SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE

【せきろ しゃどうず だい とぅわいす】

ジャンル アクション


対応機種 プレイステーション4
Xbox One
Windows (Steam)
発売元 フロム・ソフトウェア
開発元 フロム・ソフトウェア
アクティビジョン
発売日 2019年3月22日
定価 7,600円(税抜)
プレイ人数 1人
レーティング CERO:D(17才以上対象)
廉価版 【PS4】Game of The Year Edition
 2020年10月29日/4,800円(税抜)
判定 良作
ポイント フロムの送る全く新しい死にゲー
体幹ゲージによる白熱の剣戟アクション
相変わらず完成度も難易度も高い


概要

DARK SOULS』シリーズなどでお馴染みのフロム・ソフトウェアが、アメリカのゲーム会社アクティビジョンと共同開発したアクションゲーム。パブリッシャーは国内ではフロム・ソフトウェア、海外ではアクティビジョンが担当している。
間違われやすいが、タイトルの読み方は「せきろう」ではなく「せきろ」が正しい。
タイトルには「隻腕の狼」という意味が込められており、作中でも主人公の狼が「隻狼(せきろ)」と呼ばれる場面がある。
なお、公式サイトのタブには「隻狼」の漢字表記が入っているが、ここでは製品情報・SPEC欄での表記を正式名とした。

大まかな内容としては、戦国末期の架空の日本を舞台とした忍者アクションである。
そこに『DARK SOULS』シリーズに代表される死に覚えを前提とする近接戦闘メインのシステムと、同社が版権を持っている『天誅』シリーズの忍者ステルスアクションのテイストを加えた作品となっている。
ただし、『SOULS』シリーズに比べてストーリーやバックボーンといった世界観の描写が明確になっているのも本作の特徴である。

『天誅』シリーズほどステルス要素は重視されておらず、『SOULS』シリーズのような1対1の戦闘への比重が大きい。
一方で、敵の多い場所など忍者らしく隠密行動をとる事で攻略が楽になる局面もまた多くある。
また、独自の要素としては、「体幹」システムに基づいた、敵との激しい剣戟アクションが大きな特徴。

何回も死んで攻略法を覚える、いわゆる「死にゲー」であることが発売前から宣伝されていたが、蓋を開けてみれば想像以上の高い難易度となっており、多くのプレイヤーを驚愕させた。
その一方、本作の秀逸なゲーム性は世界中で高く評価され、The Game AwardsならびにSteamアワードにて2019年Game of the Yearを受賞した。
これを受けてPS4では「Game Of The Year Edition」が発売されているが、違いは無料アップデートの適用有無のみで、実質的な廉価版となっている。


あらすじ

戦国末期、北方にある葦名の国は、内府軍との戦によって存亡の危機を迎えていた。
そんな中、葦名の国の跡継ぎである「葦名弦一郎」は、葦名を守る為に「竜胤(りゅういん)の御子」と呼ばれる不死の力を持った少年「九郎」の利用を画策する。
一方、九郎に忠誠を誓い、不死の力を授かった忍び「狼」は、九郎を守るため奔走する。


システム・特徴

基本的なアクションとステージ構成

  • 基本的にはオーソドックスな三人称視点の3Dアクションで、プレイヤーは主人公の「狼」を操作して、ジャンプ、刀による攻撃・ガード、回避ステップなどを使って敵兵と戦いながらステージを進んでいく。
  • 正面切っての戦いでは基本的に不利なバランスなのは相変わらずだが、今回の主人公は手練の忍者ということで、能動的な行動で消費するスタミナの類は存在せず、移動や攻撃面での不自由は限りなく少ない。
    • ステージ中にある木の枝などの特定ポイントに鉤縄を投げて一気に移動したり、多彩な忍具を使って戦闘を有利に進めたりも出来る。落下ダメージが生じる高さも、過去作に比べれば随分と緩和されている。
  • ステージはオープンワールドに近いシームレスマップ数枚で構成されている。序盤はほぼ一本道だが、メインマップ中盤からは自由な探索範囲が広がっていく。
    • 鉤縄という装備を活かした高低差の多いマップが多いのも特徴である。
  • 本作はボス戦の頻度が高く、中ボスクラスを含めるとプレイ時間の半分以上がボス戦の攻略に費やされると言っても過言ではないレベルデザインとなっている。
  • ステージの各所には、『DARK SOULS』の篝火に該当する「鬼仏」が設置されている。
    • 鬼仏では、傷薬瓢箪の補充と体力回復*1・仏渡り(ファストトラベル)、ステータスの強化、スキルの習得、形代の購入、竜咳の治療を行える(これらの用語については後述)。

致命の一撃「忍殺」

  • 特定の条件を満たした敵に使用できる必殺攻撃。本作では条件を満たした敵へのロックオンカーソルが赤く光るという目印がある。条件は主に以下の2種類。
    • 1つは、敵に発見されないまま接近した時に可能となる「隠密忍殺」・敵の死角から忍び寄る「背後忍殺」・頭上から飛び掛かる「落下忍殺」・壁に張り付き敵の接近を待つ「壁張り付き忍殺」・足元から襲う「ぶら下がり忍殺」がある。
      • 道中における雑魚敵を排除する最も重要な方法とも言える。
      • このうち背後忍殺を決めた場合に形代を消費して発動する「忍殺忍術」という特殊なアクションも。これはストーリー中盤以降で解禁される。
    • もう1つは、敵の「体幹」かHPを削り切った直後。これについては体幹の項で詳しく説明する(後述)。
      • 体術スキルの中には、正面から体幹を崩した敵の背後に飛び移るという、明らかに忍殺忍術向けの追加アクションがある。
  • 忍殺はHPゲージ1本分という強力な威力だが、その代わり本作のボス敵は忍殺でないとHPゲージを削り切れない上にボスのほぼ全てはHPゲージを複数持ち、その数だけ忍殺を決めねばならない。
    • ただし、1本目のゲージを隠密忍殺で奪ってから戦闘に入れる中ボスも存在する。
    • 忍殺は大ボス戦でのトドメ演出としても用いられており、彼らはすべてのゲージ分忍殺を決めた後、さらに忍殺でとどめを刺さなくてはならない。
      • また、とどめの忍殺の際は「忍殺 SHINOBI EXECUTION」という『SOULS』シリーズ譲りのテロップが表示される。
        ボスによってはいくつかの派生がある。

剣戟による「体幹」ゲージの削り合い

  • このゲームでは一般的なHPの他に「体幹」と呼ばれる黄色いゲージがプレイヤーと敵のすべてに備わっている。攻防の中で互いに体幹ゲージが埋まり、ゲージが埋まりきった側は体勢が崩れて大きな隙を晒し、プレイヤーはその状態の敵を忍殺で倒せる。
    • 要はあらゆる敵に条件の違うライフゲージが2種類存在し、どちらを削りにかかっても良いという感覚である。有名作品で言えば『メタルギアソリッド』シリーズにおけるLIFEゲージとスタミナゲージのようなものと考えればよい。
    • ガードが非常に固いうえ通常のHPがかなり高く設定されている、というような敵も多く、雑魚敵であってもHPダメージだけで倒すことは困難な場合が多々存在する。
  • プレイヤーも体幹が破られた場合は体勢を崩し、大きな隙を晒すことになる。
    • 敵の攻勢の最中に体勢を崩せば当然命取りになり、ボスによってはこの隙を積極的に突いてくる者も存在する。
    • しかし、これ自体によってダメージが生じるわけではない。ボス相手でも、後隙が大きい攻撃でなら体幹を崩されてもまだ窮地ではないこともある。
    • 体勢を崩されても追撃をすることが少ないボスもまた存在するため、その場合はむしろ体幹ゲージを一旦振り切らせてから、落ち着いて次に備えた方が有効な場合もあったりする。
  • 体幹ゲージはどちらかの攻撃によって互いに一時的に蓄積される。ただし、プレイヤーからの攻撃がガードされたときだけ、自分の体幹には一切影響しない。
    • プレイヤーは直前ガードによって敵の攻撃を「弾く」ことができる。
      この場合、プレイヤーの体幹ゲージは通常ガードよりも蓄積しにくく、さらにたまり切る寸前でカンストして体勢は崩れない・逆に敵の体幹ゲージ蓄積量はアップするといった恩恵がある。
    • なお、雑兵も含めて、こちらの攻撃を「弾く」敵もまた多い。その直後は、たいていスーパーアーマー状態で中断されない反撃を返すという傾向もある。
      • 弾いた場合の音などは共通して通常ガードとは異なる。プレイヤーは、この際に攻撃の手を止めて相手の反撃に備えることになる(ことを知るはずである)。
    • 要は殴っても殴られても、敵とプレイヤーがお互いの体幹を奪い合うことになるわけである。
      ただし敵の体幹を効率よく奪うには、ガードに徹するよりこちらから攻撃を仕掛けるほうが良いし、単にガードするよりも弾きを成功させた方が良い。
      • この打ち合いの技術の差によって相手を追い詰めていくのが、本作の基本的な戦闘システムということになる。
  • 体幹は攻撃がしばらく入らないと回復していくため、基本的には「絶え間の無い打ち合い」をしなければ、相手の体幹を破ることはできない。
    • しかし敵味方ともにHPが減ると体幹の回復速度が下がっていくため、よほどガードが硬い相手でもない場合は、体幹を削りきれずに敵のHPが尽きたという展開は起こりにくい。
      • プレイヤーの方も瀕死状態で回復をケチっていると、弾きをミスっただけであっさり体幹を崩されることが起こり得る。
    • なお、プレイヤーはガード態勢を取り続けると体幹回復速度が上がり、一部の敵も体幹ゲージを大きく回復する予兆の長い特殊行動をすることがある*2
    • 一般的なゲームと同様に、HPをゼロにすることでも敵を倒すことは出来るため、体幹の削り合いにこだわらない方が良い場合も有る。
      • 体幹ゲージが堅すぎる敵や、弾きなどで一気に体幹を奪えるほどのプレイヤースキルがない場合、ヒット&アウェイでHPを削っていく選択肢もなくはない。大抵は非常に長く険しい道だが。

危険攻撃

  • このゲームでは殆どの攻撃が(一見無理そうでも)HPダメージを全く受けずにガード可能*3になっており、逆に敵のガード不能攻撃または状態異常付与攻撃は直前に必ず「危」のマークが浮かぶ「危険攻撃」というものになっている。
    • ガード不能攻撃は「突き」「下段」「掴み」という3種類の仕様に分類されており、予兆を素早く見分けて的確な対処をすれば、相手に体幹回復の猶予を作らせずに戦いを続けられる。
      • 「突き」は弾きが可能。他にもタイミングを合わせて自ら前に突っ込むようにステップすれば「見切り」が発動し、攻撃をすり抜けながら相手の武器を踏みつけ、弾きよりも受付時間が長い上に弾いたときよりも大きい体幹ダメージを与えられる。
      • この「見切り」を行うには後述の体術スキルが必要だが、序盤ですぐ取得可能で、序盤のボス戦でチュートリアルも表示されるため、実質的には基本システムの1つであると言える。
      • 「下段」はたいていジャンプで容易に回避可能。空中からは敵を踏みつけジャンプして体幹ダメージを与え、さらにジャンプ斬りでHPダメージを加える事ができる。
      • 「掴み」は多くの場合、リーチが短く後スキが大きいので、後方へのステップなどでやり過ごしてから反撃出来る。ただし、その威力はほとんど致命的なものばかり。
  • 互いの攻撃を弾き合う体幹ダメージレースに、この危険攻撃の3択が相俟ったものが、『SEKIRO』のバトルである。
    • 体幹削りの要をなす弾きや見切りは一見シビアそうに感じられるし実際そうなのだが、どちらもタイミング判定自体は絶妙に広く取られている。
      • リズムゲームの最高判定や他の高難易度アクションゲームほど、「敵の攻撃のタイミングを覚えていても入力のタイミングが合わない」ということは起こらないと思われる。
    • なお、ガード不能攻撃の中でも突きとごく一部の掴みは「弾き」が可能。そういった敵はたいてい弾かれた後の行動にも一定の癖があるので、そこを狙いやすいプレイヤーはあえて弾きに挑むことも。
  • 危険攻撃はボスに限らず、道中の敵の一部も使用してくる。

異端の命「回生」と代償「竜咳」

  • 主人公の狼は主である九郎によって不死の力「竜胤」を授けられており、一度死んでもその場でHP半分の状態まで復活出来る。これを回生と言う。
    • しかし回生の回数は有限で、鬼仏での休息で最低限1回分は保証されてもそれ以外は何度か道中の敵を忍殺しないと回復しない。
    • また、連続して復活はできず、回生後に忍殺を決めなければストックは有効にならない。死ぬと前回休んだ鬼仏に戻され、スキル経験値のゲージ部分と金銭を半分失ってしまう。
      • なお、回生を使用するか否かの選択には時間制限があり、一定時間を過ぎるとそのまま死亡となる。
  • 死亡または回生を繰り返すと、狼に関わった人々に「竜咳」と呼ばれる奇病が広がっていってしまう。
    • 死亡した際、まれに「冥助(みょうじょ)」という効果が発生し、デスペナルティを受けずに済むのだが、竜咳患者の数に応じてこの冥助の発動率が低下してしまう。
    • 特定のアイテムを使うことでNPCの竜咳を治せる。なお、竜咳罹患者の数は特にストーリー展開には影響せず、竜咳罹患者が死亡することもないが、竜咳罹患者に関連するサブイベントは一時中止される。

状態異常攻撃

  • 一部の敵の攻撃は毒や炎上など、プレイヤーに状態異常を与えるものがあるが、これらを直撃したりガードすると、状態異常ゲージがたまり、満タンになると実際にそのバッドステータスをしばらくの間受けるという形になっている。
    • この状態異常ゲージも体幹と同様に時間経過で回復する。
    • HPや体幹へのダメージを伴わずに状態異常ゲージだけを増やす攻撃も有り、この場合はゲージが振り切れなければ実際には何の損害も生じない。
      • 攻撃を弾いても状態異常ゲージは止められないことがほとんどだが、対応する状態異常に対して回復+しばらく耐性大アップの効果があるアイテムが用意されており、その効果中であれば安心してガード・弾きで受けることができるようになる。

「忍び義手」「義手忍具」

  • 主人公狼は序盤のイベントで左腕を失ってしまうが、それを補ってくれるのが「忍び義手」である。
    • 忍び義手は鉤縄以外にも様々な忍具を内蔵できるカラクリ細工になっていて、手裏剣を飛ばしたり、爆竹で獣をひるませたり、毒の刃で右手の刀との連携攻撃を仕掛けたりできる。
      • ゲームの進行に伴って使える忍具が増えていき、また素材アイテムを集めて強化することで上位版の忍具が使用可能となっていく。
      • 忍具はただ入手しただけでは使えず、拠点となる荒れ寺にいる仏師に渡して義手に仕込んでもらう必要がある。
    • 義手忍具を使うには「形代」と呼ばれるコストを支払う必要が有る。
      • 形代は敵を倒すとランダムでドロップする他、鬼仏(セーブポイント)で買うこともできる。
      • 形代の所持数は上限が有るがスキルで増やせる。また、各種アイテム共々所有上限を超えた分が自動でストックされ、鬼仏で休んだりファストトラベルした際に所持数が減っていれば自動で補充されるため、残り数に神経質になる必要は意外とない。
    • 適切な場面で用いれば一気に体幹を奪ったり、即座に特定の敵を排除できるなど非常に高い効果を発揮するため、義手忍具の収集と使い分けは攻略上重要となっている。

成長システム

  • 主人公の基礎スペックは基本的に「身体力」と「攻め力」の2種類だけ。
    • 中ボスを倒す・マップ各所で発見することで「数珠玉」が手に入り、4個集める度に鬼仏で身体力ことHPと体幹の最大値を上げる「○の数珠」に変えることが出来る。
    • 大ボスを倒すと対応した「戦いの記憶」が手に入る。これらは鬼仏にて1つずつ「攻め力 (HP・体幹ゲージへの攻撃力)」を上げる「戦いの残滓」に変えることが出来る。
  • 各所で「瓢箪の種」を入手すると、荒れ寺にいる薬師に渡してHP回復アイテムの使用回数を増やせる。
    • 進行上倒さなくてもいい相手や、現状で倒すのが困難だと感じたボスが居た場合、別方面のマップでこれらを集めてから再戦するといった事も一応出来る。

「常在効果」「流派技」「体術」

  • 敵を倒すことで得たスキル経験値を死ぬことなく一定値まで溜めれば、スキルポイントが手に入る。これを消費して、使用可能なアクションを増やす「流派技」「体術」や、戦闘を有利にするパッシブスキル「常在効果」を覚えられる。
    • ただし、特定のボスを倒すことでのみ自動的に手に入るスキルも存在する。
    • 流派技は狼の攻撃アクションを1つ増やすものであり、忍具と同じく、1個だけ装備出来る。上位の流派技は使用時に形代を消費する。
      • 「奥義・不死斬り」や「秘伝・竜閃」など、強力な流派技は形代の消費が重いが、攻撃力がお世辞にも高いと言えない主人公にとって貴重な高火力スキルであり、特にボス戦では切り札として大活躍する。
      • また隙が大きいものの、体幹を削りやすい重い攻撃を繰り出しながら自分の体幹を回復させる「一文字・二連」や、下段攻撃を回避しながら連撃を仕掛ける「仙峰寺菩薩脚」など、無消費でありながら強力な流派技も存在する。
    • スキルには「流派」が有り、ゲームが進行すれば新たな流派の情報を入手することにより、別系統のスキルツリーが解禁される。
    • 初期スキルツリーの「見切り」だけでなく、追加スキルツリーでの「体幹の与ダメアップ/被ダメダウン」「敵を忍殺する度にHP/体幹回復」など、攻略上かなり重要なスキルが多く用意されている。

新たな戦いと「さらなる苦難」

  • 一度エンディングを迎えると、主人公の成長を引き継ぎ、難易度の上がった状態でストーリーを最初からやり直すことができる。その2周目以降は、序盤にて「九郎の御守り」を御子へ渡すことで「さらなる苦難」というハードモードに入ることができる。
    • 周回を重ねる毎に、敵の攻撃力・体力/体幹が強化され、8周目で最大になる。
    • 「さらなる苦難」では逆に主人公の体幹、状態異常耐性が弱体化されるうえ、すべての敵がガードでも体力を削ってくるようになる。いずれにせよより正確な弾きが要求されるため、難易度が大幅に上昇する。
      • 元々高い難易度がさらに上昇すると一見狂気の沙汰だが、敵の行動自体は変わらないため、しっかり敵の攻撃を対処できれば充分クリアできるバランスで仕上がっている。
      • なお「さらなる苦難」はスキルポイントの獲得量が増加するメリットもあるが、トロフィーの獲得に影響しないため、自信がなければスルーでも問題ない。「さらなる苦難」を途中で取り消すこともできる。
    • ステージの一つである「金剛山 仙峯寺」のとある場所の鐘を鳴らすと「鐘鬼」というアイテムを入手できるが、これの効果は敵の体力と攻撃力を増加する代わりにレアドロップ率が上がるというもの、つまり難易度をさらに上げられる。
    • 無論、これもトロフィーに影響しないので無視してもよい。また、鐘鬼は使用する事でデメリット無しで解除できる。
      • やり込みプレイヤーの間ではさらなる苦難と鐘鬼を同時に発動させた、通称「鐘苦難」での攻略も人気。

評価点

  • 熱中度の高いチャンバラアクション
    • 攻め続けることで敵の守りを崩し忍殺を狙う「攻」と、逆に自分が崩されないよう「弾き」などによる「防」が目まぐるしく進行する「体幹」システムは、緊張感と爽快感を併せ持つ迫真の死闘を非常に高い完成度で実現しており、敵の繰り出す猛攻を凌ぎ切ることが出来れば、その瞬間に絶体絶命のピンチが最大の好機に生まれ変わることになる。
      • その際に発生するSEも効果的に使われており、弾く・弾かれるとカァン!キィン!ガキィン!!と小気味良い音が丸い火花を散らせながら鳴り響く*4
      • ほとんど互角に思えるような刃のぶつかり合いの果てに、先に体勢を崩した方が即座に致命の一撃を受ける。
        このような複雑で映画的なアクションシーンを実践できるゲームはかなり稀*5で、固定のムービーやQTEに頼ることなくプレイヤー自身の手で演じさせるようにシステムを練り込み、それをメインに押し出したのは、本作の特徴的な魅力である。
    • 真正面からぶつかり合うだけでなく、相手から身を隠しながらの忍殺も道中では重要となる。敵の行動パターンを見極め、いかに素早くそして見つからずに敵を暗殺していくかという、まさに忍者という戦い方もボス戦の合間に存分に楽しめる。
  • 困難だが攻略し甲斐の有るボス戦
    • 昨今のフロムゲーの例に漏れず、本作のボスはもれなく非常に手強く、容易にプレイヤーを屠っていく。
    • しかし、ほとんどのボスの攻撃は特徴的な予備動作が作り分けられていたり、こちらの行動に反応してカウンター的に繰り出して来たりするため、そういったパターンを覚えていくことで徐々にプレイヤーが敵を完封できるようになっており、「反復的な努力を続けて勝利を掴む」という快感を得られるのである。
      • 「Aの攻撃をした後は高確率でBに繋げてくる」「危険攻撃は下段のみ」「特定の攻撃を弾くと確実にガード斬り返しが命中する、或いはダウンして大きな隙を晒す」といったボス毎に組まれた行動パターンの特徴を覚えていくと、むしろ積極的にそれらを狙いに行く余裕すら生まれてくる。
      • このバランスについて行ける人は比較的に限られてしまうのは間違いないだろうが、一見勝てそうもない強敵との戦いに少しずつ適応し、遂に相手の体幹を崩して忍殺を叩き込んだ瞬間の興奮は、筆舌に尽くしがたいものが有る。
    • 序盤の壁となる「鬼庭形部雅孝」「まぼろしお蝶」・ゲームのちょうど中盤に立ちはだかる「葦名弦一郎」・終盤の「破戒僧」・そしてラスボスなど、プレイヤーから高評価を受けた良ボスが多い。
    • 基本的には「何度も死んでボスの攻撃パターンを覚えるゲーム」であるが、意外と攻略法に幅が有るという部分も評価点と言える。
      • 具体的に言えば「ボスの攻撃を細かく見極めて体幹ゲージを振り切らせて倒す」「ヒット&アウェイでHPを削り取って倒す」という2つの戦略が両方成立するボスが多め。
      • さらに一部の相手は忍具やその他消費アイテムの併用によって多少ハメが成立するなどの裏道が用意されていることもある。「唯一の正解の方法を体得するまで不毛に殺され続ける」というような窮屈さが少なく、リプレイ性も高くなっている。
  • 探索・収集要素の多さ
    • 本作は基本的に奥へ奥へと進みボスと戦うという直線的なゲームだが、脇道も多い。数珠玉、瓢箪の種などの成長アイテムから、強化版の忍具を作るための素材など、あちこち探索してアイテムを収集する楽しみも有る。
  • 細かく分岐する多彩なサブイベント
    • 本作ではメインストーリーに絡まないNPCとのサブイベントが多いのだが、プレイヤーの選択肢や行動によって展開が変化し、いい話になったり悲劇的な結末を迎えたりするものが有る。
    • 各NPC達は中々に個性的。台詞の量は少ないのだが、口癖や言葉遣いがきめ細かく設定されており、かぶるキャラはほとんどいない。通称「其処許おじさん」「あっちじゃばあさん」など、妙にコミカルなキャラも多く、殺伐とした世界観に花を咲かせている。
      • また、本作では周回プレイが可能のため、これら分岐イベントの違う結末を探すのも楽しみの一つとなっている。
  • 美しいグラフィック
    • 本作は基本的に戦国時代をモチーフとしているため、荒涼とした風景が多いが、グラフィックの品質は高い。鉤縄アクションで高所に行くことが多いこともあって、マップによっては目を奪われるような美しいロケーションに出会える。
      • 紅葉の深山にそびえる「仙峯寺」や、雅な表面に不気味な雰囲気が潜む「源の宮」など、探索が終盤に差し掛かるに連れ、狼の目前に広がる光景は「本当に地続きなのか?」とも言えるような幻想的・非現実的なものになっていく。
      • 他、決戦の舞台となる「葦名城」の天守閣や月夜のススキ野原は特に印象に残ることだろう。
  • 秀逸な演出
    • ネタバレになるので詳細は差し控えるが、本作は演出も優れており、色んな意味で驚かされる場面が多い。
      • 特に「獅子猿」には驚かされたプレイヤーも多いだろう。
    • 忍者や戦国時代といったモチーフを活かした渋いアクションや台詞回しが多用されており、格好の良いシーンも多い。
  • 高品質なBGM
    • BGMは和風な物が中心で雰囲気に合っており好評。今作ではフィールドでもBGMが流れる。
      • 一部のボスでは形態変化に合わせてBGMも転調するという仕掛けが施されており、非常に盛り上がる。
      • BGMは『SOULS』シリーズのBGMを手がけた北村友香氏と『天誅』シリーズのBGMを手がけたの朝倉紀行氏の共作。
        朝倉氏が全曲手掛ける予定であったが、諸事情により共作になったとのこと。
  • 洗練された鉤縄アクション
    • 本作では初期の天誅シリーズと比べて鉤縄を使える箇所が大きく制限されているが、一般的な地上ステージでの高木の枝や屋根といった「この上に登って敵の優位に立ちたい」と感じる場所には大抵鉤縄ポイントが用意されており、意外ともどかしさを感じる状況は少ない。
    • その一方で、ステージ構成自体を無視するようなショートカットは不可能になっており、レベルデザインと自由度のバランスが取られている。
    • 一部の大型ボス戦ではボス自体に鉤縄を引っ掛けて距離を詰めながら攻撃出来るといったギミックも有り、ダイナミックなバトルを演出している。
  • 細かい点での気遣い
    • 本作は非常に難易度が高いが、その一方で、攻撃モーションによる踏み込みや低速歩きなどでは崖から飛び出さないようになっている、屋根の縁や崖へのしがみつきも自動的に補正がかかって吸い付くようにしがみついてくれるなど、意外とユーザーフレンドリーな部分も多い。
      • ダッシュ状態で敵を置き去りにする速度で駆け抜けたり、2階くらいの建物なら屋根の上からジャンプして飛び降りてもノーダメージ(一定の落下距離を超えると即死扱いとなる)なくらい狼の身体能力は高いことも相まって、プレイヤーのテクニック次第で攻略の幅が増える部分も多い。
      • 一例を挙げると、とあるルートでは大蛇が潜む洞窟を進む必要が出てくる。ここの正解は「近くに居る猿を操ってそれを囮にして大蛇の横を通る」なのだが、とある忍具を持っていれば「ダメージを無効化して抜ける」という方法も使えるようになる。それどころかあえて大蛇に姿を見せて明後日の方向に攻撃を誘発し、その隙に横からするりと抜けるといったプレイヤーのテクニックだけで攻略することも可能。
    • 特に、過去作に比べると道中の「鬼仏」の数が多めなうえ、ボスの直前には必ず配置されていることから過去作にて見られた「ボスへ辿り着くまでが面倒」という場面が比較的少なく、ボスへのリトライが容易になっている。
      • もちろんボスの所へ辿り着くまでにそれなりの距離移動しなければならない場面もそれなりにはあるが、そういった場合でも鉤縄による高所移動で多くの敵をスルーする道が用意されており、道中の敵を無視しやすい。
    • こういった気遣いのおかげで、死んでもプレイヤー自身の明確なミスのせいだと納得出来る場面が多く、死にゲーであることのストレスを緩和していると言える。
    • 基本的にアクションもスピーディに仕上がっており、操作性で難易度が上がっているような部分は少ない(カメラなどは例外だが、問題点で後述)。
      • 一番複雑な操作は流派技がL1+R1の同時押し、といった程度でほとんどのアクションが簡単に発動可能。難しいコマンドはないので、咄嗟の場面でも出し易い。
    • そのうえキーコンフィングの自由度が高く、自分の操作しやすいようにボタンを設定することが可能。暴発して意図していたのとは別のアクションが出て死亡する、などといったストレス要素を緩和しようという製作陣の計らいであろうか。
    • 回復アイテム「傷薬瓢箪」は、鬼仏による休息を挟むことでノーコストで最大まで補充される。これにより、前作『Bloodborne』において、ストレス要素として名高かった回復アイテムマラソンも原則として本作ではする必要がなくなり、より一層強敵との戦いに集中できるようになっている*6
      • アイテムや経験値マラソンであっても、ステルス忍殺によるルートが確立できるようになっており、過去作に比べてマラソンの周回自体はとてもしやすい。
    • オフライン専用ゲームということもあり、過去作では不可能だった「メニュー画面による一時停止」が可能。プレイヤーが行動不可能な状態でなければ、焦ってきたり集中力がなくなってきたりトイレに行きたくなる等の状況でポーズして一息つくことが可能。

賛否両論点

  • 一部のボスの攻撃パターンや配置タイミングについて
    • 本作は体幹を削り合う独自の剣戟アクションが大きな魅力となっているが、それが通じない/通じにくいボスも存在しており、賛否両論となっている。
      • 特に、掴み技の頻度が高いなどで体幹の削り合いが殆ど成立せず、特定の義手忍具による状態異常を弱点とする中ボス「赤鬼」が序盤に配置されていることが槍玉に挙げられやすい。
      • 近くの敵を盗み聞きすると「赤目は火に弱い」といったヒントが聞けるので、義手忍具の使用を意識させるためとも考えられるが、その弱点忍具は赤鬼から遠く離れた入り口のサブエリアの深めに落ちており、気付けない可能性も十分ある。一応、行動パターン自体は(比較的)単調で、特定の方法で1ゲージぶん背後忍殺可能なのも救いか。
      • また、序盤の山場に立ちはだかる「火牛」も、前後の相手と比べて明らかに体幹ゲージが溜まりにくいことや人型でないため予備動作が見づらいなど基本セオリーとはかけ離れた仕様となっており物議を醸した。
      • コツを掴めれば比較的楽に倒せるものの、そこにたどり着くまでは理不尽さを感じるプレイヤーも多く、それ故アップデートで下方修正されたほど。
      • 各地に存在する「首無し」という中ボスは、接近すると狼の機動力が大きく低下する上に特定のアイテムを使用しなければ攻撃がまともに通らない(一部の場所にいる個体を除く)。
      • 加えて、さらに攻撃を少し続けて受けると「怖気」という状態異常が発動して即死するなど、攻略法を強く制限するような要素が多く不評気味。ただし、首無しは特別なアイテムの入手に関わるだけでストーリー上必須のボスではない。
  • カスタマイズ要素の少なさ
    • ステータスは体力、体幹、攻め力の3種類のみであり、レベル制やステータスの割り振りといったシステムは採用されていない。
    • ゲームを進めることでステータスを満遍なく伸ばせるシステムとなったが、「体力を上げて生存性重視」「生存性を捨てて火力重視」といったプレイスタイルによるカスタマイズが出来なくなったこと*7になったことについては賛否が分かれる。
      • 「ステータス強化で迷わなくて済む」「腕前の上達を実感しやすい」という意見もあれば、「カスタマイズの幅が少なくてロールプレイが難しい」「特定のステータスを上げてゴリ押しする事が難しくなった」という意見もある。
      • 加えてステータス強化に必要なアイテムは原則ボスからしか手に入らない*8ボスを倒すために強化をしたいのにボスを倒さないと強化できない」というジレンマに陥ることも。この場合はプレイヤーの腕前を上げるしかない。
      • 結局の所は、体術や常在発動型のスキルがステータス強化の代わりだと言わざるを得ない状況である。
      • 2周目以降に更に難易度を上げる選択肢は存在するが、緩和させたり戦法を大きく変化できるものはなく、一種の縛りプレイ化のみ。
    • 武器にしても、忍び義手の忍具や中盤で入手する「不死斬り」はかなりカツカツな有限リソースの特殊攻撃という扱いであり、普段使い出来る武器は最初から最後まで愛刀の「楔丸」一本のみ。防具に関しては一切存在しない。
      • 本作のウリが見切りやジャストガードを重視した「極限のチャンバラ」である為いか仕方ない部分もあるが、これもまた本作のカスタマイズ性の乏しさに拍車をかけている。
  • 評判通りの死にゲー
    • 歯ごたえがありつつちゃんと見極めれば攻略できるバランスになっているのは評価点で説明した通りだが、その難度は恐ろしく高い。
      • 雑兵ですら一発で狼の体力を何割ももぎ取り、一撃入れた程度では怯まずに殴り返してくる。ボスの攻撃ともなれば一発で5割超えもザラ。対して狼が忍殺を使わずに一撃で倒せる敵は、ヤモリやコオロギ、魚ぐらいしかいない。
      • さらに狼は一発喰らうと大きく怯み、タイミングよくガードやステップをして立て直さないと、そのまま追い打ちを喰らう。ノーガードの殴り合いは成立しない作りで、雑魚相手でも1回のミスで大崩れする恐れが常にある。
      • 攻撃力・耐久力で敵に絶大なアドバンテージがある本作では、頼れるのはプレイヤーの知識と技量のみと言っても過言ではない。1周目ですら『SOULS』シリーズのようにステータスで押し通ることは不可能*9で、プレイヤーの学習と反復練習が最大の武器になる。
      • 本作における関門の一例として、中盤の「まぼろしお蝶」戦がある。トリッキーかつスピーディーな動きに圧倒され、なおかつ第二段階で使用する幻術により翻弄された多くの狼ならぬ子犬*10達にトラウマを植え付けた。ちなみにSteam版のグローバル実績では、お蝶を突破したプレイヤーは購入者全体の約半数に留まっている。
      • さらにラスボスは、(従来の)フロムゲー史上最強と評されるほどの強さを誇り、豊富かつ強力なモーションで多くのプレーヤーを苦しめた。
      • また、ラスボス戦の前には前座として葦名弦一郎戦が挟まれるのだが、もちろん、ラスボス戦で死亡すれば弦一郎戦からやり直しである。この仕様はエンディングを目の前にして心折られたプレーヤーも多いであろう。
    • 余りの難易度の高さから公式サイトで序盤の攻略Tipsを公開する異例の対応を取ったほど。
    • 弾き判定自体は緩く、成否もきちんと見分けがつくように作られている。しかしボスは容易に攻撃を見極めさせないように行動パターンが豊富な上、どれもこれもが2発で死に至る威力の攻撃を矢継ぎ早に繰り出してくるので、一瞬の油断が命取りとなる。
      • 当然ボスはHP、体幹共にかなりの量を持つため短期決戦にもまずなりえない。一瞬の油断が長時間の努力を台無しにするような綱渡りを、じりじりと冷静に超えていく必要がある。
    • フィールドや雑魚戦でも、一瞬の油断が命取りになる状況は数多い。
      • 体力・体幹共に高い雑魚も多く、複数に囲まれればあっさり死ねるのは『SOULS』シリーズ譲り。雑魚はただ真正面から倒すだけでなく、ステルスキルで処理したりそもそもスルーしてしまうなど、場面によって最適な対策をとらねば思わぬ足止めを喰らいやすい。
      • フィールドのギミックに関しても、「倒すことができない巨大生物の目を掻い潜って先に進む」というシチュエーションが何度が出てくる。見つかると即死級のダメージを与える連続攻撃をしてくるため、回復しながら強引に進むというプレイングはほぼ無理。
      • なお、不意打ちなどの嫌らしい場面は多いが、戦うことなくダッシュや鉤縄で切り抜けられる場面もまた多い。逃走経路を知っていれば余計な傷を負わずに済み、ここでも知識と経験が物を言うデザインになっている。
    • 本作は「危険攻撃でなければすべてガード可能・危険攻撃は前ステ(見切り)・ジャンプで反撃できる物が多く、回避必須の掴み技は少数かつモーションが非常に特徴的」…という全篇に渡るお約束が徹底されている分、早期に理解できればパターン組みは楽になる*11のだが、それをプレイヤーに学習させる流れがあまり出来ていないのも賛否の分かれる点と言える。
      • 例えば中ボスの「侍大将」系がこの危険攻撃の対処を実戦で学習するのに丁度良いモーションを持っているのだが、撃破必須な侍大将は1体も居ないため、初心者からはスルーされてしまいやすい。
    • こういったシビアなアクションそのものがこのゲームの魅力なので、肌に合えば極上の興奮を味わえるが、合わないといつまで経っても攻略できない理不尽なゲームという印象になってしまうだろう。
    • 一応、特定の技・強化義手・アイテムを使えば意外と楽になるような気付きの余地も用意されており、攻略の幅もきちんと存在する。それでも、それらもやはり基本的なアクションの上達が前提ではある。
  • 1周目では全ての義手忍具を強化できない
    • 義手忍具の最終強化に必要な「源の瑠璃」は計10個必要なのだが、通常の敵からドロップしない終盤マップ限定のレアアイテムなので1周につき最大6個までしか入手できない。そのうち3つは攻略上のルートとは別の所にいるボスを倒す必要があり、入手には少々骨が折れる。
      • 義手忍具の一部が強化しきれなくても攻略に大きな支障はないが、人によってはもどかしい気分になるかもしれない。
      • やりこみ要素と捉えるか、周回プレイの強要と捉えるかは人による所か。トロフィーコンプリートを目指す場合は周回が前提となるため、あまり問題にはならないと思われる。

問題点

  • どこに行けば良いのか分からなくなりやすい
    • 中盤に差し掛かるとかなり行動範囲が広がるのだが、本作にはマップが一切無く*12、あらすじを確認する機能なども無いため、一度迷うと目的地に辿り着くのがかなり困難になる。
      • 昇降箇所が明確で横移動メインのアクションだった『SOULS』シリーズなどとは違い、本作では自由自在に縦方向のアクションも楽しめるぶん、現在地・目的地の分かりづらさもより深刻になりがち。
    • ゲーム中で指示された目的地が「普通に考えると地表の道を歩いていけば辿り着けそうな場所」であるにもかかわらず、実際には「一度城の地下エリアに降り、地下洞窟の水脈を泳いで渡ってから、改めて昇降装置で上に登らないと辿り着けない」といった、迂遠な移動が必要になる場面も有る。
    • さらにはマップの端から鉤縄を使って行ける脇道の洞窟を通らなければならない所もあるが、そこの存在に気付けないと目的地はわかっているのに何処から進めば良いのかわからず、延々と彷徨うなんてことも起こりうる。
  • 流派技の性能格差
    • 序盤で習得出来る「一文字」*13や、中盤のイベントで入手する「不死斬り」*14、スキルポイントにより習得可能な「仙峯脚」、「奥義・仙峯寺菩薩脚」*15が強力な一方、特にこれと言った強みの無い流派技も散見される。
      • 使えない技として有名なのが、「巴流奥義・浮き舟渡り」「秘伝・渦雲渡り」で、流れるような怒涛の連撃を繰り出す技であるが、HPや体幹を大して削ることができず、なおかつ怯み効果が薄いのか、場合によっては途中で敵の反撃を受けて中断されてしまうこともある。
      • アップデートによりHPや体幹削りの効果はある程度上昇したとはいえ、他と比べて物足りない感は否めず、横槍等で中断される点は相変わらずなので他の流派技に比べると欠点が目立つ。
      • 「浮き舟渡り」に関しては形代消費を必要としないようになっている分、まだ使えると評する声も聞かれる。特にある中ボスに対しては、相手の攻撃を許すことなく連撃を叩き込めるなど無類の強さを発揮する。
    • 特に形代を消費する上位の流派技は、取得自体にもスキルポイントを大量消費するにもかかわらず、それに見合わない低性能であることが多い。とはいえ、アップデートによりいくつかの技は上方修正を受け、見事に実戦活用されている。
    • 一時期は「奥義・仙峯寺菩薩脚」が、「下段攻撃回避+体幹を4割ほど削る」というゲームバランスが崩壊しかねない勢いのぶっ壊れ性能を誇り、猛威を振るっていたが、アップデートにより下方修正された*16
    • ただ、奥義や秘伝技はどれも非常にカッコいい演出の技が多く、熟練したプレーヤーの中には、これらを活用しながら魅せプレイを行う者もおり、そういった者達からの評判は良い。
  • 冥助と竜咳システムの練り込みが甘い
    • 冥助が発動すると死亡時のスキル経験値とお金のロストを免除してもらえるが、既にゲージが貯まりきってスキルポイントになった分は失われないし、お金もさっさと消費すれば現金だけ50%ロストしたところで痛くないため、発動したところで有り難みが薄い。
      • 元より最大でも30%の確率でしか発動しないものを前提として動くわけにも行かず、戦略的に利用することがまず難しい。冥助の立ち位置が微妙である最大の原因はこの低い基本確率である。
      • 特にお金に関しては、明らかにロスト予防に用意されたであろう換金アイテム「銭袋」が店売りされている。計画的にロストを予防するなら断然こちらになるため、なおさら冥助の影が薄い。
    • NPCが罹患する竜咳も、ゲームの面白さに寄与出来ているとは言えない。
      • 初見こそ驚くが、「冥助の確率低下」が発生したところで、上記の理由により元から冥助には頼れないため影響が薄い。しかもすぐ治せるので「感染者のサブイベントを進められない」事態の発生も簡単に回避可能。
      • メインストーリーにも全く影響せず、罹患したNPCが担当する施設も普通に利用できるので、ゲームに慣れて来ると放って置いて困ることが無いに等しい。どうせ竜咳では死なないので段々どうでもよくなってしまう。
      • ゲームとしては勝手にNPCが死んでは困るし、いちいち施設の利用を制限されるとそれはそれで問題視されるだろう、という事を考えれば利便性を優先して正解とは言えるが。
      • 逆に初心者にとっては、死にゲーなのに死ねば死ぬほど竜咳が発生し冥助確率がどんどん減っていくのは辛い。治療は序盤から簡単にできるほか必要なアイテムも有限ではないが、治療しても再罹患することがあるため、デスペナルティを完全に消すことはできない。
    • 竜咳が広がる(=患者が2人以上になる)と治療法を模索するイベントが発生し、最終的に患者全員を何度も治せるようになるが、ここにも意外な落とし穴がある。
      • 初回回生からさらに死亡するとイベントが発生し仏師が一人目の竜咳患者になるが、治療イベントは2人目の患者が出現しなければ発生しない。
      • (特に2周目以降は)プレイスタイルによっては主人公が仏師以外のNPCとの交流をせず、そのままでは2人目の患者が現れないため、竜咳を治療するためにわざと死亡してNPCを患者にするという本末転倒な手段を取らざるをえなくなる。
  • つまり、この「竜咳」「冥助」のシステムを一言でまとめてしまうと、最も救済を必要とする初心者に対する嫌がらせにしかなってないのが実情ということである。
  • 回生による奇襲戦法を活かせる場面が少ない
    • PVでは回生を「己の死をも利用する(=こちらが死んで背を向けた相手を、回生で復活して奇襲する戦法)」と強調しているが、実際にはあまり有用ではない。
    • 回生には、長いとは言えない発動猶予時間があるため、敵が中々こちらに背を向けないので仕方なく相手の視界に入った状態で回生を発動…という場面が少なくない。
    • そもそも、ボスは仕方ないとしても少しでも強い敵であればこちらが回生すると即座に気付くため、この戦法がはほぼ雑兵等の雑魚にしか使えず、この戦法が有用な場面はほぼない。
      • なぜか元の位置に戻らずずっとこちらを見ているという場面も多々ある。
      • 回生を行うと画面中央に「回生」の文字が大きく表示されるが、これで敵の動作が隠れ、立った瞬間に見えない攻撃で再度転がされるという脱力モノの展開も。
  • 一部の場面で状況が把握しづらい。
    • 特に壁を背にした時などは、妙な部分をクローズアップしてそれ以外を映さなくなる、激しくブレるためカメラワークは劣悪。敵から一瞬目を離すだけでも致命的になりかねない本作、とりわけ強敵との戦いではそれが災いして理不尽に倒される事も。
      • 中でも有名なのは「孤影衆 太刀足」という中ボス戦。敵の強さはそこそこ程度だが非常に狭い場所で戦闘し、立ち位置によってはカメラが主人公も敵も碌に映さず、敵の連撃で倒されるプレイヤーが続出した。
      • 壁際で戦わされるシチュエーション自体もそこそこ発生しやすいが、他にも背景の樹木、建物の柱、戦場の柵など様々なオブジェクトもカメラワークの邪魔になるため、広いように見えてもいまいち油断できない。
      • 実際の動作は『DARK SOULS III』とほぼ同じなのだが、本作は敵も自分もノックバックしやすいため余計に壁に寄ってしまいやすい。敵によっては激しく移動し自分1人で壁際に寄って行ってしまうことも。
      • そして動作が同じなので上記『III』のカメラの問題点も同じ。「巨大な敵をターゲット固定すると敵を見上げて地面を背にする形になるため、壁を背にした時と同じ問題が発生する」「敵が素早く動くと勝手にターゲットが解除されるため見失いやすい」など。
    • 一部オブジェクトはキャラに被ると透過処理されたりはするが、必要な場面では機能しないため気になりやすい。
      • 逆に半透明になるせいで手前の障害物に気付けず引っ掛かる → 攻撃を避け切れず死、というパターンも。
    • 一部ターゲット固定の挙動が不安定
      • 敵のターゲットが勝手に解除されやすい。上述の通りカメラワークに振り回されやすいため、敵がターゲット解除される位置に移動してしまうことが頻繁に起こる。
      • 不本意なターゲット解除は、こちらの攻撃が外れる、敵の攻撃動作を見落とす、ガード不可の位置から攻撃されるなど、窮地に追い込まれやすい。
      • また、死亡時は回生できる状況でもターゲットが解除される。回生前にターゲット固定し直せるのが救いか。
      • ターゲット固定した敵を倒すとその近くにいる敵に自動的にターゲットが向くのだが、時々一番近い敵ではなく離れた位置の敵をロックオンすることがある。次のターゲット固定がされないことも。
      • 庇の下にいる敵を真上から忍殺しようとする際、ターゲット固定による位置補正のため、屋根の上に降り立って忍殺が不発になることもある。
    • 多くあることではないが、特定状況下で危険な攻撃の予兆である「危」のマークが見づらい。目晦ましを使い自らの攻撃動作を判別しづらくする…という敵は行動のバリエーションとして良いとしても、それとは別に明度等の単なる調整不足も見られる。
      • この予兆は半透明の赤色で表示されるため、周囲にそれより鮮やかな光(炎上する背景・炎を纏った敵など)があると、紛れ込みやすい。マーク表示と同時に効果音も発生するが、それすらBGMや他の効果音にかき消される場合もある。
  • 死にゲーの割にはロード時間は長い
    • 普通にマップを移動している分にはあまり気にならないロード時間だが、何度も死にながら再挑戦を繰り返す…という死にゲーとしては、リトライのテンポを阻害しており、だれる要因になりやすい。
      • 先述しているように、本作はそういう難所が非常に多いばかりか、下手を打てば相手に瞬殺されてしまうような状況も珍しくないため、「ボス戦をプレイしている時間よりゲームオーバー後のロード時間のほうが長い」などという事態も発生しがち。
    • 同社の作品では恒例の問題点ではあるし、広大なマップを読み込まなければならない都合上、致し方ない面もあるが。
      • とは言えど、「ゲームオーバー地点と復帰地点が近い(=読み込むべきマップ情報も少なくて済む)にもかかわらず結局普段と変わらないロード時間を挟む羽目になる」など、ユーザーに優しくない仕様も見受けられる。
  • ステルス要素の判定がわかりにくい
    • 背景オブジェクトに隠れた際、全身隠れているはずなのにオブジェクトの端のほうに寄っただけで敵に見つかることがあるなど、判定が大雑把で、場面によっては分かりにくい。
    • 密度の低い草むらや柵でも問題なく隠れられたり、殺害された死体を発見しても警戒アイコンが出るだけなど、違和感を感じやすい部分もある。
  • 一部ボス敵に使い回しが多い
    • 特に前述の「孤影衆」タイプの敵は、ボスとしてだけで最大4回登場する上、物語後半になると雑魚敵としてもワラワラと立ちはだかるようになる。
    • ほとんどの「再戦する同タイプのボス」は上手に新鮮なバリエーションを加えているのだが、中にはただ雑にパラメーターを上げただけだったり、不利な場所で戦わされたり、と粗が目立つものもいる。
  • 流派技が暴発しやすい
    • 流派技がL1+R1の同時押しで出し易いという点は評価点でも触れたが、その反面、L1は防御コマンド、R1は攻撃コマンドと両方多用するコマンドであり、入力受付も緩いので暴発しやすいという欠点も抱えている。
      • 特に激しい攻防を繰り広げている時には防御も攻撃も激しく行うため暴発しやすく、さらに誤った場面で暴発すれば隙を晒し死に直結する場面も多い。特に立ち回りを完全に理解できていない初心者にとっては間違いなく深刻な問題である。
      • オプションで対応ボタンを変えることも不可能。暴発対策は「明確に使うつもりが無いときは流派技を外しておく」ぐらいしか無い。
  • スキル関連
    • 「気配殺し」など、一部スキルの正しい効果がわかりにくい。
      • 敵の警戒度が上昇する速度を抑える効果であり、敵の視認距離が減るスキルではない。
        しかし、作中では視認されにくくなるという説明がされており、勘違いしやすい。
+ アップデートで改善された問題点・不具合など
  • ボスとの戦いに重点を置いたゲームだが、ボスラッシュモードがなく、倒したボスは次の周回まで戦えない。
    • 共通するモーションを使用する敵、再戦機会のあるキャラクターもいるが、全く同じシチュエーションでの戦闘はない。
    • 特定のボスとすぐ戦うには、ボス戦直前にセーブデータを残すかしかない。苦手なボスの練習をしたい、お気に入りのボス戦を何度もやり直したい、などのプレイには不親切。
    • この点については、2020年10月29日のアップデートにて追加されるボスラッシュモードにより解消された。
  • 初期に、体幹ダメージを軽減するアイテム「剛幹の飴」がガードと弾きの際に効果が出ないバグ(通称プラシーボ効果)があった。
    • 現在は修正されているが、その衝撃から今でもパイン飴詐欺事件という呼び名で語り継がれている。
    • 本作には「迷えば敗れる」「怖気づくと人は死ぬ*17」という格言が随所に登場するが、このプラシーボ効果のおかげで「迷わなかったので勝てた」「怖気づかなかったので死ななかった」というプレイヤーがネットで散見される珍事となった。

総評

DARK SOULS』シリーズなどで近年注目度を高めてきたフロム・ソフトウェアの、新たなマイルストーンとも言うべき逸品である。
同社の「死にゲー」の流れを引き継ぎつつ、熱中度の高い新鮮な戦闘システムと和風の世界観を提示した本作は、新たなファン層をも惹き付けGOTY受賞にまで至った。

反面、とにかく難易度が高く緩和の手段が限られている為、何度も何度も何度も死にまくるであろうことと合わせて、人を選ぶ側面は従来以上に強い。
古来より伝統的な「難しいゲームを頑張って攻略する」という行為のすべてを思う存分に堪能できる作品であるが、それだけに気軽にゲームを楽しみたい層にはまずお勧めできない。

「何かやり甲斐のある挑戦をしたい」という方に、是非とも手に取って頂きたい一本である。


余談

  • 本作のNPCの一人を主人公としたスピンオフ漫画『死なず半兵衛』が刊行されている。全1巻。
    • 内容は本作の前日譚に当たり、半兵衛が荒れ寺に辿り着くまでの経緯と生き様が描かれている。
    • バトルシーンではゲームに登場する流派技や投擲アイテムを描くなど、ゲームのコミカライズらしいものとなっている。
    • ちなみにとあるシーンのせいで、一瞬しか登場しないモブ「夜刀丸」が主役の半兵衛たちを差し置いて話題になってしまった。
    • 第1話はComicWalkerにてで料公開されている。
  • 注意点として、本作のプレイフィールは人によって大幅に異なる。
    • 様々なボスが登場するが、ある人にとっては楽勝なボスでも、別の人にとっては鬼門になるようなことは頻繁に起こる。
    • これは流派技や戦略も同じで、有名なサイトや動画などの攻略情報が、その人にとって最適でないこともよくある。
    • 例えば最強技の一角に良く挙がる「一文字・二連」は、威力が高く体幹も有利になる反面、前後の隙がかなり大きいので、使いこなせず死に技になってしまうプレイヤーもそれなりに多い。
    • 「旋風斬り*18」などの方が圧倒的に使い易いことも多く、そもそも流派技を一切使用しなくてもゲームクリアは十分に可能。問題点で述べた通り流派技は暴発しやすく、流派技を外してしまうことすら選択肢になり得る。
    • 「これがベストの攻略法だ」というものは寧ろ少なく、様々なプレイスタイルを許容する深さもあるため、時には攻略情報に流されず、試行錯誤しながら自分に合ったスタイルを模索していった方が快適に過ごせることも多い。
    • 高難易度ゲームの代名詞のような本作だが、普段ゲーム下手な配信者が本作にチャレンジしてクリア達成している事例も意外と多い。本作の難易度はアクション全体というよりチャンバラの覚えゲー・リズムゲー的な部分に大きく依存しているからであろう。
  • 本作のマルチプレイは協力/対人ともに無い。
    • 事前告知でも開発リソースの関係で無いことは伝えられていたが、『SOULS』シリーズのようなオンライン要素を求める声は少なくなかった。
    • 一応、マルチプレイを行えるようにするMODがあるが、言うまでもなく全て非公式である。導入は自己責任で。
  • 当初は海外でもこの難易度絡みでとてもホットな話題を集め、ゲーム情報媒体やYouTubeなどで賛否両論が飛び交った。
    • かつてない緊張感を絶賛する声もある一方、その驚異的な難易度に「イージーモードをつけるべきだ」と言う議論が熱を帯びたことも。
    • YouTubeランキングサイト「Watchmojo」では「史上最難ゲーム」ランキングにて堂々の2位を獲得(ちなみに1位は『バトルトード』)。当然のことながら「2019年度最難ゲーム」は1位。
    • 世界各国の実況プレイヤー達にもウケており、あまりの難しさにブチ切れたり放送禁止用語を連発したり一周回って不気味な笑いを響かせたり、と斜め上の方向へ突き抜けた盛り上がりを見せた。
    • 曰く、「Shadows die twice(影は二度死ぬ)」どころか「Shadows die a million times (影は百万回死ぬ)」だとか。
  • 本作のストーリーや設定は重厚かつシリアスだが、登場人物の行動をプレイヤーに笑えるネタとして受け取られることも。
    • 忍なのに口下手で己の正体をまったく隠そうとせず交流のあるほとんどの人物から即座に看破される狼、葦名のために必死にもがくも全てが空回りで半分ネタキャラ扱いされる葦名弦一郎、『SOULS』シリーズからやってきたような異質な出で立ちと断末魔が強烈な印象の「甲冑武者」など。
    • 弦一郎の台詞に由来するフレーズ「卑怯とは言うまいな*19」はプレイヤー人気が高く、ハメや仕様を利用して敵を葬る際の決め台詞としても活用されている。
    • 忍びであることを認めないとイベントが進行しないNPCもおり、寡黙な狼が言葉少なにそれを肯定する様には、見破られてしぶしぶ返事をしているような何とも言えない空気も漂う。
  • 本作は戦国末期が舞台だが、狼の忍び義手を始めとして戦国時代の皮を被ったオーバーテクノロジーが多く、ショットガンやエレベーター、果ては火炎放射器*20まで登場する。
  • 舞台となる「葦名」は、会津に実在した氏族「蘆名*21」がモチーフと思われる。
    • それを意識してか、福島での体験会も福島市や郡山市ではなく会津若松市で行われている。
  • 副題の「SHADOWS DIE TWICE」というのは、一見すると「一度死んでも回生する」狼のことを指しているようだが、本作のストーリー上には様々な意味で「二度死ぬ」キャラが何人も存在しており、それら全てを包含したものとして複数形を題している。
  • 外国語の翻訳の質がかなり怪しいということでも話題。
    • 例①:大…猿… 首が…首が… → Large…Ape… My Neck…My Neck…(獅子猿の首でなく自分の首に言及している)
    • 例②:もし…もし… → Maybe…Just Maybe…(尋ねる「もし(申し)」を仮定の「もし(若し)」と誤解)
    • 例③:水生のお凛 → O'lin of the Water(「水生」という地名がただの水になってしまっている)
    • 例④:七面武者 → Shichimen Warrior(七面をなぜか固有名詞扱いしている)
    • 例⑤:見る猿、聞く猿、言う猿、 → Folding Screen Monkeys(三猿のボス名にこっそり仕込まれたヒントが無くなっている)
    • 噂ではそれまでの『SOULS』シリーズでも似たようなことが結構あったらしい。某雪国ゲーの逆パターンだろうか。
    • 音声の面でも「鬼庭形部雅孝」という敵が登場した際、日本語ではごく自然に聞こえる名乗り台詞が一部の言語(特に英語)では何故か異常なまでにハイテンションな雄叫びを上げてプレイヤーに腹筋への衝撃を与えてくる。マイネェェーーーム!!イズ!!!ギョウブマサタァカァオニワァアアアアアア!!!!
      • その影響からか、日本語版でも「大手門は開かぬ門…」という決め台詞を「大手門は開かぬもんっ!」という子供っぽい言い回し扱いされるなど、多少ネタキャラ扱いをされている。
      • ちなみに鬼庭は、忍者刀を帯びただけの忍びを合戦仕様の完全武装で殺しにくる騎馬武者である。倒すまで落馬することはないのだが、とても真っ向勝負で何とかなるとは思えないその重圧によって、落馬の手段があるのではないかと多くの初見プレイヤーを惑わせた。
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最終更新:2024年01月22日 17:00

*1 『DARK SOULS』の篝火同様に雑魚も復活する。

*2 敵の体感回復行動は長い予兆中に攻撃を打ち込めば妨害可能。

*3 例えば、火縄銃の弾丸、猛牛の突進、ゴリラのような大猿の全力パンチなど、直感的にはとてもか細い忍者刀でガード出来そうもない、思わずステップ回避したくなる攻撃でも硬直・体幹ダメージは長いがガード・弾きのどちらも出来る。例外的に「危」が出ないのにガードしても大きな削りダメージを受ける攻撃も存在するが、そういう敵は非常に少ない。

*4 ガードした場合は丸いエフェクトが出ず、ガン!と若干鈍い音に変わる。

*5 『ASSASSIN’S CREED』シリーズの初期作など、前例がないわけではない。

*6 アイテムマラソンや経験値マラソンなどは健在であるが。

*7 強化は任意であるため、どちらかを強化しなければ疑似的にできないこともない。 ただし、『SOULS』シリーズようなトレードオフ要素ではなく縛りプレイの域を出ない。

*8 体力・体幹を上げるのに必要な数珠玉は拾える物や購入できる物もある。攻め力は特定のアイテムを入手すると、スキルポイントを消費して上げることができるが、ポイントの消費とスキルゲージの鈍化が激しいため容易に利用できるものではない。

*9 終盤にはアイテム「竜の舞い面」によってスキルポイントを費やして攻め力を上げられるようになるが、効率は恐ろしく悪い。また攻め力は最大99だが、15以上は倍率が大きく低下する。

*10 お蝶は狼の師の1人であり、敗れると「そなたなど、まだまだ子犬よ」と嘲られる。

*11 特に「掴み技は比較的レア」という点を認識していれば、モーションのクセを覚えて「突くような前振りには前ステ」「横に振りかぶって薙ぎ払うようなものはジャンプ」といった感じですぐに相手の攻撃に適応できる場合が多くなる。

*12 一応全体図のようなものがあるにはあるが、天気予報図に使われるような大雑把な地形が把握できる程度なので役に立たない。

*13 隙は大きめだが、単体の相手に強力な体幹ダメージを与えつつ自分の体幹を回復可能。

*14 長大なリーチと攻撃範囲を誇り、ガードされても貫通ダメージを与える。形代を3つ消費するが、無くても射程と威力が若干低下するだけで問題無く使える。

*15 下段攻撃を回避しつつ、そのまま蹴りで体幹に大ダメージを与えられる。

*16 とはいえ、そもそもが回避と攻撃を兼ね備えるという高性能技であったため特に気に留めていないプレーヤーも多い。

*17 比喩ではなく、作中にも「怖気」という名前で即死効果の状態異常が中盤から登場する。

*18 最初に覚える流派技。出が早めで周囲の敵をまとめて攻撃できるうえ、2段目は敵のガードを貫通して削りダメージを与える。

*19 完全な形は「忍びよ、卑怯とは言うまいな」であり、最序盤の負けイベント戦闘で弦一郎を倒すと、手下に狼を不意打ちさせて言う。

*20 史実において捕火方(とりびほう)という携行型の火炎放射器が忍び道具として存在したのは事実である。

*21 表記は「芦名」や本作と同じ「葦名」とする場合もある。