダメージもろくに通らず苦しい戦いを強いられるが、打撃武器で挑むと途端にダメージが通るようになり、弾かれることもなくなり一気に楽になる。
      一方で大タコなどの柔らかい敵は打撃が通りにくくなっているが、斬撃武器で挑むと容易にダメージを与えられ、触手を切断して弱体化させることも可能と、敵の性質に応じて得手不得手がはっきり現れるようになっている。

攻略順の自由度の高さ

  • 攻略するステージの順番もかなり自由度が高くなり、自分のビルドやプレイスタイルに合わせて、柔軟にルートが組めるようになった。
    • この順番選択はスタート地点で死亡し、漂着墓地に着いた時点でプレイヤーの自由に委ねられるため、いきなり南に向かってもいいし、無理して東に向かってもOK、北の城を無視して湖に訪れても問題なし。
      そのまま高原に頑張って抜けるのも絶対不可能というわけではない。場合によってはストームヴィル城の入り口で待ち構えるボスを無視して、その本体を倒してから戻ってきて攻略する、なんていう順番すらできるようになっている。
    • 他にも、中盤までは黄金樹麓の「王都ローデイル」への到達が目標なのだが、こちらは切り立った崖に囲まれた高地のため、なんとかして崖を登る必要がある。
      そこでいくつかのルートを選ぶことになるのだが、鍵を探して巨大エレベーターを動かす正規ルートに加え、古い坑道を通り抜けるルート、地下深くの転送門から訪れるルートなどが存在し、変わったものでは「とある場所の敵に負けて捕まり、内部の転送装置で高原にある火山に向かう」というものも存在する。
  • マップがオープンになり、霊馬やジャンプが追加されたことによって地形を生かした攻略が大幅にやりやすくなった。
    • 従来作ではRTAくらいでしか行われなかった「柵を飛び越える」「城壁の縁に乗る」「岩から岩へ飛び移る」といった強引なショートカットや、他社作のオープンワールドで見られる「緩やかな崖を無理やり登る」「建物の上などの安置に登る」などのちょっとしたインチキも許容されており、まともに戦わなくても進められる部分がかなり多く、『SOULS』シリーズ経験者以外への間口が広い。
  • 後述のとおり数多くの武器や魔法が存在するが、場所さえ知っていればゲーム開始直後から敵をスルーして取得できる物も多い。2キャラ目以降等になるだろうが、個性的な武器で最序盤から攻略を進めたりする楽しみ方もできる。
    • ルーン(経験値)や強化素材も同様。対戦用のキャラ作成といった目的のために、手早く育成や攻略を進めたい場合に便利。

ボスエネミー

  • ボスはいずれも強力なものばかりで、一部はフィールド上を徘徊していたりはするものの、大半はストーリー上撃破が必須ではなく、敵わないと感じたら一旦スルーしてしまうことができる。
    • そのため、ボスは全体で150体以上存在するにもかかわらず、実は進行上で撃破必須なボスは10数体程度と少ない。
      物語でもキーパーソンとして描かれるデミゴッドらも中盤までに出会える内2体と王都ローデイルのボスを務める1体を倒せればよく、その順番も内訳も自由である。
  • また、『III』で少し問題視されていた「人型ボスの割合が多い」という点も、騎兵・竜・多腕多脚・動物などバリエーションが増えたことで改善されている。
+ 一部抜粋
  • ツリーガード
    • チュートリアルを終えて最初に出るエリアの真正面を徘徊しているフィールドボスだが、これがとんでもない罠。
      • 序盤も序盤という局面で出会うボスの割にHPは3000を超え、さらに一薙ぎで主人公のHPを半分以上削る火力を持ち、初期レベルで太刀打ちするのは困難。
        ただしフィールドボスは例外なく途中で逃げだせるため、「勝てなければ後回しにする」というこの世界での有利な立ち回り方を半ばスパルタ的に教えてくれるボスでもある。
  • 忌み鬼、マルギット
    • マルギットはツリーガードを無視した場合、順路にて最初に出会うボスとなるが、シリーズにおける最初のボスとしては高いHPに豊富で厄介な行動パターンを持つ強敵で、発売日初日にはプレイヤーたちの屍の山を築いていた。
    • だが、本作は先に別の地域を回ってレベルや装備を整えたり、さらには特効のアイテムを入手するなどの対策が従来より簡単であることも影響し、現状のPSにおけるマルギット撃破トロフィー獲得率は7割を超える状況*7である。
      • 強力なボスでありつつ、用意された自由度を活かすことで充分突破が出来るようにデザインされている。また当然ながら、実力者であればいきなり倒す事も可能。総じて本作の自由度を体現する存在の1人となっている。
    • また、ボス部屋入り口には救済としてNPCの金霊サインも用意されている。
  • 接ぎ木のゴドリック
    • マルギット突破後に進入できる「ストームヴィル城」に住むボス。作中では最のデミゴッドとされる。
      • 第二形態ではなんと自分の腕を切り落とし、竜の首を自分の腕に「接ぎ木」するという衝撃的なシーンもあり、ビジュアル面で強い印象を与えている。
      • 第一形態、第二形態ともに技が少し変わる程度なのでパターンが覚えやすいほか、城を探索すれば金霊として協力してくれるようになるNPCもおり、誰でも早期に倒しやすいデミゴッドとなっている。
      • ぶっちゃけマルギットの方が強いという意見も多く、作中でもこき下ろされやすいため同情するプレイヤーも多い。
  • 星砕きのラダーン
    • 最強といわれた2人のデミゴッドの片方であり、外見通りものすごい攻撃範囲と筋力の持ち主。さらに重力魔法も操る。
    • 近づくまでは長射程大口径実体弾砲極太の矢を掻い潜る必要があり、近づいた後も強烈な剣撃で叩き潰されるのだが、この戦いのみ特例で金霊サインでNPCを6~7人同時に呼ぶことができる。しかも倒されたNPCは再召喚可能。
      • 縛らないのであれば最初からサインを巡って戦力を集め、早期に多対一に持ち込むことで難易度がかなり下がる。
      • またホバー移動のような感じで動き回るため、図体の割に機動力が高いのもやっかいな点なのだが、こちらもトレントに騎乗可能なため対抗は十分に可能。NPC達に足止めを任せ、自分は有利な位置へ急行するというような戦い方も有力である。
    • 勇ましい音楽と共に強力な個へ集団で挑むというレイドボスのような仕組みは激アツであり、その点は高く評価されていたがアップデートで攻撃力と当たり判定が無告知で弱体化され、NPCを呼んで逃げるだけでも余裕で倒せるようになってしまっていた。
      • この修正は海外を中心に批判にさらされ、後日に一部が撤回されるという珍しい経緯を辿ったボスでもある。
    • 一応擁護というか補足しておくと、初期バージョンのラダーンは本当に圧倒的な火力を有しており、少なくとも初見〜初心者には高いハードルだったという事情はある。 召喚NPC達を次々と血祭りにあげてプレイヤーをも薙ぎ倒す様は圧巻で、特に後半は即死級の威力と超誘導を兼ね備えた大型ファンネルミサイル隕石群の複数一斉発射などが凄まじい脅威であった。当然この攻撃は弱体化の対象となっている。
      • ただそれらを躱す方法は初期状態でもいくらか存在しており、攻略できたプレイヤーも少なくはない。素直に燃える強ボスだったと評価する声も多く、そういった面もアップデート時の騒動に繋がったようだ。
  • 写し身の雫(&はぐれ写し身)
    • 先述した「写し見の雫」のボスバージョン。正確には遺灰バージョンより先に出会うことになる。
    • そもそも主人公をコピーする敵をボスにするコンセプトが物珍しいというのもあるが、これにより「キモキャラがコピーされてギャグバトルになった」「強技ブッパをやり返されて強さを再認識した」「自分に負けた」「この先、雑魚がいるぞ」など一体のボスにしては様々なプレイ体験が提供されている。
    • 事前に全裸で挑んで写し身を全裸にさせるメタ攻略をしてもよく、またライバルキャラ同士の装備で戦ってみる、わざと強い装備構成やビルドで己の限界に挑むなどガチ攻略からおふざけ攻略まで幅広い楽しみ方ができるボスでもある。
    • ちなみに、写し身の雫を倒してその後のエリアで遺灰版を入手することで、はぐれ写し身や2周目以降に写し身VS写し身&自分というカオスなセットアップをして戦うこともできる。
  • 神肌の使徒
    • 荘厳な戦闘BGMを持つ神肌シリーズの、体が細い方。独特な形状の両刃剣とゴムゴムの長く伸びる胴体が特徴。
    • 両刃剣固有の連撃や緩急のついたディレイを使い分け、体力が減れば黒炎による攻撃を駆使してくる強敵だが、よく観察するとディレイのかかる攻撃は見切りにくいが後隙が大きい、黒炎による攻撃は強力だが発生がかなりわかりやすいなど、一見強敵そうに見えてしっかり付け入る隙があり、意外に行動パターンが素直な敵でもある。
      ---おそらく序盤からケイリッドに訪れたであろうプレイヤーが最初に会う個体はステータスが妙に高く強力なのだが、邪魔が入りにくいボス部屋も相まって好印象の声が多い。ふたりで現れなければ…。
  • ゴドリックの軍兵
    • 大剣を持ったゴドリック兵士をチュートリアルボスとして出したもの。
    • 特筆するような能力は持たず、慣れたプレイヤーなら負ける要素はほぼ無いが、最初に挑むボスとしては先述のツリーガードなどよりも遥かに適切なレベルで、実際のところ本作から『SOULS』シリーズ関連作に触れる初心者がほどほどに苦戦するボスである模様。

レガシーダンジョン

  • 従来式のステージではあるが、ジャンプの導入に合わせて縦方向に広く作られている。
    そのため目的地に至るまでのルートが複数貼り巡らされた構造をしており、攻略の自由度をさらに高めている。
    + 一例

    ストームヴィル城

    • レガシーダンジョンの顔ともいえるステージ。最初から「近道だが、敵が防衛体制を整えている危険なルート」「遠回りだが、敵が少なめの裏口侵入ルート」の選択ができる。
      • 城内は相当広く、裏道・脇道も多数あり強力な敵やアイテムが配置されており、探索欲をかき立てる。初手で訪れることができるレガシーにしてはあまりにも作りこまれている。

    魔術学院レアルカリア

    • リエーニエの中央に聳え立つホグ〇ーツ魔術学院で、中は魔法使いがひしめき合っている。
      • 魔術学院なだけあって隠し通路もいくつか存在し、マップをよく観察することで秘密を暴くことができる。
      • ジャンプを駆使することで通れるルートもあり、ストームヴィル城以上に地形をよく観察する必要があるステージ。

    王都ローデイル

    • 黄金樹の麓の都市。
      • 他と比べると横に広く、敵も多いため戦いすぎるとジリ貧に陥る。初見では無駄な交戦を避けて安全に、それ以外は祝福の開放を優先するのが最善手となる。
      • もちろん屋根の上もルートの1つであり、待ち構えているインプさえ処理すれば飛び道具である程度一方的に攻略できるため、レガシーダンジョンでありながら屋外フィールドに近い攻め方ができる。
  • とあるNPCイベントを進めれば、ゲーム終盤に訪れることを想定されている隠しエリアにも序盤から探訪可能。
    無論到達時点では敵のステータスが熾烈すぎてまともに太刀打ちできないが、その分獲得ルーンも莫大。ある方法で安全に大量のルーンを稼いだり、上位強化素材も非常に早いタイミングで入手できる。

小・中規模ダンジョン

  • ある程度同じアセットで作られた小さなダンジョン群。
    • サイズには明確な基準があるわけではないようで、結構大きいものからすぐ終わるものまで様々。構造もほぼすべて異なる。
    • 小規模扱いされるようなダンジョンは『Bloodborne』の固定聖杯ダンジョンに似ており、割とすぐ攻略が完了する。
      • ボリュームに難点はあるが、特になんでも必要になる序~中盤は時間をかけずに攻略できるので、気軽に攻略が可能。
    • 中規模扱いされるようなダンジョンは案外作りこんであり、専用のイベントがあったり強力なボスが待ち構えているほか、報酬もかなり良質であることが多く、レガシーダンジョンに近い気分で攻略が楽しめる。

圧倒的なボリューム

装備品の総数

  • 武器、防具、魔法、アイテムなど収集要素を含めたほぼ全てが過去最大級。ロールプレイ性の拡張にも一役買っている。
    • 多彩な攻略手段と攻略ルートのかみ合いにより、詰まっても「色々試してみる」「先に他を探索して装備を探す」などの選択肢が常に大量にあり、それだけでかなりの長い時間楽しむことができる。

武器

  • こちらも本編だけでDLC含めた『II』を少し上回る360種類ほどの武器が存在する。
    • 全体的にチョイスが渋めだったSOULSと、独特の斜め上感があった『Bloodborne』の中間といったラインナップとなっている。
      ベルセルクにも登場したインドの武器「ウルミ」「カタール*8」・単にデザインが格好いい「僧兵の炎姿刀」・ユニークっぽい割に変質可能な腐敗武器「蟻棘のレイピア」・いつもの「グレートソード」や無骨さで肩を並べる「鉄の大剣」・中には「撲針愚棘球拳」のようなヘンテコな武器も。
    • これだけの武器がありながらも少なくとも同一カテゴリーの中では武器間に大きな優劣はなく、いわゆる産廃となるものは非常に少ない。
      例を挙げると特大剣カテゴリーは「グレートソード」が総合的に見て抜けているが、装備負荷の小ささから「ツヴァイヘンダー」、能力補正の強さから「番犬の大剣」も選択肢に入る。
  • カスタマイズ性も、通常武器は戦灰による戦技の付け替えが可能になったことにより大幅に上昇。
    同じ武器であっても戦技1つが異なるだけで使い勝手が大きく変わる他、対戦においては別の戦技をセットした同じ武器を複数所持し、対戦中に適宜付け替えることで相手をカモフラージュするといった戦法も編み出されている。
    中にはこの戦法のために「1周1本しか手に入らない武器を何回も周回して大量に所持する」というコアな対戦プレイヤーも。
    • 戦技以外においても様々な特徴やユニークな効果を持つ武器が多く存在し、その効果に合わせて相性の良い戦灰を自由にセットできる。
      例えば、「攻撃命中時、僅かにHPを回復する」という効果を持つ「解体包丁」や「グレートスターズ」は、ヒット数に優れる「乱撃」や「司教の突進」をセットすることで、HPをモリモリ回復しながら攻撃もできる一石二鳥の便利な武器となる。
      • 戦灰の数自体も非常に多い。実に90種類以上存在し、制限はあるが松明や盾にすらセットすることも可能。
        『III』に存在した「回転斬り」や「我慢」など馴染みのもの、空気弾を素早く放つ「獣の咆哮」といった対戦向きのもの、発生は非常に遅いが当てることができれば超火力の「グレート・カーリア」などのロマン技など多岐にわたり、状況や戦法に合わせて自由に使い分け可能。

ユニーク武器

  • ユニーク武器は戦技の付け替えが不可能で変質ができず、通常武器に比べてカスタマイズ性が低い反面、多くに「専用戦技」が設定されており、通常戦技より強力なものが多い。
    物によっては文字通りの必殺級の威力を発揮するものもあり、そのユニーク武器に特化したビルドを組むことも選択肢になる程。
    • また、『III』におけるユニーク武器は半分以上が「筋力・技量にそこそこの補正を持ち、他はおまけ程度な上質武器」となっていたが、今作では筋力・技量以外にも様々な属性・補正を持つ武器が大きく増加。
      筋力・技量・知力・信仰・神秘のそれぞれ複数にまたがった補正を持つ武器が増えたことで、これらの複数を伸ばすビルドの個性が引き上げられている。
  • ユニーク武器の中には『Bloodborne』の回転ノコギリの再来となる「ギーザの車輪」・見た目の割にエグい火力の専用戦技を持つ「使者たちの長笛」・強烈なデコピンができる「指輪指」・強攻撃でFP消費無しの光波を飛ばせる「アステールの薄羽」・専用戦技による華麗な剣技が美しい「血のヘリケー」・魔法剣士ならぜひドロップを狙いたい「ラズリの輝石剣」・まさかの大砲が撃てる「壺大砲」と「単眼の盾」など、ギミックやデザイン、攻撃モーションも凝ったものが多く、見た目にも面白いものが多い。

防具

  • 『SOULS』シリーズで最も装備が多かった『II』を上回る550種以上の防具が存在。
    『II』や本作にあるコンパチ装備を互いに差し引いたとしてもこちらが少し多い。
  • 今作はステータスを補正するものや一部魔法を強化するものなど、特殊効果のある装備が増えており、純粋に強靭や防御力以外で採用するポイントにもなっている。
  • また、いくらかの防具はマントやクロークを外した軽装差分が用意されており、ごく一部を除いて自由に変更が可能。
    • 軽装化すると軽くなった分の性能は落ちてしまうが、マントあり・マントなしを同時に持ち歩くことも可能なので、オシャレでも重量調整目的でも気兼ねなく変更できる。

魔法

  • 約170種ほどのスペルが存在。『III(DLC含む)』の1.7倍近い数となっている。
    • 便利なものから産廃まで様々だが、大半の魔法が特定の触媒の補正対象になるため、選択肢に入れやすい。
    • ザコ敵が複数でいることが多い本作の環境に合わせてか、攻撃範囲の広い魔法が増えており、集団と戦いやすくなった。
      • 例として、序盤に手に入る「輝石のアーク」は幅広で貫通する三日月型の弾を撃つため、ザコの群れを処理しやすい。
    • 接近戦用の魔法も増加しており、近づいて魔術や祈祷を使う戦法もとりやすくなった。
      • 特にカーリアの剣の魔術系はビジュアルも実用性も優秀。「カーリアの貫き」はその筆頭で、対人でも攻略でも優秀。
      • それ以外にも魔力のハンマーで殴るものや、肩から角を突き出したり尻尾で薙ぎ払うものなど、バリエーションは豊富。
  • 『III』で貧弱すぎてバフ前提だったものにあたる魔法は威力の下限値や速射性が見直され、充分使える性能になった。
    • 過去作では死んでいた魔法パリィも、今作では敵の魔法を吸収して反撃する魔法や戦技が登場したことで実用的になった。

道具類

  • 『Bloodborne』に存在した「ランタン」や、周囲を照らす「灯り石」など、視界確保の細かいものに加え『SEKIRO』同様にゲーム内のヒントを記した「文書」や、FP消費で無限使用できるアイテムの拡充など、概ね従来作を踏襲しつつ良い点を汲んで構成されている。
  • 『II』の「雫石」はさすがに復活しなかったが、FPを消費するが『III』の呪術「ぬくもりの火」と似た効果を得られる「ぬくもり石」などの入手できる数が限定されていないHP回復アイテムも登場した。
  • 配合によってさまざまな効果を得られる「霊薬」によって、特化した作戦が組み立てやすくなった。
    • 霊薬は配合次第で『III』の「~の祝福」と同じ効果を作ったり、トンデモ火力を発揮するカギとなる効果も作成可能だが、「聖杯瓶と同じく祝福で休めば補充される」という特性のおかげで無駄遣いや供給の心配をせずに利用できる。
  • 今作は壺系アイテムにヒビ壺の所持数が関係するが、それとは別枠でクラフト不要かつ所持数が独立していてSOULSシリーズの火炎壺と同じ感覚で使える「爆発石」などの代替アイテムもいくらか用意されている。

世界観・シナリオ

壮大な世界観

  • マーティン氏の作り込んだ壮大な世界観と、フロムゲー特有の荒廃感がもたらす美しさが同居した独特な空気は絶妙にマッチングしており、デザインから設定に至るまでプレイヤーに強烈な印象を与える。
    • 作中で語られる「破砕戦争」によって各地が荒廃しきったという設定通り、ゲーム内で訪れる場所の殆どが荒れ果てている。
      妙な菌類が繁殖して凄惨な状況の地域や、兵器の残骸や砲撃のクレーター、残留した魔法の迎撃システム、発狂して悍ましいことを続ける兵隊たちなど、各地を旅するだけでもそれとなく戦争の余波を感じることができる。
    • 重要人物であるデミゴッドたちもそれぞれの背景が綿密に練りこまれており、人物像や状況に合った形での戦闘やイベントが展開される。

魅力的な登場人物たち

  • 基本は『SOULS』シリーズを踏襲しているが、本作は世界観にしっかり根付いたキャラ付けが行われており、印象に残りやすい。
    + ネタバレ注意

    魔女ラニ

    • 本作のメインヒロインとされるデミゴッド。霊馬を受け取った後にエレの教会へFTすると会うことができる。
      • 腕が4つある青い肌の人形というミステリアスな姿をしており、幼い外見に対して口調は老獪というギャップがあり、多数のファンを獲得した。
        イベント自体もかなり長編で、ツンデレっぽい展開や反逆した際の毒舌など細かく作りこまれている。
        エンディングの1つを担当しており、イベントを完遂するとなんと結婚できる。これはメインヒロイン。
        部下たちもドラゴン・獣人・巨人などやたらと多様性に富んでいるため、彼女の組織ごと好きになる者も多い。
      • 実は破砕戦争の原因にガッツリ関わっているのだが、それをどう捉えるかはプレイヤー次第。
      • ちなみに、初期のトレーラーには彼女が破砕戦争のあらましを語るというものがあり、発売前から異形のヒロインらしき人物として注目を集めていた*9

    半狼のブライヴ

    • ラニの部下であり、3m以上はあろうかという巨躯の獣人。イケボの好青年。
      • 組織の裏切り者を追ったり、現地調査を担当しているためか主人公とよく共闘・協力することになる。
        専用の戦闘モーション持ちであり、その戦闘スタイルはどことなく某狂戦士の甲冑を来た黒い剣士感がある。
        また、実は寒いのが苦手だったり軽口を叩いたりと性格が妙に可愛く、関わり続けるほど人物像に惹かれるようになっている。
        しかしそこはフロム、案の定彼にも厳しい運命が待ち受けており、完遂するには心の準備と割り切りが必要。
    • 余談だが、外見と声がその手♂の方々に激烈にウケており、ファンアートが多めな部類に入る。

    戦士の壺、アレキサンダー

    • 巨大な壺のキャラクター。戦士として立派になるために旅をして研鑽を積み続けている。
      • 『SOULS』シリーズでいうところのカタリナ戦士枠で、容器陽気で優しいキャラだが、戦闘能力はかなり高い。
        途中までは穴にハマって動けなくなってたり、どう見ても通れなさそうな扉が開けられずに困ってたりとコミカルで可愛げがあるのだが、実は彼の中身は死んだ戦士たちの肉片というかなりグロテスクな一面がある。
        それが判明した時点では誰しもがギョッとするが、その後も穴にまたハマったり溶岩浴で己を鍛えてたり、頭に被れる壺をプレゼントしてくれたりボス戦で鉤指サインを書いてくれたりと、聖人すぎる表面と悍ましい中身が文字通り表裏一体となっており不思議と嫌いになれないキャラとなっている。
      • その潔すぎる生き様はイベントの最後まで徹底して描かれ、多くのプレイヤーの印象に残っている。

    ミリセント

    • 赤髪で右腕が欠損している女性。ケイリッドにある教会で腐敗の宿痾に苦しんでいたが、主人公と彼女の育ての親ゴーリーの協力でそれを抑えることに成功する。
      • その後は各地を旅し、さらに再び主人公の計らいで義手を身に着け、剣士としての実力を発揮していく。
        しかし次第に何かを察したのか、デミゴッドの「マレニア」が自分の血縁なのではと考え、居場所を探るようになる。
        実はこの行動はある者に仕組まれており、彼女には非常に厳しい運命しか待ち受けていない。
    • ゴーリーとミリセント、というどこかで聞いたような名前からもわかるように、悍ましい運命とそれに抗う気高い人物、というキャラクター性で外見も美しく格好良いため高い人気を得ている。
    • ちなみに、イベント開始前には侵入者として現れるエリアがあり、欠損していない右腕で強烈な戦技を放ってくる。
      ここの勝敗はイベント進行に何も影響しないことや、意味深なセリフから様々な理由が考察されている。
      更に言うと、関連しているマレニアはフレーバーテキストがかなり不足しているため、ミリセントはその考察のために必須なキャラとされている。

    血の指の狩人、ユラ

    • 浪人侍風の人物。鉄の笠と長い刀を扱う。
      • リムグレイブのとある場所でNPCの侵入者に襲われるのだが、そこへ駆けつけて助けてくれるため特に装備の不足している初心者にとって印象に残りやすい。
        その後も彼に会うことがあるのだが、最後はとある人物に返り討ちにされ死亡する。
        …のだが、なんと終盤で突然復活して現れる。が、明らかに何かに乗っ取られており、主人公をコントロールしようとする。
        その場で彼を介錯するのか、言うことを聞いて狂うのかはプレイヤーに委ねられる。
    • 乗っ取られた時の演技も凄く、もはやかつての彼ではないことを思い知らされるほどの凄まじい迫力がある。

    イレーナとハイータ

    • イレーナは啜り泣きの半島にあるモーン城城主・エドガーの盲目の娘。混種の反乱から逃げ延びたが、父の様子が心配で主人公に手紙を託してくる。
      エドガーは手紙を受け取る&モーン城のボスを倒すことでイレーナのもとへ向かうのだが、すでにイレーナは何者かに殺害されており、エドガーはその何者かに復讐を誓うこととなる。
      • そしてこのイベントを終えると現れるようになるのがハイータ。外見と声はイレーナと瓜二つだが、彼女自身は彼方の灯という何かを辿って旅をしているらしい。
        その灯は「シャブリリのブドウ」を食べることで見えるそうだが、実はこのブドウは蕩けた眼球
        数回ブドウを渡すとその正体を聞かれ、正直に答えると気分を害し、迫真の演技で嘔吐する。
        しかし自分の使命を知ると逆にブドウを求め始め、最終的には狂い火の封印に辿り着いてしまう。
        全体的に声優の演技が強烈な本作だが、その中でも彼女は特に鬼気迫る、聞き応えのあるものとなっている。

    招き手のラーヤ

    • 火山館の主、タニスに仕えている人物。しかし、タニスからはただの主従では留まらずに事実上の親子関係である。
      • 普段からなぜか背中が曲がっていたり、騙されやすかったりと妙な雰囲気だが、実は人の姿に化けている蛇人。
        火山館のイベントを進めるとうっかり蛇人状態で現れてしまい、主人公には周囲にそのことを秘密にするよう願ってくる。
        このおっとりうっかりな性格と蛇人状態のギャップが意外と刺さる人が多く、一定の人気を博している。
      • しかし出生には謎が多く、それを気にしたラーヤの依頼を聞いて火山館の謎を解き、タニスの話を聞きこむことになるのだが、そこはフロム以下略。
      • 一応結末のうち1つは「褪せ人との交流を通じ、自分の意志で新しい道を歩み始めた」と捉えることもでき、必ずしも悲しいばかりの運命とは言い切れないか。

    指読みエンヤ

    • 大いなる意思の使いたる二本指の言葉を翻訳し、人々に伝える仕事を続ける老婆。
      • 最初こそ大いなる意思に忠実な態度だが、主人公が黄金樹に拒絶されたことを知った二本指がフリーズしたことで困り果ててしまう。
        そして、エルデの王になるため黄金樹を燃やすと言い出す主人公に対し、困惑しつつも考えを改め、まさかの全肯定までしてくれる。
        とはいえ存在そのものが円卓および黄金樹と強く結びついていたためか、黄金樹が激しく燃え始めると命を落としてしまう。
        長く続けた仕事や立場を放り出して主人公を励ます姿に心打たれた者は多く、隠れたヒロイン(?)としても人気が高い。

    ならず者

    • 危うさが漂うガラの悪い男。関わってはいけなさそうなやばさを感じさせるが、甲殻類が好きらしくよく茹でている。
      • ラーヤのイベントに関連しており、進めると茹でているエビやカニも無限に売ってくれる。
        彼自身は荒んでいるが、一度仲良くなると態度が急に軟化し、金霊サインを書いてくれたり、再会時に身の上話をしてくれる。
        とある人物によって辛い過去を経験しているが、彼自身もやはり同じ人物によって同じ目に遭わされてしまう。

    白面のヴァレー

    • 不気味な白い仮面をつけたおネエっぽい怪しい男。主人公を巫女無しと呼び、ストームヴィル城へ送り込もうとする。
      • とあるデミゴッドに仕えており、その配下を増やす活動をしているのだがとにかく発言と声が変態的なのが特徴。武器も「花束の形をした低威力・高出血力の軽い鈍器」という奇怪極まる得物である。
        そしてイベントを進めるとプレイヤーのことを「私の貴方」と凄い呼び方で呼ぶ。
    • かようにクセの強い人物であるが、彼のイベントをこなし続けると、超効率的なレベル上げが可能な場所へかなり早期に到達できる。このことから好き嫌いはさておき彼との交流を深めたプレイヤーも多い。
      もっとも彼的には「その場所は将来的に来て欲しい場所であって、現時点では勝手に侵入しないでくださいね」というもので、フロムゲーでたまに見る行くなよ絶対行くなよ芸になってしまっているのはご愛敬。
      • 一応、主人への忠誠やプレイヤーへの信頼・愛情は彼なりに真剣で深いものであり、敵対した場合は激しい怒りと悲嘆を露わにして決着を付けることとなる。

    死衾の乙女、フィア

    • 英雄を抱きしめることでその温もり(生命力のようなもの)を少しずつ分けてもらい、それを一定程度集めたら今度は死した貴人に添い寝して分け与える、という「死衾」なる儀式を執り行っていた女性。
      祝福を受けてしまったことからその死衾が許されぬ身の上となり、ゲーム開始時は円卓に来ている。
      • そんな彼女に話しかけると抱きしめてもらえる。あくまで物理的に抱きしめてもらうだけであってCEROレーティングを底上げするような猥褻は一切ない。いいね?
    • …ということで発生する私に抱かれてくれませんかでビックリしてしまいがちな人物。
      イベント自体は説明が少なめで見落としがちなポイントも多いのだが、この一言と実際に抱きしめてられて「あぁそっか…」となるまでの一連のセットが極めて印象的で、理由も無くとりあえず抱いてもらう褪せ人が結構いるらしい。
      ちなみに、抱かれるとあるアイテムが自動入手できるのだが、これにはメリットもある反面HPが減少するというデメリットもある。考えもなしに抱きしめてもらって体力デバフされるって…とよくネタにされる。
    • このようにドキッとする設定・立ち位置のキャラクターだが、その内心と背後には予想もできない秘密が隠されている。
      とあるイベントを進めていくうちにプレイヤーは彼女の真の目的、そして本心に触れることとなり、最期は作中世界の謎とED分岐にも関わる結末を迎えることとなるのだ。
      • なおその過酷な道中では「彼女に抱かれたことのある人物達の霊体が襲ってくる」という場面があるのだが、よく見ると真面目で信頼できそうだったNPCやプレイヤーを助けてくれたNPCまでもが参加しているという大惨事になっており、プレイヤーに恐るべき笑撃衝撃を与える。
      • とあるNPCの装備のフレーバーテキストには「フィアと親しくなるにつれ、自分が彼女の父親役になると決意した」という主旨の、なんというかあまりにもあんまりな記載もある。いや当該イベントを進めていればプレイヤーも人の事は言えないかもしれないが…。

    しろがねのラティナ

    • 人造人種であるしろがね人の第一世代の女性。
      第一世代のしろがね人は例外なく足が悪く、彼女もまた常に膝立ちでいる。
      イベントを少し進めるとかなり尖った性能の遺灰となって旅に同行するため、セリフ量は多くないにもかかわらずなかなかの存在感を放っている。

    忌み王、モーゴット

    • モーゴットは黄金樹を外敵や他のデミゴッドの侵略から守り続けているデミゴッド。
      その対象がたとえ狭間の地に訪れたばかりの褪せ人であっても容赦なく、「忌み鬼マルギット」を名乗って初心者狩り脅威の芽を摘み続けている。
      モーゴット自身はその姿から呪われた存在として迫害される「忌み子」の一人であるが、そういった立場でありながら黄金樹をひたむきに愛し続け、かつ忌み子が黄金樹の都を支配していることを外部に悟られないようにしている。
      彼が使う魔法も聖属性のものであり、呪と聖が同居した真面目な人物という設定が独特の渋さを生み出している。

    星砕きのラダーンと城主ジェーレン

    • 別項でも触れられているが、「ラダーン」は数多いるデミゴッド達の中でも最強格の1人と目されるの。
      強大な武人である一方で重力魔法の勉学も収め、狭間の地を隕石災害の危機から救ったとも言われる大人物である。
    • しかし、ラダーンは破砕戦争末期に対立するデミゴッド「マレニア」との戦いで「朱い腐敗」に侵されて正気を失い、戦場の跡地で死体を喰らい続ける怪物じみた存在となってしまっていた。
      ラダーンの古い友である赤獅子城の城主「ジェーレン」は、そんな彼を戦士として葬るべく各地から猛者を募り、戦祭り「ラダーンフェスティバル祭り」を敢行する。
      設定上は最強のデミゴッドの一角ということもあり、主人公含む参加者たちが集団で挑む理由付けが自然に行われている。
      また、ラダーン自身が配下たちから尊敬を集めるに至った情報が数多くフレーバーテキストに散りばめられている。
      中でも彼が乗っている小さな馬は、彼が重力魔法を究めた大きな理由の1つであり、それを知る前はギャグにしか見えないが設定を知ると泣けるという、印象的かつ意味のある設定を持ったキャラとなっている。
    • ちなみに、ジェーレンは他にも幾人かのNPCやそのイベントと関わりがあり、破砕戦争前後の各人の様相が少し窺えたり、場合によっては共闘か対立かを選ぶ場面も発生するなど、彼もまた侮れない重要人物だったりする。

    パッチ

    • 今作でもやっぱりいる男。性格も外見もいつも通り。いわゆるスターシステム。
      • 恒例の蹴落としに加え、転送罠、ハードな任務の押し付け、負けそうになると命乞いと、期待を全く裏切らない。
        ラダーン戦でも呼べる鉤指の1人だが、なぜか即座に自分の世界に帰っていく。

    魔術師セレン

    • 魔術学院レアルカリアを追放された異端者。輝石の魔術の「源流」に至ることを目的として研究を続けている。本編では異端など構わず魔術を学びたいとプレイヤーが懇願すると弟子にしてくれる*10
    • ゲーム進行によっては彼女の目的を叶えるためのお使いイベントや、彼女の身を救うイベントが発生。これらをこなすたびにプレイヤーを愛弟子として信頼するようになる。このためファンからはしばしば「師匠」「先生」と呼び慕われている。
      • 一方で目的のためなら手段を選ばないタイプの、いわばマッドサイエンティスト気質な側面も持つ。学院を追放されたというのも伊達ではなく、途中明らかにされる真相にはちょっと引いたプレイヤーもいるのでは。
    • それでも構わず目標に突き進む彼女に寄り沿い続けると、やはりフロムらしい、そして本作内でも特に残酷で奇怪な最期が待ち受けている。
      ファンになった人には大変ショッキングな一方、そこまで好きでない人にはシュールな自業自得にも見えるその終焉は話題となった。

    魔術師トープス

    • もとはレアルカリア魔術学院の学徒であったが、色々あって学外に置き去りにされてしまった人。
      プレイヤーにわずかなルーンを恵んで貰おうとするほど困窮しており、助けてやるとお礼にいくつか魔術を教えて(販売して)くれる。
      とはいえ才能に乏しい下級魔術師で、販売する魔術もさほど特別なものではない。それでもなんとかして学院に戻りたいと願っている。
    • プレイヤーは学院に戻るアイテムを渡すことが可能。なおこれはプレイヤー自身のゲーム進行にも大きく影響するもののため2個目をゲットして渡すのがセオリーで、1個目を渡そうとすると「受け取れない」と断るなど優しい性格をしている。当然2個目を渡すといたく感謝され、その足で学院に戻る。
    • そして彼もまたフロムらしい結末を迎えることになる…のだが、その周辺状況や遺された画期的な魔術(特にそのフレーバーテキスト)からは、彼が全身全霊で目標に挑み、驚くべき成果を挙げたことが示されている。本懐を遂げた、という意味ではむしろ幸福な結末だったとも解釈でき、多くの褪せ人達の心に強い感銘を残すこととなった。

    金仮面卿と聖職者コリン

    • コリンは当初円卓にいるNPCでプレイヤーに祈祷を教えてくれる人物。崩壊する世界を救うため黄金律を探求しようとしており、その点に詳しい大学者「金仮面卿」を探すために途中から旅に出る。
    • プレイヤーは道中で彼と再会できるほか、なんか変な金色の仮面を被って変なポーズを取ったまま無言不動で立ち続けるほぼ全裸のやせ細った怪人物とも出会える。何を隠そう、この怪人物こそが“輝ける金仮面”金仮面卿である。
      • この金仮面卿殿、見た目はあまりにもインパクト大な不審人物であるが、いくつかの祈祷や武器の考案・発明に携わったことが各フレーバーテキストで示されており、さらにはゲームのED分岐にも重大な関わりを持つ超重要人物である。
        プレイヤーに対しては何も話そうとしないのだが、一応設定上は腕や指を振り回すジェスチャーで思索を表している…らしい(ゲーム中グラフィックでは再現されていない)。コリンはそのジェスチャーを読み取る技能を有しており、彼に金仮面卿の居場所を教えると大変感謝され、以降は目的通り同道するようになる。
    • しかしイベントを進めていくと金仮面卿の思索は思わぬ障害にぶつかり、またその探求はコリンの想像していたものとは異なる方向へと進んでいく。徐々に焦りと困惑、そして失望や猜疑を深めていくコリンの行く末はやがて…。
      • なおイベント進行によってはプレイヤーの助言によって金仮面卿は驚くべき真理に到達し、前述したようにゲームED分岐に大きな転機をもたらすことになる。当該のEDに納得したプレイヤーからすれば金仮面卿は本当に偉大な人物ということになり、翻ってコリンの結末にまた嘆息することになるであろう。

    古竜ランサクスと円卓の騎士、ヴァイク

    • 両者とも話す機会は無く、戦闘のみでの遭遇だが、テキストで情報を知ることができる。
      • ヴァイクはパッケージの真ん中にいる騎士で、かつて狭間の地で大活躍していたらしく、古竜たちとも交流が深かったらしい。
      • 一方、ランサクスは古竜信仰を広めるために人の姿に化け、人々と関わっていたという。
        ちなみに作中で「ランサクスはフォルサクスの姉」とあるようにの古竜であり、コミュニティの書き込みが混沌としている。
    • ヴァイクとランサクスが正確にどういう関係だったかは明確でないが、少なくとも「ヴァイクはランサクスが、最も愛した騎士」という記述からランサクス側からは強く矢印が向いていたらしいことが窺える。
      ただヴァイク自身は彼の指巫女のために色々と苦心していたらしいテキストも多く、三角関係の可能性もある…かも。

    メリナ

    • ゲーム序盤、褪せ人にとって祝福と導きを与える存在「指巫女」をなくした主人公の前に現れ、その指巫女の代わりとなることを提案する女性。
    • 『DARK SOULS』シリーズにおける「火守女」や、ブラッドボーンにおける「人形」のような立ち位置となる存在で、
      本作の移動に欠かせない霊馬「トレント」を呼ぶアイテムをくれたり、ルーンを利用してレベルアップできるようにしたり、拠点となる「円卓」へ主人公を導くなど、
      その言葉通りに主人公に必要な役割をこなす。
      • 座った祝福によっては、彼女と話す項目が追加される場合がある。物語のキーパーソン「永遠の女王マリカ」にまつわる話など、世界観への理解を深める上で重要な話をしてくれることも。
    • その一方で関連テキストがほぼ存在せず、本人もあまり身の上話をしないこともあり、その素性は謎に包まれている。
      • 中盤のとあるボスでは鉤指NPCとして呼ぶことが可能だが、その際の固有のモーションや使用する武器、そしてとあるエンディングでの台詞など、只者ではない事は察して取れる。
        登場人物の深掘りや情報の提示が多い本作においては、一際多くの謎を残すキャラクターとなっている。
      • 一方でそうしたように謎に包まれたまま進むことや、祝福に座った場合も会話が発生するとき以外は姿を見せないこともあり、一部では影が薄いと言われることも。

    糞喰い

    • 赤黒い瘤だらけの異形の鎧をまとった不気味な人物。物語中盤に霊体の姿で現れる。
      悪口や蔑称にしか見えないとんでもないな名前だが、なんと実際に作中でこう呼ばれ、本人も「糞喰い」を自称している。
      • 普段は放っておいてくれという様な態度をとるが、特定のアイテムを持っているとイベントが進行。彼の行動理念を探ることができるようになっていく。
        --そして彼は黄金律に生きる「人」と呪われた存在として迫害される「忌み子」の両方の性質を持っており、それ故に黄金律ひいては世界全てに強い憎しみを抱き、人並み外れた凶行を行っていることが明かされる。
      • その凶行に手を貸すことで作中世界に蔓延る問題、やがてはゲームED分岐に大きな転機をもたらすことにもなる…が、実は途中で別のNPCからもらう薬を飲ませて傀儡にしてしまうことが可能。
        • 傀儡は遺灰とほぼ同じ挙動をするアイテムで、傀儡にすることで糞喰いを遺灰感覚で扱うことができるようになる。
          しかもこれがまた中々の優等生。重鎧特有の高防御に加え、NPC規格なのでダウン中は無敵が入り、モブのように体勢を崩して隙を晒すこともないため、耐久力が非常に高い。
          さらに手持ち武器は出血効果があり、戦技による敵デバフも可能。弾幕を放つアイテムでヘイトも稼いでくれるなど、前衛役としては写し身やティシーにも肉薄する性能を有している。
        • 冗談抜きでイベント進行よりこちらの傀儡の方がアイテムとして美味しいので結構な数のプレイヤーに傀儡にされている。色々な意味で悲しい存在でもある。

    世界観に則った敵キャラクターたちの活動

    • 本作では『SOULS』シリーズ同様の滅びかけた世界だが、世界観を損なわないよう敵キャラの行動が相変わらず細かく設定されている。
      • 従来作同様にいくらかのエリアで敵モブ同士の戦いを見ることができる。
        • 啜り泣きの半島では混種の反乱軍とゴドリック軍の戦いが、ケイリッドではラダーン軍と怪物たちの死闘が展開され、敵対勢力同士を少し離れた場所からけしかけても互いを無視せずに争い始める。
          もちろんこれを利用し、片方の勢力を生かしつつ誘導して一時的な味方キャラのように使うこともできる。
        • 特殊な例では、野生の巨大蟻を洗脳して乗っている地底人を何らかの手段で落馬(落蟻?)させると、蟻の洗脳が解けて敵対する、というパターンも存在する。
      • 一部の敵は細かい行動描写が用意されている。従来ではザコ敵は徘徊するか棒立ち、または祈るかうなり続けるのがほとんどだったが、今作では唄う、踊る、動物と散歩する、荷車を護衛する、爪を研ぐ、仲間の死体を食べる等の明確な行動をしている場合が多い。
        • 昨今の世界観重視のゲームではもはや当然の描写ともいえるが、本作でもそこは抜け目なく描かれている。

    多彩なステージ

    • 開発がオープン“フィールド”と表現している通り、本作はオープンワールドとして見るとそこまで開けているわけでも面積が広いわけでもないが、虚をつくような仕掛けや背景美術によって狭さを全く感じさせない作りになっている。
    • ステージのシチュエーションも多彩で、緑豊かな平野から急峻な雪山、溶岩の煮えたぎる火山や空に浮かぶ廃墟、さらに広大な地下世界まで存在。探索するプレイヤーに常に新しい発見を与えてくれる。
      • 特に序盤に訪れることができる地下世界「シーフラ河」は到着までの昇降機の長さ、急に目前に広がる星空のような天井、ダンジョンというよりエリアそのものな雰囲気、どうやっても行けない高所の怪しい街、はるか遠方に聳える紅い神殿といった謎に満ち溢れ、ブラックリーチよろしく探索意欲を掻き立てる。
    • 初見プレイにおいては、初見であること自体を逆手にとった転送罠も存在。転送された驚きと共にマップを見て想像以上に遠くに移動している(≒マップが広い)と思わせると同時に、序盤から様々な地域を観光できる仕組みにもなっている。
      • この罠で訪れる地域の1つ「ケイリッド」は特に印象的で、異常な光景と敵の強さで多くの初見プレイヤーをドン引きさせた。
        しかし諦めずに探索すると転送場所周辺で強力な装備がいくつか獲得できるため、ただ鬼畜なだけの罠で終わらないようになっている。
        また、坑道から出る瞬間の景色のインパクトが強すぎたため、海外ではエルデン界隈でちょっとしたミームと化している。
    • 広大化に伴ってフィールドの景色も作り込まれており、絶景ポイントも多数。
      • マップの中央には天を覆うような「黄金樹」が鎮座しており、単に背景の美しさを深めているだけでなく、プレイヤーに「最終的に目指すべき場所」を明示しているほか、風景が立体的に見えることでマップが広く感じる錯覚効果も生み出している。
        • また、麓の「王都ローデイル」は城壁を通り抜けると黄金樹のモデルが高精細になり、ちょうどそれが眼前に広がるようマップが設計されているほか、従来作では背景でしかなかったような部分がほとんどプレイエリアだったことも評価されている。

    BGM

    • 『SOULS』シリーズでは環境音だけだったフィールド上に、『SEKIRO』同様の平時・戦闘時BGMが追加された。
      • 地域ごとにかなり強く特徴付けが行われており、それら地域の情勢やストーリー上の進行位置に見合った曲が用意されている。
      • また、屋外BGMは昼と夜で曲調が異なるものに変化する演出が追加された。
    • ボスBGMも相変わらず印象的な名曲揃いとなっており高評価を得ている。
    • NPCや敵が奏でる楽曲もいくらか存在し、明確な歌詞がついている歌を唄う敵もいる。
      + 一部抜粋。終盤ボスのネタバレ注意

      フィールドBGM

      • リムグレイブ
        • 普段は拍が長い管楽器の高音をベースにした穏やかな曲調で、戦闘になると敵がにじり寄ってくる様な重低音に変化する。『SOULS』シリーズ未経験者が想像する「緑あふれるファンタジー世界」らしさがある。
      • ケイリッド
        • 平時はサイレンのような音が使用された静かな曲調だが、戦闘になると太鼓のような打楽器の音がドコドコ鳴り響く。ステージの雰囲気と照らし合わせるとかなり不気味で、不安感を煽られるのが特徴。

      レガシーダンジョンBGM

      • 魔術学院レアルカリア
        • 謎が隠されているような、低音から高音によく移行するのが特徴的。レアルカリア自体が外界との関りを完全に断っている状態、という設定に見事にマッチしている。
      • 王都ローデイル
        • かなり評判の良い曲。重低音の弦楽器の音がベースの曲調で、戦闘時は少しだけ激しくなる。
          • ローデイルは「無印」のアノール・ロンドを彷彿とさせるのもあり、遂に中盤~終盤に辿り着いたという気分を盛り上げてくる。

      ボスBGM

      • 神肌の使徒たち
        • 高い声のコーラスが特徴的なBGM。中ボスの曲であるにもかかわらず、強烈に印象的でデミゴッドの曲並みに知名度が高い。
      • 星砕きのラダーン
        • 先述したように勇ましさ全開の男性コーラスが特徴的。ラダーン本人の設定や外見をもとに楽曲を作ったらこうなるだろう、というど真ん中を表現した名曲。
      • 血の君主、モーグ
        • オペラっぽさと禍々しさの同居する合唱がメインの、ラテン語がこれでもかと仕込まれている曲。
        • ボスの外見がまるで魔王なのも含めて歌劇のような雰囲気が印象的で、ボス自身もよく喋り、ラテン語で数字を数える。
          • ちなみに声が結構大事なようで、同ボスの流用別バージョン「忌み子、モーグ」ではボスのセリフが無く、BGMのコーラス部分も完全に除去されたアレンジ版が流される。
      • ラスボス
        • メインテーマのアレンジで、前半は男性コーラスによって勇ましく、後半は女性コーラスによる静けさと悲壮感のある曲調になっている。
          • メインテーマ自体がかなりの名曲であるが、そのアレンジをラスボス戦として使うというお約束の熱さも好評。

      その他楽曲

      • 老婆蝙蝠の歌
        • ラテン語の歌。褪せ人についての歌らしい。綺麗な歌声から友好NPCだと思って近づいたら不気味な怪物がいたという衝撃的な経験をしたプレイヤーは多い。
      • 放浪の民の演奏する曲
        • 忌み捨ての地下にある狂い火の封印周辺に生き埋めにされた、放浪の民がひたすら奏でる曲。
          閉塞感のある地下で奏でられる弦楽器の美しい音色、というミスマッチさがかえって特徴的となっている。
          ちなみに、演奏者の指が曲に合わせてきちんとアニメーションしている。

システムなどの改善

オンライン要素の切り分け

  • 本作では従来の『SOULS』シリーズで半強制だった、対戦プレイがほぼ任意要素となった。
    • これまではオンライン状態だとステータス強化アイテムを使用中なだけで対戦をほぼ強制されていたりしたが、今作では完全にマルチプレイ専用の要素となった。
      そのため気軽にオンラインにつなぎ、メッセージだけ確認してソロで遊べるようになった。
      侵入側も対戦前提のプレイヤーにしか侵入できないため、『SOULS』シリーズすら未経験の初心者が経験者によって一方的に狩られることも相当減っている。
  • また、Ver1.08からは攻略プレイヤーから熱望されていた対人専用ダメージスケーリング調整が実装。
    • これまではダメージの価値基準が少し異なる「対戦」と「攻略」の両方で妥当になるよう、装備の性能がアップデートでコロコロ変わっていたが、これにより強武器が対人に合わせすぎて攻略で産廃化する可能性が大きく下がった。

ステルス行動の明確化

  • 以前の『SOULS』シリーズ関連作では、概念はあるものの隠密=スティックを軽く倒して徒歩で移動、という少し疲れる操作を要求されていた。
    このため、一瞬スティックを強く倒してしまっただけで敵に感知されてしまう、という事故が起こりやすかった。
    • しゃがみの導入によって隠密がトグル式になり、足音をコントロールしやすくなっている。

落下ダメージの軽減

  • 広いマップである以上、移動の際はある程度の高さを飛び降りたくなるが、本作は落下ダメージが『SOULS』シリーズよりも『SEKIRO』に近く、かなりの高さでも落下ダメージが発生しない。
    このおかげでちょっとした高さであれば移動に支障が出にくく、霊馬でも徒歩でもストレスが少ない。
    一方で落下ダメージ発生~転落死までの間隔が狭く、いけると思ったら死んでしまう事故も起こりがちなのが玉に瑕。

外見変更の制限撤廃

  • キャラクタークリエイト後、日に照らされた主人公を見てなんか違う…と感じることはよくあるが、今作では拠点などで外見のキャラクリが無制限にやり直せるようになった。
    設定上は「化粧」という名目だが、どう考えても別人レベルでの再調整も可能。
    そのため1つのデータで複数の外見を楽しめるようになっている。

アイテムドロップ等

  • これまでは敵がアイテムを落としたかどうかは拾える状態になるまでわからなかったが、今作では撃破した瞬間に判別できるようになった。
    敵を倒した際、専用の効果音と体内から白い光が抜けていくようなエフェクトが出た場合はドロップが確定するため、次の獲物へ移行するかどうかを素早く判断できる。
  • 拾えるアイテムの光はグレードによって変化し、低ランク品は短く、装備などは中くらい、レア品は青く長く表示されるようになった。この仕様を知っていれば、上記の判断をより効率的に行うことができる。

ルーン集め

  • フィールド上にはたまに光るドクロが出現するが、割ると中から「黄金のルーン【1】」が現れる。
    これによって移動しているだけで序盤の金欠改善や、戦い慣れしていない初心者でも資金を集めやすくなっている。
    このドクロは割とよく湧くため、いつの間にかルーン【1】を100個以上持っていた、ということも。
  • 敵の中にはたまに目が黄金に光る個体が現れるが、倒すとその個体から得られるルーンが5倍になる。
    この対象になる敵モブは多岐にわたるため、ルーン量が多い個体の目が光っていたら大チャンス。
    当然ルーン獲得量を増やす装備やアイテムの影響も受けるようになっている。
  • 天気の1つに黄金樹から金色の落葉が降り注ぐものがあり、その間は獲得ルーンが5%増加する。
    倍率で見れば雀の涙ではあるが、無条件のボーナスタイムなので稼ぎの補助になる。
  • 終盤の敵はステータスこそ強烈だが、それに伴って獲得ルーンも莫大。
    終盤のレガシーダンジョンでは雑兵ですら一体で2000以上のルーンが手に入る。このお陰でその辺の兵士を倒して回るだけですぐに数万単位のルーンが集まる。
    この莫大な獲得ルーンのおかげで終盤エリアでも「詰まったらレベルを上げる」という選択肢が取りやすい。

賛否両論点

ゲームバランス

大幅に戦技偏重となったゲームバランス

  • 『III』では攻撃の選択肢の1つ程度で、物によっては必殺技になるかどうかといった立ち位置の戦技であったが、今作では根本的にダメージ・強靭削り・体制崩しが引き上げられ、攻略・協力・対戦全てにおいて重要な要素となった。
    • 「通常の攻撃では怯まないが戦技なら怯む」という敵が多くなった他、戦技は全体的に敵の体勢を崩す能力が他の攻撃に比べて圧倒的に高い。
      例として、直剣の「回転斬り」は初段の回転だけで大槌の両手R1よりも強靭削りが高く、フルヒットなら特大武器の二刀流ジャンプ攻撃並みの強靭削り性能がある。
      単に弱攻撃だけで戦っていくのと戦技中心に戦っていくのとでは桁違いの戦闘効率を誇る。
      • これにより、魔法を利用しないビルドでも戦技のために、FPを確保する意味が生まれ、近接ビルドでは無用の長物だった精神にステータスを割く価値も生まれている。
        一方で戦技基準で見ると、通常攻撃全般がダメージ・強靭削り・体制崩しにおいて全体的に物足りない状況となっており、FPを消費しない以上の利点がやや乏しくなっている面もある。
      • また、多くが1000以上のダメージを平気で叩き出せるにもかかわらず、発生の速さなどは通常攻撃に比べて同等か少々遅い程度の差しかない。
        また、戦技の威力を高める装備「アレキサンダーの破片」はデメリット無しで15%上昇と中々の高倍率に加え、対戦による弱化補正も存在しない。このため戦技全般が手軽に大火力を出せるようになっている。
    • それらだけであれば「戦技の重要度の高いゲーム」としてのいわゆる「ゲーム性の変化」で済むのだが、問題は対戦においてもこの戦技による大火力がぶつかり合う点にある。
      • 手軽に4桁クラスのダメージが飛び交い、特化すれば確殺クラスまで伸ばせるため、侵入戦などで侵入者の不意打ちで致命傷・即死するケースが激増。
        即死クラスの戦技の例として、「モーグウィンの聖槍」の専用戦技「血授の儀」が挙げられる。
        不意打ち・角待ちなどの状況で凶悪な性能を誇り、地形貫通・多段ヒット・ガード不能・出血効果を兼ね備えているため、エレベーターや梯子での移動中になど、逃げ場のない場所で発動されるとほぼ即死する。
      • 流石に多くの大火力戦技が問題となったためか、現在はアップデートで一部戦技の威力が対戦限定で弱体化するように調整されている。
      • 攻撃戦技以外にも対戦において強力なものはいくつかあり、特に「猟犬のステップ」が話題に上がる。
        こちらは過去作からの続投となる「クイックステップ」の上位版となる戦技で、そちらに比べると無敵・移動距離が格段に広い。無敵フレームは23fもあり、大半の攻撃をいなすことができる。
        モーションのキャンセル性能も高く、連打すれば隙は1fしか生まれない。さらにあらゆる近接武器にセット可能。
        これだけ高性能にもかかわらず消費FPはたったの5。クイックステップとの差はわずか2とあらゆる要素がハイレベルにまとまっている*11
    • また、戦技が強力になった結果、魔法や祈祷が食われてしまっている面も存在する。
      • 一部の魔力系戦技は魔術と互換性のある近しい挙動になっているのだが、その性能には大差がついている。
        例として周囲に剣を浮かべて攻撃する「輝剣の円陣」は魔術と戦技に同名のものが存在するが、戦技版は4発しか剣が出ない代わりに威力・体制崩し共に非常に強く、同魔法版どころかその上位版魔術である「巨剣陣」や「カーリアの円陣」をも上回る強靭削りを得てしまっている。
        それでいて戦技版のFP消費は魔法版の半分と、あらゆる面で魔法版を食ってしまっている。
    • 魔法を補助する装備も戦技を補助する装備と比べると何かと格差が目立つ。
      • 先に述べた戦技全般の威力を高める「アレキサンダーの破片」が15%上昇するのに対し、魔術全般の威力を高める「魔術師球のタリスマン/魔術師塊のタリスマン」、及び祈祷全般の威力を高める「信徒の誓布/集う信徒の誓布」の倍率はそれぞれ4%/8%と非常に低く、両方つけても12%と破片に比べて効率の悪さが目立つ。
        戦技の消費FPを軽減する「カーリアの徽章」は消費FPを25%軽減し、特にデメリットは存在しないが、魔法の消費FPを軽減する「原輝石の刃」は同じ軽減率にもかかわらず、HPが15%も低下するデメリットがある。
      • スロットの消費や射程など、魔法と戦技で一概に比べることはできない面もあるものの、やはり差をつけられている感が否めない。

敵ルーチンのさらなる強化

  • 元々『Bloodborne』や『III』の時点で敵ルーチンの強化が著しいといった特徴があったが、今作はそれに輪をかけて強化が著しい。
    • 通常の攻撃とディレイ攻撃との使い分けや、慌ててローリングすると避けた先で攻撃が無敵の終わりに刺さってしまう所謂「ロリ狩り」攻撃などをボスは勿論、序盤の雑魚敵ですら普通に行ってくる。
    • 前述のように戦技が強力になったと書いたが、これは敵側も例外ではない。敵も当然のように戦技を使用し、いずれもかなり強力。
      • 強靭を高めていても敵の戦技の強靭削りの前には無力である場合が多く、そこから怯んでラッシュを入れられてしまうケースも。
        遠距離攻撃ができる戦技も存在するため、弓や触媒を持っていない敵でも離れた場所から思わぬ攻撃を受けることもある。
      • また、プレイヤーは武器1本あたり戦技1つしか使えないのに対し、敵は当然のように複数の戦技を使うのも不公平さを感じさせる。
    • 過去作同様、敵にはFPの概念がないためこうした戦技・魔法は使い放題。
      • プレイヤー側のアクションの選択肢も増えているため、こちら側も様々な手段で対応することを前提とした調整の意図があるとみられるが、やはりプレイヤーの性能に比べて格差がありすぎる面がある。
        こうような調整を「やりがいがある」と感じるか、「面倒で理不尽」と感じるかは、人によるところが大きい。
    • プレイヤーのボタン入力に反応して敵が行動する頻度がとても高い。
      • 回復アイテムを使用したボタン入力に反応して、突進攻撃や遠距離攻撃で回復行動を妨害しようとする、いわゆる「回復狩り」が高頻度で発生する。
        プレイヤーが回復モーションを取る前に、敵が攻撃モーションに入っていたり、攻撃が届かない距離でもボタン入力に反応して突進してきたりするので、不自然さや理不尽さを感じやすい。
      • プレイヤー側の遠距離攻撃もボタン入力に反応して回避行動を行う。
        特に、ボタン入力から時間差で発動する魔法を使うと、魔法発動時に回避するのではなくプレイヤーが入力した直後に回避行動を取るので、ボタン入力に反応していることが顕著にわかる。
      • 過去作でもボタン入力に反応して行動する敵ルーチンは存在していたが、今作は不自然な反応の仕方をするので違和感を覚えやすい。
    • これらについては、敵側のルーチン・アクションの強化に、プレイヤー側のそれの進化が伴っていない事が挙げられる。
      • 敵側は無限スタミナ・無限FPで好き放題できるが、プレイヤー側は隙を見て攻撃していく・回復していくという、ダクソ基準のいわゆる「ターン制を意識したアクション」のままなのである。
        上記で述べた特徴を持つ敵と戦ってみると分かるが、敵の攻撃を避けて回復しようとしても、回復モーションが終わるより先に敵が動くことが多く、敵の攻撃性能の強化に対しプレイヤーのゲームスピードが追い付いていない。
        もともと『III』の終盤~DLCの時点で「敵の挙動・性能が高速化している」「ダークソウルのゲームスピードでは相手をしていて辛い」という声が多く、本作ではそれがより顕著になってしまっている。

終盤における敵ステータスのインフレ

  • 過去作からの大幅なボリューム増加に伴い全体的なレベルスケールも拡大され、終盤の敵のステータスはかなり高く設定されている。
    その設定は1周目でもかなり熾烈で、終盤エリアの「ソールの城砦」の失地騎士は複数出現するにも拘わらずHPが2500前後もあり、「モーグウィン王朝」の大カラスに至っては10000近いHPがある。
    裏ダンジョンに近い立ち位置のレガシーダンジョン「聖樹の支え、エブレフェール」の敵ともなると、雑兵ですらHPは1200以上、さらにHP10000近いボスクラスのエネミーもちょっとした強敵感覚で複数配置されているインフレっぷり。
    • 先述した通り基礎ステータスの伸びのラインが引き上げられてはいるものの、今作では基礎ステータスを上げるより武器を強化する方が伸びが良いため、敵が強いからと言ってレベルを10や20上げたところでそこまで大きな攻撃力上昇は望めない。
      というかレベルを160にまで上げ+10の武器を用意しても、上記のインフレした敵の前には余裕で苦戦させられるレベルである。
      上記・下記に「戦技が強い」「出血が強い」という記述があるが、どちらかと言うと強いというよりは、戦技・二刀流・出血等を駆使してゴリ押ししないと苦戦必至と表現した方が適切である。
      例えば上記の大カラスに短剣や直剣で挑もうとすれば、仮に武器を最大近く強化しレベルを十分に上げたとしても、いつまで経っても終わらないというレベルの戦闘になってしまう。
    • ゲーム進行が佳境に入るにつれ、バランス面での賛否両論が国内・海外を問わず大きくなるのは、それだけ育成(シリーズ俗語で「ビルド」という)面での自由度や多彩さが豊かであることの裏返しとも言える。ただ、それを踏まえた上でも「王都ローデイルを越えた辺りからバランスが雑になる」とは良く言われる。
      • 具体的には(ネタバレ回避のため敢えて表現をぼかすが)王都の次に向かうことになる小エリアと、それに連なる大エリアは造りがとても簡素であり、風景の美麗さを活かせておらず、退屈だと感じる層は多い。
        上述のラストダンジョンや「聖樹の支え、エブレフェール」などは寧ろ、デザインに関してのみ触れれば前半中盤同様、高評価されている部類である。
      • バランス取りの煩雑さは、敵のパラメータ管理にも実感させられることが多い。上述とは別観点の例として、最序盤で登場した『ツリーガード』は終盤、その亜種がメインルートとサブルートでそれぞれ登場する。
        双方ともほぼ同じ進行度で交戦できるにもかかわらず、片方はとても快適な緊張感を楽しめるボスとして高評価されることが多いが、もう片方はバランスがやや極端な邪魔者として煙たがられがち。
      • そもそもが高難易度なゲームなのでそういった「壁を乗り越える達成感」が醍醐味の1つであることは事実である。その上で『終盤に進むほどバランスが崩れてくる』と感じる層が、少なくとも過去作『SEKIRO』や『III』よりは目立っているのも、また事実であると言える。

「強靭」のバランス

  • 強靭のシステムは『無印』のようなデフォルト状態(何も入力していない状態)での強靭が復活し、強靭を高めると軽量武器の通常攻撃ではまず怯まない仕様となった。
    • 大型武器のモーション中や戦技の発動中はさらに強靭度にボーナス補正がかかる。
      発生の遅い大型武器は兎も角も、戦技にもかかる仕様により、ただでさえ強力な戦技のゴリ押し性能に拍車をかける形となっている。
      • この結果今作の対戦バランスが、無印で猛威を振るった戦法である「強靭度を高め、相手の攻撃を耐えながら回り込み執拗に背後から致命の一撃を狙う」という動きから、ちょうど致命のくだりを戦技にすげ替えたようなバランスとなってしまっている。
    • 一方で、『III』ではデフォルト状態での強靭が無い故に「どんなに重い鎧を着ていても強靭が適用されるモーション中でなければ短剣ですら怯んでしまう」という状態であり、そういった仕様は物理的に不自然と考えるプレイヤーからは評価されている。
      • また、過去作の対戦環境においては出の早い短剣や曲剣によるハメゲーが横行していた背景もあり、こうした環境を変えるための調整の一環とも取れる。

ゲームシステム

膨大なNPCイベント

  • ボリュームの拡大に合わせてNPCの数も過去最大規模となり、様々なNPCとの交流を通して物語の側面を知ることができるようになった。ロールプレイの選択肢も大きく広まっている。
    • 豊富なイベントの条件分岐に加えて、本作は複数のNPC間のイベントにまたがって進行するイベントが多く、まるで1つの物語のように楽しめる。
      また、イベント完遂の報酬が豪華なものも多く、「古竜岩の(喪色)鍛石」などの貴重品が入手できるものも多いため、過去作以上にイベント進行の利点が大きくなっている。
  • 一方で、単に数が増えただけでなく複数のNPCのイベント同士が絡み合って進行するものが増えたため、イベントのフラグ管理などプレイヤーが覚える要素も大幅に増大。
    他のイベントを進めすぎるとスキップされてしまうイベントも多いため、攻略本・攻略サイトなしで全部を見るのは困難。
    NPCイベントの複雑化は『III』の時点でしばしば指摘されていたが、今作はそれに輪をかけて悪化している。
    • イベントのルート分岐の中には「ある人物に飲ませてほしい」と預かった薬を何の関係もない別の人物に飲ませるという意味不明な展開も。とはいえ、そもそもあからさまに怪しい依頼であり、こちらのほうが対象の人物像的にもあまり良心が痛まないこともあって、むしろこちらが正規ルートとみなしているプレイヤーもいる。
  • ある程度ストーリーを進めるとNPCが死亡するなどして進行不能になる「時限イベント」が非常に多い。
    クリア後に見逃したNPCイベントをまとめて進めようとすると、既にNPCが死亡して一部イベントが進行不能といった事態になってしまう。
    • フィールドの大幅拡大と攻略ルートの自由化に伴って、NPC自体を見落とすケースも増加しているのも困り所。
      フィールドの広さに対して、イベントのヒントとなる情報は非常に少なく、「このNPCは次はどこにいるのか」「何が進行フラグなのか」といったことがわかりにくい。
    • 加えていくつかのバグにより進行不能*12となったり、勝手に敵対するといった現象も存在。イベント進行を諦めてしまうプレイヤーも。
    • また、NPCイベントによる世界観の掘り下げ度合いもまちまちで、他のNPC間での関わりが多くキャラクター性や背景を深く知ることができる者もいれば、いまいちプレイヤーへの印象づけがうまくいっていない者も存在する。
      • 特にPVなどでも大々的に描かれ、過去作の「火守女」のような重要なNPCのように描かれていたNPC「メリナ」はその傾向が顕著。
        序盤から終盤まで会う機会のあるNPCは「魔女ラニ」や「ミリセント」なども存在するが、それらは他のNPCとの会話から生い立ちや素性について知ることができる。
        また、イベント進行に要するアイテムなどからキャラの目的などを推し量れるなど、総じてキャラクター性や物語を把握しやすい作りになっている。
        対してメリナは、他のNPCとの関わりが少なくメリナの過去や素性について語られる場面がほとんどない。
        本人のセリフからどのような存在かはある程度推察できるものの、いまいち行動原理が掴みにくい。
  • また、一部未完成感が残るイベントも存在する。
    中盤のNPC「タニス」のイベントに関連するであろうアイテム「踊り子の打楽器」は渡しても何も得るものがなく、最初に渡してから会話すると、あたかも今出会ったばかりのような会話をするなど、挙動として不自然な状態となっている。
    明らかに脈絡がなさすぎるため、没になったイベントデータの削除し忘れという説もあるが真相は不明である。

ストーリー・世界観関連

マンネリ感の否めない世界観

  • 終末を迎えそうな世界を救うために、荒廃した世界を冒険する、という世界観は過去の『SOULS』シリーズと似ている。
    ただ、これこそ、フロム作品の特長であり『SOULS』シリーズらしさであると好意的に受け取るユーザーが多い。
    • しかし、その一方で神話設定に小説家のジョージ・R・R・マーティン氏が携わっているのに、過去作と代わり映えしないストーリー・世界観ではないかとの指摘もある。

一部説明の乏しいストーリー

  • 元々フロム作品のゲームストーリー自体難解なものが多く、アイテム説明文や道端に落ちている断片的なメモなどを読んで考察しなければ理解しにくい傾向にあるが、それを加味しても説明不足な部分も多い。
    特に物語終盤の流れは話の導線がかなりわかりにくく、ラスダンとなるエリアでは「どうしてここに移動するのか」「ここに何をしに来たのか」といったことが到達時点ではほとんど伝わらない。

活かされていない「指巫女」の設定

  • 序盤で「褪せ人には指巫女が必ずいる」と説明されるが、NPCの褪せ人は多い割に、それらと同行する指巫女の姿が作中では見られない。
    指巫女の自覚がないハイータと実は傀儡にされていたサロリナは個人行動しており、他の指巫女2人もすでに死体である。
    一応、スタート地点の死体は主人公の指巫女だった可能性もあるが…実際は不明。

問題点

  • マップのオープン化に対応しきれていないシステム
    • 本作における問題点は利便性やデザイン等様々な方向からの指摘があるが、全体的な傾向として「オープンなマップに対するゲームシステムの不親和」と「ボリューム量に追いついていない細部の調整」の2つが主に取り沙汰される。
    • フロムにとって本作が初のオープン化故にノウハウが不足していたとも推察できるが、やはり他オープンワールド作品と比較すると利便性がいくらか劣っているといった点が目立つ。
    • また、発売日の延期が行われたり、海外メディアに開発の労働環境の劣悪さを取り上げられた事等を見ても、相当に難産だった事がうかがえる。

ゲームデザイン

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  • アイテム製作の問題点
    今作の重要な新要素の1つである機能だが、おかしな調整が多く、扱いにくさや不便さが目立ってしまっている。
    • 需要と供給が釣り合っていない素材が多い。 代表例は「キノコ」「根脂」「紐」で、これらはそれぞれ特定カテゴリの共通素材のため必然的に需要が高いが、全て非売品で稼ぎポイントも乏しい。紐に至ってはほぼレアドロップ限定という酷い入手性。
      矢やボルトを除き、複数種の素材をいくつか消費してやっと1個しか作れないため、生産効率も良くない。
    • 強力な状態異常の「朱い腐敗」を治療する「腐敗の苔薬」も問題を抱える。
      • 腐敗は毒よりも遭遇しやすく、腐敗沼が地表を覆うエリアすらあるのだが、この苔薬は「聖血の木の芽」という採取するとリポップしない貴重素材を必要とする。
        レアドロップする敵はいるが、集めるには相当な根気が必要。苔薬自体の店売りも個数限定のみで無限販売は無し。
        この劣悪な入手性に対し、序~中盤で拾える祈祷「火の癒しよ」は緩い条件をクリアするだけで簡単に腐敗を治せるため、腐敗の効果を厄介にしたいのかマイルドにしたいのかイマイチ不透明。
    • レシピを増やすには製法書が必要だが、なんと50種類以上に細分化されている。
      どこに何があるかはノーヒント、見逃したものは広大なマップを虱潰しに探すしかなく、別の場所で拾える等の救済措置もない。
      一部は終盤マップで手に入るが、そんな時期にレシピが増えても使う機会は少ない。流石に細分化しすぎている。
    • 製作アイテムの殆どは店売りされず、代替品もあまり無いため、ルーンを稼いで購入するという手段が取れないものが多い。
      過去作では購入できていたタイプの消耗アイテムもほとんど製作限定品になっており、かえって不便になったとも。
    • 『SOULS』シリーズ関連作全体の根本的な問題として、「死んでもオートセーブされて続く」ゲーム性と消耗品システムは相性が悪い。
      アイテムを無駄遣いしても買えるなら資金だけ稼げばよいが、異なる素材をそれぞれ集めるとなると単純に手間が増えてしまうことになる。
    • この機能は一切使わずともクリア可能なので、全く使用しなかったプレイヤーも多い。
      • 消耗品を道中でも補充できる便利な機能にするだけで良かったのでは、という意見も。
  • ショップの問題点
    拠点のショップは従来よりも品揃えが悪い。矢やボルトは販売せず、投擲系のアイテムもごく一部のみ。
    • 拠点で買えないアイテムは各地に散る商人が取り扱うが、それぞれのラインナップは暗記するか直接確かめに行くしかない。
      さらにファストトラベル先の祝福からすぐに辿り着けない商人も結構いるため、微妙に手間がかかる。
      商人を殺して鈴玉を回収すれば拠点で一挙に賄えるようになるため効率がよく、文字通り「鈴玉狩り」になるプレイヤーも多い。
    • 販売アイテムのラインナップの一貫性が弱い。
      出血系アイテムの素材「血の薔薇」は特定の商人が無限販売しているが、毒や凍結系の素材は誰も販売していない。
      属性耐性を高める「干し肉」は製作限定で素材もほぼ売ってないが、物理耐性を高める「ゆで○○」は製作不要で無限購入可能、など。
    • これらアイテム周りの問題はよくマップのオープン化の弊害とされるがそれは誤りで、部分的に調整が退化しているのが原因。
      実際、過去作でも商人は分散していたが徐々に改善され、『Bloodborne』以降はほぼ全ての購入が拠点で済むようになっていた。
      しかし本作は『無印』の「非売消耗品マラソン」や「(殺さない場合)各商人への無駄な移動」という欠点が再発してしまっている。
  • 使用時にFPを消費する消耗アイテム
    投擲アイテムは「使い捨てる代わりに手軽に使用できる」「魔法の代わりの遠距離攻撃になる」などに利点があるのが特徴。
    しかしこれらは「素材を消費」+「投擲アイテム自体を消費」+「FPを消費」という3重のコストが求められる。
    結果、魔法ビルドは「魔法で十分」と、物理ビルドなら「FP消費なしのアイテムか戦技で十分」となり、中途半端になってしまっている。
    全く役に立たないわけではないのだが、FP不足で咄嗟に使えなくなる場合もあり、管理が面倒なのも難点。
  • 周回プレイ
    • 今作では周回における敵配置・アイテム配置の変化は一切なく、敵ステータスが上昇するのみであり、周回攻略の真新しさに乏しい。
      • 当初は販売ラインナップを追加するアイテム「鈴玉」も周回ごとにリセットされてしまう面倒な仕様だったが、こちらはアップデートで引き継がれるよう修正された。
        一方で現在でも大ルーンは引き継がれない仕様となっており、入手タイミングがゲーム最終盤となる「マレニアの大ルーン」の利用機会がほとんどなくなってしまっている。
    • また、周回における敵ステータスの調整もやや粗が目立つ。
      • 全域で見ると強化倍率はほとんどが同程度の倍率で且つ元のステータスに応じた乗算となっており、中盤ぐらいの敵はそこそこの強化となっている一方、序盤エリアの敵は元々のステータスが低いため、何周してもほとんど脅威にならない。
      • 逆に、ただでさえステータス設定の熾烈な終盤エリアの敵の周回による強化はえげつないことになっており、雑魚兵士ですら4桁ダメージを叩き出す火力と2000近いHPを兼ね備えるようになる。
        ボスに至ってはHPが5~6万にまで届くこともザラ。爆発的なインフレにプレイヤーの耐久や火力が追いつかず、攻略にあたっては出血や腐敗などの最大HPに応じた割合ダメージの活用が半ば必須と化している。
      • 過去作と同様に、序盤エリアは強化倍率を高くし、反対に終盤エリアは強化倍率を低くするという調整がなされてはいるが、倍率の調整が甘くあまりうまく機能していない。

ステージ・敵関連

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  • 一部理不尽なエリア・ギミック
    • もはやシリーズ恒例といえるが、今作も純粋な高難度と理不尽さを履き違えているようなストレスの溜まりやすいマップも少なくない。
    • 「アウレーザの英雄墓」
      • 中盤に訪れることのできるダンジョン。広い一本道を巨大なチャリオットが往復しており、轢かれると即死級のダメージを受ける。
        通路の傍には窪みや袋小路の小部屋があり、それらでチャリオットをやり過ごすことになるのだが、よりによってそこに即死の状態異常を持つバジリスクが配置されている。
        チャリオットを止めることは可能だが、そのためのルートは落下死の恐れのある細い梁を渡って行く必要があるなど、駆け引きも何もない「即死」の要素がこれでもかと詰め込まれたダンジョンとなっており、理不尽なポイントとして悪名高い。
      • ただ特定の戦技やアイテム、松明を利用することで難易度を大きく緩和できる。そのため知識量によって理不尽度が激変しやすい。
      • 他にもチャリオットの現れる英雄墓は存在するが、いずれも理不尽ダンジョンと評されることが多い。
        さすがにやりすぎと判断されたのか、チャリオットの威力はアップデートで弱体化し、現在では即死せずそこそこのダメージとなった。
    • 「典礼街オルディナ」
      • 「4つの灯台を灯すと街の封印が解ける」というギミックなのだが、屋根にはスナイパー型の敵「しろがねの射手」が複数陣取っている。
        この敵に見つかると、誘導する高威力の矢を間断なく撃ち込まれる。矢が途切れないため中々出て行き辛い。
        屋根上なので足場が悪く、遮蔽物も乏しいのが凶悪。しかも矢は属性付きのため、盾受けしても削られる。
        そしてこの敵、スナイパー型の割にHPが3000近くあり、旋回能力も高い。近づくと密着射撃で思わぬ大ダメージを食らうことも。
      • 街の下層側は一見敵がいないように見えるが、実はロックオン不可能な透明の敵、「黒き刃の刺客」が徘徊している。掴まれて致命攻撃を受けている瞬間以外は本当に透明で完全に姿が見えない。
      • 対処法は一応あり、「歩哨のトーチ」という松明はテキスト通り、片手に持っている間だけ敵の透明化が解除される。
        この松明自体はゲーム内のヒントアイテムで情報が得られるものの、それ自体がどこにあるかはノーヒントで見落としやすいのも厄介。
        ただ、透明化を解除したとしてもこの敵はもともと普通に戦っても強い相手。そんなのと片手が塞がったまま戦うのもかなり厳しく、見落とそうがそうでなかろうがキツさは変わらない。
      • おまけにここはマルチプレイ対象外で還魂碑も無いため、1人で頑張るしかなく、あまりの理不尽さに多くの褪せ人が人間性を失った。
      • とはいえ、刺客の撃破状態や灯の点灯状態は死んでも引き継がれるため、慎重に観察してじっくり攻略すれば十分に対処可能ではある。
      • ちなみにこのエリアは、しろがねの射手が激烈な処理落ちを引き起こす妙なバグが存在していた。
        具体的には、屋根上ではなく地上にあるガレキに射手が乗ると、服か何かのパーツが異常な動作をしてガックガクになるというものだった。
        歩哨のトーチが原因ではとの声もあったが、そちらは多少処理が重いだけらしく、再現性のある射手バグと相まってより状況を深刻にしていた可能性が高い。
        これについて、「撃ち合いに強い敵を路地に突き落として射線を遮るという、普通に考えるであろう作戦はテストプレイでは用いられなかったのか?」というそもそもデバッグの仕方が粗いのではないかという指摘も多く見られた。
    • 「腐れ湖」
      • 特別に強力に設定された腐敗の沼で満たされたエリア。蓄積速度が特に早く、発症時のスリップダメージも大きい。
        湖の所々にスイッチのある足場があり、それを起動することで足場が浮き上がる。これを利用し、できる限り沼に浸かる量を減らして進むマップデザインだと思われるが…。
      • それらのギミックを全て起動しても途中からは湖を突っ切ることになり、どうしても腐敗が蓄積してしまう。
        発症直前に足場に着いても、蓄積が抜けきるまで数十秒以上かかる。そのために一々待つのはあまりにもテンポが悪い。
      • 先述した腐敗の苔薬は貴重過ぎて浪費するわけにもいかず、また祈祷「火の癒しよ」も取り損ねている場合は、「先にルーンを使い切り、回復がぶ飲みでダメージを相殺しつつ死亡上等で駆ける」という工夫もへったくれもない攻略法が最適解になってしまう。
      • あろうことかこの湖の真っ只中にフィールドボスまで配置されている。
        足場を出すギミックこそあるが、当のボスが巨体で頻繁に立ち位置を変える必要があり、どう考えても足場が小さすぎる。
+ とあるゲーム終盤エリアの仕様
  • ストーリーを最終盤まで進めると中盤のダンジョン「王都ローデイル」が灰に覆われ、荒廃しきった「灰都ローデイル」に変化する。
    • 一度こうなってしまうと周回するまで王都ローデイルに戻すことができず、一部武器・魔法・アイテムなどは取りこぼした場合はその周回では入手不可になってしまう。
      • 厄介なことに、この灰都ローデイルになってしまうと入手できなくなるアイテムには、武器の変質に関わる「聖なる砥石刃」や、トロフィーの取得に必須な武器「グランサクスの雷」などの重要なアイテムが含まれており、うっかり見逃したまま進めるとかなりの不便を強いられる。
        また、王都ローデイルにしか出現しないエネミーも存在し、そこからのドロップ品も同時に入手できなくなる。
  • 大味なフィールド
    • マップがオープン化された事で自由度が上がった反面、ゲームの根幹は従来通りのため、引き伸ばされて「敵とアイテムを置いただけの広いエリア」も増えてしまった。
      • これは「湖のリエーニエ」や「巨人たちの山嶺」で顕著で、逆に「リムグレイブ」や「ケイリッド」は結構作りこまれている。
        そのため到達順によってはより配置の空白を強く感じてしまう可能性が高い。
    • 他社のオープンワールドでは、ランダムイベントなどでフィールド上での体験が更新またはある程度バラつくように仕組まれているが、本作では一度攻略したエリアはもう一度訪れても何も変わらない。そのため2周目以降は広いマップがほとんど探索不要になってしまう。
    • 拾得アイテムがショボいことが多い
      マップの広さに合わせて配置アイテムの数も多いが、無限採取できる製作素材だったり、店で買える消耗品というパターンも多い。
      とはいえ、「鍛石」等の強化素材も混ざっているため探索・拾得を放棄するのはそれはそれで損になってしまうのがまた厄介。
      折角見つけたアイテムが「キノコ×5」や「燻り蝶×3」だった時のガッカリ感はかなり不評。
    • 特に終盤フィールドの「巨人たちの山嶺」は不評な点が多く、「終盤で調整が力尽きた」と評されやすい。
      • フィールドの一つではあるのだが、進行ルートが禁域→ザミェルの廃墟→雪谷までは一本道。
        別れ道はその先に寄り道ルートのソールの城砦か、本筋ルートの異端の魔術師塔の隠れ道ルートと氷結湖ルートがある程度。
        その先のライード砦から火の頂 → 火の巨人までは再び一本道であり、総合的に見てフィールドのほとんどが一本道の進行ルートで、自由度が他のフィールドに比べて圧倒的に少ない。
      • その上でダンジョンや封牢や廃墟などのロケーションも他フィールドより少なく、全体的に薄味に感じやすい。
        出現する敵もこれまでに見た相手ばかりでこのフィールド固有の敵というのもほとんどいない。
  • 理不尽・ストレスの溜まる敵
    • カメラワークが原因で戦いにくい「かぼちゃ頭」
      • 序盤から現れる中型の敵。防御力の高い兜を被った頭部に対し、胴体は肌が剥き出しなので弱点は多いが、問題はカメラワーク。
        この敵はロックオン位置が頭部に近いため、正面からロックすると自キャラは上を向いて攻撃してしまい、狙いたい胴や足元ではなく硬い頭部ばかりに攻撃が当たってしまう。
        ロックオンしなければ対策できるが、(デフォルトでは)回避ボタンとカメラ操作の関係上、同時に操作しながらでは難しい。
        背後に回ればいいのかもしれないが、そもそも明確な弱点部位にロックオンできない時点でテストプレイ不足感は否めない。
        こうしたロックオン周りの問題はこれまでも存在しており、公式が集大成を謳う本作でも発生してしまっている。
    • 誇張抜きで最も素早い敵「大トンボ」
      • 敵というよりは羊やヤギ等と同じ動物枠であり、攻撃力は低く、どんな攻撃でも一撃で倒せるほど脆い。
        では何が問題かと言うと、いくら武器を振ってもかすりすらしないほどに超高速で飛び回る事にある。
        しばらく飛ぶと静止して様子見したり、ギチギチ言って体当たりしてくる。この際に投げナイフを当てたり出の早いガードカウンターを行うことで撃破できるが、外すとまたビュンビュン飛び回って鬱陶しい。
        実は最も良い対処法は、戦技「グラビタス」などの範囲技で落とすこと。この敵のドロップ品は毒の苔薬製作に必要なので狙って倒す場合はそういった範囲技を用意しておくことでストレスなく駆除できる。
    • 全体の傾向として中盤以降は複数体の強敵からなるボス、所謂「複数ボス」がかなり多い。クリアに必須のボスのみだとさほど多くはないが、小規模ダンジョンや重要NPCのイベント上でのボス戦を含めるとかなりのウェイトを占める。
      • これらは単体でも一筋縄ではいかない強敵ばかりで、殆どがディレイのついた攻撃や回避狩り・回復狩りを標準装備している。
        単体であるなら距離を取るなどして仕切り直しはしやすいのだが、複数体の敵から回避狩りや回復狩りを狙われるのでそうした回復などの仕切り直しの隙が殆ど得られない。
      • 従来作でもよく問題視されているが、やはりこういった強モブをAIそのままで複数化したボス戦は「1人で戦う」という選択肢を奪ってしまいやすく、また使い回し感も強いため雑に感じやすいといえる。
      • これら複数ボスは遺灰等で味方を増やすことを想定しているのが序盤から顕著なため、大抵は遺灰を使って分断することでまともな戦いができるようにはなっている。
        + 以下終盤ボスのネタバレ
      • 「火の巨人」
        • 終盤のボスの一体。巨人の名の通りプレイヤーの背丈では膝にも届かないほどの巨体が特徴。
        • HPが1周目でも70000以上という異次元さを誇るが、弱点部位を攻撃すると通常の2倍近いダメージを与えられる。
          それらを攻撃することで膨大なHPを削っていくボスのようだが、そもそも弱点を狙える隙が少なく、足と戦うボスになりがち。
        • またこの巨人はローリングで距離をとってくるのだが、この体格で何の不自由もなく転がるので移動距離がとにかく長い。
          運が悪いと追いついた先でまたローリングされてしまうといった事態も起こる。
          ただ、このボス戦はトレントに騎乗可能なため、ソロプレイではさほど不快度は高くはない。
          逆に鉤指(NPC含む)を呼んでいると乗れないため、ゲンナリする可能性はある。マルチで挑む方がかえってしんどいとの意見も。
        • 弱点を殴りにくい、追いかけっこが発生しやすい、HPが多い…と各要素が悪い意味で噛み合ってしまい、長期戦になりやすい。
          ただ、長期化する理由はビルドや戦法によって左右されるらしく、近接特化だと「ただ面倒」に、遠隔特化や万能型だと「言うほど苦でもない」といった形で割と評価が分かれている。
          これに加え、イベント進行によっては高HPで炎属性無効の鉤指NPCが呼べるため、後ろから撃てるキャラほど弱点が狙いやすかったりする。
        • また状態異常耐性が高いのも特徴なのだが、「無効」ではないため、ひたすら出血や腐敗の武器で殴り続けた方が、結果的にはダメージ効率がよい、という本末転倒な気がする攻略法もある。単に出血と腐敗が強すぎるだけなのだが…。
        • 少なくとも『III』の「巨人ヨーム」がストームルーラー無しでも真っ当に戦えるボスであったことを考えると、近接キャラクターでも弱点を狙いやすくする仕掛けがもう少し必要だったのかもしれない。
      • 「ミケラの刃、マレニア」
        • 裏ダンジョンのボスとなるデミゴッド。プレイヤーに近い背丈の剣士タイプのボス。
        • 複数の技の素早い使い分け、回復狩り、回避狩りや高威力の掴み攻撃などあらゆる強力なルーチンは当然完備している。
          それでいて挑めるタイミングが最終盤なのもあってトップクラスの火力・耐久力を誇る。
        • これだけでも充分強敵だが、特に「水鳥乱舞」が脅威となる。
          突撃しつつ斬撃する乱舞を3段階に分けて行い、フィニッシュで衝撃波を発生させる大技。
          回避困難かつ総ダメージ量が多く、2段分も受ければHPが2000程あっても死ぬ。多くの褪せ人がこの技で微塵切りにされていった。
          発生時点で強いスパアマがかかるため、阻止も困難。とある方法が見つかるまでは、長らく妨害は不可能と思われていたほど。
        • 種明かしをすると、それぞれの乱舞は個別に異なった性質をしており、「強く追尾しつつ短く前進する、判定の長い初段」「追尾力、前進距離共にそれなりだが判定の短い二段目」「追尾力は弱いが、前進距離が長い最終段」の3種が使い分けられている。
          このため、至近距離で避けようとすると初段に引っかかり、後ろに退こうとすると最終段に引っかかるという、「同じ避け方を繰り返すだけでは絶対に避けられない」絶妙な調整がなされているのである。
          それに気づければ、「段階ごとに避け方を変える」ことで全段回避しきることも可能。
          ただし密着状態で発動されたり、こちらの攻撃直後にカウンター気味に発動されると回避できない場合も多く、致命傷を受けてしまう。
      • アップデートで移動距離が伸びた軽量ローリングであれば難易度はかなり下がるが、中量以上はまだ厳しく、様々な対策が練られている。
        ・初期の頃に見つかった回避法では、浮いたマレニアの周りをぐるりと回って攻撃と同時にローリングという開発が意図したとは到底思えないものがあるが、それでもマレニア自身の角度次第で引っかかることもあり、安定させるのは少し大変。
        ・戦技「猟犬のステップ」は密着からでも回避しやすい手段だったが、連続使用で弱体化するなどの変更により使いづらくなってしまった。
        ・戦技「無敵」を発動し、切れ目の数発だけガード → 2段目以降はローリングで突破する手もあるが、後述の回復により僅かに損をしてしまう。
        ・猛者プレイヤーの研究により、ソロであれば氷結壺1個で阻止できることが判明。敵モブは耐性が段々上がるため2回が限界だが、回避もガードもせず技を潰した上でデバフと割合ダメージまで与えられる画期的な発見となった。
        ・強靭が比較的低めであるため、特定の戦技でHPを削り切るまでハメを成立させることができる。当然、乱舞自体を封じることになる。
        • また、避けられなければ即死級の大技にもかかわらず、技の後隙が通常技とほとんど変わらない。
          良くてジャンプ攻撃が1回入るかどうかの硬直しかない、いわゆる「出し得行動」であり、理不尽に感じやすくなっている。
        • 特定のアイテムや戦技の使用、装備重量の調整など、プレイヤーのロールプレイを破綻させなければまともに対処できないので没入感やモチベーションを削がれる。
        • この技だけでも難易度を跳ね上げているが、マレニアをもう1つ厄介たらしめる仕様が存在する。
          それは「マレニアの攻撃がヒットするたびにHPが割合回復する」というもの。
          攻撃のヒット数がそのまま回復する回数になるため、遺灰を囮にする安易な戦略だと逆に倒しにくくなる罠となっている。
          また、協力プレイではボスのHPが人数に応じて増える分、回復量も増加するため味方の足を引っ張りやすく、参加ハードルが高い。
          さらに、ガードされても回復できるため「盾で防ぎ、反撃する」だけでは一向に戦いが終わらない。
        • 一部戦法に対する露骨なメタや、戦闘時間が間延びしやすいなどの理由でこちらも「面倒くさい」と批判する声も聞かれる。
        • ストーリークリアには一切関わらないボスではあるが、トレーラーで主役級の扱いをされていたり、ストーリーの主要人物であったり、限定版のスタチューになっていたりするほどのキャラクターが問題点にあげられるほど粗い調整なのは非常に残念である。
      • 「エルデの獣」
        • 本作の真のラスボスとも言える存在。ラダゴン脊髄剣を持ったシシガミ巨大な剣を携えた竜のような姿をしている。
          その巨体に合わせた広いマップでの戦闘となり、剣撃だけでなく多彩な聖属性の遠隔攻撃を加えてくるボスなのだが…。
        • とにかく遠隔攻撃の頻度が高い。距離を詰めてもすぐに地中に潜ったり、ワープしてまた距離を取られてしまう。
          その移動距離も長く、ダッシュで追っても2~30秒はかかる。これが繰り返されるため、しばしば「シャトルラン」などと揶揄される。
          いかにもトレントが使用できそうな広さだが騎乗不可。最後の戦いに相棒が呼べないというのは演出面でも惜しい。
          短期決戦を仕掛けようにも、よりによってあらゆる状態異常が無効。それでいてHPも1周目で20000以上と、とにかく戦闘がダレやすい。
          さらに、HPが減ると低確率で「エルデの流星」という祈祷を使用するが、それは親弾が15秒間相手を追尾しながら更に追尾する子弾をばらまき続けるもので、回避が極めて難しく、対処している間に他の技を重ねられて理不尽に死亡するパターンもある。 あまりの不評ぶりから「害獣」の蔑称で親しまれ、「蛇足」「イベント戦にしてほしかった」と言われることもある。
        • ただ、攻撃の予備動作は緩慢で、攻撃がほとんど聖属性なので耐性を徹底して高めればさほど強くもない。
          そのため「難しさより面倒くささが最も厄介」とさえ言われてしまっている。
          直前の「黄金律、ラダゴン」からの連戦であるためアイテムなどを消耗した状態で戦わされること、特定の祈祷を入手していない場合はストーリー上での登場がやや唐突に感じることも、余計に悪い印象を強めている。
      • その他・総括
        • 今作のボスは、過去作よりも回避困難な攻撃が多い。とある隠しボスに至っては、絶対に回避不可能な技*13すら使用するなど、理不尽さをどうしても感じてしまいやすい。
        • 技モーションにおいてもディレイがかなり目立ち、過去作ではせいぜい「通常 → 通常 → ディレイ」といった直感的にリズムが取りやすいものだったが、今作では「小ディレイ → 早技 → 超ディレイ」などトリッキーで、従来の感覚で進めるプレイヤーをメタるような技が度々見られる。
          これらのバランスの歪みは、そもそもが「初心者・ライトユーザーを見放さず、かつシリーズ経験者にも満足してもらおう」とする制作者の産みの苦しみや試行錯誤の上に来ていることは窺える。そしてその試みは、途中までは概ね成功していると言えるだろう。
        • 「それさえなければ良ボスだったのに」と言いたくなるボスが終盤ほど目立つのは、まさに惜しいところとも言える。
  • 流用が多い
    • 終盤になっても序盤の敵と色・強さが違うだけのコンパチが過去作以上に多く、序盤から終盤まで敵の面子が代わり映えしない。
      これはボスも同様で、序盤に出てきたボスの殆どが終盤になっても配置されることが多い。酷いとデミゴッドであるゴドリックですら使い回し個体が存在する。
      結果として敵のバリエーションが少なく、相対的に後半の難易度の上がり方が「敵のステータスと数」に集中しやすくなってしまっている。
    • 従来作からの敵のモーション流用も多い。同じ『DARK SOULS』シリーズ内での話ならまだしも、本作は世界観的に無関係である。
      ネズミ、スライム、奴隷、蟹、貧民亡者、バジリスク、スケルトン、無印のデーモン2種が流用されている。
      本作は良くも悪くも「オープンワールド版ダクソ」と評されるが、こういった点はその負の側面としてよく挙げられる。
      ただ、モデル流用だけはほぼ存在せず、デーモン等の骨格流用に関しても新規モーションを加えた上で使っていたり、セルフオマージュのようなシーンも見られるためファンサービスの可能性もある。
    • 背景モデルのアセット不足
      地下墓・洞窟・坑道は当然として、廃墟・ボロ家・野営地・砦・教会・神授塔に至るまで、建築デザインの地域ごとの特色が少ない。
      フィールドの広さに対してアセットが不足しているため、ゲームを進めるほど既視感がどんどん強くなっていく。
  • 聖属性の通りにくい敵が多い
    • 今作で新しく導入された聖属性だが、何かと耐性を持つ敵が多くやや不遇な属性となっている。
      • いずれのデミゴッドも聖属性が通りにくい上、中盤以降のフィールドの雑魚・ボス共に多くが聖属性への耐性が高い。
        序盤から聖属性に耐性を持つ敵は少ないが、そもそも序盤は聖属性武器がほとんど手に入らず、多くは中盤以降からの入手となる。
    • 死の鳥など、聖属性に弱い敵が存在しないわけではないが、やはり総数から見るとかなり少ない部類である。
      • これにより、中盤以降に手に入ることになる聖属性武器全般がそれ以降の攻略に用いにくい不憫な武器となっている。
  • 拠点エリアが扱いにくい。
    • 過去作の拠点と見比べても閉鎖的な空間で見通しが悪く、直感的にNPCの位置関係を把握しにくい。
      『Bloodborne』や『III』ではスポーン位置から見えやすい場所にアイテム販売NPCや鍛冶屋NPCがおり、拠点で迷うということはほぼないのだが、今作ではこうした位置関係が直感的にわかりにくいため、慣れるまでは苦労する。
    • 拠点の鍛冶屋にはアイテムを売却できるが、強化素材や武具を一切販売しない。一方でアイテムを販売するNPCは、購入はできても売却ができない。そしてその二者は、拠点のちょうど対角線上に配置されている。
      このため素材の購入・装備の強化をしたい場合、アイテム販売NPCと鍛冶屋の間をいちいち往復しなければならない。
    • またこのエリアは「不戦の約定」が組まれている設定で、武器や魔法の使用ができない。
      侵入NPCが現れる階下に飛び降りれば使用可能になるが、一度降りるとすぐに戻れない上、装備を購入したり強化してすぐに確認することはできないため、少し不便。

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  • 装備の強化関連
    • 通常武器の強化には「鍛石」を必要とし、鍛石は強化段階に応じて【1】〜【8】まで存在し、最大強化には古竜岩の鍛石を必要とする。
      • 最大強化を除いて1つごとに3段階ずつ強化できる仕様なのだが、要求数が2/4/6とやや多い。3段階ごとに12個の鍛石を要求し、それが8回分なので一つの武器を+24に強化するだけで96個もの各種鍛石が必要になってしまう。流石に多すぎる。
        この通常強化に大量の鍛石が必要となる仕様により道中攻略がメイン武器の強化だけで手一杯になってしまい、強化素材の枯渇が起こりやすい。
        これにより「せっかく新しい武器が手に入っても、ろくに強化素材が手に入らないので強化できず攻略に組み込みにくい」という事態が多くなってしまった。
      • また、過去作においては強化素材をドロップしやすい敵やほぼ固定で強化素材をドロップする敵が存在したが、今作は強化素材をドロップする敵が少なく、ドロップする敵でもその確率はかなり低い。 これにより、足りない分を敵ドロップで補うというスタイルも取りづらくなってしまっている。
      • その原因として、ミニダンジョンの様式として「坑道」が盛り込まれたことで「鍛石は坑道で入手するもの」と性格付けられたことが考えられる。
        結果的に坑道以外のエネミードロップに鍛石はほとんど仕込まれなくなったが、広大さ故に誰もが全ての坑道に辿り着くわけではなく、そもそも坑道自体も本作全体のボリュームから見れば小さい部分なので訪れる機会が少ない。
        そのため、中々強化が進まず必要以上に苦労を強いられたプレイヤーも多い。
      • ストーリーを進めれば素材の無限販売を可能にする「鈴玉」が入手できるのだが、いずれの入手タイミングもかなり遅くそこまでの間は強化に不自由を強いられる。
        まず鍛石【1】【2】の無限購入ですら湖のリエーニエの中盤まで行かないと手に入らない。
        また、【7】【8】の無限購入は実質的なラスダンの中ボス撃破という壊滅的な遅さ。そこまで来て新しく武器強化できたところで振るう機会が殆どない。
      • さらに、これらの鈴玉の多くはゲーム進行に必須ではない特定のミニダンジョン等の攻略報酬として設定されており、攻略の難易度に関わる重要なアイテムである割にガイドは示されない。
        同じものが各地にちりばめられていて多くのプレイヤーがいずれかの手段で入手可能といったデザインでもないため、広大なフィールドの中からピンポイントで辿り着かなければ入手できず、一切替えが利きない。
      • また、鈴玉を入手できても鍛石自体もかなりの高額で、気安くサブ武器の強化を行いにくい値付けになっている。+24までの強化分の鍛石を購入で賄おうとすると約48万の莫大なルーンが必要。武器1本に対してこれは高すぎる。キャラクターのレベルアップで換算すると、レベル1 → 62への成長に必要なルーンとほぼ同等である。
        現在はアップデートで価格が大幅に緩和されたが、それでも同じものを購入すると約13万とそれなりに大量のルーンが必要になるため、特定のボスを倒すために鍛えて試してみようとは中々考えにくいものとなっている。
      • ついでに強化段階そのものが増えたことで、強化に必要なルーンもかなり嵩みやすくなっている。大型武器ほどその傾向は顕著であり、作中最重量の特大武器「巨人砕き」にもなると+0から+25まで強化するのに約12万ルーンも必要となる。
      • 前述した通り、武器カテゴリの追加もあって本作の武器は過去作と比べても圧倒的に多く、その分道中で様々な武器を拾う機会も増えているため、この強化素材の入手性の問題が特に重くのしかかる形となっている。
    • 一方で、ユニーク武器の強化は通常武器に比べると非常に楽。ユニーク武器の強化素材は【1】〜【9】までの「喪色の鍛石」と「古竜岩の喪色鍛石」の10種があり、強化に要求されるのはそれぞれ1つずつのみ。
      • 上位の喪色の鍛石も序盤〜中盤から行ける場所に落ちていることが多く、慣れれば王都ローデイル到達前に+10まで鍛えることができる。
        なお、通常武器でローデイル到達前に最大強化は鍛石【8】が最大7つしか手に入らないため不可能。全体的に見て強化難易度に格差がありすぎる。
    • 流石に入手性が悪すぎると判断されたためか、アップデートで鍛石を扱う商人が追加され、モブの鍛石のドロップ率を上方修正といったテコ入れがなされた。
      ただし、追加販売される鍛石はどれも下位のものに限られる上に有限で、後者も気持ち確率が上がったぐらいのレベル。特に厳しかった序盤が多少マシになったという程度である。
      中盤以降の鍛石の入手性の悪さはノータッチであるため、根本的な問題解決には程遠い。
    • また、『SOULS』シリーズにおける楔石の原盤などと同様に最大強化には古竜岩の(喪色)鍛石という貴重な素材が必要となるのだが、『III』と同様に今作もそれをドロップする敵が存在せず*14マラソンができない。
      • つまり1周ごとの入手量が固定であるため、その数以上が欲しければ必然的に周回が必要になるのだが、フィールドの大幅な拡張により周回自体の手間が非常に大きい。
        前述の通り、序盤エリアは敵ステータスの補正が貧弱すぎて退屈な時間が長く続き、終盤エリアは逆に敵ステータスの補正が著しいため、それらを毎回切り抜けなければならないのも厳しい所。
    • そもそもの問題点として手に入る量が少なすぎる。
      一周で手に入る古竜岩の鍛石は最大13個、古竜岩の喪色鍛石は8個。メイン攻略で使う武器をある程度絞って強化してなんとか事足りる程度である。
      そして、今作の武器は通常強化武器が239種、喪色強化武器が137種もあり、やはり全体から見ると少なすぎる印象が否めない。
      • 今作は二刀流システムの復活や、戦灰による戦技付け替え機能の実装により、同じ武器を複数入手し鍛えることにも明確な利点が生まれている。
        これによって複数の武器を強化する需要も大幅に高まっており、古竜岩の鍛石が不足しやすくなりこの問題が特に深刻化している。
  • 状態異常関連
    • 毒が不遇気味
      • 効果自体が腐敗の下位版であるため、腐敗を捨ててまで毒を利用する旨味が乏しい。
        腐敗が強力な分、腐敗武器が少ないかと思えばそんなこともなく、なぜか腐敗効果のある武器より毒効果のある武器の方が少ない。普通逆では…。
      • クラフト品で見ても、腐敗系アイテムの作成に必要な「エオニアの蝶」は一度採取するとリポップしないレア素材ではあるものの、腐敗の沼近辺に大量に落ちていることも多いので、攻略で用いる分には困ることが少ない。
        毒系アイテムの素材には「毒花」が必要となり、こちらはリポップする通常素材だが店売りはされておらず、群生している地域も少ないため大量入手が難しく、結果的に一時的な入手性で言えばエオニアの蝶と変わらない。
        このため、あえて毒を優先する意義が乏しくなってしまっている。
      • 一応、毒や神秘派生にすることで毒の蓄積は増やせるのに対し、腐敗の蓄積は初期値のまま増やす方法はないため、神秘に特化すれば腐敗よりもはるかに少ない手数で毒状態にすることができるといったメリットはある。
      • しかし神秘を活かすにしても、状態異常は下記の通り出血が強力なので、わざわざ毒派生を選ぶ利点は薄い。
        せいぜい出血は無効だが毒が有効な一部のボスや敵に使う程度。なお、毒をもたらす攻撃手段を持つにもかかわらず、何故か毒に極端に弱い敵が存在する。
    • 睡眠が空気気味
      • 過去作に存在しない完全新規の状態異常ではあるが、現状かなり空気である。
        先に述べた通り、これだけ大量の武器があるのにもかかわらず、睡眠効果のある武器はたったの2種しか存在しない。
      • クラフト品で利用することもできるが、睡眠系アイテムのクラフトにはレア素材の「トリーナのスイレン」が必要。
        こちらは群生している箇所はほとんどなく、一度採取するとリポップもしないため、まとまった数を手に入れるのが難しく、おいそれとは利用しづらい。
      • 広大なフィールドに反して睡眠を使ってくる敵も非常に少ない。湖のリエーニエに生息する大蟹のブレスがほぼ唯一の睡眠効果を持つ攻撃である。
        これによりプレイヤーが睡眠を受ける機会自体もほぼ存在せず、それによってプレイヤーに睡眠の強力さが認知されにくく、攻略を進めるにあたって「睡眠」という選択肢自体が浮かびにくくなってしまっている。
      • 一応、野生の熊*15や一部の強力ボス*16などに対して極めて有効であり、その他の相手にも決まりさえすれば十分優秀な状態異常ではある。とはいえ上述した問題や、出血や腐敗の便利さに比べるとやはり評価が霞む感はあるか。
    • 逆に出血は非常に強力
      • 出血の蓄積値が武器の神秘補正で伸びる仕様に加え、その蓄積値の伸びも特化すれば倍近く伸びるレベルでかなり良好になったため、出血に特化した構成がかなり実践的になった。
      • 出血発生時に攻撃力を高める装備「白面」「血の君主の歓喜」や、多少の自傷ダメージと引き換えに攻撃力と出血蓄積値を大きく引きあげる戦灰「切腹」など、出血関連での火力ブースト手段が何かと充実しており、出血+これらのブーストで他ビルドを突き放すトップクラスの火力を容易に叩き出せるように。
        出血は相手の最大HPに応じて増加する性質もあって、膨大なHPがあるボスであっても出血さえ有効なら圧倒的な速度で削ることができ、ものによっては瞬殺も可能なほどのバランスプレイカーぶりを発揮する。
      • また、この圧倒的な出血能力は対戦においても猛威を振るっており、出血効果を持つ「死体漁りの曲刀」や「十文字薙刀」を二刀流し、上述の出血特化構成をとったビルドは、対戦では最強格ビルドの一角に数えられている。
        特にこの二刀流と「白面」に加えて、他部位の防具強靭度の高い装備「大山羊シリーズ」で固めた構成、通称「白面大山羊」と呼ばれる装備スタイルは対戦プレイヤーの中で広く定着し、怪しげな白い仮面に胸から角の生えたイロモノ重鎧という強烈な見た目の褪せ人が狭間の地に蔓延った。
        頭に特殊効果のある装備+他部位は強靭度の高い装備という組み合わせは、無印の初期に見られたテンプレ構成の「仮面巨人」を彷彿とさせる。一度見たらそうそう忘れないようななんとも面妖な外見も共通する
      • 対戦においては出血への抵抗力を上げることはできても無効化まではできず、圧倒的な出血能力の前には気休め程度以上の対策ができない上、「出血すると確定で怯む」という仕様があるため、その後の追撃でさらなるダメージを稼げてしまう。
      • 手軽に即死クラスの火力を叩き出せるため、戦技の高火力と相まって今作の対戦の「即死ゲー」の風潮に拍車をかけている。
      • 凍傷も同様に最大HPに依存した与ダメージで、かつ一定時間プレイヤーの攻撃による与ダメージ増加とこちらも十分強力であるが、出血と比べて発生時の与ダメージが低いこと、ブースト手段がほとんどないことから瞬間火力でひけをとる点が難点となる。
  • 弱すぎる武器・魔法
    • もはや恒例とも言える現象だが、強力な武器や魔法がある一方で、弱すぎる武器・魔法などのいわゆる「産廃」が今作も存在している。
      全体としてそもそもの武器・魔法・戦灰・アイテムの数が過去作より大幅に増えているため、半ば必然的に差別化に困るようなものが多くなっている節もある。
      • 度重なるアップデートで多くの産廃が救済されてはいるものの、武器にしろ魔法にしろ如何せん数が多すぎるので開発側も調整が追いついてない面もうかがえる。
    • 通常武器は戦灰による戦技の付け替えと変質強化による汎用性、ユニーク武器は戦灰が使えない代わりに強力な専用戦技による独自性、という形で差別化がなされているのだが、一部の武器は戦灰の装着ができないにもかかわらず専用戦技も持たないという武器が存在する。
      そうした武器の多くが同じカテゴリの通常武器に同じ戦灰・近い性能となるような派生をつけた場合と使い勝手が大差ない場合が多く、総じて日の目を見ないことになりがちである。
      • 特に「魔力系のユニーク武器で汎用戦技」という傾向の武器は不遇なものが多い。
        今作は属性派生の補正による攻撃力の伸びが強いので、魔力寄りの知力補正の高いタイプは魔力派生の通常武器に、物理寄りの筋力・技量補正が高いタイプは冷気派生の通常武器に見劣りやすく、カスタマイズ性の面でも性能に差をつけられている。
    • 専用戦技であってもやはり力不足といわざるを得ないものは存在し、残念武器として見られやすい。
      • 「竜鱗刀」がその代表的な例で、専用戦技として「氷雷剣」を持つがそもそもの使い勝手が悪く、また同じモーションの汎用戦技「雷撃斬」に実ダメージで劣る。
        こちらは凍結効果が付与されているが、FP消費が重めなため常用も厳しい。
    • 魔法関連は過去作同様に「隙の大きいものほど変に燃費が悪く低威力」というものが相変わらず多い。
      総じてエフェクトだけはド迫力という傾向にあるため、「宴会芸」と呼ばれてしまうケースも。
      • 弱すぎる魔法の代表的なものとしては「ティビアの呼び声」が有名。
        3体のスケルトンを一時的に召喚して斬りつけるという魔術だが、とにかく詠唱が遅い。召喚後の追尾や軌道修正が一切なく、判定も細いため、歩いてこちらに向かって来る相手にすらヒットしないこともある。
        それでいて要求値も消費FPもそこそこ重いため、ネタとしてさえも扱いにくい悲惨極まりない性能となっている。
    • 『III』では強靭の仕様もあって最強格と言われていた短剣カテゴリだが、今作では逆に日の目を見にくい武器種となっている。
      • 重量・スタミナ消費が軽いというメリットこそあるものの、リーチ・火力・強靭削り・体制崩しのいずれも低く、さらに戦技にも一部弱化補正がかかるため、殆ど利点がない。
      • モーションも全体的に踏み込み距離が落とされており、全体的に弱体化が目立つ。
        特に二刀流時モーションは扱いにくく、発生が遅い上になぜか曲剣や槍よりも隙が大きい。手数も曲剣に劣りがちとこれと言った強みが皆無。
    • 初期の『III』で強過ぎた反動か、上質派生がかなり実用性が低い。
      • 先述の通り今作はステータスによる補正の伸びが大きく引き上げられた結果、重厚・鋭利の補正がかなり良好になり、80くらいまではしっかりと伸びるため、一点特化だけで十分な火力を留保できるようになっている。
      • 一方で上質派生は筋力・技量の両方に補正を持つ分、単体の補正が中途半端で基礎値も低いため、半端なステ振りでは重厚・鋭利を中々上回れず、かなり筋力・技量に割かなければそれらの劣化となりやすい。
        しかし、多くのステータスを割ける高レベルになってくると今度は神秘にステータスを振り分けた毒・血派生が強力になり、状態異常効果を持たない上質派生はその分見劣りしてしまう。
  • 技量ステータスの利点が乏しい
    • 技量を伸ばすことで技量補正の攻撃力強化に加え、詠唱速度の上昇、落下ダメージ軽減、落馬のしにくさに関わってくる。
      • しかし、詠唱速度の上昇といっても魔法を使わなければ意味がないため、魔法を積極的に活用する複合ビルドでもない限りほぼ宝の持ち腐れになりやすい。
        また、落下ダメージ軽減は前述のようにそもそも今作は落下ダメージをほとんど受けないレベルまで軽減されているので、実質あって無いようなメリットである。
        落馬のしにくさもかなり実感しづらく、多少の雑魚モブからの攻撃程度では落とされにくくはなるものの、基本的なプレイでの落馬の元となる大岩や大矢などの衝撃の大きい攻撃は技量特化でも普通に落とされてしまう。
        また、そもそも馬に乗れないダンジョン攻略やマルチプレイにおいては全く意味をなさない。
    • いわゆる技量系武器も不遇な扱いが多い。
      • 鋭利強化で補正がSまで伸びる武器はたった4つしかなく、うち3つは短剣カテゴリである。重厚派生の7つ、6カテゴリと比べると少ない。
    • 「グランサクスの雷」や「竜王の岩剣」など強力な技量武器も存在しないわけではないが、逆にいえば技量に特化するだけの利点がある武器はそれぐらいで、他のステータス特化に比べると決定打に欠けるのが現状である。
  • 武器の性能・モーション関連
    • 全体的にモーションは『III』より少し遅くなっている。その割に敵の動きが抑えられているわけでもないため、武器振りの遅さや隙という面でも難易度が引き上げられている。
      • 大型武器は特にその鈍化が顕著。特に強靭が高い相手でなくでも攻撃と攻撃の間に敵から攻撃を割り込まれることもある。
        現在は多少改善されているが、それでもダッシュ攻撃などは遅さが目立つ。
    • 今作で復活した二刀流システムだが、カテゴリ毎のモーション格差がかなり大きい。
      • 特に槌・斧・フレイル系の二刀流はやたらと発生が遅い割りに隙が大きく、特段火力に優れるわけでもないため強みがほとんどない。
      • 一方で槍・大槍の二刀流は非常に強力。
        刺突系の武器は元々刺突カウンターの概念があるため、モーション値や攻撃力が控えめな傾向にあるのだが、槍・大槍の二刀流にはそうした調整はなく、そのままでもかなり火力が高い。
        ここに刺突カウンターが乗り得るため、期待できる火力は非常に高く、対戦で猛威を振るう戦法の1つとなっている。
    • 新武器種の「フレイル」だが、様々な点で扱いにくく日の目を見ない武器種となっている。
      • タメ攻撃モーションは威力が高いという特徴があり、その代償に非常にモーションが遅いという短所がある。
        …という調整なのだが実際のところそこまで威力は高くない。ジャンプ強攻撃より少し高い程度だが如何せんタメが長すぎるため、ジャンプ攻撃を連発していた方が安定しやすい。
      • それでいて体勢を崩す能力は槌のタメ攻撃と同程度しかない。遅い割に威力も体制崩しも微妙なので半ば死にモーションと化している。
      • 全モーションがパリィ不可という利点はあるが、そもそもパリィを狙ってくる相手がほとんどいない。
        パリィを狙ってくる相手でも、原則パリィ不可のジャンプ攻撃であらゆる武器種がパリィ対策をできてしまうので恩恵として薄い。
    • 今作のクロスボウは、様々な面でやる気のない調整が目立つ。
      • 今作は戦技システムが大きくテコ入れされたのに、いずれのクロスボウも戦技の付け替えができない。
        というかそもそも新たな戦技自体が用意されておらず、全て例外なくキックで固定。更には変質派生も不可能という有様。
        総数もそのラインナップも殆ど変わっておらず、様々な武器が調整される中、クロスボウのみ『III』のままである。
        せめて属性派生が可能だったなら、「戦技変更が可能な弓」「属性派生が可能なクロスボウ」で差別化ができたのだが。
      • また、デバッグが行き届いていないのかバグが多い。
        「左手で持つとリロードの度に精密射撃モードが解除される」「左手片手持ち時は空中で撃てない」「精密射撃モード時に射線が何故か照準の下を飛ぶ」など、数々のバグが存在するが未だに修正されていない。
        性能自体は低くないものの、今作では遠距離発射戦技の存在もあって、非常に肩身が狭くなっている。
  • 武器の属性・効果の偏り
    • 本作では属性を持ったユニーク武器が数多く登場するものの、その属性内訳にはかなり偏りがある。
      近接武器では魔力属性持ちが34種、聖属性持ちが33種とあるのに対し、炎属性持ちが16種とその半分以下、雷属性に至ってはたった4種というアンバランスさ。
    • また状態異常もかなり偏りがあり、刀や鎌などカテゴリの特徴として出血効果を持つものがあるのもあって出血効果を持つ武器は42種と非常に多いが、毒効果を持つ近接武器はたった2種のみ。
  • 戦灰関連
    • 戦灰と変質強化が紐づけられたため、必然的に戦灰が無いと変質強化できなくなっており、一部の武器が割りを喰っている。
      • 特にフレイルが影響を大きく受けており、この武器種の通常武器には戦技「鎖回し」がついているが、現状この戦灰が存在しない。
        このため、「鎖回し」を利用したい場合は必然的に無変質の火力が劣った状態での運用を強いられてしまう。
        「鎖回し」はフレイル系固有の戦技であり、その特徴とも言える戦技を捨てなければならないのは厳しすぎる。
        また、特大武器でありながら通常槍系にしか付けられない「突撃」がついている「ゴーレムの斧槍」も同様の問題点を抱える。
    • 属性武器の偏り同様、戦灰も魔力8種、神聖10種に対し炎5種、雷3種という偏りが起こっている。
    • 戦灰ごとにつけられる武器種が決まっているが、全体的にメジャー寄りな武器種に偏っている。
      • 全体的に剣系にのみ対応した戦灰が多く、次点で槌・斧系、槍系と続くようになっており、爪・拳や鞭に対応した戦灰は非常に少ない。
        結果として多くの戦灰をつけられる武器とそうでない武器とで拡張性に格差がついてしまっている。
        過去作の「猛禽の連撃」や「痛打」などの流用品だけでもあれば違ったのでは、という声も少なくない。
      • また、大弓カテゴリで唯一戦灰を付けられるのは「大弓」だけだが、デフォルト戦技は「貫通射撃」。
        そして弓系はすべて変質不可なのだが、なぜか戦灰「貫通射撃」が存在する。現状、この戦灰は全く存在意義がない。
  • 遺灰関連
    • 先述の「写し身の雫」および「黒き刃のティシー」が火力、耐久、機動力などいずれを取っても頭一つ以上抜けており、相手を選ばない高い遂行力を持つ。終盤および周回になるとこの2つ以外のものが相対的に産廃気味になってしまう。
      • あくまで「相対的に」産廃気味なだけであり、強烈な個性を持つ「しろがねのラティナ」、「大盾兵」など、使いこなせれば強力なものも当然存在するが、いずれも共通して相手の得意不得意がはっきりしていることや無視できない大きな欠点を持っていることから汎用性に欠け、そうまでして使うくらいなら「写し身」または「ティシー」でよいというのが実情。

オンライン・対人要素

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  • マッチング
    • 現在では解消されているが、ver1.06以前のマッチングにはやや難があった。
      + ver1.06以前のマッチング
    • マッチングシステムそのものは過去作と近しいが、それらに比べてもマッチングがややしにくい。
      • これは今作の様々な仕様変更による面もあると思われる。
        例えば武器の強化限界の引き上げに伴い、強化段階が増えマッチングの指標となる強化レベルの区分が細分化されたこと。
        あるいはフィールドの拡張に伴うマッチング先エリアの分散や、終盤のレベルデザインの引き上げやステータス傾向に伴う主流レベル帯の変化による分散など、
        様々な要因からプレイヤーが決まった場所・レベル帯に集中することが少なくなり、結果として全体で見た場合のマッチング頻度の低下に繋がっている面もあると言えるだろう。
  • 不完全な初心者狩り対策
    • 今作は協力プレイヤーを召喚していないホストは侵入されないため、「右も左も分からないうちに殺されて煽られる」というケースは少なくなったものの、初心者狩り対策自体は過去作以上に不完全。
      • 低レベル且つ武器未強化でも聖杯瓶の数を最大限高めれば、回復力が桁違いなため侵入側が圧倒的に有利となる。
        ボスを後回しにできるようになった結果、先に聖杯瓶を強化するアイテムである「黄金の種子」「聖杯の雫」を集め、聖杯瓶を強化することが可能になっており、過去作以上にこの行為が容易になってしまっている。
      • また、腐敗の解除手段の乏しさは序盤で述べた通りだが、これが初心者狩りに悪用されてしまっている。
        序盤では腐敗対策どころか聖杯瓶すら少ないため、一度腐敗状態にされてしまうとほぼ確殺である。本来それを防ぐためか、腐敗効果を持つ武器は中盤まで進めないと手に入らないようになっている。
        しかし魔法は見落とされていたのか、強力な腐敗効果を持つ祈祷「腐敗ブレス」が割とすぐに手に入る上、要求能力値が非常に緩い。
        ステータスを補正する装備を整えれば簡単に運用できてしまうため、初心者狩り魔法の代名詞と化してしまっている。
  • フィールドエリアでの放置問題
    • マルチプレイ中はトレントに乗ることができない仕様だが、これが悪用されてしまっている。
      トレントによる二段ジャンプがなければ行くことのできない高所などに陣取り、その後に嘲弄者の舌で侵入を呼び寄せると、侵入者が入って来ても一切手出しができない状況を作れてしまう。
      • こうなると侵入者は指切りで帰還するか自殺するしかない。
        侵入者が自殺しても帰還してもホストはルーンを得られるため、放置稼ぎが可能になってしまっている。
  • サイン溜まり関連
    • サイン溜まりを示すオブジェクトの殉教者の偶像は設置場所が地図に表示されないため、どこにあるかわかりづらい。
      偶像のオブジェクト自体も目立たない形状をしているため、物陰などにあると見落としてしまいやすい。
    • サイン転送機能のオン/オフの切り替えができず、一度有効化されたサインは無効にすることができない。
      また、有効か無効かどうかは近づいて触れるコマンドが出るかどうかでしか確認できない点も、批判点としてしばしば挙げられる。
      • 無効にしたい場合は周回することで無効化できるが、その場合はすべてのサイン溜まりがリセットされてしまうため、小回りがききづらい。
+ 現在は修正されたが、猛威を振るっていた要素
  • 「霜踏み」
    • 正面に冷気のダメージ床を生成する戦技。
      どういうわけか異常に高火力で、一回で2000以上のダメージを容易に叩き出すことが可能。
      それでいて隙も少なく連発可能で消費FPも低いため、殆どの他の戦技の利用価値を奪っている状況であった。
    • 現在はアップデートで程よい火力に抑えられている。
  • 「火の大罪」
    • 周囲の敵と味方にスリップダメージを与える祈祷「火の大罪」で起こっていたバグ。
      なぜかのこの祈祷の発動中、右手武器にエンチャントが乗るという現象があり、死の状態異常を持つエンチャント「死のフレア」を併用することで、猛烈な速度で相手に死を蓄積させることが可能。
      死は発症すれば即死でありガードも不可であるため、バフを強制解除する魔法くらいしか対抗策がない有様であった。
      現在はアップデートで修正済み。なお、これに限らず右手武器のエンチャントが関係のない攻撃に乗るという現象は存在しており、のちのアップデートで一部修正されている。
  • 「カーリアの返報」
    • パリィで魔法攻撃をかき消して3本の剣を展開する盾用の戦技。通常のパリィとしても使用可能。
      戦技の威力は武器の強化値で補正されるのだが、なぜかこの戦技は盾の強化度に加えて反対側の武器の強化値も参照される。
      これにより火力がとんでもないことになっており、対戦ではフルヒットすればほぼ即死、ボス相手には4000以上のダメージを容易に連発可能という異次元の性能となっていた。
      さらに、対戦では同期の取り方にミスがあるのか「発射エフェクトが見えない」というバグがあり、これが対戦での脅威度を跳ね上げている。
      これだけならまだ魔法を使わなければ良いだけなのだが、この戦技はなんと自分の魔法をパリィして展開できてしまう。それでいて威力に変動はない。
    • この「即死級の超火力+視認不能+自発的に発動可能」の組み合わせは凶悪なシナジーを生み出し、一度発動されれば回避する間も無く即死するしかない惨状となり、オンラインにおける対戦環境は酷く荒れた。
    • 現在はアップデートで修正され、常識的な範囲の火力となっている。
  • 「空烈狂火」
    • 目から高速で「狂い火」を発射する祈祷。この「狂い火」はプレイヤーやNPCに当たってゲージが蓄積されていき、一定以上蓄積されると、今作から追加された状態異常である「発狂」状態になってしまう。
      この「発狂」状態になるとHPとFPが大きく削られる上に、数秒間動けなくなってしまう。そのため対人戦ではこの「狂い火」を使った複数の技が猛威を振るっていた。
    • その中でも特に猛威を振るっていたのがこの「空烈狂火」である。
      ある程度神秘のステータスを上げ、神秘の値によって祈祷の威力を上昇させる「竜餐の印」を利用してこの技を使うと、一発当てただけで相手を「発狂」状態にすることができてしまう。
      この状態になると数秒間動けなくなることから、一発当たっただけで「空烈狂火」→「発狂」→「空列狂火」のループになり、そのまま倒すことができてしまう。
      さらに、「狂い火」に対する耐性を多少上げたとしてもほとんど効果がなく、一発で発狂してしまう。また、この技は飛んでいくのが非常に速く射程も長いので遠くの位置から不意に狙撃されてしまえばどうしようもなくなってしまう。
    • ただし、予備動作が少し長く、モーションがわかりやすいのでしっかりと見ていれば簡単に避けることはできる。
    • 現在はアップデートによりゲージの蓄積値が大幅に減少された。
  • 「屍山血河」
    • 神秘補正を持つ刀の一種。固有戦技「死屍累々」が特に強力。
      血をまとった連続攻撃を繰り出すというものだが、高威力・高速・広範囲に加えて今作で猛威を振るう出血効果まであるという文句の付け所のない性能で、協力プレイでメンバー全員が振っていたなんてこともザラ。
    • ver1.06にて大きく性能が低下。刀身部分で斬らなければ威力は従来の半分程度となり、出血効果も低下し以前のような猛威を振るうことは無くなった。
  • しゃがみ突き
  • 今作の大型武器は全体的に鈍化が著しいのだが、例外的に特大剣のローリング攻撃だけは異様に早い。
    ローリング攻撃はしゃがみ状態から即座に出せるため手早く出すことができ、強靭削りも非常に優秀。突くモーションであるため当然刺突カウンターが有効でリーチも長い。
    しゃがみ攻撃の連打は通常攻撃の連打よりも間隔が短く、それだけで大半の中型以下の敵をハメることも可能。
    • 対戦においても攻略においても下手に通常攻撃を振るよりしゃがみ突きだけを連打する方がはるかに有用なものあって「特大槍」と揶揄される。
    • ver1.07にてモーションが鈍化し、しゃがみ一択の環境からは脱している。

その他

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  • アイテム発見力を高める手段が乏しい
    • 敵からのドロップ限定のアイテムや装備が多いため、収集にマラソン要素が大きく絡みやすくなった。
      素材に限らず、ボリューム増に伴ってドロップ限定装備の量も増えたため、過去作以上にマラソンをする機会が増えた。
      • しかし今作は防具での発見力上昇量が僅かで、実質的に「鳥脚の白銀漬け」と「銀のスカラベ」の2つでしか底上げできない。
        さらに鳥脚漬けは非売品の製作アイテムなので大量に欲しければマラソン必須。マラソンのためのマラソン、という不毛な状況に陥る。
        頼みの「銀のスカラベ」も終盤まで入手できず、道中で敵のドロップ装備を取り入れるプレイが難しくなってしまっている。
  • 戦闘中にマップを表示できない
    • オープンワールドのゲームでは戦闘中はファストトラベルできないものが多いが、本作ではマップ表示すらできない。
      敵の数が増えたため、素通りして探索を行う必要性が高くなったのにもかかわらず敵に狙われると戦闘中扱いになってしまい、地味に不便。
  • 横に広いマップにしては不親切な仕様
    • 近年のオープンワールド作品にはまず標準搭載されているような「クリア済みダンジョンの判別」「ロケーションをコンパスに表示」「NPCイベントなどの一覧」「地図に特定のアイコンのみを表示させる」などのシステムが、本作ではいくつも欠けている。
      特に「NPCイベントなどの一覧」の欠如が深刻で、これが先述の「NPCのフラグ管理が極めて複雑」という問題点に繋がっている。
  • 一貫性のない、もしくは意義を見出せない仕様
    • トレントに騎乗している状態でも、アイテムを拾う、石碑等を調べる、メッセージを確認するなどのアクションは可能である。
      その一方で、何かしらを調べることはできるのに何故かNPCとの会話はできず、未開放の祝福に触れて解放することもできない。専用モーションのある祝福の開放はまだしも、NPCとの会話くらいは騎乗状態で行えてもいいはずである。
    • ダンジョン内は騎乗できないのに、各廃墟の地下や魔術師塔には普通に騎乗状態で進入できてしまう。
      地底エリアも騎乗可能なフロアと不可能なフロアが曖昧である等、できるかできないかの基準がいまいちハッキリしない。
    • レガシーダンジョンは最奥部・最深部でも問題なくファストトラベル可能なのに、地下墓や洞窟は何故かファストトラベル不可。
      ほとんどのダンジョンは入口近くに祝福が配置されており、十数秒歩けば外に出られるのでわざわざ制限する必要性が感じられない。
      • また、地下墓は基本ファストトラベル不可なのに、何故か「ローデイルの地下墓」だけは可能という設定ミスも存在している。
  • トレントのHPの回復のタイミングが曖昧
    • プレイヤーが騎乗する霊馬トレントにもHPが存在し、プレヤーと同じようにダメージも受けるし祝福や祈祷で回復もする
    • しかしなぜかロードを挟んだ場合は回復しない
    • 例えば、フィールドボスまでの道中にダメージを受けたまま回復させず下馬し、その後プレイヤーが死亡した場合は、プレイヤーのHPは復活により全快するがトレントのHPは減ったままである。
    • これに気付かず再びフィールドボスまでの道中でダメージを受けてトレントだけ死んでしまうケースがある。
    • 落下ダメージ必須のショートカットでもしなければ大事には至らないが挙動として不自然ではある。
  • ロード時間が長い
    • 昨今のオープンワールドのゲームはロード時間が長くなりやすく、本作も他のオープンワールドゲームに比べて特別ロードが長いというわけではないが、やや長めのロード時間となっている。
    • しかし、死にゲーは「デスして、ロードを挟んで、リスタートする」という場面が非常に多く、デスする度にやや長めのロード時間を待たなければならないのはストレスを感じやすい。
+ 現在は改善されたが、問題となっていた要素
  • 重装以外が弱すぎる
    • 強靭に関する問題は先に述べた通りだが、それに伴って強靭の低い軽装〜中装の装備が採用されにくくなってしまっている。
    • 軽装のメリットが小さすぎる。
      • 装備重量が装備限界の30%以下の場合はプレイヤーの回避が軽量ローリングとなるのだが、無敵判定に変化はなく、ローリングの移動距離だけが少し伸びる。
        距離が伸びるということで敵から距離をとるには向くものの、敵の懐に潜り込んだり回り込んだりすると行き過ぎてしまうこともあり得る。
        つまるところ挙動として相互互換に近く、軽装は耐久も強靭も低いデメリットがあるにもかかわらず、軽量ローリング>中量ローリングという図式が成立していない。
      • 軽装でなくても、上述した「猟犬のステップ」があればたったの消費FP5で軽量ローリング以上の無敵と移動距離を兼ね備えた回避行動を連発可能。
        わざわざ耐久を削るより猟犬のステップを使う方が手軽でリスクも低いため、軽量ローリングの旨味が乏しい。
      • ver1.06にて「猟犬のステップ」の性能が低下。具体的には移動距離の減衰および、連続で使用した際に回避性能が低下するようになった。
      • 同時に軽量ローリングの性能が向上したことに加え、上記の移動距離減衰は装備が軽量の際は軟化される仕様になったため、一概に軽装が不遇とも言えなくなった。
    • 一部を除く装備の強靭が低すぎる。
      • 敵の攻撃の強靭削りは大半が50または100に設定されているのだが、防具のみでこの100を超える組み合わせは存在しない*17
        また、強靭50を超える装備ですら非常に少なく、ゲーム内でもかなり重い方の装備である失地騎士装備や坩堝の騎士装備を3部位ほど着てようやく満たせる程度。
        なお、50という数値はプレイヤーの直剣などの軽量武器の強靭削り値と同等でもあるため、対戦においても近接戦闘における強さが大きく変わるラインでもある。
        中装帯ではこのラインにすら届くことが難しいため、対戦における不満の元となっている。
      • 強靭をさらに高めたい場合は強靭度を上げる「大山羊のタリスマン」が必須となる。
        このタリスマンも仕様に難があり、元の強靭を基準に乗算で強靭が補正される仕様となっている。
        このため、強靭の高い重装備ほど恩恵が絶大で、強靭の低い軽装はほとんど効果がない。こちらも重装偏重の環境に拍車をかける形となっている。
  • 過去作に存在した純粋な対戦を行う場である闘技場は存在しない。
    • 決闘専用の召喚アイテム『赤いサインろう石』に相当するアイテムこそ存在するが、拾うプレイヤーによってどのような対戦ルールを望むかはまちまち。
      「回復アリだとダレるので、回復なしの戦いのつもりでいたら相手が回復してしまう」といったことはよくある話で、酷いとあらかじめ協力霊を呼んでリンチするいわゆる「出待ち」に呼ばれることもあり、不安定な面も多い。
      こうした点から「ある程度ルールの整備された空間で気兼ねなく戦いたい」という声も少なくない。

総評

フロムソフトウェア初のオープンワールドの触れ込みは伊達ではなく、圧倒的なフィールドの広さに加えて、
装備・魔法・アイテムの種類、アクションのシチュエーション、ボスの数などあらゆる面で大ボリュームに仕上がっている。

ただその一方で、折角の新システムが練り込み不足であったり、所々で説明不足・不親切なシステムが見受けられる点や、先述の通り装備やボスの数こそ多いものの使い回しやマイナーチェンジ版の存在もかなり多い。
結果として「ボリュームが増えたのはいいが細かなバランス調整や質が追いついていない」という状況となってしまっている。
故にやり込もうとするほど、そうした細かな不満点が目立つ事態に陥りやすい。

しかしながら「多彩なマルチプレイのシチュエーション」や「高難度な強敵や場面を乗り越える達成感」は今作も健在。
粗削りではあるものの、これまでのソウルシリーズにおけるマンネリ感を打破すべくそれらを落とし込んだ挑戦作といえるだろう。


余談

  • 作中には原作者のマーティン氏に対するオマージュとみられる要素がいくつかみられる。
    • 特大剣に「剣継ぎの大剣」という幾つものの剣が集合して作られている武器が存在するのだが、こちらは同氏が原作を手がける『ゲーム・オブ・スローンズ』に登場する「鉄の玉座」にそっくりである。
    • 直剣には「夜と炎の剣」という武器が存在し、こちらも『ゲーム・オブ・スローンズ』の原作である『氷と炎の歌』がモチーフになっていると思われる。
    • 作中のデミゴッドや一部の重要な人物はジョージ・R・R・マーティン氏のイニシャル「G・M・R」のいずれかから始まっている。
  • さらに言えば原作者のことに限らずとも、クスリと笑えるような様々な漫画や映画のオマージュがあったりする。
    元々は故・三浦健太郎氏作『ベルセルク』への、愛ゆえのオマージュがチラホラあったシリーズではあるが。
  • 本作はXbox E3 2019ブリーフィングにて発表されて以来しばらく音沙汰がなかったため、2021年のSummer Game Festで発売日が明らかになった際には大きな話題となった。
    • これは話題作の発売日が満を持して発表されユーザーを歓喜させたのと同時に、開催2年目のSummer Game Festという新しいゲームイベントに注目を集めることにも繋がった。
      • 逆に2年ぶりだった同時期のE3はあまり注目されず、同年のオンライン開催を最後にE3は終焉を迎えたため、本作の発売日発表はゲームイベントの歴史における転換点となったと言えるかもしれない。
  • 発売前のタイミングでアップデート1.02が配信されており、通常窺い知ることはできないが、初期バージョンの1.00では現行版とは大きな変化が見られる。
    • テキストやエネミーのドロップ品の違いに加え、敵配置までもが別物になっているのが特徴で、王都ローデイルには現行バージョンでは存在しない失地騎士が配置されていたり、腐れ湖の大回廊には現行バージョンには存在しない腐敗した祖霊の民が配置されている*18
    • また、キャラの名前が決まっていなかったり、弓の性能が全て同じだったり、『III』の装備である「法王の右目」が入手できてしまったりと、この時点では未完成だった事が窺える。
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最終更新:2024年04月10日 15:19

*1 『ゲーム・オブ・スローンズ』の原作者であるファンタジー小説家。

*2 ジョブ選択のようなもの。これも『SOULS』シリーズの伝統を引き継いだ形。

*3 なお、システム上は全ステータスの99カンストも可能だが(実際に一部超上級者による達成例も実在する)、該当レベルは怒濤の713、累計ルーン換算で実に17億ルーン弱(ちなみに一度の所持ルーン上限は9億9999万9999である)にも達し、最高効率の稼ぎ方(8周目以降で鳥脚の黄金漬を食べてモーグウィン王朝)でも数十時間かかる不毛の苦行とのことである。

*4 ステータスをリセットしてレベル分のポイントを振り直す。

*5 敵攻撃を払い除けて体制を崩すアクション。

*6 『DARK SOULS』シリーズにおける楔石の原盤に相当。

*7 例えば関連作品の『Bloodborne』では序盤ボスである「ガスコイン神父」が発売から数年経った現在ですら5割を切っていることが有名であり、それもまたシリーズの高難易度を例える逸話となっている。

*8 厳密にはジャマダハルという名称が正しい。

*9 が、それはそうと本編の真相を知ってから見直すと「お前が言うな」感もちょっとある。

*10 ゲームシステムとしては魔術を販売してくれるアイテム屋的な扱い。一応設定的には技ごとに授業料?を払って修行を授かるという感じなのか、「今日は厳しく教えてやる」と楽しそうに発言する場面も見られる。

*11 流石に強力過ぎたため、現在はアップデートで弱体化されている。

*12 こちらはアップデートで修正済み。

*13 特定NPCのイベントを進めて手に入る対策アイテムがないと確定で3回出血させられる。

*14 落としても初回撃破時のみか祝福でリポップしない。

*15 たかが熊と侮るなかれ。走攻守のいずれにおいても生半可な人型エネミーを凌駕する強雑魚である。さらにプレイヤーの数倍の体高に至る超巨大タイプや、その上さらにボス扱いされる個体までおりいずれも強敵。

*16 有名な例としては「神肌の使徒」と「神肌の貴種」というボス達、そしてそいつらが同時に出てくる「神肌のふたり」がいる。特に「ふたり」版は倒すと一人一回リポップして最大通算4人と戦うという詐欺ボス・理不尽ボスの一種として悪名高い。ただ(良し悪しは別として)このようなボス自体はソウルシリーズ以来の伝統であるのと、プレイヤー側も協力プレイや遺灰で数の不利をすぐ補えること、そして本文中にもあるように睡眠を使う手もあることから、根本的な対処法に乏しいマレニアやエルデの獣ほどは問題視されていない。

*17 ゲーム内最重の大山羊装備一式でぴったり100。

*18 現行の腐れ湖にも祖霊の民は存在するが、グラフィック上は通常の個体で腐敗はしていない。