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短編176」(2010/11/24 (水) 23:41:47) の最新版変更点

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投稿日:2010/11/24(水) 23:17:18 「今宵あなたを頂きます」 予告状にあったのはただそれだけ。 私たちはこの予告状の裏に隠された、あのやっかいな怪盗の本当の狙いを見つけ出すことから始めた。 どんな警備もどんな仕掛けも簡単に潜り抜け、気がつけばお宝を颯爽と奪っていく。 この件を指揮している私にしてみればいい迷惑だ。 しかも奪ったお宝は、次の日には持ち主のところに返却されている始末。 おかげで世間は『怪盗りっちゃん』などとはやしたて、ちょっとしたスターのようになっている。 …相手は犯罪者なんだぞ! 「ふぉぉ…澪ちゃん、いつにもまして気合が入ってるね!」 「唯…なんたって琴吹財閥の有名なお宝だからな。警察の名誉にかけても今日こそ捕まえてやる」 「そうだね!私も警備頑張るよ!」 私たちの捜査から、『今宵あなたを頂きます』というのは絵画のタイトルであることが判った。その価値なんと1億円。 今までのりっちゃ…あのいまいましい怪盗の狙っていたものからすれば、ずいぶんと高額なものだ。 「おそらくそろそろだろうな。唯も配置について」 「うん。それじゃあ澪ちゃんもがんば…」 ばちん。突然照明の電源が落とされた。りっちゃ…あいつだ。 どこだ?どこにいる? 「秋山警部!あそこです!」 部下の声にはっと目をやる。 窓からの月明かりに照らされ、怪盗りっちゃんが姿を現した。もちろん見惚れてなどいない。 さあこい。絵画は数十人の警官に囲まれている。盗れるものならとってみろ。 「予告したものを頂きにきたぞ」 不敵な笑みを浮かべ、りっちゃん怪盗はあっという間に目の前から消えた。 あれ?どこだ?まあ何をしたところで絵を盗むことなど… 「あ、秋山警部!!」 「え?」 体がふわりと浮く感覚。 「え?え?」 「警備が手薄で助かったよ。それじゃ。…あ、こいつは返さないからな」 「あ、秋山警部~!!!」 「キマシタワー!!!!!!!」 「おろせ!今すぐ逮捕してやる!」 「落ち着けよ。まあ、私の心はとっくに澪に捕まってるけどな。」 「な、なれなれしく澪っていうな!」ゴツン 「あいた」 #comment

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