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投稿日:2010/06/21(月) 02:47:25 「こういうお菓子ってたまに何故か無性に食べたくなるよな」 学校帰りの寄り道。 コンビニにて、ポッキーを手にとって澪が言う。 たしかにポッキーとかポテチとかって急に食べたくなるなぁ。なんでだろ。 「じゃ、それ買って一緒に食べようぜ」 そう提案して、飲み物のコーナーへと向かう。 「一緒に、って律またうちに来るつもりだろ」 「へ?最初っからそのつもりだったけど」 ジャスミンティーを2つ取りながら答える。 「澪もジャスミンティーだろ?」 「うん、…じゃなくて!ちゃんと家に帰って勉強しなさい」 「だーかーらー、澪の部屋で勉強しようと思ってたの」 澪と一緒だったら私のわからないとこも教えてもらえるだろ?と言うと、しぶしぶ了解してくれた。 何故かコンビニでの買い物が私持ちになったけど。 澪の部屋に入ると、とりあえず買ったばかりのジャスミンティーを飲んで一息つく。 「さて、ポッキー食べようぜー」 コンビニ袋をガサガサ鳴らしてポッキーを取り出す。 「おい、勉強はどうした」 ペリペリと箱を破っている私に澪が呆れたように呟いた。 「これ食べながらってことで」 中の袋から一本取り出して目の前の澪に差し出すと、パクリと口で受け取った。 結局食べてんじゃん。 やたらと素直にポッキーを受け取った澪を見てるとなんだか可笑しかった。 まー澪が食べたいって言ってたから買ったんだしな。 私も一本食べてみる。 久々のスナック菓子はたしかに美味しい。 「はい、澪あーん」 澪に二本目を差し出す。 「もう、自分で食べれるよ」 澪が普段より子どもっぽい顔で笑う。 その顔は可愛いけど、そう言われるとなんだか余計に食べさせたくなった。 「さっきはあーんしたじゃん」 「さっきのは不意にだったからだろ」 そんな下らない問答をしていたら、澪は自分で袋から出して食べはじめた。 手のなかにあるやり場のなくなったポッキーを口に含む。 あ、やっぱり美味しい。 ふーむ。どうしたら澪は私からポッキーを受け取ってくれるだろうか。 澪って基本的に意識すると恥ずかしがるタイプだから、今日はもうしてくんないだろーなぁ。 そんなことを考えているうちに、二袋目も開けられていた。 「律」 呼ばれて澪を見ると差し出されたポッキーが目に入る。 それを何も言わずくわえると、澪は満足そうに笑った。 多分、さっきの私と同じ気分なんだろうな。 ダメ元でもう一度澪の口元にポッキーを差し出してみる。 すると澪は少しにらむような目線をこちらに向けた後、パクっと受け取った。 それでなんだかいい気になった私はすっかり勉強のことなど忘れてしまった。 少なくともポッキーを食べてる間は。 最後の一本。 澪の口元にポッキーを寄せると、流石に慣れたようでやはり受け取ってくれた。 なんか、このままラス一を普通に澪に食べさせるのもなー…。 そう思うが早いか、澪がくわえているポッキーの端を自分もくわえる。 残り少ないポッキーをサクサクと食べていくとすぐに澪の唇にたどり着いた。 一瞬だけ唇に触れると、すぐに顔を離す。 ポッキーを咀嚼して飲み込むころには澪の顔は赤くなっていた。 「律っいきなり何するんだ」 平静を装う澪の声。 赤くなってますわよ澪しゃん。 ごまかすようにジャスミンティーを飲む澪を眺める。 そんな澪が可愛くて、 「澪、口にチョコついてるぞ」 そういってぺろりと澪の唇を舐めてみた。 澪の顔はもう真っ赤だ。 こうなったら澪には悪いけどもう勉強って気分じゃないよね。 私がこんなだから「律が来ると勉強にならない」って言われちゃうんだけどさ。 おわり。
投稿日:2010/06/21(月) 02:47:25 「こういうお菓子ってたまに何故か無性に食べたくなるよな」 学校帰りの寄り道。 コンビニにて、ポッキーを手にとって澪が言う。 たしかにポッキーとかポテチとかって急に食べたくなるなぁ。なんでだろ。 「じゃ、それ買って一緒に食べようぜ」 そう提案して、飲み物のコーナーへと向かう。 「一緒に、って律またうちに来るつもりだろ」 「へ?最初っからそのつもりだったけど」 ジャスミンティーを2つ取りながら答える。 「澪もジャスミンティーだろ?」 「うん、…じゃなくて!ちゃんと家に帰って勉強しなさい」 「だーかーらー、澪の部屋で勉強しようと思ってたの」 澪と一緒だったら私のわからないとこも教えてもらえるだろ?と言うと、しぶしぶ了解してくれた。 何故かコンビニでの買い物が私持ちになったけど。 澪の部屋に入ると、とりあえず買ったばかりのジャスミンティーを飲んで一息つく。 「さて、ポッキー食べようぜー」 コンビニ袋をガサガサ鳴らしてポッキーを取り出す。 「おい、勉強はどうした」 ペリペリと箱を破っている私に澪が呆れたように呟いた。 「これ食べながらってことで」 中の袋から一本取り出して目の前の澪に差し出すと、パクリと口で受け取った。 結局食べてんじゃん。 やたらと素直にポッキーを受け取った澪を見てるとなんだか可笑しかった。 まー澪が食べたいって言ってたから買ったんだしな。 私も一本食べてみる。 久々のスナック菓子はたしかに美味しい。 「はい、澪あーん」 澪に二本目を差し出す。 「もう、自分で食べれるよ」 澪が普段より子どもっぽい顔で笑う。 その顔は可愛いけど、そう言われるとなんだか余計に食べさせたくなった。 「さっきはあーんしたじゃん」 「さっきのは不意にだったからだろ」 そんな下らない問答をしていたら、澪は自分で袋から出して食べはじめた。 手のなかにあるやり場のなくなったポッキーを口に含む。 あ、やっぱり美味しい。 ふーむ。どうしたら澪は私からポッキーを受け取ってくれるだろうか。 澪って基本的に意識すると恥ずかしがるタイプだから、今日はもうしてくんないだろーなぁ。 そんなことを考えているうちに、二袋目も開けられていた。 「律」 呼ばれて澪を見ると差し出されたポッキーが目に入る。 それを何も言わずくわえると、澪は満足そうに笑った。 多分、さっきの私と同じ気分なんだろうな。 ダメ元でもう一度澪の口元にポッキーを差し出してみる。 すると澪は少しにらむような目線をこちらに向けた後、パクっと受け取った。 それでなんだかいい気になった私はすっかり勉強のことなど忘れてしまった。 少なくともポッキーを食べてる間は。 最後の一本。 澪の口元にポッキーを寄せると、流石に慣れたようでやはり受け取ってくれた。 なんか、このままラス一を普通に澪に食べさせるのもなー…。 そう思うが早いか、澪がくわえているポッキーの端を自分もくわえる。 残り少ないポッキーをサクサクと食べていくとすぐに澪の唇にたどり着いた。 一瞬だけ唇に触れると、すぐに顔を離す。 ポッキーを咀嚼して飲み込むころには澪の顔は赤くなっていた。 「律っいきなり何するんだ」 平静を装う澪の声。 赤くなってますわよ澪しゃん。 ごまかすようにジャスミンティーを飲む澪を眺める。 そんな澪が可愛くて、 「澪、口にチョコついてるぞ」 そういってぺろりと澪の唇を舐めてみた。 澪の顔はもう真っ赤だ。 こうなったら澪には悪いけどもう勉強って気分じゃないよね。 私がこんなだから「律が来ると勉強にならない」って言われちゃうんだけどさ。 おわり。 #comment

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